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 少しずつ日が陰り始めた時間帯、浅野日向は、速水蘭が住むタワーマンションの入り口に居た。

『着きました』というメッセージとスタンプを送れば、『すぐそっち行くね』と返って来る。


 彼女が下りてくる間に、オートロックのエントランス前にある艶々した壁で、自分の姿を改めて確認した。


 白いセーターに、先週貰った黒のプリーツスカート。

同じく黒い色のタイツとダウン、スニーカーを着用した姿は、カジュアルでかわいらしい。

足を曲げるとやや膝が透けて見える。

右耳に髪の毛を掛ければ、先週開けたばかりのピアスが耳垂で煌めいていた。


 そして、下着も先週貰ったものを着用している。

あのブラジャーとショーツは一着しかなく、しかも蘭からのプレゼントだったため、手を付けず今日まで大事にしまっていた。

そのせいでまだ慣れないが、秘された場所を着飾る悦びや、慣れないからこその落ち着かなさで少し興奮している。


 この前初めてした女装と違い、唯一化粧だけしていなかったが、それほど大きな違和感はないように思えた。

だが、今回はいろいろと調べつつも自ら考えたコーディネートなので、変ではないか少し不安になってしまう。




 今日は、女装用の服を揃えるための、いわゆる買い物デートの日だった。

目的地は近くにあるショッピングモールであり、場所や日時など、全て日向から提案している。

これは、好みの服を選んで欲しい、それを着て彼女を興奮させたい、かわいいと言って欲しい、という意図からのもの。


 以前であれば人を誘うなど考えられないことだったが、一週間前の出来事で彼には心境の変化があった。


 それは、オス様を誘惑し、自分から性欲を向けられに行くのは楽しい、ということ。

そのための、これまでは言われるがままだった身体の手入れも、性技の鍛錬も、今後能動的にやっていきたいという思考が生まれていた。

もっと愛され、熱い肉体で抱かれ、濃厚な精液をぶちまけてもらうために。


 変化した日向にとって、今日のデートもそんな積極性が始めさせた数ある努力の一つに過ぎなかった。




 早く会いたい、と考えていればエントランスへ続く扉が開く。

見れば、出てきたのは蘭だった。


 「わ♡♡」


 最近では見慣れてしまっていた部屋着とは違う、着飾った彼女に新鮮さと嬉しさを覚える。


 まっさらで白い長袖のTシャツには皺や汚れ一つ無く、しなやかな肉体をややふんわり包み込む。

そこにカーキのカーゴパンツが合わさると、ミリタリー調で引き締まった雰囲気を生み出した。

履いている黒革のブーツと、肩掛けのレザージャケットが男性的な強さを押し上げる。

だが、頭の白いキャップが全体をややカジュアルに仕上げていた。


 「おはよ、日向くん」


 「おはようございます、蘭さん♡♡」


 やや甘く声を出しつつ駆け寄っていく。


 「スカート、履いてきてくれたんだ。かわいいよ♡♡」


 「えへへ♡♡」


 少し上から見下ろしてくる視線は真っ直ぐで、自分だけを見ているとはっきり分かる。

性欲はあまり感じないが、その分柔らかい雰囲気で心が落ち着いた。


 「服、変じゃないですか?あるもので考えてみたんですけど……」


 蘭は一歩下がり、上から下へと見まわす。


 「うん。すごく似合ってる♡♡結構考えたでしょ?」


 「あ♡♡……はい。自分なりにいろいろ調べたりしました」


 「そっか、ふふ♡♡嬉しい♡♡今日は楽しもうね♡♡」


 「はい♡♡」


