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 「ふぅ」


 蘭の家のリビングで、日向は大きな二人掛けの黒いソファに腰かける。

毎度のことながら座り心地は極上の一言で、布張りの表面がさらさらしていて身体を包み込むかのよう。

いったいいくらするのか分からない家具は、木製のローテーブルを隔てて向かいにも配置されていた。

その後ろにある窓からは、昼間の強い日光が燦々と降り注いでいる。


 「はい」


 横から伸びてきた手が、すぐ前に湯気の立つマグカップを置く。


 「ありがとうございます」


 視線を向けつつ感謝すれば、よく見るブラウンのスウェットに身を包んだ家主がにこりと微笑んだ。




 「仕事」をし始めてからも、日向は週に一度、こうして彼女と会っていた。

それは体調や、直近で行為に及んだ相手と問題が無かったかなど、様子を確認するためのものらしい。

当然そこには、セックスをするため、というのも含まれている。


 そしてこの日は、光と運命の出会いを果たしてから数日後だった。




 「ん……今週はどうだった?あ、そういえば光さんは大丈夫そう?」


 対面の長椅子に座る蘭が、軽くコップの中身を啜ってから低い声をかけてくる。

少し前にシャワーを浴びたばかりのようで、複数回ブリーチされた色素の薄い金髪が仄かにしっとりしていた。

飴色の顔からは穏やかな視線が送られてきている。


 「はい、いい人でしたよ♡♡真面目そうでしたし、すごく気持ちよくしてもらいました♡♡♡」


 「へぇ。てことは初めてじゃなかったとか?」


 「あ、いえ。初めてなのは本当だと思います。でも、なんていうか……身体の相性がよくて♡♡」


 「なるほど♡♡……実は日向くんをもう一回、って指名来てるんだけど、受けちゃっていいかな?」


 「ほんとですか?♡♡はい、お願いします」


 「おっけ~」


 軽い返事をすると彼女はポケットから携帯を取り出し、メッセージを送ったようだった。

少しするとテーブルの上に伏せて置く。


 「体調は大丈夫?あ、一昨日とその前の日、連続で入ってたよね?」


 「そうですね。……ちょっとまだ疲れが残ってるかもしれないです。どっちの方もかなり激しめだったので」


 「あ~そっか。ごめんね、無理言って入ってもらっちゃって。他に入れる子いなくてさ」


 やや申し訳なさげに表情を歪めてくる。

二日前は急遽組まれた予定で、三日前と合わせどちらもかなり「激しい」と評判の客だった。

今も若干身体が重い。


 「あぁ、いえ、大丈夫ですよ。疲れた身体でするのも気持ちよかったので……♡♡」


 「ふふ♡♡ありがと。ちょっとお金多めにしておくから」


 「ありがとうございます」


 だが給料の上乗せがあり、そもそもとして行為自体は全く苦痛で無かったため、不満などは感じていなかった。

むしろ、動きの鈍った肉体を蹂躙される被虐の悦びで、いつもより気持ちいいセックスが出来た気さえする。


 「じゃあ、なんだけど♡♡」


 「っ♡♡」


 唐突に変わる、柔らかかった雰囲気。

真っすぐこちらを向く物憂げな瞳からはオスの欲望が滲み出し、血色がいい薄紅の唇はにやりと歪む。


 「今日はマッサージしよっか♡♡」


 「へ?♡♡」


 「今まで言ってなかったけど、私、マッサージ上手いんだよ?男の子たちみんなからすっごく好評、なんだよね……♡♡♡」


 「好評」という語句には、十中八九淫猥な意味が込められていると思った。

身体中まさぐられる様子を想像し、乳首とアナルが疼く。


 もしかしたらまた疲れてしまうのかもしれないと思ったが、正直なところ提案を魅力的に感じている。

これまでされたことの無いやや変則的な行為にわくわくし、全身は火照った。


 「分かり、ました……♡♡♡」


 「あは♡♡♡じゃあシャワー浴びて、お尻も綺麗にしてきて?その間に準備しとくから♡♡♡」


 「はい……♡♡♡」


 しかもアナルの洗浄について言われ、予想は確信に変わり、発情が高まっていく。

蘭の声はいつもより仄かに高く、プレイへの期待がうかがえた。




 「うわ♡♡♡」


 諸々の準備を終え、シャワーを浴びて浴室を出ると、着てきた服などは全て洗濯されていた。

そして脱衣かごには、あまりにも頼りない不織布製の下着が置かれている。


 まずパンツへと足を通していく。

隠れるのは唯一股間の三角地帯だけだった。

背後へはゴム紐が伸び、腰の中央で合流してT字に下へ伸びる。

当然のように尻は丸出しで、なんならアナルすら殆ど守れていない。


 ブラジャーは肩紐が無いチューブトップ型で、上下のふちがきゅっと締められているだけ。

手を突っ込むだけで簡単に侵入できる。


 さらにどちらも生地が薄く、勃起すれば中のモノは易々と存在を主張してしまいそう。

水やオイルで濡れれば透け、意味を成さなくなるどころか、むしろいやらしく飾ることが予想できた。


 「あは♡♡♡」


 これまでのあらゆる状況からして、「マッサージ」とは淫靡なものだと改めて確信する。

日向は、愉しみだと息を荒くしながら寝室へと向かった。




 カーテンが閉められ薄暗い暖色の照明が点いた部屋に入ると、股下数センチぐらいの高さの施術台が用意されていた。

しかもその上端には、頭をはめるための穴開き枕まで備え付けられている。

傍らにはオイルを入れているらしい容器が置かれており、部屋中に甘ったるい花の香りまで漂っていた。


 「どうぞ♡♡♡」


 「あっ、はい♡♡♡」


 そして、側に立って促してくる上下を施術着で統一した蘭。

真っ白で清潔そうな半袖のトップスは、流麗でしなやかなシルエットにいくらか沿っている。

準備の良さに思わず面食らうが、ここでも期待の高さがうかがえた。


 だが、焼けた肌で金髪の、言ってしまえばチャラい彼女が着ていると「そういうマッサージ」にしか見えない。

つまり、尋ねて来た女を手技で堕とし、都合よく扱うための淫猥なマッサージにしか。

ズボンに隠された股間が、既にやや大きくなっていることからもそう思えた。


 「……♡♡♡」


 しかし日向は、そうして蹂躙されるのを求めて、粘ついた視線を交差させながら台へと向かう。

うつ伏せで寝転がり顔を所定の位置へ収めると、ぴんとやや立っていた乳突起が擦れ、軽く潰れた。







 「はふぅ~……あっ、んぅ」


 疲労した身体が解され、癒されていく感覚に思わず息が漏れる。

オイルの馴染んだ指と手のひらが肌を通る度、性感とは少し異なる、ぬるま湯に浸かったような気持ちよさが広がっていく。


 「痛くないですか?」


