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いつもご支援ありがとうございます。今抱えている直近の執筆で時間が必要なものは終えたため、更新ペースは下旬からそれなりになると思います。上位プランとか書きかけ三つありますからね。最近本当に歪……。

というわけで、どこに公開するかは迷ったのですが、まあ支援サイト出身の作品だしなということで有償リクで書いた怪異の軌跡です。最上位プランでは四作品続くシリーズの、緋のローゼリア編となります。単独でも読めるので外伝扱いにしてみました。


ロゼ一人でアラミス三人娘と同等の字数を叩き出せる。これぞ好きなキャラパワー。とはいえおまるゼリーと逆さま拘束最近の個人的な流行りで擦り過ぎかもしれねぇ……。


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 かの災厄すら上回るモノ、それは【怪異】と呼ばれし想像上の物語。本来ならば観測されぬことのない噂。だからこそ彼らは異質な力を持ち得た。幻想の存在故に現実の者たちは手を下すことができない。そして彼らは、幻想の存在として人の欲や言葉を喰らって成長を遂げる。

 多くの英雄たちは事態に気がつくこともできない。彼らは怪異の標的になり得ないが故に、認識することさえできない部外者だ。

 多くのヒロインたちは、既に何十人と怪異の手により時に犯され、時に恥辱を覚え、時に堕ちていった。

 怪異は暴くことができないし、暴いてはならない。暴けば最後、その者は彼らの紡ぐ物語に抗った者として永遠の咎を受けることになる。未来永劫、人の言葉を取り込み生み出された怪異の軌跡に囚われる。


 しかし、怪異が例外で生まれたように、現実の世界にも例外は存在する。

 魔を絶つ女剣聖。結社の蝶。そういった超越的な力を持つ者たちは、人の世に流れる噂であらねばならない怪異を、実物の存在として捉える罪を犯しながら永劫の難を逃れることができていた。

 隠れ里エリン。《魔女の眷属》が長、ローゼリア・ミルスティン。緋のローゼリアという高名を持ち得る800年の時を生きる魔女が、たかが数年で人の目に映らぬ妖を気取る怪異に後れを取ることなどありえない。

 彼女の実力、肩書きは幻想ではなく、出現した怪異を既に数体討ち滅ぼした。もしロゼを放っておけば、何百という怪異が現世から姿を消すことは想像に難くないと言えるだろう――――幻想の存在が消え失せる。現実となれば存在そのものが矛盾を孕む。怪異はロゼを優れた者と認めた。魔女という存在に恐怖を覚えた。


 それは怪異が新たな軌跡を得る。消滅を恐れる感情。美しく気品のある女を目にした感情。生まれ持ったものか、人の欲望が産んだ後付けか。どうであれ怪異は知った。ローゼリア・ミルスティンという魔女の存在を経験し、伝達され彼らが孕んだ感情は――――――未知なる【怪異の軌跡】を産み落とす。






「さて、どうしたものかのう」


 ロゼはポツリと呟いた。散歩する彼女の姿は、普段見かける童女のそれではなく、妖艶な大人の美女、人の肉体に収まる中で最も力を振るうことのできる姿だった。

 眷属に力を分けているロゼが大人の姿になるのは負担が大きい。つまり、その負担を一身で負ってでもやらなければならないことがあるということだ。

 怪異と呼ばれる魔が現世を侵食している。隠れ里エリンを守りながら未だ混迷を巡る世を見極めるロゼが、その面妖な在り方を見聞きしたのはつい数ヶ月前だ。

 魔女であるロゼの対処が遅れた。それは彼女自身が苦杯を喫している事実であり、怪異の噂がそれほど巧妙かつ狡猾な手管である証左だ。その上、知れば知るほど怪異の罠に囚われるとあらば、ロゼとて一歩間違えれば無事では済まなかったであろう。

 当然、怪異を知りながらエリンを散歩する余裕があるならば、ロゼは怪異に対する〝解〟を得ているということ。出鼻を挫くことができず蔓延を許した分、これ以上の侵食を容認するわけには断じていかない。


(怪異を祓うことは可能じゃ。が、この数日で既に2体の怪異を退けることになろうとは……些かマズいのう)


 しかし、調べれば調べるほど怪異の侵食力には舌を巻く。彼らは人の世を侵食し蔓延する。言葉を喰らい成長を遂げる――――――ゼムリアという大陸に、幾つの言葉があると思っているのか。

 考えるだけで頭痛がする。言葉、噂話の〝招待〟となる。気づけば真隣に、身近なモノになっているかもしれないというのに、大半の人間は気づけないし気づいてはならない。

 ロゼが数日で2体の怪異を退けた事実は彼女の実力証明であると同時に、怪異の殲滅が極めて困難であることを示していた。


(里の結界に怪異用の強化を施しはしたが、どれほど効果があるか……それに、根本的な解決にはなっておらん)


 隠れ里であるエリンには、怪異の影響が比較的薄い。しかし閉鎖的な空間である以上、侵食を許せば里の者がたちまちに怪異の餌食となるだろう。現状、怪異に対抗できるのはロゼと、魔女の血を引く孫娘たちを除けば数える程しかいない。

 退けることが可能であるのは事実。それが根本的な解決策にならないことも真実だ。

 何かしら確実性のある怪異への対抗策を考えねばならない。里の中で、ロゼはこうして暇さえあれば思案を重ねているのだ。怪異を退けたということは、怪異に囚われた人々の末路も見てきたということ――――――今はいない親友の愛した物を、愛する者たちをこれ以上傷つけさせてなるものか。妖艶なる魔女の姿は、彼女の覚悟の現れでもあった。


「奴らは無数でありながら個でもある。厄介な性質じゃが、その特異な繋がりを利用できぬものか……む?」


 散歩をしながら思案を重ねるロゼの視界の端に、何かが映り込んだ。

 ちょうど遊びに行く子供たちかと思ったが、違う。ハッとなり杖を手にしたロゼは、全力で駆け出した。


「わ、ロゼ様!?」

「主らは下がっておれ! 決して近づかず、里の外からは一歩も出てはならぬと皆に周知するのじゃ!」


 ――――――怪異、あるいはそれと関係のあるもの。

 ロゼの紅い瞳が事象を断定するのは一瞬だった。喧騒な気配を纏ったロゼに驚く里の人間に、彼女は指示を出して逃げ出した気配をすぐさま追いかけ始めた。


「待て! く……妾の膝元で侵入を許すとは、何たる不覚」


 視界に捉えた黒い人型をロゼは追う。今し方結界を強化したばかりだというのに、怪異の魔の手は己の想像のさらに上を行くのかとギリッと奥歯を噛み悔しさを滲ませた。

 だが、ロゼの眼前に姿を見せたのは迂闊だ。彼女は怪異を打ち祓う魔法を編み出した。追いつき、射程にさえ入れば里に手を出さんとした不届き者を排することができる。

 そう考え、怪異と思われる人型の影を追跡するロゼだったが、追いつけそうで追いつけないもどかしい時間が続く。そして彼女の中で突発的な怒りが収まり冷静になるにつれて、次第に違和感が膨らんでいった。


(何じゃ、何かが、噛み合っておらぬ……妾は何を考えた? なぜ、あの怪異を〝追いかけるべきだ〟と思うた?)


 怪異を排除するため、それを追うは自明の理。里の人間たちを守るため、魔女の長として当然の行動をしたまで。

 しかし、それは迂闊な行動と言えるだろう。怪異とは実体を持たぬ現象だ。物理的な手段で追いすがるのは理に叶っているとは言い難い。

 当たり前に見せかけた理屈と、当然存在する人間的な怒りの思考。それらに紛れてロゼは何かに吸い寄せられている。


「っ……はぁ!」


 強化をかけた自らの身体に早急な制止を促したロゼは、大きく掲げた杖の柄を地面に突き立てた。

 瞬間、極彩色の光がロゼの周囲を包み込む。魔女の長が編み出した怪異の力を遮断する結界だ。彼女は正体を暴かれ牙を剥いた怪異たちを、この結界で悉く凌駕し退けた。

 しかし一歩、ほんの僅かに一歩遅れた。里の外まで〝おびき寄せられた〟ロゼは、彼女が思うより長く怪異の姿を目にした。過去、そして今も、彼女は怪異と目を合わせすぎていた。


 漆黒の怪異はグルリと振り返り、ロゼを見た。


(な……ん、じゃ……この悪寒、は……!?)


 影に目はない。だが怪異はロゼの全てを見ていた。結界で身を守る魔女の姿を滑稽だと嘲笑うような嘲笑を浮かべていると、何故かロゼはそう感じた。

 全身が握り潰される。現世と幽世の境目、結界という断絶した唯一の空間に位置する肉体の全てを掌握される感覚に、ロゼは今生で初めて死の悪寒を覚えた。

 ここで死を迎える。ローゼリア・ミルスティンという女の尊厳が。


「っっっ!!?」


 迎える結末を書き換える力が怪異から解き放たれ、その漆黒の波動にロゼは結界ごと呑み込まれ――――――――――





「う、く……何が、起こったのじゃ……!?」


 漆黒の波動をその身に受けたロゼは、無意識のうちに杖を支えにして立っていなければならないほど消耗させられていた。結界の使用による消耗は、展開する時間以外に外部からどれほどの干渉を得たかにも関わる。

 即ち心身の消耗は怪異の力を表す。怪異がこれほどの力を行使するには、軌跡に沿った何かしらの条件が必要だ。ロゼは無自覚に、その条件を満たしてしまったのだろう。

 己の失策を自覚しつつロゼは怪異を警戒した。大人の姿を維持するだけで精一杯なほど疲労が激しいが、だからといって怪異を見逃すわけにはいかなかった。


「――――な」


 そうして顔を上げたロゼの前に、一人の男が立っていた。

 黒い影が人型を為しているのではない。屈強な裸体を晒した男が、ロゼの眼前にいつの間にか立っていたのだ。

 ロゼはそれを見て、杖を構えて魔法を撃つことができない。身体が動いてはくれなかった。

 条件を満たし、怪異としての役目を果たそうという外敵にロゼは攻撃どころか逃げることすらできずにいた。


 怪異が軌跡を紡いだ。変化は本体のみならず、狙いを定めた〝女〟にも起こっている。


(マズい……妾は何をされた!? あの怪異は、妾に如何なる害を及ぼす!? 妾の肉体に変化がないということは、これから活動を始めるつもりなのか、それとも妾の精神に干渉を……)


