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 支援者様向けアンケートによる作品です。アンケート抽出の結果、以下のような結果となりました。


・ランダムで選択された回答

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主人公(男子)と主人公に異常な愛情を向けるヤンデレ少女の体が入れ替わってしまったお話を読みたいです!

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 概ねそのままです……が、ふつうに社会人の男設定で書いていたのですが、終わってから(男子)という指定だったことに気が付きました。ごめんなさい。

 その他、初ヤンデレだったり作品自体もエッチシーンなしとか少々実験的な要素も多かったりします。ただ入れ替わって無理やりえっち! だと最近のメスガキとかとかぶるなあとか。


 それでは、以下本編です。


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「はーい、お疲れ様でした……っと」

 俺はWebカメラに向かって挨拶しつつお辞儀をした後、会社支給のPCをシャットダウンする。

 時刻は午後6時半。普通に会社へ赴いていたなら、これから帰り支度をしてから電車に乗り込む必要があり、帰宅はおよそ1時間後ほどになる。だが在宅勤務であるため、PCをシャットダウンしたならもう仕事は終わりだ。

「ふぅー……」

 開放感に包まれる中、俺は形ばかり着ていたワイシャツを脱ぎ、一息ついてスマホに手を伸ばす。そして通知やらSNSをチェックしていると、部屋の扉がかちゃりと開いた。

 隙間からひょこりとエプロン姿の少女が現れ、とてとてと部屋に踏み込んできた。

「お兄ちゃん、終わりですか?」

「うん。ちょうど今上がり」

 この子は纏《まとい》ちゃんという、親戚の中学生の女の子だ。

 瑞々しいロングヘアーを揺らしながら、俺の膝の上に乗り正対してきた。その気がなくても、Tシャツのゆるい襟元からは白いジュニアブラと控えめな胸の膨らみが覗く。

 俺は誤魔化すようにスマホへと視線を戻す。しかし、纏ちゃんはスマホの画面を一瞥したあと、俺の顔の前に陣取ろうと身を乗り出してきた。

 纏ちゃんは、とにかく距離感が近い。両親は仕事でしばらく海外で暮らすことになったが、日本を出たくなかった纏ちゃんは俺のところで預かることになった。

 それがおよそ半年前。纏ちゃんの両親は元々忙しく家を空けがちだったため俺によく懐いていたのだが、居候を始めて拍車がかかった。今では、恋人を通り越し妻にでもなった気分でいるようだった。

「ふふっ。お仕事、お疲れ様です。もう少し煮込めば食事ができますよ」

「あ、ありがとう」

 纏ちゃんは俺に抱きつきながら言う。俺はどうすべきか迷って、結局は椅子ごと倒れそうになってしまったので、纏ちゃんをぐいっと押し返す。しかし、結局纏ちゃんは懐に潜り込んできた。

 纏ちゃんが嫌いな訳では無い。しかし、一人の大人としておいそれと応じるわけにはいかないのだ。

 やんわりと諭そうとしたことがあるのだが、纏ちゃんもそのあたりはきっちりと理解したうえで大人になるまで我慢する、それまでに虜にして見せると宣言されてしまった。恋人がいるとも嘘を言ってみても全く信じられていない。

 ともあれ、ここまでくると俺も腹をくくるしかない。いずれ飽きるだろうと、耐えるしかないのだった。

「んー……お兄ちゃんの匂いー」

「こら、汗臭いだろ」

「んーん、とってもいい匂いですよ」

 そう言って纏ちゃんは、わざとらしく胸を押し当ててきた。一応、纏ちゃんから直接的な行為に及ぶことはないものの、スキンシップは激しい。もっとも欲情することはないので、慎重に受け流している。

 俺は料理ができる時間になるまで纏ちゃんの相手をしてやり、その後纏ちゃんが用意してくれた食事を摂る。風呂はさすがに別々としており、寝るときも各々のベッドで眠ることにしているが、たいてい纏ちゃんが忍び込んでくるのであまり意味はない。

 親愛と恋愛の区別がついていないだけ。恋に恋するお年頃。その程度の認識で、いずれ本当に好きな男を見つけて離れていくのだろうと俺は思っていたのだった。



 ある日の朝。目を覚ました俺は、ベッドにもうひとつの鼓動と体温があることで休日だと察する。平日ならば、纏ちゃんは早起きして朝食と俺の昼食を作り置きしてくれている。逆に休日は、俺が起きるまで俺のぬくもりやらを堪能しているらしい。

 だが今日は微動だにしていない。まだ纏ちゃんも眠っているようだった。

 あくびをついてから、俺はベッドを這い出た。

 しかしスリッパを履こうとして足元を見下ろしたとき、異変に気がついた。裾や袖がくしゅっと絞られた白いパジャマを着ている。これは纏ちゃんがよく着ているものだ。しかも、短めの丈から伸びる足も白く細い。