 彼女に見てもらうためにした努力を褒められるのは嬉しく、心臓が高鳴り口角が緩む。

当初あった「似合ってないかもしれない」という不安はあっさりと消え、今では努力してよかったと心から思えた。


 「……そうだ。似合いそうな服とか、着て欲しい服とかあったら言ってくださいね。蘭さんが着せたい服、僕、全部着ますから……♡♡♡」


 「ふぅん……♡♡♡」


 身体が少しくっ付くほど近づき、やや淫猥な上目遣いで誘惑する。

すると柔和だった笑みはいやらしさを帯び、目つきもじっとりした。

向けられるオスの欲望にも、はしたないメスそのものな自分にも興奮する。


 「それじゃ」


 そうしてしばらく互いの劣情を炙り合うと、蘭から口を開いた。


 「そろそろ行こっか。いろいろ見なきゃだし」


 「はい♡♡あっ♡♡」


 彼女は少しだけ離れると、左手に指を絡めてくる。

日向はそのまま横に並び、駅へと歩き出した。







 日向はショッピングモール内にある、学生でも手の届きやすい衣料品店を歩いている。

薄利多売を目的とした棚には、ハンガーに掛けられた女性用の服が大量に並ぶ。

気が早いというべきか、その中にはぽつぽつと春服が陳列され始めていた。


 「あ、これとかどうかな」


 言いながらこちらを振り返る蘭は、少し真剣そうな顔をしている。

無数の布が並ぶ中から取り出されたのは、半袖で白い、ぎりぎりでへそが出そうな丈のTシャツだった。

サイズ感はやや大きめで、ゆったりした着心地なのが分かる。


 「日向くんのお腹、綺麗だしさ。見せちゃうのもいいと思うんだよね」


 「へっ?♡♡そっ、そう、ですね……♡♡」


 だが、へそと言えば開発されきった性感帯であり、秘部を晒すのはまだ少し恥ずかしかった。

しかも言葉からは、裸体を何度も、綺麗だと言い切ってしまえるほど見ている事実が仄めかされていて、顔が熱い。

ベッドの上では聞きなれた賞賛も、デート中となるとどこか違う。


 「とりあえず、後で試着してみよっか」


 「は、はいっ。そうですね」


 動けないでいると、蘭は言いながら近寄り、日向の持つ買い物かごに服を入れた。

そして振り返ると歩き出し、まためぼしいものを探していく。

姿は堂々としており、周囲の人々の目も惹いている。


 見惚れつつも後ろに続いた。




 その後いくつか良さそうな品を見繕ってもらった日向は、試着室に入っていた。

着てきた服を一度脱ぎ終え、下着のみの恰好で大きな鏡と向かい合っている。


 「……♡♡」


 多少膨らんだ胸を包み込み、支えているワインレッドのブラジャー。

カップ部分には、花を模した同色のレースがたっぷりと使用されており、妖艶な印象を与える。

飾られた、ほんのうっすらとだけある谷間はどこかあでやかで、自分でも誘惑されそう。


 下方には、中のペニスで少しもこっとした上とセットだろうショーツがあった。

股間を覆う逆三角形にはブラジャーと同じくレースがあしらわれ、秘所を華やかにしている。

そして底辺の二点からは、細く頼りない紐が後ろへ向かって伸びていく。


 身体を捻って後ろ側を向ければ、でっぷりと豊かな肉をこしらえた尻の大部分が、シースルーの布に包まれていた。

当然深い谷間はクロッチ周辺を除いてその殆どが透けて見え、隠す気というものが感じられない。

むしろ媚肉に薄い紅色を与え、より一層かわいらしく淫靡な、オスを惹きつけるものにしている。


 家で脚と腕を通した時に何度も見たが、白と赤で艶めく裸体にやはり気分が上がった。

そこには蘭から貰ったものである、という意味も含まれている。


