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 ──リッカ・ザミエールが特定の魔法騎士団に所属できない理由として、主たるものは二つある。

 その一つが、彼女の使う魔法が“有用すぎる”という点だ。

 幾多の戦いの中で成長したものの、敵の強さ如何によっては、ノエル・シルヴァは今でも標的が外すことがあるが、回避されたはずの“海竜の水鞠”が、回避に成功して一瞬だけ気が緩んだ盗賊団の脇腹に突き刺さり、その体を軽々と吹き飛ばす。

 その間にも、ミモザ・ヴァーミリオンの“魔砲の花”が本来の軌道を完全に無視して、薙ぎ払うように周囲の盗賊たちを吹き飛ばしていき、敵はノエルとミモザがどれほどの魔法の才の持ち主なのかと戦慄している様子だった。

 そうなると当然ながら、目立った魔法を使用していないリッカに向かって攻撃が集中する。

 黒の長髪をたなびかせ、長身を戦場に踊らせていたリッカは……容赦なく周囲に電撃をばら撒き、一瞬で彼らの運動機能をマヒさせた。

 その際、盗賊を吹き飛ばした“海竜の水鞠”を構成していた水が、何故かうっすらと地面に張られていたことに、彼らは気付かない。

 複数の盗賊団が壊滅させられた中、狡猾な者や実力者ばかりが逃げ延び、結果として全員が首領級という“魔法騎士団が生み出した凶刃”と化した巨大な賊たちは、一矢報いることもできずに蹂躙され、ここに壊滅した。


「こいつら、途中でリッカを狙ってたわね。これだから、弱い者を狙うのを“賢明”と勘違いしている輩は嫌なのよ」

「もっとも、リッカさんは全然弱くないんですけどねぇ」


 盗賊たちの体を一斉に浮き上がらせて、人間で作った巨大な球体に変えてしまうリッカ。

 地面に接する者や、中心で圧迫されている者から悲鳴が上がるが、リッカは冷たい声で「賊がまっとうな扱いを受けられると思うな」と言い放って見せた。

 リッカは四属性の魔法を全て使えるのだが、それに加えて極めて特殊な魔法の才を有している。

 簡単に言うと、リッカは“他人の魔(マナ)を掌握できてしまう”のだ。

 その空間認識能力はすさまじく、戦場全体をカバーするくらいは造作もないことと言い切っており、極端な話をすれば彼女以外の魔道士が適当に威力重視の魔法をひたすら目前に放っていれば、その全てをリッカが“外付けで”操作して、必中の魔弾に変えるのである。

 これは相手の魔法を見当違いの方向に逸らしたり、放とうとした瞬間に術者自身に向けたりもできてしまうということであり、更には盗賊たち相手にやっているように、人が持つ魔を“鷲掴み”にして、体を操ることまで出来てしまう。

 こと魔法戦においてはクローバー王国でも最強の一角であり、逆に言ってしまえばリッカが所属した時点で魔法騎士団のパワーバランスが崩壊してしまう。自分一人で出力できる魔法が“優秀の中では凡庸”レベルでなければ、いっそ暗殺した方がいいとすらささやかれていた時期もあった。

 その結果付いた仇名が、その有能さに反して“舞台荒らし”。リッカは騎士団の平穏かつ正常な運営の為、一人だけ“自由騎士”の立場にあった。

 もっともリッカが任務をこなす際は、騎士団内の平衡を保つ為という建前で、政治的な思惑を超えて複数の騎士団からの人員選抜が可能であり、また騎士団が原因となって問題が発生した際、その責任の所在を有耶無耶にするというメリットも存在するのだが。


「後は、あの“人玉”を転がして運べば任務完了ですね。帰りましょう、ノエルさん、リッカさん」

「……」

「どうしたのよ、リッカ。急に黙り込んで……あ、まさか」


 申し訳なさそうな表情を浮かべるリッカは、盗賊たちに向けた冷徹なものとはまるで異なる、何とも申し訳なさそうな声音で「悪いね」と呟く。それは、リッカが特定の騎士団に所属できない、もう一つの理由……任務をこなした後の“反動”を知らせる言葉だった。

 リッカは軽装の下に、ぴったりと体のラインがでるようなボディスーツを常に装着しているが、その股間部分が大きく盛り上がって彼女の“反動”を分かりやすく伝えてくる。

 魔法戦において万能無敵な“誘導魔法”に、何のリスクも無い訳がなく、多用しすぎた場合はこうして、強大な魔の依代にもなっているふたなり雌チ〇ポが勃起してしまい、処理が必要となってしまうのだ。

