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人類の希望、勇者ダイ一行が大魔王バーンに敗れ去って早一ヶ月。地上はバーンによって砕け散り、かつては太陽の光が射さない暗い地底世界だった魔界にも陽光が降り注ぐようになった。


地上にいた生物は尽く根絶やしにされた。僅かに生き残ったものも魔界の屈強な生物たちによって数を減らし続けている。このままではいずれ地上なる世界が存在した痕跡は一つ残らず消え去ってしまうだろう。


地上に文明を築いてきた人間も例外ではない。魔王軍と戦えるだけの力を持った人間は先の戦いで落命した。無力な人間は滅亡を待つだけとなった。


そんな絶望の世界でパプニカ王国第一王女レオナ姫は固い決意を胸に秘め魔王城の最も奥深い場所――大魔王バーンの寝所を訪れていた。


「これしかないのよね」


呟く声はか細く震えを帯びている。緊張のため顔は強張り青白い。これから起きることを想像するだけで足がすくんでしまう。恐怖のあまり逃げ出したくて仕方ない。それでも震える身体を奮い立たせて一歩一歩前に進んでいく。それは彼女が自らの意志で選んだ道なのだった。


魔界に来てからのレオナは裸同然の姿で暮らしている。バーンと戦っていたときも一国の姫にしては軽装で十四歳の瑞々しい太ももを惜しげもなく披露し、翻ったミニ丈のスカートからは高貴な下着が見え隠れしていたものだが、今は輪をかけてひどい。


上は乳首以外隠せていない極小ビキニ、下は性器と肛門だけがかろうじてガードできている紐パンTバック、前垂れのおかげで布地が食い込む割れ目を見られずにすんでいるが後ろはノーガードのため白桃のようなヒップがモロ出しだ。


『まるで』とか『のようだ』とかつけるまでもない。今のレオナは人類が屈服した証としてバーンに飼われる卑猥な踊り子だった。


魔王城でのレオナは大魔王バーンの恐ろしさを語り伝えるのが仕事だ。如何に彼が強く、無慈悲で、そんな存在に逆らうことが無謀だったかを知らしめるために生かされている。衣装は姫の無力さを強調する視覚効果として選ばれた。


普通の姫であれば羞恥に固まり泣き出してしまうかもしれない。だがレオナという少女は温室育ちのお姫様ではなかった。こんなことで弱気になったりはしない。むしろ大魔王などと大層な二つ名を名乗りながら、やることは意外に俗物だと内心呆れていた。


そんな彼女でも、これから行うことには大きな葛藤がある。


(私は今日……大魔王に犯されに行くんだ……)


その事実はレオナの精神を苛んだ。自分で決めたことではあっても怖いものは怖かった。


レオナはバーンの寝室前で立ち止まると、一度深呼吸して気持ちを落ち着けてからドアをノックした。


「入れ」


中から声が返ると同時に扉を開く。部屋の奥には天蓋付きのベッドがあり、そこに大魔王がいた。ゆったりとしたガウン一枚だけのリラックスした格好だが、寛いでいても存在そのものが威圧感を放っている。


「失礼いたします」


レオナはまず一礼してから部屋に足を踏み入れた。


「何の用だ」


バーンは部屋に入ってきたレオナに一瞥くれる。それ以上の興味はないようだ。


レオナは側仕えの身でありながら魔王城で自由に行動することを許されていた。無力な人間の少女が自分の寝首をかけるはずがないという実力に裏打ちされた自信が、レオナに敗軍の姫らしからぬ自由度を与えていた。


また、レオナが動き回ってくれたほうが彼女の姿を大勢の目にさらし、己の勝利を主張できる算段もあった。


バーンの思惑どうあれ、レオナは彼から与えられた自由を大いに行使した。魔界で生きている人間をかき集めて保護するためだ。


城の中を自由に歩けるレオナが一箇所だけ自分の意思では近づいて来なかった場所がある。それがバーンの寝室。こんなところへ来る用事など絶対ないと思っていた。


それなのに……。


「本日は私の処女を献上するために参りました」


レオナは床に座ると三指ついて頭を下げた。


「ほう」


唐突な申し出にバーンも多少は興味を惹かれたらしい。レオナは彼の視線を頭頂部に感じながら続けた。


「私、パプニカ王国第一王女レオナは、これより大魔王バーン様に純潔を捧げ、今後も夜伽の相手を務めさせていただきます」


「……そうか」


一瞬の間を置いてから、それだけ言って再び沈黙してしまう。バーンはレオナの言葉にさして関心がないようだった。


(私の身体なんてその程度なのね)


自分を性的対象としてすら見ていないことに屈辱を覚えるが、ここで激昂したり泣きわめいたりするわけにはいかない。自らを律し言葉を続けた。


「今宵より、この身をご随意にお使いください」


「ふむ……」


レオナの言葉を受けてバーンは思案するように顎に手をやった。そして少し間を置くと、ようやく口を開いた。


「それで? 何が望みだ」


レオナが自分から抱かれに来るなどあり得ないと確信している声だった。


「余の夜伽を務める代わりに姫は何を要求する。まさか余に惚れて寵愛を受けに来たわけでもあるまい」


自分で言っておいて突拍子もなさが面白かったのかバーンはくっくっくと笑った。


確かにバーンの言う通り、レオナはただ彼に抱かれにきたわけではない。バーンに惚れる? 死んだ方がマシな悪趣味ジョークだ。笑えない。顔を伏せていてよかった。きっと憎悪に歪んだひどい表情をしているだろうから。


「ふん、くだらんことを考えてるようだが言ってみろ。暇つぶし程度にはなるだろう」


「バーン様のお力で魔界にいる人間の身の安全を保証してもらいたいのです」


「姫の個人的な趣味を手伝えということか? そんなことをして余に何の得がある。人間などという脆弱な種は、弱肉強食の魔界では滅びるのが自然なこと。これも運命と思って受け入れてもらおう」


「そこを何とか。伏してお願いいたします」


レオナは床に強く頭を押しつけた。王族に生まれた彼女にとって本来、土下座などという行為は終生無縁なものだったはず。それも頭を下げている相手が、仲間を殺した仇敵とあっては屈辱もひとしお。それでもレオナは個人の怒りや復讐心よりも優先すべきもののために頭を下げ続けた。


想い人を目の前で失い、苦楽を共にした仲間が儚く散っていく様を見せつけられ、それでも今日まで後を追うこともせず生きながらえているのは、恥辱にまみれても生き残った人間のために働くと決意したからだ。


(土下座くらい、いくらでもしてあげるわ。私の身体は私だけのものじゃないのよ。私にしかできない方法で人類の生き残りを守らなきゃ)


勇者亡きあと、残った人々を守ることができるのは自分しかいない。思い上がりではなく事実だった。わずか十四歳の少女の双肩に人間という種の存亡が丸ごと乗っかっている。


魔界の環境は非常に厳しい。バーンが言った通り力なき者は淘汰されるのが決まりだ。そんな場所に生き残った人々を放置すれば、どんな末路を辿るか想像に難くない。人間同士の助け合いだけでは限界がある。圧倒的な強者の庇護に入る必要があった。


そのための取引材料なら自分の純潔を差し出すぐらい安いものだ。


(私が我慢するだけで人間たちは守られるのなら……)


しかし、そんなレオナの心を知ってか知らずかバーンの反応は冷たい。


「断る。そんなことをしても余には何も益がない」


そこでバーンは一度言葉を切り、冷笑を加えた。


「第一、レオナ姫は自分の処女一つに余を動かし、死ぬのが道理の下等な種族全体を生かしておくだけの価値があると本気で考えているのか。だとしたら思い上がりではないか」


お前の身体にそこまでの価値はない。物の見事に切って捨てられたレオナはかっと身体が熱くなる。レオナは己の容姿が優れていると自覚していた。それは生まれ持った才能であるし、王家の姫として美しく気品豊かに育つよう磨かれてきた成果だ。


だからこそ自分の美を――身体をこんなときに使わないでどうすると考えた。


(いいわ。そっちがその気なら、私もそのつもりでいこうじゃない)


大人しく頼み込んで済むならそれに越したことはなかったが、挑発してくるならレオナもやり方を変える。


彼女は顔を上げると、キッと強い眼差しをバーンに向けて立ち上がった。


そして自ら着衣に手をかけていく。紐同然とは言え、一応は身体を隠していた布が次々に床へ落ちる。Tバックに手をかけた時は一瞬だけ躊躇ったが、迷いを見せてはならないと一気に引き下ろした。片足ずつ抜いて正真正銘の全裸になる。


「……ほぅ」


全裸になったところで、ようやくバーンは小さく感嘆の声を漏らした。だが彼の瞳に宿るのは欲情でなく好奇心。やけくそになった王女様が次は何を仕出かすつもりかと見ている。だがそれでいい。どんな感情であれ引き出せたなら無関心よりはマシだ。


レオナはそう自分に言い聞かせて羞恥に耐えた。


(覚悟はいいわね……やってやるわよ!)


