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「……ちょっと、機嫌直してよ。いつまでも隣でそんな顔されたら、ショッピング楽しめないじゃない」

「……」

「その、悪気は無かったのよ。だから、そんなに怒らなくてもいいでしょ?」

「……これが戦国の世なら、そんな言い訳通らずに切腹になってる」

「なにを!?」


 ほんのついさっきまで、姉妹で仲良く買い物を楽しんでいた中野二乃と妹・三玖であったが、今は三玖がじっとりとした視線で姉を睨みつけ、二乃の方もその態度に怒り出すという、姉妹喧嘩寸前の事態へと至っていた。

 それというのも、こうして並んで買い物に出た理由……三玖が戦国武将好きなのを知っている二乃が、なにかそれっぽいイベントがあるらしいと聞いて、買い物の前にそちらに寄ろうと誘いをかけたからだ。

 平素は二乃のおしゃれへのこだわりが理解できず、ウィンドウショッピングの楽しさもよく分からない三玖であるが、五人姉妹の中でも特に姉妹愛が強く、連帯して行動することを好む二乃へのサービスも兼ね、同行したのだが……。


「まだ美少年になるのは分かる。でも、女体化ハーレムものは趣味じゃない。なに、二乃の願望?」

「そ、そんなワケないでしょ!? 私も、よく分かってなくて誘っただけだってば!」


 三玖は戦国武将の中でも、特に男臭いおじさんキャラが好みであり、推しは武田信玄と言い切る歴女である。

 そんな彼女が連れて来られたのは、戦国武将がことごとく女体化している上に、異世界から来た女の子と恋仲になっていくという百合百合しいものであった……ちなみに武田信玄がロリキャラにされていたのも、三玖の逆鱗に触れた。

 それからずっと、三玖はぷくぅ……と口を膨らませて二乃の隣で無言の抗議をしていたのだが、二乃だって申し訳ないとは思いつつ、完全な好意で詳細は分かっていなかったので、ここまで責められるのは心外である。

 このままでは三玖は帰ってしまい兼ねないほどに、二人の仲が悪化する中……ふいと、二人の間に割り居るように、長身の女性が介入してきた。


「きゃっ……誰、あんた?」

「──わたしは、ショウコ。神の意思を聖典を超え伝えよと任じられた、真理の使者です」

「は……え、なに、宗教の人?」


 突然、ものすごく怪しい物言いで迫られて、三玖は咄嗟に二乃の背中に隠れ、二乃の方も妹を守るべく、少しだけ怖じ気ながらも前に出る。

 真っ黒な髪の先端が、青く染まっているという独特なファッションをしている女……ショウコは、二乃と三玖の様子を見て心からの笑みを浮かべて見せてから、更に電波の強い言葉を吐き出し始めた。


「あなたたちのように仲睦まじい姉妹が引き裂かれてしまうなど、あってはならないことです。それもこれも、生殖を前提とした悍ましい異性愛という悪徳の前提があってのこと。戦国武将がみな女性で百合百合、結構では無いですか」

「あ、あんた、まさかさっきのイベントの時から付いてきて……! 三玖、走って──」

「本来ならば、じっくりと時間をかけて真理の正しさをお二人に伝えるのですが……しかし相手がいる以上、私が出張るのは無粋でしょう。どうぞ、お二人でじっくりと真理の正しさを体感してくださいませ……」

「な、なに……わぁぁっ!?」


 直後、二人の眼前で何か激しい光が弾け──。

 街中にも関わらず、二乃と三玖以外は誰も気付かなかったそれが消えた時、二乃と三玖の姿は消えてしまっており、ショウコが「良いことをした」と言いたげな清々しい笑みでその場を去っていく……。



 ──気が付けば、二乃と三玖はどこかのホテルの一室に居た。

 自分たちがどうして、こんなところにいるのかはイマイチ思い出せない。二人で出かけて、途中で気分でも悪くなったのだっただろうか。


「はっ……♥ はっ……♥ なに、これ……♥ ふぅぅ……♥」


 すやすやと姉妹で並んで眠っていたところで目を離した三玖は、その胸の内に湧き上がってくる、正体不明の……いや、実際にはよく知っている感情に戸惑い、二乃の愛らしい容貌を見つめていた。

 五つ子なのだから、基本の造形は似通っているのだが、母の死後に個性が生まれていく過程で、二乃は特に「五つ子」であることにこだわり続けた、謂わば「中野姉妹の正統進化」な外見をしている。

 基本的に姉妹に対してコンプレックスがあり、自分が劣っていると思い込みがちな三玖は、逆に言えば姉妹をみんな素晴らしいと認識してもおり……そんな気持ちが今、明らかに身内に抱くべきではない感情と直結しようとしていた。


