Home Artists Posts Import Register

Content

 支援者様向けアンケートによる作品です。アンケート抽出の結果、以下のような結果となりました。


・ランダムで選択された回答

===========

バレエやチアリーディングをやっている幼女になって自分の柔らかい体を堪能するシチュエーションが見たいです。

鏡の前で変なポーズを作ったり、顔を恥部に押し当てて匂いを堪能したりするのが好みです。

===========


・他、参考にした回答

===========

常識改変で性別違和を感じなくなるシチュが最高です

===========


 ……なのですが、後者のほうはだいぶ薄くなってしまいました。

 もともとランダム選択ではロリの方、そのギミックとして常識改変を持ち出したのですが展開と描写的に性別違和要素があまりでてこなくなってしまいました。すみません。一応メインはロリのほうとさせていただきます。

 それでは、以下本編です。


==============================================================


 朝。俺は姉さんの姿になっていた。

 目を覚ました瞬間からどうも違和感があり、起き上がると姉さんの部屋、姉さんの青いパジャマ。鏡を見ると、くっきり二重とすらりとした輪郭が特徴な姉さんの顔に、それなりにスタイルのいい姉さんの身体。

 意味がわからない。わからなさすぎる。もはや、うろたえることも出来なかった。

「……ん? え?」

 どうも回転が遅い頭で何度も確かめてみても、進展はない。いやにくっきりした夢だなあと現実逃避してみるが、五感は変わらなかった。

 しばらく呆然としていると、エプロン姿の母さんが現れた。

「おはよ、愁《しゅう》。お姉ちゃんが疲れたからって身体入れ替えたって」

「は?」

「学校は違うけど、お姉ちゃんが去年まで使ってた高校の制服出しといたからね」

「お……ちょ、ちょっと待って」

 部屋掃除しといたから、とでもいうかのような態度で告げる母さんだったが、俺は呼び止めた。

 言葉を咀嚼しようとしてみたが、まるで混乱していた。

「一体……え?」

「ああ、なんか今日用事あったの?」

「え? っていうか……どゆこと?」

「……まあ、お姉ちゃん昨日帰りも遅かったし、まだ頭が寝てるのかもね」

 さっぱり分からない。俺の物わかりが悪いと呆れたのか母さんは部屋を出ていってしまった。

「……うーん?」

 慌てたところでどうにも出来ないからか、やけに落ち着いていた。思考停止とも言うかもしれない。

 俺はどこか重心や感覚が違う身体で一旦自分の部屋へ行く。俺の姿はないが、俺のスマホはあったため、なにをどうするか少し考えてみてから『体 入れ替わり』で検索してみた。

「おー……?」

 するといくらかのページが出てくる。辞書や辞典サイトでは、体や立場を取り替えること、というようなことが書かれている。また、なにやら入れ替わりのマナーのようなサイトやら、それを弾劾するようなネットニュースやら。

 総合すると、肉体の入れ替えは常識。状況によっては立場? も取り替えたりするらしい。

 俺のスマホを改造したドッキリかなにかかとも期待したが、体は紛れもなく姉さんのものであることが全てを裏付けていた。

「マジかよ……」

 あまりの荒唐無稽さに、俺は途方に暮れる。

 パラレルワールドめいたものに飛ばされたか、悪夢や幻覚のたぐいに囚われたか、あるいは俺自身がおかしくなったか。

「……はは」

 乾いた笑いがこぼれる。俺と姉さんの間なら全然いいのだが……いやよくない。姉弟とはいえ男女だぞ? というか、姉さんはただ元気だからと俺の身体を持っていったのか? 姉さんは弟の私物を奪うような横暴さとは無縁なので、入れ替わりというのは本当にごく平凡なことなのか?