レオナは先程までの殊勝な態度から一転、バーンを睨みつけた。


「さっきから何だかんだと理由をつけてるけど怖いんでしょ」


突然の言葉にバーンの瞼がピクリと動いた。それを内心で喜びながらレオナは、もっと生意気に、もっと恐れ知らずにと自分に言い聞かせながら続けた。


「そうよね。偉大なる大魔王様が閨ではレベル1の下級モンスターだなんて知れたら威厳ガタ落ちだものね。男の人は身体の大きさとアレの大きさが必ずしも釣り合わないと言うし、身長ばかり伸びていたとしても仕方ないわよね」


レオナ姫は間違いなく処女である。しかし年頃の少女らしく恋愛や性的な事柄への興味があった。王宮で働く女性たちから男たちには内緒で、こっそりその手の話を聞いていた。


耳年増なお姫様の誕生である。


さすがに聞き捨てならなかったか、さしものバーンも口をへの字に曲げた。彼は自分に絶対の自信を持っているため見下されることが我慢ならない。その点を突いて彼の心をかき乱す。


ここまでは狙い通りと勝ち誇った笑みを浮かべるレオナだったが、すぐに表情を引きしめる。まだ獲物が釣り針にかかっただけ。釣り上げる瞬間まで気を抜けない。


「安心しなさい。寝室の外では言わないでおいてあげる。大魔王バーン様は人間の女の子一人、性的に満足させる自信がなく据え膳を突き返すくらい、おちんちんが小さいって」


王家の子女にあるまじき言葉遣いだが効果はあったようだ。


「貴様……」


案の定、バーンの表情が怒りに染まる。予想通りすぎて笑みさえこぼれてくる。これで準備完了だ。


「違うっていうなら証明してみせなさいよ。やり方くらいは分かるんでしょ?」


「よかろう。ならば望みどおり抱いてやる。だが後悔するなよ、姫よ」


「望むところよ!」


売り言葉に買い言葉。レオナは勢いよく啖呵を切った。


だがその直後、彼女の視界は大きく揺らいだ。


「きゃっ?」


まるで見えない巨人の手に捕まれたようにふわりと体が宙に浮く。気づいた時には背中からベッドに叩き落とされていた。痛みはないが突然のことに驚き、思わず悲鳴を上げてしまう。


「ちょ、ちょっと! いきなり何するのよ?」


「姫が自分から誘ってきたのではないか。それともベッドより床に這いつくばって犯される方が好みか? その|年齢《とし》でませすぎではないかな?」


ベッドの上で飛び起き抗議するレオナに対し、バーンは悠然とした態度で見下ろすのみ。自分が優勢であることを信じて疑わない態度に腹が立ちつつも、彼が言う通り寝室にまで押しかけ抱いてくれと頼んだのは自分なのだ。レオナは深呼吸して気を落ち着ける。


「……いいわよ。ただし、その前に約束してちょうだい」


「約束だと?」


怪訝そうに聞き返すバーンに、レオナは毅然と言い放つ。


「さっき言ったでしょ。私の処女を捧げる代わりに人間を――」


「分かった、分かった」


皆まで言うなとバーンは鬱陶しそうに手を払う。


「それより余のイチモツはどうかな。果たして姫を満足させられるだろうか」


言われて視線を下げれば、目の前にそびえる巨塔に息を飲んだ。初めて男性器を見るレオナ姫は他と比較できない。それでもバーンのペニスが平均を遥かに上回るサイズであることは察せた。


予想を大きく上回るサイズと禍々しい形状に圧倒される。こんなものが自分の中に入るのかと不安になってくる。


「あ……う……」


言葉が出てこない。ただ呆然と見つめることしかできなかった。


そんな初心な反応を楽しむバーンは腰を突き出し、見せつけるように肉棒を揺らす。


「どうした? 怖じ気付いたのか」


「そんなことないわよっ! この程度っ! 余裕よっ!」


咄嗟に虚勢を張ってしまう。怯えていることを悟られたくない一心だった。


そんな気持ちを見透かしたように、バーンは薄く笑った。


「そうか、では始めるぞ」


そう言うとバーンはまだ柔らかいペニスをレオナ姫の眼前に突き出す。


「まずは口淫で奉仕せよ」


「……わかったわ」


促されるとレオナはゆっくりと身を屈め、両手でバーンのペニスを掴んだ。そして先端を口に含む。生まれて初めて味わう味と匂いに顔をしかめながらも、そのまま口内に収めていく。


亀頭部分を咥え込みカリ首を舌の上で転がすと、口の中でさらに大きくなっていくのを感じた。


(大きい……顎外れちゃいそう……)


喉の奥に突き刺さりそうな凶器じみた太さと長さに苦戦しながらも懸命に舌を這わせる。


(苦い……変な味が広がってくる……)


初めて口に含むペニスの味と肉っぽさに嫌悪感を覚えるが吐き出すわけにはいかない。


(今はバーンの機嫌を損ねないようにしないと……それにしても……本当におっきいわね……でもこれぐらいじゃ私は負けないんだから)


「じゅぽ、ちゅぱ、れろぉ」


唾液を溜め、わざと大きな音を立てつつ、舌で裏筋をなぞり上げ、頬を窄めて吸い上げる。時折鈴口を舌先で穿ったりと変化をつけることも忘れない。


すると目に見えてバーンの反応が変わった。


「ぬぅ……!」


頭上から呻き声が聞こえたのだ。


上手くいっていることを悟ったレオナは心の中でほくそ笑む。


(どうかしら? 気持ちいいでしょう? 侍女にやり方を聞いただけだけど、これで合ってるみたいね)


調子に乗ったレオナはさらに責めを強くしていく。


「ふぅーっ、んちゅっ、ちゅるるるうっ!」


バーンが反応を見せるところを探り当てては重点的に責める。


唾液をたっぷりと絡ませ舌先を押し付けるようにして根元から先端へと扱きあげる。


口内で何度も往復させ吸い付きながら吸引する。


緩急をつけながら上下に動かし刺激を与えた。


その度に口の中に広がる苦みに眉を顰めながら、早く終わってほしいと願いつつ必死にしゃぶりつく。


次第に口の中に収まりきらなくなったモノの先端からは先走り汁が溢れてきた。それを飲み下しながら頭を動かし続ける。


「はぁぁ、はぁん……ちゅぷっ、んくっ、んんっ、ちゅううっ! じゅる、じゅるるっ、んじゅるるるる」


最初はバーンのペニスサイズに面食らい、咥えられるか不安がっていたレオナだったが、続けるうちに最強の大魔王が自分の口淫奉仕で悶えていることに優越感を覚え始めていた。


それは彼女が元来持つ負けず嫌いな性格のせいもあったろう。彼に抱かれることを選んだ女にしかできない、自分だからできる方法でバーンに一矢報いている気分になった。


だから彼女は気づかなかった。バーンの手が自分の頭に伸びてきていることに。


「うむむっ?」


突然髪を掴まれ頭を股間に押し付けられた。驚いたレオナは思わず身を引きかける。だが後頭部を押さえつけられ喉奥深くまで男根を突き立てられてしまった。


「ふぐっ! ごほっ! おぼぉっ! ぐぼっ! ぶぼぉ! じゅぷっ! んんんっ! おぶじゅっ! じゅぶっ! んぶぅっ!」


激しく咳込みながらも逃れようともがく。だが掴まれた頭はビクともしない。


そうこうしているうちにも口内で肉棒はどんどん膨らんでいく。最初の時点でもギリギリだったサイズが現在は完全に容量オーバー。顎関節がギチギチ悲鳴をあげている。


「おぼっ! うごっ! あぎゅっ! じゅぷぷっ! んぐぅうう!」


姫の嗚咽も無視して肉棒はどんどん喉を抉ってくる。


「この程度で余を上回ったなどと思われては心外だからな。少し本気を見せておくとするか」


その言葉と同時に更に膨張する肉棒。まだ大きくなるというのか。


「んぎぃいいいっ!」


喉が焼けるように熱い。あまりの苦しさに涙が流れ視界が滲む。しかしそれでもレオナ姫は決して歯を立てなかった。口でシテあげる際は、殿方のシンボルを歯で傷つけるようなことがあってはならないと、王宮の侍女たちに聞いていた。


バーンの肉体に人間の噛みつき攻撃など効くとは思えないが、息苦しさで朦朧とする意識の中では記憶に刻み込まれた教えが優先する。


(苦しいけど我慢よ……このまま耐えていれば終わるはず……いいえ、今度はこっちが攻めてやるわ!)