「……纏ちゃんか?」

 その瞬間、俺は『自分が纏ちゃんになっている』とただちに理解した。異常な状況、飲み込みの早さから夢だと判断したのだろう。

 その自問自答で結論に至る。これは夢だ。

「……夢か?」

 喋る声が纏ちゃんのそれなのはいい。ただ、胸元や股間に密着する感覚は到底知り得なかったものだが、これも俺の頭の中で想像された感覚とでもいうのだろうか。

 なにより、意識がはっきりしすぎている。夢ならば、すぐ曖昧になっていったりもっとでたらめな光景のはずだ。

「……というか」

 じゃあ、さっきベッドに居たのは。

 すぐさま後ろへ振り返ると、やはりというべきかベッドで寝ているのは元の俺。おそるおそる身体を揺すってやる。

 のっそりと起き上がった俺自身は、俺の顔と自分の姿を見比べ、数秒経過してから口を開いた。

「ええと、あなたはお兄ちゃん……ですか?」

「ああ……纏ちゃんか?」

「はい。もしかして、入れ替わったとか……そういうのでしょうか?」

「らしい」

 お互い抑揚のない声。寝ぼけているのもあるのだろうが、あまりの荒唐無稽さに驚きよりもただ呆然とするしかなかった。

 纏ちゃんは無言のまま立ち上がり、姿見の前へ移動する。やぼったいスウェット越しに俺の身体を楽しげにさすった後、一分の躊躇もなくズボンとパンツを下ろした。

 当然、俺のモノがさらけ出される。

「わー……」

「え、ちょっと……ひゃっ!?」

 目を輝かせて感嘆の声を漏らす纏ちゃん。俺は慌てて隠そうとして、つい手で――纏ちゃんの手で直にチンポを触ってしまい、すぐに引っ込めた。

 俺は纏ちゃんの行動にも自分のチンポの感触にも驚きながらも、急いで纏ちゃんのズボンを引き上げる。

「纏ちゃん!?」

「あ、ごめんなさい。本当なのかなって」

「いやまあ気持ちはわかるけど……」

 纏ちゃんは謝るものの、顔は紅潮している上にやけっぱなし。緊張感はまるでなかった。普段の纏ちゃんの態度からするに嫌がったりしないのは自然だし、取り乱したところで事態は解決しないのだろうが、それにしたって落ち着き払っている。

「へえ……でも私がお兄ちゃん……へえ……」

「こうなった心当たりとかはある?」

「んー……わかりませんねー」

 この調子だ。纏ちゃんはあまり真面目にとりあってくれず、ズボンの上から俺の股間をさわさわと撫で回す。

 成人男性が嬉しそうに自分の局部を触るという絵面も少々辛いのだが、それより纏ちゃんがこれでは話が進まない。俺は非難がましく見つめながら、纏ちゃんの腕を掴んで静止させようとした。

「纏ちゃん、気になるのはわかるけどさ、一回手を離そう?」

「えー? ……あ、そっか」

「いっ……」

 纏ちゃんは何かに気がついたように、逆に俺の手首を握る。すると、俺の腕はいとも簡単に動かなくなった。

「ま、纏ちゃん?」

「ふーん……へー」

 自分の顔とはいえ、見下されているのも圧迫感がある。俺は本気で抵抗を試みて振りほどこうとするが、びくともしなかった。むしろ、拘束は強まる一方だった。

 纏ちゃんの口元は微かに笑っている。身長も力関係も逆転したこの状況を、完璧に愉しんでいた。

「ふふっ……そんな顔しないでくださいよ」

 手がぱっと放され、俺は安堵する。俺がどんな表情をしていたのか、それは想像に難くなかった。

「と……とにかく、早く戻らないと」

「といっても、どうするつもりですか? こうなった原因もわからないのに。私は検討もつきませんし」

「それは……俺もさっぱりだけど、これから調べたりしなきゃ」

「……とりあえず、ご飯にしませんか? 頭も回りませんよ?」

 その言葉と同時に、俺のお腹がきゅうと鳴る。纏ちゃんは我が意を得たりと手を叩いた。

「決まりですね。では、先にお着替えも済ませちゃいましょう」

「着替え……このままでもよくないか? お互い、身体も違うわけだし……その」

「……ああ、そういうことですか。私の身体、いくら見たり触ったりしても構いませんよ。確かにいつもならよくないかもしれませんが、今はご自身のものですし」

「け、けど……」

 その理屈を認めると、纏ちゃんも俺の身体を好きにできるということだ。既に腕づくでも敵わなくなってしまった今の纏ちゃんに主導権を握られたなら、何をしでかすことか。先程の様子も鑑みると、既成事実を作ろうと押し倒してきても全く不思議ではない。

「わかりましたよ。じゃあ……そうだ、お兄ちゃんを目隠しして、それで着替えさせてあげますよ。これでいいですね?」

「う、うん……」

 それもそれで第三者が見たら間違いなく勘違いされる光景だが、やむを得ない。俺は在宅勤務の昼休憩のときに使っているアイマスクをとって、纏ちゃんと一緒に彼女の部屋へと移動した。