 これを処理せずに戦闘を続行すると、やがては意識を失って女という女に襲い掛かる様になり、リッカの魔法の前には抵抗できる女など存在するはずもなく、彼氏持ちだろうが子持ちだろうが精液漬けにされてしまう。

 万が一に備えて、複数の魔法騎士団によってリッカの“持ち回り”が循環しており、魔法騎士団の名のある女性は、ほぼ全員がリッカとセックスの経験があるのだった。

 ノエルもミモザも、リッカとの性行為は既に経験済である。その甘美さを知ってしまっているが故に、ノエルは「しょ、しょうがないわね♥」とツンデレぶりを発揮しようとするも、唇を真っ赤な舌で舐め上げて期待してしまっているのが丸わかりであった。

 ミモザの方は更に隠す様子もなく、元よりリッカに対して好意的である為、盗賊たちが丸められて視線が無いのもあって、その場で腰を落とし、少々品の無いガニ股の姿勢になると、腰を“へこ♥ へこ♥”と前後に振って誘惑して見せる。

 かつてノエルが魔法のコントロールが出来ず、王族でありながら孤立していた頃、従姉妹であるミモザ以外にはまともに話せる相手も居なかったが……そんなノエル相手にも普通に接し、それどころか魔法の訓練に付き合ってくれたのがリッカだった。

 ノエルがどれだけ魔法を外しても、コントールを失敗して暴発しても、リッカはそれを矯正することが出来る。

 リッカと二人ならば、自分もこのまま騎士団入りできるのではと思ったほどに、一時期のノエルはリッカに依存していた。

 そんな風にノエルと親しいリッカに、最初は少しだけ嫉妬の気持ちで近づいたミモザだったが、すぐに魔法騎士団としてリッカと共闘するようになり、また彼女と肉体関係を結ぶようになると、ノエルに優しくしてくれる姿が途端に魅力的に見え始めた。

 ノエルとの訓練中に“反動”が来たときは、ミモザがそれを鎮めることも多く……気付けば、三人で行為に耽ることも何度かあった。

 上下で分かれているボディスーツの下部分をズリ下げると、びくびくと震えながら先走りの汁を零している、両性具有の肉竿が姿を現す。

 誰もが魔法の力を多かれ少なかれ持ち合わせる世界で、特殊な魔力の保有者である両性具有者は極めて希少な存在だ。ノエルとミモザも、リッカ以外には見たことが無く……だから、この竿に魅了されているのか、それともふたなりなら誰にでも惹かれてしまうのかは分からない。

 確かなのは、この滾る性欲を鎮めることは、二人にとっては決して不快なことではないという……その事実だ。


「んっ……ちゅぷっ♥ じゅるるっ……ちゅっ、ちゅずっ……じゅぞっ、じゅぞぞっ……♥ ぷ、あぁっ……♥ どうしてこんなに、毎回先走りだけで……んんっ♥ ごくっ、ごくんっ……♥ 普通の男の射精くらいの量、出してくるのよ♥ もう、私の口の中がリッカの匂いになっちゃうじゃない……♥ ごくっ、ごきゅっ……♥」

「ふふっ……リッカさん、こうやってたまたまさんを優しく揉まれながら♥ 先走りのおつゆを舐められるの、好きですか♥ 射精したくなったら、何時でも出していいですからね……♥ ちゅっ……じゅるるっ……ごくっ♥ はぁぁっ……ノエルさんも……♥」

「あっ……ミモザぁ……♥」


 竿の上で二人の唇が合わさり、先走りと互いの唾液がカクテルされていく。

 元よりかけがえないの無い親友同士の二人だが、こうしてリッカの相手を二人でしている間は、まるで恋人同士のような親し気な空気が、二人の間には流れていた。

 ちゅぷっ、じゅるるっ……と夢中になってキスを交わす二人。

 リッカはその間、むちっむちっと寄せ合う形で変形している、二人の胸の間へと肉竿を挿入し、体全体を前後に揺らすようにして、ぱんっ♥ ぱんっ♥ と腰を打ちつけていく。


「あぁっ……♥ もう、胸をおマ〇コと間違えてるんじゃないのぉ……♥ ほら、あんたのおちんちん挿入するなら、こちらなんだから……♥」

「今日はどちらからいただきますか~♥ 待ってる間は、お手伝いもしますね♥」


 ミモザの提案が決め手だったのだろう。

 リッカは「じゃあ、ノエルから」と少女を指定すると、木に手をつかせて足を開かせる。

 先までは自分の指で以て“くぱぁっ……♥”と秘所を露わにしていたノエルだが、いざ行為となる何度やっても恥ずかしいのか、頬を赤らめて少しだけ控えめに、腰を左右に振ってみせた。

