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胃袋です!もうすぐ退院します!


今回はずっと描きたかったモブくんの過去について書きました!

かなり考えて文章を組み立てたつもりですが、文章は不慣れです!お手柔らかにお願いします!


入院していて、パソコンで絵を描くことができないので、iPadのメモ機能で挿絵?を描いてます!

ちょっと長め(おそらく読むのに30から1時間くらいかかると思います。)ですが、楽しんでいただけたら幸いです!


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【主人公】名前:モブくん

無愛想。凡人。のちに巨根を武器として生きていくこととなる。


そしてこれはまだ、俺が巨根であることに 無自覚な時 の話…。




ちゅう3の春。

中間テストが終わって、あたたかくなり始めた頃だった。

梅雨入りもこれからだというのに、もう夏のような空が広がっている。


帰りの会が終わり、帰ろうと席を立つとすぐに担任の先生が声をかけてきた。


先生「モブくんは赤城(あかしろ)と近所だったよな。悪いんだが、このプリントを届けてやってくれないか?」


モブくん「…俺、家知りませんけど。」


先生「地図は付けてあるから。」


それを確認しようとして無言でプリントを受け取ると、先生は俺の左肩をポンッと叩いて、教室を出ていってしまう。


モブくん「え、あ…。」


俺はまだ一言も「良いですよ」なんて言ってないんだけど…

しかし、帰宅部でフラフラしている俺に拒否権はないのだろう。



地図を確認する限りでは、本当にかなりの近所のようだった。


俺はほとんど荷物の入っていないスクールバッグを肩にかけ、欠伸をしながら教室を後にする。



赤城 家郎(あかしろ いえろう)は俺のクラスメイト。春休みに骨折したとかなんとかで、それからはまだ学校に来ていない。

あまり話をしたことがないから、家どころか、彼のこと自体よく知らなかった。



放課後の約束をする人、部活の引き継ぎをする人、先生を呼び止める人、いろんな声が飛び交う中、自転車置き場に到着。


俺はカゴにスクールバッグと制服の上着を投げ入れて、立ち漕ぎしながら帰路に着く。


学校から自宅までは、自転車で1時間ちょっとの距離。

山沿いの道を抜けると、田んぼ、スーパー、公民館、無人の駅、コンビニ、住宅街と、のどかな風景が続く。



赤城の家は、俺の家から数軒ほど先にある駄菓子屋だった。


モブくん「ここ、初めて入るな。」


駄菓子屋の軒先に自転車を停めて、プリントを片手に中に入る。


自然光だけでぼんやりと明るい店内は静かで、人の気配はない。

所狭しと並ぶ色鮮やかなお菓子だけが、俺を迎えてくれた。


モブくん「…こんにちはー。」


店員さん、いないのかな。


まぁそのうち出てくるだろ。

せっかくだし、ゆっくりお菓子見て待とうかな。


目につく棚から順に商品を眺める。

お菓子だけかと思っていたが、おもちゃも色々と取り扱っているようだ。


モブくん「え、カードのくじとかもあるんだ。へー…」


他にも見たことないパッケージの商品がたくさんある。

思わず手に取って眺めていると、足音とともに、明るい声が聞こえてきた。


女の子「い〜!らっしゃいませ〜!」


俺は反射的に商品を元に戻し、声のした方に目をやると、同年代か、少し年上くらいの女の子が、優しい笑顔で立っていた。


モブくん「…!!!!」


かわいい……!!!!


