①黛冬優子の男性事情(続・いちゃラブ中編集) (Pixiv Fanbox)
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2021-09-10 09:00:00
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2022-06
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0章
「ね~えっ、パパ……?
そろそろ……休んだ方がいいんじゃない?」
今のあなたの仕事量は、限界を迎えていた。
283プロとの合併というのは、あなたが社長を務めている事務所には渡りに舟。
極上の美女と美少女の肉体を好き勝手に出来るという、雄としての優越感もあるが――
彼女達は、単体でもそれぞれが、トップアイドルに輝く素質を持っていた。
前任のプロデューサーは、ワーカーホリック気味である上に、男としても甲斐性がなく――惚れた娘の恋心を「でも子供だからw」と簡単に踏みにじるような悪辣な男ではあったのだが――
それでも、アイドルを見る審美眼だけは
とんでもない才能を持っていたらしい。
今、彼はスカウトやオーディションを担当している。
大手事務所の重たい腰では拾いきれない、輝く原石を見つけるだけの仕事。今まではそれに加えて、加工・販売・納品・事務処理までを一人で行っていたのだ。だがそんなブラックな仕事っぷりは、常に労基に目を付けられている大手事務所には、不釣り合いもいいところ。最近はようやく、残業を月に5時間まで許せるという――多忙な労働で精神疾患を起こした患者が、徐々に社会復帰をするようなプロセスを踏んでいるのだが――
彼の立場になると、その気持ちがわかるのだ。
283プロを吸収して手に入れた、25人のアイドルは――
その全員が、類い希なる才能を持っている。
アイドルの頂点というのは、一つではない。
ライブがど下手くそでも、輝く方法があるのは現代のいいところであり――
勿論、大会の優勝を目指すことは大前提ではあるが──
各々が、アイドルとして輝く道を与えられているのだ。
その彼女達の道を、無能な上司に潰されては溜まったものではない。
今までは社長として、のんびり生きてきたあなたにとって――
急な現場復帰というものは、あまりにも重たすぎた。
一人や二人ならばいいが、その十倍の、25人が相手なのだ。
何をどう考えても、1日が24時間の世界線では絶対に不可能であり――
それでも、そこに存在するのが「世界最大級のダイヤの原石」であるならば
寝食の時間に侵食するほどに仕事に打ち込むのも当然であり――
だから――
「あーもう……っ!禁止!仕事禁止!」
”ぶちっ!”
と――
黛冬優子に、パソコンの電源を抜かれるまであなたは――
自分が疲れていることにも、気がつかなかったのだ。
「あんた、何日セックスしてないと思ってんの!?これ以上仕事したら、身体壊れちゃうわよ!前任のあいつみたいになりたいの!?」
黛冬優子は、機械音痴なわけではない。
パソコンのケーブルを抜いて、電源を切るという行為が意味するところは知っている。
それが「タブー」と言われていることも。
彼女は理解をした上で――
そうでもしないと、あなたが聞く耳を持たないと思ったのだ。
夜の事務所で、あなたを一喝しながら睨み付ける瞳には――
僅かに、涙が浮かんでいる。
「ふゆね、あんたに近いスタッフから、社長夫人って呼ばれてんのよ……っ!……だ、だから……パパが暴走しそうなら……止めるのが、奥さんの役割でしょ!……もう、今日は仕事終わり!今から、スーパー寄って帰るわよ!ほらっ、コート着て!……んっ、それでよし……ねっ、なにか食べたいものとかある?」
あなたは冬優子に促されるまま――
彼女達とのスキンシップの時間を忘れていたと気がつく。
元々は、極上の美少女を食えることが楽しくてしょうがなかったはずなのに。いつの間にか、仕事に全てを捧げていたのだ。そんな男に待ち受けている末路は、前任の彼がそうであったように――性欲旺盛で、仕事が出来る人間にアイドル達を寝取られるという末路。
彼に惚れている女を寝取ることはいいが、自分の女が寝取られることだけは絶対に避けたくあり――
だから、あなたは冬優子に感謝を告げると
「なによ急に……ほらっ、早くいきましょ?この時間が丁度、タイムセールなんだからっ♪」
と――
正妻のような雰囲気の冬優子を見ていると
「ちょ、ちょっと……どこ硬くしてんのよ……!