「ん……おっ?」

 言うほど、悪夢でもないかもしれない。もにゅり、と眼下で揉んだ胸で少しだけ考えを改める。

 正直、答えは誰も教えてくれない。きっと『身体の入れ替わりなんて物語の中でしかない世界から来ました』と言っても冗談と受け取られるか狂人扱いされて終わりなのだろう。

 俺は悩むのをやめた。

「おー……んっ」

 姉さんの、女性のおっぱいをちゃんと揉むのは初めてだった。

 思ったより重く、そのわりにふわふわとしている。パジャマの下には寝る時用のブラジャーを着用しているのか、厚めの布の感触はあったがワイヤーは感じられない。

「……っふ」

 それに、ずっと触っていると芯の方から火が点いたような熱がこみ上げてくる。そもそもとして、おっぱいを揉んでいると同時に揉まれている感覚があるのは不思議で、心地よかった。

「……あ、ぅ……」

 ひょっとして、これは女性のオナニーなのでは。じんわりと胸の奥が切なくなってきて――そこで、足音が聞こえてくる。

 姉さんの身体でなにをしているんだ俺は。姉になった弟が自分の身体を弄くりまわすのが正常なのかは不明だが、何もしない方が健全だろう。差し当たってはこの世界でも俺は平穏に暮らしたい。見られるわけにはいかないと思い、おっぱいから手を離して何食わぬ顔で部屋を出た。呼びに来ていた母さんと一言ふたこと交わした後、朝食を済ませた。


「……さて」

 俺は姉さんの部屋に戻り、壁に掛けられた制服を眺める。去年まで姉さんが着ていたもので、ピンクチェックのスカートが愛らしい女子校のブレザー制服だ。

 少し悩んだものの、俺は意を決して制服に着替えたのだが……家を出る前に、母さんから『それ、寝る時用の下着でしょ。変えときなさい』と呆れたように言われてしまった。

 事故で姉さんの下着姿を見たことはあるが、セクシーだとは思う反面興奮などはしない。洗濯され干されている下着もほぼ同じ。

 だが、姉さんのチェストを開いて、自分が身に着けるものを自分で選ぶとなると色々と話が変わってくる。どちらも、したことなどない。

「うー……」

 俺は目を逸らしながら地味めの白い下着を選ぶ。さすがに使い方くらいは、とも思っていたのだが、うまくおっぱいが入らず四苦八苦してしまった。

 他にもボタンが逆だとかスカートが頼りないだとかもあったが、すべすべとした女性用のショーツを穿きぴったりと密着しているチンコの喪失感に比べれば大したことではなかった。

「……行ってきます」


 学校に到着すると、クラスも大変なことになっていた。

 お調子者男子の席では、上品そうな若奥様が大股を開いて机の上に座っている。清楚なワンピースの中、肌色のパンストに包まれた紫のショーツがおっぴろげだ。

 いつも寝ている力士体型な男子の席には、ダボダボの男子制服を着た中学生くらいの女の子が突っ伏している。ベルトをぎちぎちに締めてなおズボンはずり下がっていて、可愛らしいおしりの割れ目が椅子から覗いている。

 他にも、真面目な委員長女子がマッチョな男性になっていたり、運動部女子の席には女子制服を着たおっさんが陣取っていたり。

 もっとも、俺も姉さんの姿なのだが。

「おはよ、愁」

「お、おはよ……?」

 不意に声がかけられる。俺の前の席――友人である世人《よひと》の席に着いたのは、三つ編みの物静かそうな女子のセーラー制服姿の女の子だった。

「ああ、世人だよ。妹に日世《ひよ》と身体入れ替えた」

「……え? ああ……」

「愁の体は……姉ちゃんか? すげえ美人だな」

「うん……うん」

 世人を名乗る世人の妹は、やはり入れ替わりが当たり前であることを前提としているようだった。

「えーと……ここがパパの教室、かな……?」

 戸惑っていると、担任の通称ゴリ丸が教壇に立つ。本名を古里《こり》 丸といいレスリング部顧問でまさにゴリラのような筋骨隆々とした男だ。蔑称のようなあだ名だが、思慮深く知能が高いゴリラが好きなゴリ丸が自称しており、馬鹿にしてゴリ丸と呼ぶ生徒もいない……と、ゴリ丸のことはさておいて。