 「はい……」


 蘭のマッサージは、始まってみればちゃんとしたものだった。

数分も経たないうちに意識はゆるゆると惚け、かなりのリラックス状態にある。


 また施術台や鼻をくすぐる匂い、低く落ち着きのある施術師として演じられた声も相まって、本当に店へ行っているような雰囲気も出ていた。

するとより一層疲労が溶けていく快感に集中できる。


 しかし、同時に全身、特に普段の情事では触れられない場所が触れられることで、徐々に興奮してきているのも確かだった。

浅ましいと自覚しつつも、メスとしての本能には抗えない。


 「ぅあ……♡♡」


 「声、出しちゃっていいですからね」


 そこで唐突に敏感な背中中央の線がつーっとなぞられ、甘い官能がぞくぞくと迸っていく。

発生する身じろぎは、間で潰れている乳首を捏ね回す。


 「んぁっ♡♡」


 「ふふ♡♡」


 さらに後背と乳房の間が擦られると、明らかな喘ぎ声が漏れた。

気づけば動きには、愛撫の意図が含まれてきている。


 「ふぅっ♡♡♡」


 続けて、台から腕を垂れ下げていたため露出していた腋がまさぐられ、快楽が迸っていく。


 「あぁっ♡♡♡」


 しかも責めは執拗で、五指の先端を使ってぐりぐりする円運動がしばらく行われた。

じっとりした熱が、腹の底へ溜まっていく。

乱れた息遣いは部屋に充満する甘ったるいアロマを吸い上げ、意識をぼぅっと蕩かす。


 「次は腕周りをマッサージしますので、伸ばしていただいてもいいですか?」


 「はっ、はいっ……♡♡♡」


 やがて、言葉と共に意地の悪い按摩は終わりを告げた。

求めに応じて手を胴体の方へ伸ばすと、肩が揉まれる。


 「あふ……♡」


 先ほどまでの淫靡な行為が嘘みたいに、再度疲労が癒されていく。

だが一度気持ちよくされた肉体は感度を増しており、触れられるというだけでも仄かな快感を滲ませた。


 「んん♡」


 右の二の腕が先端へ向かって凝りを解されていく。

次第に前腕、指へと及ぶ。

やはり力加減は適切で、知覚すらしていなかった重さが取り除かれて軽くなった。


 「あっ♡♡」


 敏感な手のひらが優しく、爪先で爪を立てず引っ掻かれる。

むず痒さでまた性感がぶり返す。

思わず逃げようとするが、付け根がしっかりと掴まれていた。


 「んふぅ♡♡♡」


 一本だけを使って渦が巻かれ、じんじんした心地がじれったく劣情を昂らせていく。

官能は胴体へと伝わり、乳首やアナルといった性感帯を疼かせる。

そうしてかなり快楽がはっきりしてきた瞬間、責めは終わった。


 「ふぁ♡♡」


 少しの間が開いて、今度は左腕に同じマッサージが開始される。

肩、肩から肘まで、肘から手首までと丹念に同じことが繰り返され、やはり先端へのこそばゆい愛撫と続く。

来ると分かっている分感覚は鋭敏で、ぞわりと絶えず背筋が沸き立った。


 「ふぅ……」


 やがて離れると、ようやく休憩の時間が訪れたかに見える。


 「んぁ……♡♡♡」


 しかしそれは、鼻が強烈なオス臭を検知することで中断させられた。

目を開き少し上を向けば、褐色の足が白い長ズボンに包まれている。

施術台に塞がれてそれ以降は見えないが、もう少し上方で蘭のモノがそそり立っているのは明白だった。

しかも、相当興奮してだらだらとよだれを垂らしているモノが。


 発情が伝染し、さらに息遣いが荒くなってより我慢汁の香りを吸い上げる。


 「んひっ♡♡♡」


 すると、両の五指が首筋側面にぺったりと貼り付いた。


 「あぁっ♡♡♡」


 そのまま当たっているのが先端だけになり、軽く食い込むぐらいの力で背面まで移動していく。

ぞくぞくした刺激が全身をびくつかせ、脱力させる。

性臭を嗅がされているのもあって、快楽は先ほどまでよりずっと強い。


 「んぅっ♡♡♡ふっ♡♡♡」


 たっぷり喘がせようとしているのか、愛撫は何度も執拗に続く。

される度身体は甘くなり、じっとりした熱を溜めこむ。


 「やっ♡♡♡やぁっ♡♡♡」


 「ふふ♡♡♡」


 だが、絶頂出来るほどではない。

むしろ触って欲しい、抓られたり、太い棒で満たされたりしたいという欲求が狂おしいほど高まっていった。


 「ふあっ♡♡♡らっ♡♡♡らんさんっ♡♡♡」


 無意識に腰が浮いて求愛し、媚びた声で名前を呼ぶが、応えられることは無い。

イきたいのにイけないという苦しみから解放されたくて、思わず手が乳頭へ伸びていく。


 「危ないので動かないでくださいね~」


 「ひゃっ……ひゃぃ♡♡」


 だというのに低く冷たい、店員として演じられた声で釘を刺されると、従うしかなかった。

こうして行動を容易く制限されてしまうことにも、マゾ心は被虐の悦びを覚えてしまう。


 「すぅっ♡♡♡ふぅっ♡♡♡すぅっ♡♡♡ふぅっ♡♡♡」


 そして首全体がオイルでぬめつくようになった頃、やっと解放された。

脳内はメスイキしたいという思いでいっぱいになりつつあり、全身は汗でびしょびしょに濡れている。

浅ましい鼻は絶えず音を鳴らし、始めよりひどくなった匂いを積極的に吸い込んだ。


 「では次はお尻をマッサージしていきますね♡♡」


 「っ♡♡♡」


 待ちに待った、やや上気し始めている言葉。

気配は腰元へと移動していき、ぶにゅぶにゅと容器から液体を出す音、くちゅくちゅと水っぽい粘液を馴染ませる音がする。


 「……♡♡♡」


 沈黙の間、なんとなく好色な目線が臀部へ降り注いでいる気がした。

奥にあるいやらしい穴が、ひくっ♡♡ひくっ♡♡と蠢いてしまう。


 「あっ♡♡♡」


 遂に、熱い手が両尻たぶ全体にかぶせられた。


 「あぁぁ……♡♡♡」


 全体へオイルが広げられていく。

巨大な媚肉はかかる時間も長く、波打ちながら緩い性感を常に生み出す。

かなりの量が塗られているようで、側部のくぼみや谷間へとぬるい粘液が舐めるように垂れた。


 「んぅぅ♡♡♡」


 全体が濡れそぼると指が深めに食い込み、奥にある筋肉を掴みつつ搾るように離れていく。

やや滑りのある動作は、痛みを感じさせずただ快楽だけじんじんと響かせた。

ただしアナル周辺、双丘が生み出す深い裂け目の中も含めて、決して触られない。

とにかく外側だけが責め苛まれていく。


 当然、メスの性器を包む疼きは高まっていった。


 「ひぅっ♡♡♡」


 手のひらが押し付けられ、パンを捏ねるようにぐにぐに蠢く。

深部まで効かせるような力強さで、しかしそれにしては荒っぽさもあった。

猛ったオスに厭らしく乱雑に揉まれ、身勝手に感触を愉しまれる時みたいで、日向の中にいるマゾメスが反応してしまう。