ま、待ちなさいって!そういうのは……んっ……♡
……い
家に帰ってから……ねっ?
精力つくもの……作ってあげるからぁ……♡」
あなたの肉棒は、激しく隆起するのだ。
信頼の出来る部下は十分に存在する。彼らにアイドル達を任せても、悪いようにはならないと知っている。だから――あなたは冬優子と手を繋ぎ、これから先に待ち受ける快楽に期待をして、上目遣いであなたを見つめる冬優子に――前払いとして、軽いキスをかわした。
――――
1章
”がたんごとん”
”がたんごとん”
ふゆは、満員電車が昔から好きではない。
自分が可愛い女の子だと気が付いたのは、多分、小学生のとき。
学校に向かう満員電車の中で、お尻を触られたからだ。
お洒落なファッションで、可愛らしく、おませな女の子。ロリコンというよりは、女子高生が好きそうなおじさんにとっては――数歳の年齢は誤差なのだ。小学生が相手でも、黄色い帽子にランドセルを掛けていなければ、性行為の対象であるとでも思っているようで――
ふゆのお尻をさわさわ、なでなで。
痴漢というのは、その車両の中で一番エロい女を追い求めている。
ふゆは、アイドル業界でこそは上に何人も眺めなきゃいけない立場だけど――街中においては、彼女を隣に連れた男ですら二度見させるほどの器量だと自負している。外を歩くときのマスクやサングラスは、何も、自意識過剰というわけではない。ふゆが可愛いが故に巻き起こしたトラブルというものは、幾らでもある。こちらからすれば放課後クライマックスガールズやイルミネーションスターズが無警戒であると「はぁ!?あんたら自分が可愛いこと理解してないの!?」と、逆に、糾弾するようなものであり――
帽子にマスクの車内では、誰も、ふゆのことを認識しない。
アイドル足るもの、「アイドルとしてのオーラを消すメイクやファッション」も理解している。今のふゆは、カーキ色のコートとスカートに黒タイツという、至って地味な格好。専門学校に百人はいそうなファッションでは、常習的な痴漢犯はともかく「嫁子を養いながら、勤続三十年無遅刻無欠勤を続けている真面目なサラリーマン」が、思わず手を伸ばしたくなる可愛さとは無縁であり――
それなのに――
”さわさわ……っ♡ぐにぐにっ
♡もみっ♡すりすり……っ♡
なでなで……っ♡”
「…………んぅ…………♡」
ふゆは――
電車の中で、今、痴漢をされているのだ。
「ねっ……もっと、こっち寄りなさいよ……っ♪」
ふゆの正面から――
ふゆを、壁際に押し潰してくる男。
ふゆの”パパ”であり、プロデューサーである――
事務所の、社長だ。
普段は電車を使わずに、ハイヤーで通退勤をしても許される立場。一時期は「仕事終わりに、ラブホテルにアイドルを連れ込むこと」があったので、マイカー通勤をしていたのだが――
そんな彼には、満員電車というのは珍しいのだろう。
満員電車に乗らずとも――午後から出社しても、誰も文句を言えない立場にある優秀な彼。満員電車に乗らないために、サラリーマンは出世競争で、満員電車に乗るのに。
彼は今、ふゆを正面から押し潰してきているのだ。
どちらかというと、まだ、ふゆの方が満員電車には慣れていると言えるはず。
「大丈夫だよ~、怖くないよ~」と幼稚園児をあやすように、ふゆは彼の背中に腕を回して、抱きつく。
すんすんと臭いを嗅ぐと――
そこにあるのは、濃厚な雄の臭い。
前任のプロデューサーは、オシャレな男だった。
アイドルのことを「思春期の子供」だと思っていたのだろう。女子校の教師としては、モテそうではあるが――、経験豊富な恋人からは「窮屈すぎて、息が詰まる」と思われそうなタイプ。独身であり、一日中事務所での仕事の日も、ワイシャツにはしっかりとアイロンをかけて、折り目がパリッと。不快にならない程度の香水もしっかりと身につけて、清潔感に溢れた彼は――