 ともかく彼は豪傑と言っていい教師なのだが、今日はやけにおどおどした雰囲気。

 ゴリ丸は教壇で不安そうに、声を張る。

「えっと、今日はパパの代わりに来ました。よろしくお願いします」

 と言うと、女子(?)たちからかわいーと声があがった。娘、なのだろうか。

 まだこの入れ替わりの起きる世界、便宜上この世界と言うが、常識や勝手が分からない。困った俺は、机の下でスマホを操作し、ネットで調べてみる。

 ――身体と役割、とでも区切ればいいだろうか。この世界では、それらを軽率に交換するようだ。

 つまり――今の俺のように身体だけ入れ替える、ゴリ丸のように身体も役割も入れ替える……など、他の要素も絡まっていくらかのパターンがあり、それらを気軽に入れ替えたりするようだ。

 改めて目の当たりにしてからだと、どうにか理解できた。

「ええと……出席? とればいいのかな……一番! ……漢字読めないや」

「あいかわ、です」

「ありうがとうございます! では、あいかわさん!」

 そんな調子で、ゴリ丸は愛嬌いっぱいに出席をとっていく。正直頭痛がしてきた。


「――へえ。身体や役割を入れ替えたりしない世界かー」

 どうにか授業を終え、放課後。家に帰ろうと昇降口に向かっている最中の世人とのおしゃべりで、俺は『もしも』として元の世界の話をする。外見は文学少女、といった趣でゲームが好きな世人ともまた違う系統のようだったが、その口からは世人のセリフが出てきて違和感がすごい。

「んー……でも、少し不便なんじゃね? だって、用があるのに具合悪いとか……そういう時でも、体借りられないじゃん?」

「う、うーん……けどさ、身体の持ち逃げとか……」

「あはは。したら、自分の身体が戻ってこなくなるだろ」

 世人は日世ちゃんの丸っこい目を細めて笑う。とても可愛らしい。

「けど、病気とかで……要らなくなるってこともあるじゃん? 黙ってたら分かんないし」

「あー……過去にそういう事件はあったみたいだけど」

「まあ……そういう次元か。そうだよな……」

 腑に落ちないが、こんな調子だ。おそらくは、この世界の人間にとって入れ替わりというのは本当にごく身近かつ当たり前のもので、それが無いというのは『音がない』とか『色がない』とかそういうレベルでの空想らしい。

 ゴリ丸の娘はほとんど彼女自身として振る舞っていたが、このあたりも入れ替わり時のさじ加減のようだ。必要であれば、口調もゴリ丸のものに矯正し、かつゴリ丸を自称するのだろう。着衣も肉体精神立場のどれに依存するかは、同様にさじ加減と見えた。

 昇降口に到着し、俺は姉さんの黒いローファーを履く。世人もシューズを履いたところで、何か思いついたように手を叩いた。途端に、スケベそうな笑みを浮かべる。

「せっかくだし、俺たちも身体入れ替えようぜ」

「え? あー……うん」

 何がせっかくなのかは分からないが、面白そうなので受けることにした。

 そういえば、姉さんとの入れ替わりは眠っている間に行われたが入れ替わりに同意は必要ないのだろうか。そんな疑問が生まれたが、姉さんから少し疲れたから身体を貸してと言われたら俺は応じるに違いない。予め取り決めをしていたのだろうと納得することにした。

 ――などと、考えている間に――

「お……本当に胸でけえな、愁の姉ちゃん」

「……え? あ、お……」

 気づいた時には、身体は入れ替わっていた。正面には姉さんが立っており、俺は三つ編み文学少女に、日世ちゃんになっていた。

 こうもあっさりだとは。原理もなにもわからないが、確かにこのぐらいいともたやすいのならば存在しないなど寓話の世界かもしれない。

「へへ……あ、わり。まあ……また明日!」


 日世ちゃんの身体で帰宅すると、来客のようなので俺はまっすぐ部屋へと向かう。そして、姿見の前に立った。

「……」

 ――はっきり言って、姉さんの身体では興奮などしなかった。けど、友人の妹くらいの距離感になると全くもって他人。事実、日世ちゃんとはこれまで接点がなかった。

 俺はドキドキとしながら、鏡越しにくまなく日世ちゃんを観察する。

 くりっとした目、やや華奢な体つき。制服はややだぼついていて、脚も細い。健康的な姉さんとは対照的で、いささかほっそりしている。顔立ちは整っているが、友人の妹ならそれ以上の感情はないだろう。