 だが同時に、自ら選んだものを身に着け褒められたい、という願望も芽生えていた。


 「あ」


 一通り見惚れたところで、何のためここに居るのかを思い出し、足元に置かれた買い物かごから白いTシャツを取り出す。

さっと着終えると、続けて深い青のジーンズも取り出した。


 足を通し、上げていくとかなりぴっちりとしていて、ウエスト部分が細いのかやがて尻で引っ掛かってしまう。

鏡で見ればむにっ♡♡♡と上端から大きくはみ出し、重たげに乗っかっている。


 「しょっ……」


 自らのいやらしい肉体に若干興奮しつつも、力を籠めればやがて媚肉は布の中に収められた。

かなり、丸みを帯びたラインが出てしまっている。


 長いこと蘭を待たせているため、そのまま素早くジッパーを上げボタンを締めると、目の前にあるカーテンを全て開く。

すると手持無沙汰で携帯を見ていたのだろう彼女が気づき、視線が合った。


 「どうですか……?」


 尋ねると全体を見回してくる。

目つきは柔らかくて、似合っているかどうかをしっかり品定めしている風だった。


 「後ろ向いて?」


 少し真剣な声に応じれば、自然に姿見と対面する。


 上のだぼっとしたTシャツは丈がへそ上5センチほどしかなく、服としてどこか頼りない。

しかしそれがかえってファッションに慣れた雰囲気を出してもいた。


 そしてタイツのように沿うデニムで、豊満なシルエットがより強調されている脚。

ふくらはぎから太もも、腰にかけてどんどんむちっ♡♡と広がり肉感を増していくのが、裸よりもむしろ淫らに思える。

股上が深いからか、留め金のすぐ上から「穴」が露出し、さらに目線を惹きつけていく。


 ほんのりと出来たくびれも相まって、ダンスを嗜む女性、だがそれにしてはいくらか卑猥という印象だった。


 「うん、似合ってるよ♡♡」


 こういう恰好もいいかもしれない、と考えているとやや甘い声色が聞こえる。

鏡越しに視線を交差させると、目は仄かにぎらついていた。

彼女の奥底から噴き出してくるどろどろした性欲を感じ、じわ♡♡♡と身体が熱くなっていく。


 「あは♡♡嬉しいです♡♡」


 ふにゃ、と緩めた顔で応じれば、外だというのに空気が少しずつ淫靡になる。

デートの最後にあるのだろうセックスへ期待が高まっていった。

アナルが、早く貫かれたくてひくひく疼く。


 「じゃ、他のも着てみよっか♡♡」


 「はい♡♡」


 促す蘭とたっぷり劣情を交わらせてからカーテンを閉める。

買い物籠には、まだ数セット服が残っていた。







 「今日楽しかった?」


 「はい♡♡蘭さんは楽しかったですか……?」


 「うん、すごくね。誘ってくれてありがと。あと、色々計画もしてくれて」


 「あ、いえ。どうしようかなって考えるのも楽しかったので♡♡」


 「ふふ♡♡そっか。じゃあよかった。」


 「……ていうか、会ってからは蘭さんにリードされてばっかりでしたし」


 「そうかな?……だとしても落ち込まないでね、私が勝手にやっちゃったことだし」


 「あっ……♡♡はい♡♡」


 めぼしい場所を見終わり、二人は夕食を取るために、ショッピングモールから少し離れたカフェへ来ていた。

暖色の少々薄暗い照明に照らされた店内は雰囲気が良く、しっとりと落ち着いた音楽が流れている。

テーブル上に並ぶ食事は、軽く摘まめるものを残して殆どが平らげられていた。

座っているソファに、買い物袋が数個置かれている。


 「……♡♡♡」


 蘭の顔には髪や高い鼻で影が出来ており、それが物憂げな印象を助長してうっとりした。