レオナは苦痛に耐えながら反撃の機会を窺う。


イラマチオを受けながらも、唾液と先走りにぬめった亀頭を吸い上げ、不快な味がする幹を音を立てて舐めしゃぶった。


「ぢゅぶぶっ! ごぶっ! ぐぶっ! ごぼぶっ! ぐぶっ! うぶぶっ! ふぐっ! おごっ! んおおぉぉぉぉぉぉぉっ!」


射精を促すように舌を蠢かせ、卑猥な音を奏でた。だがいくら頑張っても一向に終わりは見えない。それどころかますます大きさを増していくような気さえしていた。


(嘘でしょ? もうこれ以上無理よぉ)


限界を超えた大きさのペニスは凶器だ。こんなものを受け入れたら死んでしまうかもしれない。本能的に身の危険を感じたレオナの脳裏を恐怖が掠める。


(怖い……でも、ここで止めてしまったら馬鹿にされてしまうかも……そんな真似できないわ!)


こちらが限界を迎える前に射精させようと、あえて下品な水音をたてながら口淫を続ける。


「じゅるるるるるるっ、じゅっぶ、じゅぼぉっ、れろぉっ、じゅぶるるりゅる、じゅぅぅぅぅぅぅぅ~ッ! じゅ、じゅる、ぐぷぷぅ~ッ!」


その甲斐あって射精感が込み上げてきたのかバーンの腰が動く。ぐいぐいと肉棒で喉奥を突いてきた。逞しく反り返った野太いペニスが上顎を擦り上げる。


「なかなか巧いではないかレオナ姫。ダイの奴にもこうしてやったのか」


「んっく、んんっ、んん~っ!」


質問したくせに頭を放そうとはしないバーン。レオナは答えるのを諦め、懸命に口と舌を動かす。少しでも早く終わらせるために。


「じゅぽっ、ずぞぞっ、ずっぽ、ずっぷ、じゅぽおぉ~っ! ずちゅ、んじゅううぅ~! じゅぶっ、ぶびょっ、ずびゅっ」


もしもダイがバーンを破り世界に平和が訪れていたら、自分と彼が結婚してこういうことをする未来だってあったかもしれない。世界を救った勇者が姫と結ばれてという物語を夢見たことはある。しかし、すべては叶わぬ夢となった。


「次は他でもしてもらおうか。その胸でな」


バーンは年齢の割によく育ったレオナの胸を顎で指し示す。それを上目遣いで見ながら彼女は咥えていた肉棒を吐き出した。ずりゅっと唾液まみれのペニスが口から抜けると、それまで堰き止められていた空気が一斉に雪崩込んでくる。


「休んでる暇はないぞ。姫の献身的な奉仕で余も些か昂ぶっておる。射精させるなら今がチャンスと思うがな。前戯で一度くらいイカせないと挿れてからが大変だぞ」


イカせられるものならイカせてみろ、とバーンは挑発するように言った。


そんな余裕のある態度にムッとして言い返す。


「ふん、確かにアンタの言う通りね。さっきからおちんちんピクピクさせてるのが分かるわ。これって大魔王様が未経験の女の子に咥えてもらって気持ちよくなってるってことでしょ」


バーンは自分の弱みや動じた姿を見せたがらない。それでも身体の反応で全く何も感じてない訳でないことは分かる。手応えがあるならそれで十分。もっと攻めてやる。


「いつまでも減らず口を叩く娘だ。では始めるがよい。胸でのやり方はしってるな」


レオナの反撃もどこ吹く風といった態度でバーンは次の命令を下す。


言われるまでもないとばかりに頷く。そして今度は怒張を胸の谷間に挟んだ。この部屋に入ってきて初めて見たときでも恐怖を感じさせる大きさだったそれは、人間の体内を内側から食い破る拷問器具としか思えないサイズ、形状に進化していた。


こんなモノを挿れて気持ちよくなることなどあるのだろうか。苦痛でのたうち回り絶命してしまうのでは? さしものレオナも額に嫌な汗が浮かぶ。


それでも彼女に選択肢などありはしない。怖気づきそうな己を叱咤し左右の手で胸を持ち上げ、ペニスに押しつけながら上下に擦った。


パーティメンバーにマァムという巨乳娘がいたため目立たなかったが、レオナのスリーサイズは上から83、53、85。十四歳という年齢やまだまだ成長期であることを考慮すれば抜群のプロポーションである。


しかしバーンの巨根相手では荷が重いかレオナの胸では、双丘に包まれている部分よりも飛び出してしまっている部分のほうが多い。


大人の拳ほどもある巨大な亀頭が胸に収まらず王女様とご対面している。赤黒い肉塊から漂う生臭さに思わず顔をしかめてしまった。こんなモノを先程まで自分はしゃぶっていたのか。そして、これからも……。


「どうした。手が止まっているようだが」


「なんでもないわ」


余計なことを考えていたせいで動きが鈍くなったようだ。慌てて作業を再開する。両手で乳房を寄せると、その柔らかさを主張するかのようにむにゅうっと形を変える。ただ挟んで擦り上げるだけではなく、胸を寄せたり離したりして乳圧を変えながらペニスをマッサージした。


「くっ……」


柔らかく温かい感触に包まれる気持ちよさにバーンの口から吐息が漏れる。


自分の胸が強敵の性欲を刺激していることに気をよくして、レオナは動きを速めた。乳肉をぎゅっと寄せ上げ圧迫を強める。さらに左右交互に動かして竿全体を扱きあげた。


(これでどうかしら。少しは感じてくれていればいいのだけれど)


上目遣いに見上げるとバーンと目が合った。彼の目は「なかなかやるじゃないか」と言いたげだった。


少し自信を取り戻したレオナは、あぶれたペニスの先端を口に含んだ。小さな口を目一杯広げて頬張る。


「んむむぅ……んちゅっ……はぁ……はぁっ……」


大きすぎるものに口腔内を圧迫され上手く呼吸ができない。それでも亀頭を咥えて固定すると、激しく胸乳を擦りつけた。


「んむっ……んじゅっ……ちゅるっ……んんっ……じゅるっ……んむぅぅっ……れるるっ……んふ……んっ……ぷはっ……んくっ……はぁっ……はぁっ……おちんちん、びくびく悦んでるわよ……れろっ……んっ……ちゅっ……はぷっ……ちゅぅっ……んちゅぅぅ……れろっ……んん」


レオナは口を開けると胸の谷間にローション代わりの唾液を垂らしていった。よく濡らした肉棒はぬちゅぬちゅと卑猥な音を立て、音だけでも快感を誘発する。


「そろそろ出すぞ。全部飲め」


バーンの声を合図にレオナはラストスパートをかける。


「出しなさい……あたしの口に……精液……いっぱい……出しなさい……一滴残らず……受け止めてあげる……」


そう言って顔を前後に動かし、口内で肉棒を扱いていく。カリ首のあたりまで引き抜くと一気に喉奥まで押し込み、また引き抜いていくと唇と舌を巧みに使って裏筋を舐め上げた。同時に胸を揺すぶりペニスの根本を刺激することも忘れない。


「――――フンッ!」


ビュルッ! ドピュゥ! ぶぴゅるるる!