「(なに、これ……なんで、二乃のこと……これ、恋愛感情……? フータローに抱くのと同じ……ううん、もっともっと強い気持ちが……♥ わ、私……二乃に、恋してる……♥)」


 もしもこれが自然に芽生えたものであれば、家族への親愛を勘違いしているだとか、三玖の中の「綺麗な女の子」代表である二乃へのあこがれをこじらせているとか、そんな風に解釈して抑え込めたことだろう。

 けれど、三玖は既に上杉風太郎への恋心を理解しており、通常の好意と恋愛感情が異なることを知っていた。

 そして今……二乃を見て湧き上がってくる感情は、風太郎に抱くそれよりも遥かに強制的で、衝動的なものだった。


「はっ……はっ……♥ すんすん……♥ 二乃、いい匂い……♥ んっ……♥ こ、こんないい匂いするって……隣で歩いてたのに、気付かなかったの……♥ 私の、バカ……もっと、嗅げばよかった……♥」


 夢中になって、まだ眠りの世界の中にいる二乃の首筋や、胸元、腋などを嗅いで回り、その度にお腹の奥が……子宮が疼いて、たまらない気持ちになってしまう。

 三玖の中の「女」が、風太郎ではなく姉妹の二乃を求めている……電撃的に、もう二度と二乃以外の相手には恋することは出来ないんだと悟るほどに。


「はぁ……んっ……♥ こ、ここは……流石に、ダメ……だよね……? んっ……嗅ぎたい……♥ 絶対、いい匂い……♥ んっ♥ んんっ♥」


 お腹まで嗅ぎながら顔を下げてきた三玖だが、流石に女の子の大事な部分を嗅ぐことには抵抗があり……ただし、それは「二乃に黙って嗅いでしまっていいのだろうか」という、気遣いであった。

 自分自身の衝動を、抑え込もうとすると、勝手に指が自分の股間に伸びて、下着の上から大事な部分を撫で回してしまう。

 これでは、まるで二乃を想って自慰をしているかのようだ……三玖は自慰の経験はほぼなく、初めてが同性の身内という状況に、背徳的な興奮も覚えてしまう。


「(ダメ……ダメだよ……♥ 二乃の、大事なところだから……♥ ああ……勝手に嗅いだり……んっ♥ んふぅぅっ♥ 舐めたりとか、ダメだからぁっ♥ あっ、あっ……♥ 二乃、好きぃぃっ……♥)」


 完全に頭の中が姉妹への恋情に焼き尽くされ、だからこそ懸命にそれ以上の前進を止めようとする三玖。

 そんな三玖の眼前で……匂いが嗅げるほど密着していた視界の中で、ゆっくりとスカートが……二乃のスカートが。ずり上がっていく。

 そうして、三玖が履いているシンプルなそれとは違う、姉妹デートで履いて来るにしては気合の入ったフリル付きの下着が露わになり……むわり、とそこから大好きな姉の匂いが強く香った。


「おほぉぉっ……♥」

「──嗅いでも、触れても、舐めてもいいよ……♥ 大好きな三玖だから、許しちゃう……♥」


 とっくに目覚めていた二乃が、三玖に向かって微笑みかける。

 彼女の眼にも、妹に負けないほど強い恋情の光が宿っており……そうして、もう姉妹の間には、交情を禁じる理由は無くなっていた。



「じゅるるっ……れるっ♥ んちゅっ、ちゅぷっ……♥ じゅちゅっ、ちゅぱぁぁっ……♥ んっ♥ ちゅっ、じゅぞぞっ……♥ こくっ、こきゅんっ……♥」

「あはっ……♥ 三玖、夢中になって舐めて……くぁっ♥ 私のここ、美味しい……?」

「はむっ♥ はぷっ♥ お、美味しい……♥ とっても、美味しいし……♥ すごく、いい匂いがする……♥ 好きっ♥ 二乃、好きぃぃっ♥」

「ああっ♥ こ、こんなに素直に、三玖から好きって言ってもらえるなんてぇぇ……♥ 私も、美玖が好きよ♥ 大好きだよぉぉっ♥ お、へぇぇっ♥」


 夢中になって姉の秘所を舐めしゃぶり嗅ぎまわる妹、そんな妹の頭を掴んで秘所に押し付け腰を突きあげる姉……中野姉妹の容姿の良さも手伝って、その光景の淫靡さと言ったらすさまじいものであった。