時折尻たぶが開かれ、肛門が空気に触れ、さらに衝撃まで伝わってひどくじれったい仄かな快楽に撫でくり回された。


 「あっ♡♡♡」


 やがて両の房が左右に展開された時動きが止まり、中央の縦割れした「入口」が露出したままになる。

恐らく、挿入を欲しがってひくひくと震え続ける様子が視姦されていた。

本来であれば下着によって隠されるはずだが、今履いているのは頼りないTバックであり、申し訳程度の紐によってむしろ卑猥さを掻き立てているとしか思えない。

こうして半ば抵抗できない状態でされると、かなり恥ずかしかった。


 「お客様のお尻、すごく綺麗です♡♡♡」


 「っ♡♡♡」


 店員として演技した低く色気のある声。

あまり余裕のない今、シチュエーションと雰囲気に呑まれていく。


 「艶々なのが見ただけでも分かりますし、触ってみればぷにぷにで、もちもち……♡♡♡」


 「はぁっ♡♡♡」


 言葉には、辱めようという意図が多分に含まれていた。

さらにぎとぎとしたオスの劣情も浴びせかけられている。


 「オイルで濡れてるとすごくえっちですね♡♡♡」


 「ひゃんっ♡♡♡」


 「あは♡♡♡かわいい♡♡♡」


 セクハラめいた物言いに合わせ、もにゅ♡♡と軽く揉まれた。

思わず出た喘ぎ声をからかわれ、顔が、全身が熱くなる。

羞恥は感度を上げ、ただでさえ淫乱な肉体をより淫乱にしていく。


 「しかも所々赤くなって……♡♡♡私の事誘ってるんですか?♡♡♡」


 「いゃっ♡♡♡」


 あまりにも下卑た表現は、そういったアダルトビデオを想起させた。

このままマッサージAVのように弄ばれ、性欲処理のため使われるのだと思うと期待してしまう。

すると、今の状況がおかしいと咎められない。

醜悪で卑劣なオスに犯される、哀れな「女」になってしまう。


 「さっきからお客様のえっちな穴、ひくひくしてますよ?♡♡♡」


 「あっ♡♡♡ゃだっ♡♡♡」


 「それに縦に割れちゃってますね♡♡♡普段から相当遊んでるんですか?♡♡♡一人で、それとも誰かと……♡♡♡」


 「ゃめてっ……♡♡♡」


 「私も太くてかた~いえっぐいチンポ、入れてあげたいなぁ♡♡♡」


 「っ♡♡♡♡」


 「……ふぅ~♡♡♡」


 求愛するように拡縮を繰り返していたアナルへ、息が吹きかけられた。


 「ひぁぁっ♡♡♡♡」


 「はぁ……♡♡♡本当にかわいいです♡♡♡」


 弱い刺激なのに、唐突かつひどく恥じらいを覚えている時にされると大きく喘いでしまう。

カラダの主導権を握られている悦びが、背筋を駆け上がっていく。


 「ふふ♡♡♡ではマッサージを続けましょうか♡♡♡」


 何分ほどだっただろうか。

たっぷり時間をかけて見られた後、ようやく解放される。

蘭とは少し距離が離れているはずなのに、最早オス臭い濃い匂いが絶えず漂ってきていた。


 「んっ♡♡」


 気を取り直すように、尻たぶが脇からたぽたぽ揺らされていく。

柔肉は弾み、真ん中で打ち合わされればぱちゅ♡♡ぱちゅ♡♡と多少粘っこく鳴らす。

音によってセックスが想起され、交尾欲は燃え上がった。


 「んぁっ♡♡♡」


 すぐに三本指で表面へのフェザータッチが始まる。

触れるか触れないかの刺激はぞわぞわした心地を生み、肉体を愉悦で甘く酔わせていく。


 「気持ちいいですか?♡♡♡」


 「ひゃっ♡♡♡ひゃぃっ♡♡♡」


 「気持ちよかったらいっぱい声出してくださいね♡♡♡その方がよく効きますので……♡♡♡」


 「っ♡♡♡」


 蘭の声はあけすけで、どろりとした欲望がかなり表れ始めていた。

ただでさえ手技で追いつめられているのに、卑猥な匂わせが合わさると疼きはずきずきと痛いくらいになる。

早く、早く弱いところを触って、無様にイかせてほしい。


 「ふあっ♡♡♡」


 そう思った瞬間、淡いマッサージは五本になり、細い指達が外側へ、そして太い指が閉じていた谷間の中へと侵入した。


 「んんんっ♡♡♡」


 しかも段々とアナルへ近づいてきている。

上から下へ、下から上へと直線を描くように繰り返して焦らしながらも、確実に奥へと進んでいく。

割れ目内部は汗と垂れてきたオイルでぐっしょりと濡れており、やたら滑りがいい。

同時に発情しきった女性器じみた、微かないやらしい水音も響いた。


 「あぁっ♡♡♡あぁぁ……♡♡♡」


 そして、いくつも刻まれた皺へと到達したタイミングで、平たい部分を使って肛門全体がぐりぐりと愛撫されだす。

底であるためたっぷりと粘液が溜まっていたせいか、それともはしたないメス性器であるせいか、先ほどより大きくぐちゅ♡♡ぐちゅ♡♡と鳴る。

ようやくの接触に、快楽も強い。


 「ここをマッサージするとお尻全体にすごくいいんですよ♡♡♡」


 「ふぅっ♡♡♡ぅっ♡♡♡はぁっ♡♡♡」


 「なので、しばらく続けますね♡♡♡」


 「ひゃひっ♡♡♡あっ♡♡♡んぅぅ……♡♡♡」


 痙攣して拡縮する穴へは時折指表面がめりこみ、内側を擦る。

すると挿入の欲求は倍増していく。


 加えて、媚臀側部までもさわさわなぞられていた。

背筋には甘く痺れるような官能が迸る。

だがやはり絶頂するほどではない。


 「やっ♡♡♡やぁっ……♡♡♡」


 窄みのすぐ脇が持たれ、ぐにぃ♡♡♡と開かれていく。

そのまま止められれば、再度視姦されていることに嫌でも感づいた。

辛うじて隠しているTバックの紐も、少し左へ除けられてしまっている。


 「はぁ~♡♡♡はぁ~♡♡♡」


 「んくぅっ……♡♡♡やめっ……♡♡♡」


 吹きかけられる生温かく湿っぽい息。

ただでさえ火照らされているのに、より熱されてしまう。


 「すん♡♡♡すん♡♡♡」


 「いやぁっ……♡♡♡らんさんっ……♡♡♡」


 さらに匂いまで嗅がれる。

恥ずかしすぎて全身には力が入り、きゅっとアナルは締まった。


 「かわいい……♡♡♡」


 「っ♡♡♡」


 脳を震わすような低い声は当然空気の流れを伴い、陰部がこそばゆくくすぐられていく。


 「すごくえっちな匂いがしますよ?♡♡♡」


 「やっ♡♡♡やだぁっ……♡♡♡」


 「すん♡♡♡すん♡♡♡早くチンポ入れられたくて発情しきってる、メスの匂いが♡♡♡」


 「ひぁぁ……♡♡♡♡」


 最早マッサージでは無くなっているが、羞恥心でいっぱいの日向にはやはり咎められない。

むしろ興奮に興奮が重なり、つん♡♡♡と全身が甘ったるくなっている。


 「では、最後にお尻の間、器具を使って強めに解しますよ~♡♡♡」


 「はぁっ♡♡」


 少し感触を愉しまれた後、やがてようやく手が離れて解放された。