愛おし気にやや微笑む唇や目が情熱的で、アルコールを飲んだわけでもないのにどこかふわふわする。

さらにかけられる優しい言葉の数々が、心を温めた。


 「そうだ」


 甘く見つめ合っていると、彼女が口を開く。


 「今度は下着買いにいこっか♡♡一緒に♡♡」


 「へっ♡♡」


 言葉は以外で、思わず驚きの声が出る。


 「だって最初は入りづらいでしょ?それに、自分で選んだのも欲しいだろうし……♡♡」


 「あ、えっと、そう、ですね……♡♡」


 「来週でいいかな?」


 「えっ。は、はい。だいじょぶ、です……」


 「じゃ決定ね」


 「はい……♡♡」


 とんとん拍子で決まっていく新しい予定に困惑するが、正直なところまたデートできると思うと嬉しい。

日向にとって、それほど今日は楽しかった。


 「どんなの欲しいか考えといてね。ふりふりでかわいいのとか、紐でえっちなのとか……」


 頷きながら、どのような下着が好みか考える。


 今着けているのはかなりセクシーだから、バリエーションを持たせるためにかわいいものでもいいかもしれない。

むしろどれもこれもいやらしいものにして、脱がされる度彼女の性欲を強く煽るのもいい。


 「あとは前と後ろに穴が空いてるのとかもいいかもね……?♡♡♡」


 「っ♡♡♡」


 「えっちなとこを隠すんじゃなくて、えっちに強調するための下着♡♡♡そういうの日向くん好きそうだし……♡♡♡」


 「……♡♡♡」


 急激に、浴びせられる雰囲気がいやらしいものになっていく。

ぎとぎとした粘っこい目と、釣り上がった唇。

ここは外で、周囲には人もいるというのに、劣情を向けられると興奮してしまう。

蘭以外がまったく気にならない。


 「ふふ♡♡♡着てみたい、って顔してるね♡♡♡」


 「……はい♡♡♡」


 少し逡巡した後深く頷く。

勃起した乳首がブラジャーに擦れるのが分かった。


 「あ、あと良ければコスプレとかもして欲しいな♡♡」


 互いの性欲を熱し合うように視線を交わらせていれば、仄かな爽やかさを持って彼女は言う。


 「いいですね♡♡やってみたいです♡♡」


 「ほんと?♡♡じゃあ、メイドとかバニーとか、制服とかも着てもらおうかな~♡♡」


 「もちろんです♡♡」


 挙げられた三つを頭の中で想像すると、その全てが犯されているシーンだった。


 イラマチオされ、身に着けているヘッドドレスもろとも黄ばんだ白で汚される自分。

無防備な服の中へ手を突っ込まれ、身体をまさぐられてくね♡♡♡くね♡♡♡とうねる自分。

秘された肉体を蹂躙された挙句、くにゃくにゃに蕩けた姿で後孔を貫かれている自分。


 「はぁ……♡♡♡」


 どれも魅力的で、思わず悩まし気なため息が出る。


 「もちろん、えっちなのもね……♡♡♡」


 「あっ♡♡♡はい……♡♡♡」


 そして言葉を皮切りに、足先で脚が触られ始めた。

期待させるようにゆっくりと脛を昇り、内股を愛撫していく。


 暫く前戯じみたやり取りを続けているせいで、アナルの疼きはもう限界だった。

早く、淫靡で欲しがりな穴を満たして欲しくて仕方がない。


 「あの、蘭さん……♡♡♡」


 「ふふ♡♡♡うん、そうだね♡♡♡」


 求愛の目を送れば意図を察したみたいで、蘭は微笑んだ後頷く。


 「ホテル、行こっか♡♡♡」


 「はい♡♡♡」


 返事に、日向も深く深く頷いた。







 「んぇ♡♡♡ぢゅ♡♡♡ちゅぷ♡♡♡」


 「んむっ♡♡♡ふっ♡♡♡ん♡♡♡」