 恋をした女は美しいというが、二人の上気した顔は明らかに美貌を増しており、女優である姉・一花にも勝るほどの麗しさとなっている。

 恋が増して見せる乙女の輝きは、姉と妹の双方をますます刺激し、興奮させ、更に激しい交情へと駆り立てていく。


「三玖ぅ……♥ 自分だけ触らせないとか、ズルいじゃない……♥ 私にも触れさせて……三玖の、お大事……♥」

「えっ……で、でも……私、二乃みたいに綺麗じゃないから……♥ へ、変な形だったら、恥ずかしいし……きゃっ♥」


 タイツに覆われた足で、三玖の顎下を優しく撫で上げると、ころんとその体を横に倒してしまう二乃。

 そうして、今度は互いの顔を見つめ合うと、自分の愛液で汚れた頬をぴちゃぴちゃと舐めてやりながら、三玖の下着の中に指を滑り込ませる。


「あぁっ♥ いっ、ふぅぅっ♥ あっ♥ あぁぁっ♥」

「ぐちゅぐちゅになってる……♥ 私のこと思って、濡れちゃったんだ……♥ 三玖、本気で私のこと愛してるじゃん……♥ 私も、本気で三玖が好き……♥」

「あぁぁっ♥ んはぁぁっ♥ う、嬉しいっ……♥ わ、私も……さ、触る、よ……♥」

「あひんっ♥ さ、さっきまで三玖に舐められてたからぁ……敏感に、なってるのぉ……♥」


 ぐちゅっ♥ くちゅっ♥ じゅちゅっ……くにゅっ♥

 淫らな水音が響き渡り、見つめ合い、なめ合うようにして、姉妹は互いの中心を弄って高め合っていく。

 二乃の舌は時おり、ちろちろと三玖の唇を優しく舐めてみせており、まるで「心を開いて?」と優しく語り掛けるようだった。

 二乃は風太郎を最後まで受け入れず、問題をいくつも起こしたものだが、姉妹でいられないから、姉妹から逸脱しそうになった時、支えてくれたのは三玖だった。その恩返しと言うように、閉じた扉を開くよう、優しく促していく。


「あっ……あっ……♥ 二乃ぉっ♥」

「んむぅぅっ……♥ 三玖っ♥ 三玖ぅぅっ♥ んじゅるるるっ……♥」

「ちゅぱっ、ちゅばっ……じゅるるっ♥ じゅろっ、じゅぷっ……♥」


 激しい口づけ、血を分けた実姉妹同士の背徳のキス。

 互いの唾液を懸命に流し込み合い、彼我の距離など無くなってしまえと言わんばかりに身を寄せ合い、五人姉妹で完結していた頃よりも更に親密に結びついていく二人。


「ほぉぉぉっ……♥ イッ、くぅぅぅっ……♥ 三玖ときしゅ♥ キスしながらイクのぉぉぉっ♥」

「二乃っ♥ にのぉぉぉぉっ♥ あっ、あっ……真っ白に、なるぅぅぅぅっ♥」


 二人は互いの奥を指で刺激し合いながら、激しい口づけと共に絶頂に達する。

 元は同じ命だったのを証明するかのように、そのイキ方は完璧に同時であった。


「三玖……みく……♥ 私の、恋人……お嫁さん……私と、結婚してぇ……♥」

「も、もちろんだよ、二乃ぉ……♥ わ、私なんかで良かったら……二乃の、御花嫁にしてください♥」


 少女たちの口からは、契約の言葉がはっきりと紡がれ……もう、それ以前には決して戻らないのだと、そんな強い意志が伺えた。

 ──例え、それが操られて芽生えた衝動であろうとも。



「──へぇ……♥ 一花と五月も、結婚して別居を始めたんだって♥ 私たちが出ていく前には、大分いい感じになってたものね♥」

「んっ♥ あむっ……♥ それが他の三人のことでも……♥ 私とエッチしてる時は、私だけに集中して欲しい……♥」

「あはっ、ごめんごめん……♥ とっても可愛いわ、私の三玖……私の花嫁……♥」


 長女・一花と五女・五月が、貝合わせに耽りながらこちらにピースサインを送っている結婚報告動画を、二乃は一旦閉じて形態をベッドに伏せる。

 そうして、自分の腋を一生懸命に舐めている花嫁……三玖の髪を優しく撫でた。左の腋を舐められることは、心臓を預けるのと同じ……三玖にすべてを支配されたような気持になり、ドキドキする。

 付き合い始めてすぐ、セックス三昧の結婚生活を送るために、二乃と三玖は事情の説明もそこそこに中野家を飛び出した。元から風太郎と四女・四葉の関係が進展していて、自分達がお邪魔虫だという自覚もあった。

 何故か住む先、揃える家電、暮らすお金……それらは既に「“ラ・レスボス”という名義で代金は頂いている」と言われており、この生活が始まってから一銭も稼いでいないのに、姉妹はセックス付けの生活を送ることができている。