 怪異に取り込まれた。結界を無力化され、影響下に置かれた。聡明な魔女はそう判断を下した。

 だが何も出来ない。杖を支えにしたまま、人の形を得た怪異を忌々しく睨みつけている〝つもり〟のロゼは、肉体の変化がないと思い込み、次なる攻撃への警戒を続けることしか〝何故かできない〟。

 怪異が動き出す。彼は僅かに歩を進めると、盛り上がった股間部をロゼの眼下に突き出した。

 撃ち落としてやろう。握り潰してやろう。淫猥を好む下衆な怪異にそう殺意を向けたつもりになっているロゼの目と鼻は、怪異のペニスへと真っ直ぐに伸びていた。


【――――舐めろ】


 喉が震えて音を発した。瞬間、ロゼは脳髄をガツンと殴り付けられたような衝撃を受けた。

 衝撃が強すぎて呻き声を上げることすらできない。本当は、そんな大層な理由ではなかったのだが。


「んじゅるるるるるっ♥ ちゅぽちゅぽちゅぽ♥ ちゅうちゅるちゅうるる、んちゅうぅぅぅ〜〜〜〜〜♥♥♥ ――――――っ!??」


 ロゼは差し出されたペニスに顔を振り下ろすように近づけて、薄紅の唇が捲れる勢いでしゃぶりついた。悲鳴が零れ無かった理由は単純明快だろう。ペニスにしゃぶりついて塞がった口では悲鳴を上げられなかった。

 悲鳴より早く、自然すぎるくらいにロゼの口は巨大なペニスへしゃぶりついていたのだ。


(なに、何が起こっておる!? 妾は何をしていおるのじゃ!? 魔羅、怪異めの魔羅にしゃぶりついておるのか!? ば、馬鹿者、一体何をしておるのじゃ!!)


 自分で自分に罵声を浴びせる愚かな行いの間に、ロゼは顔を前後に動かしてペニスを奉仕する。彼女が睨みつけていると思っている瞳はだらしなく潤み、まるで愛おしい『ご主人様』にご奉仕できるのが嬉しくて嬉しくてたまらないと言わんばかりに淫猥だ。


「じゅぷれろれろぉぉ♥ じゅるるるぶちゅうぅぅぅぅぅ♥♥ ちゅっちゅっ、ちゅるるるるる♥ ぢゅるるるるぅぅぅぅぅっっ♥♥」


 頬と唇を窄めて激しく吸い上げる。根元から先端まで、吸い残しなど残すまいとフェラチオ奉仕を行う。妖艶な美貌は伸びて歪み、見るに堪えないひょっとこ顔に変わり果ててしまうが、ロゼは構うものかと鱈子のように捲れた唇の隙間から舌を覗かせてしゃぶったの肉棒を全力で舐め回した。


(やめろ、やめぬかぁぁぁぁ! 妾の身体でこのような卑猥な、行い、おっ♥ おぉっ♥ こ、こやつの魔羅をしゃぶっていると♥ い、意識が飛ぶっ♥♥ なんじゃこれは♥ 妾の全身から力が抜けて、は、発情してしまうっ♥♥ 脳が、魔羅に支配されてしまいそうじゃあぁ〜〜〜〜〜〜♥♥♥♥)


 淫乱な雌豚のように振る舞う身体。その影響を受けたロゼの脳髄が苛烈なまでの快楽に焼かれた。

 思考が溶けて消えるような快楽物質がドバドバと溢れ出し、ただ魔羅をしゃぶっているだけなのにイッてしまいそうになる。

 肉棒に食らいついた勢いで両脚を大きく開いてしまい、晒された下着はぐっしょりと濡れぼそり、奉仕をしているロゼが主人の肉棒で気持ちよくしてもらっているかのような錯覚に陥る。


 手慣れすぎている激しい奉仕に魔羅がドクンと脈動するのは必然だった。そしてロゼの身体は、射精のタイミングすら完璧に見極めていた。


「んぶ、ずゅちゅるるるる……♥」


 どびゅっ♥ どびゅるるるるぶびゅるるるるるるるる♥ どびゅどびゅどびゅうぅぅぅるるるるるるる♥


「ん゛ぎゅお゛ぉぉぉぉぉ〜〜〜〜〜〜〜〜っ♥♥♥♥」


 自分から魔羅と陰嚢の根元に飛び込み、喉奥へ竿を押し込んで跳ね上がり解き放たれる精液を円滑に嚥下できる姿勢を瞬時に取った。

 喉をドロリと滴り落ちる粘り気のある汁。潰れ気味の声を上げたロゼの身体はエクスタシーに至る。『イク』という感覚に〝慣れ親しんだ〟女体は、紅い瞳のほとんどを反転させ、鼻の穴をかっぴらいた品性下劣なフェライキ顔を晒してしまう。


(お゛っ、お゛ぉぉぉぉぉぉ♥♥ なんじゃ、なぜじゃ♥ 男の子種を♥ 胃に放り込む♥ 無意味であるはずなのに♥ なぜこんなにも美味なのじゃ♥ わ、妾はこの味を、よく知っておる♥ 知りすぎてイるっ♥ 飲んではならん、飲んではならんというのに――――――ざーめんうっめぇのじゃあぁぁぁぁぁぁぁぁぁ♥♥♥♥)


 タイツを突き抜けるイキ潮が吹き上がり、ロゼは完全にアクメをキメた。

 胃の奥底に舐め取った端垢やチン毛ごと濃厚なザーメン汁をずっしりと送り込まれ、ロゼは感嘆の鼻息を漏らし恍惚とした表情を浮かべた。肉棒にしゃぶりついた美女の艶のある顔は、何ともマヌケなものだった。


「あ、居たー。ロゼ様〜!」

「……んんっ!?」


 その時だった。里の少女がロゼを呼ぶ声に、彼女はようやく我に返ることができた。


「んぶっ、ぶぐぐぐ……ぷっはぁ♥ あ、阿呆! 来るなと言うたであろう!? こやつは危険じゃ、即刻離れ……な、何を呆けておる?」


 渾身の力で自らの身体を御したロゼは、口を肉棒から引き剥がして幼い子にもわかるよう命じた。

 だが、陰毛や魔羅の汁が飛び散ったロゼの顔を見ても少女はそれが〝当然のもの〟であるかのように、キョトンと首を傾げていた。


「? ロゼ様は、誰のことを言ってるの? ――――ここには危険なことなんてないって、いつもロゼ様の『ご主人様』が教えてくれてるのに、変なの」

「………………………………は?」


 長い沈黙の後、ロゼは己が零した滑稽な声で、理解し難い少女の言葉を呑み込まざるを得なくなった。目の前の光景が確固たる〝現実〟であると、否が応でも知らされた。

 呆気に取られたロゼに、少女は満面の笑みでロゼの知り得ない現実を突きつけていく。


「ロゼ様、里のみんなの前でいっつもこう言ってるもんね。ご主人様の寵愛を受けた里はあんたい?だって。わらわはご主人様の〝せーどれー〟だから、みな、ご主人様の言うことは絶対に疑っちゃいけないって!」

「ま、待て、待つのじゃ。そのようなことは有り得ぬ! 一体何を言うてお……る……っ!?」


 ロゼがこの男の〝性奴隷〟であり、魔女の長が従う以上は誰も逆らうことは許されない。そんな傍若無人な仕来りをロゼは示した記憶がない。そもそも彼女は誰の配下でもないのだ。

 記憶が改竄されている。あの波動は、里にまで影響を及ぼしたのかとロゼは考えた。次に、それだけでは説明がつかないとも思い至る。

 少女の記憶にあるロゼと、ローゼリア・ミルスティンは合致しないが、ご主人様の魔羅に嬉々としてしゃぶりつく淫乱な魔女は、結びつくのではないだろうか。

 魔羅をさらけ出した男と股を開いた女を見ても、当然のことだと受け入れる少女が重ねた言葉は、ロゼの予測を確信へと変えた。


「ロゼ様は〝800年〟前からずっと、会った人たちにそう言い続けてきたって!」


 ――――――歴史が書き換えられた。


(バカな……この怪異は、妾が関わる過去の歴史を変えた――――存在そのものを差し込んだのか!?)


 魔羅を突き出されて奉仕を命じた瞬間、ロゼは脳髄にとてつもない衝撃を受けた。それは驚愕や怒りの感情を表すものではなく、絶対的な歓喜の表現――――――800年もの歴史に〝挟み込まれた〟肉体への性的調教が引き起こした躾られた雌の悦びだったのだ。


 それこそがロゼを付け狙っていた【怪異】の力。彼女を塗り替えるために生まれた〝過去と認識の改変〟を及ぼす怪異だ。

 人の記憶は曖昧なものだ。人間の認識は曖昧なものだ。世界が数分前に生まれたことを誰も実証できない。

 この怪異は、そういった曖昧さの上に成り立つ人々の過去と認識を書き換える。ロゼに存在を脅かされた恐怖が、より高度な事象へと権能を引き上げたのだ。


(根底は他の怪異と変わらぬはずじゃ……しかし、奴らの中のルールを満たすことで、凄まじい権能を発言する特異な個体。それが〝妾の歴史〟を改竄した、ということか……!)


 干渉を受けた歴史の根幹は、無論ローゼリアに関わる全て。彼女が産まれてからの記録、およそ800年にも及ぶ膨大な時間に『ご主人様』に心身共に調教され続けたという歴史が加わった。

 過去に事実が差し込まれれば、歴史は相応の形へ姿を変える。ロゼの肉体は800年間『ご主人様』の手で調教され尽くした淫猥な魔女のものへと変わり果てていた。

 800年という途方のない時間は、ロゼの肉体に二度と変えることのできない常識を植え付けた。ロゼは肉体の常識により変化を察知できず、けれど肉体の常識によって過去の改変を察することができた。前者は〝あって当然のものであるが故に違和感を覚えない〟ことで、後者は〝肉体に刻まれた調教の成果を目の当たりにした〟ことで、一見して矛盾した事象は成立していた。

 肉体の変化に気づかないほど馴染み、けれど歴史の改変を察するほどの乖離に気づく。本当の矛盾はそこにある。800年間調教され続けたローゼリア・ミルスティンの肉体と、その歴史を全く知り得ないローゼリア・ミルスティンの意識だ。


(じゃが、妾の意識だけは結界の影響で改変から逃れることができた……く、せめて肉体も防げていたのなら……!)