恋人としては良くても、結婚はしたくない相手なのだ。
互いに妥協を求めるのが結婚生活であり――
一人暮らしにも関わらず、完璧を追い求めているその姿勢。
一夜限りの火遊びを楽しむならばともかく、それと付き合う女は、苦労が絶えないだろうなと思っていて――
一方で、ふゆの”パパ”は、正反対もいいところ。
ワーカーホリックなのは同じだが、彼は自分の姿や格好に、無頓着なところがある。
勿論――アイドルを落とすときは別だ。
経験の少ない女の子に、不快を抱かせないように、ペニスの皮を剥いて内側の汚れを丁寧に洗う人間ではあるのだが――
それ以外は、シャワーを浴びる時間すらも勿体ないと思うタイプであり――
何が言いたいかというと、つまり――
「もう……パパったらぁ……
ちゃんと、シャワー浴びないとだめよ……?」
”すんすん……っ♡”
彼からは――
濃厚で、逞しい雄の匂いが漂ってくるのだ。
股間に逸物を生やして産まれた男が、八宮めぐるや大崎甘奈、園田智代子の匂いを嗅げば、自分の意思とは関係なく肉棒を隆起させるのと同じで――
大勢のアイドルを食い散らかしてきた、彼のように優秀な雄の匂いは――
「あはぁ……っ♪
ふゆ……濡れてきちゃいましたぁ……っ♡」
ふゆのまんこを――
とろとろに、濡らしてくる代物なのだ。
濃厚な雄の臭い。シャワーで洗い流すことも、香水で誤魔化すこともない臭い。満員電車の中、大勢のスーツ姿のサラリーマンが、彼と同じ臭いをしていると知っているが――
いや、やはり別物だなとふゆは考える。
薬指に結婚指輪をハメて、30点や40点の女と、”できちゃった結婚”で責任を取らされて――家ではセックスレスで、週末にはなけなしのお小遣いで、激安ピンサロで性欲を処理するような――
そんな雄と、彼は違う。
トップアイドルの――
有栖川夏葉と、白瀬咲耶と3Pを出来る雄なのだ。
日本中の男達が、「シコペットにするにしても、あまりにも美しすぎる高嶺の華なので、没入感が削がれてしまう」「どちらか一人ならばまだしも」「美しすぎる女を前にすると、逆に性欲は迷子になるのだ」と言い出すような二人の美女。神に願って、残りの寿命を一時間になるまで捧げたとしても――、二人を目の前にすれば、キョドって押し倒すことも出来なくなる、と言うような男が大勢いる中で――
彼女達二人に、堂々とWパイズリをさせられる、圧倒的な胆力。
前任のプロデューサーが悪いわけではないし、彼は彼で十分に魅力的だとは思うが――
それは飽くまで、仕事仲間として。
恋愛感情とは無縁のところにある、プロデューサーとしての能力の話であり――
ふゆの目の前にいる、濃厚な雄の臭いがむんむんの彼は――
プロデューサーとしてだけではなく
雄としても、ふゆには最高の相手なのだ
”す~……っ♡ふがふが……っ♡すんすんっ♡すはぁ~……んふぅ……っ♡”
ふゆがたっぷりと鼻を鳴らして臭いを嗅ぐと、彼は恥ずかしそうに、顔を背けてくる。
肉棒と陰嚢の付け根や、金玉の裏側といった、雄の臭いが一番、こってりと濃厚な部分の臭いも簡単に嗅がせてくるくせに――首筋や、うなじの臭いを嗅がれるのは恥ずかしいらしい。ふふん、普段はふゆの髪の匂いを遠慮無く嗅いで、やれ「いい匂いだ」、やれ「興奮する」と好き勝手に言ってくる男には、丁度いいお灸だろうと思いながら――
「ほ~ら……っ♡
現役アイドルの……黛冬優子……
電車の中で……痴漢するんでしょ……?」
ふゆは――