 だが、今は自分自身。俺はゆっくりとスカートをたくし上げていき、空色のサテンショーツが顕になるとどきんと全身に衝動が走る。

「……うわうわ。日世ちゃん、おとなしい顔してこんなの穿くんだ……」

 俺はたまらずスカートを脱いで、両手でショーツをべたべたと撫でる。さらさらとした感触が気持ちよく、お尻や股間もぴくぴくと反応していた。

「……あぁ……はぁ……」

 一瞬、友人の妹だと良心が咎める。が、世人もエロい目つきで姉さんを見ていたし、明らかになにかするだろう。日世ちゃんや姉さんには悪いが、お互い様だ。

「……っ、あぁ――」

 頭にはピンクのモヤがかかっている。おっぱいの奥もきゅんきゅんしている。我慢できなくなった俺は、ついにセーラー服にも手をかけて――

 その瞬間、足音。母さんがこちらに来たようだ。

「……」

 俺は小さく舌打ちしつつ、仕方なしスカートを穿き直した。

「愁? 今大丈夫?」

「……うん」

「今ね、珊瑚《さんご》ちゃんのバレエ教室の帰りに日高さんが寄っててね、今度の旅行の話をしてるんだけど、が遊びたがってて」

「あー……わかった」

 日高《ひたか》さんといえば家族ぐるみで付き合いのあるところで、珊瑚ちゃんとは今年で7歳になる娘。真面目な話で放置されて暇なのだろう。

 お楽しみを邪魔されて少し迷ったが、ここは理性が勝った。日高さんらが帰った後、夜でもオナニーはできる。

 俺は制服のまま、今に降りていく。母さんは母さんのまま、珊瑚ちゃんは珊瑚ちゃんのまま。肩が出たピンクのTシャツに黒いフリル付きのスカート。着替えはまだなのか白いレオタードとタイツがスカートから覗いているが、髪だけはよくみるツインテールに戻っていた。

 だが日高さんは、女装した少年だった。挨拶もそこそこに、珊瑚ちゃんの元へ向かう。

 リビングの中央、カーペットが引かれたあたりで俺は珊瑚ちゃんを抱き上げる。普段ならなんともないが、華奢な日世ちゃんの身体だから少々重い。

「愁お兄ちゃんだー」

「おー。愁お兄ちゃんだぞー」

「ねーねー、これやろー」

 手渡されたのは、動物が描かれたかるた一式。どうするのかとも思ったが、俺が読み上げて珊瑚ちゃんが探すという遊びとなった。勝負したいわけではないらしい。

「えー……『おおきいけれど ねずみの――』」

「はい! カピバラさん! 珊瑚、わかったよ~」

 珊瑚ちゃんはこのかるたが好きなのか、途中でばんばん札を取っていく。日世ちゃんの声はよく通り喋っているだけでも案外に楽しかった。

 繰り返していき、全て終わったところで役割交代となる。

 ……役割、交代か。

 俺はそのワードから、別な遊びを思いついた。

「ねえ珊瑚ちゃん、身体入れ替えごっこしない? それで、珊瑚ちゃんがお兄さんになって読みをやろうよ」

「入れ替えごっこ! すき!」

 珊瑚ちゃんは勢いよく食いついてきた。ほぼ反射的に言ってから子供に持ちかけるのは大丈夫なのかと怖くなったが、反応を見る限り日常的にしているようだし問題はないのだろう。

