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 円形ホールの中央で「人」の字に拘束されている涼子さん。その頭上に大きく映し出されたのは彼女の映像だった。  女性警察官としての制服姿でキリリとした表情で正面を向いている。今よりやや若い時の映像であるのだが、身にまとう雰囲気は今の普通の主婦をしている時とは大きく違っていた。  柔和な雰囲気は鳴りを潜めてその瞳に決して悪を許さない猛々しく光が宿している。そこには俺の知らない涼子さんの姿があった。  その映像に添えられているのは彼女のプロフィールだ。  誕生日や住所からはじまり身体の細やかな寸法や普段の生活から過去の主だった行動まで、そこには事細かに記載されていた。  霧生 涼子という人物を知り得るに必要な情報が網羅されていると言えるだろう。その中には第三者では容易に知り得ないものまで含まれていることに俺は眉をひそめていた。  それらは一朝一夕で集められるものではない。調査にはかなりの時間を要して緻密に行われていたことがうかがえる。 「まさか、海外にでる前から、ずっと監視していたのか……」 「あぁ、正解だ。はじめて出会って俺を投げつけた直後から手配していたよ。情報収集のプロの協力もあって情報もかなりのものだろう? もしかしたら俺はルーキーよりもアレのことを知っているのかもしれないね」  目の前に提示された情報の精度を考えれば、その言葉は鼻で笑い飛ばせなかった。悔しいが俺の知らない情報も数多く含まれていたからだ。  それよりも俺は紫堂のことをまだ見誤っていたことを痛感させられていた。  ここへと招き入れられた周到な準備からも涼子さんが監視されていた可能性は考えていた。だが、紫堂の執念深さは俺の予想を遥かに超えていた。  恐らく彼女の周囲を調べれば盗聴器や隠しカメラが山と出てくることだろう。  それだけではなく隣人や日常生活で接触のある人物も調べた方が良いぐらいだ。含まれていた情報を得るには、かなり親しくなければ知り得ないものも含まれていたからだ。 (誰なんだ……彼女が定期に通うスポーツジムのインストラクターか、それとも担当してくれている人の良さそうな美容師か?)  考えれば考えるほどに誰もが怪しく感じられて疑心暗鬼になってしまう。  それに一緒に住んでいる訳ではない俺では、彼女の交友関係を全て把握することも出来てはいない。 (くそッ、こんなとき兄貴だったら……いや、それはもう止めだ)  長年の習慣でつい兄貴を引き合いに出そうとしていた。亡くなった人間と比べても意味がないのはもうわかっている。気持ちを切り替えて、思考を巡らせる。 (それにしても……性経験まで赤らかに記載されているなんて、どうやって調べたんだよ)  涼子さんの初めての相手が兄貴であり、それ以外の人物とのセックス経験がないのは彼女の一途さを知っていれば容易に予想できる。  それでも、そう書かれているとホッとしてしまう自分には苦笑いするしかない。 (でもなぁ、その初めての場所であるホテルの部屋やその後から今日に至るまでの性行為の回数、彼女の好きな体位や性感帯の位置まで詳細に書かれているのはどういうことなんだよ?)  涼子さん自身でも覚えているか怪しいものも多く情報が全て正しいのかは眉唾ものだ。  それでも、この紫堂が満足しているところを見れば情報が正しいとみるべきだろう。  ならば、情報を収集した人物の手腕はもう凄すぎて不気味にすら感じてしまうレベルとなる。 (……だが、それを曝してどうだというんだ?)  個人情報を赤裸々に晒されていい気はしない。  だが、確かに気分は害されるが、今は朝日を無事に拝めるかすら怪しい状況だ。悠長に情報の拡散やストーカー被害を心配する必要もないのだ。 (まさか、ここまでやってただの嫌がらせって事もないだろうしな……なにを考えてるんだ?)  なにか裏があるように感じられるのだが、美味そうにカクテルに口をつけている紫堂からはこれ以上の情報を読み取れなさそうだ。 「あぁぁ、ひゃめへぇ」  そうしている間にも涼子さんは股間に顔を埋める美里さんに秘部を舐められて、湧き上がる肉悦に腰を震わせていた。  その一方で背後からはシオさんに乳房に指を埋められて乳首のリングピアスを捻りあげられて苦悶の呻きをあげている。  