 纏ちゃんの部屋にはあまり入らないようにしている。言うまでもなく勝手に入って怒られたり嫌がられたりすることはないのだが、年頃の女の子の部屋は気が引けるのである。

 とはいえ、中は至って普通の部屋。俺はアイマスクを装着した後、両手を広げた。

「お願い」

「……はい」

 纏ちゃんからの返事に妙な間があった。

 あまり意識していなかったが、目を塞ぎ身体を任せているというこの状況、纏ちゃんにとってはまさに俎上の鯉でしかない。

 ――纏ちゃんの裸を見ることになっても、お互いの関係と心を守るため。俺は自分に言い訳し、意を決してアイマスクを外し自分で着替えることにした。

 のだが――それより早く、俺の手首が掴まれ、何かでぐるぐる巻にされ結ばれた。

「ま、纏ちゃ――うわっ!」

 俺は全身を軽々と抱き上げられ床のラグに寝かされた後、足も縛られてしまった。必死で抵抗もしたが、なんの妨害にもならない。

 アイマスクも外されると、恍惚とした表情の纏ちゃんが、俺の顔が覗き込んでくる。

「……ま、纏ちゃん……これは?」

「ふふっ……なんだか、お兄ちゃんが私に逆らえないの……いいな、って」

 まずい。非常にまずい。

 普段から纏ちゃんは独占欲が強く、ややこじらせ気味だとは思っていた。それが、入れ替わり現象によって体格でも優位に立てたことで、ブレーキが完全に壊れてしまったのだろう。

 俺は身を捩って逃れようとするが、無駄に終わる。腕を戒めているストッキングはベッドの足に繋がれており、いくら伸縮性があるとはいえ女子中学生の細腕では千切ることは不可能だ。

「ごめんなさい。けど、我慢できません」

「纏ちゃん、落ち着こう。これは君の身体だよ?」

「身体なんて関係ありません。お兄ちゃん……好きです」

「あ、あの――っぷ」

 纏ちゃんは俺の顔を優しく、しかし動けないようしっかりと抑え、口づけをしてきた。

 数秒。恐怖と混乱で硬直していた俺は、それを受け入れるしかなかった。

「お兄ちゃんの唇、おいしいです」

「ま、纏ちゃん……」

 目の前にあるのが俺の顔だとは思えないほど、恍惚と狂気が浮かんでいた。背筋がぞくりとして、俺は戦慄する。

 同時に全身の筋肉が弛み、下半身にはなんとも言えない切なさが突き抜けた。

 気づけば、下腹部には軽い圧迫感が充満している。それが尿意で、さっきのが失禁しかけたのだとはすぐに理解した。

「あのさ、トイレ……行きたいな」

「トイレ……おしっこですか?」

 俺は首を縦にふる。いくら纏ちゃんといえど、自分の部屋で漏らされたくはないだろう。その場しのぎではあるが、時間を稼げばもしかしたら纏ちゃんが冷静さを取り戻すかもしれないという期待もあった。

「いいですよ、して」

「よかった……腕と脚、解いてくれないか」

「いえ。ですから、おしっこしても構いませんよ?」

「……え」

 しかし、望みは消えていく。

 纏ちゃんの顔は愉悦と興奮に染まっており、まさにその場面を見届けようと待ち構えていた。

 ――もう、ダメだった。きっと身体が元に戻ったとして、纏ちゃんの心は歪んでしまっているだろう。

 入れ替わった現象そのものも解決に向かっていない。いや、もう纏ちゃんはこのままがいいとすら考えているに違いない。下手をしたら、俺は繋がれたままペットのように飼われるのかも。

 こうして、俺の自由を奪って歓んでいる纏ちゃんを見ると――希望はない。

 全てが音を立てて崩れていくのがわかった。

「……」

 放心し脱力した俺の股からは、ちょろちょろとおしっこが垂れ流され、下着やパジャマを濡らし、床にも広がっていく。

「わ、本当にしちゃった。おトイレに行かせてあげるつもりもありませんでしたけど……あれ、お兄ちゃん?」

「……」

「……ま、いいや。お世話して、あげなきゃね……ふふ」



「――纏ちゃん、ご飯だよ」

「ありがとうございます、お兄ちゃん」

 部屋に音が持ち込まれ、一緒にお兄ちゃんが食事を持ってきてくれた。

 今日のメニューはカレーライス。私は動ける範囲でお兄ちゃんの気配がする方を向いて、口を開けて待つ。間もなく、熱いカレーライスが口に運ばれてきた。

「んー……とっても、おいしいです」

「そうかそうか。それはよかった」

 食べ終わった後、お兄ちゃんに歯磨きをしてもらうと、かちゃかちゃと手錠が鳴ってベッドに寝かされる。

「よし。お兄ちゃんは後片付けをしたらまた来るからね」

「はい」

 ばたん、と扉が閉じられ、部屋はまた静かになった。

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Comments

飛龍

ヤンデレ入れ替わり監禁エンドありがとうございましたぁ!! 男子は性別指定の意で成人男性でも全然問題なかったです。むしろ歳の差があるだけ背徳感マシマシで美味しかったです!