”ぶぁ~か……っ♪”と、彼の耳元でぽしょぽしょ。
生ASMRというよりは、「骨伝導」と呼んだ方がいいような囁き声。
他の乗客には聞こえるはずもなく――
彼は、遠慮がちにふゆの尻を撫で回してくる。
つり革を掴んだ少女の尻を背後から――ではない。堂々と正面を向いて、互いに抱き合って尻を撫でてくるその手つき。いつもの「焦らしながらも、女の子を煽っている」とはまるで異なる、臆病な童貞のような手つきは――
それが、彼のように優秀な雄であるが故に、ふゆの興奮は止まらない。
普段はあれだけ凜々しく、ふゆのことをリードしてくれるパートナーが――
今は、痴漢を見つかることを恐れて、臆病な手つきなのだ。
「んっ……♡あんあんっ♡きもちいいよ~……っ♡
ごしゅじんさまぁ……えっちなの上手ですぅ~……やんやんっ♪」
ふゆは耳元で、媚びっ媚びな”ふゆモード”だ。
黛冬優子は痴漢をされたら、男の手の甲を乱暴に抓るのだが――”ふゆ”は、痴漢をされても怯えるだけ。男として産まれてきた以上、避けられない、格好を付けたがる”見栄”を挑発するのがその囁きであり――
”むぎゅ~……っ♡”
「あん……っ♡」
彼は、ふゆのお尻を鷲掴みにしてくる。
電車の中で見つかれば、一発で、人生が終わる力強さ。
ふゆは彼を抱きしめる腕に、更にグッと力を込めてやる。
それが見つかったときに、「電車の中で少女が痴漢されている」ではなく――「バカップルが、公共の場で迷惑も弁えずに痴漢プレイをしている」とわからせるような、情熱的で濃厚なハグ。「アイドルは、ダンスを踊った後の指先だけで感情を表現出来るようにならなければいけない」というトレーナーの言葉を、「何を言っているんだこいつは」と思っていたけれど――それでも、ここに居合わせた乗客に誤解を招かないように――
ふゆの指先はうなじを優しく撫でて、合意の上であることを見せつけるのだ。
電車の中で盛っているバカップルに、実際に声をかけて注意をするようなサラリーマンは少ない。
満員電車であるが故に、実際に視線を受けたとしても、精々が数人程度だろう。それならば、ふゆは、誤魔化しきる自信がある。尻を撫でられながら、涙目の上目遣いで彼を見つめるふゆ。男心をくすぐるには十分すぎたようで――
”むぎゅっ♡ぐにっ♡ふにふに……つつ~……っ♡むちゅっ♡むにっ♡”
「んっ……♡はぁ……あん……っ♡……も~……お尻、は、いいって言ったけどぉ……ふゆのぉ……むっちむちな太腿……オタクくんがぁ、”あの太腿の内輪差で首絞められてぇ~”とか言っちゃう……太腿……
触っていいって言ってないんですけどぉ……痴漢さぁん……っ♪」
彼は、ふゆの太腿を撫で回してくる。
ふゆの下半身を覆っているのは、黒のストッキング。
普段はデニールの濃い、漆黒のような黒タイツが大好きな変態さん。ふゆは彼が喜ぶようなやつを履いてあげるけれど――今日は痴漢プレイということもあって、目立ってはいけない。、色合いは比較的薄めのもの。それでも、男の子の欲情を煽るには十分すぎたようで、ふゆの太腿をさわさわと愛撫してくるのだ。
生の太腿で、膝枕をしてもらえるというのに――
わざわざ、ストッキング越しの太腿を喜ぶのだ。
異性にはわからない、性癖の機微であり――ふゆは彼のくすぐるような手つきの”太腿愛撫”に、身悶えするばかり。尻や乳房の性感帯ならばともかく、太腿を触られるのは”くすぐったい”が勝るのだ。ふゆが身悶えをしながら、身じろぎをするのは――しかし、痴漢で感じている女の子と同じような雰囲気があったのだろう。彼は悦びながら、ふゆの下半身を撫で回してくるので――
「ねっ……パパ……?