 ロゼの張った結界は効力を発揮し、強大な歴史改変を僅かながらでも防いでいた。『ご主人様』に対する認識の改竄、そして調教の記憶を阻止することに幸か不幸か成功した。

 だが、そのために800年という時の重みを精神で受け止めることになったロゼは、ある意味では最も苦痛を覚える環境に放り込まれたも同然だった。

 身体に刻まれた調教の歴史は、時にロゼの精神が知覚できぬ速度でご主人様の命令に追従してしまう。絶大な快楽で思考すら許さぬ絶頂でロゼをおかしくさせる。ロゼの意識は調教の歴史を知らず、調教によって変化した肉体はそのことを息を吸うより当然のことと認識し、一切の危機感と警告を発することをしない。歴史の改変後に彼女が出来たことは、肉体の自然な動きによって改変を察知した、ただそれだけの無力なものなのだ。


(こうなれば、こやつの油断を突く他あるまい。妾の肉体を掌握しているという慢心を……)


 人々の認識すら長い歴史の重みによって大きく捻じ曲げられた。幼い子供が破廉恥な場を目撃しても顔色一つとして変えず、常識であると受け止める世界。その中で己の肉体すら思い通りにいかないというのなら――――――偉大なる魔女に為す術などありはしない。


【散歩の時間だ】


 書き換えられた現実を目の当たりにし、内心で悔しげに歯噛みをするロゼだが、肉体は従順だ。

 彼の命令を待ち遠しげに待機していた彼女の身体は、散歩というワードに瞬時に反応してみせた。精神に主人と性奴隷の散歩というものを見せつけたのだ。


 まず、己が魔法によって古風な装束が剥ぎ取られた。


「なぁ……!?」


 衣服を消失させる魔法。主のためを想って開発された自身の魔法に驚愕すると同時に、ロゼは露になった裸体の卑猥さに愕然とした表情を浮かべた。

 改変前、ロゼの女体は他者の追随を許さぬ美の極地にあった。減り張りのきいた肉体のラインは、衣服の上からでも男を魅了して止まなかった。その裸体を見れる男がいないという点でも、ロゼの価値は天井知らずだった。

 しかし改変後では、裸体は惜しげも無く晒されてその希少価値を貶めている。何よりも、見惚れるような女体とは言い難い。

 言うなれば〝オスを欲情させることに特化されたメスの女体〟だ。元々から大きかった乳房は120は下らぬQカップの爆乳に、親指以上の乳首と手のひらより大きく卑猥な巨乳輪に。尻肉、太ももといった各所も男への媚びを下品に押し付けるムッチリとした肥大化を果たしており、その癖くびれた細い腰が女肉の魅力を強調しているのだから、一言で言えばドスケベ極まりない。

 さらには媚肉を埋もれさせ腹肉を覆ってへその上にまで伸びた剛毛からは、淫乱なメスのフェロモンがプンプンと漂っている。尻の穴は縦に割れて、どう受け取っても排便以外の目的にも使用されている等、全身が余すことなく開発されたのだと、その下品な裸体を見るだけで理解できてしまった。


(こ、こんなにも卑猥な身体に、妾は気が付かなかったというのか!? そのような阿呆に妾は、躾られ……!?)


 何よりも驚愕したのは、デカ乳デカ尻の剛毛ドスケベ魔女になった自分の身体を、実際に目で見なければ知覚できなかったこと。服を脱ぐまで〝身体に異常はない〟と思い込んでいたことへの絶望感だった。

 記憶を保持した認識すら察することのできない〝当たり前の状態〟への恐怖をロゼは改めて自覚した。だからといって、ロゼは心の内で怯える以外にできることはないのだけれど。


「なーんだ、お散歩の時間だったんだ! 私は戻って待ってるねー」

「ま、待つのじゃ! こやつのことを皆に伝え……ぐお゛っ♥♥」


 〝いつもの〟散歩がロゼの用事だったことを察した少女が里へ戻っていく。

 対してロゼは裸体を晒して恥ずかしいと感じているのに、身体が全く言うことを聞かない。ご主人様からの命令に悦びを覚えて女肉が打ち震え、甘い痺れに脳髄がのたうち回る。


「う゛ッ♥ ふぅッ♥ お、おのれェ♥ 浅ましい、淫魔、風情がッ♥ 妾を縛りあげようなど……ふっ、ふぎぅう゛う゛う゛う゛♥♥♥」


 緋のローゼリアという偉大な魔女を造り上げた800年の歴史が、彼女の尊厳に牙を剥く。

 〝散歩〟というワードを一体何度耳にすれば、このように素早く行動できるのか。脱衣魔法を放ったロゼの身体は、彼女の意思に反してあっという間に恥ずかしい姿勢を取ってしまう。

 ムチムチのデカ尻と縦割れアナルを主人の前に低くして差し出し、杖を捨てて手のひらを地面に置く。全裸の四つん這い。聖獣としてのロゼであれば威厳に満ちた姿勢だったのだろうが、ドスケベ下品な裸体を晒した人の身で行う四つん這いは、犬畜生にすら劣る獣メスが躾られた証だ。


「ん゛ぐっ、お゛ぉぉぉぉ♥ おのれぇぇぇぇぇっ♥♥」


 怒り狂い、怨敵への恨みつらみを罵詈雑言にして浴びせてやりたいと願っても、脳天はご主人様へ隷属できることへの快楽電流で痺れて蕩ける。

 従うという行為を屈辱ではなく当然と思うどころか、栄誉なこと、気持ちの良いことであると思い込んだみっともない身体であるとロゼは思い知らされてしまう。

 四つん這いになったロゼの身体はさらなる魔法を行使した。紅い光の首輪の戒めを自らに付けて、そのリードを主の手に渡した。

 本物の犬が飼い主に連れられて散歩を行うのと変わらない。そんなもの使わずとも従わせられるほど躾ただろうに、どこまでロゼを馬鹿にする気なのだと彼女は憤るが、身体は彼女の怒気を発するほど暇ではない。


「ぐっ、ふぐっ、おっ♥ きしゃまっ♥ 覚えておれ……妾への狼藉、しかとその身で、代償を刻んで……う゛っ、ふぅぅぅぅぅ♥♥」


 敵に背中と尻肉を向け晒しながらの慣れた動きの四足歩行。全身から汗が噴き出し、ロゼはようやく発した言葉を瞬く間に引っ込めることとなる。


(ぐ……いかん♥ これは、強すぎる♥ こやつ一体、妾の身体をどれほどの呪縛で、戒めておるのじゃ♥ ただ散歩を命ぜられただけだというのに、身体が全く言うことを聞かぬッ♥ だけではなく、い、また意識が、トびそう、じゃ……っ♥)


 今は奉仕の命令ですらない。全裸で首輪を付けて散歩をしろという屈辱以外の何物でもないことを強いられている。

 だと言うのに、全身の発汗に悦び以外の感情はない。汗を噴き出すほど心地がいい。露出に慣れすぎた身体は、裸になるだけでは満足できないと告げ、恥ずかしい姿勢を好むと言葉より雄弁に語る。

 敏感なデカ乳首が硬くシコり勃ち、膣穴からは大量の愛液が滴り、尻の穴は力が抜けたように開いてヒクヒクとみっともなく大きな蠢動をしている。

 ロゼの心が声高に否を叫ぼうが、全身は余すことなく主の命令を是としてしまう。

 ご主人様との散歩という行為だけでも、ロゼは快楽に堕ちてしまいそうだった。身体を止めるどころか、脳が蕩けてあられもない声を上げかけるのを堰き止めるだけで力が枯れていく。


 そうしてロゼは肉体の裏切りを止める術がないまま、里の中へと戻った。

 しかもリードの主は歩みを止めることなく、ロゼを引き連れて里内でも散歩を始めた。


「っ……や、やめよ! 里の者を巻き込むことは、この妾が許さぬぞ!」


 全裸四つん這いのスケベ首輪女が声を荒げたところで聞く耳を持たない。彼女自身が寄り添っていることで、怪異を廃する里の結界も何ら効力を持ち得なかった。

 魔女の長たる者が怪異の手で良いように弄ばれている。そんな屈辱以上に、里の皆に痴態を見られることこそロゼにとっての苦痛だ。


「あら、ロゼ様とご主人様、御機嫌よう」

「おはようございます」

「いつも欠かさず、熱心ですね」


 だが、里の人々は裸のロゼが四つん這いで歩き回っていても、ましてや陰茎を丸出しにした男がその女のリードを持って出歩いていようと、穏やかな笑みと挨拶をするだけで、誰も何も言おうとはしなかった。


「ぬ、ヌシら、妾に手を貸すのじゃ! この者を排除せねば、この里が怪異に呑まれてしまう! そうなれば大陸全土に災厄がばら撒かれることになろう! そうなる前に、皆にこの脅威を周知せよ!」


 ロゼは男が【怪異】であることを伝えた。たとえ意味の全てが伝わらずとも、普段から超然とした態度を取るロゼがここまで余裕のない言葉で語りかける行動そのものが、事の異常性を広げることに繋がる。


「? ……ああ、今日はそういう〝プレイ〟なんですね!」

「ふふ、ご主人様はなんてお優しいのでしょう。〝ド変態マゾ〟なロゼ様の我が儘にお付き合い下さっているのですね。感謝いたします」


 けれど里の魔女たちは、どれだけ本当のことを口にしても冗談と受け取って真に受けてはいなかった。逆に諸悪の根源たる男が、ロゼに振り回されていると同情する様子すら見せる、


「あ、阿呆! 妾の言葉が聞こえておらぬのか!?」


 いいや聞こえている。魔女ニーナもアウラも、ロゼが口にしたことを聞き取って、意味を確実に理解している。

 だがエリンには800年もの間ご主人様に調教され続けてきたローゼリア・ミルスティンの言の葉が染み込んでいる。〝いつも通り〟の姿をしたロゼがご主人様は敵であると叫んだところで、良くて彼女が乱心したと思われるくらいだ。〝普通なら〟こうして、調教された彼女をよく知る者たちからすれば、そういう趣向を凝らした遊びとしか思われない。


(妾に関する歴史の書き換えだけではなく、認識までも歪めておるのか……里に施した結界もまるで効果を発揮しておらぬ。これでは、妾に味方する者など……)


 里の全員が長のロゼが『ご主人様』の性奴隷であることを認め、彼が為す里長への行為全てを許容している。全裸で歩き回る倫理的に見て異常な行為すら許容していることから見ても、単に歴史に介入しただけでなく、人の論理すら歪めている。

