ストレッチ女6(高湿度) (Pixiv Fanbox)
Published:
2020-10-13 15:16:14
Edited:
2021-08-01 16:20:13
Imported:
2023-01
Content
「え……もう一度、ですか?」
今朝、依頼者とともに目的地へ出発する直前、体の柔軟さを訪ねられ披露したポーズをもう一度見せてほしいと頼まれたユウミ。
高湿度の洞窟での探索を終え、肉体労働に体は火照った状態ではあるので柔軟性は今朝より増しており、見せる分には問題はない。
無い…のではあるが。
「(あまり近づかれると…)」
火照った状態である今、自分のコンディション…主に匂い等が気になるユウミ。
彼女も年頃の女の子である。主に恥ずかしいという気持ちはあれど、そういったものは仕事において表に出すべきではないと教育されており、滅私に務めることにもある程度は慣れている。
現に納品寸前までは依頼者からは少し距離を置き、自らの状態を目に入れすぎないよう、また体調にも抜かりなく調整し、気をつけてきた。背後から依頼者に危機が迫らぬよう、とっさの危機にも対応できる意味もある。
依頼者の目的物を納品し、あとは湯浴みを終え、今日の振り返りをして休息をとるのみ。
しかしここにきての突然の要望。それに対しユウミの心境を率直に述べるなら
「自分の今の状態のせいで相手が不愉快な気持ちにならないか」
という、自らを下げた優秀な従者としての気持ちがあった。
しかし今回の依頼は非常に高額の案件であり、万に一つにも依頼者の機嫌を損ねる訳には行かない。金額に貴賎なしと捉えているユウミであるが、希望にはできる限り応えねば。
純粋な瞳で距離を詰めてくる依頼者に対し、ユウミはゆっくりと、なめらかな動きで、一寸の狂いなく同じ姿勢をとるのであった。