感じたことのない気持ちが、どっと胸の奥から身体中を突き抜けた。


彼女は見慣れない制服を着ていて、短いスカートから飛び出すムチムチの太もも、大きすぎる胸と、頭の両サイドに揺れるスイカのヘアゴムが印象的だ。

見た目は少し派手だが、肉体とは対称的な少しおさない顔がたまらない。

俺は言葉を失い、彼女をじっと見つめてしまう。


女の子「お菓子、どれにするか決まりました?」


彼女が1歩俺に近づく。

あわせて俺は1歩後ずさる。


モブくん「あっ!…の、俺は、赤城家郎さんのクラスメイトで。」


家郎の姉「ぉお!いえろーちゃんの!こんにちわぁ。姉です♡」


モブくん「お姉さん…」


彼女はぺこりと頭をさげる。

その瞬間、彼女の豊かな胸が大きく揺れ、ワイシャツの胸元からチラリと谷間が覗く。俺はごくりと息をのんだ。

モブくん「ッ!今日は、学校のプリント持ってきただけなので。では。」


タイプの子の谷間は、思春期で童貞の俺には刺激が強い。

少し前かがみでレジのところにプリントをそっと置いた後、砂煙が立ち上がりそうな勢いで彼女に背を向けて店を出た。


家郎の姉「ちょ…!ありがとねぇ!」


後ろで声がきこえたが、今の俺には顔を見て会釈などする余裕もなく、急いで自転車に乗ってその場を離れた。






こんなに焦ったり、心が騒ついたのは人生で初めてかもしれない。


帰宅して自室に戻った時には、全身が汗でびっしょりと濡れていた。

なによりも股間が大変なことになっている。

ちんこがズボンを力強く持ち上げて、今にも突き破ってしまいそうだ。


モブくん「…きつ…」


上半身にまとわりつく衣服を無理やり脱いで、床に投げる。


ベルトを緩めて制服とトランクスを下にずらすと、自分でも驚く程にちんこが勢いよく飛び出し、自身の下腹部に元気よくワンバウンドした。

ぬるぬるの我慢汁が、へそからちんこの先端にしっかりと糸を引く。


モブくん「すご…!」


むわりと股間と汗の臭いが広がり、しっかりと鼻に届いた。

トランクスの中もびしょ濡れで、太ももにも我慢汁がたくさんついている。


モブくん「う…」


自身の股間がこんなに硬くなっているのを見たのは初めてだった。体が熱い。


モブくん「なんだこれ…」

しかし普段よく皮オナをしてしまうせいか、完全に勃起しているはずなのに、皮はまだ少しカリにかぶさっている。

俺はベットに腰をかけ、指先でちんこに触れる。

ゆっくりと皮を引っ張るように根本にむけて手を動かし、亀頭を完全に露出させていく。


モブくん「ふ…っん、」


人差し指で尿道を撫でると、さらにぬるぬると我慢汁が溢れてきた。


モブくん「んっんん…!」


やば…!これすぐ出る…!


カリ周辺で手を少しでも動かすと、すさまじい快感に追い込まれる。


モブくん「なッあ…!きもちぃ…!」


イキそうになる度に手を止めて、もどかしさに肩を震わせた。

次第に座った姿勢を保てなくなり、ベットに仰向けに倒れ込む。


モブくん「ン、んぅ、あ…!ひん…ぅ」


腰が揺れてしまう。

部屋に小さく響く自分の情けない声が恥ずかしいのに、抑えられない。


モブくん「く…ッ!もうちょっとだけこのまま…!」


寸止めが気持ちよすぎて、まだイきたくない。

根本に手の位置を移し、指で輪っかをつくるようにしてぎゅっと絞めあげ、空いている手でキンタマを弄る。


モブくん「〜〜ッ!…ッ…!!!」


ギンギン…!!


気持ちいいいい…!!!!


モブくん「…ン!んっ、ぅ!んあぁっ…イ、く!」


も…限界…っ!!!


それでも首をふって耐えるが、目が回りそうな感覚になり、根元から手を離す。

すぐさまいつもの触り方に戻すと、一気に射精した。


モブくん「す…!…!!!…ぁッッッ!!!!」


ビル!ビュルルルッ!ビュビュ!ビュクッ


モブくん「ぁっ…」


体がビクビクと跳ねる。

勢いよく飛び出した精液が、顔に、胸に、お腹に…たくさん飛び散るのを感じる。


モブくん「〜〜ッくはぁ!っ…!はぁ……、は…」


くっさ…風呂…入ら、な…きゃ…


瞼が閉じていく。

それに抗うことはできそうにない…。


深呼吸をすると、体が鉛のように重くなり、意識とともに布団に沈んでいった。





翌日、授業中も家郎のお姉さんことが忘れられず、昨日の駄菓子屋での出来事を何回も脳内再生していた。

その度に興奮してしまい、こっそり2〜3回ほど学校のトイレで抜いた。


…あの子、本当にかわいかったな………。

見たことない制服だったけど、どこの学校なんだろう。


性欲はそれなりにある方だと思うが、今まではクラスの女子生徒はもちろんのこと、目の前の女の子に対しても抜くほど興奮したことはなかった。


そもそも女の子で抜くというより、急にムラついて、勃起した自身の股間を見るとさらに昂るという事の方が多かったかも…


よく考えたら自分のちんこに興奮ってのはどうなんだろうな?