苦痛と快楽の二面攻撃を前にして、度重なる凌辱に心身共に限界な涼子さんは抗うことも出来ずにいる。  混濁する意識の中で押し寄せる刺激に身悶えし、苦悶の表情を浮かべるしかないないのだ。  その二つの刺激が徐々に混ざり合い、自分が何に感じていのか境界線が曖昧になってきているのだろう。  苦痛に許しを請いながらも甘い媚泣きが響かせている。その比率が入れ替わってきているのがわかってしまう。 「ひッ、ひぃぃッ、いふッ……いっひゃぅぅッ」  陰核を吸われえて涼子さんが全身を震わせた。噛まされらリングギャグの穴から舌を突き出して、拘束された身体を大きく反らせると絶頂してしまう。  その途端、股間からは盛大に潮を吹いてしまうのだが、秘部に奴隷奉仕をしていた美里さんの顔を透明な液体が直撃していた。  凄い勢いの水流に、堪らず顔を反らしてしまう美里さん。 ――チッ  直後に響いたその音が当初はなんなのか俺にはわからなかった。だが、美里さんは理解していたのだろう。顔を蒼白にさせてガタガタと恐怖に震えていた。  見上げる彼女の視線の先には、涼子さんの肩越しに見えるシオさんの顔があった。  ガスマククで口元を隠しているシオさんだが、美里さんの反応からするに激高しているのだろう。 「――ぎゃッ」  直後、美里さんが仰向けに倒れて身体をバタつかせていた。  紫堂の説明で、それが首に装着させられている金属製の首輪に仕込まれた電撃機能によるものだと理解する。  断続的ではあるが遠隔操作で自由に電流を流せるようになっているらしく、それを使ってシオさんが美里さんに罰を与えているのだった。 「ひぎぃ、ゆ、許して――がはッ、許して下さい」  電撃を喰らうたびに全身を痙攣させてのたうちまわる。何度も許しを請い続ける彼女へと容赦なく電撃が与え続けられた。  勝気だった美里さんがシオさんに恐怖して従順に従っている理由をわかった気がした。  こうやって苦痛と恐怖を心身に刻みつけられて支配を強めさせられているのだろう。  そして、それから逃れるために同じ囚われの境遇である涼子さんを責めるのに加担しているのだ。  慌てて涼子さんの下半身に取り付いて前以上に責め始める美里さんの姿に、その予想が正しいのを確信させられる。  再び苦痛と快楽に翻弄されはじめた涼子さんの姿をバックに、それまで脇に控えていた支配人はカツカツと前へとでてきた。 「さて、ご覧のように無様に啼いている牝、霧生 涼子――旧姓、竜岬 涼子の紹介をさせていただきます」  観客であるVIP会員らに恭しく頭を下げた彼は、静かにこれまでの経緯を語りだす。  兄貴と組んで事件を捜査して数々の悪党を検挙してきた元女性捜査官。その勇ましくも優秀な姿が様々な映像とともに紹介された。  そんな彼女が、消息が断った友人の冬月 蛍を助け出そう奮闘する。  関係者ということもあり担当を外されるものの、それに素直に従うような彼女ではない。独自に捜査を続けて、ついに紫堂へとたどり着いてみせる。  だが、逮捕するにも決め手に欠け、明確な証拠もない。  紫堂に接触を試みて揺さぶりをかけるものの目ぼしい進展もなく、ただ時間だけが過ぎてしまう。  そこで半ば強引な手段を用いて別件逮捕という形で紫堂の身柄を確保するのだった。  それに乗じて紫堂の関係各所を家宅捜査するものの、それでも友人の手掛かりを見つけることもできなかったのだ。  それどころか強引な捜査が上から問題視されてしまった。それが原因で刑事の職を辞することになってしまう。  それらは俺も兄貴の話や駿河さんから情報で把握していたことだ。  それなのに支配人による解説を聞いていると今までとは違う印象を受けてしまう。どうにも視点が偏っている風に感じられたのだ。   「結果をだせず、まことに勇ましいだけな牝でございますな」  支配人の言葉にホールにいる会員たちから笑いが起こる。侮蔑と嘲りが涼子さんに投げかけられるのに拳を強く握りしめていた。  その後も冬月 蛍のプロフィールを添えて、捜査の過程を説明していく。それらも支配人は涼子さんの行動を面白おかしく語りながらこけ下ろしていったのだ。  そのたびにドッと沸き立つ周囲とは対照的に俺の感情は荒ぶるばかりだ。  それは事件後のことを語りはじめるとより顕著となってくる。  次に追加で表示されたのは退職後の涼子さんのプライベート写真の数々だった。 ――ホテルのプールサイドで、水着姿を恥ずかしがりながら微笑む姿…… ――兄貴が買ったオープンカーをかっ飛ばして、大いにはしゃぐ姿…… ――夜の港に停めた車中で兄貴にプロポーズされて涙ぐむ姿…… ――純白のウェディングドレスを着て幸せそうに二人でケーキに入刀する姿…… ――全裸でベッドで横たわり、恥ずかしげに見上げてくる姿……  幸せそうに兄貴とふたりでいる笑顔の彼女が次々と映し出されていく。  それに合わせて支配人が語ると、涼子さんが事件の全てを忘れて恋人と仲良く結婚して幸せな日常を過ごしていたかのようだった。  それらは確かに実際にあった光景だった。だが事実は少し異なる。 「違うッ、彼女は友人を救い出せず失意に打ちひしがれていたんだッ」  刑事を辞めさせられて親友を救えずボロボロになった涼子さんを俺は知っている。  憔悴していく彼女を支え、笑顔を取り戻そうと兄貴と俺で努力した日々が消されているのだ。  先ほどの映像は強引に涼子さんを連れ回して徐々に持ち直していった結果であり、そこまで回復するまでの苦労は並大抵のことではなかった。  それなのに、あの映像だけみたら誰でも彼女が薄情で軽薄すべき人物に見えてしまうではないか。 「くそッ、なんでこんな悪意に満ちた編集をしているんだよッ」  憤慨する俺に横にいる紫堂が含み笑いをしていた。 「そりゃ、失意と悪意を育むためだよ」 「……それは、どういう意味だよ……うッ」  もう怒りの感情を隠さずに食って掛かった俺だが、相手の浮かべるゾッとするような邪悪な笑みにその後の言葉を失ってしまう。  それ以上の問答は要ないとばかりに、紫堂は唇に指を立てるとただステージに注目するように促してくる。  そこでは変わらずに支配人が悪意ある情報を垂れ流して涼子さんを貶めているだけだった。 「いったい何を……」  その疑問はすぐに解消することになった。  頭上に表示されている映像のひとつが、涼子さんの背後に立っているシオさんに切り替わったからだ。 「さぁ、この日のために用意しておいた仕掛けの次を開示しようか」  紫堂の言葉を聴きながら俺の視線は映像に釘付けになっていた。  シオさんの手が口元を覆っていたマスクに掛けられると、それを取り外していったからだ。  マスクを脱ぎ捨てた彼女は垂れ下がる白髪もかき上げる。その下から現れたのはボンデージの似合うグラマラスなボディとは対照的な涼やかな和風美人な顔立ちだった。 「さぁ、そろそろルーキーにもわかるだろう?」 「まさか……嘘だろう……」  今なら俺でも彼女が誰かわかる。  頭上に表示されているシオさんと並べられた蛍さんの顔を見比べれば一目瞭然なのだから。  ただし、顔の特徴が一致していたが雰囲気は別人だった。  蛍さんは一度だけ涼子さんと一緒にいるのを見たことがあるのだが、明るく朗らかな笑顔の似合うタンポポみたいな印象の女性だったはずだ。  資料でみても身体つきは着物が似合うスレンダーな体型であり、あんなボンデージ衣装の似合う西洋人体型でもなかった。 「いったい、なにが……」 「医療系の企業を抱えているとはすでに話したと思うが、そこで外科手術と薬物投与をしてみた結果だよ。研究スタッフからは貴重なデータが取れたと好評だったな」  変装で使われた人工皮膚の出処について確かに紫堂は試作中の医療技術であると名言していた。  同じ企業によって蛍さんは実験材料として使われたのだ。  認可されないような強力な試験薬を投与されて手術までされた彼女は、文字通りに肉体改造を施されていた。  それに加えて支配人による苛烈な調教は、心まで壊して作り変えるものだとも聞かされている。 「それじゃ……彼女が……」 「シオこそがアレが会いたがっていた友人の冬月 蛍本人だよ。実に感動的な再会じゃないか」  そう告げると唖然とする俺の反応に満足したように、グラスの中身を飲み干していく。  それにしても、なんとも悪辣なことを考える男だろう。  紫堂と支配人のふたりの男によって冬月 蛍という人物は心身をいじられ、シオという別人に作り替えられて対面させられているのだ。 「さぁ、シオもこの瞬間をずっと愉しみにしていたからなぁ、なかなか見物だぞ」  親友同士の感動の対面というにはあまりにも殺伐とした雰囲気だった。  恐らく調教によって、先ほどの映像のように巧妙に親友である涼子さんへの憎しみを植えつけていったのだろう。  