 ロゼは己が何を言っても『ご主人様』を中心に都合の良い形で解釈される世界に放り込まれた。誰一人、彼女の味方になり得ない世界は孤独と絶望を魔女に味わわせる。

 しかし、ある意味では味方なのだ。〝ご主人様のロゼ〟が声をかければ、里の皆は喜んで手を貸す。そうするようにロゼの知らないローゼリアが語りかけてきたからだ。


 ご主人様は不意に首輪のリードを引いた。傍目から見れば単に力を込めただけにしか思えない仕草だ。


「ひぐっ……皆の者、ご主人様の元へ集まるのじゃ♥ ……なっ!?」


 無論、ロゼが知る由もない〝命令〟だ。細かな動作だけで反応を返すよう調教されたロゼは、思考の命令よりも〝条件反射〟を優先する。言葉だけが命令ではない、ということだ。

 広場の階段上で招集をかけたロゼの眼下に、里の皆が集う。動きを見るだけで淀みのなさが感じられ、ロゼはこれから己が、自分自身で行う痴態を見せつけられることを察した。


「拝聴せよ♥ 妾は、このお方の正当なる奴隷聖獣♥ 故に里の者は皆、ご主人様に忠を尽くすことこそが大義である♥ ……ば、バカな。皆、今の妾の言葉を信じるでない……妾は800年前、ご主人様と出会った。そして運命を感じた♥ 妾はこのお方に、生涯可愛がっていただくために生まれたのだと♥ その証として、あの日の妾は淫の紋と隷の印をご主人様に刻んでいただき申した♥」


 ロゼの言葉を遮ったローゼリアは、爪先立ちになって背中を向けた。

 犬のチンチンポーズを取ったロゼの背中には、過剰な興奮に際して二つの淫猥な証が浮かび上がりつつあった。

 金色の長髪を掻き分ければ見えてしまう。ロゼの記憶にないはずのものが脳裏に鮮明な形を描いて浮かび上がる。


「ほぉ゛♥ 淫紋と奴隷の混合烙印♥ 見られるだけで、アクメしそうなのじゃ♥ ……わ、妾の身体に、よくもこのようなものを……ふぅ、ふぅ♥ 見せつけたまらぬ♥ 妾がご主人様のものであるという見せつけ♥ 800年続けた忠誠の儀式♥ い、イッてしまいそうじゃあ♥」


 背中には淫猥な形の紋様が。デカ尻には奴隷の二文字が。800年前に刻まれた性奴隷の烙印。恥じるどころか悦んで皆に見せつけ続けてきた。

 奴隷であるローゼリアが語り継ぐ。かの《赤い月のロゼ》の逸話を書き記した小説にすら、敬愛する主への隷属の証として吸血鬼の真祖がその背と尻に淫紋と奴隷の文字を刻んだ事実は、数頁に渡って書き記されている。

 赤い月のロゼは、淫猥な吸血鬼の祖であると人類史に定義された。


「お゛っ♥♥ イグッ♥ 忠誠おまんこイクイクイグッ♥♥♥♥ 性奴隷ローゼリア♥ デカチチ123♥ スケベくびれ62♥ ムチムチデカケツ102♥ 全身ドエロぼでぃーな淫乱魔女♥ 公然の秘密を叫びながらッ♥ イグッ♥♥ イグゥッ♥♥♥♥ お゛ぉッほおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜♥♥♥♥♥」


 自ら公然の秘密と認めるドスケベ魔女のスリーサイズを響かせながら、ロゼは剛毛マンコから派手なイキ潮を噴射する。里の皆の前で奴隷の刻印どころかアヘ顔すら晒して、魔女の長として恥ずべき羞恥マゾアクメをキメる。


(ありえぬッ♥ 妾が斯様に卑猥なことをしてッ♥ イクッ♥ ン゛ぃぐう゛ぅう゛う゛う゛う゛う゛う゛う゛〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜♥♥♥♥)


 ご主人様がその気になればロゼの表情、言葉遣いすら御し切れる。それを愛する里の、家族の前で思い知らされたロゼは恥ずかしさと悔しさを感じるはずの頭が快楽で馬鹿になってイクのを実感した。

 悠久の時、僅か一晩でも忘れることなく行われた調教が染み付いた女肉は、ロゼの羞恥や悔しさすらも快楽に変えてしまった――――――



 広場に集った里の人間は、長の公開アクメに騒ぎ立てることなく事を済ませた。未来永劫に渡り魔女の長はご主人様の性奴隷であると、自分たちは魔女の長を従える偉大な主に付き従うべきなのだと捻じ曲げられた認識を保つ。

 唯一書き換えられた自覚を持つロゼは、自分の家に、否〝ご主人様とローゼリアの家〟に連れて行かれた。


「う゛ッ♥ ふぅ゛〜♥ ぬ、ヌシは、何をしたかわかっておるのか♥ 歴史を書き換えるなど♥ それを、力を妾を辱めるためだけに使うなどと♥ 愚かなことお゛ぉ〜ッ♥♥」


 大罪を犯したのみならず、ロゼを性奴隷に貶めるためだけに使う。怪異は人の脅威に値するだけではなく、人の身に恥辱を味わわせることを生業としている。

 幾度と怪異を退けた魔女が怪異の権能を思い知り、負け犬の遠吠えを吐き出す姿は滑稽で、それだけでも怪異の絶大な力となり得る。だが、魔女はまだ勘違いしていた。

 偉大な魔女の歴史を塗り潰した怪異は、彼女を辱めたいだけではない――――――美しいメスとして認めた相手を服従させて悦びを感じたいのだ。


【伏せろ】


 ただ一言、男はそう告げた。次の瞬間、ロゼは「ふぎゅっ♥」と情けない悲鳴を上げた。

 彼女の視界からご主人様が消えた。当たり前だ。気づけばロゼの紅い瞳は、床を穴が空くほどに睥睨していたのだから。


「な……何を、しておるのじゃっ♥ 妾は♥ 頭を垂れて♥ ヌシに頭を……ど、土下座をしておるというのかッッ♥♥♥」


 極上の女肉をこれほど贅沢に扱えるのは、怪異の中でもこの存在くらいなものだろう。

 魅力的な身体を丸めさせて頭を垂れることを強いる。人の身が一つでできる最もわかりやすい屈服姿勢、全裸土下座。ロゼの場合、背中の淫紋と尻肉の奴隷文字を強調することにも繋がり、さらなる服従の意を示す意味を持つ。

 頭を上げようとしても、全身から迸る快楽電流が脳天を揺さぶって為す術がない。


 寡黙なご主人様は一言命令を告げ、ロゼを土下座させた後――――――頭を足裏で踏みつけた。


「ん゛ぎゅう゛う゛う゛ぅ゛ぅ゛ぅ゛ぅ゛っ♥♥♥♥♥」


 女の、そして魔女の命とも言える魔力が練り込まれた艶やかな金の髪。ウェーブがかかった美しい長髪を、汚れた土足でグリグリと踏みにじる。

 しかし、尊厳を踏みつけられ穢れを押し付けられたロゼの身体は、感極まって絶頂した。


「う゛お゛ぉっ♥♥ いや、いやじゃ♥ 土下座アクメなどしとうないのにッ♥ してしまうッ♥ んおっ♥ 土下座アクメしゅりゅ♥ おっほ♥ あっ、頭を踏まれながら、悦んでケツを振るでない♥ う゛っ♥ あ、阿呆が♥ 妾の身体なのに、なぜ言うことを聞かぬか♥ 聞け、聞けぇ♥ イクな、イクなぁぁぁぁぁぁぁっ♥♥」


 全裸で頭を垂れて足蹴にされて絶頂するなど、魔女の眷属としてあってはならない。そう思うのに身体は抵抗するどころか足裏に髪を愛おしげに押し付け、隷属の文字を浮かび上がらせたドスケベなデカ尻をフリフリッといやらしく振り乱す。

 ブルブルと震えるのは絶頂が近い合図だからと堪えようとするが、歯を食いしばることもできなければ拳を握ることすら叶わない。床に三つ指をついたまま、大口を開いて家の外まで響き渡る怒声を上げた。


「ん゛ほお゛お゛お゛お゛っ♥♥♥♥ 土下座アクメイグッ、イグゥゥゥゥゥゥッゥゥゥッ♥♥♥♥♥」


 床にイキ潮の水溜まりを作るほど派手に絶頂し、知性ゼロのアクメ声を響かせる。

 一言だけで屈辱的な土下座を強いられた挙句、頭を踏みつけられて絶頂した。身体が言うことを聞かない。一体どんな調教をされてきたのか、ロゼは想像することさえ困難だった。


 ご主人様の一挙手一投足が性奴隷ローゼリアの反応を生み出す。わかっていても理解し難い理屈だ。ロゼの感覚ではつい十数分前まで、そのような経験を一切得た記憶がないのだから。ロゼはあのような魔に従うなど、冗談ではないと一蹴するだけの力と気品を持った魔女なのだ。

 故に理解するというのなら、実際に動いてしまう己の身体を知るのが何より手早く済む。性奴隷ローゼリアがどれだけ哀れで惨めで無様で、ご主人様がいなければ生きてはいけないみっともない存在であるのかを知ればいい。里民の前で恥を晒し、全裸土下座で頭を踏まれてイッた。その〝程度〟では足りぬ性奴隷の全てを知れば、高潔な魔女ではいられなくなる。


【立て】


 また一言、ただの言葉がロゼの鼓膜を震わせた。何の魔力も帯びていなければ、怪異の権能が込められているわけでもない。


「ふう゛ぅぅぅぅぅぅぅぅぅッ♥♥♥」


 だと言うのに、直前までの見事な全裸土下座が嘘のようにロゼは直立した。顔より大きなデカチチをブルンッと揺らし、濃厚な恥毛を余すことなく見せつける人形立ちへ、たった一言で姿勢を正した。


(ほ、本気で♥ 妾は本気でこやつに従っておる、のじゃ♥ 能力は過去を差し込み、その対象とした者と関わる者全ての認識を書き換える……逆に、それ以外の権能は、他の怪異より弱い♥ 今の妾でも、十分に排除ができるというのにっ♥ か、身体が、こやつに従うことを悦び、啼いて、おるっ♥)


 【怪異】は情報を共有する群れであり、力を別途とする個でもある。自身に死の概念をもたらした魔女に対する特効めいた権能を得た怪異は、逆説的にそれ以外の権能を持ち得ない。過去の事象の改変を終えた後は、ただ肉を得てロゼの前に現れた、それだけなのだ。