 桃色の明かりに薄く照らされた室内に、激しく淫猥な水音が鳴り響いている。

日向は、部屋の端に置かれた二人掛けの黒いソファ、そこに座る蘭の膝を跨ぎ、濃密な口交尾を行っていた。

互いに「準備」を終え、白いバスローブを身に纏っている。


 「んぇ~っ♡♡♡」


 「あは♡♡♡」


 「ちゅっ♡♡♡」


 厚ぼったい唇から零れたよだれを、ねっとりと舐め取っていく。

気持ちよかったのかぶるりと身を震わせる彼女に、それらを再度送り込んだ。

空気と混じり合った液体はぐじゅ♡♡♡ぶじゅ♡♡♡とやたら粘っこい音をたてる。


 「ぷはっ♡♡♡」


 「ふふ♡♡♡」


 口を離しじっとり見つめ合う。

事前のデートで雰囲気が出来上がり、緩やかに焦らされ続けたためか、視線はいつもより蕩けていた。

しかも褐色の肌は風呂上がりで艶を増し、見ているだけでぞわりとする。

照明が当たって紫がかり、さらに所々貼り付いた毛髪に飾られると、作り物めいて美しい。


 「ね、脱がせて?♡♡♡」


 「はい♡♡♡」


 膝立ちになり、腹の辺りにあるリボン結びを解く。

すると襟が少し落ち、胸元のタトゥーが見えるようになる。

先ほど洗い合うときに使った、フローラルで甘ったるい、官能的なボディソープの匂いがした。


 「じゃあ……♡♡♡」


 「うん♡♡♡」


 一度目を合わせてから、重なった布を開いていく。


 露わになる、しっとりした裸体。

よほど瑞々しいのか光を照り返しており、日焼けによるダメージを全く感じさせなかった。

徐々に見えだした肩や腕はしなやかで、形が良く大きすぎない胸がその印象を邪魔しない。

健康的で均整の取れた身体に、いつもぎゅっと抱かれたくなる。

だが、軽く筋肉の浮き出た下腹部には、見慣れたモノが無かった。


 「チンポ、勃たせてくれる?♡♡♡口でして欲しいな♡♡♡」


 「ちゅっ♡♡♡あは♡♡♡もちろんです……♡♡♡」


 承諾して一度ソファを降り、開かれた彼女の足の間に入る。

そうしてようやく、萎えてソファへ寝そべったチンポが発見できた。


 萎えているとはいえ長さは15センチほどある。

さらに柔らかいからか先端の辺りで曲がり、剥き出しの尿道口が軽く右を向く。

亀頭は勃起している時よりは小さいが、同じく縮こまっている竿と比べればかなり大きく、カリが戻ろうとする皮を悠々と押さえるほど。

いつもと異なり自重で項垂れた姿は、どこかかわいらしい。


 そして根本を優しく包み込む、ぱんぱんに膨らんだままの金玉。

こうして男性平均に近いサイズの陰茎があると、野球ボール大の睾丸がどれほど常識外れかが再認識できた。


 「ちゅ♡♡♡」


 なんだか愛おしくて、ゆっくり顔を近づけて恭しくキスをする。

ぴく♡♡♡と驚いたみたいに跳ねるのが嬉しくて、動作を繰り返していく。


 「ちゅっ♡♡♡ちゅっ♡♡♡ちゅっ♡♡♡」


 啄むように繰り返す度、芯を持っていくのが分かった。

長さを増しつつ、早くも我慢汁が滲んでいる。


 「ふふ♡♡♡かわいい……♡♡♡勃起我慢しててよかった♡♡♡」


 「んふ……♡♡♡んぇ♡♡♡れろ♡♡♡」


 「勃起させる」のを愉しませてくれる蘭に感謝を覚えながら、唇を離しバスローブと底面の間に舌を差し込む。

そのまま裏筋をぞり♡♡♡ぞり♡♡♡と抉れば、肉棒は鎌首をもたげ始めた。


 「んぁ~ん♡♡♡むふ~♡♡♡むふ~♡♡♡」


 すかさず咥え、熱い息を吐き出して粘膜を温めていく。

すると口内にはしょっぱくて青臭いオスの風味が広がる。


 「はぁ~……♡♡♡フェラ顔えっろ♡♡♡すっごくチンポにクるよ♡♡♡」


