円卓騎士ガレスの婚姻~幼い妹分だったマスターに、お尻を愛されて可愛いお嫁さんになるまで (Pixiv Fanbox)
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「──おねえさん! ガレスおねえさん!」
マスターの声が聞こえるということは、どうやら彼女は無事に生き延びたらしい。
相打ち覚悟で、汚染された聖杯に一撃を加えたガレスは、彼女の生存で以て聖杯戦争の終結と、自身のマスターとなった幼女の安寧を悟った。
「(よかった、マスター……騎士としての役目を、果たすことが出来ました)」
その言葉はもう、音を成さない。
マスターは、幼い。本来ならば、聖杯戦争のマスターになど選ばれないはずの年齢だ。
しかし、聖杯戦争のシステムが情報流出したせいで、世界各地で小規模な聖杯戦争が行われている現状では、ガレスのマスターのような無辜の存在が巻き込まれる事件も起こりえる。
今回のように、汚染された聖杯にサーバントの霊基だけでなく、清らな願いをも奪って集め、それを以て清浄化して聖杯を独占しようという、悍ましい企みが背後にあったのなら猶更というものだ。
「おねえさん、起きて……! おねえさんのおかげで、生きてるよ! おねえさんが勝ったんだよ……!」
「(騎士ですから……守るべきマスターの為ならば、勝利の他に選ぶ道は何もありません……例え、この仮初の生を燃やし尽くそうとも)」
音というのは、五感で最後まで残る感覚だと言うが、それは英霊であっても同じなのだろうか。
少しずつ自身の存在が虚空に還るのを感じ取ると共に、マスターの幼げな泣き声にノイズが混じり始める。
純粋で、心清く、優しくも勇敢。幼いながらも、高潔なるマスター。ああ、これ以上は泣かないで欲しい。あなたがは生き延びた、あなたこそが勝者だと、そう伝えなければいけないのに。
「(自己犠牲では、命しか救えない……どうかそれを許してください、マスター……夜は、暖かくして……あまり、お菓子を食べ過ぎないように……それに、もう……魔術などには、関わらないように……幸福に、ささやかに……)」
「おねえさん……私は──!」
最後にマスターがなんと言ったのか、ガレスにはもう聞こえなかった。
消滅して退去することは、覚悟の上なので悔いは無い。けれどマスターの最後の言葉を聞き逃したのが、ガレスの後悔となった。
その意識すらも、虚空に溶け去って消える……。
※
「──あ、あれ?」
ガレスは魔術師の召喚に応えた時、奇妙な感覚と記憶の齟齬を感じた。
まるで致命傷を受けた後で、蘇生されたような「生きている?」という困惑が胸の内にあり、加えて直前までの記憶として小聖杯戦争を幼いマスターと共に勝ち抜いた記憶があった。
それは、本来あり得ないことだ。過去の記憶をサーヴァントが持ち越すというのは、極めて特殊な事情と英霊の在り方が重ならない限り、起こりえないイレギュラーである。
ガレスは円卓第七席、アーサー王に仕えた騎士であるという誇りはあるが、それはそれとして自身が特殊な来歴を持つ存在であるという認識はなく、召喚時に一通りの世界における常識が備わるのもあって、ひたすらに困惑するばかり。
「……」
「あ……す、すいません、召喚者を蔑ろにして。私はガレス。円卓第七席、アーサー王に仕えた騎士で……きゃあっ!?」
目前の召喚者、魔術師と思わしい女盛りの乙女は、ほどほどに発育のよいガレスよりも遥かに豊かな実りを押し付けるようにして、まだ主従の誓いを立てる前のガレスに抱き着いてくる。
大きな胸にすっぽりと頭が収まってしまい、赤面してばたばたと手足を動かすガレスだったが、彼女の記憶ではまだ主は幼い少女マスターということになっている。
この不具合(?)が目前の召喚者のせいかは別にして、ガレスとしては二君に仕える訳にはいかないので、それを説明しようと懸命にたわわを押しのけていたのだが……そんなガレスの耳に、聞き覚えのある呼称が響いた。
「ガレスおねえさん……! ようやく、また会えた……!」
「え……? あ、え? ま、まさか……マスター、なんですか?」
おっぱいの間から「ぷはっ!」と顔を抜け出し、初めてまともに召喚者の顔を見る。
泣き笑いの表情で見下ろしてくる絶世の美女には、確かに幼くも高潔なガレスのマスターの面影が残っていた。
「これは……もしかして?」
「そうだよ、おねえさんに会いたくて……私、魔術師になったの」
ガレスの願いの一つはこうして叶うことなく潰えてしまったが、マスターの願いは聖杯に頼らずとも確かに叶えられたのだった……。
※
「──記憶を引き継いだ状態で、サーヴァントを再召喚する術……ですか」
「大丈夫、聖杯戦争でもし利用すれば、どれだけ危険かは分かっているから、あくまで独自の研究で開発したものだよ」