 リッカはやはり、戦闘中の冷徹さが嘘のように親しみを込めた声で、ノエルに向かって「可愛いよ……♥」と囁きながら、両手でホールドした腰を引き寄せ、肉竿を挿入して見せる。


「あっ♥ あぁぁっ♥ んっ、んんっ……♥ は、はげしっ……んぉっ♥ すごっ、すごいぃっ……♥ ま、前よりも、気持ちよくなってる、かもぉぉ……♥ こ、これって、私のおマ〇コが♥ 大事なところが♥ 前した時よりも、リッカの形になってるってことぉ……♥」

「そうなるね。その内、私以外では感じられなくなるかも……ふふ、そうなったらどうする?」

「あぁぁ……♥ そんなのってぇ……♥」


 声音としては嫌がっている風なのだが、ノエルの表情は笑みを浮かべ、リッカの専用にされてしまうことに、忌避感がまるで無いのが伝わってくる。


「ふふ……ノエルさんったら、完全に女の子の顔になってますよぉ……♥ ほら、キスしましょう♥ 私とキスしながら、リッカさんにお射精してもらうんです♥ リッカさんの好ましい物しか、今近くには無いんですよ……んっ♥」

「ああ、ミモザぁ……♥ んっ、んくっ……ちゅぷ、ちゅるるるっ……んはぁぁぁぁぁっ……♥」


 リッカの精液の熱さを感じた瞬間、魔に満ちたそれは魔道士の体を快楽の炎で熱く焼き、ノエルも同時に達してしまう。

 ぷしゅっ♥ ぷしゃっ♥ と何度も絶頂し、足元に潮の水たまりができていく……。


「それじゃあ、次は私ですね♥ まだまだ満足できていないでしょ~♥ ノエルさんと同じように、沢山愛してもらいますから♥」


 足元に植物魔法でツタを張らせて、倒れないように固定して見せたミモザが、I字バランスでリッカのことを誘惑する。

 ぼたぼたと精液を零しながら、ノエルはそんなミモザの後ろに回り込み、片手で胸を、片手で秘所を弄って、挿入しやすいように広げてみせた。

 二人が肩越しにキスを続ける中、リッカの肉竿が挿入され……そうして、三人分の嬌声が響き始めた。




今回の攻め役

※リッカ・ザミエール

・魔法騎士団において特定の団に所属することなく、依頼に応じて協力を行う“自由騎士”の少女。黒髪、長身、軽装にボディスーツと出で立ちで行動し、男女問わず好感を得るタイプの容貌をしている。クローバー王国でも希少な両性具有者。

・四属性の全ての魔法を使いこなすことが出来るが、それは“他人の魔を掌握できる”という特異的な体質の付加効果に過ぎない。戦場全体を把握していると言われている空間把握能力を駆使して、他者の魔術を多重操作することこそが彼女の本当の固有魔法であり、あまりにも有用すぎて団内のバランスを崩しかねないことから、自由騎士という立場を取っている。

・ちなみに、相手の魔を自分の魔を使って鷲掴みにするということも可能で、これを合わさって対魔法戦ではクローバー王国最強の一人として数えられる。

・弱点としては、個人で出力できる魔法に関しては“優秀の中の凡庸”程度であり、他人との共闘が行えないと十全な実力が発揮できないこと、そして魔法を使い続けると“反動”として勃起してしまい、これを処理しないと女性を無差別に襲うケダモノになってしまう点である……なお、団内にはケダモノセックスの方を好む女性も何人かいるらしい。

・お気づきかも知れないが、原作主人公のアスタは天敵であり、彼の入団後は暴走時ならアスタが制圧できるため、少しだけ無茶が利くようになってきた。

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Comments

WX

リクエストありがとうございます! こうして見ると、ノエルとミモザの周りの人間関係も少し変わってそうですね。 リッカ絡みで仲良くなり、最終的にはリッカがいない時にでもとか……(笑)

屋根が高い

リクエストありがとうございました! 多分、アスタに認めてもらう前から当たりはかなり柔らかくなってるでしょうし、その上で女の子同士の連帯感があるでしょうからね…w