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今回は以前書いた「練習試合」を書く際に作ったプロットと、実際に書いて没にした巨人視点の冒頭を公開します。


リクエスト内容はこちら。

https://www.pixiv.net/requests/40112

本文はこちら。

練習試合(アーカイブプランorCi-en限定公開)





まずは実際のプロットからどうぞ。



リクエストプロット


挨拶から始める

よろしくお願いします

並ぶ高校生とプロ

親善試合に見える

高校生側が巨人なことを除いては


捕らわれた回想

試合中にグランドに現れる巨大高校生

連れ去られる選手

エナメルバッグに詰め込まれ

連れ去られる

暗闇

なにもわからない

開けられる

めちゃくちゃ広いグラウンド


握手をと膝をつくキャプテン

しゃがんでもまだでかい

プロと高校生は試合ができない

だが人間と巨人はそうではない

むねをかりるつもりでいく

建前

遥か上からニヤニヤする他の選手

試合になるわけがない

単なる暇潰し

でも逆らえない

勝てるわけないがやるしかない

スタメンは人間プロリーグの昨年優勝チーム

ベンチには捕まったプロ選手がたくさん

高校球児もいる


ホームゲームなので人間が先攻

1回表

一番がバッターボックスに入る

めちゃくちゃ遠い

走ってはいるのを上からキャッチャーがニヤニヤ見ている

キャッチャーがしゃがむ

それでもキャッチャーがでかい

一番がバッターボックスの内側ぎりぎりに立つ

ピッチャーはものすごくとおいはずなのに近く感じる

ピッチャー振りかぶって投げる

遥か上を通るボール

凄まじい音と風を感じる

もちろんバッターは打つどころか触れもしない

ボール

はあ?

ストライクは打者の高さで決まる

ストライクゾーン玉一個分ぐらいしかない

そんなのねーだろとピッチャー

とりあえず低めでやってみるが、一切触れられず四球

一番はファーストへ

腰までの高さもありそうなベース

上ではファーストがニヤニヤしている


二番がバッターボックスへ






途中ですが、ここまでがプロットです。ここまで書いた時点で脳内にゴールが見えたのでプロットは途中で終了しました。プロットはあくまでプロットなので、ここから話の要素が変わることもあります。「プロと高校生は試合ができない」って要素は結局消えましたし、徳永が1番バッターを持ち上げる描写もここにはないです。プロットは大きな流れ、骨組みのようなものです。(と、私は考えています)ここからどう肉付けしていくかが大事ですね。

ちなみにこの時情報収集をしていて、野球のルールでストライクゾーンがどうなってるかとか、バッターボックスが大体120cm×180cmなので、人間にとっては12m×18m。ちょっとしたプールみたいなもんだな、そういう要素も入れられるかな……とかを考えます。





そしてここから実際に書いていくわけですが、いろいろ悩んでまずは巨人のピッチャー視点で書き始めました。




練習試合(ピッチャーの巨人視点)


「よろしくおねがいします!」


 グラウンドに大きな声が響いた。待ちに待った練習試合が今始まろうとしている。ホームベースを挟んで一塁側に並ぶのが、俺たち薄黒高校野球部のレギュラーたちだ。毎年全国への切符を争う強豪校なだけに、並ぶメンバーの体格はその辺の大人より全然でかい。中でも隣に立つキャプテンの彰人のガタイは別格だ。同世代の平均より頭一つ高い身長に、体は横も厚みも樽のようにでかい。下手すると男子二人分はある体重も相まってクロスプレーでは絶対に当たり負けなんかしない。それでいて本人は終始冷静で穏やかに見えるから、先生にも生徒にも人気だ。まあ、試合であれだけえげつない配球するやつがそんな訳ねえだろって話だけどな。

 俺らはこの試合をずっと楽しみにしてた。なんてったって相手が相手だ。ホームベースを挟んで向かいにいる相手。それは目の前にはいない。下を向くと、俺の膝にも満たないサイズのチビ人間が並んでいる。そう、今日の対戦相手は人間、それも人間の世界でプロとしてやってるやつらだ。全員俺らより年上なのに、今は俺たちを不安そうな顔で見上げてたり、逆に顔も見れないのか下を向いてたり、どっちにしても年下相手の行動じゃなくて笑ってしまう。


「ほんっとゴミみてえだな……」


 ぽそっと呟いただけなのに下の人間には聞こえたらしく、何人かがびくっと身体をこわばらせた。蹴ったらどのぐらい飛ぶんだろうな。スパイクを少し動かしてザリザリ地面を擦ると、目に見えて人間たちが慌て出す。数歩下がったりするやつもいる。整列中に動くなよ。ほんとゴミだな。彰人がしゃがみこんで、選手の代表っぽいやつに手を差し出した。そのままそいつを握りつぶせそうだ。


「皆さんと試合できるのを楽しみにしてました」


 それを聞いたメンバーからクスクスと笑いが漏れる。







ここまで。

ですがこれはボツにしました。なぜかというと、ピッチャーの巨人視点だと、人間の反応を上手く入れられないからです。ピッチャーからはバッターボックスの人間なんて豆粒にしか見えないし、それは巨人がバッターになっても同じです。人間を素で見下している巨人の感情がわかりやすいこちらも好きなんですが、いかんせん野球は距離が空くのでやっぱり三人称視点の方がいいな……と思ってこちらはボツにしました。



そして三人称視点で最初から書いたのが「練習試合」です。

練習試合(アーカイブプランorCi-en限定公開)



リクエストをいただいた場合はだいたいこんな感じで話を考えて小説を書いています。


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