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 紫苑村近辺にある広大な平野で、剣同士がぶつかる甲高い金属音が響いていた。

上空には紫色の暗雲が垂れこめており、同様にじっとりと重たい空気が周囲を満たしている。


「あっ♡♡♡ウヅメさまぁっ♡♡♡きもちいですぅっ♡♡♡」


 そんな戦場の中心に立つ太白、その視線の先には、銀髪を長く伸ばした猫型の、生まれたままの姿をした亜人が居た。

彼女、ウヅメは後ろから背の低い少女を絡みつくように抱き、濡れそぼった秘所を指でぐちゃぐちゃに掻き回している。

10メートルほど距離が離れているにも関わらず、この場に似つかわしくない卑猥な音色は狐の耳まで届く。


「イ゛いぃっ♡♡♡♡マゾメスなぎっ♡♡♡イきますぅっ♡♡♡ィイくっ♡♡♡♡イくぅっ♡♡♡♡――♡♡♡♡♡」


 やがて自らを凪と呼んだ少女は、はしたない声を上げながら全身を痙攣させ始めた。

強烈な快楽を味わっているのだろう。

涙を流しながらも表情は相当に幸せそうで、濁った笑みすら浮かべている。

股間からは白濁した愛蜜が尿のように噴き出し、足元にある草を湿らせていく。


「ククク♡♡♡」


 腕の中で絶頂する「メス」に下卑た笑い声を出しつつ、亜人は抱擁を緩める。

すると少女は力なく仰向けに崩れ落ち、その場でびくびくと震えるだけになった。


「下種め……」


 挑発的な行動に、静かな怒りが滲む。


 凪は、紫苑村の中でも太白が特に可愛がっていた人物である。

神事で忙しい日々の補佐を自ら買って出て、いつも献身的に尽くしてくれた。

元々は心優しい少女だったのだ。


 しかしそのせいか、一か月前この地に侵略してきたウヅメに狙われてしまった。


 一瞬の隙をついて攫われた彼女は、あっさりと手籠めにされ、数日後には亜人の忠実なしもべとなっていたのだ。

あれほど熱心に、身を粉にして働いてくれたというのに。

その下腹部へはハートに猫の耳が付き、下部からは二本の細い尻尾が、左右には禍々しい羽根が生えた紋様が浮かんでいた。


 辺りを見渡せば、凪と同じ濁った瞳の見知った顔が、紫苑村の人々に嬉々として刃を向けている。


「これがお主の望んだ景色か?のぅ、魔術師よ」


「……申し開きもございません」


 そうした光景を見れば、普段温厚な太白と言えど、隣に立つ男へ嫌みの一つは言いたくなった。


 重苦しい返事をするすらりとした長身の彼は、視線の先に居る猫亜人を作り出した集団の長だ。

最高の生命体を作り出す、という目的の元人体実験を繰り返し、遂に出来上がった彼女「たち」の大半を逃がしてしまったらしい。

今は彼女たちを全て確保、もしくは滅するため動いていると、ウヅメの襲撃から数日後に出会った時言っていた。


「必ず元凶たる彼女を滅し、村の皆様を元に戻してみせます」


「気休めはよい。ああなった者はもう戻らぬと、他でもないお主が言っていたではないか」


「……はい。ですがいつか必ず」


「……。じゃが今は何よりあやつを滅するのが先じゃ。わしらが負けてはそのいつかも叶わぬ」


「はい。はぁっ――!」


 会話を終えると、魔術師は魔力を捏ね、圧縮し始める。


「なぁ♡♡♡」


 それを見計らったように、ウヅメは声をかけてきた。


「そんなしょうもねぇ防護魔法なんて解除して愉しまねぇか?♡♡♡そうしたらすぐにでもこいつみたくしてやるんだがな♡♡♡」


「お゛ほぉっ……♡♡♡♡」


 言葉と共に長い足を凪の秘所へ伸ばし、いやらしい動きで踏みつける。

すると気をやったように動かなかった彼女は、喘ぎつつ腰を跳ねさせた。

飛び出した潮が地面まで無様な橋をかけている。


「なぁどうなんだよ?♡♡♡アンタにならアンタがしたいようにさせてやるぜ?♡♡♡アタシの下僕どもとヤりまくってもいい♡♡♡もちろんこのカラダも好きにしていいしな?♡♡♡」


 亜人は話し続けながら、腕を頭の後ろで組み全身を見せつけるポーズをとった。


 確かに言うだけあって白く異常に蠱惑的な女体だ。

胸は頭よりも大きいくせに、形が整って少ししか垂れていない。

しかもそんな垂れでさえ、乳房の重たさや内部の密度を強調する卑猥な魅力となっている。

包み込む母のような暖かさに、挟み込む娼婦の淫猥さが同居していた。


 だというのに腹部は細くくびれ、適度な脂肪のみが乗っている。

触れれば柔らかそうな「女」を強く思わせる腹には、きゅっと窄まったへそがつき艶やかだ。


 そこから腰に向けて大きく横幅が広がり、安定感といやらしさを兼ね備えた腰。

豊満な尻が対面していてもちらちら見える。


 しかし、何より目を惹くのは股間から生える肉の棒だった。

戦場だというのにそれは隆々と空へ向かってそそり立ち、先端からは欲望の汁を吐き出している。

へその辺りと同じ高さにあるカリからは、濃厚すぎる液体が時間をかけて地面へと滴っていた。


 さらにこの距離であっても、相当に青臭いフェロモンが漂ってくる。


「その娘から足をどけよ」


 だが、ウヅメの言う通り魔術師による魔法で、誘惑は意味を為さない。

募るのはただただ怒りのみだった。

我を失わないよう、毅然とした態度で返答する。


「あ?アタシはどうしたいかって聞いてるんだけど?」


「煩い」


「はぁ~、つまんねぇやつだな。このアタシが直々に相手してやってもいいって言ってるのによぉ……」


 すると彼女は苛立ちつつ、やれやれと首を振った。


「ま、でもよ♡♡♡」


 そして全身に魔力を滾らせ戦闘の準備をする。


「アタシが勝って無理矢理ぐちゃぐちゃに犯す、ってのも愉しそうだよなぁ?♡♡♡泣いても喚いてもやめてやんねぇからな?♡♡♡下僕どもみたいに死ぬほどひぃひぃ言わせてやるよ♡♡♡」