 だから言葉に意味はない。ロゼは怪異の言葉に抗えるはずなのだ。800年という今に繋がる過去改変が為された結果、それを一部の隙もなく保持したロゼの身体が、権能を使い果たした肉に従うことを選ばなければ。


「ふっ♥ ふぅーっ♥♥」


 立て、と命じられただけでイッてしまいそうな快楽物質が脳髄を焼き焦がす。ロゼは唇を尖らせた品のない顔で絶頂を我慢するだけでも、精魂が尽き果てるような苦難を強いられた。

 ご主人様の行動次第でロゼの中の何かが挫けてしまう。それがわかっているのに気にする余裕がない。だが身体は、我が儘な魔女の精神を慮って主の一言一行を見逃すほど不義理ではない。


 今度は一言すらない、単なる指の動きをロゼの目は捉えた。


「ん゛ッお゛ぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ♥♥♥」


 ピタリと閉じてムッチリとしたメスの肉感を伝え続けた太ももを左右に開き、両手を頭の後ろで組みながら腰を思いっきり落とす。

 しっとりと濡れた女肉の腋下。濃すぎる陰毛が尻穴に道を作った様。全て曝け出すガニ股腋見せ服従ポーズ。

 ロゼからすれば男は指を僅かに振っただけ。しかしローゼリア・ミルスティンの肉体は、ご主人様の指の動きが【無様な姿勢になれ】という指示であることを瞬時に読み取った。

 命令を聞いて無様すぎるポーズを取ったロゼの身体は、やはり脳が焼かれる快楽を覚えた。今やロゼの細胞は、ご主人様から命令されるだけで気持ちよくなれる。

 ならば、触れられてしまったらどうなるのか。800年も男の手で熟成されたオスに抱かれるためだけに存在する極上下品なメス肉。聡明に生きた魔女のロゼが知り得ない絶淫の深みにご主人様は手を伸ばした。

 寡黙なご主人様は何処に触れるかを語らない。言葉より雄弁な手で語る。男の身体はロゼの背後に周り、蒸れた腋の下から両手を差し込んだ。


 そうして立てられた人差し指は、123cmというゼムリア大陸で比肩する者がいないデカチチの淫乱勃起乳首を愛撫した。


「ん゛っ――――ふお゛ぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉん゛♥♥♥♥♥」


 耐える、などと思うことが愚かしい。そんな快感が乳首の先から爆発した。ロゼは首を大きく反らし、股から品性の欠片もない水飛沫を噴射してイッた。

 豪快な乳首アクメに喉声を上げた肉体が打ち震える。腰を前後に振り乱す媚び売り芸まで披露して乱れ狂う。

 指先は、ロゼの絶頂を存分に引き出した。太いシコりは全てが敏感で、主の指の平から爪の先まで、どんな動きであろうと気持ちよくなるように長い時間をかけて設計し直されていた。


「お゛ッ、あ゛ッッ♥♥ ち、ちくびっ、これはダメじゃ♥ だめだめだめえぇぇぇぇぇぇぇ〜〜〜〜〜〜〜〜♥♥♥♥ う゛ぉ、ほ、ほ♥♥ いぐ♥♥♥ ちくびっ、イグッ、ぜったいイグッッ♥♥♥♥ あ、頭がはじけてトぶ♥♥♥♥ んっおぉぉお゛っ、お゛ぉ゛ぉ゛お゛お゛ッ゛♥♥♥♥♥ お゛ぉ゛ん゛♥♥♥♥ ん゛ゥお゛ぉ゛♥♥♥♥ イグ♥♥ イグ♥♥♥ イグ♥♥♥♥ いぐイグイッでりゅ♥♥♥♥ ちくびィイグーーーーーーーーーーーーーーー♥♥♥♥♥♥」


 揉みしだくだけでさぞ極上の味わいを感じられるだろうデカチチの一点だけを付け狙う豪快で惜しみない愛撫。ロゼは生娘のような撫声を上げたかと思えば、ケダモノの如き嬌声を響き渡らせる。

 仰け反り乳首アクメから降りてこられないロゼに、ご主人様は次なる愛撫を加えた。彼女の落ちた股座に、屈強で絶倫の魔羅を擦り当てた。


「んふぅ゛う゛ぅぅうぅぅぅぅぅっ!?♥♥♥ や、やめっ、それやめぇ♥♥ ま、魔羅を♥ 妾の膣に近づけるでない♥ ほとが、ほとが斯様に熱く♥ あ゛っ、子宮が、キュンキュンしゅりゅのほお゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛っ゛♥♥♥♥」


 いわゆる素股。本来なら肉棒を楽しませるための性技なのだが、ご主人様からロゼに対して行う限りは愛撫になり得る。

 調教され尽くされた膣は入口を魔羅で擦られるだけで腰砕けになり、子宮が一気に落ちてくる。期待して唸ってしまう。卑猥な涎を大量に滴らせ、今すぐにでも挿入れて欲しいと哀願をしてしまう。

 肉棒がロゼの剛毛マンコを『ぞりぞりぞりっ♥』と力強く擦り上げる。


「い゛ッぎゅう゛う゛う゛う゛う゛う゛う゛う゛う゛う゛う゛う゛う゛う゛う゛〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜♥♥♥♥♥♥」


 それだけで絶頂する。アクメをキメる。エクスタシーに至った瞬間には、次の快感が脳天を突き上げて極楽浄土へと誘われる。

 腰が空中でビタンビタンと暴れ、荒々しく情けのないダンスを描く。潮吹きが家のあちこちに飛び散るが、ロゼがこの家に住むようになってからはいつものことであるため、誰も気に留めはしないだろう。たとえロゼ自身が知らぬ事実であろうと、歴史にはそう刻まれているのだ。


「しょこっ♥ ひゃめよ♥♥ ちくびイグッ♥♥♥♥ まんこイグゥッ゛♥♥♥♥ お゛っぱいはじけりゅっ♥♥♥♥ おまんこお゛ぉぉおぉおおぉおぉぉお〜〜〜〜〜〜〜♥♥♥♥ イグイグイグゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥッ♥♥♥♥♥♥」






「か……ひゅ……お゛っ♥ お゛ぉ……♥♥」


 愛撫だけでイカされ倒されたロゼは、遂には淫肉を無様に投げ出した姿勢になった。鼻の下を伸ばして緩みきったアヘ顔を晒し、ムチムチのメス肉がだらしなくへばりつく女体は腹を晒したカエルのようなみっともない姿。

 一目でだらしのないメス肉であるとわかる身体を曝け出したロゼは、それ以上に、深みの根底にある事象を嫌という程に感じていた。


(妾の身体が、これほどまでに……堕落、しておるとは♥ まずい……考えが、甘かった♥ 隙を見つけて、どうにかなるものではない……妾の身体の全てが、妾の隙じゃ♥ この姿でさえ、それは変わらぬ♥)


 眷属に力を分けた時点で本来なら極短い時間しか変化し得ない姿。それは聖獣としての姿を現さぬ限り、緋のローゼリアという魔女の全力と呼んで差し支えない。

 その姿がこうも易々と嬲られる。いいや、本来の姿がこうもだらしのない下品な女肉と化したことを知った時点で、気がつくべきだったのだ。

 悠久の時を生きる魔女の肉体を、デカ乳デカ尻とドスケベで程よいたるみが生じたメスのモノに変える。普遍を変え得る悠久を用いた調教でなければ、この堕落は生み出せない。普遍の悠久を変質させる怪異の強大な権能は、魔女の知恵すら上回るほど下劣だった。己の品のなさに抗うことはできぬと察してしまう。

 だが、ローゼリアの尊厳は、打ち捨てられたプライドは魔女の想像を未だ下回るものだ。


【曝け出せ】


 端的な言葉に、これ以上何を曝け出せば良いと反論を口にするより早く、彼女は〝詠唱〟を紡いでいた。


「なぁ……!?」


 仰向けで張ったロゼの身体を魔法陣が包み込む。光が迸ったその一瞬で、大人びた肉体は童女めいた幼い風貌へと様変わりしていた。

 力を分け与えたことで矮小化した肉体。こちらも彼女にとっては慣れ親しんだものだが、怪異の前で露にするには力不足を感じる少女の姿。


「ここまで阿呆になっておるとは、妾の身体でありながら、なんと情けない……ッ!」


 問題はそれ以前―――――ローゼリアは男の命令一つで、力を失った無防備な姿を晒せるほど堕ちている。

 幾度叱責を浴びせようが、主に調教された身体は反省の二文字を知らぬ恥知らずな振る舞いをする。誇るように反らされた身体は、幼いながらメスの味を感じられるよう変えられていた。

 表向きは何ら変化がないように見える。一転して肉と毛の薄い女体は、しかし内の底まで貪欲な淫肉である。

 それを証明せんとするように、男は幼いロゼに覆いかぶさった。


「ひぃ!?」


 大人の肉体なら動けずとも恐怖を覚えることはなかっただろうが、遥かに小さな身体で屈強な男にのしかかられたことで、魔女はか細い悲鳴を零した。抗い続ける精神が見せた弱々しい声と仕草は、彼女を屈服させんとする怪異の嗜好を酷く刺激して止まない。

 そそり勃つ肉の棒。顔を振り下ろしてしゃぶりついたモノと全く同じでありながら、今のロゼには全く違うものに見えた。


「ひ、ひっ♥ そ、そのようなモノが、入るわけがなかろう♥ せめて妾の身体を元に戻せっ♥ 戻さぬかっ♥ これではこわっ、こわれるっ♥ いやじゃ♥ おちんぽに壊されとうないのじゃ♥ 妾を元に、元にィッ♥♥」


 ジタバタと暴れているつもりなのだろうが、ロゼの身体は勝手に両脚を開いて股を曝け出し膣をグッと上げて肉棒の挿入を待ち構える。

 壊れるはずがない。破壊されるものがあるとすれば、それはロゼの心でしかない。とどのつまり、肉棒が膣を穿つ動きを鈍らせることは一切なかった。


「あお゛っ♥♥ お゛っ、お゛お゛ぉ゛っ、う゛ん゛お゛ぉぉぉお゛ぉ゛ッほ♥♥♥ だ、だめじゃ、これはあ゛あ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛っっ♥♥♥♥」