 声と共に彼女の手が前髪をかき上げた。

視線を合わせれば、口奉仕を脳裏に焼き付けようと開かれた目と交差する。

真面目かつ厭らしい、熱心な欲望を感じさせる目に、思わず釘付けになった。


 「ん~♡♡♡」


 ベロを暴れさせると粘液が吐き出され、口腔はぐちょついて淫猥な音が響く。

亀頭からは性の味以外にうっすらとボディソープの味がした。


 「んぐ……♡♡♡」


 愛撫を続けるにつれ、チンポが屹立しようと邪魔な上あごを時々擦る。

ざらざらした感触が気持ちいいのか、びくっ♡♡♡とさらに跳ね、頭ですら持っていかれそうだった。

幹はすっかりガチガチに硬い。


 「んぁ……♡♡♡」


 「ふぅ♡♡♡」


 もっと勢いを感じていたかったがやむを得ず出す。

肉棒は反動で振り子のようにしなると、最終的にびんっ♡♡♡と自分の力だけで雄々しく天を向いた。

完全に勃起した雄姿に、ため息が漏れる。


 「あぁ……♡♡♡今日も素敵です……♡♡♡」


 「ふふ♡♡♡うん♡♡♡ありがと♡♡♡」


 「ふあ……♡♡♡」


 よだれと先走りの混合液でてらてらし、照明でピンクがかった姿はあまりに妖艶すぎた。

歪なハートを裏返したような形の、鈍い桃色をした先端が、見ているだけでもぞっ♡♡♡とやけに甘ったるい鳥肌を立たせる。

幹は創作に頻出する触手じみたぬめり気を帯び、そこに蛇のように艶めいた血管が絡みついていた。

さらに今なお液体がだらだら流れていき、鼻を刺すむわっ♡♡♡としたオス臭や濡れは時間が経過するほどにひどくなっていく。

奥にある腹筋が、なんだかより力強く見えた。


 頭を撫でられながら、メスの欲望にぎらぎらした目つきでチンポを鑑賞していく。

かわいらしさすらあった物体が、血液を充填していかつく、二倍以上も膨らんだ事実に興奮させられてしまう。

蘭のモノがどれだけ優秀で、男を女へ堕とすに足るか、否が応でも分からされた。


 早くカラダにも、自分がどれほどチンポに弱いのか分からせてほしい。


 「らんさん……♡♡♡♡」


 もう耐えられないといった声で名前を呼ぶ。


 「うん♡♡♡ベッドいこっか……♡♡♡」


 「はい……♡♡♡」


 耳をくすぐりながらの返事は、性欲でねっちょりしつつも優しかった。




 「ね、今日は全部日向くんがやって?♡♡♡チンポ準備するのから、私が射精するまで全部♡♡♡」


 「へ?♡♡♡」


 ベッドの上であぐらをかいた蘭の足に跨り、濃厚なキスを繰り返していると、彼女が言った。

バスローブや下着は既に全て脱ぎ捨てている。


 「私は寝転がってるから、日向くんの好きなように責めて欲しいの♡♡♡カラダも、チンポも……♡♡♡」


 「んっ♡♡♡」


 「ま、途中触りたくなったら触るけど……♡♡♡」


 「ひぁ……♡♡♡」


 つまり、今日のセックスは自分が主導して行え、ということなのだろう。

要旨を大体理解していると、乳首が軽く弾かれた。


 「……わかりました♡♡♡」


 「ふふ♡♡♡よろしくね♡♡♡」


 了承をすれば、蘭は仰向けに寝転んでいく。

日向は一度彼女の上から退くと、サイドテーブルに置かれていたローションを取り、右わき腹の横に座った。

一刻も早く挿入したくて、潤滑液を手に出し馴染ませる。

ぐちゅっ♡♡♡にちゅっ♡♡♡という音が響いた。


 「チンポ、触りますね……♡♡♡」


 「うん♡♡♡」


 「あっ♡♡♡あつい……♡♡♡」


 そのまま右手を陰茎へと伸ばして握る。

つるつるとごつごつという、相反した感触が伝わってきた。

扱き、粘液を塗り付けていく。