ちゃ~んと……予備のストッキング……鞄に入れてきたわよ?」
耳元で囁いてやると――
”びり……っ♡ぶちぃ……びりびり……っ♡”
「んっ……♡あはっ、伝線しちゃった~っ♪……どこかに引っかけたのかなぁ……っ♪」
彼は、ふゆのストッキングを破ってくる。
女の子にとっては「何がいいのかわからない」と言うような、ストッキングを破る行為だが――
それは彼曰く、男に生まれたからには、本能で抗がえないロマンであるらしい。
お尻から太腿にかけてのストッキングは、乱暴に破られていき――
”わしっ♡”と、今度はショーツを直に鷲掴みにされる。
「やんやん……っ♪……だめだよぉ、パパぁ……っ♡
いくらぁ……今日のふゆが……超絶どすけべなぁ……
おまんこ穴……ぱっくりのエロ下着でもぉ……
痴漢しちゃ……だ~め……っ♡」
ふゆの言葉に――
彼は、我慢の限界を迎えるらしい。
ズボン越しに勃起した肉棒は、大きなテントを張っている。
普段、彼は肉棒が乾く暇すらない。
性欲が濃厚な女子高生や、大学生のアイドル達を侍らせて、彼女達を満足させているのだ。一日に数回の射精を終えれば、もう勃たなくなる雄とは違い――
雌というのは、朝日が昇るまでの濃密な交尾を求める。
勿論――彼のように、優秀な雄であれば肉棒と射精を用いずとも、指や口だけで、ふゆ達は簡単に潮を噴かされて、腰が抜けるのだけど――
それはそうと――
事務所でも、トイレでも、お外でも――
ムラムラしたら、アイドルの前にちんぽを差し出せば――
彼は「トップアイドルの、愛情たっぷりねっとりご奉仕」を受けられるのだ。
それなのに――
”かりかり……っ♡くり……っ♡かきっ♡くにっ♡んふ……っ♡……か~り……かり……っ♡”
彼は――
「どうしたのぉ?パパ……っ♪
鼻息、荒いですよぉ……っ♡」
ズボンの上から――
ふゆの、ネイルが施された爪で
”ちんカリ”しか、されないのだ。
「かーりかり……っ♡かりかり……っ♡ふふ~……っ♡命令したらぁ、おまんこおっ広げてぇ……パパの赤ちゃん欲しいでちゅ~♡っておねだりする女にぃ……
小馬鹿にされてるんですよぉ……パパのばーか……っ♪」
ふゆの爪は、ズボン越しに隆起した肉棒をひっかいていく。
亀頭に直接行えば、刺激よりも痛みが勝るようなそれでも――ズボンの布地を間に隔てることで、丁度よく、微弱な刺激になるらしい。童貞のオタクくんが妄想しているような、意地悪なちんカリ。高級なスーツのズボン越しにシミが広がっていき、彼は腰を引いて快楽に悶えるばかり。ふゆよりも年上で、ふゆよりも逞しく――頼りになるパパが、そうして、ふゆの指先一本で翻弄されるという光景は――
どうしても、乙女心がくすぐられて、意地悪をしたくなるのだ。
「ほ~らっ、パパ……っ♪膝が震えるならぁ……手すりにちゃんと掴まらないと……♡……ふゆがぁ、他のみんなより、体重重たい理由知ってますよねぇ……っ?安産型の……このおっきなお尻……っ♪むっちむちな太腿……っ♡女子ウケは悪いけどぉ……男子はぁ……こういうの、大好きなんですよねぇ……っ♡」
ふゆが囁くと
”むぎゅ~っ♡”
と、尻に激しく、指が食い込んでくる。
そこにいるのが自分の担当アイドルであることも忘れて――
彼は本当に、ふゆのお尻を手すりだと思い込んでいるのだろう。
ふゆの首筋に顔を埋めながら、具合が悪そうにぷるぷると震えている彼の光景。それが――握手会にやってくる、ストレイライトのオタクだったら、ふゆは耐えられないけれど――そこにいるのは、ふゆが世界で一番大好きな男の子。周りの人間から「社長夫人」と揶揄されたときに、怒りよりも先に「ふ、夫人だなんて……えへへ……っ♪」と心が弾むほどの”ベタ惚れ”をしている相手であり――