 小ぶりな膣穴を押し退ける挿入、そう思っていた。この期に及んでロゼは、己の肉体に植え付けられた調教の記憶が、幼い身体の挿入で痛みを覚える程度だと思ってしまった。


「お゛ぉ゛ん゛っ♥♥♥ お゛っお゛っお゛っ♥♥♥♥ ん゛お゛ッほーーーーーーー♥♥♥♥ なにゆえっ、なにゆえここまで絡みつくッ♥♥ 妾のおまんこっ♥ がっ♥♥ おちんぽと♥ ずっぷり♥ ぬっぷりィ♥ キツキツのはず♥ じゃというのに♥♥ おまんこずっぽりふぃっと♥ して♥ イッてじまう゛ぅ゛の゛じゃあ゛ぁ゛〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜♥♥♥♥♥」


 妖艶であろうが幼子であろうが、ローゼリアは美しい。男は両方の姿に調教を等しく行った。800年間の調教は、どの膣だろうとご主人様の形と完全な調和を果たし凄まじい快楽をもたらす。押し潰されるようなセックスプレスでありながら、ロゼは身体に染み付いた下品な言葉を吐き出してアクメをキメてしまう。


「ふぅ゛〜っ、ふう゛ぅ゛〜♥♥ こ、この、阿呆マンゴッ゛♥♥ う、うごくなっ♥♥ ん゛お゛っ、うごくでない♥ 妾がイッていると、わからぬかッ♥♥♥ はぎゅお゛っ♥♥♥♥ ちんぽパコられてアクメイキしておるというのが、わかれッ♥♥ わかれと言っておるッ゛♥♥♥ 妾の言うことを、聞けぇぇぇぇぇぇぇ〜〜〜〜〜〜〜〜〜♥♥♥♥」


 まだ足りていない。ロゼの快楽を言葉にするには、ご主人様の調教の成果としては不十分だった。

 肉棒と調和を果たした膣内は動いていた。プレスされた身体は種付けに悦ぶように迎え腰で踊っていた。

 オスがメスを使うセックスであることを大前提として、オスを悦ばせるメスの動きをしていた。ご主人様に快楽を与えてもらっていることに歓喜を覚えながら、降りてきた子宮を握り潰すように犯されながら、動きに合わせて動く。イキながらイク。


「うぅぅうううう゛う゛お゛お゛ぉ゛ぉ゛ぉ゛ぉ゛っ゛♥♥♥♥ ほっおぉほ♥♥♥ お゛ぉ゛ッほ♥♥♥♥ ん゛ぎぅ゛う゛う゛ぅ゛う゛う゛う゛う゛ッ♥♥♥♥ い゛ん゛ぎゅう゛ぅぅぅうぅぅぅ♥♥♥♥♥」


 形も動きも全てが噛み合う。一方的な種付けセックスのはずなのに、ご奉仕の動きを加えて、相手に尽くすことで快楽を覚え、魔女の脳を色ボケ阿呆に貶める。

 もはや言葉すらない。幼い身体の腹から成人男性顔負けの雄叫びが上がる。肥大化した尻穴を限界まで窄め、出てはならない音を出してイキ続けるロゼの子宮へ、ドスンと、重い一撃が入った。


「ッぉ゛ーーーーーーー♥♥♥♥♥」


 子宮を押し殺す亀頭の穿ち。口を強引に開けられた胎内へ、粘り気のある白濁とした液体が注がれた。


 どびゅどびゅどびゅどびゅっ♥ どびゅるるるぶびゅるるるるるるぅぅぅぅぅぅぅぅっっ♥


「う゛ッお゛♥♥♥♥ ん゛ッお゛お゛お゛ッ゛♥♥♥♥ ザーメン♥♥ 濃厚なスペルマ♥♥ おまんこにドビュドビュ注がれへッ、いぎゅっ、いぎゅう゛う゛ぅ゛ぅ゛♥♥♥♥♥ ん゛う゛めぇおちんぽ汁で魔女マンコ孕んでイグイグイグゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥーーーーーーッッ!!♥♥♥♥♥」


 幼い身体が持ち得る全力でアクメをキメ込む。みっともないにも程がある言の葉を鼻水と涎を噴き出した寄り目上擦りブサアヘ顔で叫び上げた。

 子宮に注がれる精液は怪異由来のモノであり、子を孕ませる力は持たない。なのにロゼの子宮は孕んだと錯覚する途方のない熱を帯び、怪異に全てを差し出したのだと如実に告げる無様な絶頂宣言を喉に吐き出させた。


(堕ちるッ゛♥♥♥♥ こんなものをッ゛♥♥♥♥ 子宮に浴びてはッ♥♥♥♥ 堕ちてしまうぅ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜♥♥♥♥♥)


 魔女として、女として子宮は最も弱い場所だ。魔力の根源にほど近い場所だ。そんな場所を妖魔どころか、存在の境界が曖昧な怪異に渡してはならない。

 そんなことは生まれた時からわかっていることだろうに、生まれた時から掌握されていたのでは、もうどうにもならないではないか。

 魔力の中心を白濁で染め上げられ犯される。ロゼは今、ローゼリアという800年の奴隷に精神を陵辱調教されていた。


「はぁ、はぁ……ん゛っ、ふうぅぅぅぅ♥♥♥ お゛っお゛っお゛ーーーーっっ♥♥♥♥」


 ズルズルと引きずり出される肉棒を膣が追いすがり口付けをする。ロゼは唇を尖らせて無様なイキ顔を晒し、プポッと膣から分厚いカリ首が抜き取られた瞬間、凄まじいイキ潮を噴射した。

 ビクリビクリと足裏が脈打つようによがり狂い、爪先をみっともなく開閉させる。尻の穴から汚い音が吹き出して、全身の痙攣を顕著に語る。


(む、無理、じゃ……♥ 今の妾では、勝てぬッ♥♥)


 格の違いを知ったのではない。格の違いを身体の隅々まで刻まれた肉体の恐ろしさを知ったのだ。如何にロゼが圧倒的な力を持つ実力者であろうと、生まれた時から彼女を掌握しロゼ以上にロゼの力を知り尽くし、ロゼの知らないローゼリアの淫肉を知る怪異。

 賢人であるからこそ、元の歴史を知るからこそ、ロゼの絶望は深淵の如き闇を纏う。彼女が聡明であればあるほど――――――この怪異には叶わぬと思い知らされる。


【我が眷属よ】

「ひ……♥」


 手のひらを翳されただけでロゼの心は竦む。身体はむしろ、その動きに悦びを顕にして『ぶびっ♥』と汚らしいマン屁で応えた。いつでもご命令くださいご主人様、と身体は言っている。ロゼの首はフルフルと横に振られているのに、顔はだらしなく蕩けていて酷く歪だった。


「や、やめるのじゃ♥ これ以上、妾の知らぬことを、妾にさせんでくれ♥ 狂う♥ 気が狂ってしまう♥ 妾が妾で、なくなってしまうのじゃ♥」


 その弱音は情けない。その弱音は間違っている。〝正しき赤い月のロゼ〟の物語が差し込まれた歴史において、それは間違っているのだ。

 気が狂ったように媚びへつらうローゼリア・ミルスティンの身体に相応しい心があらねばならない。過ちは、混ざってしまった異物は正されるべきだ。怪異によって歪んだ世界においては、ロゼの心こそが〝怪異的〟だ。


【全力を尽くし〝己〟を辱め、楽しませよ】

「やじゃっ、いやじゃあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!」


 悪夢の現実は終わらない――――――ロゼの知らないローゼリアが、ロゼを知り尽くしたローゼリアが、己を陵辱と調教の宴へと突き落とした。




 書き換えられた歴史を知る術をロゼは持たない。彼女は過程を飛ばして結果だけを知ることが出来る。


「皆の者、刮目して見るがよい♥ ご主人様のちんぽに魅了され800年♥ 発情色ボケおまんこと♥ ガバガバ媚肉のケツマンコで♥ 培ってきた本気のチン媚♥ 妾の身に潜む赤き魔女の影を、しかと躾てみせようぞ〜〜〜〜〜〜♥」


 それは一種の拷問だ。精神に対する徹底的な陵辱行為だ。

 里の広場の真ん中で、全裸に『ろぜ』と股を覆う柄に書かれたフンドシで、上半身裸になって踊り狂う。魔女として本気の姿で、爆乳をガニ股で振り回してフンドシ一枚で踊り出す。


(やめよっ、やめるのじゃあぁぁぁぁぁ!♥ 妾の身体で、そのように品のない格好で、里の皆の前で♥ 淫欲に耽るなどぉぉぉぉぉぉ♥♥)


 おいそれと見せていいものではない魔力を賭した本気の姿を、男に媚びるために浪費させられる。無様に晒すためだけに、異国の文化服を着ている方が恥ずかしいものに変えて纏う。それを里の皆の前で見せつける。

 800年もの間積み上げた〝ローゼリア・ミルスティン〟の尊厳、気品、力が、何もかもが存在しないと。今は〝ローゼリア・ミルスティン〟が品性下劣な存在なのだとロゼに対して周知する振る舞いを迷うことなく行う。


(里の者たちが見ておる……み、見ているというのにっ♥ 誰も、何も、おかしいと思っておらぬのか……わ、妾は♥ この世界の妾は、こんなにも……♥)


 周知の事実は里の人間の反応でも感じられる。今朝の痴態も、あの時とは比にならない無様な姿を見ても、里の人間は表情を変えない。尊敬され敬愛される里長の、大陸で最も淫猥な身体で下品な振る舞いをする《魔女の眷属》の長に対して向ける目ではない〝当たり前のこと〟という常識で、ロゼを責め立てた。

 無論、里の人間はロゼを責めるつもりなどない。彼女が如何なる痴態を、下品な醜態を、品性下劣な行いをしようと、それが〝ローゼリア・ミルスティン〟であるという公然周知の事実を共通して抱いているだけなのだ。

 ローゼリアはご主人様の従順で淫乱な性奴隷。あまりに悲惨な共通の認識が、ロゼを孤独に追いやる。心地良いものだと囁きかける身体に、心が堕ちてしまいそうだった。


「皆も知っておる通り、妾は生まれた時からご主人様の奴隷じゃ♥ このお方のおちんぽ欲しさに♥ 頭の先から子宮の奥まで屈服服従し、どんな調教も悦んでしまう淫乱な魔女奴隷になった♥ ご主人様に媚びるためなら、フンドシ一枚で腰振りダンス♥ おまんこダンス♥ おまんこおまんこ〜♥ おちんぽほっしぃのじゃあぁぁぁぁぁ♥♥」