大量の白濁液が噴き出してくる。レオナは命令された通り全て飲み干そうとするが、バーンの射精は次から次に終わることなく続いた。


「んぐっ……ごくっ……ゴク……ン……こく……コク……ぅ……」


量が多く粘度も高いため全て飲み込むことはできなかった。嚥下できなかった精液が口の端から漏れて彼女の顎や首、胸を汚す。


「大魔王の高貴な子種だ。一滴も無駄にすることは許さん。飲みきれなかったものも全部舐めとれ」


命じられた通りレオナは自身の身体を汚す精液を指ですくい取り、口に運んだ。バーンの満足度を高めるため、これ見よがしに舌の上で転がし味わうように咀嚼してから飲み込んだ。


「いい子だ」


「けほっ……ふぅ……当然よ」


褒められて悪い気はしない。レオナは得意げな表情でバーンを見上げる。


「だがこれで終わりではないぞ」


そう宣言すると彼は再び屹立した男根を誇示するように見せつけてきた。一度出したばかりだというのに萎えるどころか先ほどより大きくなっているような気さえしてくる。魔力だけでなく性欲も無尽蔵か。


「次はどうすればいいのかしら?」


「まずは仰向けになれ」


言われた通りベッドに仰向けになる。裸で横たわるとシーツの感触と冷たさが直接肌に伝わってくる。


これからされることへの不安で心臓が高鳴っていく。


「股を開け」


「……はい」


おずおずと脚を開き秘部を晒す。既に濡れそぼっているそこは、愛液で照り輝いていた。


「まだ触ってもおらんというのに、もうこんなにビショビショではないか」


「これは違うのよ、生理現象というか……」


「何にせよ好都合だ。よもや姫も余に前戯などしてもらえると思ってる訳ではあるまい。そのようなまどろっこしいこと大魔王はせぬ」


言うやいなやバーンが両脚の間に侵入してくる。こうやって組み敷かれると両者の体格差を嫌でも感じてしまう。レオナの背丈は彼の腰辺りまでしかない。大人と子供。そう。これから二人の間で行われる行為は、体格差を考えれば大人が子供を犯すに等しい。


裂けてしまわないだろうか、私の身体は大魔王のセックスに耐えられるだろうかとレオナは直前になって顔を青くする。怖いのは自分が怪我をすることより、人間では彼のセックスに付き合えないと悟ったバーンが、レオナの身体では対価に釣り合わないと判断することだ。


「いいぞレオナ姫。気丈な姫の顔もいいが、怯えるそなたも実に面白い」


怯えてなどないと去勢を張る間もなくバーンの先端が押しつけられた。


「あっ……熱っ……熱いぃ……!」


膣の入り口に触れた瞬間、あまりの熱さに驚き思わず腰を浮かせてしまう。他の部分は平熱なのにそこだけ高音などということはあり得ない。そうと知りつつもレオナは剥き出しの粘膜で触れる大魔王のイチモツで焼けた火箸を押しつけられるような熱さを感じた。


そのままゆっくりと王女の処女地に人外の巨大なペニスが押し込まれていった。


「やっ……あぁぁぁぁぁぁ! そんなの……入らないわ……」


狭い膣内を押し広げながら剛直が奥へ奥へと進んでいく。圧迫感が凄まじい。腹を内側から殴られているような感覚だった。


「がぁぁぁああああああ、あ゛あ゛ぁぁああ! あっ、は、入っッ…………っ……」


バーンの怒張がじわり、じわりとレオナの隘路を侵す。永遠にも感じる時間たっぷり彼の大きさ、太さ、硬さ、女を屈服させる卑猥な形を覚え込まされながら挿入され続けても、まだまだ彼のペニスには余裕があった。


「ひぎっ……おっきくて、苦しい……あぁっ、ダメぇ……これ以上奥は無理よぉ……」


小柄な身体が壊れてしまいそうなほど規格外のサイズを持つ肉棒を突き入れられ、レオナは涙を流しながら訴えた。しかしバーンはまるで意に介さずピストン運動を開始する。


「あんっ、ひゃうっ、あぁんっ……いやぁ……動かないで……あううぅ……抜いて……お願い……ああぁぁんっ……!」


「これ以上は入らないと泣き言を言うから途中で動いてやってるのだ。少しは余を愉しませてみよ」


「そんなぁ……うぐぅ……くひぃぃっ……! ああぁぁぁんっ!」


巨大な肉槍が何度も抜き差しされる度に内臓ごと持っていかれそうな恐怖に襲われた。股ぐらからメリメリと身体の真っ二つに裂ける音が聞こえてきそうだ。


それでも女体とは驚異的な柔軟性を持っているもので、絶対に無理と思ったバーンのペニスを迎え入れ、あまつさえ痛みや苦しみ意外の感覚まで生み始めた。


「なに、これぇっ……ぁっ……ぁっ……いやっ……んンっ」


苦痛だけだったはずの抽送に甘い疼きが生まれていた。下腹部にジワジワと広がる切ない快感の波に翻弄される。


「どうだ? そろそろ気持ち良くなってきたのではないか?」


「そんなことないわよぉっ! こんなの全然気持ちよくなんかないわ……ぁん! ただ痛いだけよっ! 早く終わらせてぇ! ああぁあん! いやっ! もう動かさないで! 壊れるぅぅうう!」


「動かなければ終われぬではないか。その程度も分からぬ小娘がよくも寝所で余をリードできるなどと思い上がったものよ。特別に破瓜の痛みは回復魔法をかけてやろう。どうだ。苦痛が収まると大魔王のイチモツに貫かれる快楽だけが残るであろう」


そう言うとバーンは言葉通り回復魔法で傷ついたレオナの局部を癒してやった。


おかげで激しい摩擦によって傷ついていた秘裂はすぐに元の滑らかな状態に戻った。だが代わりに別の問題が発生した。


「ひっ……やだっ、きもちいっ……きもちいよぉっ……」


回復魔法により痛みが引いたことで、挿入に伴う異物感や違和感が消え去り、敏感な粘膜を擦られる感覚だけが鮮明になったのである。


「どうしてぇぇ! さっきはあんなに痛かったのにぃぃいい! こんな、こんなことおかしいわっ!」


痛みは恐怖を生む。だが同時に抵抗する意志の原動力でもある。


苦痛や辱めでレオナは屈しない。むしろ己を痛めつける相手への反骨心を燃やすのだ。


しかし、バーンとの性行為で感じるものが快楽だけだったらどうすればいいのだろう。


最初は確かに激痛を感じていたはずなのに、今や完全にそれが消え失せてしまっている。それどころか膣内は熱く蕩けるような感触に変わり、逞しいペニスと繋がってしまった悦びに打ち震えていた。


「気持ちいいのか?」


「違うわっ! 感じてなんていない。これは何かの間違いよ」


「そうか。ならば確かめてみようぞ」


そう言ってバーンが腰振りのピッチを上げる。途端にレオナの声が甘く艶めかしくなった。


「はっ♡ ああぁああっ♡」


「感じているではないか」


「ちがっ……ちがうぅ……これは何かの手違いなのよぉぉおおぉおお♡♡♡」


否定の言葉とは裏腹に彼女の膣からは大量の愛液が流れ出していた。それは王女の肉体が犯されていることを悦んでいる何よりの証拠だ。


性行為が気持ちいいことは知っていた。だから大人はヤリたがるのだと。だがそれは愛する人同士だから生まれる幸福を伴った快楽、願いを聞き入れてもらう代償として仇敵に身体を売る自分が感じるはずないと性に初心なレオナ姫は信じていた。


だが――。


「違わぬだろう。こんなに濡らしておいてよく言うわ」


グチョッ♡ グッチョッ♡ ヌポッジュプッ♡♡♡


「あっ、ふぁぁぁあああ~~~~~~♡♡♡ やめなさい……ンああぁっ! こんなのダメよ! ダメダメっ!」


バーンが本格的に腰を振り出すとフェラチオやパイズリで感じていた優位性などあっという間に吹き飛んだ。


骨盤ごと華奢な身体を押し広げる太さ、子宮まで簡単に届いて圧迫してくる長さ、内側のビラビラを捲り上げられるカリ首の強靭さ。どれをとってもレオナが覚悟していたセックスとは次元が違う。