それよりも、初対面の女の子、しかもクラスメイトのお姉さんに性的興奮を覚える方が、もっとどうなんだ?


とにかくどうにも気持ちが落ち着かない。


この興奮は 恋心 なのかただの 性的欲求 なのか…

それを確かめるためにも、またあの子に会いたいと思った。





帰りの会がおわる。

先生、またプリント届けるのお願いしにきてくれないかな。


淡い期待をいだきつつ、自分の席をできるだけゆっくりと立つ。

しかし、先生はノートやバインダーを持って、教室を出て行ってしまった。


なんだ…今日はないのか…。


でも、まだ手はある。

俺は制服のポケットに手をつっこみ、親からお小遣いでもらった千円札1枚を指で挟む。

これを使って、普通にお菓子を買うことを口実に、彼女に会いに行こう。




今日の天気は曇りだったが、俺の心は晴天だった。

自転車のペダルも軽い。1時間弱の帰り道も、30分くらいに感じた。


目的地到着。

浮かれているのがバレないように静かに中に入ると、彼女はレジのすぐ横に座っていた。

目が合って、すぐに声をかけてくれる。


家郎の姉「あれれ!昨日来てくれてた子だよね?こんにちはぁ〜!」


モブくん「そうです。こんにちは。」


くう…、やっぱりかわいい。

口元が緩みそうになるのを堪えるため、俺は唇を噛み、目を細めた。


家郎の姉「今日もね、家郎ちゃんにプリント持ってきてくれたの?」


モブくん「いえ。昨日見たお菓子が気になったので。買いに来ました。」


家郎の姉「ほんとにっ?嬉しいなぁ〜」


彼女は椅子から立ち上がって、両手のひらを合わせながら軽く跳ねる。

またしても、可愛い顔の下で、大きな胸がゆさゆさと揺れた。


…やばい、また勃つ。


俺は表情をさらに硬くして、冷静を保つ。


モブくん「あ、じゃあこれ。」


家郎の姉「わぁ〜い!50円だよん!当たりが出たら、また持ってきてねっ」


モブくん「わかりました。」


千円を渡し、おつりを受け取る時にふわりとミルクのような匂いがする。


その甘い香りに、俺はまたしても完全に勃起した。


バレないように前かがみで素早く退店。

自宅についてからのことは、説明するまでもないだろう。


ちなみにお菓子は『当たり』が出た。

神に応援されているとしか思えない。

もちろんそれを口実に、次の日の放課後も駄菓子屋に行った。




それからは、渡すプリントがあろうとなかろうと、お小遣いが許す限り何度も駄菓子屋に足を運ぶようになった。


家郎の姉「お!また来たな少年ン!聞こうと思ってたんだけどね、学校では何て呼ばれてるの?」


モブくん「あー、学校では、モブくんって呼ばれてます。」


家郎の姉「モブくん!?じゃああたしもそう呼んじゃお〜。」


モブくん「どうぞ。好きに呼んでください。」


俺はいつも真顔で返答するが、なんとなく距離がちぢまってきていることが内心嬉しくてたまらない。


それにしても…今日もたわわな胸と癒しのニコニコ笑顔だ。しかし、もう耐えられる。

とはいえ、長居して不思議に思われてしまう可能性をふまえ、いつもお菓子を選び終えたらすぐに帰宅した。

それを数日繰り返していると、短時間ではあるが、いろいろな話をすることができた。



見慣れない制服は実はコスプレで、インターネットで好みの柄を見つけて購入し、私服として着ていること。


通っている学校が私服での通学だったため、制服への憧れが強いということ。


家郎の他に、みそ という名前の弟がいること。


両親は今海外で仕事をしていること。


小学生のときに流行っていた遊び。


最近見たドラマや映画のこと。



…他にも色んな話をした。

気づけば初めて会った日から2ヶ月が経ち、俺はすっかり彼女に夢中になっていた。


好きな人とか、いるのかな。


そんな疑問すら生まれていた。

思い返せば、初めて会ったあの日、すでに一目惚れしていたのだと思う。


人に好意をいだいたことがないから、はじめは思春期の下心だろうと思ったりもしていたけれど、初めて彼女に会ったときの衝撃や、こんなに人と話すのが楽しいと感じたのは初めてだった。


