ポトフちゃんエステに行く。 (Pixiv Fanbox)
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平素は格別のご厚誼を賜り厚くお礼申し上げます。
「いらっしゃいませポトフ様、サラミお嬢様がいつもお世話になっております」
ここは一部界隈でひそかに評判の、秘密のエステ店。
私たちは街で一番の豪邸でメイド業をしながら、趣味兼副業としてこのエステ店を経営しています。
今日はこのお店に、サラミお嬢様といつも仲良くしてくださっているお礼という名目で、ポトフちゃんを招待しました。
・・・この時を待ち焦がれていました。
施術用の服に着替えてもらい、3人で施術台に上がります。
薄くて面積の小さな服装で、大人2人に囲まれ、少し不安そうなポトフちゃん。
これではいけませんね。敏腕メイドエステティシャンとしての手腕、大いに振るわせていただきます。
意外と凝っている部分が多いようです。念入りに、じっくり、丁寧に、身も心もほぐしていきます。
(・・・この年頃ならではの、透き通るような瑞々しくきめ細やかな肌。初めてサラミお嬢様がお屋敷に連れて来られた日に一目見てから、ずっとこの日を待ち望んでおりました。想像通りの素晴らしい肢体・・・はぁぁあぁ・・・・)
などという考えをおくびにも出さず、プロフェッショナルとして完璧に瀟洒に施術を進めていきます。
このあたりでアロマオイルを使ったマッサージに移行します。
まだ幼さの残る体が、オイルの光沢でてらてらと光を反射します。
合法的に許された、けれどとてつもない背徳感にあふれたこの光景。
このために・・・このためにエステ店を経営しているといっても過言ではありません。
全身くまなくオイルマッサージを施すべく作業を進めていくのですが、ポトフちゃんはどうやら恥ずかしさで気が気ではない模様。
いけません。私たちのマッサージを受けていただく以上、身も心もとろとろにほぐして差し上げなくては。
・・・そうですね、こういうときは。
アイマスクをしていただきます。
自分の体が際どい部分までマッサージされる様子を見るのは、まだ若いゆえ抵抗があるのでしょうね。
視界をシャットダウンすることで、純粋にマッサージに集中していただきましょう。
少し心苦しいですが、施術しやすいように両手も保持させていただきます。
施術室に響く、オイルをすりこむ水音。
血行が良くなって体が温まってきたせいか、荒くなっていく吐息。
全身リラックスしていただいているのでしょう、時折言葉にならない声が漏れ出ています。
エステティシャンとして冥利に尽きます。
・・・は、よだれが。アイマスクで見えなくて助かりました。
・・・
・・・・・
・・・・・・・
本当に名残惜しいのですが、施術が終わってしまいました。
すっかり体がほぐれ、力が入らない様子のポトフちゃんの体を拭き、服を着替えさせていただきます。
まだ少し顔が赤くぼんやりした様子ですが、次のお客様が待っていらっしゃるので、部屋の外にお送りします。
「お疲れさまでした、ポトフ様。おまたせしましたワトラ様、こちらへどうぞ・・・」
それではまたお会いできる日までごきげんよう。