「あ~あ……っ♡パパ、かっこいいのにぃ~……っ♡元283プロのみんなを……幸せに出来る……すっごい人なのにぃ……
こ~んな小娘に……ちんちんか~りかり……っ♡
ズボン越しにぃ……ちん先引っかかれて……出しちゃうんですかぁ……っ♪」
ふゆは――
最大の愛情を込めて、パパの耳元で囁いてやる。
大好きであるが故に、バカにしてあげるという愛情。
ストレイライトの芹沢あさひにはダンスで勝てないし、和泉愛依のドスケベ爆乳ボディにはビジュアルで勝てなくても――ふゆは、ボーカルで負けてはならないのだ。ふゆの喉から吐き出される声は、「大作アニメ映画に、アイドルを声優に起用するなよ」と文句を言っていたアンチを黙らせて、動画サイトのASMR生配信に誘導させて、赤スパチャを送らせる――魔性の声色なのだ。ふふっ、ふゆの本気の媚び囁き、耳元で堪能できることを光栄に思いなさいよと、ふゆは鼻高々になりながら――
”ち~~っ♡”
と、パパのズボンのチャックを下ろす。
そのまま肉棒を外気に晒させることは、流石に出来ない。
チャックが降りているだけでは、どんな法律も条令も罪に問うことは出来ないが――
大企業の社長様にとっては、「社会の窓が全開」というだけでも、辞任騒動に繋がるものなのだ。
彼はふゆの目の前で、これ以上ないほどに狼狽をしているが――「ズボン越し」から「パンツ越し」になれば快感が増えると思って、ろくな抵抗を見せることもなく――
ふゆには、それが子供のように思えて、愛おしくてたまらなくなるのだ。
だけど――
「ば~か……っ♪」
ふゆの目当ては、そこにはない。
ふゆは――
「んっ……♡」
口元のマスクを、外す。
ファッションにもなって、洗濯可能な、高級ブランドの黒マスク。
満員電車の中ではそれを外しても、前屈みになったパパが、ふゆに覆い被さって影になっているのだ。
ふゆは、口を付けていた部分を、彼に見せつける。
「んふふっ……♪あっつくて……いっぱい動いたから……
汗、かいちゃいましたぁ……っ♡」
マスクの布地は、ふゆの汗と唾液で濡れている。
夏の日差しに照らされたときと同様の、熱がこもったムワムワ。
ブスがやれば、汚らしいものとして扱われても――パパの目の前にいるのは、あの、黛冬優子なのだ。童貞オタクくん達が妄想をしながら、シコっているそれ。ネットの掲示板では「ふゆちゃんのマスクの内側、ぺろぺろ舐めしだきたいよ~」だとか「ふゆちゃんが一日着けていたマスクで、出汁を取りたい」だとか、変態的な妄想が、毎日、幾千と書き込まれているので──使い終わったマスクはゴミあさり対策に、切り刻んでからの焼却処分をしなければいけないふゆが――
全国の童貞オタクくん垂涎の――
汗ばんだマスクの内側を、彼に捧げているのだ。
まるで、ショーツのクロッチでも見せつけるように、ゴム紐を伸ばすと――
パパもようやく、意図を察したのだろう。
オタクくんの妄想のように「ふゆちゃんと、着けているマスクの交換」なぞするはずもない。
ふゆは自分の黒マスクを――
”ぐいっ……♪”
「あれあれ~?どうしたの、パパぁ……
ふゆはぁ……
ふゆのマスク、パパのおむつにしただけですよ~……っ♡」
パパの下着の中に、強引にねじ込んでやるのだ。
普通の女の子であれば、マスクが他の男に触られるだけでも生理的嫌悪感を抱く。
それが今は、パパの”社会の窓”から、直接、下着の穴にねじ込まれていくのだ。
普段、彼が放尿の度に、おちんちんを出したりしまったりする穴。