「……下品なやつめ」


 応戦するため、太白も同様に神性を全身に巡らせていく。


「はぁっ!」


 やがて、銀髪の猫型亜人はこちらへ駆け出し、決戦が始まった。







「む……夢、か」


 障子越しに差し込んでくる朝日で、少しずつ眠っていた意識が覚醒していく。

見たものが見たものなだけあって、気分は重い。


 それは、なるべく思い出さないよう記憶の奥底にしまっていた、700年前の記憶だ。


 紫苑村はあのウヅメという亜人に襲撃され、滅亡の危機に立たされたことがある。

しかも、なんとか退けたはいいものの、結果として人口が半分以下にまで激減するという凄惨な出来事だった。


 次々彼女の能力で寝返っていく村人たち。そんな彼らと戦うことを恐れ精神を病んでしまう者たち。

姑息な侵略者はそうして出来た心の隙間に付け入り、被害はより増加していった。


 恐らく、元々の原因たる魔術師の集団が居なければ、全滅もありえただろう。

さらに信仰者の不在、すなわち神性が無くなる事は、太白の消滅にも繋がる。


 そして今、そんな「災厄」と十中八九同じ種族であろう存在に、喉元まで刃を突きつけられているのだ。


「くぅ……♡♡」


 鈴香を異空間に閉じ込めてからもう、二週間が経過していた。


 依然として身体は発情を続け、生活に深刻な悪影響をもたらしている。

また下腹部に浮かぶ紋様の影響か、症状はもっとひどくなっていた。


 性欲は際限なく、またこれまでにない速度で溜まり、少しでも発散しようと自慰をすれば印は光輝き成長しようとする。

しかもその時一瞬だけ感じた快楽は頭にこびりついていて、耐え続ける精神へ事あるごとに堕落を誘ってきた。


 だというのに自身の力ではやはり滅することが出来ない。


「はぁ……またじゃ」


 結果、後孔から溢れ出る愛液は毎朝布団や寝間着を汚し、悩みの種となっていた。

敷布へ出来たおねしょのような染みが恥ずかしい。

いつも起床する度、少しずつ確実に精神が削り取られていく。


 当然そんな状態で、神としての仕事に支障が出ていない訳がなかった。

先日行われた勉強会では、いちいち意識を散らしてろくに子供たちを見れていない。

しかも今梅と会うのはどうにもはばかられて、無理を言って会う約束を別の日にずらしてもらった。


 そんな憂鬱な毎日から脱するため、変わってしまった身体の治療に専念しなければならない、とは思っている。

しかし、最近は「紫峰祭り」の準備で相当に忙しい。


 紫峰祭りとは、毎年夏の時期に紫苑村総出で、もちろん太白も手伝って作る大規模な祭りだ。

娯楽の少ないこの地において貴重な楽しみの一つであり、その分村人たちの期待も大きい。


 それを、自分の事情で中止もしくは延期する気にはどうしてもなれなかった。

彼ら彼女らのわくわくした顔を見ると、直前では言いだそうにも言い出せない。

そのため一週間後の本番が終わったら、折を見て話そうと考えている。


「む……」


 すると、異空間に閉じ込めたままの鈴香に行きつく。


 あれから彼女には毎日食事を与えているが、ここ一週間は手を付けた様子が無かった。

また朝夕と定期的に内部を念視しているが、同じ場所から同じ体勢でずっと動いていない。


 もし今日も変わらないのであれば、中に入って様子を、生死を確認しようと考えていた。

罠の可能性があり危険だと分かってはいるが、しかし原因が居なくなることですんなりこの事件が解決する可能性もある。

あまりに楽観的な予想ではあるが、夏祭りを控えた今、準備から憂いなく楽しむため懸念事項は取り払っておきたいのだ。


 そして日夜肉体を苛む劣情とそれによる疲弊から、太白はとにかく早く解放されたかった。


 神性を練り、頭にあの小屋の事を思い浮かべる。







 暁光差すこの空間に入るのは、久しぶりのことだ。

鈴香を解放してからは用など無かったし、再度閉じ込めて以降も顔を合わせないよう入っていない。


 念視で見た通り、食事は一週間分全てが畳の上へ置かれたままになっている。

全てまるで手をつけた形跡は無く、少し傷んでしまっているものもあった。


 そして、同じように畳の上で転がっているうつ伏せの「死体」。

少し離れた所から観察するがぴくりとも動かず、魔力やフェロモンも感じられない。

おまけに呼吸すらしておらず、血色や肌艶まで悪かった。


 しかし死後あまり経っていないのか、身体の肉感は残っている。

特に前からでも見えることのある巨尻は、依然として高くいやらしい丘を形成しており、目が引き寄せられていく。

繋がっているこれまた肥沃で柔らかそうな太ももが、下半身周辺から視線を逃がしてくれない。

腰を打ち付けたらどれだけ気持ちいいのだろうか。

健康な男性にそう邪な感情を抱かせる肉体は、性欲が募りに募った太白のペニスを硬く張りつめさせる。


「っ……わしは何を……」


 少し視姦した後、発情しかけている自分に気づき、頭を激しく振って一度冷静さを取り戻した。

再度、なるべく下の方は見ないように観察していく。


「……」


 すると分かる恐らくは死んでいるという事実に、感慨を覚える。

思えばこの二か月は、嵐のように過ぎ去っていた。


 不意を突かれて襲われ、発情した肉体を弄ばれ、禍々しい紋様まで刻まれ。

良い記憶ではなかったが、ついに解放されるのだと考えれば清々しさと共に多少の名残惜しさもあった。

不可抗力とはいえ幾度も情事を重ねた相手だ。情も湧こうというものである。


「うむ」


 やがて、せめて最後に死に顔ぐらいは拝んでやろう、という感情が湧き上がってきた。

頭の隣まで行き、しゃがんで覗き込む。


 真横を向いた顔にはやはり、生気というものが感じられない。

眠るように逝ったのかまぶたは閉じられ、いつも憎らしく歪む目元とは似ても似つかなかった。

ただただひっそりとしている。


 また支える力を失ったためか口がだらしなく開き、中にある舌も頬の下側へと落ちていた。

粘膜は色が落ちて赤黒く、かなりの乾燥具合だ。


 これまで紫苑村の人々は亡くなればなるべく早く火葬していたため、太白自身放置された死体についての知識はあまり無い。

とはいえ、気配すら無い魔力やフェロモン等様々な条件も相まって、命が潰えたのだと改めて判断する。


 だが、その判断は致命的なほどに間違っていた。


「む?」


 鈴香の目が突然開き、つい驚いて視線が行ってしまう。


「なっ……あ……」


「くひひっ♡♡♡」


 そして一瞬肉体が硬直し、同時に妖しく煌めく瞳から催眠術が流し込まれてくる。

やけにどろりとしており、身体の奥深くまで根付いていくような感触だ。


「くっ」


 筋肉を無理矢理動かしてすぐさま視線を逸らし、少し距離をとる。

だが謎の術はかかりきってしまったようで、体内に自分の物ではないモノが蠢く。


 まずいと思う。

性交相手の力を奪うことが出来るのは知っていたが、既に自らを死体に偽装する事や、太白でさえすぐ正体の掴めない術が使えるとは考えもしていなかった。

油断が招いた危機的状況を打破するため、最後の手段に出るしかないと決断する。

ここで彼女を滅してしまうため、神性を掌に集めていく。


「……?なんじゃっ?」


 しかし、周囲に雷光が走るほど圧縮しきっても、何故だかそれを放つ気にならない。

攻撃しようとした時、意思は掻き消えていく。


 そこでかけられた催眠術の正体が、鈴香を傷つける行為を阻害するものだと推測できた。


「ならばっ!」


 であれば、と力の奔流を研ぎ澄ませ、攻撃用から拘束用に変化させる。

格上の自分に催眠をかけるのであれば、効力はかなり限定したものになるという判断からだ。


 立ち上がり始めた亜人の手足に狙いをすませ、放とうとする。


「ん゛ぉっ♡♡♡」


 その刹那、アナルから何かが入りナカを激しく愛撫され、思考がままならなくなった。

細かな毛のようなものでやけにざらついており、触れるものをこそばゆく刺激する物体だ。

溜まりに溜まった性欲が一気にぶり返し、驚くほど敏感になっていた肛門や腸壁が絶大な快楽をもたらす。

背筋が仰け反り、はしたない喘ぎ声が出て、集めた神性が消えていく。


「っ♡♡♡」


「くひっ♡♡♡」


 恍惚としてもやがかかった視界に映る、勝ち誇るようないたずらっぽい顔。


 あれほど悪かった血色は元に戻っていた。

それどころか企みが成功した興奮で赤らみ、口元の厭らしい笑みを悩ましく飾る。

視線は相変わらず獲物の様子を逃すまいとした鋭さで、にたりとした表情が憎たらしいのに、気持ちよくて抵抗できない。


 そしていつからか周囲にはふたなりの甘く青臭いフェロモンが漂っていた。


「おふぅぅ♡♡♡」


 気づかずかなり吸ってしまったのかナカはべっとり濡れており、侵入してきたモノによる乱暴な動きも受け入れてしまう。

体内で滅茶苦茶に暴れまわる有無を言わせない責めは、粘っこい愛液が緩衝材となって法悦だけを感じた。

すると恥ずかしい音が自らの下半身から聞こえ、未だ着たままの真っ赤な袴が、葡萄酒に似た色の大きなシミを作っていく。

しかも下腹部、ちょうど紋様のある辺りが異常に熱く、ひどく疼いていた。

既に相当な心地好さを味わっているにも関わらず、身体は淫乱すぎる女みたく「上」を求める。


「んぃっ♡♡♡」


 そんな太白の内心を知ってか知らずか、異物の先端は前立腺を捉えた。

柔軟に蠢く棒は様々な方向から力強く捏ね回し、握るように纏わりついてから揉む。

やたら器用で、的確に弱いところが愛撫されていく。


 その上密かに挿入されることを望んでいた腸壁も激しく摩擦されていた。

どうやら異物は入口周辺でとぐろを巻いているようで、内部が満たされつつ扱かれていく。

その状態で動かれると、まるでナカを磨かれているかのようだ。

汁を吸って湿り気を帯びた毛はまろやかに、だがブラシさながらに淫乱な腸内を清掃する。

すべすべしたチンポとは違うざらつきも持った刺激に、腰の奥底からぞわぞわした心地がこみ上げた。


「あぁあぁぁあ♡♡♡」


 思わず震えた吐息が溢れ出していき、全身は脱力していく。

下半身が笑って立っていられなくなり、ぺたりと地面へ座る。

しかし獲物の体勢が変わろうとも、ふてぶてしく体内を犯すモノは一切責め手を緩めない。

さらに正面で真っすぐ立つ鈴香との間で目線の差が出来たため、降り注ぐ眼光はより被虐心を刺すものになる。


「くはぁっ……♡♡♡」


 異物が少し速い速度で抜け始めた。

内壁にその身を押し当てつつ、今度は肛門が重点的に磨き上げられていく。

排泄に似た快感が背筋を粟立たせ、指先に力を籠めさせる。

また、分泌される愛液の量がより増えたためか卑猥な水音がひどい。

ぐちゅ、くちゃという響きが狭い小屋の中に木霊する。

当然オスを誘惑する甘ったるい媚香も充満していく。


「んんんっ♡♡♡」


 そうして抜かれれば、次にやってくるのは侵入だ。

たっぷりと水気を孕んだ物体が押し込まれてきて、いやらしい音色が身体の中から耳まで届く。

出て行く時よりも数段粘っこいそれは、どれだけ太白が興奮しているかを痛いほど表している。

もし相手に聞かれていないとしても、自分の痴態を見せつけられるようで恥ずかしい。


「おひっ♡♡♡っ……♡♡」


 やがて再度先端がGスポットへ当たり、メスの悦びが身体中を満たす。

だがすぐにモノは出て行く。

すると派手な粘音がまた部屋に響きだし、穴の持ち主を辱める。

袴がむせかえる汁気を吸って次第に肌へ張り付いて、じっとりした不快感を生んでいた。


「くぅぅっ……♡♡♡」


 嫌な感覚から逃れようと、意識は快楽に集中していく。

折り返した異物に掻き分けられていく腸壁や、細かな毛羽立ちによって何度もやすられる肛門の皺一つ一つがやけに分かってしまう。

徐々に、甘くも一生味わいたくなかった「あの場所」の前兆が、忍び寄ってきていた。