「どうした? 先程までの威勢の良さはどこへ行ったのだ?」


バーンは手を伸ばしレオナの乳房を鷲掴みにした。大いに将来を感じさせる少女の膨らみ。頂点では乳首がコリコリに勃起している。玩具のように手の中で捏ねるバーンは、愉悦混じりの獰猛な笑みを浮かべた。


「くぅぅっ……やめなさ……あううぅうん……はぁ……はぁ……離し……離して……ひぁあ……触らないで……もう許して……ああぁぁ……」


愛撫と呼ぶには強すぎる刺激を受け、レオナは苦しげに悶えた。小さな口から漏れる声も弱々しくか細い。まるで肉食獣に嬲られる草食動物の悲鳴のようだ。実際彼女は今、無力な少女に過ぎないのだから仕方のないことである。


胸乳が変形して型崩れするほど荒々しく揉まれる。普通なら痛みを感じる愛撫からでも少女の身体は快感だけを抽出してしまう。直接心臓を掴まれたように胸が苦しい。感じすぎて動悸がする。


恨み骨髄な相手とのセックスなのに、身体はもっと触って欲しいと訴えている。相反する感情で頭がおかしくなりそうだった。


(こんな奴の好きにされたくないのにぃ……)


せめて声だけは上げまいと歯を食い縛った。しかしそんな抵抗が長く続くはずもない。すぐに陥落させられてしまう。


「ああぁぁん! おっぱい揉まないでぇ! そんなに強くしないで! あああぁぁぁ~~~♡♡♡」


胸を責められながら弱いところを突かれるとどうしても声が抑えられない。何度再チャレンジしても無駄だった。レオナが我慢できていると思っている時はバーンが手加減してくれている間だけ。彼が頃合いを見計らって本気ピストン再開するとレオナは赤子の手をひねるように鳴かされてしまう。


「やぁぁっ! おくっ、奥突かないでっ! いやっ、あんっ! いやんっ、そんな、イカされちゃう! あっ! あっ! あっ! ああっ! やめてぇぇえええ~~~♡」


太くて長い肉の槍が狭い胎内を掻き分けていくたび、腰が砕けてしまいそうな衝撃が走る。それをどうにか堪えようと無意識のうちに下半身に力を入れれば、かえって余計に男根の存在を意識してしまい逆効果になるばかりであった。


「ここが良いのか?」


「ひぎぃ♡ そこだめぇ♡ 感じすぎちゃうぅ♡ 感じすぎちゃうからぁ♡」


「素直に余で感じれば良いではないか。どうせ抱かれなら苦痛より快楽に沈むほうがよかろう」


一番奥を突き上げられ、たまらずレオナは悲鳴を上げる。未成熟な身体がビクンッと跳ね上がる。


長大な男根が愛液の飛沫を飛ばしながら、わずか十四歳で大魔王に身体を売ることになった少女のロイヤルおまんこを出入りする。


押し込まれるときにはお腹の中を全部満たされる錯覚に襲われ、逆に引き抜くときは内蔵ごと持っていかれる心もとなさがやってくる。


(こんなの想像以上よ♡ 想像もしてなかったくらい強い♡ 女の子の大事なところ、そんなにいじめられたらぁ♡ 壊れちゃうぅ♡ 感じすぎて私が壊れちゃう♡)


「口と胸を使った奉仕では頑張ってもらったからな。これは余からの褒美だ。極上の快楽でイキ狂うといい」


「いやぁあああ♡♡♡」


太い肉杭の先端が子宮口をグリグリと抉ってくる。それだけでも気が狂いそうなほど気持ちがいいのに、さらに両胸の乳首を抓られると電流のような快感が走った。


「だめっ、イクっ、イッちゃう♡ もう無理ぃっ♡」


最奥に巨大な亀頭を押しつけ、内蔵を圧迫されるたびズーン、ズーンと響くような衝撃が脊髄に走った。その振動が脳を揺さぶって思考を麻痺させる。なぜ自分はこんなところで、こんな相手に、こんなことをしていたのか何一つ分からなくなってくる。


「くふっ、ひぃ♡ だ、だめぇ……♡ そんな、ぐりぐりしちゃぁ……や、やめてぇ……♡」


涙ぐんだ声で哀願するも聞き届けられない。むしろ行為は激しさを増すばかりだ。


「あぐっ、ううっ、ふぐぅううううう~~~♡♡♡♡♡」


「すっかり快楽に蕩けきって余の虜ではないか。どれ、もっと気持ちよくしてやろう。感謝するが良い。この大魔王バーンが女を満足させるために動いてやることなどないのだからな」


「やっ……♡♡ だめっ、やっ……♡♡ イくっ♡♡♡ イっ……ぁ、ああっ♡♡」


「ここか? ここを突かれると気をやりそうなのだな」


「は、はいっ、そこっ♡ そこっ♡ そこっ♡ きもちいっ♡ うあああっ! だっめぇぇぇっ! こんなのっ……こんなのすぐっ、すぐにいっちゃうっ♡♡ はぁっ……あああああっ……♡♡」


この男の前では我慢しなければいけなかったはずなのに、はしたない姿を見せてはいけなかったはずなのに……なぜ、そう感じていたのかレオナは思い出せない。今はただ与えられる快感だけがすべてだった。


「ふふ、いいぞ。好きなだけ達するがいい。遠慮はいらぬぞ。そなたの感じるままに乱れてみせろ」


「だめっ……だ、だめっ! そんなっ……、私っ……こんなっ、こんなにいやらしい声っ……んああああっ! だめなのにっ! バーンの前で乱れたら……それなのに、こんなのって……気持ち良すぎて……あっ、らめええっ! わたしっ、い、いくっ……いくのっ……ああっ!」


耳元で囁かれるだけで全身に甘い痺れが広がる。軽く乳輪を撫でられただけで痙攣が全身に広がる。身体中が性器になったみたいにどこを触られても感じてしまう。もはやまともに思考することなどできなかった。


(気持ちいい、きもちいい、キモチイイっ♡ どうしてこんなことになってるのっ? なんで私はこんなに感じてるのぉおおっ!)


初めて味わう感覚に戸惑いながらも溺れていく。本能的な恐怖とそれを上回る期待感とで理性がぐずぐずに溶けていった。


「あっ、や……も、もぅやぁぁっ♡ イ、イっちゃうっ♡ あっ、ああっ、だめっやだ、イっちゃう♡♡♡ イッたらいけない相手なのに……負けてはダメなのに……だめだめだめだめっ♡♡」


「そろそろ限界だろう。楽にするがよい」


言われたことの意味を理解する前に、いきなり今まで以上に激しく突き上げられた。それで残っていた思考も我慢も一切が消し飛んだ。


得体の知れない衝動に突き動かされ、レオナは自分から腰を振り、仇敵の男根をキリキリと締めつけた。まるで膣内射精を促すかのように。


レオナの意思を汲み取ったかのようなタイミングでバーンが膣内に射精する。子宮口にぴったり押し当てられた先端から、灼熱の体液が迸った。


ドピュゥウウッ! ビュルルルッ、ビューーッ!


「いやぁぁあああ~~~~~♡♡♡♡」


全身が総毛立つほどの快感にレオナは絶叫した。膣壁が狂ったように収縮し、子種汁を飲み干していく。熱い白濁液に膣内を埋め尽くされた。


「ダメよっ……私っ……あっ、だめぇ……だめええっ! バーンが相手なのにっ……あああ、いくーっ! いくの……止まらないっ……いくっ……ふぁぁぁ♡ ま、まだでてっ♡」


ドクンドクンと脈打つたびに精液が溢れてくる。その度にまた新たな快感が生まれてしまう。


「くくっ、どうだ?」


身体を倒してきたバーンに耳元でささやかれる。聴覚からも強い雄に支配され、レオナはおとがいを反らせた。


「ふぁあああ♡♡♡」


耳の中に息を吹きかけられ、ゾクゾクとした感覚が背筋を駆け上る。


背中を弓なりにしならせ、生まれて始めて味わう男根によるエクスタシーの余韻に浸る。


憎い相手との望まぬ性交でも身体は反応してしまう。


(こんな屈辱……絶対に許さないんだから……)