 入れ替え方もついでに調べてある。肉体や役割をどう入れ替えたい、と強く念じて相手がそれに同意していれば――

「……おお」

 ぐるり、と視界が回ったかと思えば、目の前には日世ちゃん。周囲が急激に巨大化したうえで、俺はぷにっとした手足に。

 取り立てて珊瑚ちゃんの身体に興味があったわけでもないが、自分から試してみたかったところだった。

「わー、おっきー! えっへん、お兄ちゃんだぞー!」

 俺の身体は日世ちゃんのもので女の子なのだが、珊瑚ちゃんはお兄ちゃんと言う。

 まだ二度目という回数の少なさもあるかもしれないが、他人になるというのは面白いものだ。特に身長差が大きいというのもあり、世界が全く違って見える。身体の感覚も全然違う。

「おー……そうだ」

 俺は試しに前屈をしてみる。珊瑚ちゃんはバレエをやってるだけあって身体が柔らかく、ぺたっとタイツに包まれたむこうずねが顔面にくっついてしまった。

「すごいでしょ!」

「すごいね、珊瑚ちゃん」

「もー、珊瑚ちゃんはあなたでしょ! 珊瑚がお兄ちゃんなんだから!」

「……ああ、なるほど」

 役割まで交換したつもりはなかったが、俺がまだこの世界の法則に慣れていないからか少々ミスったようだった。まあ構わないか。どうせだし、このまま珊瑚ちゃんでいることにしよう。

「――珊瑚ちゃん、帰るわよ……と、愁くんなんだね」

 またしばらくかるた遊びをしていると、日高さんが声をかけてくる。そのセリフから、今は俺が珊瑚ちゃんだと思い出した。

「あ……はい、帰るんですね」

「身体取り替えて遊んでたんだ。珊瑚、好きなの。今日はこのままでもいい?」

「構いませんよ」

「ありがとね。じゃあ帰ろっか」

 ごく無感動な会話。今の珊瑚ちゃんは、日世ちゃんの身体で俺の役割をもっていることになる。母さんは『あんまり迷惑かけちゃダメよ』と俺に言い、日高さんも珊瑚ちゃんに似たようなことを言っていた。

 やはり謎だ。謎だが答えはない。俺は手を取られ、日高さんの家に帰ることとなった。


「――で、ここが珊瑚の部屋。あるものは好きに使ってもらっていいよ」

「はい、わかりました。ありがとうございます」

 日高さんの家に到着すると、まずどこになにがあるとか部屋の説明を受けた。これは俺が今、珊瑚ちゃんの身体で珊瑚ちゃんを演じている俺だからだろう。

「晩ごはんはあと一時間くらいしたらかな? できればそれまでにレオタードは脱いどいてね。わかんなかったらそのままでもいいけど。じゃね」

 かちゃり、と扉が閉められたことを確認すると、俺はにたりと笑った。

「……さて、と」

 珊瑚ちゃんの部屋はとても可愛らしい。ぬいぐるみや小物など女の子らしいグッズに、パステルカラーの家具たち。いるだけでちょっと恥ずかしくなってくるくらいだ。

 けれども、今は俺が部屋の主。

 バレエをやっているのもあるのか、かなり大きめの鏡。その前で、俺はシャツとスカートを脱いで、レオタードとタイツだけの姿となる。

 真っ白い生地で、細い肩が露出したデザイン。股間にも何もないのが見てわかった。

「……おお」

 俺は脚を少しずつ持ち上げていく。元の身体なら水平にすらならないのだが、痛みもなく曲がっていき、身体が覚えているのか自然とバランスもとれる。いとも簡単に、I字バランスをやってのけた。

「おー」

 感動した俺は、柔らかい身体を楽しませてもらう。脚を開けばまっすぐにまで広がり、身体を反らせれば真後ろが見える。

 しかし脚で遊んでいると、不意にM字に開脚していることに気がつく。それもかなり綺麗なM字だったので、なにもないのっぺりとした股間が鏡に映し出される。

「……」

 日世ちゃんで事に及ぼうとしたときに中途半端で止めてしまったのもあるだろうが、たちまち興奮が蘇ってきて心臓がバクバクと叫んでいる。姉さん、日世ちゃん、そして珊瑚ちゃんとどんどん子供になっていってしまったが、女性であることに、異性であることに変わりはない。