恐ろしくて、どうにか耐えたくて、太白は小さな自分の身体を抱きしめる。


「あっ♡♡♡あぁっ♡♡♡」


 しかしモノが内部で留まり、前立腺がこれまでより熱烈に圧迫され始めると、力は抜けていく。

思考力が低下しだし、鈴香によってもたらされる幸せを待ち始める。


 柔軟な棒状の物体は先端だけでなく全身を使いながら、弱点周辺の腸壁を囲み波打つように責めたててきた。

優しくも捉えどころのない刺激は堪えがたく、確実に追いつめられる。


「だめじゃぁっ♡♡♡たえねばっ♡♡♡んぅっ♡♡♡」


 さらに器用なことに回転での摩擦も足され、昇り詰めるまでの残り時間は素早く減っていく。

侵食するような重たい心地が四肢をどんどん駄目にし、身を捩って快楽を逃がすことすら許さない。

飲み込む暇すら無くなったよだれが、口の端から零れていく。


「ぁ……♡♡♡クるぅっ♡♡♡いやじゃっ♡♡♡わしはっ♡♡♡――♡♡♡♡」


 そしてどれだけ言葉で抵抗しようとも、最後包み込むように広く圧されれば肉体と精神は蕩かされ始めた。

ぞわついた多幸感が肉体のありとあらゆる箇所へ迸り、全てがどうでもよくなっていく。

手足がずっしりしているにも関わらず、深い痙攣がこみ上げて下腹部は突き上げるように大きく跳ね続ける。


 久しぶりに味わう絶頂に、心の底は歓喜した。

忘れかけていた敗北の味が、ありありと蘇ってくる。

呼応するように、下腹部の紋様は白衣の中から光輝いていた。





「はーっ♡♡♡はーっ♡♡♡」


 二週間分溜め込まれた性欲のためか、長い間身体を包む余韻が消えきらない。

忌むべき敵の前だというのに、はしたなく無防備な姿を晒してしまう。

対して頭は少しずつ明瞭になっていた。


 何故、こんなことになってしまったのだろうかと考える。

鈴香に危害を加えられなくなり、あまつさえ何もできずイかさせられたのはなぜだろうか。


 すぐに、自分はまた油断したのだと思い至る。

700年前あれほど厄介だった亜人と同じ種族である彼女の、意地の悪さを甘く見ていたのだ。

あれほど辛酸を舐めさせられたというのに。


 油断の原因は様々あるが、何よりも気が逸りすぎてしまった。

早くこの事件を終わらせたいと考えるあまり、あらゆることを自らに都合よく解釈していたと気づく。

よくよく考えれば、しばらく食事を摂っていないから死んだ、という判断はあまりに虫が良すぎた。


「んぉっ♡♡♡」


 思案していると異物が尻穴から抜けていく。

続けて袴からも這い出て、見せつけるように先端が目の前へ突きつけられる。


 それは、鈴香の尻尾だった。

銀色の毛並みは艶やかで、いつもなら高貴な気品を帯びている。

しかし、今は滴るほどに太白の愛液が纏わりついており、猥雑でいやらしい光沢を発していた。

間近にあるせいで、自分の甘酸っぱい香りを目一杯嗅がされ、見惚れてしまう。


 自身をしばらく見せつけるとやがて艶めく棒は縮み始め、彼女の背後へと戻っていく。

そしてそこには同じものがもう一本生えており、両方ともが愉しげに揺れていた。


 ウヅメにも同じように二本あったことを思い出す。

つまり彼女ら猫亜人の種族は何らかの原因、恐らくは力を蓄えることで尻尾の数が増えるのだ。

ここまで育ててしまったことに、深い後悔の念が押し寄せてくる。


「ふぁ……♡♡♡」


 すると間髪入れずに、裏筋を向けつつ目と鼻の先まで近寄ってきた亀頭。

丸みのある先っぽの尖りからは大量に我慢汁が溢れ続けており、砲身全体を激しい交尾に備えさせている。

粘液はあまりにどろどろとして、緩慢に流れていく様子が溶岩みたいだ。

色もその印象に違わずかなり白濁しており、ともすれば太白の精液よりも濃い。


 いつもこんな風だっただろうか。

思えば先ほどから漂ってくる匂いは異様で、記憶より数段饐えた下品すぎるものな気がする。

それこそ、先走りを幾度も塗り重ねて何日も放置したような。


 しかし身体は激しく疼き、ひどくオス臭いデカマラを味わいたくて自然と口が開いていく。


「すごい匂いですよね、それ♡♡♡」


「う……♡♡♡っ!?」


 見惚れていると、頭上から高く人をからかうのが好きそうな、どこか底知れない声が聞こえた。

一瞬言葉の意味だけが入ってくるが、やがて言葉が発された意味に気づいて驚き、視線を上げる。


「くひひっ♡♡♡すごいびっくりしてる~♡♡♡」


「お主……」


 そこには、こちらを見下ろし口を開く鈴香がいた。

大きな猫目は粘着質で性的な目をこちらに向けつつ、愉しげに歪んでいる。

口元はにたりと下卑た笑みを浮かべ、黙っていれば可憐で可愛らしい顔がかえって性的だ。


 間に見える腹や胸、肌は全体的に紅潮しており、彼女の強い興奮を表していた。

特に乳頭は立派に屹立し、なだらかな丘の頂にある桜色を強調する。


「そうですよ♡♡♡太白サマから頂いた力のおかげで私、喋れるようになっちゃいました♡♡♡」


「くっ……お前にやるつもりなどなかったのだがな」


「え~?♡♡♡でもいっぱいえっちしたじゃないですか♡♡♡朝も夜も、たまにお昼も、お互いに何度も何度も激しく求めあって……♡♡♡」


「それは……」


 言いつつ彼女は自らを抱き身体をくねらせていた。

チンポが真っすぐそびえ立ったまま派手に揺れ、豊かな腰がたぷつく様子に思わず目を奪われる。


 しかもあけすけで人を食ったような話し方に、どうにもペースを握られてしまう。

存在に気づかず何度も性交した後ろめたさと今の状況が相まって、優位が取れない。


「ま、でも今はそんなことより~♡♡♡」


 うろたえていれば、後頭部が持たれる。


「こっちの方に集中してくださいね♡♡♡」


「んむっ♡♡♡」


 そして、顔が肉棒に押し付けられた。

いつもより熱くて、イライラと青筋を立て激しく脈動している。

やっと現れたメスに歓喜しているかのようだ。

先端から勢いよく吐き出された先走りが毛髪や狐耳にかかる。


「どうですか~?♡♡♡ここ最近ず~っと溜めてた私のチンポは♡♡♡太白サマを犯す想像で我慢汁だらだら流してたからぁ……♡♡♡すっごい臭いですよね?♡♡♡」


「すぅ♡♡♡なんじゃっ♡♡♡これぇっ♡♡♡すぅっ♡♡♡いくらっ♡♡♡なんでもっ♡♡♡ふぅっ♡♡♡くさすぎじゃっ♡♡♡」


 ゼロ距離で嗅がされるオナ禁チンポは、頭が溶け落ちそうなほど刺激的な香りだった。

オスを強烈に想起させ、誰であろうと味わった者を発情させる青臭すぎる匂いだ。

濃厚に煮詰められ毒となったフェロモンは、太白の淫猥な本性を無理矢理引きずり出す。

息を吸うだけで全身が快楽に犯されてびくつき、アナルはより粘り気のある愛液を垂らし、肌は赤みを増していく。


「そんなに言うなら息を止めればいいじゃないですか~♡♡♡神様ならできるんじゃないですか?♡♡♡」


「っ♡♡♡すぅっ♡♡♡はぁっ♡♡♡すぅっ♡♡♡」


 揶揄する言葉が降ってくるが、呼吸を止められない。

二週間分の劣情が、下腹の紋様もあってそれ以上となった劣情がやめることを許してくれなかった。

貪欲に出来うる限り異臭を愉しみ、自ら破滅へと向かっていく。

鈴香の溜めこまれた媚香は、今の太白にとって強烈な依存性がある麻薬に等しい。


「くひっ♡♡♡必死に嗅いじゃってかわいい……♡♡♡じゃあ私はそんなかわいいお顔、我慢汁臭くしちゃおうかな~♡♡♡」


「んっ♡♡♡あぁ……♡♡♡だめじゃぁ……♡♡♡」


 やがて後頭部を押さえる手に力が入り、デカマラはこびりついた汚れをメス狐の顔で拭い始めた。

まず頬で亀頭全体が磨かれていく。

そこは新鮮な粘液に塗れ、今も新しいものが追加されており、引き摺られた水分がいやらしい音を響かせ続ける。

さらに音量は徐々に大きくなり、余分になった汁はえらから床や衣服へ滴っていった。


「あ~気持ちいい♡♡♡それにぃ……♡♡♡チンポ擦り付けられてるのにうっとりしちゃってる太白サマの顔、すごく興奮します♡♡♡」


「うぁ……♡♡♡」


 悔しいのに、なじられて屈辱的なはずなのに、やはり抵抗できない。

オスの象徴で柔肌を蹂躙されても、悦びを覚えてしまう。

何故なら、「印」と性臭のせいか先ほどから秘所が疼いて仕方ないのだ。

先ほど一度絶頂しただけでは、膨大な快楽の記憶を呼び覚ましただけで満足はまるで出来ていない。

結果既に蕩けていた頭は下半身の欲求に容易く支配され、ただただ交尾することだけを考えさせられている。


「抵抗しないなら、次は髪の毛を汚しちゃおっかな♡♡♡ひひっ♡♡♡前からこの綺麗な髪でチンポ扱いてみたかったんですよね~♡♡♡」


 続けて鈴香は黄金の髪を竿に絡め、そのまま自慰しだした。

丁寧に手入れをして誇りでもある毛の一本一本が穢されていく。


 太白はその光景を、熱に浮かされた表情でぼーっと眺めている。


「ふ~♡♡♡すごい優越感です♡♡♡太白サマのことぜ~んぶ私のモノにしたみたい♡♡♡」


 巨大な肉棒でのオナニーは豪快だった。

扱く白魚のような指はぎりぎり回りきっておらず、回転しながら全体を愛撫していく。

淫靡な浅黒さを帯びた肌を滑る、清楚な乳白色の手というコントラストがいやらしい。

また竿が長いためストロークも当然長く、肌同士が擦れる音まで長い。

そこに毛髪がじゃりじゃりという音を足す。


「んっ♡♡♡」


 さらに細長い指は時折カリ首を弄ぶ。

狭い輪っかで何度も往復する様子は、快楽を得る以上に毛を擦り付ける意図でもあるみたいだ。


 脳裏に二週間前堪能した裏筋が呼び起こされてくる。

あそこは特に匂いが強くて、味もひどく濃かった。

つまり、色々な体液による「汚れ」が溜まりやすい部分なのだろう。


 そんな部分を誇りで掃除される屈辱は大きく、甘ったるい。

ナカは自分でも磨かせてほしそうに激しくひくつき、メス臭を振りまいて交尾をねだる。


「すん♡♡♡はぁ~♡♡♡気づいてますか?♡♡♡さっきから自分がえっちな匂いたくさん出してるの♡♡♡」


「ふぁ……♡♡♡」


「しかもそんなスケベ顔しちゃって……♡♡♡」


「あぅっ♡♡♡」


 痴態をなじるように、鈴香は髪を解きチンポで顔を叩いてきた。

重く硬い物体によるずっしりした衝撃が来る。

頭が揺れると、少しだけ正気が戻っていく。


「くっ♡♡やめるのじゃっ♡♡すずかっ……♡♡んっ♡♡」


「くひひっ♡♡♡今更そんなこと言われてもなぁ~♡♡♡さっきから太白サマ、すごく愉しんでたじゃないですか♡♡♡」


「うるさいっ♡♡んむっ♡♡それをやめろといっておるっ♡♡んぐっ♡♡♡」


 ぺち、ぺちとぶつかる度鳴る音は冗談みたいで、緊迫した状況にそぐわない。

まるで抵抗する太白をあざ笑うかのようだ。


 視線の先には、天高くそびえたつ威圧的な肉の柱。

浅黒い肌には、大量の血液を輸送して激しく脈打つ血管がいくつも浮きだし、決してなだらかではない陰影を作り出している。

またそうして出来た出っ張りには、白濁した我慢汁が多く留まっていた。

脈動や振り下ろされるのに応じてそれらは少しずつ滴り、次から次へと新しいものが流れてくるためすぐ補充される。


 裏筋のように味の濃そうな血管のふちを味わいたくて、舌が一人でに疼く。


「じゃあやめさせたらどうですか?♡♡♡しないってことは~……♡♡♡チンポで叩かれるの好きってことですよね?♡♡♡」


「そんなことはっ……♡♡お主が抵抗できぬようにしたのであろうっ……」


「え~?♡♡♡確かに攻撃できないようにはしましたけど、他にも色々とやりようはありますよ?♡♡♡例えば、一回逃げて体勢を立て直すとか♡♡♡」


「――っ」


「この空間は太白サマの力でしか出入り出来ないんですよね?♡♡♡なら、そうすれば簡単にこの状況から抜け出せますよ?♡♡♡しないってことはやっぱり、私に気持ちよくしてほしいって思ってますよね?♡♡♡」