たぶんこれが、すきって気持ち…なのかな。たぶん。


相手の話を聞いていることも苦痛ではなかったし、ほぼ毎日駄菓子屋へ行って顔を見たが、飽きるどころかどんどん欲がでてくるのを感じていた。


もっと一緒にいたい。

せめて遊びに誘えたら…



家郎の姉「モブくん今日もありがとね!パチパチアメの新味でたら、また入荷しとくね!」


モブくん「あ、はい。……。」


彼女に見送られながら、ゆっくりと出入口に向かう。


「そういえば、もうすぐ夏祭りですね。」

脳内で何度か練習した言葉を口にする勇気がなかなか出せない。

そのまま、今日も店を出てしまった。



帰宅して自室の電気をつけると、いつの日か食べきることができないまま机の上に積み上がっていった駄菓子の山が目に入る。

そこから目を逸らしてベットに横たわると、どうしてもムラムラしてしまい、ズボンの上から股間を揉む。


自室という安心感も相まって、そのまますぐに下半身の衣服を脱ぎ捨ててボッキした股間に触れ、快感に身を委ねる。


いい加減この流れには腹が立っていたが、ループを抜け出せない。


モブくん「ふ…!くっ…、ぁ」


せっかく夢中になれる人を見つけられたのに、足踏みばかりで、そこから何も行動に移せず過ぎていく日々。


モブくん「んっンん…!は…ん!」


彼女と話して、帰ってすぐオナニーをするだけの生活。


ビュビュ!ビュルルッビュッ


モブくん「ッ!ッはぁ…!…はぁ……。」


手のひらで受け止めた全てが、指の間から下に流れていく。

ティッシュをとる気力はなく、息を整えながら、ただその様子を眺めた。


モブくん「………。」


俺は今まで、何かに強く興味を持てたことがない。

そして全てにおいて、誰かの背景になって、目立たないように生きようとしてきた。


俺のあだ名通りの、「モブ」である生き方。


それは意識的にそうしているつもりだった。

俺はモブキャラを演じていて、本当に譲れない時がきたら、何か力を発揮して、すぐにキラキラした主人公に変身するのは容易なことだと思っていたんだ。


なのにいざ夢中になれることを見つけられた今も、俺はオナニーで完結させることしかできない。


モブくん「ダサ……」


ため息をつき、視線を天井にうつす。

照明の光が眩しい。


モブくん「好きって言いてえ〜…」


もう告白しようかな。遊んでから…とかそうゆう順番を気にしていたけど、何もかもがまどろっこしく思えてきた。


モブくん「…告白、してみるか。」


俺は意を決して起き上がり、散らかった静液を片付けた。





ーーーそれから1週間、駄菓子屋には行かなかった。


その間に、学校も夏休みに入ってしまった。

外から色んな虫の声がする。


これまではは最大3日間までしか日にちを置いたことはなく、こんなに駄菓子屋に通わないのは初めての事だった。


やっぱり無理だと感じて現実から逃げたわけでも、急に彼女のことが嫌いになったわけでもなく、シンプルに心の準備が必要だったのだ。


モブくん「絶対、絶対に言うぞ…」


緊張するたびに、胸に手をあてて静かに目を閉じる。青春しちゃってるなぁ俺。


時間は午後16時を回っていた。そろそろ小学生は帰ったころかな。


夏休みだから私服でないと違和感があるが、どの服もダサく感じて、結局制服を着て駄菓子屋へと向かう。


モブくん「なんて伝えるか全然考えてないや…。」