 竿を何度か往復した後、きつい輪っかにした指でカリ首を虐める。

出っ張りがけた外れに高いせいか、力を込めて数秒間引っ掛かった後にようやくにゅるん♡♡♡と抜けた。

先端は繋がる時のことを考えて手のひら、そして手首を使って念入りに摺り込み、ぐちゅぐちゅにする。

一度離すとねば~っ♡♡♡と様々な粘液が混じり合った汁が強烈に糸をひく。


 「気持ちいいよ♡♡♡……もしかして練習した?♡♡♡」


 「はい……♡♡♡らんさんにいっぱいきもちよくなってほしかったので……♡♡♡」


 「えっろ……♡♡♡」


 「あは……♡♡♡」


 一週間前に考え方が変わってから、日向は愛用している太いディルドを相手に日夜「練習」を繰り返していた。

手コキから、フェラチオ、ディープスロート、セックス中の腰の振り方など。

蘭を思って、蘭のためにする努力は心地よく、それはいくらかマンネリ気味だった自慰の新しい刺激にもなっている。


 「ね、日向くんがかわいいからちゅ~したくなっちゃった♡♡♡きて……?♡♡♡」


 「あ……♡♡♡はい♡♡♡」


 求めに応じ、ローションを塗り続けながら顔を近づけていく。

なすがまま責めを受け入れる彼女は、いつもと違った視線を向けてきていた。

細められた目はしっとりして甘えるような雰囲気で、窄めた唇を軽く尖らせている。

さらに毛髪はいくらか枕へ広がっており、どことなく無防備な印象があった。


 「ちゅっ♡♡♡」


 「んむ♡♡♡」


 キスをすると、幸福感が滲んでいく。

ぷにぷにの粘膜同士が張り付き、食い込み合うのは気持ちいい。


 「んぇ♡♡♡」


 舌を差し込んでいけば、むっちりと狭まった肉壁に扱かれながら口内に入る。

そのまま蘭のベロを見つけ、にゅり♡♡♡にゅり♡♡♡と表面を愛撫していく。

性感帯にされた器官はそれだけでも快楽をもたらした。


 「んふ♡♡♡」


 愉しげな声が聞こえる。

握ったままのチンポは水音をより大きく鳴らし、自身が分泌する液体でもっとどろどろになっていく。

手は生温かく、臭いがこびりついてしまいそうだった。


 「んぁっ♡♡♡んぅ♡♡♡」


 下に気を取られていると、厚い唇に肉舌が責められ始める。

力を入れて食みながら、前後に動かして擦られると喘ぎ声が抑えられない。

惚けて開いていく口からよだれが垂れ、彼女の頬や顎を汚していく。


 「ぷは♡♡♡」


 「はぁ♡♡♡ふぁ♡♡♡」


 やがて解放される頃には、かなり息が上がってしまっていた。

ずっしりと重たい快感が腹の奥に溜まり、尻穴を疼かせている。


 「ふふ♡♡♡顔とろとろ♡♡♡もう我慢できないって感じだね?♡♡♡」


 「はい……♡♡♡んっ♡♡♡そろそろ入れますね……♡♡♡」


 言って一度身体を起こし、サイドテーブルに置いてあったタオルで、手や濡れてしまった互いの口元を拭く。


 そして、ぴったり身体を重ねて蘭に上から覆いかぶさると、正常位のような体勢になった。

尻に亀頭を乗せると彼女の顔が首辺りに来て、鼻先にある髪からは、先ほど使ったシャンプーの蜂蜜みたいに甘ったるい匂いがする。


 「上に乗るの、なんだか興奮します……♡♡♡」


 「私も♡♡♡日向くんがどんな風に精液搾り取ってくれるんだろう、ってわくわくする♡♡♡」


 「あは♡♡♡僕の穴でいっぱい気持ちよくなってくださいね……♡♡♡」


 「うん……♡♡♡」


 会話を終えたら後ろ手で亀頭を持ち、腰を動かしてアナルと密着させた。

少しだけ、上下に往復させて感触を愉しむ。

相変わらずぷりぷりしており、大きく膨れ上がった生の肉マラにため息が出る。