それで彼女が俺に殺意を込めた視線を向けていた理由もようやくわかった。涼子さんの縁者である俺を通して、彼女への怒りを募らせていたのだ。  今にも刺殺してしまうのではと警戒させられるほど、シオさんからは涼子さんへの放たれる憎しみや恨みの感情は強烈なものだった。 ――その気配がフッと消えた。  再び能面のような感情の読めない表情へと戻った彼女は、涼子さんからアイマスクと口枷を外していくのだった。 「久しぶりね、涼子」  耳元へと囁かれた冷えびえとした声。それが親友のものであると涼子さん即座に気づいた。 「その声は、まさか蛍のなの!?」  驚きの表情を浮かべて背後を振り向く彼女も、ようやくシオさんが蛍さんであることを理解したようだ。  あまりにも変わり果てた親友の姿だが、そこに昔の面影をしっかり認識していた。  再会できた喜びにその瞳を涙で潤ませて、頬を濡らしていくのだった。 「あぁ、会いたかった、蛍……」  肩を震わせて感涙にむせぶ涼子さん。それとは対照的に蛍さんは醒めた様子で涼子さんを見据えている。  無二の親友とまで言われた二人だが、今のふたりには大きな隔たりがあると嫌でも認識させられる。  次第に涼子さんも相手の反応がおかしいことに気づきはじめたようだ。戸惑いながらも声を掛けていった。 「……どうしたの? 蛍」 「そういえば、結婚したんだってね。おめでとう、涼子」  その祝いの言葉から伝わってくるのは氷のような冷たさだけだった。 「念願がかなって彼と無事に結ばれたのね。貴女は幸せそうで良かったわね」 「え……あ、あぁ……違うの」  ここにきて事態を理解した涼子さんだが、どうしようもない状況であった。  弁明の言葉がかんたんに通じるはずもない。必死に投げかけられる親友の言葉も蛍さんを素通りしていく。  もしかしたら、すでに蛍さんにとっては真偽はどうでもよいのかもしれない。  紫堂たちに植えつけられた恨みの種は長い時間をかけられて育てられていた。  普段は無表情に見えたシオとしての彼女だが、その内側では憤怒の嵐が常に荒れ狂っていたのだ。  それを向けれる対象を求めてようやく出会えた現在、もはや止めることは誰にもできないだろう。 「あぁ、や、止めて、蛍ぅ」 「うるさいッ、私が助けを待ち望んでいた間、アンタが幸せそうにしていのは事実だろう?」  その言葉を合図に頭上の映像が切り替わる。  先ほどの涼子さんの笑顔の映像の脇に並べられるのは、凌辱を受ける蛍さんの姿だった。 ――ホテルの窓に身体を押し付けられて、次々と男たちにバックから犯し尽くされ涙する姿…… ――マジックミラーで隠された車中でヒトイヌ拘束されて、獣のように犯されて悶え呻き続ける姿…… ――大型クルーザーの甲板上で吊るされて前後から男たちにサンドイッチされて前後の穴を犯され悶え泣く姿…… ――大型テーブルの下に隠された大型トランクに詰め込まれて、淫具によって狂い泣きつづける姿…… ――拘束椅子に括り付けられて昼夜問わず悶え狂わされながら、マウントヘッドセットの映像に涙している姿……  激しい凌辱を受けている蛍さんの映像の数々、その視線の先には涼子さんの幸せそうな姿が常にあった。  実際にその目で幸せそうにしている涼子さんの姿を見させられていたからこそ蛍さんの絶望も大きかったに違いない。  恐らく表示された映像の時だけではないのだろう。彼女の心が折れるまで、何度も何度も繰り返されて、助けが望めない事実を噛みしめさせられたのだ。  そうして、本来なら自分を不条理な状況に追い込んでいる凌辱者たちを恨むべきところを、その怒りを涼子さんへと向けるように誘導させられたのだ。 (これが説明のあった支配人の調教方法かよ……)  タシギさんとして紫堂が俺に説明してくれた支配人による調教の仕方を思い出していた。  複数の奴隷たちの間に作為的に優劣を決めて巧妙にその心理を操っていくのだ。  そのスキルを使って蛍さんの心を徹底的に壊し尽して、涼子さんへの殺意を埋め込んいったわけだ。  その結果、泣き叫ぶ涼子さんを凌辱して愉悦に浸る蛍さんの今の姿があった。 「あぁぁ、蛍、許してぇぇ」 「なにが許してよッ、さっきまでケツ穴を犯されてアンアンと悦んでいたくせに、私にも犯させろよッ」  ペニスバンドを装着しながら蛍さんは乾いた笑みを浮かべる。  その腰から生えているのは異形な形状のディルドゥだ。