 「それが終わったら、次は身体の前側をマッサージしますからね♡♡♡」


 衣擦れの音が微かに響く。

蘭は言いながら、着替えか、脱衣をしている気がする。


 「……♡♡♡」


 仄かな予感に、尻穴が疼いた。


 「足、開いてください♡♡♡」


 「あっ♡♡」


 期待通り、足がはしたないコの字型に開かされていく。

続けて施術台が軽く沈み、彼女が乗ったのが分かる。


 「腰、少し持ち上げますね♡♡♡」


 太腿の下にぺったりとした感触、明らかにナマの脚が差し込まれた。

それは徐々に前進して位置を調整する。


 「当てますよ~♡♡♡」


 「はひっ♡♡♡」


 そして媚肉が開かれ、間に熱く、太く、どくどくと脈動する塊が差し込まれていく。


 「へっ?♡♡」


 だがぴとりとアナルへ当たったのは、先端ではなく幹だった。

表面は粘液で濡れそぼっているが、確かに粘膜ではない。

困惑していると、伸びてきた手が肩をがっしりと掴む。


 「では、動きますね♡♡♡」


 「へ……んぁっ♡♡♡これっ♡♡♡」


 続けてぐっと押し付けられた。

肛門が「器具」で揉まれるのは意外に快楽が強く、肩透かしされて萎えていた興奮が戻ってくる。


 「ふぅ~♡♡♡」


 「ああぁぁ……♡♡♡」


 熱い息遣いと共に強く当てられた。

淫穴だけでなく尻たぶの奥へもみっちりと密着し、媚臀と相反するような硬さや、表面に青筋をうねらせる歪なカタチが伝わってくる。

しかも血管が絶えず蠢き、大量の血液が海綿体中を満たし、さらに膨らんでいく。

今日これまで味わうことの無かったチンポを感じると、気持ちよさは増加した。


 「んっ♡♡♡」


 「あっ……♡♡♡」


 少し肉棒が緩む。


 「ふぅ~♡♡♡」


 「んぁぁ……♡♡♡」


 そして再度深くくっつく。

別れを名残惜しんで吸い付こうとしていた「入口」が潰され、快楽が滲み出す。

前後する動きはピストンと全く同じであり、セックスが猛烈に想起された。


 「んっ♡♡♡んっ♡♡♡はぁ~♡♡♡」


 「あふ……♡♡♡ぅあ♡♡♡」


 オスの荒い息遣いもそれを助長する。


 「ゃ……♡♡♡やぁ……♡♡♡」


 だが、実際に挿入されているわけではないので、そこまで快感が激しくない。

少なくともこれをどれだけ続けられようと、絶頂することはできなさそうだった。

繰り返される焦らしを、脱力してしまった身体は成すすべなく受けるだけ。


 「ふっ♡♡♡ふっ♡♡♡ふっ♡♡♡」


 「あっ♡♡♡ひゃっ♡♡♡らんさんっ……♡♡♡」


 短いストロークでどすどすと突かれる。

腰使いは下から抉り上げるようで、いつもならば背中側がぞりぞりと擦られるはずだった。

悶々とアナル交尾をしたい欲望だけが、発散されないまま募っていく。


 「ふふ♡♡♡」


 「いゃぁぁ……♡♡♡」


 太マラに体重がかけられ、隙間が無いほど双方の距離が近づいた。

これも本来であれば前立腺がひどく圧迫され、頭が白むほど多量の幸せを味わえるのに、と考えてしまう。

すると、下半身はびくびくと媚びた痙攣をし始める。


 「ふぁっ♡♡♡んぅっ♡♡♡ひっ♡♡♡」


 潤滑剤によって滑り、性器は摩擦し合い、敏感な尻にもたっぷりと陰茎が塗り付けられた。

さらにオイルと我慢汁が混ざり合った粘液によって、ぬち♡♡♡ぬち♡♡♡といやらしい水音が響く。

今いきなり入れられれば、一瞬で達してしまいそうなほど発情が高まっている。


 「はい、終わりです♡♡♡」


 「あ……」


 そこで、「マッサージ」は終わってしまった。

すぐ蘭が施術台から降りていくのが分かる。

ぺたぺたと、フローリングの床を素足で歩く音が響く。

媚肉の間には狂おしいほどの熱と、粘り気を持つ混合液だけが残った。


 「では、仰向けになってくださいね~♡♡♡」


 そんな日向を尻目に、施術は続行される。


 「はぃ……♡♡」


 言葉に従い、身体を少し下へずらしつつ向きを変え、手足を伸ばして寝そべった。


 「あっ♡♡♡♡」


 「ふふ♡♡♡」


 視界に入ってくる、枕元に立つ下半身を露出したままのオス。

当然、最初にチンポへ目が行った。


 それは根本に巨大な睾丸を携えている。

野球ボール大の中身を収めた袋は、色素が沈着した肌色であり、伸びきって皺が殆ど無い。

表面はしとどに濡れ、糸を引く汁を時折滴らせていた。

持ち主の些細な身じろぎでも揺れ、ぷらぷらと誘惑してくる。


 そして馬鹿みたいに太い棒が彼女の股間から生え、天井へと伸びていく。

こちらもやはり濡れており、禍々しい黒がぬらりと艶めかしく光った。

幹にはミミズのような太い血管が何本か巻かれ、激しい猛りを表現する。

しかもどくどくと今なお血を送り続けており、振動で陰茎全体が絶えず震えていた。

中ほどはさっきの行為によってか、泡立ったものが付着している。


 最後に頂点で鎮座する亀頭は、えらを広げて悠然とそこに在った。

カリ首とカリの段差は高く、長い影が竿をより暗くしていく。

上側はとくにひどく、「にょきにょき」という擬音が正しく思えるほど出っ張っている。

何より印象的なのは、その身が鈍い紫紺であることだった。

ピンクを極限まで黒ずませたその色は退廃的で、悪魔めいて、あまりにもいやらしい。

さらに湿って艶めくことで、淫猥な魅力は何倍にも跳ね上がっている。


 「頭、上げてくださいね~♡♡♡」


 「あっ、はい……♡♡♡」


 見惚れていると声がかけられ、言うとおりにすれば後頭部へ枕が入れられた。

まるで当然の事かのように、半裸であることは触れられない。


 むしろ剛直の向こうにある顔は、全くもって下卑た劣情を隠していなかった。


 鋭くべたべたした目線は、先ほどから時折オイルや汗でぬかるんで身体に張り付いたブラジャーへと向かっている。

口元は歪んで、メスを弄ぶ愉悦で明らかににやつく。

また、しっとりした褐色肌は興奮を物語っているし、毛先の乱れた金髪は、先ほど行われたピストンの激しさを示していた。


 「では、今度はお胸から解していきますね~♡♡♡」


 「っ♡♡♡あぁっ……♡♡♡」


 そう言って移動する蘭。

彼女は頭をはめるための枕部分を跨ぎ、金玉がちょうど日向の額直上へ来るように位置した。

むせかえる様なオスの性臭が、甘酸っぱい女の香りと混ざり合い、ふたなりの強力なフェロモンとなって他のあらゆる匂いを塗り潰して鼻を犯す。

日向はちらりと奥に見える尻たぶへは目もくれず、下から見る男性器の眺めを堪能していた。

傘は、こうしてみると異様なほど高い。


 「はぁっ♡♡♡」