そのままふゆは、社会の窓に指を突っ込んで――
下着の、放尿用の排出口にも指を入れて――
「ほらほら~っ♡……変態なパパはぁ……
ふゆに、こういうことされるの……”やばい”んでしょ……っ?」
彼の亀頭を、カリカリと爪でひっかく。
ズボンと下着越しとは違い――
ふゆのマスク越しに亀頭をひっかかれるそれは、先ほどまでとは比較にもならないらしい。
ズボン越しに大まかな外形を感じながら、亀頭をひっかくそれはただの刺激だが――
パンツの中に指を突っ込んで、肉棒の形を理解しながら――
彼の弱点のカリ首や裏筋をひっかいてやるのは、立派な”手コキ”なのだ。
ふゆは両手を下着の中に突っ込んでやる。汗ばんで、熱で蒸れたそこは、癖になりそうな感触。お仕事で疲れて、シャワーも浴びていない彼の金玉に、鼻を埋めてふがふがと臭いを嗅いでやるだけで、ふゆの脳味噌はバチバチとトリップするほどの衝撃を走らせるのだ。手で触っても、その触感でふゆの背筋にはゾクゾクと痺れるような興奮が走り――
”むぎ……っ♡”
と、ふゆは最後に、彼の金玉を鷲掴みにしてやる。
”びくっ”とパパは肩を震わせる。
陰嚢を掴まれるというのは、雄にとっては本能を直接刺激される代物らしい。
全く――目の前にいるのがあさひならばともかく、ここにいるのは、パパの金玉の全てに、考え得る限り全てのドスケベな奉仕を捧げてきた、金玉のプロフェッショナルなのだ。少しは信頼してほしい、と思いながら、ふゆは金玉を揉みしだいて、彼の亀頭を爪でカリカリとひっかいてやる。竿をシゴかれるのと比べて、射精に百倍の時間を要する行為だが――逆に言えば、百倍分の快楽を肉棒は受け入れられる、ということ。暴発寸前で火薬が山のようにこんもりと積もるのに、いつまで経っても、着火する契機がないのだ。快楽は、痛みよりも底がない分、耐えるのにも限界がある。あの――大手事務所の社長で、283プロを余裕で買収して、吸収する判断を下せるような、超一流の業界人が――
ふゆの指先で、悶えているという事実。
最強の雄を屈服させるというのは、雌にとっての最大の優越感。
ふゆは――
「パパぁ……っ♪
ふゆ……お口寂しいなぁ~っ♡」
”べろべろべろ~っ♡”
と、彼の前で舌を突き出してやる。
毎日、口腔ケアは欠かさない、ふゆの真っ赤で綺麗な舌。新鮮な魚の赤身と比較されることもある、蠱惑的なそれを――んべ~っ♡と下品に突きだしているのだ。どこにでもいる専門学校生の、ヤリマンメンヘラ女ではない。超人気アイドルグループ、ストレイライトの黛冬優子が――マスクを外して、汗ばんだ口元で濃厚接触をご希望しているのだ。ふゆが口を拭いたティッシュですら、それを狙っているスタッフやADが大勢いる世界で――ふゆの唇を好きに出来るとあらば――
ここが満員電車の中であることも忘れて――
”むっちゅ~……っ♡”
「んひゅ……っ♡……ふゆのタン肉……美味しいですかぁ~……♡」
彼は、ふゆの口の中に舌をねじ込んでくる。
”むっちゅ~っ♡れろれろっ♡はむっ♡むちゅっ♡ちゅ~っ♡あむあむ……っ♡”
パパはふゆの首に両腕を絡めて、抱きしめながらの濃厚なキス。
隣のサラリーマンが気がついた気配はあるが――彼も、「合意の上での電車内でのバカップル」には、関わり合いを持ちたくなかったのだろう。黛冬優子を知らなかったのではなく――顔が隠れるほどに、唇を密着させながら、下品に舌を貪っている女と――清純で清楚で、可愛らしい「ふゆ」のイメージが結びつかなかっただけ。
パパは――
ふゆに舌を貪られて、両手で陰嚢と亀頭を愛撫されながら、限界を迎える。