正直、彼女も俺のことどう思ってるんだろうな。

全く見当がつかないが、告白すると決めたらもう結果については考えないようにしていた。


モブくん「もう着いた。近所すぎる」


店は…ちゃんと営業している。

声をかけるタイミングをうかがおうとして出入口の前で一度立ち止まると、数名の小学生がちょうど買い物を終えて出てくる。


子供たち「じゃーねー!祭りの時も屋台遊び行くね!」


赤城の姉「ありがと〜!待ってるねっ!…あれ?モブくんじゃん!久しぶりだね」


子供たちを見送りに店先に出てきた彼女が、こちらに気づいて声をかけてきたので内心動揺する。

それでも感情が表情に出にくい俺は、真顔で彼女にかるく会釈すると、彼女はいつもと変わらずにこにこと笑ってくれた。


モブくん「…久しぶりです。」


赤城の姉「うん!中どうぞ〜!あぁ、そうそう!家郎ちゃんはね、夏休み明けたらちゃんと学校行くと思うからぁ、またよろしくお願いねっ!」


彼女は店内に戻ると、さっきの子供たちが乱したのであろう商品の陳列を整えていく。


モブくん「わかりました。…あとあの、今度の夏祭り、屋台出すんですか?」


赤城の姉「そうだよ〜!わたあめするから、モブくんも来てね!」


そうか…じゃあ祭りに誘ってても、結局断られてたなこれは。


そんな俺の頭の中の声を読んだのか、彼女は俺に近づいてきて、意地悪そうな無邪気な表情をうかべる。


赤城の姉「もしかして、誘おうとしてくれてた?」


モブくん「!」


赤城の姉「あはは!当たりかな?モブくんって意外と顔に出ちゃう時あるよねん」 


至近距離で彼女がケラケラと笑っている。

俺はたぶん…さすがに焦りが顔に出ていると思う。


緊張で呼吸が浅くなる。


モブくん「誘おうとしてたというか…」


家郎の姉「?」


俺は手のやり場に困ってしまい、片手で首の後ろをさするように触る。

彼女は俺の様子を見て笑うのをやめると、少しだけ首を傾げて不思議そうに見つめてくる。




モブくん「あの…」





モブくん「俺と、付き合ってくれませんか?」

俺の言葉に、彼女の瞳が大きく開いたが、すぐに少し寂しそうな顔をされてしまった。


家郎の姉「ありがとう。でも…ごめんね。」


モブくん「っあ〜、そうですよね。彼氏います、よね。」


まじかー。


俺は居た堪れない空気を誤魔化すために、頑張って口角を上げてみる。

普段はほとんど表情にする事がないから、きっとものすごくひきつっているだろう。

彼女もまた、申し訳なさそうに俺から距離をとり目線を逸らす。


家郎の姉「んと…彼氏はいないんだけどね。」


モブくん「え!なら…!」


お試しでも良いんで、俺と


そう続けようとして思わず一歩踏み出すと、かぶせ気味に彼女が叫ぶ。


家郎の姉「あたしは!!…いっぱい食べる人がすきだからぁ…!!!」


モブくん「……?あー。そうなんですか?」


急な大声に俺は立ち止まる。


家郎の姉「モブくんはね!細いからね〜!そんなに食べないでしょ??ごはんとか」


彼女は両手を胸の前で振りながら、俺と床とを交互に見て、最終的に汗をたくさんかきながら目をぐるさせている。


モブくん「…わかりました。明日出直すんで、確認お願いします!」


家郎の姉「!?…?」


困惑する彼女をそのままに、俺はすぐに店をでた。


こんなのは振られたうちに入らない。

今すぐ胃袋を鍛えるんだ!!!!