 釘付けになっていると手で布越しの胸側部が触れられ、軽く力を込めてたぷつかせられる。

再度焦らされるのだろうか、と思ってしまうが、ぼぅっとした重たい快楽が少しずつ腹へ蓄積された。


 「ふぅっ♡♡♡ふぅっ♡♡♡」


 そして動きに合わせて睾丸は揺れ、上下して近づいたり離れたりを繰り返す。

時折糸引く体液が滴って顔へ落ち、熱を残しながらずるずると落ちていく。

感触だけでなく味も感じたくて、無意識に開いている口と、奥にある舌が疼いた。


 少しして、気づけば四肢全てが相当熱い。


 「んんぅ……♡♡♡はぁ♡♡♡これ、きもちぃ……♡♡♡なんでぇ……♡♡♡」


 ただ、仄かな膨らみを持つ乳房が横から圧迫され続けているだけ。

だというのに先ほどからかなり気持ちよく、思わず足を捩ってしまう。


 「ここの奥に、スペンス乳腺っていうえっちな部位があるんですよ♡♡♡このままマッサージし続けたら……ふふ♡♡♡もっと気持ちよくなれると思います♡♡♡」


 「ふぁ……♡♡♡あは……♡♡♡」


 含みのある言葉、聞き覚えのあるスペンス乳腺という部位、身を包む強い多幸感で、焦がれていた絶頂へと高められているのだと分かる。

このまま責められればイけるのだと分かると、自然と笑みが零れた。


 「では、お胸を直接マッサージしていきますね♡♡♡」


 「へっ……」


 だが、また期待を空かされる。


 「ひゃっ♡♡♡」


 ブラジャーの中へオイル塗れの指が侵入した。

直接の触れ合いに全身は総毛立てて歓喜するが、やはり性感帯には触れられない。

乳首と、乳輪すら避けた周囲へ、緩く食い込みながら円を描くようになぞられていく。


 「らっ♡♡♡らんさんっ♡♡♡はやくっ♡♡♡はやくぅ……♡♡♡」


 「……♡♡♡♡」


 求愛するとチンポが大きくひくつき、ふたなりの甘くも生臭さのある匂いを巻き散らした。

蘭が息を呑み、相当な興奮も伝わってくる。


 しかし、突起が愛撫されることは無い。

メスの肉体は出来上がり、食べごろのとろとろでぎゅうぎゅうのアナルが待っているのに、彼女はその誘惑を耐え続けている。


 「あっ♡♡♡」


 「ふぅ~♡♡♡♡」


 紙下着がずり上げられ、胸が露出した。

現れた白い膨らみに、オスは熱い息を吐き出す。


 「あぁぁっ♡♡♡」


 そして両乳頭のすぐ横が、二本の指でにゅりにゅりと引っ掻かれ始めた。

強い快楽に身体は痙攣して跳ねるが、やはり勃起へは当たってくれない。

こり♡♡♡と一度でも捏ねられればアクメへと至れるのに、動作は正確だった。


 「んぅぅ……♡♡♡あぁぁぁ……♡♡♡」


 額は汗とふたなり体液でびしょびしょに濡れている。

腰はもどかしくてゆらゆらと蠢く。

普段から気持ちいいことを貪り、けだもののようだと自分でも思うほど積極的に味わっているのに、これ以上焦らされるのはもう無理だった。


 「らんさんっ♡♡♡イかせてっ♡♡♡イかせてくださいっ♡♡♡♡もっ♡♡♡もうむりっ♡♡♡むりだからぁっ♡♡♡♡」


 叫び、はしたなく絶頂をねだる。

敗北宣言するのはたまらなく心地よくて、被虐の悦びがぞくぞくと全身を甘くしていく。


 「はぁ♡♡♡……ふふ♡♡♡そうですね♡♡♡そろそろ意地悪はやめましょうか♡♡♡」


 「っ♡♡♡」


 そして発せられる、艶めいていたずらっぽい「店員」の声。

するとなぜだか、浅ましい自分を晒したことが恥ずかしくなった。


 「ふあっ♡♡♡」


 羞恥に震える乳房、そのスペンス乳腺が、鉤型にした親指から人差し指で掬うように、下と横からぎゅっ♡♡と潰されていく。

感度はいやに上がっており、最初の一揉みで蕩けるような幸福が肉体の芯を貫いた。


 「そうだ♡♡♡こちらもどうぞ?♡♡♡」


 「わぷっ♡♡♡」


 さらに睾丸が下がってきて、顔へ付着する。

ずっしりした重さは旺盛な精力を感じさせ、どぐっ♡♡どぐっ♡♡と蠢くと獣欲の激しさが伝わった。

加えて顔面を前後左右に移動し、纏っている液体が塗り付けられていく。

耳近くで鳴る湿っぽい水音が、より発情を高める。


 「あぁっ♡♡♡これぇっ♡♡♡すごいっ♡♡♡」


 広がる悦びは凄まじい。

解れきった全身は脱力しきり、甘ったるい官能に打ち震える。

襲ってくる快楽に全てを委ねると、何も考えられないほどの嬉しさが脳へ浸食していく。


 溶けてしまう。

そう本気で考えるほど、じゅくじゅくした感覚に満たされていた。


 「ほら♡♡♡これ、味わってもいいですよ?♡♡♡」


 這いまわっていた金玉が口元で留まる。


 「んむっ♡♡♡んぇ♡♡♡んぅ♡♡♡」


 すかさず舌を伸ばすと、青臭く酸っぱい、男と女の蜜をない交ぜにした味が味蕾を犯す。

夢中になって吸い付き、汁を啜るとおしゃぶりを咥えているような安心にも包まれた。

ぐったりとされるがままになれば、頭が、意識が法悦でいっぱいになっていく。


 「んれぇ♡♡♡ちゅっ♡♡♡ぢゅう♡♡♡んぁ……♡♡♡クるぅ……♡♡♡」


 散々長い間焦らされただけあって、すぐに絶頂の予感がする。

ぽかぽかと腹が熱く、メス乳からは蜂蜜みたいにぬとつく気持ちよさが大量に滲み出していた。


 マッサージは依然として続き、奥にある隠れた性感帯が捏ね回されている。

時折アクセントのように乳輪が弄られると、慣れてしまうことも無い。


 「っぁ……♡♡♡イく……♡♡♡イくぅ……♡♡♡」


 「ふふ♡♡♡気持ちいいのに集中してくださいね~♡♡♡」


 蕩けきって媚びた声が出る。

蘭の言葉に従うと、肉体全てがぐずぐずになり、ただイくことだけに全神経が向く。


 「あっ♡♡♡あぁっ♡♡♡イっ♡♡♡―――♡♡♡♡♡」


 そして、あまりにも甘美なスペンス乳腺アクメが遂に押し寄せた。


 身体の芯から圧倒的な幸せがぶわっ♡♡♡と噴き出し、一気に全身を支配する。

快楽は乳首や前立腺で達する時と異なる心地で、体表の輪郭がぼやけ、溶け出すようだった。


 しかも深く強制的で、そもそもするつもりは無いが、まるで抵抗することが出来ない。

ただただ襲い来るオーガズムの奔流に、痙攣以外の動作を奪われている。


 さらに時間の感覚すらも奪われた日向は、訳が分からなくなったまま幸福に溺れた。




 「はーっ♡♡♡はーっ♡♡♡はーっ♡♡♡」


 ようやく五感が戻り始め、自分が激しい息をしていることが分かる。

入ってくる空気はひどい匂いで、肺から全身を犯し、全く発情を衰えさせない。

白っぽかった視界には色が戻り、薄暗い天井を知覚できた。


 「はぁっ♡♡♡はぁっ♡♡♡……?」


 下の方から、くちゅくちゅと水音が鳴っている。