そう思いながらも身体はまだ疼いている。イキっぱなしになる身体は自分でも制御できない。それが悔しくて仕方なかった。


レオナは何とか気力を振り絞ってバーンを睨みつける。


「ふん、なかなか良い表情になってきたではないか」


「……勝手に言ってなさい。アンタなんか怖くないわ。こんなの初めてで身体がびっくりしただけよ」


精一杯強がってみせるが余裕はないことを見透かされているのだろう。こちらを悠々と見下ろしている。


「ほう? ならば試してみるか?」


「きゃっ!」


繋がったまま強引に抱き起こされる。自重でより深くまで剛直を飲み込んでしまい、たまらず悲鳴を上げた。


そのまま膝の上に乗せられ対面座位の体勢を取らされる。体重によって深々と突き刺さった肉棒に下から串刺しにされてしまう。


いつの間にか両腕は背中に回されがっちり固定されていた。抵抗しようにも力が入らない。この体勢はまずい。直感的に逃げる選択をしたレオナは足掻いてみる。しかし、それは逆に自分を追い詰めることになってしまった。


少しでも身動ぎすると一分の隙もなく己のナカを埋めている男根が擦れ、秘所が甘く痺れてしまう。


「ひっ! あっ♡ あっ♡ だめっ♡ だめぇっ♡♡♡」


「余は動いておらぬぞ。姫が自分で動いた分であろう。この体勢で余が動けば――」


バーンが軽く腰を揺すった。動くという言葉にも値しない、身動ぎするような揺らし方だけで、イッたばかりで敏感になってるレオナの膣内は鋭い快感が走る。


たった一度の性交で強い雄の象徴に躾けられてしまった王女の子宮は、切っ先でツンツンされただけで入り口をぱっくりと開き、迎え入れたくなどない相手のペニスを美味しそうにちゅうちゅう吸い始める。


このままではマズい。そう思っていてもどうすることもできない。せいぜいできるのは弱々しく身をよじるくらいだが、そうすると自分の弱点を自ら突いてしまう結果になり――結局、逃れられずにイカされてしまった。


「んん゛んっ♡♡ ふぅぅぅぅぅうううう♡♡♡♡ はふぅ……くふぅぅ……っ」


「まったく。気丈な姫に似つかわしくない、男に屈服することを最上の悦びとする淫乱まんこよ。よもやそれを知っていて、余に屈したくてあのような挑発を繰り返したのかな?」


「あっ、あうぅっ? や、やだ……こんな、こと……あ゛ん♡ あ゛っ♡ あっ♡ ち、違うわ……勝手なことを、言わな……いでぇっ♡ 私は淫乱なんかじゃ……あっ♡ あっ♡ だめぇ♡ この格好はダメッ……もう揺らさないで……私のナカでおちんちん擦れて……この抱っこされながら抱かれる格好、私の気持ちいいところ全部当たって……あたま、ビリビリ痺れて……いやあああっ♡♡♡」


(なんで……なんで私がバーンなんかのおちんちんで、言いなりになるのよぉっ♡)


こんなのおかしい。そうは思うものの、一度教え込まれた強烈な快感からは逃げられない。強い雄と弱い雌。心の気高さなど何の役にも立たない動物的な交わりが両者の格付けを決定的なものとした。


悔しいと思う心とは裏腹に蕩けきった雌穴は愛する男を迎え入れるかのようにキュウッと締まり、ペニスを抱きしめるように密着していた。本能に根ざした勝負で負けた肉体は、本能の赴くまま自分に勝った男の種を欲しがる。


そのことが男の征服欲を刺激することになるらしい。


バーンは腕の中に抱え込んだレオナ姫の身体がビクビクと痙攣するのを楽しみつつ、ゆっくり時間をかけて抽挿を繰り返す。


たっぷりと時間をかけ、彼女の理性を完全に溶かしてから最後の仕上げに入るつもりのようだ。


「ああぁあぁーーっ♡♡♡ ひっくっ♡ ああっ♡ はあぁーーっ♡♡♡」


王女は強すぎる快楽攻めに喉を引きつらせて喘ぐ。人の身には過ぎた魔物との……それも大魔王との性交でしか得られない悦びに高貴な姫の肉体は支配されていく。


「ああぁっ♡ あっ♡ あっ♡ あぅうーーっ♡ いいっ♡ これっ♡ いいぃっ、ひぃあぁーーっ♡ こ、こんなのぉ……っ♡♡♡ んひぃっ♡♡ 耐えられない♡♡ あはぁあぁーーっ♡♡♡」


ずちゅりという粘ついた音とともに逞しい剛直を抜き差しされる。それだけで甘美な電流が流れ全身を駆け巡る。


胎内の最奥部にある女体にとって最も敏感な部分を亀頭でぐりっと押し潰されると、脳天まで貫くような衝撃が走った。


「ひぐぅうっ♡♡♡」


激しい悦楽に意識が飛びそうになる。視界がチカチカして頭が真っ白になった。それでも気を失わせてはもらえない。限界が訪れそうになると新しい刺激がやってきて、近づいていたはずのゴールが遠く彼方に引き上げられる。


波にさらわれそうになっても休む間もなく次の波がやってきてレオナの意識を押し戻した。何度も何度も押し寄せる津波のような喜悦に翻弄されるしかなかった。


「――ぁあんっ♡♡ ふわぁあん♡♡ ふぁぁ、あぁぁーーーっ♡♡♡」


もう何も考えられない。気持ち良すぎて苦しいくらいだった。それなのに身体は貪欲にさらなる高みを目指していく。もっと気持ちよくなりたいとばかりに膣肉が新しい愛液を分泌し、ペニスの滑りを良くする。ぬるぬるをまとったペニスが膣奥まで届くと、精子を求めて降りてきた子宮口が歓迎するのだ。


(こんにゃの、むりぃ♡ 勝てないっ、こんな凄いおちんちんに勝てるわけないっ♡♡ お腹のナカ熱いのでいっぱいになってぇ……動くたびにイっちゃううぅ~~っ♡♡♡)


イキっぱなしで息も絶え絶えになりながらも必死に耐えるレオナ。彼女は己でも意識しないうちにバーンの背中に腕を回し、まるで恋人や夫婦が優しく抱いてもらうときのように自分から仇に抱きついた。


姫は遅れて自分の行動に気づいた。だが全く己でも理解できないことに離れ難さを感じてしまった。この腕を離したくない。強い男の胸から出たくないと思ってしまった。


散っていった仲間への裏切りではないかとレオナは弱気になる己を恥じる。だが気を強く持ち、王族の義務に生きる覚悟を決めたとて彼女が十四歳の少女に変わりはない。本来なら魔界で大魔王に抱かれる人生などありはしない。王城で大事に育てられるべき年齢なのだ。


そんな子供が魔界で人族の代表として人間の保護活動を続けてきた。周りに誰も頼れる者はなく独りで。孤独、不安、緊張。普段通り振る舞っていても精神は既に疲弊してボロボロだった。


先に身体が屈したことで心の隙間も顕著になった。ただ、それだけのこと。


二人の身体がより密着し互いの体温を感じ合う。レオナは身体を押し付ける。固く凝った乳首が彼の身体に擦れて気持ちいい。


そんな健気な態度を見せる少女に対し、男はますます興奮を高めていく。雄としての支配欲を満たすように、レオナの身体を持ち上げて落とすと同時に突き上げた。


「ひぐっ! あ゛っ、かはっ♡」


屈強なバーンの腕にかかれば少女の身体など羽を扱うようなもの。疲れなど見せず何度も軽々と持ち上げては落とし、持ち上げては落とし、落とすタイミングで腰も突き上げられるため正常位よりさらに奥深い場所まで無遠慮に挿入される。


ぐちゅっ! ごりゅっ! じゅぷぷっ!


「お゛っ♡ お゛っ♡ おっ♡ ん゛ぉっ♡ ま゛っでっ♡ い゛ぐのやだぁっ! あ゛ーっ♡ あ゛っ♡」


下から上へと串刺しにするかのような激しいストロークに少女は絶叫する。


自分が今どうなっているのかさえ分からない。存在が漂白されるほどの快感に襲われている。あまりの気持ちよさに腰が引けてしまうが、それは許さないと引き戻される。


どちゅっ! ばちゅんっ! ぶぢゅっ!