翌日、重箱に詰めたカツ丼と親子丼に加え、コンビニで適当に選んだ弁当3人前を持って駄菓子屋に行き、彼女の目の前で全てを数分で平らげて見せた。


モブくん「ほれ、いっはひ、たべまふよ!!!(俺、いっぱい食べますよ!!!)」


ほっぺいっぱいに飯を詰め込んで一生懸命咀嚼している俺を見て、彼女はかなり驚いた様子だった。


家郎の姉「えっと…補足なんだけど、いっぱい食べる、“王子様キャラ”の人が好きなんだぁ〜…」


モブくん「…へ?わかりまひた!」


ご飯をごくりと飲み込む。

昨日と返答が違うことに少し疑問を感じたが、俺はまだ諦める気にはなれなかった。



またしても翌日、俺は王冠を被り、白いタキシードに似た衣装に身を包んで薔薇を片手に告白し直した。


モブくん「…愛してる。」


しかし彼女は顔の前で両手のひらをパチンと合わせ、

「ごめん!一晩で好み変わった!今は馬が好きだから…!」


モブくん「……。」

俺は薔薇の花だけを残して退店。



そのまた翌日、馬の被り物をして、茶色の全身タイツを着た姿で駄菓子屋に行き、「ヒヒン!(好きです!)」と告白し直すと、彼女は目を点にして頭をかいていた。

家郎の姉「あ!あたし、本当は女の子が好きだったんだー!思い出した!ははは!…」


またまた翌日、俺は女装をして入店(以下略

「…あたし、実はブラコンで(以外略


またまたまた翌(以下略



(以下略以下略以下略、、




ーーー2週間後


未だに俺は諦めきれずやけになっていて、彼女はそんな俺を振り続けていた。


激しい告白ライフを繰り広げた俺たちの体力と精神力は限界に近かった。

駄菓子屋の床に、2人の汗が落ちてシミを作る。


モブくん「…はぁ…!はぁ…!好き…!好きです。どうしたら…!」


家郎の姉「はぁ…ふぅ…。なかなかやるねぇ…モブくん…。」


俺たちは互いに息を荒げながら、向かい合い片膝をついていた。

蝉の鳴き声がオーディエンスの様に感じて、気持ちの昂りがおさまらない。


モブくん「あの…やっぱ俺のこと…嫌い、なんですか?」


家郎の姉「……。」


彼女は黙って首を振ると、服の埃をはらいながら、ゆっくりと立ち上がる。


家郎の姉「…ちょっと恥ずかしいし、失礼かもしれないから黙ってたんだけど…。君がそこまで本気なら、あたしが告白を断り続ける本当の理由

を、教えるね。」


モブくん「本当の理由?今までのは…」


赤城の姉「ごめん。全部ね…嘘なんだ。」


モブくん「………!!!!」


俺はガックリと肩を落とした。完全に、盲目に信じきっていた。

だけど、彼女に俺の「本気」が伝わっているということは、きっとこの2週間の努力も無駄ではないのだろう。

そしてやっと、やっとこれで、彼女の本当の気持ちを知れるんだ。


俺もヨロヨロと立ち上がり、互いにしっかりと見つめ合う。


モブくん「…教えてください。本当の理由。」


家郎の姉「………じゃあ、動かないでね。」 


モブくん「…?はい。」


次の瞬間、彼女はおもむろに距離を詰め、俺の股間を下から揉み上げた。


もにっもにっもにっ


モブくん「ッ〜〜!????!!!????」


彼女の柔らかな指が、俺の竿を、キンタマを確かめる様にしっかりと触る。

全身から汗が吹き出す。じわじわとちんこが硬くなる。


家郎の姉「…やっぱり。おっきすぎる。」


彼女は真剣な顔でそう呟き、股間から手を離すと、勃起して硬直している俺に対し、冷静に話を続けた。


家郎の姉「…初めてプリント持ってきてくれた時もね、その…勃起、してたでしょ?その後も何回か、勃起してたよね。」


…バレてた………!!!!


家郎の姉「…引かないでほしいんだけどさ、あたし、ちんちんが小さい人が好きなの。変だってよく言われるんだけどね、付き合う前に一回エッチしてから判断するくらい、ちんこに対しての好みが激しくて…。モブくんのは、明らかにおっきいのがわかったから、その時点で、恋愛対象としては見れなくて…。」


馬が好きとか言ってたじゃん…まぁ嘘だったんだけど。


彼女がその後も何か話していたが、正直全く頭に入ってこなくて、ずっとその場に立ち尽くしていた。

ちんこの大きさはさっきしっかりと確認されてしまっているから、もう誤魔化しようもない。普通大きい方が嬉しいんじゃないのか?まさかこんな理由で振られるなんて…。


家郎の姉「…変なこと言ってごめんね。」


モブくん「あ…はい。性癖は誰にでもありますから…」


なんだよこの会話…

勃起も全部バレていたし、最初から脈なしだったし、想像していなかった理由で完全に振られた。


モブくん「ありがとうございました。」

俺は最後にそう伝えて、駄菓子屋を出た。



さっきまでオーディエンスに感じた蝉の声も、今はノイズでしかなかった。暑さと湿度で、さらに頭がぼんやりとしていく。


モブくん「小さい…ちんこ…?」


今俺はどんな顔をしているのだろうか。

彼女の顔は本当に真剣だった。冗談で言える内容でも無いと思うから、今度こそ嘘でないことは確実なのだ。

それでも理解が追いつかない。


モブくん「俺のちんこが、おおきすぎる…?なんだそれ…」


自宅の玄関のドアが重たい。自室のドアはさらに重く感じて、自身の体重をかけて押し開けたあと、背中でもたれる様にして閉め、そのままズルズルと座り込む。


自分の膝をかかえこんで下を向くと、さっき揉まれた股間が視界に入ったが、さすがに萎えきっていて、本来なら最高のシチュエーションを味わったはずなのに、欲情することはなかった。