 図星だった。

思えばこの二週間ずっと、心の底では彼女から与えられる快楽を望んでいたのかもしれない。

だから迂闊な行為を重ね、自ら危機に陥ったのかもしれない。


 だが。


「はぁっ」


 それらとはまた別に、確かに存在する村人たちへの思いを胸に、全身へと神性を巡らせていく。

ひとまず鈴香の近くという危険な位置から逃げるために。

へろへろになった脚に無理矢理力を籠め、一度小屋の外へ跳躍しようとする。


「逃がしません……よっ♡♡♡」


「もがっ♡♡♡」


 しかしその瞬間、開きっぱなしだった口へチンポがねじ込まれた。

纏った煮詰まり量も多い粘液たちが舌へ著しくなすり付けられ、淫猥な苦みとエグ味を広げていく。

濃厚な味わいに思考は停止し、肉体は一気に発情する。

さらに後頭部は手が強く押さえつけ、絶対逃がさないとばかりに拘束していた。


 口内にオス臭をこびりつかせるためのピストンが始まる。


「んぶっ♡♡♡んっ♡♡♡ひゃめっ♡♡♡」


「今更逃げられると思ったんですか?♡♡♡くひひっ♡♡♡今日は自分がマゾメスだってこと、し~っかり分からせてあげますからね♡♡♡」


 動きは遅くとも念入りだ。

反り返りを利用して上あごには新鮮なものが塗りたくられていく。

そして裏筋が未だ落ちきらない淫靡な汚れを下あごへ押し付ける。

側面は柔らかい頬へ食い込んで、濡れずとも光沢が出そうなほど磨かれていく。


 元々性器ですらない粘膜が、洗浄のため使われているかのようだった。

ごしごし、ごしごしと亀頭は密着しながら肉ブラシを使い、二週間溜まりに溜まったものと持ち主の鬱憤を綺麗さっぱり落としていく。

よだれと攪拌されやや粘性を失った混合液が、泡立ち粘った音を鳴らしつつ、口の端から零れる。


 しかし乱暴をされているというのに、太白の身体には快楽が広がっていた。

それは口がこれまでの交尾で性感帯として発達しているためだけでなく、ひどく被虐的な扱いのためでもある。

本性がそうなのか、調教されたのかは定かではないが、とにかく背筋がぞわついてたまらない。


「あれ~?♡♡♡悦んじゃってませんか~?♡♡♡」


「ひがっ♡♡♡ひゃめりょっ♡♡♡」


「嫌だって言うなら、私の身体を押し退ければいいじゃないですか♡♡♡太白サマ、さっきから全然抵抗しませんよね♡♡♡」


「っ♡♡♡」


 言われて初めて両手を彼女の柔らかな腰に当てた。

無理矢理されることが気持ちよかったのは確かだが、実際の所驚いてしまって動けなかったというのが正しいはずだ。

だというのに揶揄されると、事実が偽の事実で上塗りされていくような気がした。

抵抗するため、くにゃくにゃの肉体でどうにか鈴香を押し退けていくと、豊満な肉はむっちりと受け止める。


「くひひっ……♡♡♡いいですよぉ……♡♡♡それじゃあも~っと愉しいことしてあげますから、『本当に嫌だったら』抵抗してくださいね♡♡♡」


「んぐぐぅっ……んぐっ♡♡♡」


 しかし神性による何の肉体強化も無い状態では、膂力はこちらの方が下らしかった。

少しずつ少しずつ肉棒の先端は喉奥目がけて進んでいく。

まるで、太白が本当は嫌ではないみたいに。


「……♡♡♡やっぱりこういうことされたいんですね♡♡♡抵抗してるのも形だけなんですよね?♡♡♡心の底ではチンポに負けたがってるんですよね~?♡♡♡」


「ちがっ……おごぉっ♡♡♡」


「は~♡♡♡奥入っちゃった♡♡♡」


 やがて反抗もむなしく、亀頭が奥を押し広げる。

不思議な感覚だ。

本来食事や水しか入れない場所へ異物が侵入しており、えずきそうになる。

だというのにこれまで飲まされた体液の影響か、摩擦によって快楽が生まれていく。

さらに粘膜がチンポときつく密着しているらしく、細かな震えや熱が伝わってきていた。


「ぐっ♡♡♡」


 意外な心地に驚いて抵抗がまた緩み、より深く突き刺さる。

反り返りが激しくあまりに硬いため全てでは無いが、半分ほどを受け容れてしまう。

興奮で未だ血が充填されていっているのか、びくつき反り返ろうとする先っぽは背中側を何度も激しく擦っていた。

同時に先走りが沢山迸っているのが分かる。


「うわ、その顔えっろ~……♡♡♡はぁ……♡♡♡このままでも射精出来ちゃいそう……♡♡♡」


 ディープスロートの不快感でろくに力が入らなくなり、せめてもの抗議に仁王立ちする鈴香を睨む。


 相当な快楽と優越を感じているのだろう。彼女の口はだらしなく惚けていた。

同じように頬、目尻も溶けたみたく垂れ下がり、うっとり、という言葉をそのまま表すかのようだ。

しかし決して後頭部を拘束する手は弱まらない。


「っ♡♡♡」


 そこでふと、神の視力が瞳に反射する自分の姿を捉えてしまった。

口元には血管がうねりごつごつした浅黒い棒が突っ込まれており、あまりに哀れだ。

目には反射で出たのだろう涙が溜まり、零れていく。

しかも身体が小刻みに震えてもいて、苦しんでいることが見て分かった。


 だが同時に、オスマラで制圧されているその姿に見惚れてしまう。

本来食事用として使う場所を、ただ鈴香が気持ちよくなるために使われているのだ。

自分は最早余すところなくメスなのだと、被虐的な感情が芽生える。

支配される悦びに、ぞわりとした甘い震えも湧く。


「ひひっ……♡♡♡あ~ヤバ……♡♡♡抵抗しない太白サマ見てたらせーし出したくなってきちゃった♡♡♡」


「ひぅっ♡♡♡」


「あ♡♡♡『欲しいよ~』ってナカびくってした♡♡♡それとぉ……♡♡♡乱暴されて気持ちよくなってるの、バレてますからね?♡♡♡」


「ひがっ♡♡♡」


 太白の内心を見透かしてくる亜人。


「お望み通り、太白サマの事を想って溜めてた濃ゆ~い精液、奥にいっぱいごちそうしてあげます……よっ♡♡♡」


「ごぼっ♡♡♡」


 そのまま喉のさらに奥まで、腰の力も利用してイラマチオし始めた。

堂に入ったピストンはまるで遠慮というものが無く、普通の人間であれば怪我し窒息してしまいそうなほど。

持ち主の欲望を表すように肥え太った亀頭が易々と気道を塞ぎ、大量に出てくるよだれを纏わせながらモノが入ってはいけないところまで入っていく。

かといって幹が優しいわけでは無かった。

先端部分が通った後をぞりぞりと確実に耕している。

まるでメス穴へ挿入しているかのような交尾音と、少年の苦しそうな喘ぎが響く。


 しかし、実際神の肉体はそんな狼藉を受け容れていた。

傷つくことも窒息することも無く、多少の不快感とそれを優に超える快感を味わいながら、されるがまま獣欲をぶつけられている。


「ふっ♡♡♡ふっ♡♡♡くひっ♡♡♡こんなに乱暴してもっ♡♡神サマの身体は全然傷つきませんねっ♡♡ほんとっ♡♡私に犯されるためっ♡♡♡生まれて来たんじゃないですかっ?♡♡♡」