何を言ったところで男は止まらない。それどころかより腰を突き出し、ペニスをレオナの他人が|侵入《はい》ってはならない場所まで押し込んでくる。


「どうやら愉しんでくれているようだな。余の溜飲も少しは下がったぞ。だが簡単に屈されては面白くないな」


そうだと言ってバーンはレオナを貫いたまま立ち上がった。支えられるものが完全になくなり、姫の秘部に彼女の全体重が伸し掛かる。今まで以上に強烈な衝撃が彼女を襲った。


「あ゛ぁああ――っ♡♡♡ ヒィッ、アァアッ?」


レオナはその一突きで達してしまった。脚先がピンと伸びきり全身が硬直した。しかし、そんなことお構いなしにバーンの攻めは続く。


「イッてるぅっ! いまだめぇっ♡ やめてえっ♡♡」


「そなたが達したことが余に何の関係ある。余はまだ満足しておらんぞ」


バーンはベッドから降りて歩き出した。少女とはいえ人ひとり抱えているのに彼の歩行は乱れない。レオナの身体は軽く尻に添えられた片手以外は、バーンのペニスに吊り上げられている状況だ。


天に向かって反り返る男根は名工が鍛えた剣のように強靭。レオナの肉体をそれ一本で支えるに十分な筋肉の塊だ。そんな凶器を膣内に収めたまま歩くものだから振動が伝わり、先程までの律動とは違う衝撃が無垢な少女だったレオナの雌悦を呼び覚ます。


「あっふぅ……ひ、ひぃん……こんな、格好……ひあぁぁん! あひぃん! この格好……んひぃ、ひぁぁっ♡ すご、すごい……しゅごいぃ……」


「どうした? 随分と嬉しげな声だな」


「ち、違……あぁあっ、ああっ、ああぁあ~~~~~っ♡♡♡」


口では否定しながらもレオナの表情は蕩けきっている。瞳は潤み焦点が定まっていない。頬は紅潮し、小さな舌の先から唾液が糸を引いて垂れ落ちた。


この表情を見て快楽に浸りきってる雌顔と評しないのは、己の顔を見られない本人だけだろう。


バーンはベッドから少し離れた場所にある机まで歩いてきた。引き出しを開けると中から宝玉の首飾りを取り出す。


「本当は明日やろうと思っていたのだがな。少し予定は早まったが人間の庇護を引き受けた証として姫に進呈しよう」


バーンが首飾りをレオナに渡す。それを見た彼女の目が生気を取り戻していく。色欲に濁った瞳に再び光が宿った。


首飾りの玉はダイの剣についていた魔法宝玉だった。持ち主の生命とつながっているそれは輝きを失っている。もう彼がこの世にいないことを意味していた。


「バーン……あなたという人は……」


既に想い人はいない。目の前の男に殺された。そして自分は、ダイの仇である男に犯され、ほんの片時でも快楽に流され堕ちそうになってしまった。


そのことに対する自責の念が心に重く圧し掛かる。


「あなたは……酷い人だわ……」


己の浅ましさと弱い女に生まれた業を突きつけられたレオナには、それだけ絞り出すのが精一杯だった。


「目に光が戻ってきたな。そうだ、それでこそレオナ姫だ。たかが一度や二度抱いてやっただけで堕ちる並の女ではないだろう。もっと余を愉しませてみろ」


「……ええ、そうね。礼を言うわバーン。おかげで私が何者か思い出せたんですもの」


その言葉を待っていたとばかりに笑うバーン。彼はレオナを抱え上げベッドに戻るとシーツの上に投げ捨てた。


「あうっ!」


ベッドに仰向けに転がるレオナ。そんな彼女を見下ろし覆い被さる大魔王。獲物を前にした獣の如く獰猛な笑みを浮かべながら彼女に顔を近づける。


「そうだ覚えていろ。すぐにまた忘れさせてやる。たとえ余のことが憎くとも夜伽は今後も続けねばなるまい。それが人間を庇護してやる条件だからな」


それに、とバーンは演技っぽくわざとらしい口調で言葉を区切った。


「レオナ姫の目的を考えたら我々は子を成さねばなるまい。大魔王の血を引く子供を産まなければ姫の望みは叶わぬ」


「どういうことよ」


バーンは姫の浅慮をあざ笑うかの如く鼻を鳴らす。そんなことも気づいていなかったのかと言いたげ。


「人間の寿命は短い。我らからすれば星の瞬きのように瞬間的なものだ。姫は自分が亡くなった後まで余が人間を庇護する義務があると思うか? 自分が性交不可能な年齢になった後まで余が対価なしで人間を引き受けるとでも?」


バーンの手がレオナの身体を裏側にひっくり返す。


「待って。話をするなら向き合ってしましょう」


大きな手が王女の尻を持ち上げる。下半身ばかり突き出す卑猥なポーズを取らされた。


バーンは尻の位置を調節し、処女を失ったばかりの姫まんこが顔に向くようにした。


「人間が生きようが死のうが余にとっては些細なことだ。姫が生きている間は好きにすればいい。だがもし自分の死後も人間を守る存在が必要なら、余の気が変わらぬうちに子孫を残しておくのだな」


長命種の彼らからしてみれば人間の寿命は一瞬。そのことはレオナも考えていたが、自分の死後のことは今後改めて考えるとして、まずは目の前の課題を解決するつもりで今晩はやって来た。


バーンとの子供は当然セックスを繰り返していればデキると想定していた。しかしレオナは産むつもりなどなかった。子供がデキても|堕胎《おろ》すつもりでいた。バーンの種で子供など産みたくなかったし、彼も人間の小娘に孕ませた子供になど興味ないと考えていたからだ。


だが意外にもバーンはレオナに子を産ませるつもりらしい。


「そなたは己の全てを人間という種族の生存に捧げる覚悟と口では言うが、それならば何をおいてもまず余の種で孕むことを考えるべきなのだ。それを頭から追い出したのは、女としての自分を捨てきれない覚悟の甘さと言わずしてなんとする」


「ぐぅ……!」


図星を突かれたレオナは何も言い返せなかった。


「捨て身の覚悟と言いながら本当に自分の大切なものは捨てたくない。そんな中途半端な覚悟で成せる大事などない」


バーンが冷たく指摘する。


残念ながらこの件に関しては彼の言い分に理があると認めざるをえない。何もかも捨てて人間を守るためだけに生きるなら、自分の死後も彼らを託せる長命の相手が必要。だが魔界の住人は誰も信用ならない。


信用できる相手は一から作る必要がある。自分で子を産み、教育し、母の死後も人間の味方をしろと幼いうちから刷り込むのだ。


そのためには弱肉強食の魔界で強者になれる才能の子を産まねば。強い種で孕んだ強い子がレオナには必要。その目的に最適な強い種を持つ雄は目の前にいるではないか。


「どうやらようやく理解したようだな」


バーンが満足げに呟く。それしかお前にはないのだと彼は告げている。大魔王の種で孕み望まぬ子を産み落とすしか選択肢はないのだと。


レオナ生来の冷静で思慮深い部分は、バーンの言い分を是と認めてしまった。


(ダイくん、ごめんね)


心のなかで今は亡き想い人に謝罪すると、彼の形見とでも言うべき首飾りを自ら首にかけた。そうすると彼が傍らについていてくれる気がした。一人では耐えられない苦痛も恥辱も彼と一緒なら乗り越えられるはず。


「わ、私の、この卑しい穴に、大魔王様のたくましい、おちんちんを、入れてください。お願いします……どうか、大魔王さまの子種で、私を妊娠させてください……っ!」


レオナは恥ずかしさで顔が真っ赤になりながらも、勇気を振り絞って自らの股間を両手で開き、バーンに女性器を見せつけるように腰を突き出した。そして肩越しに潤んだ瞳で上目遣いに彼を見つめる。


その姿はまさに哀れで惨めな淫売そのもの。だが心まで屈服したのでないことは、彼女の炯々と光る眼を見れば分かる。ここまで屈辱的なことをしたのだから見返りは必ずもらう。


必ず大魔王の子種で強い子を産み、人間を守ってみせる、そのためならまだ残っていた幼い恋心も捨てる。


「いいだろう。レオナ姫の覚悟は見せてもらった。それなら全力で応えるのが余の務め」


バーンがレオナを後背位から刺し貫く。既に何度もバーンの巨根を受け入れた姫の秘部は、スムーズに肉幹を飲み込めるようになっていた。


「あぁんっ! あっ、くぅっ、あんっ、ひぎぃっ! うっ、くふぅっ、はっ、はっ、はっ、くっ、んっ、ああああぁっ!」


バーンが勢いよく腰を振るとレオナの口から苦悶の声が漏れた。しかし、それも最初だけ。今回も回復魔法をかけながら痛みは感じるそばから消えていく。すぐに苦悶の声は甘い吐息へと変わった。