「あ、っ……」

 俺は脚をM字に開いたまま、股間を触ってみる。珊瑚ちゃんの性経験は……まあゼロであることにほぼ疑いはないが、それでも穏やかで優しい心地よさが股間から生まれてきた。

 くらくらとするほどの熱が全身から生まれ、まったく未成熟なあそこに集結しているようだった。

「あっ……んっ……」

 くりくりと平らな股間をさすっていると、珊瑚ちゃんの喉から出たとは思えない大人びた甘い声。俺自身も驚いたが、日高さんにこんなところは見せられない。声は抑えていこう。

「……あ、これなら」

 俺はあぐらをかくと、ぐっと身体を畳んでいく。やはり難なく、股間に顔がくっついた。鼻先でレオタードの生地をくすぐると、呼吸すら股間へ届いた。

「あっ……やば」

 今日学校のあとバレエ教室を頑張ったのだろう汗の匂い、洗剤や柔軟剤のフローラルな香り、わずかにつんとしたおしっこの臭い。

 珊瑚ちゃんの股間の匂いを嗅いでいる。とんでもない変態行為だと思った。小さな子供に対してすることでもなく、自分自身でやることでもない。さらに、やろうと思えばもっとひどいことが可能だろう。

「あっ……やばっ」

 ――俺は体が一気に燃え上がる。俺は身体を戻してレオタード、タイツ、その中に穿いていたアンダーショーツも脱ぐ。もちろん珊瑚ちゃんのそこは毛の一本も生えておらず、当然のようにきれいな割れ目。もう一度身体を折って、舌を出す。

「あぅっ……! とど、いた……ふゃんっ!」

 セルフクンニ、とでもいえばいいだろうか。俺は珊瑚ちゃんの身体の柔らかさを活かし、自分で自分の股間を舐めることに成功してしまった。

 ぬめりが股間を這うたび、じわっとした気持ちよさが奥まで突き抜ける。それは脊椎を通じて全身に巡り、どういうわけかまた股間に戻ってきて快楽を増幅させる。

 それと同時に、甘ったるいような味が口の中に広がる。身体としては自分のものだからかやけにまずく感じられたが、それすらも今の俺には欲情していた。

 目の前にはつるつるのおまんこがあり、その匂いと味を感じつつ、ぴちゃぴちゃという舐める水音と時折漏らす喘ぎ声。五感で楽しんでいるのは、あまりにはしたない珊瑚ちゃんの全てだった。

「そうだ、クリトリ――ひゅあっ!」

 そして、クリトリスをぺろりと舐めると全身に鳥肌が立つ。一足飛びに身体がしびれ、高みへと登っていく。

「んっ、んっ、ぁっ、ああっ――ぁっ!」

 無心でねぶり、ついばんで、吸い上げた瞬間――急に身体がふわりと軽くなった。全身の感覚も上下左右も曖昧になって、頭と股間がくっついてしまうように溶けていった。

 やがて数十秒後、感覚が戻ってくる。俺は床に寝そべり、股間はぬるぬる。なにやら、顔にも液体がかかってしまっていた。

「……はぁ……はぁ」

 これが……絶頂というやつなのだろうか。珊瑚ちゃんはまだ子供で、自慰など言葉すら知らないはず。それなのに、元の身体よりもずっと気持ちがよかった。

「んっ……あ、これ……」

 顔の液体を拭うと、よだれよりもさらに粘度が高い。愛液だ。

「……やば。もういっかいは……無理か」

 時間を見ると、もうまもなくご飯だ。俺はきゅんきゅんと唸る身体を押さえ、インナーショーツを穿いてからシャツとスカートを着てキッチンへと降りていった。

「愁くん、お腹空いた? もうちょっとだからね」

 日高さんはちょっと歳いってるか。だったら、珊瑚ちゃんには少し年の離れた姉もいたはず。はたまた、日世ちゃんや姉さんの身体を回収したほうがいいか。


 ――すっかり女性の性感に魅了されてしまった俺は、日高さんのお尻を眺めながら頭を悩ませていたのだった。


Files

Comments

Anonymous

更新ありがとうございます このシリーズはとても気に入ってます