そう言って微笑む彼女は、泣いてばかりだった幼い時分よりも、大分と強かになったように見える。
かつては妹のように扱い、守っていたマスターが、自分よりも長身かつ豊満となり、それでいてかつてのように無邪気に手を握ってくる仕草に、ガレスはなんだか頭の中が混乱しそうになった。
ガレス自身の忠誠心と勘が、なによりも召喚術式通じた主従のつながりが、間違いなく目前の美女こそマスターであると確信しているのだが、それにしても大きく変わったものである。
「あの日にお別れを経験してから、ずっとガレスおねえさんとの再会を夢見て、魔術の研鑽を積み、自分を磨いてきたの。どう、少しは成果が出たように思う?」
「あ、えっと……大変、綺麗になったと思います」
「本当に? すごくうれしい。ガレスおねえさん、大好き」
「わぷぷっ……!?」
緑を基調にした洋服の上に、民族衣装を軽く羽織った姿のガレスは、黒いメッシュの入った金の髪ごと、またも髪の毛を胸の谷間にホールドされてしまう。
無邪気さが変わっていないのか、それとも分かっていて狙っているのか、マスターの胸の谷間からはあまりにも香しく甘い香りが漂っており、乳房の柔らかさもあって騎士道精神溢れるガレスですらも邪心を起こしそうになる。
「(お、落ち着きなさい、ガレス。相手は同性、それもあの! 幼くも可愛かったマスターですよ! よこしまな目で見るなど論外です! マスターがそれに気づいたら、深く傷ついてしまうに違いないです!)」
「こうやって、ガレスおねえさんの目がとろんって蕩けてくるの、ちょっと興奮しちゃうな……♥ 私のこと、女の子として見てくれてる? だったら、すごくうれしい……」
「……!?」
傷つくどころか、思いっきりアピールされていた。
幼き日、両親を理不尽に奪われ、ただ不幸な死を賜るばかりだったはずの、力なき少女。
その前に颯爽と降り立ち、あらゆる不義と悪意を撃ち滅ぼした、最強・高潔・清廉の騎士への思慕と憧れは、彼女との再会を夢見て魔導の深淵に迫る中で恋情へと至った。
今のマスターにとって、ガレスは愛しい恋慕の対象であり、聖杯戦争の拡散の果て、今やサーヴァントとの恋愛も魔術師の中では当然となっている世界において、何も遠慮する必要など無いのである。
まだ頭の中のマスターが幼い泣き虫少女で止まっているガレスは、積極的な愛情アピールで大いに戸惑うばかりだ。
マスターの方を直視できずに街並みへふらふらと視線を彷徨わせるガレスだったが、赤い髪の魔術師と思わしい少女が、薄い緑色の髪の女性サーヴァントと何やら口論しながら、しっかりと手を組んでホテルへと入っていくのを目撃してしまい、ますます繋いだ手の先の美女を意識してしまう。
「おねえさん、和食が好きだったよね? 今日は私が作るから、たくさん食べて?」
「は、はい。マスターの作る料理、久しぶりですね」
幼い見た目でありながら、マスターは当時から料理の腕はプロ級で、産業革命以前の味わい豊かなブリテンの料理を知るガレスをして、忌憚なく絶賛するほどであった。
健全なコミュニケーションならば、むしろありがたい……そう油断しているガレスを見るマスターの目は、完全に肉食の狩猟獣のそれとなっていた。
※
「──とりあえず、物質的には豊かに生きているようで、安心しました」
最高級の寝台……それもガレスの再召喚の目途が立ってから購入したという、専用の高級品に心地よく身を沈めながら、ガレスはマスターが魔術師になってなお、直接的な危険に身を晒したり、資金繰りに困ったりはしていないということに安心する。
食事の席で、表向きの職業は作家だと言っていたが、どうやらそちらだけでも十分に生計が立てられているらしい。共に眠る布団の中で、空想の物語を幾つも聞かせてくれたことを思い出し「やはり、マスターはマスターです」と微笑ましく思う。
しかし、幼き時分は別として……今、すっかりと成長した体で以て「寂しいから、一緒に寝て欲しい」は微笑ましいで済まないと思う。
「いや、それはですね……マスター、その、色々と状況が違って」
「お願い、ガレスおねえさんと再会できたって、確認したいの。いいでしょう?」
「うぅー……」
最後の最後、それしか暴走する汚染聖杯から守る手段が無かったとは言え、結果的に置き去りしてしまった罪悪感もあり、ガレスは「どうぞ……」と布団を開く。
するりと潜り込んできたマスターは、また豊満な胸にガレスを閉じ込めてしまった。
「(もう……親しい相手には、誰にでもこうしているとしたら問題ですね。こういうことは、心から好く相手にだけするようにと注意して……んんっ♥)」
少し慣れてきて、胸の中で思案する程度の余裕があったガレスだったが、それはマスターの狙い通りだったらしい。