「――♡♡」


 彼女の言葉はまた事実に都合のいい妄想を乗せ、押し付けてくる。

だというのに心は蝕まれ、やや恍惚とした頭へ意味が入ってきた。

発情と、うっすらした本当にそうなのではないかという歪んだ思いが密かに根付く。


「チンポぎゅうぎゅう締め付けてるの、分かりますよ~……♡♡♡」


「ごぽっ♡♡」


 高すぎるカリや尖端が、押し出そうと狭まる粘膜を引っかけぞりぞりと擦りたくる。

激しい上反りのせいもあって、摩擦は著しかった。

緩慢な粘っこい動作はメス穴を虐める時に似ており、喉マンコは同じように法悦をたくさん迸らせていく。


 チンポも相当気持ちいいらしく、断続的に痙攣しては濃い先走り汁を何度も肉へ引っかけていた。

その度かけられた場所は火照り、敏感さを増す。


「いつかこっちだけでもイかせてあげますね……♡♡♡ふぅ♡♡♡せーし上がってきた……♡♡♡♡」


 やがて囁きと共に、異物がわななき始める。

すると、あれほど激しかったピストンは喉奥を丹念に捏ね繰り回すようになっていった。

最も敏感な亀頭周辺が、その身をなすり付けながら腸壁とは違う肉の感触を堪能している。

特に裏筋が好きなのか、体重をかけ下へ押し込む動きの最中は甘い息遣いが多い。


 太白の喉仏の辺りは、それに合わせて膨らんだ。

さらに押し出された空気がぐぷっと下品な音を鳴らす。


「このまま注ぎ込んであげます♡♡♡喉に中出しされる感覚、愉しんでくださいね……♡♡♡」


「っ……♡♡♡」


 まずいと思った。

彼女の体液は強烈な媚薬で、恐らく日に日に効果が強くなっているが、喉でも受け止めてしまっていいのだろうか。

それも、ひときわ強力そうな精液を。


 しかし危惧とは裏腹に、このまま射精されるのはどんな感触なのだろうか、と体験してみたい気持ちが鎌首をもたげている。

脈動しながら白濁液を放出するチンポが、脳裏をかすめていく。


「ふぅ~……♡♡♡出しますよ~♡♡♡んっ♡♡♡♡♡」


「――っ♡♡♡♡」


 だが、そうこうしているうちに鈴香は出来る限り奥へ腰を突きこみ、絶頂を迎えた。


 狭い喉の中で、竿から先端までが一気に膨らみ、しぼむと同時に粘っ濃いオス汁がびゅくびゅくと爆発し喉仏の反対側へぶちまけられていく。

本来そこはそんな使用方法では無いはずなのに、どこか満たされる悦びがあった。

オス汁はそのままこびりついて流れないまま、どんどんと新しいものが追加され、次第に口腔内へ逆流し始める。

毎回量があまりにも多いため、小さい身体では簡単に溢れてしまった。


「くひひっ♡♡♡はぁ~……♡♡♡」


 デカマラは射精中も蠢いて、獲物の体内に自身の体液を塗り付けてマーキングする。

最奥が終わると少し抜け、新鮮なものを足しながら余すところなく擦っていく。


「んぇっ♡♡♡」


 そして舌へは念入りに念入りに、噴出孔たる尿道口を直接向けて摩擦してきた。

動きは恋人とのディープキスのようで、とにかくねちっこい。

幾重にも、洗浄しても無駄になりそうなほど、味蕾を覆い尽くし何を食べても精液味にされてしまいそうなほど、とにかく重点的に摺り込まれていく。


 甘く、苦く、淫猥な猫亜人の「味」を、太白はたった一度の射精で無理矢理覚え込まされていった。





「ごほっ♡♡♡ごほっ♡♡♡」


 ようやく解放された口で、中出しされたモノを吐き出そうと何度も咳き込む。

畳へと落ちていく精液はダマになっており、二週間分濃縮されよほど重たいのか大きな音が鳴る。

色も相当に黄色く、向こう側が見えないほど濃い。


 鈴香の欲望の果てしなさを象徴するようだった。

また彼女の「穢れ」そのものにも思えて、なるべく体内に残らないようえずいていく。


 しかし、身体の疼きは最早限界に近い。

口から喉にかけては異様に熱くて、屈辱的だったイラマチオを求めてさえいる。

さらに尻穴は思考を乗っ取り、快楽を貪ろうとばかりに満たされない不快感を生む。

今も白濁がもったいないという考えが脳裏をかすめているし、交尾したくてたまらない。


 太白はそれらをどうにか精神力で耐えていた。


「ふぅっ♡♡♡ふぅっ♡♡♡」


 あらかた粘液を出し終え、荒くなった呼吸を整えていく。

だが念入りに舌へ摺り込まれたためか、未だ磯臭い風味は口内に残り、メスを悦ばせるオスの味が味蕾を犯し続けている。

当然意識は度々持っていかれていた。


 なんとか抵抗の意思を示すため、一度顔を上げる。


「は……♡♡♡ぁ……♡♡♡」


「くひひっ♡♡♡」


 すると自分と亜人との間にある、大量の精液が纏わりついたチンポ。


 特に先端からカリにかけてはひどい。

亀頭は薄く延ばされたもので黄ばみ、所々には塊が乗っている。

ただでさえ女殺しの傘を開きいやらしいカタチをしたものが、同じくいやらしい液体で装飾されていた。


 しかもカリ首に至ってはびっしりと覆われている。

きっと口腔粘膜から引き摺り出す時、その高い出っ張りで持ってきてしまったのだろう。

濃縮された我慢汁と白濁汁のマリアージュを堪能したくて仕方がない。


 そして竿の中ほどまでも付着したものたちは、少しずつ根本へと滴り、浅黒い肌にいくつものてらつく筋を作っていた。


 見ているだけでも発情が深まっていく代物だ。

視線を逸らして冷静さを取り戻さないといけない。

だというのに、頭はそれを頑なに拒否していた。


「太白サマ、すごくえっちな顔してる♡♡♡はぁ……♡♡♡それだけでもせーしいっぱい出せちゃいそう……♡♡♡」


「ふぁ……♡♡♡」


 揶揄する言葉と共に肉棒は脈打ち、先っぽから先走りを溢れさせる。

精液よりも滑らかな液体は、途中途中で黄ばんでいきつつ下へと流れていく。

幹と金玉袋の境目には、そうして水溜まりが出来ていった。

やがてはそこからも数筋の雫が垂れて、中にある今も激しく活動する睾丸を強調する。


 射精後も射精前と全く変わらない興奮を続ける雄性器に見惚れ、いつの間にか近づいてきていることに太白は気づかなかった。


「これ♡♡♡」


「んむっ♡♡♡」


 視界を覆うようになり、続けて無遠慮に、自身の重さを押し付け休ませるみたく乗ってくる。

半分から上が、顎から髪、狐耳にまで当たっていた。

匂いをゼロ距離で嗅がされる。


「もしお尻に欲しかったら、ぜ~んぶ綺麗にしてください♡♡♡」


「っ♡♡♡」


 鈴香の言ったことは、下半身の願望を叶えるものであったため蕩けた頭にすっと入っていく。

つまりは、チンポにこびりつく精液を全て舐め取れというものなのだろう。


 もちろん抵抗はあった。

なにせついさっきえずいて吐き出したものと同じ液体を、再度、それも自ら摂取しなければならないのだ。

行動をも否定されているように感じられ、深い屈辱が心を満たしていく。


 だが、匂い立つ甘ったるいフェロモンが、下腹部に刻まれた紋様が、性欲に支配された膣穴が、誘惑を受け容れろと囁いてくる。

敗北し、彼女の言いなりになる快楽を貪れと、思考を乗っ取らんばかりに主張し続ける。


「あ……♡♡♡」


 実のところ、太白も限界だった。

これだけ淫猥なものを見せつけられて耐えるなど、彼には無理なのだ。

それも、発情に発情を重ね、火照りきった肉体では。


「んぇ♡♡♡」


「くひひっ♡♡♡」


 そうしてメス狐は、沢山絶頂することで溜まった劣情を発散するため、という言い訳を立てつつチンポへ舌を這わせ始めた。


 まずは中ほど、太い筋が数多くうねる箇所を清めていく。

すると鈴香はやりやすいよう、位置を調整した。


「れぇ♡♡♡れる♡♡♡」


「ふぅ~……♡♡♡」


 少し前想像していた通り、血管の周辺は味が濃い。

饐えてエグ味が強くなった先走りに、新鮮な精液の仄かな甘みが混ざっている。

美味しくて同じところ、特に出っ張った場所を責め続ければ、悦びを表すように脈動は強まった。

早々に「綺麗にする」という目的を忘れ、肉棒自体を愉しみだしてしまう。


 また、砲身の火照りはベロが溶かされてしまいそうなほどだ。

どれだけよだれをまぶしても全く冷えることなく、近くに居るとむらむらした湿っぽい熱が漂ってくる。

汗やその他の体液が混ざり合った重厚なフェロモンが、熱によって際限なく立ち昇っていた。


 しかもどれだけ強く舌愛撫しようとも意に介さないほど硬い。

単なる生殖器であるはずなのに、まさしくオスの象徴と言うべき威容だ。

見ているだけでメス心が表出し、うっとりと陶酔していく。


「くひひっ♡♡♡太白サマ♡♡♡チンポぺろぺろしてる姿、えっちでかわいいですよ……♡♡♡」


「ふぅ♡♡♡んれ♡♡♡ちゅぷ♡♡♡」


 すると鈴香の揶揄する囁きや、頭を撫でられるのさえ気にならない。

というかむしろ、嬉しいとすら感じてしまう。

夕焼けの差す小屋には、交わりに夢中なけだものたちの息遣いだけが聞こえていた。


「んくっ♡♡♡っ♡♡♡んくっ♡♡♡は~っ♡♡♡」


 やがて口に溜まった精液を、太白は音を鳴らして飲み込んでいく。

喉越しはべっとり重たく、人であれば窒息させられてしまいそうなほどだ。

最早飲み込むというか、ただ奥へ受け容れ緩慢に流れていくのを待つしかない。


 だが、媚毒によってそこは性感帯と化しているため、動作の度快楽が身体を震わせる。

四肢には力が入り、指先が小刻みに跳ねていく。

さらには意志を持たない亜人の体液にそれをされているという事実が、心をも甘くさすった。


「ふぅ♡♡♡……んぇ♡♡♡」


「……♡♡♡そのままチンポ、いっぱい愉しんでくださいね~♡♡♡」


 そうして全てを嚥下し終えると、彼は再びチンポを清めていく。

身体は既に獣欲で支配され、突き動かされていた。


「じゅ♡♡♡じゅぞ♡♡♡んくっ♡♡♡っふ♡♡♡」


 竿の底面にある尿道が張り出して出来た山には、白濁液が満遍なくこびりついている。

逆流したものでひたひたになった下あごと接していたため付着したのだろう。

量はあまりに多く、少し間が開いたため滴っているものもあるが、しかし濃さ故か浅黒い肌は所々しか見えない。


 まずは啜り、体内を犯されつつ飲み干していく。

時折あるダマは、ゼリー状のものを啜る時と似た感触だ。

口内に入ると舌へ我が物顔で圧し掛かり、甘臭い風味と味で頭を蕩かす。


「太白サマお掃除上手~♡♡♡やっぱりぃ……♡♡♡元からメスの素質があったんですね♡♡♡」


「ん……♡♡♡けぷ……♡♡♡」


「ひひっ♡♡♡えっちなげっぷでお返事しちゃって……♡♡♡」


 あれほどべっとりと付いていた精液は、みるみるうちに無くなっていった。

悩ましい熱を感じる胃から空気が昇ってきて、はしたないげっぷとなって出て行く。

普段の太白であれば決してしないことだが、今はどうでもいい。

むしろ口内へ広がっていく下品な磯の香りが、さらに頭を恍惚とさせる。


「れぇ……♡♡♡」


 最後に啜りきれなかったものを舐め仕上げをすれば、あとは先端部分を残すのみとなった。


「……♡♡♡」


 親切にも、目の前まで移動してくる裏筋。

そこには他と比にならない「塊」がこびりついている。

高いえらが捕まえ、纏めたせいで垂れ落ちる気配は無く、もちろん亀頭と竿の境目など一切見えない。

しかも奥には二週間分の汚れが、先ほどあそこまで擦り付けられてもなお、恐らくまだ残っているのだ。


「すん♡♡♡すん♡♡♡くぁ……♡♡♡」