「本当に……私たちの関係は、神様に祝福されてるのかもね……♥」


 いつだったか似たようなことを言われたと、笑顔と共に思い出す二乃。

 今、二乃と三玖はウェディングドレスを思わせる、白をベースにしたお揃いのエロ下着を身に纏っており、何度目かの結婚式気分に浸っている。


「おほぉぉっ♥ んおぉぉぉっ♥ 三玖、上手よぉっ♥ 腋舐めしながらの手マンっ♥ すぐにイッちゃうのぉぉぉっ♥ 私の体が、三玖のものだからぁぁっ♥」

「んっ♥ んむぅぅっ……♥ 二乃の腋汗、おいちっ……♥ わ、私も、二乃のだからぁ……んあぁっ♥ おちりっ♥ おちり軽く弄られただけで愛液噴くぅっ♥」

「あはっ……♥ 私たち、淫乱な花嫁同士だね……♥ もっと、もっといやらしくなって、私の三玖……♥ この気持ちが本物だって、互いの教え合おう……♥ 姉妹に生まれたのは、運命の相手だったからだって……♥」

「うん……♥ 分かってるよ、二乃……♥ もっともっと、スケベな二乃が見たい……♥ 今よりもっと、淫乱な私を二乃に見せたい……♥ 全部、全部晒し合おう……♥ 私は二乃の花嫁で♥ 二乃は私の花嫁なんだからぁっ♥」


 そうして二人は、互いの真っ白な下着が汗で透けてしまうほど、激しく交わり合い、アヘオホと淫らな嬌声をあげながら、互いの体を堪能しあう。

 仮に今、二人の“契機”としてかけられた催眠を解いたところで、きっと二乃も三玖も互いのことを選ぶだろう。姉妹を想い、愛する気持ちは、二乃が少し強かったとは言え、どちらにも元から備わっていたのだから。

 二人の住む部屋に、元から設置されていた鏡台の奥で、黒と青の気配が一瞬うごめき、笑みとともに消えた。


「あはぁぁぁっ♥ 三玖のクンニぃぃぃっ♥ お大事舐められるの好きなのぉぉぉぉっ♥ んっ♥ んへぇぇぇっ♥ もっと、もっとしてぇぇぇっ♥ かぷっ……じゅるるるっ♥」

「んひぃぃっ♥ 二乃ぉぉぉっ♥ く、くりしゅとしゅっ♥ 噛まれて、おフェラされるの、素敵すぎだよぉぉぉっ♥ 愛してるっ♥ 愛してるの、二乃ぉぉぉぉぉぉっ……♥」




今回の攻め(?)役

※ショウコ

・異世界人。“エトワリア”という平行世界で活動していた過激な同性愛賛美教団『ラ・レスボス』の構成員の一人。“エトワリア”が完全に平和を取り戻し(メタ的に言えば『きららファンタジア』がサービス終了したことで)、百合充ちる地に変わったことから、女神の意思を外の世界にも伝える為に飛び出してきた。

・本来は他の構成員たちと同じように、直接的に愛撫を行ったりして相手をレズ堕ちさせるのだが、今回は二乃の心の底にある姉妹愛と執着に目を付けたことから、少しだけ二乃と三玖が素直になれ(過ぎ)るように弄っただけで、根底にあるのは互いの感情である……と、主張している。

・「『ラ・レスボス』が活動してるなら、戦闘力持ちのいない『五等分の花嫁の世界』の異性愛者は皆殺しにされているのでは?」という意見もあるだろうが、この世界にもどうやら“血族”が存在するらしく、背後で暗闘が繰り広げられているらしい。風太郎が四葉と結ばれても無事なのはこの為。

・ちなみに『ラ・レスボス』の構成員は“三位一体とされる神”の名前を冠している場合が多いが、ショウコの場合は青面金剛(ショウメンコンゴウ。三対の腕を持つ夜叉神)がフルネームで、それを略してショウコを名乗っている模様。


ラ・レスボスの活躍(悪行)についてはこちら

(https://www.fanbox.cc/@fallen02side/posts/5014061)

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Comments

邪バレンスタイン

望んでた通りの内容でした!ありがとうございます!俺にとってにのみくといちいつは正義なのでこの二人の絡みは見てて興奮しました! まあ俺アニメ10話までしか見とりませんが()

屋根が高い

リクエストありがとうございました! みんな女の子と付き合えばいい…100カノみたいに全員と付き合うんでない限り、ハーレムものはヒロイン同士で結婚しようねぇ…w どの段階でお話を好きになるかは人それぞれ、無問題!