そういえば、先ほどまで伸ばしていた膝が立てられ、脚がM字に開かされていた。


 「あっ♡♡♡」


 視線を向ければ、未だ上半身を施術着に包んだ蘭。

同時にアナルへやたらぬちょついた物が当たる。


 「では最後に、身体の中からマッサージさせて頂きますね……♡♡♡」


 「っ♡♡♡」


 彼女は、ひどく妖しい顔をしていた。

細められた鋭くも悩ましい目がこちらを見下ろし、未だ余韻の残る蕩けた表情を視姦してくる。

それによってかにやりと口角は上がり、深い絶頂で動けないメスを犯す愉悦が、ありありと表れていた。

呼吸も荒く、清楚な白に包まれた肩が上下を繰り返す。


 服装や、うっすら香ってくるアロマの匂い、施術台やテカテカになっている自身の身体も相まって、今の状況にはどこかリアリティがあった。

これから、マッサージでとろとろにしてきたこの悪いオスから強姦をされるのだと、仄かに信じてしまう。


 うっすら屈辱が沸いた。

快楽に弱すぎる自分が恥ずかしい。


 だがレイプの予感はあまりにも甘美で、マゾメスボディを発情させ、より都合のいいカラダにしていく。

ぐにぃ♡♡♡と、アナルがチンポを迎え入れるように自ら開いた。


 「ふふ♡♡♡」


 「あぁぁぁっ♡♡♡♡」


 すかさず挿入される。

明らかに生の、滑らかな肌と粘膜の感触が伝わってきた。

腸壁は素早く掻き分けられていき、ナカが満たされていく。

相当長かった焦らしも相まって、悦びや感動、嬉しさでこみ上げる快楽は凄まじい。

チン負けする幸福に、心の底から震える。


 「んっ♡♡♡」


 「はぁんっ♡♡♡」


 亀頭はすぐに奥へたどり着いた。

腰がぴったりくっついているのも分かる。

ぬるついた肌が互いに擦れ合う。


 「ひあぁっ♡♡♡♡」


 数秒馴染ませた後、左足が抱き寄せられ肉棒による体内の愛撫が始まった。

根本が円を描いてグラインドし、反り返り出っ張った先端がやたら引っ掛かり、ぐちゃぐちゃと膣内をかき混ぜる。


 肛門は激しい動きも離さんとばかりに食らいつき、浅ましくも自ら悦びを貪っていた。

結合部から鳴り響く水音は淫猥で大きい。

むせかえる様な交尾臭も漂ってくる。


 「ふぅっ♡♡♡気持ちいいですか~?♡♡♡」


 「ひゃっ♡♡♡ひゃぃっ♡♡♡」


 声はいつもより高く発され、煽るように間延びしていた。

すると「マッサージで感じているはしたない自分」が強調され、ぞわぞわした被虐感に浸される。


 「あは♡♡♡はぁっ♡♡♡そのままお尻の穴締めててくださいね♡♡♡そしたらあつ~い液体、ナカに注いであげますから……♡♡♡」


 「っ♡♡♡あぁぁっ♡♡♡」


 含みのある言葉で中出しが想起させられていく。

たったそれだけで蜜壺はひしめき、精液をねだって剛直へ纏わりついた。


 体内から、異様な高さのあるカリや凸凹した竿のカタチが伝わってくる。

そして、射精を間近に控えたチンポのびくつきも。


 「ふ~っ♡♡♡ふっ♡♡♡ふっ♡♡♡」


 施術師も焦らしを経て相当興奮を貯めていたようで、息は著しく荒い。

的確な腰使いで淫肉を捏ね、厭らしい笑顔をしつつも、時折真面目な表情になり快感を貪っているのが分かる。

物憂げな目は細まり伏せられてぞっとするほどの色気を生み、むっちりした唇は震えてぷるぷると揺れていた。


 「ああぁぁ……♡♡♡だしてっ♡♡♡だしてぇっ……♡♡♡」


 オスに身体を求められるのはひどく幸せで、再度甘い絶頂が近づく。

腹の奥はきゅん♡♡とときめき、とろとろした熱が滲み出す。


 「ふふ♡♡♡もちろん……♡♡♡んぅ♡♡♡」


 「っぁあ♡♡♡それすきぃっ♡♡♡んんんっ♡♡♡」


 陰茎は放出へと向けて、えらへたっぷりと腸壁を引っかけたまま抜くピストンを始めた。

ぞりゅりゅぅ♡♡♡と敏感な粘膜が掻き毟られ、えげつない法悦が溢れてくる。


 次第に嵩を増していく亀頭は、当然持っていく媚肉の量も増加させていく。

こみ上げてくる法悦は徐々に高まり、意識を白く飛ばしてハートマークでいっぱいにした。


 「ふぅ~♡♡♡出しますよ♡♡♡白いの、味わってくださいね~♡♡♡……はぁっ♡♡♡♡」


 「ふあぁぁっ♡♡♡イっ♡♡♡くぅっ♡♡♡♡―――♡♡♡♡♡」


 ふやけ、トロけ、沈み込んでいく。

ずっしりと重たい絶頂は全身を快楽で握り潰し、性感を得るだけの性器へと変える。


 さらに中出しされる愉悦も重なった。

役立たずになり果てた身体は、唯一異様な熱の塊が吐き出されることのみ貪欲に知覚する。

腸内を膨らませ、支配する精液の存在を味わえば、アクメはよりいっそう気持ちのいいものになった。




 「はっ♡♡♡はっ♡♡♡はっ♡♡♡」


 疲労しろくに動かない肉体で喘ぎ、どうにか酸素を補給する。

呼吸で肩や腹が動くたび、体内にある白濁はたぷたぷと揺れ、そこにあることを分からせてきた。

待ちに待ったオスの体液に、メスイキの余韻があまり抜けていかない。


 「はぁ~♡♡♡♡ふふ♡♡♡」


 欲望を大量に吐き出したが、未だガチガチに勃起したままのチンポもあるとなれば、それは日向にとって当たり前とも言えた。

持ち主は満足げに息をつきつつも、「まだまだ」とでも言いたげにこちらへ鋭い瞳を向けている。


 「……しょ」


 邪魔だと感じたのか、蘭は着たままだった施術着の上を脱いだ。

仄かに痙攣するやや浮きだした腹筋が露わになり、整ったお椀型の乳房も見えるようになる。

その少し上にある蛇とナイフのタトゥーも合わせ、こんがりと焼けた肌は汗でべとべとにぬめついていた。

薄暗い光によって妖しく煌めき、力強さと色気を両立している。

同じように水分を含んだ毛髪が、激しい興奮具合を表した。


 「……♡♡♡♡」


 均整がとれた肉体美に見惚れ、尻穴が疼く。

もっと犯してほしくて、ふやけた表情のままいやらしい目つきで求愛する。


 「ふぅん……♡♡♡」


 「あ……♡♡♡」


 彼女と視線がぶつかり、どろどろの欲望が飛んできた。

荒々しい色を持つそれは、さらなる発情を生む。


 「では、さっき出した液体を塗り込んでいきましょうか♡♡♡」


 「っ♡♡♡ひあっ♡♡♡」


 蘭は日向の両足を持ち上げて肩にかけ、動きやすいよう膝立ちになった。

腰の下側がやや浮いてアンバランスさを生み出し、挿入の深度が深まる。

そして、そのままえぐるような、しかもペースの早いピストンが始まった。


 「あっ♡♡♡あっ♡♡♡はげしっ♡♡♡」


 ぱちゅっ♡♡ぱちゅっ♡♡と濡れた肌同士がぶつかって音を立てる。

腸壁が重力に従ってやや下へ垂れさがろうとするため、腹側や前立腺がかなり擦れていく。