モブくん「……。」


本当に振られてしまったというショックと、その理由が受け入れられない複雑さで、やり場のない気持ちが脳を圧迫して何も考えられなくなっていた。


それから何時間たっただろうか。

だんだんと陽がおちていき、部屋は薄暗くなっていた。

俺は暑さを思い出して、扇風機に手を伸ばすと、生ぬるい風が俺の髪を揺らした。


…俺のちんこがデカいせいで、フラれたのか…。


行き場のない感情が込み上げる。

ちんこがコンプレックスになってしまう。


そもそも俺ってそんなにおっきかったの?

他の人のを気にして見た事がなかったから、いまいちピンとこない。


モブくん「写真…ネットに上げてみるか…」


大衆の意見が知りたかった。

適当なSNSで放置していたアカウントを引っ張り出す。アイコン画像さえ設定していないから、俺だとバレる事はないだろう。


ズボンも下着も脱いで、萎えているちんこの亀頭を露出させたら、自分の顔が写らないように写真を撮った。


『ちんこがデカいせいで振られました。俺ってそんなに大きいんですか?』


写真付で投稿し、ごろりと横になってスマホを床に置く。

数分真っ暗な画面を見つめていると、先ほどの投稿にコメントがついたことが通知され、液晶が明るくなる。


モブくん「!」


少し緊しながらアプリを開くと、3件のコメントがついている。


『めちゃくちゃデカくてカッコいい!』

『普通にエロい。こんなクソデカちんちんの主を振るとかもったいない』

『体綺麗。全部舐めたい』


確かにデカいことには違いないようで凹んでしまったが、その後はコメントやいいねがどんどん増えていき、メッセージ機能で直接『顔が見たい』『会いたい』という内容の通知が山のように届いた。


モブくん「すごい。俺モテモテ…?」


性別の割合としては、男8:2女くらいだったが、想像以上の反応と需要に胸が高鳴っていた。




それからは少しずつ、インターネットを通じて声をかけてくれた人に会いに行くようになり、股間を見せあったり、触り合ったりして気持ちいいことをする度に、フラれた悲しさは誤魔化されていった。


???「モブくん!今日も触らせてくれよ」

モブくん「どうぞ。」ボロンっ

???「すげ…!!やっぱ舐めちゃお」ぢゅっぢゅっ

モブくん「…ッ!」気持ちいい…


会う人みんな、俺のデカいちんこを目の前にするととても喜んでくれて、その反応を見ることにハマっていった。

回数を重ねていく中で、俺は自分が日本人としてはかなりの巨根であることも自覚していった。


快感を共有する相手は、男でも女でも抵抗はなかった。気持ちよければそれで良かった。


???「モブくん〜ちんぽ貸して」

モブくん「どうぞ。」ぬちゅ…

???「ぉっ…!デカい…!おんっおン!」 

???「おい見てみろよあいつ」

???「平凡顔の巨根の子でしょ?こないだ俺も抜きあったよ」

???「いーなー、声かけてみよ」


毎週全身で、俺のでかすぎる股間も、特徴のない見た目も、突出した能力のない内面も、俺の全てを受け入れて求めてくれる人たちに出会い、どんどん満たされて自信がついていくような気がした。


好きな人と付き合えないなら、こんなちんこのぶら下がった人生なんて要らない。

フラれたときはそう思ったけれど、今はもう違う。



俺が求めるんじゃない。

求められている場所が、俺の居場所なんだ。


この股間で、俺は人を幸せにするぞ!


そう思いながら、今日も俺は求められるがままに服を脱いで、ちんこを見せつけるのであった。






〜完〜



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アロカルネ

チンコが小さくなる薬とか飲んで頑張り、小さくなった(でも、大きすぎて平均サイズ)を萎えチンを見せるけど、一日しか小さくならなくて駄目だったとか妄想しちゃいました!!頑張っているモブ君もとっても可愛いですね!!