 発されているオスを強烈に意識させる匂いなど嗅げば、一刻も早く欲しくなる。


「んぇ♡♡♡」


 たまらず太白は、肉舌を白濁に差し込んだ。


「っ♡♡♡」


 その瞬間幸せを感じ、ぺろぺろと節操のない動きが止まらなくなった。

根本を持って固定し、氷菓子を素早く舐め溶かすようにベロを上下させていく。

はしたなさを強調する短い水音が絶えず鳴る。


「くひひっ♡♡♡がっついちゃって……♡♡♡」


「ふっ♡♡♡ふ~っ♡♡♡」


 カリ裏は濃厚な青臭さとむせかえる様な香りを放つ精液が混ざり合い、メスにとって至上の甘露を作り出していた。

一舐めすれば散々オス汁を摺り込まれた性感帯が沸き立ち、法悦を身体中に広げていく。

あまりの多幸感で、チンポの掃除用具になる事を思わず願ってしまう。


「むふ~っ♡♡♡」


 するとあっという間に裏筋を綺麗にしてしまい、くびれの周囲へと移動した。

今度は丹念に時間をかけて堪能していく。


 高い段差に舌を引っかけつつ舐ると、感触も素晴らしい。

竿の硬さと亀頭の柔らかさの違いが、さらなる愉しみを与えてくれる。

同時に未だ新鮮な汚れもえぐり取ることが出来、刺激的な味わいに舌鼓を打ってしまう。


 しかも時折舌先でぐりぐりと擦れば、新鮮な我慢汁が滴ってまた異なる風味が足された。


「うぁ……♡♡♡キくぅ……♡♡♡私も早くえっちしたくなってきちゃった……♡♡♡」


「っ♡♡♡」


 聞こえてくる鈴香の囁きに気づいた太白は、早く交尾をするため愛撫を早める。

それほどまでに発情は深まり、呼応するように尻穴の濡れはひどくなっていた。

垂れた愛汁は既に袴から染み出し、畳にまでいやらしいシミを作っている。


「あむっ♡♡♡ん~っ♡♡♡」


「ふ~っ……♡♡♡」


 彼は最後に残った亀頭を咥え、唇できつく締め付けつつ引き抜いていく。

こびりついた精液たちは容易くこそぎ取られていき、口の中へと入った。

空気の破裂する下品な音が、絶えず響いている。


「んくっ♡♡♡んくっ♡♡♡」


 やがてそうして集め終わると、貪欲にすぐ飲み干していく。


「ぷは♡♡♡」


 終わったとばかりに口内を見せつけるまでは、情事への強すぎる期待感を表すほど早かった。


「くひひっ♡♡♡」


 亜人は上からこちらを視姦し、ぞくぞくと身を震わせる。


「あっ♡♡♡」


 そして綺麗になったことを確認し終わると、彼女も我慢できないとばかりにすぐ肩を押し床へ倒してきた。

手慣れた様子で袴を脱がせ脚を開かせると、そのまま顔が真上へ来るよう覆いかぶさり、正常位の体勢になってくる。

チンポはペニスに少し乗っていて、血液の詰まった重さを教え込んできた。


「それじゃあちょろ~い太白サマのお尻、そろそろ頂いちゃいますね♡♡♡」


 揶揄しつつ見下ろしてくる鈴香の顔は、やたら嗜虐的だ。


 見開かれた釣り目の中心にある瞳が、オスの獣欲剥き出しであまりにもぎらついている。

受けるものに「お前を犯しぬいてやる」と言外に伝える視線は、しかし被虐心がひどく刺激された。

激しくて、どうされてしまうのか想像もつかない。


 反面口元はいくらか余裕そうで、にたりと厭らしい笑みが浮かぶ。

それは恐らく身体だけでなく、精神まで徹底的に嬲られることを予感させた。


「んっ♡♡♡」


 期待に疼くケツマンコへ、チンポが当たる。


「ふ~♡♡♡お互い久しぶりですし、最初はいちゃいちゃしましょうか♡♡♡」


 そのまま何度か啄むだけのバードキスが行われていく。

だが双方あまりに濡れそぼっているため、響く音はぐちゅ、ぬちゅ、といやらしい。

もしかすると、混ざり合った液体が淫靡な橋をかけていそうだ。


 次第にキスは深さを増していき、ひくついて食むように蠢く尻穴へ亀頭がうっすら入った。

すると括約筋は歓喜してちゅぱちゅぱ吸い付き、愛おし気に「えっち」をねだる。

同じように太白の肉体も挿入を求めて疼き、切なく震えていた。

恍惚とした頭で、鈴香に思わず甘い視線を向けてしまう。


「もうナカにチンポ欲しくなっちゃいました?♡♡♡太白サマはえっちですねぇ……♡♡♡」


「っ♡♡♡」


「じゃあお望み通り、ナカでいっぱい味わわせてあげますね♡♡♡ほら、ずぷずぷ~♡♡♡」


「あぁぁぁっ♡♡♡♡」


 彼女は期待に応え、遂に肉棒を入れ始めた。


「ひひっ♡♡♡ナカあっつぅ……♡♡♡」


「はふっ♡♡♡はふっ♡♡♡」


 久しぶりのデカマラは格別だ。

ずっと寂しがっていたマゾまんこが、猫亜人専用に耕された穴がみっちりと満たされていく。

しかも、記憶よりもずっと熱く硬く煮え滾り、中出しする気に溢れたモノに。


 腸壁は熱烈な歓迎を伝えるべく狭まり、くまなく抱きしめる。

すると互いが互いを摩擦し合い、強烈な快楽を生む。

あまりの幸せに思わず息は引き攣り、意識は飛びそうになった。


 動きは緩慢で穏やかだが、激しい興奮故ただ受け容れることしかできない。

最もそれは、発情に発情を重ねた彼にとっては望むことだった。


「は~っ♡♡♡は~っ♡♡♡」


「んぃっ♡♡♡あっ♡♡♡ひぐっ♡♡♡」


 夕焼けに照らされた小屋の中には、早くもオスとメスの喘ぎや、粘液が空気と混ざり合って鳴る卑猥な音が響いている。

特にメスの喘ぎはまるで余裕が無く、低くて濁りがちだ。


 さらに二人からはむせかえる様な交尾臭が湯気となって立ち昇っている。

それは臭いと感じるほど甘ったるいのに、ひどく劣情をそそる匂いだった。


「お゛っ♡♡♡♡」


 太白は時折跳ねるチンポに前立腺を強く潰され、一際汚い嬌声を迸らせる。

悦びで、全身へは既にぞわぞわしたアクメの予兆が現れていた。

四肢やナカは切なげに震え、視線が焦点の合わないまま揺れて虚ろになる。

また、背筋には甘美な痺れがこみ上げ、意識が強制的に尻穴へと集中していく。


 体感では異様に長かった二週間を経て味わう交尾は、それほどまでに嬉しい。


「くひひっ♡♡♡太白サマもうイきそうになってますね♡♡♡」


「うぁ……♡♡♡」


「じゃあ、このままゆっくりじわじわ入れてってぇ……♡♡♡最後前立腺と一緒に奥ぎゅ~♡♡♡って潰してとどめ刺してあげます♡♡♡」


「っ♡♡♡は~っ♡♡♡は~っ♡♡♡」


「ふか~いメスイキで頭バカにしちゃいましょうね~……♡♡♡」


 鈴香は憎たらしい笑みを浮かべて揶揄しつつも、強烈に期待を煽ってくる。

細められ垂れた目尻は、これから襲い来る責めのねちっこさを痛いほど表していた。

真っ赤に染まった鼻尖が、彼女が堪能している嗜虐感の激しさを物語る。


 相変わらず低い速度で肉マラは奥を目指す。

もたらされるのは静かにこみ上げ募っていく幸せと、敏感すぎる腸壁から伝わるカタチだ。


 カリ高で、長太くて、出っ張りを作るほどの血管がうねりにうねっている。

さらに亀頭は肥え太っていて、底部には尿道が隆起し鋭く高い山を作っている。

そんなことは分かりきっているとばかりに、ナカは自らひだを各所へ愛おし気に絡みつかせ、互いに最大の快楽を得ていく。

蛇同士が交尾するように、恋人たちが舌を複雑にくねらせ相手の肉を貪るように、深く、深く。


「は~ヤバ♡♡♡すけべまんこに精液搾り取られそうです♡♡♡そんなに私のチンポ欲しかったんですか~?♡♡♡」


 下卑た問いかけに応じ、膣内はうぞうぞと蠢いた。

体内から、粘液を帯びた触手達がうねり合うみたいな、やたらといやらしい水音が鳴り響く。


「ひひひっ♡♡♡それなら奥ぎゅ~する時、たくさん中出しもしてあげますね♡♡♡二人で溶けちゃいましょう?♡♡♡」


「!♡♡♡フーッ♡♡♡フーッ♡♡♡」


「……♡♡♡♡」


 さらなる誘惑に、太白は鈴香の腹部へ脚を巻き付けた。

同様に腕を彼女の首へ回し、可愛らしく、卑しく中出しをねだる。


 すると、間もなく体内を占領し尽くそうとしているチンポは大きく跳ね、鈴口からは大量の我慢汁を吐き出す。

粘液は異常なまでに熱くて、一般的な精液ほどには粘っこい。


 だが求めているのはもっと濃く熱くオス臭い、どろねばの液体だ。


「じゃあ、最後のしましょっか♡♡♡」


「ぁ……♡♡♡」


 上から降ってくる言葉の意味を理解し、肉体は深い絶頂の準備を整えていく。

与えられる快楽を受け容れるため脱力しきり、奥と前立腺に意識を集中する。


「……むぎゅ~♡♡♡♡」


「お゛ひっ♡♡♡♡イグっ♡♡♡♡ぅ♡♡♡――♡♡♡♡♡」


 そして、へそ辺りが出っ張るほど強く猫亜人マラを押し付けられると、太白の全ては白く染まっていった。


 気怠く蕩かす膨大な多幸感が一瞬で全身を駆け巡り、快楽を得るための性感帯にしていく。

亜人に絡めていたはずの手足は少しずつ崩れ、床へと垂れる。

しかし触覚すらメスイキに支配されており、気持ちいい以外感じない。

まるで宙に浮いているかのようだ。


「んっ♡♡♡ふ~♡♡♡♡」


「っ♡♡♡♡イっ♡♡♡♡――♡♡♡♡♡」


 であるにも関わらず、中出しされる感触と悦びだけはやけにはっきりと分かった。

それこそ絶頂を重ねてしまうほどに。


 弾け、体内を満たしていくオス汁は重たくて弾力すらある。

当たった腸壁はさらに幸せを与えられ、アクメをどこまでも深くしていく。


 太白は、自分が何者であるか分からなくなるほど、強烈なものを味わっていた。





「ぐぅっ♡♡♡よせっ♡♡♡すずかっ♡♡♡」


「くひひっ♡♡♡そんなこと言ってもナカはすっごくひくひくしてますよ~?♡♡♡」


「んぉっ♡♡♡そんなことはっ♡♡♡――ふぅっ♡♡♡」


 これまでに無いほど深いアクメを終え、太白の二週間溜まり続けた劣情は相当に発散されていた。

結果ぼやけていた思考は冷静さを取り戻し、言葉での抵抗を紡げるようになっている。


 しかし、肉体は未だひどく敏感なままだった。

依然としてガチガチに勃起したままのチンポが挿入されていては、攻撃もままならない。

さらにおびただしい量中出しされた白濁汁を腸へ念入りに摺り込まれると、快楽が全てを押し流そうとする。

ぐちゃぐちゃとうるさいぐらい響く音が、狐耳を犯す。


 おまけに鈴香の体液、特に精液はひときわ強力な媚薬なのだ。


「このままお腹の印、えっちに育てていきましょうね♡♡♡」


「っ♡♡♡そうじゃっ♡♡♡それのせいでわしはっ♡♡♡この二週間っ♡♡♡おひっ♡♡♡」


 全身が再度発情を始め、少しずつ思考力にもやをかけていく。

早く何か行動を起こさなければならないのに、意思も策もどこかへ奪われていくばかりだった。

そして、下腹部では紋様が毒々しい桃色に激しく発光している。


「なんなのじゃっ♡♡♡それはっ♡♡♡んんんっ♡♡♡」


 忌まわしくて、元凶であろう亜人に問い詰めた。


「ひひっ♡♡♡これは淫紋って言うんです♡♡♡」


 すると、彼女は得意げな顔をしてぺらぺらと語り始める。


「私と沢山えっちするとお腹に浮き出てきて~♡♡♡浮き出てくるとその人の身体をもっとえっちにするんですよ♡♡♡」


「くっ♡♡♡……相変わらず陰気なことばかりっ♡♡♡」


「具体的にはえっちしたいって気持ちが強く深くなったり、えっちでもっと気持ちよくなれたり……♡♡♡」


「っ♡♡♡」


「しかもそれ、気づいてるかもしれませんけど成長するんです♡♡♡えっちな気分になったり気持ちよくなったり、あとは私の体液を飲むとすごく……♡♡♡あ、もちろん下のお口でもです♡♡♡くひっ♡♡♡」