細長い突起がビッシリと表面を埋め尽くして細かく震えているのが見える。  その姿は細長いウニといった印象で、あの生き物のような異様な淫具を彷彿させる形状であった。 「さぁ、コイツで涼子のアナルを犯し尽してあげる。大丈夫よ、すぐに気持ちよくなれるようにローションも使ってあげるわ」  手にしたボトルを傾けるとドロリとした薄ピンク色の粘液が滴る。それがディルドゥの突起に絡みつき、ライトの光を浴びてヌラヌラと妖しく輝いてみせる。  その切っ先を肛門へと押し当てられて、涼子さんも必死に逃れようと身体を捩る。  だが、四肢を固定されていては逃げられるはずもなく、すぐに異形なディルドゥが彼女の体内へと挿入を開始する。 「い、いあやぁぁ、蛍、やめぇぇ」 「ふふふッ、その悲観にくれるその声、その顔がずっと見たかったわ」  すでに二度にわたり犯されている菊門は、ディルドゥの侵入を拒むことはできなかった。  ズルリと先端が埋没すると徐々に結合を深めていく。 「ひっ、ひぃぃぃッ」 「ねぇ、凄いでしょう。棘が腸壁を刺激しながら媚薬を塗り込んでくれるのよ。すぐに他のことなんて考えられなくなるわよ」  悶絶する涼子さんのアナルを犯しながら、シオこと蛍さんは高笑いをあげていた。  有能だった元女性捜査官が決死の覚悟で潜入を試みたあげくに助けようとしていた親友にアナルを犯されていた。  これ以上ないほどに狼狽する涼子さん。その姿はホールに集まっていた嗜虐者たちにこの上ない愉悦を与えていた。  俯きイヤイヤと首を振る涼子さんの黒髪を引き絞り、その悲観にくれる表情を観客にさらしてみせる。  その一方でバシバシと涼子さんのヒップをスパンキングしながら蛍さんはピストン運動を開始した。。 「あぅ……こんなの、いやよぉぉぉぉッ」 「アハハッ、口で嫌がってるわりには腰はもう動いてるじゃない、ケツを掘られて気持ちがいいんでしょう?」 「そ、そんなことはーーはぅッ……あ、あン、も、もうやめてぇぇ」 「クスリが効いてきたみたいね。頭の中に靄がかかってきて、すぐに他のことは考えられなくなるわよ」  強力な媚薬の効果がまわりはじめたのだろう。全身から汗や体液を垂れ流しながら涼子さんは、凄まじい淫泣き響かせて会場の会員らをさらに喜ばせていった。 「正義感あふれる刑事だった涼子も、こうして犯されればやはりただの牝に成り下るのね」  自らの手によって喘ぎ狂う涼子さんに侮蔑の視線を投げつけながら、蛍さんは狂気に囚われた笑みを浮かべ続けていた。 「ならばもっともっと貴女を貶してあげるわよ」  蛍さんの合図を受けてアナルを犯される涼子さんの前に美里さんが立ち上がる。  その腰には蛍さんが使用しているのと同様のペニスバンドが装着されていた。  そそり勃つ異形のディルドゥが新たに現れ、それがゆっくりと秘裂めがけて迫ってくるのだ。 「ま、まさか……やめて!! ヒィィッ」  すでに一本だけでもよがり狂わせられている最中に、秘裂も狙われるとは思いもよらなかった。  だが、美里による愛撫によって受け入れ準備は万端だった。挿入は呆気ないほど簡単に達成されてしまう。 「ひぐぅぅッ、んッ……んぐぅ、ひぃぃぃッ」  のっけから荒々しい突き上げを受けて、涼子さんは甲高い悲鳴をあげさせられる。  悶絶させられながらも肉体はそれでも反応してしまう。  鍛えられた肉体による凄まじい締めつけを感じながら、美里さんも腰を振りはじめた。  前後からふたつの穴を貫かれて泣き叫ぶ涼子さん。  その姿を俺はただ見ていることしか出来なかった。  

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Comments

わか

すばらしい。 想像通りの展開とそれ以上の興奮を覚える涼子への責め。 美里も加わり、どんな逝き方をし更にどんな責めを受け 涼子がどう変わっていくのか、どこまで変わってしまうのか。楽しみでなりません。 涼子への責めと反応と変化が想像通りで最高です。

くすお

まさかこうくるとは・・・ 入念に心を折っていく展開、久遠さんの本領発揮ですね!!

久遠 真人

ありがとうございます。 シオの正体も早々に答え合わせとなりましたが、愉しんで頂けたようで良かったです。

久遠 真人

支配人の調教については言及はありましたが、それにより替えられた蛍さんによる責めを愉しんでいただければ幸いです。