さらに、チンポは時折背中側へ押し込むように動き、ナカ全体を余さず責めた。

貪欲なケツマンコは嬉しがり、もっと、もっとと咥えこんで離さない。


 「ひゃぁっ♡♡♡きっ♡♡♡きもちいいっ♡♡♡んんぅっ♡♡♡」


 半ば劣情に任せた猛々しいセックスで、ただただ喘がされる。

これまで焦らして溜め込んだものを一気に発散するみたいで、ひどく甘美かつ気持ちいい。

大きく声を出すと、快楽は倍増する。


 「ふふ♡♡♡」


 「ふあぁぁぁ……♡♡♡」


 肉棒がずろ~っ♡♡と長く引き抜かれていく。

すると直径の大きい先端が、それよりは細い竿にフィットしていた腸壁をこそぎ取るように摩擦し、悦ばせた。

加えて「底」に溜まっていたどろどろの熱が掻き出され、塗られていく。

やがてカリが、入口の少し前ぐらいで止まる。


 「ふっ♡♡♡」


 「んぁぁっ♡♡♡♡」


 一気に奥まで貫かれた。

肉体と肉体がぶちあたる衝撃でナカは揺れ、チンポで強烈に摩擦される。

身体の芯から強い快楽が噴き出し、意識は遠のく。

うっすらと、アナルから精液が押し出されて鳴る、ぐじゅぷ♡♡♡と粘っこい水音が聞こえた。


 「ん……♡♡♡」


 「やぁぁぁ……♡♡♡」


 再度肉棒は這い出て行く。

緩くとも絶え間ない法悦は、休むことを許してはくれない。

また容赦ない抽入をされるのかと思うと、膣内は沸き立ち、うぞうぞと色めき立った。


 「ふぅっ♡♡♡」


 「ひぅぅぅっ♡♡♡♡」


 そうして期待していた淫肉が、滅茶苦茶に擦りたくられる。

甲高い音が耳を犯し、漂ってきた性臭が鼻を犯し、振動が全身を痺れさせた。


 「ふぁっ♡♡♡こねるのだめぇっ♡♡♡イっ♡♡♡」


 しかもそのままぐちゅぐちゅとかき混ぜられ、膨大な快感が持続する。

これまで無かった力強いオスの交尾に、悦びは爆発的で耐えられない。

早くも絶頂が鎌首をもたげ始めていた。


 「んっ♡♡♡ぬりぬりするの、気持ちいいですか~?♡♡♡」


 「はっ♡♡♡はひっ♡♡♡これっ♡♡♡すぐイくぅっ♡♡♡」


 「あは……♡♡♡気持ちいいのっ♡♡♡ふぅっ♡♡♡我慢しないでくださいね~♡♡♡」


 「ひゃっ♡♡♡あぁっ♡♡♡イっぐぅ……♡♡♡―――♡♡♡♡」


 事務的かつ淫猥な深みのある声が脳へ響くと、痙攣が訪れて震えの度身を蕩けさせる。

あっさりと押し上げられたアクメは被虐的で、蜂蜜みたく肉体の芯まで浸透していく。


 当然のように、ぎゅっぎゅっと締まるアナルでチンポが扱かれていた。

躊躇いは全く無くて、こちらのことなど気にせず、ただ増加した摩擦刺激を味わうために動く。


 穴扱いに愉悦を感じ、オーガズムはより甘くなってしまう。

だいぶ前から調教が完了し、それからも敗北し続けた身体は、あまりにも「オス様」に弱すぎた。


 「ふぅ~♡♡♡」


 「んぁぁっ♡♡♡イったばっかりっ♡♡♡なのにぃっ♡♡♡」


 余韻が引き始めると、またチンポ全体が出て行く。

メスイキでぐずぐずになり、きつくなった膣は先ほどより擦れた。

さらに結合部から鳴るいやらしい音も大きい。


 「はぁっ♡♡♡」


 「んお゛ぉっ♡♡♡」


 当然、後には突撃が控えていた。

濁った汚い喘ぎが自然と溢れ出し、それだけで全身が何度もびくつく。

空気が押され、精液の甘臭い匂いや、汗の混じった体臭も鼻を掠める。


 「んやぁぁぁ……♡♡♡」


 「ふふ♡♡♡」


 背中側がごりゅごりゅ抉られ、背筋がぞくついた。

動きにはバリエーションがあり、腸壁のひだ一つ一つが余すところなく可愛がられている。

なんとなく、伸ばされた精液で全体がぐちょぐちょになっているのが分かった。


 「そうだ♡♡♡」


 一度動きが止まる。


 「乳首、自分で弄ってみてください♡♡♡そしたらも~っと気持ちよくなれますよ?♡♡♡」


 「っ♡♡♡」


 あまりに魅力的な提案に、自然と手は胸元へ伸びていく。


 後孔を貫かれながら、オナニーをする。

それははしたなく恥ずかしいことだと分かっていたが、逆らうことは出来なかった。


 「ふぁっ♡♡♡」


 親指と人差し指で摘まむと、それだけでチョコみたく蕩けるような快楽が広がる。

夢中になって捏ね、責めていく。


 「んぅっ♡♡♡あ……♡♡♡ひぅ♡♡♡」


 結局一度も弄られていなかっただけあって、愛撫すると強い幸せを感じられた。

鈍く響き、身体の奥底から湧き上がってくるメスの心地よさへ素直に従う。

喘ぎ声を可愛らしく出すと、膣穴がきゅんきゅんする。

ふたなりマラが欲しくてたまらない。


 「はぁ……♡♡♡」


 「ひっ♡♡♡♡」


 そんな光景を見て、じっとりした息を吐き出す蘭。

向けられる視線は紛れもなくオスのもので、いやらしい「女」をぎとぎとに脂ぎった、愉しげな性欲でねめつけてくる。

体表を這うと、粘っこい熱を残していく。

同時に真っすぐで、種付け汁を思う存分ぶちまけたいという渇望も伝わってきた。

証明するかのように、肉棒はどぐっ♡♡♡どぐっ♡♡♡と逞しく蠢いている。


 「きてっ……♡♡♡きてぇ……♡♡♡♡」


 乳頭虐めしたままの浅ましい痴態を見せつけながら、チンポを欲しがるすけべ顔で誘惑した。


 「ふぅ~……♡♡♡」


 「あっ♡♡♡」


 すると足ががっしり掴まれ固定され、絶対に彼女が満足するまで逃げられなくなる。


 「んぅぅっ♡♡♡」


 ゆっくりと腰が引かれていく。

まるでカウントダウンみたいで、どんどん呼吸が荒くなった。

にゅち♡♡ぐじゅ♡♡とアナルが鳴らす音、部屋に充満していたアロマの香りを塗り潰すほどの性臭で、それはさらに加速する。


 「ふふ♡♡♡」


 「……♡♡♡♡」


 やがて、アナルの裏にカリが当たったのが分かった。

一度でイくため、淫乱な突起を激しく擦って身体を昂らせる。


 「ふっ♡♡♡♡」


 「―――♡♡♡♡」


 そして、肉体が強くぶつかると同時に日向は絶頂した。


 衝撃で身体が揺れ、痙攣で小刻みに震える。

じんじんした法悦で、気持ちよくなること以外何もできない。


 「んぅっ♡♡♡あはっ♡♡♡」


 蘭は意に介さず、長いストロークで本気のピストンを開始していた。

アクメ中の締まり、蠕動し続ける腸壁を肉茎に纏わせ、掻き出さんばかりに擦ってくる。


 「はぁっ♡♡♡んんん……♡♡♡」


 抜ききったら一気に奥まで入れ直し、グラインドしてナカの感触を味わわれた。

いくらか後には、また抽送をされる。


 「ん゛ぉっ♡♡♡はふっ♡♡♡ひぃっ♡♡♡」


 時間が経つにつれ、徐々にオーガズムが弱くなっていく。


 「っあ♡♡♡♡イっ♡♡♡―――♡♡♡♡」