 フンドシの生地からチラッチラッと汚らしい金色の毛が垣間見える。ねっとりとした愛液の糸が垂れるのを隠しきれない。ムッチリとした太ももが大きくはみ出た着ない方がマシな羞恥フンドシ姿にさえ当然という目が向けられるのなら、一体この世界の誰が〝ロゼ〟の言葉を聞いてくれるというのか。

 それがロゼとしておかしな行動ならば、彼女の言葉を聞く者もいよう。だが正常であるならば、歴史において元となった〝ロゼ〟こそが異常とされるのなら、それは耳にする価値のないロゼの我が儘に成り下がる。誰かが言ったように、ローゼリアの〝プレイ〟に成り下がる。

 声を上げることが無意味だと知ったロゼは、勝手知って動き回るデカ乳デカ尻のだらしのない女肉を止める術がないと絶望し、快楽に蕩けて震えることしかできない。


「そんな妾の身体が、どれだけ淫乱なモノかを♥ ご主人様に精査していただくことにしよう♥ おほっ♥ じ、実はご主人様に触って欲しいだけとか、そういうことではないのだぞ♥ 本当じゃ♥」


 それが嘘であると見抜くのは誰で出来る。フンドシが貼り付いてグッショリと透けて見える。ニップレスにも劣る隠し着の有り様が、興奮を語るに落ちる光景が、あまりにも淫猥だ。

 浅ましい期待を見抜いたご主人様は、己を利用しようなど数千年は早いと魔女に言葉を向けた。


【達しろ】


 何の効果もない乱暴な言葉。


「イグッッッ!!♥♥♥♥」

(イグッッッ!!♥♥♥♥)


 ロゼはイッた。鼻の下を伸ばして舌を突き出し、フンドシを捲る潮吹きを上げた。いわゆるマジイキ、外部的な刺激のない脳アクメをキメた。

 ご主人様の命令が全てである。ローゼリアの脳はそう判断し、条件反射で絶頂した。主を利用しようなどという浅ましさを反省した、と見せかけた無様な強制絶頂の味に巻き込まれたロゼも心の裡で品性のないアクメ声を上げた。


「ほっ、ほぉっ♥ お゛ほっ、ん゛ふぅーっ♥♥ 命令マゾアクメ、キクゥ〜♥ はぁ、はぁ♥ ご主人様を謀ってしまった罰を、妾の身に受けさせねば♥」


 言って、ロゼは魔女の杖を構えた――――――優れた魔女の力さえ、奴隷として振る舞う道具の一つ。ご主人様に悦んでもらうための手段。それをロゼに知らしめるわざとらしい、だが実に効果のあるやり方だ。

 魔法陣から現れたのは、小さな白いモノだ。アヒルと呼ばれる動物の頭を模していて、胴体には窪みがあり、跨るとアソコの位置がちょうど良さそうだ。あくまでも子供を想定してのちょうど良さであって、もし大人の美女が跨ろうものなら、ギャップという滑稽さで失笑を買うだろうことはロゼにもわかる。


(ま、待て♥ まさか、それを使おうとは言うまいな……か、斯様な、公衆の面前であるぞ♥ そこで…………お、おお……〝おまる〟に♥ 小便を♥ しようなどとは♥ おぬしでも、思うてはおるまい……?♥)


 嘘だと、思っていないと言って欲しい。そこまで人としての尊厳を捨てて、快楽を得る淫魔女ではないと。

 心の裡から発せられた言葉だというのに、おかしな引き攣り笑いが想像できる。ロゼの身体は、それを嘲笑うような笑みを浮かべ、紐を結んだだけのフンドシを取り、アヒルの頭に付いた取っ手を両手で握り締めた。

 ムチィッと駄肉と思われても不思議ではないデカ尻肉が便座から勢いよくはみ出して跨ぐ、マヌケすぎる姿だ。女肉がデカすぎるのかオマルが小さすぎるのか、陰裂から尻の穴までの毛が丸見えになったみっともなさをこれでもかと極めた姿だ。


(や、やりおった♥ 童のためのおまるに♥ おまんことケツ穴丸出しの裸で♥ 跨りおったのじゃ♥ 死ぬ♥ は、恥ずかしすぎる♥ もし、このまま小便を垂れ流そうものなら♥ もう生きていけぬ♥ あまりに無様すぎて♥ イキ死んでしまうっ♥)


 唯一元の世界の記憶を持つ者として、己の恥知らずなおまる跨り無様姿を目の当たりにし、客観的な事実を味わう。いっそあの結界が人格を守るようなことをしなければと、自身の力の強さ故に繋いだ希望に泥を塗るようなことすら考えてしまう。

 それだけ誇り高き魔女であるロゼにとって、人前で幼児用のオマルへ、人生の中でも経験がない放尿という生理現象を行うなど耐え難いどころではなく、死んだ方が良かったと本気で思う最低下劣な陵辱行為なのだ。


 が――――――――


「妾はこの専用おまるに♥ 反省の魔力アナルゼリーを献上するのじゃ♥」

(…………………………………………は?)


 ロゼの身体は、ロゼが信じ難い言葉を発した。それはもう何度目か、数えるのも馬鹿らしいものだが、衝撃は今までと比べても比にならない。ロゼの常識では頭の片隅にすら浮かばなかったものを、ロゼの肉体が言葉にして発した。

 魔力アナルゼリー。とてもとても聡明な魔女様の頭脳は、それがどんな魔法であるのかを見抜いてしまった。

 悠久なる魔女の身に排便という生理現象は存在しない。あくまでロゼは、放尿という人間的な不要物の排出を知っていて、おまるという子供用の排泄器具から想像したに過ぎない。この身で放尿が出来るか出来ないかで言えば、出来るだろうと思ったからに過ぎない。

 だから目がいかなかった。腹の中から擬似的な排便を行う品性を投げ打ったお下劣な魔法を、自分が創り上げて使うなど、考えつくはずがなかったのだ。


「本来はご主人様を楽しませるためのアナルゼリー相撲なる余興のためにあるものじゃが、妾一人でも〝出す〟だけなら問題ない♥ 高純度の魔力を練り込んだモノをケツの穴からひり出す♥ 魔女として、これほど反省の意を示せるものはないのじゃ♥」

(ふ、ふざけるな……ゆ、許さぬ、絶対に許さぬぞ!♥ 妾の魔力を、そのような下劣で醜悪な余興に使うだけでなくっ♥ 排便の代替として用いるなど♥ 決してっ♥ 許せるものではないっ♥)


 ローゼリア・ミルスティンという魔女のプライドにかけて、その恥だけは阻止しなければならない――――――


(じゃ、じゃがっ、どうすれば良いのじゃ♥ 排便の感覚なぞ妾にはわからぬ……し、尻の穴を閉じれば良いのか!?♥ は、恥ずかしさだけで天へイきそうじゃ……っ♥♥)


 と言っても、ロゼに出来ることといえば、先んじて括約筋を締めて魔力の流出を避ける程度の予防だ。

 魔女の英知が何の役にも立たない。800年の調教を受けて生み出された下劣な魔法は、始まる前からそれを証明した。


「さあ、妾の無様な脱糞アクメをご主人様に捧げよう♥」

(おぬしの思い通りにはならぬっ♥ 怪異に屈した妾などに負けはせぬ♥)


 ロゼを辱めるために身体が動き、言葉を紡ぎ出す。媚びることが癖になりすぎて、思考するより早く下品な言葉を紡いでしまう身体にロゼは敵対心すら抱いた。

 敵が我が身であるならば負けるわけにはいかない。怪異に絶望した魔女が、魔女の風上にも置けない己の身体に調教されることを許容できずに奮起する。たとえ尻穴に力を込めるだけの無様な抵抗だろうと、ロゼは最後まで魔女としての誇りを守ると誓った。


「我が赤き力を、不浄の穴へ♥」


 魔法陣が毛が生い茂るたるんだ腹肉に付与された。ロゼは何が起きようと尻穴に力を込めると意を決して。


 ギュルルルッゴギュルルルルルルルルッ゛♥♥


「ん゛ごお゛お゛ぉ゛ぉ゛ぉ゛ぉ゛……ッ゛!!?♥♥♥♥」


 この世の終わりを彷彿とさせる音を響かせた腹肉に、即堕ちめいた汚声を上げてしまった。


「な、なん゛ッお゛♥ は、腹がっ、砕け、はれちゅしゅりゅう゛ぅ゛♥♥ こ、これが、べんいっ♥ だとォ!?♥ ん゛ごお゛ぉ゛ぉ゛ぉ゛〜〜〜〜〜〜っ♥♥」


 そもそもとして、調教され尽くされたこの歴史のロゼが開発した魔法は、その肉体に準拠したものである。数少ない知識で結びつけた想像上の排泄感覚とは訳が違う。

 純度の高い魔力の塊が調教された胃の中で暴れ、腸壁を擦り、尻穴を突く。全てが調教された身体に合わせて、暴力的な快楽を発生させる。堪えることなど片時たりとも考えさせない。絶対的な尊厳破壊をもたらす、奴隷魔女ローゼリアが開発した最強最悪の排泄魔術は、脅威的な〝便意〟だけでロゼを屈服させた。

 品のない己が為す調教になど負けるものかと締めていたはずの肛門は耐えられない便意に屈して呆気なく開き、『もりゅ♥』と飛び出した真紅のゼリーを一秒とて堰き止められない。縦割れアナルから魔力の奔流が噴き出した。


 どぼぼぼぼっ♥ どぼどぼどぼどぼどぶしゅぶしゅぶしゅうぅぅぅぅぅぅぅぅぅ♥


「う゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛ッ゛ッ゛ッ゛♥♥♥♥♥♥」


 子供の姿ならまだしも、ドスケベムチムチの贅肉を付けた尻は小さな便座に収まっていない。必然、高純度の魔力ゼリーは広場の地面に品性の欠片もない音を立てて落ちた。

 便意の暴力的な快楽から解き放たれた後は、開いた尻の穴から擬似排便が滑り落ちる暴力的な解放感が脳天を貫く快楽が始まった。ロゼはオマルのハンドルを握り締めながら白目を剥いて、発狂アクメ声を張り上げることしかできない。


「ン゛お゛ほぉお゛お゛ぉぉぉぉお゛お゛お゛お゛ッ゛ッ゛♥♥♥♥♥」


 気にしていた死ぬほどの恥も、死んでしまいそうな気持ちよさで流され、懸念は無事に消え失せた。

 地面に落ちるゼリーは魔女が秘匿する物質情報がこれでもかと詰め込まれたモノだ。かの緋のローゼリアが生み出した夥しい量のモノとなれば、価値は下手な古代遺物以上だ。


「ん゛イ゛ぎゅう゛う゛う゛う゛う゛う゛う゛〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜♥♥♥♥♥ け゛つ゛あ゛な゛だっ゛ぷん゛ん゛ぅ゛ぅ゛っい゛ぎゅお゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛っ゛♥♥♥♥♥」