「随分気持ちよさそうな声をあげるじゃないか。最後の憂いを取り除き孕むと決めたら、身体が全力で余との性交を愉しむようになったか。」


「そ、そんなことないわ! 私はただ、必死に耐えようと……」


「一度は余に堕ちかけた分際でまだ強がれるか。どこまでも愚かな娘よ」


バーンは嘲笑を浮かべると、レオナの胸を掴み揉みしだく。


「ひゃうぅっ!」


乳房がぐにゅりと歪む。レオナが顔を赤くして羞恥に身を震わせる。バーンはレオナの反応を見て口角を吊り上げた。


「なんだ、後ろから突かれながら胸を弄られるのが好きなのか? どれ、もっと可愛がってやろう」


「ちょ、待っ、ひやぁぁっ!」


バーンの指がレオナの乳首を摘まみあげる。そのままグリグリとこねくり回されると快感が駆け巡った。


(だめぇ……こんな……胸を触られただけで……)


これまでもバーンの愛撫でレオナは感じていた。だが今度ばかりはこれまでの比ではない。まるで神経を鷲掴みにされ、電流を流されたような強烈な快楽。


(だ、ダメよ、これは大魔王に媚びるための演技。本気で感じたらいけないわ……)


レオナは懸命に自我を保とうとする。だが肉体は快楽に抗えない。彼女の意志とは裏腹に子宮が疼いて男根を求め、膣内はより深く受け入れるために自然と愛液を分泌させる。肉壺からは男根を歓迎するように大量の粘液が溢れ出す。


それはもうレオナの理性ではどうしようもないくらいに。


演技なのに。彼の子種を欲しいと言ったのは、それしか方法がないから言わされただけなのに、心を裏切って身体は本気でバーンの子を産みたがっている。


「濡れ方が尋常ではないな。どうだ、余のモノは? 明日からも毎晩これで可愛がってるもらえるわけだが」


「そ、そんなこと、言えませんっ!」


バーンの問いかけにレオナは否定した。だが、その態度こそが彼女が言葉よりも雄弁に物語っている。


「言えないということは認めたと同じことだぞ。魔界の大魔王の性器と人間の姫君の性器は相性が最高だとな」


「ち、違うわ、あたしは……ああっ、ひぁっ、や、あはぁっ、やめ、やめて、あ、あああぁぁ~!」


バーンがさらに激しく腰を打ち付ける。そのたびに年齢にしては豊かな双丘が揺れ動き、レオナから甘い悲鳴が上がった。


「どうした? 憎い男を受け入れているわりには反応がよいではないか?」


バーンがレオナを言葉で責め立てる。だがレオナに反論する余裕はなかった。バーンの動きに合わせて喘ぐのが精一杯だったのだ。それどころか、いつの間にか自ら腰を動かしていた。もっともっと気持ちよくなりたい一心で。


「くくくくく。そうやって腰を動かす様は雌犬のようだな。その下品な腰使いがレオナ姫の本性とは情けない」


「こ、こんなの、あたしじゃないわ! 違う、違う!」


自分のあさましい姿を指摘されてレオナの顔が紅潮する。だが腰の動きは止まらない。肉竿を求めて秘所を蠢かせてしまう。


「何が違うものか。浅ましく肉棒を咥えこんで離そうとしない淫乱め。子種が欲しいのだろう。それならくれてやる」


バーンが両手でレオナの細い腰をガッチリと掴む。そして欲望のままに獣の体位で楔を打ち込む。その動きは明らかに先ほどまでより力強い。射精に向かう激しい動き。捕まえた女を痛めつけたり、快楽目的のセックスではない。目の前の雌を妊娠させると決めた本気の種付けセックスだ


「きゃひぃぃぃぃっ!」


身体の最奥を貫かれる感覚にレオナの口から悲鳴とも嬌声ともつかない声が上がる。


それは苦痛から来るものではない。至上の快楽に対する喜悦の叫びだった。その証拠に膣奥から溢れてくる愛液にはこれまで以上の粘度があった。


肉壺から溢れた淫液が太腿を伝わり流れ落ちていく。それを掬い取って舐めるようにバーンはレオナに促した。


(そんな、舐めろだなんて……あそこから出た体液なんか舐めてどうするの? 美味しいものじゃないはずなのに)


バーンにフェラチオしてやったときのことを思い出す。飲まされた彼の精液は苦くて到底美味とはかけ離れた味だった。


だがバーンの要求に逆らうことはできない。言われるままに指に付着した淫汁を舐め取る。口のなかに独特の味が広がった。思わず吐きそうになる。それなのにどこか甘美で癖になる味でもあった。


自分でも理解しがたい感覚だったが深く考えることはできなかった。


「よし、それではそろそろ子種を与えてやろう。しっかりと受け止めるがいい」


言うが早いかバーンがラストスパートをかける。


「んんんっ! くっ、くるし……ああぁっ! はひっ! んあっ! いく、いく、いくいくっ、んんっ! あひいいぃぃぃっ!」


凄まじい律動の勢いと質量に耐えきれずレオナは一気に限界まで上り詰める。


「さあ、たっぷりと出してやるから孕むがいい」


膣道の奥で何かが爆ぜた。膣内に熱い液体が流れ込んでくる。子宮に直接流し込まれた大量の精液が瞬く間に満杯になり肉穴から逆流する。


「ひゃ、いぃっ、あつい、あついの、いっぱい、おなか、おく、きてるっ、ああ、ひゃううぅぅっ!」


子宮口をこじ開け入り込んできた大量の白濁にレオナは狂った絶叫を上げる。収まりきらなかった大量の精液が接合部からブシュゥッと噴き出した。


あまりの量の多さに結合部は生クリームのように白く泡立っている。


レオナの下腹部がボコッと膨らんだ。それでもまだ足りないと言わんばかりに大量の精液が注ぎ込まれる。


「や、やめっ、もう許して、お願い、ダメ、もう無理。これ以上出されたら、精液で子宮破れちゃう!」


先程のナカ出しを超える本気の射精。これが自分の子供を産ませると決めた大魔王の射精量か。


懇願の声を無視してなおも射精が続く。子宮に溜まりに溜まった精液が爆発したかと思うほどの量と勢い。それが断続的に続く。やがてレオナは息絶えるように気絶した。


しかし、バーンはすぐさま回復魔法でレオナの意識を戻し、そしてまた彼女を容赦なく犯し続けた。レオナは気絶すると無理やり目覚めさせられ休む間もなく犯されるの繰り返し。


バーンの絶倫攻めに意識を失うことすら許されない。結局一晩中、レオナは快楽に狂わされ続けた。


余がたくさん子種を打ち放てるよう淫らに誘惑してみろと言われ、何度も王女らしからぬ卑語を口にさせられた。


「あああっ! 大魔王様のおっきなおちんぽぉ! 子宮にずんずん響くっ! ひぁっ! すごっ! は、激しすぎますぅっ! こ、こんなの初めてぇっ! き、気持ちよすぎて、あ、頭がおかしくなりそうなのぉっ!」


「あふぅっ! お、奥ばっか……突かないでぇ……あっ! い、いやぁっ! い、イクッ! イッちゃうっ! またイキそぅ! 大魔王様のおちんぽが強いから、何度でもイッちゃう♡♡」


「も、もっと、もっと激しく動いてっ、もっと激しくっ! 奥までっ! 私のことを壊して♡ バーン様のちんぽでおまんこ壊されたいの♡ バーン様の素敵な極太ちんぽで、おまんこ壊してっ♡♡」


子種を搾るため淫らな女に徹しながらもレオナは卑語を口にするとき少しだけ躊躇いや恥じらいを見せる。それがバーンを愉快にさせた。今はまだ言わされているだけ。いずれ心の底から自分に屈服し、快楽に堕ちた雌に変えて本心から淫語を操るように変えてやる。


そのときを思うとバーンの興奮もさらに高まるのだった。

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