 だがすぐ押し上げられた。


 連続で達すると、敏感になっているのか「前回」よりも全身に迸る快楽が強い。

マゾ乳とマゾ膣が著しい幸せに包まれ、代償として頭がバカになっていく気がする。

淫乱すぎる日向にとって、それはどうでもいいことだった。

混じりけの無い剥き出しの官能を、たっぷりと感じる。


 「はぁ~……♡♡♡ふっ♡♡♡えっろ♡♡♡トロ顔マジでっ♡♡♡えろいよっ♡♡♡んっ♡♡♡」


 蘭の発情しきった言葉が鼓膜を震わす。

上擦り、細かく息継ぎする音から、彼女も相当興奮していることが伝わった。

ナカを好く使ってもらえている嬉しさで、法悦は甘さを増す。


 「ふぅ♡♡♡」


 「あっ♡♡♡らんさん……♡♡♡」


 メスイキが収まってくると、ぴったり下半身同士がくっついたところで前後運動が止んだ。


 「ね、最後は深いのシよっか♡♡♡私はゆっくり動くから、自分でいっぱい乳首弄って?♡♡♡」


 「……♡♡♡はい♡♡♡♡んふぅ……♡♡♡」


 演技の外れた声に応じ、すぐ愛撫しだす。


 数々の調教、幾人ものふたなりからの吸引や弄りを経て、乳首は女性の小指ほどか、それより少し小さいくらいの大きさになっていた。

加えて全体が余さず性感帯で、どこをどう触っても快感を生む。


 親指と中指で摘まみなおし、上下にしこしこと扱けばまばゆい刺激が胸全体へ迸る。

さらにこの愛撫の仕方は、肥大化した恥ずかしい突起を強調するみたいで、被虐感が強い。


 「ふふ♡♡♡かわいいね……♡♡♡おっきな乳首虐めるの、きもちい?♡♡♡」


 緩慢に動き始めるチンポ。


 「ふあぁ……♡♡♡きもちいです♡♡♡おっぱいとおしり、ぴりぴりってして……♡♡♡」


 「そっか♡♡♡日向くんが感じてるとこ、いっぱい見ててあげるからね♡♡♡」


 「はい……♡♡♡♡」


 オスからは柔らかく、かつじっとりした目が送られている。

視姦されるのは仄かな安心もあり、気持ちよさがより強調された。


 「あふっ♡♡♡ぁ……♡♡♡ふかいのキます……♡♡♡」


 肉芽の先端に人差し指でのかりかりを追加すると、脳が非常に重たい絶頂を準備する。


 「うん♡♡♡私もそろそろイくね♡♡♡」


 「んあぁぁ……♡♡♡♡」


 すると応えるように抽送は早くなっていく。

肉棒は絶えずびくつきながら腸壁といちゃつき、互いに快楽を貪った。


 「あは♡♡♡すごいえっちな音してる♡♡♡」


 「んっ♡♡♡ひぅっ♡♡♡はひっ♡♡♡」


 空気を含んだ粘液は、ぶじゅっ♡♡♡にゅちゅ♡♡♡じゅぴっ♡♡♡と下品で淫靡な音を鳴らす。


 「それに日向くんのお尻まんこ、精液でぐちゃぐちゃ♡♡♡」


 「っ♡♡♡ぁっ♡♡♡らんさんっ♡♡♡」


 アナルはぐっしょりと濡れ、糸を引いているのが分かる。


 「ふあぁっ♡♡♡クるっ♡♡♡クるぅっ♡♡♡♡」


 「うんっ♡♡♡私もっ♡♡♡」


 乳突起の捏ね回しを荒くして、一気に法悦を肥大化させた。


 同時に蘭は足をきつく抱き、あらんかぎりの速度で浅く荒い抽送を繰り返す。

本能を剥き出しにしたけだもの交尾に、いやらしい痺れが全身を満たしていく。


 「あぁぁっ♡♡♡イくっ♡♡♡イ゛っ♡♡♡あぁっ♡♡♡―――♡♡♡♡」


 「ふぅ~♡♡♡♡んっ♡♡♡♡はぁっ♡♡♡♡」


 そして、ずし♡♡♡とメスアクメが圧し掛かってきた。

最深部まで突きこまれたふたなりチンポが、濃厚な精液を大量に吐き出し始める。


 大きな痙攣が来て、その度多幸感が爆発していく。

膨大な快感に支配され、ぞわぞわが止まない。


 さらにどっぷりと子宮がオス汁で満たされる。

それは絶頂で重たい肉体をより重くし、全て前立腺のような敏感すぎる性感帯へと変えていく。


 空気が肌を撫でる度またイき、びくつきの振動でイってしまう。


 日向は、何もかもを忘れ、与えられる心地よさだけにただ耽溺した。







 マッサージプレイを終え、二人でシャワーに入りオイルなどを流した後、日向は蘭と共にベッドへ入っていた。

高級なマットレスが体圧を分散し、疲労した肉体を包み込む。

キングサイズの羽毛布団はかなり暖かい。

あれから幾度も情事を繰り返したため、時間はもう夜になっていた。


 「ふぅ……まだ身体重いです」


 「あはは。でも気持ちよかったでしょ?」


 「それはまぁ、そうですね……♡♡」


 責めるように言うと、横向きで寝転び向かい合う彼女はあまり悪びれずに答える。

だが実際長い焦らしとAVさながらの雰囲気もあって、これまで感じたことの無い新鮮な感覚を味わえたと思う。


 「でも、マッサージする前よりくたくたになっちゃいましたよ~。疲れてたのに……」


 可愛らしく拗ねるように甘えた。


 「ごめんごめん。ほら、おいで♡♡」


 「……♡♡」


 広げられた腕の中へ入っていく。

下着を着けただけで半裸の肌同士がくっつくと、背中へ腕が回された。

しっとりした感触と共に体温が伝わり、気持ちいい。


 「ん……♡♡♡」


 「んむ……♡♡♡」


 続けてキスをされる。

唇からそれほど性的ではない快楽がじんわり広がっていく。


 「んっ♡♡ふふ♡♡」


 「あ……♡♡」


 少しした後離れた。

名残惜しくて寂しくなる顔を、ややいたずらっぽく細められた目が見つめてくる。


 「んっ♡♡」


 「んふ♡♡」


 今度はこちらから口づけした。

さらに首へ手を回し、きつく抱きしめ返す。

身体の間で、まろやかな乳房が柔らかく潰れる。


 「ぁむ♡♡ちゅ♡♡」


 「……♡♡」


 ぽってりした唇を食み、吸い付いた。

粘膜接触は心地よく、暖かな幸せをもたらす。


 「ぢゅ♡♡ぷは♡♡」


 最後に引っ張りながら終える。

互いの瞳は、少し熱っぽくなっていた。


 「このまま抱きしめててくれたら許します……♡♡」


 「あは♡♡もちろん……♡♡」


 「んぅ……♡♡」


 囁きを聞きつつ、胸元に顔を埋める。


 「すぅ……♡♡……♡♡」


 甘ったるい嗅ぎ慣れたボディソープの匂いを味わい、目を閉じた。


 「おやすみ、日向くん」


 「おやすみなさい、蘭さん」


 いちゃいちゃと蕩けるようなピロートークによって心が落ち着いたのか、それだけで眠気が迫ってくる。

日向はそのまま、心地よいまどろみに身を委ねた。







 翌日、日向は蘭よりも少し早く起床した。

そして喉の渇きを感じて、起こさないようベッドを抜けだす。

動かした身体は、以外にも前日より驚くほど軽かった。




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