睾丸が腹の内側に”ぐぐぐ……っ♡”とせり上がっていく感触。愛依や咲耶の膣内に精液を注ぎ込むとき――脚の長い彼女達に、覆い被さっているその背後から、猫や犬のような金玉を眺めて、何度も観察をしてきたのだ。ふゆの手に広がる「射精の直前」という感触はたまらないものがあり――
最後に、”かりっ♡”と強めに亀頭をひっかくと――
”ぶびゅるるるる~~~♡びゅるるるっ♡どびゅどびゅっ♡びゅるる~っ♡”
”びゅくびゅく~っ♡びゅるるるっ♡びゅくんっ♡びゅ~っ♡……どびゅっ♡”
”…………♡♡♡♡”
「あはっ……
いっぱい出たね……パパ……っ♪」
ふゆの手の中で、パパの肉棒が激しく脈動をする。
唇を離して、瞳をじ~っと見つめてやる。
大事務所の社長である彼は、有機物無機物を問わずに、芸術品のような美しさを日常として目にしているが――それでも、真正面から、ふゆに見つめられて照れない男がいるはずもないのだ。ふゆの視線を受けて、”びゅるっ♡”と肉棒は、尿道に残っていた残滓を絞り出す。沢山の射精をした男の子には”褒め”を与える必要があるので、ふゆは、彼の頭の代わりに亀頭をたっぷりと撫でてやり――
それから――
”ずるるる~……っ♡”
「あっは……これ、やっばぁ……っ♡」
ふゆは――
チャックの間から、自分の黒マスクを取り出す。
「ほらほら~っ♡どろどろのべっとべと……パパのこゆ~いザーメン……真っ白でぇ……黒に映えちゃうなぁ~……っ♡」
ふゆのマスクは、見るも無惨な光景。
パパが吐き出した精液を全て、ティッシュの代わりに受け止めたのだ。
黒の布地に、白の精液というのはコントラスト。
これが彼主導で行われていれば、尊厳破壊の陵辱物の一幕なのだが――
ふゆは――
「んっ…………♡」
”ぬっちゃ……っ♡”
そのマスクを、再度、自分の顔につけるのだ。
気に入っていた、マスクだ。
ふゆは小顔であり、市販品のマスクではどうしても布地が余って、不格好になってしまう。一枚一枚を職人が、オーダーメイドしている高級品であるからこそ、ふゆの顔にぴったりと合う代物で、十枚ほど買って、それを使い回していたのだが――
ふゆの顔にぴったりと密着して、顔の下半分を隠すということは――
「んは……っ♡……くっさぁ……っ♡」
ふゆの顔面が、今、彼のザーメンで覆われるということだ。
「はぁ……んんっ♡くさ、すぎ……っ♡くさすぎるでしょ、このザーメン……っ♡栗の花の……頭、バカになる……雄の臭い……っ♡やっばぁ~……っ♡雌はぁ……雄に勝てないんだって……わからせ、られる……っ♡あ~……脳味噌、ごわれる……っ゛♡」
ふゆは、敢えて低い声色で彼に囁いてやる。
この満員電車に乗っている何百人の中で――
ふゆの異変に気がついているのは、眼前の彼だけ。
ふゆがマスク越しに、ふ~っ♡ぶふ……っ♡と荒い呼吸をしてやると、彼はまた、肉棒が隆起してたまらないのだろう。マスクの裏側にべっとりとついた、特濃な精液を――わざとらしく”ひゅぷぷぷ……っ♡”と、唇を尖らせて、吸いつき――そうしている内に、おかしくなるのはふゆの方だ。全身に鳥肌が立ち、乳首が硬く隆起して――内腿にしたたるほどの愛液が、膣から溢れ出してくる。目の前には発情した雌が一匹、物欲しそうに彼を見つめているとなれば――後はもう、理性を保てという方が無理の話。次の駅でふゆはパパに強引に連れ出される。まるで、童貞男子大学生かの如く、ラブホテルを浅ましく探している姿は――彼のような優秀な男には、到底不釣り合いなものであり、ふゆの興奮は留まるところを知らなかった。