「なっ……んひっ♡♡♡」


 喋りつつも、鈴香は腰を止めていない。

今されている動きがゆくゆくはどんな結果を生み出すのか。それを聞かされながら精液が摺り込まれていくのは背徳的だった。

蜘蛛の糸に絡め取られていくような気持ちになる。


「それで、成長すればするほど太白サマはもっともっとえっちになります♡♡♡あとはぁ……♡♡♡太白サマの力も、もっとたくさん吸えるようになるんですよね~♡♡♡」


「なんじゃと……ぐっ♡♡♡」


「しかも太白サマの力って特別だからぁ……♡♡♡私、最後には神様になれちゃうかも♡♡♡」


「なっ……」


 神性とは、有り体に言えば世界そのものに介入する力である。

それを悪意に満ちた彼女が得れば、どんな被害が出るかは想像に難くない。

むしろ想像以上の災厄が訪れる可能性すらある。

紫苑村を悲劇の中心にしないよう、決してこれ以上吸わせてはならない。


「だからぁ……♡♡♡」


「お゛っ♡♡♡やっ♡♡♡やめっ♡♡♡」


 だが、チンポでGスポットを押し込まれ、腸壁をねちっこく引っ掻かれると決意は薄れていく。

迸る快楽に、身を委ねてしまいたくなる。


「これから二人でい~っぱい、えっちなことしましょうね♡♡♡♡ふっ♡♡♡」


「っ♡♡♡くぁぁっ♡♡♡」


 言葉と共に緩いピストンが開始され、淫らな粘っこい水音と濡れた肌同士のぶつかる音が小屋中へ響きだした。

ぱちゅぱちゅとしたそれは冗談みたいで、しかしメスの興奮や先ほど行われた中出しが溢れ出すほどだったということを表している。

衝突の度ぬるつき、交じり合った互いの体液が泡立てられ、尻を飾っていくのが分かった。


 そして自身も二度の射精を経て劣情が発散されたからか、鈴香の表情はただただ愉しげだ。

にこやかに笑い、目はいたずらっぽくもさっぱりと開かれている。

目の前の少年を犯す悦びや、今後成長していくだろう自らへの期待や悦びが見て取れた。


 太白の顔横に置いた腕で上体を支え、的確にナカを愛撫してくる。


「太白サマはどんなことがしたいですか?♡♡♡」


「うぁっ♡♡♡ふぇ?♡♡♡」


「私とどんなえっちがしたいか?ってことです♡♡♡」


「んっ♡♡♡そんなものっ♡♡♡ないのじゃっ♡♡♡はッ♡♡♡」


「ひひっ♡♡♡じゃあ私がしたいえっちを教えてあげますね♡♡♡」


「そんなっ♡♡♡んひっ♡♡♡」


 彼女は目を上向かせて思案しつつも、責め手を決して緩めない。

動きは膣穴の特に弱いところを全て熟知しているかのようだ。

反り返りで腹を膨らませるほどチンポを食い込ませ、へそ裏を捏ねる。

そのままカリで肉を捕まえて、一気に引き摺っていく。


 殆ど片手間でひどく喘がされるのは屈辱的だった。

だが、自分よりも他人に体内を知られてしまっているという事実が相まって、どろっとした黒く甘い感情が背筋を震わせる。


「そうだ♡♡♡太白サマ恥ずかしいの好きだからぁ……♡♡♡外でえっちするのはどうですか?♡♡♡」


「そんなことっ♡♡♡好きではないっ♡♡♡のじゃっ♡♡♡あっ♡♡♡」


「もちろん神社の入口から見えるところで、です♡♡♡想像してみてください♡♡♡もし誰か来て、とろとろになってるとこ見られちゃうの……♡♡♡」


「ふぁ……♡♡♡」


「あ♡♡♡ナカぎゅ~ってなりましたよ?♡♡♡」


「っ♡♡♡」


 鈴香に言われ、想像は容易く頭に浮かんだ。

屋外で裸体を晒し、痴態を晒し、あまつさえ後孔を巨大なモノで貫かれいやらしい顔をしている自分が。

それを見て驚愕し、蔑んだ目を向けてくる村人の姿が。


 思うだけで恥ずかしいのに、実際に行われればどうなってしまうのか。

浅ましい気持ちが、淫乱な尻穴を悦ばせた。


「くひっ♡♡♡ふっ♡♡♡ふっ♡♡♡ふっ♡♡♡」


「あ゛っ♡♡♡やめっ♡♡♡♡すじゅかっ♡♡♡おひっ♡♡♡」


 当然疼く肉は見逃してもらえず、すぐさま激しく抽送される。

しかもたっぷりと前立腺を竿で潰しながらだった。

衝撃でナカが揺れ、じくじくと差すような快楽までもこみ上げてくる。

さらに結合部からの空気が鼻先へ到達し、甘臭い性臭を荒くなった呼吸で大量に吸い込んでしまう。


 また先ほどのように、頭は劣情で支配されつつあった。

抵抗しようとする心が薄れ、与えられる交尾を享受しようとする。

そうして力が抜けて行けば、より心地好さを感じやすくなっていく。


「ふ~♡♡♡あとは私の精液で太白サマの身体、どろどろにするのもいいですね~♡♡♡」


「っ♡♡♡ふーっ♡♡♡ふーっ♡♡♡」


 亜人は味を占めたようで、一度動きを緩めると「ヤりたいえっち」について喋り続ける。

頭ピンク色のすけべ狐と化し始めている彼は、駄目だと思っても再度想像してしまう。


 彼女は熱っぽい視線で厭らしい笑みを浮かべつつ、顔を近づけてきた。

続けて密やかに、淫猥に、湿っぽく囁く。


「最初は頭からぶっかけて、髪の毛一本一本に摺り込んでいくんです……♡♡♡」


「ひっ♡♡♡」


「可愛らしいお顔にも、身体にも、もちろん尻尾と耳も念入りにかけてあげましょうね……♡♡♡」


「はっ……♡♡♡はっ……♡♡♡」


「それにいっぱい飲ませてあげるのもいいかもしれません……♡♡♡身体の中も外も精液臭くなって、しばらく取れなくなっちゃうかも……♡♡♡」


「くぅぅっ……♡♡♡」


「そうしたら太白サマ、ず~っとえっちな気持ちになっちゃいますね……♡♡♡あと、太白サマが私のモノだってみ~んな分かっちゃうかもしれません……♡♡♡」


「ふぁぁぁ……♡♡♡♡」


 それは、自身の身体に鈴香の存在を刻み付けられるかのような行為だ。

というか下腹部に浮かぶ淫紋も相まって、見る者に「所有者」が居ることを強く印象付けるだろう。


 しかも乾いた精液でぱりぱりになっていく髪や尻尾、かぴかぴになっていく白い肌。

手入れが行き届き美しかった神の、黄ばんだ液体で穢された肉体がありありと脳裏に浮かぶ。

きっとそのまま、洗い清めることなど許されない。

自分から香る匂いで事あるごとに発情し、浅ましくもより汚されることをねだってしまうメスの姿がよぎる。


 一度始まってしまった淫らな妄想は、歯止めが効かず深くまで及んだ。

太白は少しずつ、自分で自分を追いつめていく。


「は~♡♡♡興奮してるお尻まんこ気持ちいい~♡♡♡次もすぐ出ちゃいそうです♡♡♡」


「お゛っ♡♡♡やめっ♡♡♡ひゃぁっ♡♡♡」


 興奮を表すように、腸壁は自らチンポを抱きしめていた。

彼女はそうして愛らしく締まってくる肉を使い、とにかく快楽を感じようとカリや亀頭など敏感な場所を扱く。

おびただしい量の体液で満ちたぬるつく内部で、にゅりにゅりと互いに汁をなすり付け合う。

あまりにも激しい摩擦に、太白は黙らされた。


 すると、掻き回された混合液は拡縮を繰り返すアナルから時折吐き出され、尻たぶを愛撫しながら緩慢に垂れていく。

舐められるのに似たおぞましくも甘い心地だ。

同時に結合部からは粘音がひしめき、耳を塞ぎたくなるほどのいやらしい響きが木霊する。

あんな音が自分の身体から出ているなど、信じたくなかった。


 やがて視姦して来ていた顔は離れ、動きも止まる。

鈴香の表情は徐々に蕩け、肌の赤みも増しつつあった。

香り立つ色気に、ただでさえ思考のままならない頭がくらくらする。


「ひひっ♡♡♡あと、用事が無い日は一日中えっちしましょうね?♡♡♡」


「うぁ……♡♡♡いやじゃ……♡♡♡そんなこと……♡♡♡」


「朝は身体を触り合って、興奮してきたらお互いにぺろぺろ舐め合って……♡♡♡それで我慢できなくなったらチンポ入れるんです……♡♡♡」


「そのまま抜かずに何回も何回もイって、二人の汗とかえっちなお汁でぐちゃぐちゃになってもえっちし続けて……♡♡♡どうですか?♡♡♡愉しそうじゃないですか?♡♡♡」


「っ♡♡♡」


 じっとりと湿り気を帯びた肉体で、ただただ欲望のままにまぐわい続ける二匹のけだものが思い浮かび、太白は生唾を飲んだ。

想像の中のメス狐はオス猫を受け容れ、下品な笑顔を浮かべながら淫らに腰を振っている。

閉じられた空間には淀んだ空気が充満し、蒸発した水分が濃い桃色の霧となって周囲を覆っていく。


 堕落しきった退廃的な光景だった。

それでいて自分の未来を暗示しているようでもあり、蕩けに蕩けた今、願望を抱いてしまう。

また二週間前のように自ら快楽を貪れたら、なんの後ろめたさも無く交尾に溺れられたら、と。


「だめじゃっ……♡♡♡」


 だが、声を出してどうにかそれを否定する。

今自分は劣情に支配されているのだから、冷静な判断などできるはずがないのだ。

敗北を選んだ先に本当は何があるのか、悪辣な鈴香の事だ、隠しているに決まっている。

そもそも行為を続け、神性を奪われきった先にあるのは、形を保てなくなった自身の消滅だ。


「くひひっ♡♡♡太白サマが考えてること、分かりますよ♡♡♡力を吸われて消えちゃうのが怖いんでしょう?♡♡♡」


「なっ……ちがっ、んひっ♡♡♡」


「でも安心してください♡♡♡ぜ~んぶ食べ尽くした後、太白サマは私のお嫁さんにしてあげますから♡♡♡」


「およめ……さん……?んぉっ♡♡♡」


「そうです♡♡♡私の事が大好きで、私とえっちするとすっっごく気持ちよくなれる、どすけべなお嫁さんに♡♡♡」


「ひぅっ♡♡♡そんなものっ♡♡♡」


「そうしたらいつまでも二人でえっちしましょうね?♡♡♡今よりずっとずっと感じやすくなった身体で……♡♡♡♡」


 再度顔を近づけてきた彼女は狐耳の近くで囁く。

