今週のお清書 (Pixiv Fanbox)
Content
『こんぺこーこんぺこーこんぺこー』
甲高い声で目が覚める。
寝ぼけた手でアラームを止める。
清々しい朝だ。
朝日がカーテンの隙間からこぼれる。
薄暗い部屋がどこか心地いい。
しかし、それとは反して心臓はバクバクと唸っていた。
それもそうだろう、何せ今日はあのぺこらと「2人きり」で「遊園地」へ行くのだ。
ほとんど眠れなかった。
頭がずっしりと重たいが、まぁ遅刻しないのだからいいだろう。
せっせと準備をし、万全で家を出る。
最初の挨拶はどうするか、こう言ったらこう返してくるだろうか。
シミュレーションだけがグルグルと回る。
午前7時半。
予定より1時間早く到着。
駅の通りはいつもより人が多い。
同じ目的の人達だろう。
いつもなら「リア充め」と心の中で唾を吐き捨てるが、今日は少し違う。
同じ土俵でもない、さらに上にいるのだ。
鏡面に鼻が膨らむ自分が映りこみ、浮かれきっていることに気付いた。
待ち合わせ場所は改札を出たところ
まだ時間がある、コーヒーでも飲みながら目を覚まそうか?
そうして改札を通ろうとすると、そこにはぺこらが、いた。
「あっ」
小さく声が漏れた気がした。
急いでぺこらのもとに駆け寄る。
すみません、と遅れたことを謝る。
いや、かなり早く来たはずなのだが。
「いや、いいぺこだよ。ていうかあんたも来るの早くない?ぺこーらも今来たとこぺこだよ」
へへ、と笑う顔に心臓が跳ねる。
あれだけシミュレーションをしたのに、なんてこった。
なんの言葉も出てこない。
秋らしい衣服に身を包んだ先輩が新鮮だったからだろうか。
それとも自分より早く来て待っていたことに感動したからだろうか。
いくらした妄想も実物の前では無意味だった。
声にならない声が漏れる。
行こうぺこ、と少しぎこちなく差し出される。
対応に何通りも巡るが、結局ポケットの中で手汗を擦り手を取ることにした。
小さく柔らかく、ひんやりと冷えた手が気持ちいい。
鼻の下を伸ばさないようにだけ気をつける。
「ぺこーらねぇ、遊園地来たらまずしたいことあったぺこなんだよ」
楽しみにしてた事が伺えるにやけ顔。
うん、そのために早く来たのか。
浮かれていた事が少し恥ずかしくなる。
・・・しかしなんだろうか。
遊園地といえば、ジェットコースター?
それとも最初は記念撮影だろうか。
はやくはやく、と急かされて早歩きで向かったのは…
首にポップコーン。
左手にはフード。
右手にはお土産の杖。
お子様がこれを手にしたら大喜びだろう。
「これぺこだよこれぺこ!フォイフォイ!うぇ〜い」
ファッファッと笑う挑発的な態度と、顔の前にチラつかされる杖に少しイラっとする。
「ねぇあんた知ってる?この杖、いいぺこでしょ。マルフォイだよ、マルフォイ!」
マルフォイと言われても名前しかしらない。もちろん杖など知るはずもない。
まぁ、これだけ自信満々に言うのだからそうなんだろう。
フォイフォイと言って浮かれる姿はまぁ、かわいい。
しかしいきなり食べ歩きにお土産とは。
そんなにお腹が空いてたのか、と尋ねると
「はぁっ!?あんただって腹も減るぺこでしょ!どんだけっ・・・」
言いかけてハッとする。
「あっいや、いいぺこだけど」
バツが悪そうに目をそらすぺこら。
ああそうか。
もう大体わかってしまった。
だからあれだけ手が冷えていたのだ。
だからそれだけ空腹だったのだ。
ただいつ来るかも定かじゃない。
腹ごしらえもせず待っていたのか。
きっと1時間は早着いていたのだろう。
そう考えると小さな体が愛おしくてたまらない。
抱きしめたい気持ちをぐっと抑えるのでいっぱいだった。
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背景にノエフレを忍ばせ(?)たり杖をちゃんとフォイフォイ母の杖にしたり😌
ハロウィン仕様チュロスパフェにはるしあっぽいものを入れてポップコーンはフブキ先輩の🌽!
賑やかな感じが出ればと思いました😌
最初はキャラものカチューシャを入れていたのですが整理できないので外しました😣
被り物といえば船長の感じとかイメージはあったんですが服の段階で帽子があったので残念ながら…
因みに場所はUSJ的な想定です〜(完全一致ではないですが)
調べながら描いてると遊びに行きたくなっちゃいます😉
今日中にちょこちょこ進めてるアイドルはあちゃまを仕上げて明日には次のラフ作りたいです😌
ふぁいおー!ふぁいおー!
半日早い程度の先行公開になってしまってバタバタしてて申し訳ない…😢
連休がほしい〜
おちゅちゅ!😘
カレーめしたべよ!
追記 投稿時間ですがなるべく絵の季節や時間帯と現実の時間がリンクするように心がけてます😘
いつ見るかは結構人にはよるんですけどなんとなく!