 白目アヘ顔脱糞アクメをキメる変態ドスケベ奴隷魔女の歴史においては、さしたる価値はないのだけれど。

 おまるに跨った意味などなく、ただ魔力を無意味に浪費する行為でもある。ご主人様へ媚びるためだけに生まれた最低下劣な魔法に、それが似合う肉体に、ロゼは頭が破裂しそうなアクメを感じることしかできなかった。






「ん゛ん゛ッぎ……お゛っ、ほぉ゛〜〜♥♥」


 姿を維持する以外の魔力をゼリーに変えたのか、とてつもない量のゼリーが積み上げられた。そこに向かって品性のない音を奏でる尻穴はぽっかりと開き、当の本人は嫌がっていたオマルを支えにしなければしゃがんでいられないほど疲労している。


 ムッチムチの女体にオイルが塗られていると見紛う汗を滴らせたロゼに、ご主人様は手を伸ばした。


「ん゛お゛ぉ゛お゛お゛ッ゛♥♥♥♥ んほお゛ぉぉお゛お゛ーーーーーー♥♥♥♥ ご、ご主人様♥ しょこはおまんこではなく、ケツの穴ぁッ゛♥♥ 魔力ゼリー脱糞キメてイクための、排便穴じゃ♥ け、ケツ穴手マンキクッ♥♥♥♥ ん゛イ゛グぅ゛ぅ゛う゛う゛う゛ぅ゛♥♥♥♥ 妾の身体から、スケベ汁が溢れ出るうぅぅぅうぅぅうぅぅぅ♥♥♥♥♥」


 奴隷の二文字を煌々と輝かせた、胸に負けず劣らずの巨淫谷間は既に掻き分けられているのだ。金色の毛に覆われた第二の媚肉に指を突き入れるのは、赤子の手をひねるより容易く、ましてや高速で出し入れしてロゼをケツアクメさせるのはより容易い。

 そして、嬉々として勘違いをした排便穴を矯正する淫棒を、スベスベムッチリのデカチチ魔女の身体を抱え上げ、突き入れた。


「お゛ッほーーーーーーーーーー♥♥♥♥♥」


 アナル挿入でイキ潮を吹き上げて仰け反りアクメをキメたロゼの顔を、抱えた膝から通ってきた両手でガッチリと素早く掴む。

 尻穴と身体を完全に固めて快楽を一欠片とて逃さず脳に刻みつけるアナル固めという体位。

 尻穴を犯されて激しくピストンされる。片時も逃れることのできない尻穴拘束陵辱であるのが特徴だが、それはあくまで犯される側が慣れていなければの話だ。


 ぶぼっ♥ ぶぽぽっ♥ ぶぼぼぶぽぽぽぉっ♥


「ん゛ッほー!?♥♥ お゛、おぉぉぉぉぉぉぉ!!?♥♥♥ おっほ、んほぉぉぉ!?♥♥♥♥」


 ロゼには理解できなかった。男はロゼの裸体とアナルをガッチリ固めて縫い付けたまま動いておらず、また固められたロゼも全く動けないはずなのに、イッた。


「し、しりあにゃあ゛っ♥ う゛っほ♥♥ うごいへっ、りゅうぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅっ♥♥♥♥」


 マヌケな声でロゼは答えを射る。男の肉棒が挿入された瞬間、あれほどガバガバだった尻の穴は条件反射で一気に収縮し、締め付けと緩めるという単純な行為を下品な音が鳴るほど高速で繰り返して〝アナル奉仕〟を行っていたのだ。

 子宮がチンポのために下りたのと同様に、アナルもチンポのために蠢動ご奉仕を行うほど調教されていた。


(排便だけではなく、尻穴を使った交尾の術まで……わ、妾の身体は、あと幾つ♥ この怪異に躾られておるというのか……♥)


 800年。自らの人生と同じ数字を、その途方もなさをロゼはあと何度感じることになるのか。

 それすら想像できぬというのなら、魔女に怪異を滅ぼすことなどできはしない。淫猥な調教に耐えきった時にこそ、ロゼは初めて己が歴史を歪めた怪異に打ち勝つことができるのだから。


「お゛ッほォッ゛♥♥♥♥ け、けちゅあにゃ、むじゅむじゅぢゅう゛ぅ♥♥♥ とめっ、お゛ほひーッ!?♥♥♥ わらわのけちゅあにゃっ♥ とまらぬう゛ほォォッ♥♥♥ オ゛ホ゛ーーーーーーーーーー♥♥♥♥♥」


 耐えきるまであと何百年とかかるだろう。悠久の時を生きる魔女の運命が残酷に降りかかるだろう。それに、怪異に屈しかけたロゼの心が挫けなければの話だが。


 どびゅどびゅどびゅっ♥ ぶびゅるるるるるるるるるッ♥♥♥♥


「ん゛ほお゛お゛お゛お゛お゛っ゛♥♥♥♥ ケツマンコイグッ♥♥♥♥ イグゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥーーーーーーーーーーーーーーーーッ゛♥♥♥♥♥♥」


 聡明なる英知の魔女の言葉に、声に、心に耳を貸さぬ淫乱魔女の身体は尻穴を愛される悦びを顕にして、里の中心に魔女の長の無様なイキ声を響き渡らせた。






 隠れの里エリンに夜が来る。静けさと共にあるべき夜に、淫猥な汚声が響く時間がやってくる。


「ぎゅひぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃッ゛♥♥♥♥ おまんこイグゥゥゥゥゥゥゥゥッ♥♥♥♥♥」


 ぶちゅぶちゅっと秘部に刷毛を彷彿とさせる回転魔力刃が押し付けられ、幼さを表す高いイキ声が上がった。

 自らの魔力で編まれた糸で、逆さまで土の字を描くように拘束した身体に、幾つもの淫魔法が打ち付けられる。


「お゛っほぉぉぉぉぉぉぉぉ♥♥♥♥ おしりけずっ、げじゅれ゛え゛ぇ゛ぇ゛え゛え゛へ゛え゛〜〜〜〜〜〜♥♥♥♥♥ イグぅ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜♥♥♥♥♥♥」


 無防備な尻の穴。童のように小さくなった身体に合う小ぶりな縦割れアナルには、拷問じみた魔力ドリル削岩。


「イグッ♥ イグイグイグッ、ま゛だイ゛グッ、イグーーーーーーーーーーー♥♥♥♥♥」


 強制絶頂の電気信号を撃ち抜いた場所から脳に伝達させる光線魔法。

 股をおっぴろげた逆さ吊りで拘束された見た目は同情を誘う幼気な魔女に、絶頂を促す魔法が毎秒入れ代わり立ち代わりで情け容赦なく放たれた。

 里内は静かなものだ。幼いロゼ以外の声はしない――――――魔女が自らに課した寝ずの調教は、この歴史では珍しいものではない。

 肉体の魔力を抑制する子供の姿を拘束し、幾つもの淫魔法をランダムに打ち込む。ご主人様に命じられた自分自身への調教術。


「つ、次はッ♥ 何をッ♥ 何がくるッ゛♥ いやじゃっ♥♥ 妾はもうイきとうないっ♥♥♥ こんないやらしい魔法で、魔女である妾が、いや、いやじゃあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ♥♥♥」


 無論、幾つもの淫魔法を考え創り上げたのはご主人様のローゼリアであり、涙と鼻水と涎を逆さまの顔面に滴らせたブサイク顔の、時代に取り残された古き哀れな魔女のロゼではない。


 夜が明けるまで、ロゼは新鮮な気持ちで淫魔法を自分自身の手で浴びせかけられる。


「お゛っ、おっぱいイ゛ッぐう゛う゛ぅ゛ぅ゛ぅ゛ぅ゛ぅ゛〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜♥♥♥♥♥」


 絶頂した箇所を口に出しながら絶頂を宣言する。魔女の声色を下劣に扱う癖を思う存分振って――――――また一人、怪異に呑まれていった。





 男は今日も日課、というには一日に使える自由な時間の全てを費やした半ば義務と化した導力ネットサーフィンに勤しんでいた。

 義務と言っても、これほど気持ちのいいことが義務化されていない方が男として間違っていると彼は思っているくらいだ。

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 【怪異】は過去すら変える。過去にすら干渉する。全ての〝ありえない〟という言葉は、怪異という軌跡の前で沈黙する。


「……っお、新しいやつ、来てるじゃん」


 サムネイルだけで充分に〝使える〟となれば、もう一瞬であろうと肉棒から手を離すのが惜しい。その飽くなき欲望が新たな力を生み、新たな悦びとなり、何も知らぬ無知な彼らに還元される。既に無辜とは呼べぬ、名も無き怪異たちの協力者に、ささやかな返礼が届けられた。


「すっげ、ぇ! ヤバいだろ、この数……しかもクッソ美人……ローゼリ、ア? 精子枯らし殺す気かよ……!」


 膨大すぎる新たな動画――――――800年を費やしたロゼと『ご主人様』の調教記録。

 シーンや内容ごとに事細かでわかりやすくまとめられ、丁寧で数が気にならないほどソートしやすい。ロゼが初めて『ご主人様』と出会い、その背と尻に永劫消えぬ烙印を刻まれ奴隷になった日の映像や、孫娘として育てたエマと公開露出オナニーをした時の映像。ヴィータと共にご主人様に抱いてもらった日の映像。エマの母と親友とアナルゼリー相撲を行った〝つい先日〟の映像。

 全てがAVとして視聴できるようアップロードされていた。魔女ローゼリア・ミルスティンが知らぬ歴史を閲覧できる権利をゼムリア大陸の男たちが手に入れた。

 美しい魔女の痴態は万人の目に留まり、あらゆる嗜好を満たすだろう。これからロゼを見て膨れ上がった淫欲を吐き出す人間は大量に現れることだろう。


 それらは美しい美少女たちがまだ知らぬ未来、あるいは過去に差し込まれる無様の糧となる。

 あるいは全、あるいは一。赤き魔女の無様な絶頂はここに観測され、権威、尊厳、高貴なる魔女を創り上げる万物は失墜し――――――ローゼリア・ミルスティンの歴史は、ある者たちが観測する五つ目の軌跡と相成った。