すっかりとされるがままで体を抱かれていたガレスは、しっかりとマスターの手でお尻をホールドされてしまい、優しく慈しむように揉み上げられる。
「んぁっ……♥ ま、マスター、何を……んっ、んくっ……♥」
「気持ちいい、ガレスおねえさん……♥ 私、ガレスおねえさんが大好きなの……もう離れ離れはイヤ。ずっと一緒にいよう、今度は恋人同士として……私、気持ちよくできるようにいっぱい頑張るから♥」
「ま、マスター……あぁっ♥ そ、そんな激しくっ……♥ んふぅぅっ♥」
尻を愛撫している腕を締めることで、胸をぱふぱふとガレスの顔に押し付けて甘い匂いに沈めながら、下履きの中に指を滑り込ませるマスター。
直に尻を触られて赤面するガレスだが、マスター相手に反撃や抵抗など出来るはずもなく、弱々しい声で「は、離して……んっ、んくっ♥ ふあっ……んっ、ふっ♥」と静止しようとしても、甘い喘ぎが混ざってまったくの無意味だ。
お尻の柔らかさに既に最大値のガレスへの好感度を限界突破させながら、胸の中で身をよじらせているガレスに、ふぅぅぅ……とフェロモンたっぷりの甘い吐息を吹きかける。
「んんーっ♥ あっ、あっ……ダメ、ダメです……♥ こ、こんな……お尻で、イッ……くぁぁっ♥」
びくびくと、マスターの豊満な体に抱かれながら震えるガレス。達してしまい、頭の中が快楽でぼーっとなっているところへ、マスターは何処までも優しい、堕落させるほど優しい甘い声で囁きかける。
「おねえさん、私と付き合って♥ 付き合え♥ 結婚しろ♥ 私の可愛い奥さんになって♥ 世界一格好いいガレスおねえさん♥ 強くて、気高くて、勇気に満ちて♥ そんなおねえさんをお嫁さんにする♥ なれ♥ 私と主従結婚してラブラブになろ♥ 英霊の座になんて返さない♥ 子供もいずれ作ろうね♥ ガレスおねえさん可愛い♥ 世界一素敵な花嫁になれるよ♥」
「へぇぇぇ……♥」
妻帯していた経験のあるガレスだが、主君アルトリアと同じく騎士としての体裁の為の婚姻であった為、異性・同性合わせて姓経験はほぼ無いも同然。そんな状態で達したところに熱量に満ちた愛情を注がれては、ガレスの脳はマスターからの愛情に満たされてしまう。
その間にも、割り裂かれて腸液がとろとろと溢れてしまっている菊門に、つぷっ……とマスターの指が挿入され、こりゅっ……くりゅっ……と後ろの穴を拡張していく。
自由なもう片方の手は秘所を撫で回し、下着の上からカリカリと陰核を爪弾いており、胸の谷間で蕩けているガレスから理性と正常な思考を奪っていく。
「(ああ……マスター♥ こ、こんなにも、私のことを思って……す、少し度が過ぎているような気もしますが、これは私が彼女を突き放してしまったからかも知れません……♥ あっ、あっ……気持ちいい♥ お尻の穴、気持ちいいんです……んっ♥ んふっ♥ ふ、不浄の穴なのに、二番目のお大事さんになってしまいますぅぅ……♥ あぁぁっ……抵抗、できない……♥)」
「はぁぁ……♥ 私の匂い、好きになって♥ こうやってふぅーって息をかけたら、びくびくってイッちゃうくらいになってくれたら、すごくうれしいな♥ 無敵のガレスおねえさんが♥ 私にだけは弱い顔を見せてくれるの好きだよ♥ もうガレスおねえさんは戦わなくていいけどね♥ どんな辛いことからも、悲しいことからも私が守るから♥ だから、お尻いじられるの大好きなお嫁さんになろうね♥」
「(あっ、あっ……♥ た、達してしまいます……♥ マスターの、妹みたいに可愛がっていたマスターの……お、お嫁さんにされてしまうぅ……♥ き、騎士ともあろうものが、なんと情けない……けれど、あっ……♥ き、気持ちよくて……私だって、マスターのことは大好きです……♥ あっ、あっ……もう、ダメ……♥ マスターのお嫁さんにされるっ♥ 自分からなってしまいますぅぅっ♥)」
つぷりっ……と先までより奥に指を差し込まれた瞬間、びくんと体が跳ねあがって、ガレスは嫁入りを許容するかのように達してしまった。
ふぅー♥ ふぅー♥ と胸の谷間で洗い息を吐くガレスに、そっとマスターの唇が寄せられる。
キスは、二度目だったような気がする。
そんな風に記憶を探りながら、ガレスはマスターからの愛情を全て受け入れ、騎士にして生涯の妻となったのだった……。
※
「──ガレスおねえさんは、私のこと、守ってくれるの? コワいのからも、ひどいのからも?」
「勿論です、我がマスター。惨いのからも、寒いのからも、痛いのからも、辛いのからも、私が守り抜きましょう」
「えへへ……うれしい……おねえさん、カッコいい♥ ちゅっ♥」
「わっ……口づけは、大切な相手に残しておかないといけませんよ?」
「いいの。おねえさんにあげる。守ってもらったお礼、私、おねえさんのおよめさんになる」
「それはそれは……守り抜きましょう、その日まで──」