悩ましい音色は一瞬にして頭に入り、甘く優しい桃色のもやをかけた。


 吸い殺されることなく、情婦として飼われ続ける。

永遠にこの快楽を、それよりも絶大な快楽を味わい続けられる。

鈴香とそのチンポに奉仕し、愛され続けられる。


 告げられたことが事実だとは信じがたかったが、しかしあまりにも魅力的だった。


 期待感で、絶頂が鎌首をもたげ始める。

そしてそれは亜人も一緒らしかった。


「ねぇ太白サマ♡♡♡」


 数センチだけ離れた所から、じっとりと目を合わせてくる。

こぼれそうなほど大きな瞳が、中央にある縦長の瞳孔が熱烈な感情を送ってきた。

先ほどの言葉に嘘は無いとでも言うように。

さらに彼女の鋭い視線で、身体がより敏感にされる。


「このまま見つめ合いながらイきましょう?♡♡♡きっとすごく気持ちいいですよ……?♡♡♡」


「ふぁ……♡♡♡」


 またも密やかに囁かれた鈴の鳴るような声は、薄っぺらい抵抗を蕩かしていく。

なすがまま身を任せ、メスイキさせてもらうのはきっと、それはそれは気持ちいいのだろう。


「っ♡♡♡」


 しかし目の奥に何らかの邪心を感じ、逸らす。

思えばこんな状況になったのも、瞳による催眠からだった。


「くひっ♡♡♡じゃあ腰、止めちゃいますね♡♡♡」


「なっ♡♡♡」


 だが、すると緩やかに継続されていたピストンは止まり、得られる快楽は激減する。

それどころか、興奮で時折跳ねるオスマラに腸壁が擦られじれったい。

同様にナカはひくついてこそばゆい刺激を得て、「言いなりになれ」と意思を裏切る。


 また、漂ってくる甘酸っぱい汗の匂いがじりじりと忍耐を削っていく。

周囲に充満している下品な性臭もそうだ。

耳に入るそれぞれの息遣いすら、鈴香に従うことを勧めてくる。


「別に、おねだりしろって言ってるんじゃないんだけどな~♡♡♡」


 やがて一分ほど経つと、彼女は口を開いた。


「私はただ、目を見てらぶらぶしたままイきたいだけです♡♡♡せっかくえっちしてるんだから、思いっきり気持ちよくなりませんか?♡♡♡」


「っ♡♡♡いや、じゃっ……♡♡♡」


「え~♡♡♡でも、太白サマの中すごくきゅんきゅんして、イきたいよ~って言ってますよ?♡♡♡」


「そんなことはないっ……♡♡♡」


「イかせてあげたらきっと、太白サマのことすご~く気持ちよくしてくれますよ?♡♡♡」


「なっ♡♡♡ふぅっ♡♡♡ふぅっ♡♡♡」


 言葉で暴力的なほど強いアクメに曝される自分が想起され、呼吸が荒くなる。

結果として、漂う淫香をたっぷりと吸い思考力は落ちていく。


「ほら、見つめ合いましょ?♡♡♡そしたら手をぎゅ~って握って、好き好きって言いながら突いてあげますよ?♡♡♡」


「あ……♡♡♡う……♡♡♡」


「くひひっ♡♡♡♡ありがとうございます……♡♡♡太白サマ……♡♡♡♡」


「ふぁ……♡♡♡」


 そして、最後の一押しを食らわされ、言う通りにしてしまった。

すぐさま自分より大きな手で手が恋人繋ぎで握られ、暖かな幸せが湧いてくる。

オスから愛される事に慣れ、依存し始めている肉体が悦ぶ。


 さらに、感謝するみたく甘ったるい視線を向けてくる鈴香。

潤んだ瞳からは愛おしさだけでなく、慈しみや「気持ちよくなってほしい」という思いが感じられる。

しかも気持ちよくなっている姿を見逃さないとばかりに熱っぽい。


「あっ♡♡♡ひゃぅっ♡♡♡お゛ひっ♡♡♡」


 続けて力強いピストンも開始される。

肉体がぶつかる衝撃でナカを揺らし、びりびりとした快楽を与えつつも、動きは正確無比だ。

ねっとりした腰使いで腸壁を捏ね繰り回し、出っ張りで絡め取っては掻き毟る。

当然のように、Gスポットも忘れられてはいない。

射精を間近に控え膨れ上がった竿と、血液をより大量に送り激しく脈動する血管が圧し潰しつつ刺激していく。


「すきっ♡♡♡すきですっ♡♡♡太白サマっ♡♡♡」


「っ♡♡♡あ゛っ♡♡♡んぅっ♡♡♡ほっ♡♡♡」


 声は正しく求愛と言っていいほど甘い。

心の籠った言葉は容易く太白の中へ入り込み、優しく侵食していく。

すると快楽を耐え、逸らそうという考えは消え去っていき、与えられるがままを味わう。


 それは毒のようにじわじわと彼の奥底を蝕んだ。

鈴香から貰える法悦は際限がないもので、ならば先ほど告げられた「お嫁さん」になった後の交尾がどれほどなのか、という強い期待を根付かせていく。

少しずつ、確実に、完全な敗北への道が伸びる。


「あ゛~♡♡♡出しますねっ♡♡♡すっごく濃いのっ♡♡♡」


「んぁっ♡♡♡フーッ♡♡♡フーッ♡♡♡」


 やがて身体全体が切なく震えだすと同時に、ナカにあるチンポも一回り膨れ、ぞくぞくと震え始めた。

互いの息は浅く短くなっていき、卑猥な空気を吸って発情を深めていく。

濡れそぼった肌と肌が衝突する音はうるさいほど大きい。

メスアクメと射精の予兆に全身はより蕩けていき、力が抜ける。


 そうしてふやけていく顔、目元は、鋭い猫目が頬すら触れ合うほどの距離から凝視していた。

愉しげで優しい瞳からはしかし、どす黒く濁った欲望が見える。


「はっ♡♡♡だめじゃっ♡♡♡お゛っ♡♡♡イぐっ♡♡♡イぐぅっ……♡♡♡♡――♡♡♡♡♡」


「くひひっ♡♡♡んっ♡♡♡ふ~♡♡♡♡♡」


 何かまずいと思ったその瞬間、前立腺が愛撫されつつ奥がぐちゃぐちゃにされ、太白の視界は白い稲光で覆い尽くされた。

思考も白んでいき、そして、どす黒い催眠術が入り込んでくる。


 だが、気持ちよくて幸せな世界に自分が溶け込んでいき、全てはどうでもよくなった。

肉体の外側が法悦を伴って少しずつ流れ出し、輪郭があやふやになる。


 さらに中出しの悦びも相まって、終わりが分からなくなるほど絶頂が長引く。

しかもピークは一向に過ぎ去らず、ずっと天井のままだ。


 そうして無防備になっているメス狐の精神へ、侵入した暗い力は根付いていった。





「ふぅっ♡♡♡ふぅっ♡♡♡」


 アクメがあまりに長かったせいで、未だ意識がふわふわとしている。


「ふ~♡♡♡」


「ふぁぁっ♡♡♡」


 そんな隙は当然見逃されず、鈴香は再度動き始めた。

チンポは射精前と殆ど変わらないほど元気で、節くれだった砲身を用いて腸壁を可愛がる。

ただでさえ粘着質だった周囲に響く音は、さらに粘り気を帯びぐぢゅぐぢゅと汚く下品だ。

そして精液の匂いがむせ返り、鼻からも強烈に劣情を刺激する。


 しかし、その快楽が気付けとなって先ほど催眠をかけられたことが思い出された。


「すずかっ♡♡♡おぬしっ♡♡♡んぉっ♡♡♡こんどはなにをかけたっ♡♡♡ひぅっ♡♡♡」


「くひひっ♡♡♡……一つはこれから半年間、太白サマがこの村周辺から離れられなくなるって催眠です♡♡♡」


 彼女は勝利でも確信しているみたく、あっさりとその内容を喋る。


「なんじゃっ♡♡♡そのていどっ♡♡♡くぁぁっ♡♡♡」


「でも、そのせいで太白サマは外から助けを呼べませんしぃ……♡♡♡つまりえっちになった身体も治せません♡♡♡」


「っ♡♡♡」


「これから半年間、た~っぷり愉しみましょうね?♡♡♡」


 やはりこの猫亜人は信じるべきではない。

そう何度も先ほどから思い直していたのに、またも欲望に憑りつかれ惑わされてしまった。


 たったの二か月と二週間でここまで追い込まれているのだ。半年もあれば自分は容易く食らい尽くされてしまうだろう。

深い後悔が心を満たしていく。


「そういえば一つとはっ……♡♡♡まだあるということか……?ふぁっ♡♡♡」


「はい♡♡♡もう一つは太白サマが絶望か発情すればするほど私に会いたくなる催眠です♡♡♡」


「くぅっ♡♡♡そんなものっ♡♡♡耐えればいいだけのっ♡♡♡ことじゃっ♡♡♡」


「そうですか♡♡♡がんばってくださいね?♡♡♡でもぉ……♡♡♡淫紋があるのを忘れてません?♡♡♡」


「ひゃぅっ♡♡♡」


 彼女の嘲るような言葉で、ここ二週間の身を焼くほど激しかった性欲が思い起こされる。

どれほど比例するのかは分からないが、幾度もメスの快楽を味わわされた身体で耐えられる気がしない。


 抱かれてヨがっているのとは裏腹に、精神を絶望が覆っていく。


「くひっ♡♡♡でも私、私よりずっと強い太白サマに催眠をかけてかなり力を使っちゃいました♡♡♡なので、催眠術とかはしばらく使えません♡♡♡」


「ですので~♡♡♡私はしばらくこの空間で休ませてもらいます♡♡♡『もしえっちしたくなったら』、来てくださいね♡♡♡そしたらたくさんたくさん愛してあげますから……♡♡♡」


「っ♡♡♡」


「そして最後には太白サマの力も、カラダも、心もぜ~んぶ私のモノにしてあげますからね……♡♡♡」


「あっ♡♡♡いやじゃっ♡♡♡いやじゃぁっ♡♡♡お゛っ♡♡♡んほぉっ♡♡♡♡――♡♡♡♡」


 これから襲い来るだろう甘ったるい凌辱が、絶頂の中いくつも頭に浮かんだ。

屈辱的なもの、恥ずかしいもの、幸せすぎるもの。


 自分のため、紫苑村のため、そして何より村人たちのため、絶対に耐えなければならない。

何より自分が持つ力とは、村の人々の信仰によって得られる物なのだ。

そうして貰ったものを、忌々しい鈴香に渡してはならない。


 だが今まで負け続けているのに、そんなことは本当にできるのだろうか。

暗すぎる未来に希望を見いだせない太白の心の中で、しかしはしたなくだらしない部分だけは昏い希望を見出し、ぞくぞくと悦んでいた。


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