加えて今日は一際ぬるぬるで、擦りつけるだけでちゅく♡♡♡ぬち♡♡♡と小さく鳴った。

もう焦らすのに耐えられなくて、尻を押し付ける。

にゅるり♡♡♡にゅるり♡♡♡と入ってくる亀頭に、閉じていたアナルがたっぷり開かれていく。


 「んはぁっ♡♡♡」


 「あは♡♡♡」


 そして、セックスを待ちわびてあまりに感度を増していた腸肉が、にゅぷんっ♡♡♡とカリ首までを一気に飲み込んだ。

ここ一週間、練習で幾度も咥えこんでいたディルドとは違う溶かされそうなほどの熱が、締まって歓迎する腸壁に叩きつけられる。

抉られた括約筋が、じゅわぁ♡♡♡と脳天を揺らすほどの快楽をしばらく広げていく。

自然と大きな嬌声が溢れ出した。


 「んんんっ♡♡♡♡」


 もっとカタチと、満たされていく幸福を感じたくて間髪入れずに収めていけば、ナカが押し広げられていくのが分かる。

コブラのように太い棒が、どく♡♡♡どく♡♡♡と蠢きつつ媚肉を舐め回していく。


 そうして挿入していると、快楽で歪む表情を見つめてくる蘭と目線が合った。

自分の上でヨがりながらも熱心に奉仕するメスを、愉しそうにじっとりと観察している。

髪の毛がずれて、普段なら見えないピアスだらけの左耳が露わになっていた。

中央の穴に向かって溝を作り、棘やバーベル型、丸っこい金属で飾られた姿がやけに卑猥に思える。


 「らんさん、みみ、舐めたいです……♡♡♡いいですか……?♡♡♡」


 「ふふ♡♡♡もちろん♡♡♡おいで……?♡♡♡」


 すぐに尋ね了承を得ると、顔を近づけていく。


 「ちゅ♡♡♡」


 「あは♡♡♡くすぐったい♡♡♡」


 まずは耳たぶにキスをした。

甘酸っぱい女のフェロモンを薄めたような風味が、ほんのりと広がる。

ピアスは体温によって暖かく、感触に微かな引っ掛かりをもたらす。


 「んぇ~……♡♡♡」


 「ん……♡♡♡」


 続けてふちを舌でなぞっていった。

あまり慣れないのか吐息が漏れ聞こえ、時折軽い身じろぎをしている。

しかも、充血して色が濃くなっていくのが、女性器みたいでかなりいやらしい。


 「んふぅっ♡♡♡あ゛っ♡♡♡きもちいぃ……♡♡♡」


 痙攣したチンポの先端が前立腺に食い込んだ。

腰を浮かせ、特に強く当たる場所へ押し当てて自らを虐めつつ、耳への愛撫を行っていく。


 「んぇ♡♡♡はぁ♡♡♡ここ、痛くないですか?」


 「うん、大丈夫♡♡♡前立腺もこりこりしてて気持ちいいよ♡♡♡すぐ出ちゃいそうかも♡♡♡」


 「あは♡♡♡れろ……♡♡♡」


 ピアスホールの周辺を舐める。

耳たぶよりもいくらか味が濃く、塩気と甘みがあった。

何度か横を見て反応を伺うと、目を閉じて快楽に集中している。

息も、徐々に荒くなってきていた。

少しだけ穴へと口を近づけ、求愛の言葉を囁く。


 「せーえき、出したくなったら出してくださいね……♡♡♡そしたらザーメンローションでぬるぬるになったナカで、もっと気持ちよくしますから……♡♡♡」


 「ふふ♡♡♡えっろ♡♡♡自分で言っててナカぎゅ~ってなってるのもえろいよ♡♡♡」


 「んぁっ♡♡♡えへ♡♡♡らんさん誘惑するの、すごく興奮するんです……♡♡♡」


 「ふぅん♡♡♡日向くんってほんとどすけべでメスだね♡♡♡チンポ大好きすぎでしょ♡♡♡」


 「っ♡♡♡」


 淫乱であるという事実を並べたてられると、マゾな身体の芯が悦んでしまう。

さらに卑猥かつ甘ったるくいちゃつくのは気持ちよくて、一日中求めていた絶頂がぐっと近づいた。


 「ね、乳首弄って?♡♡♡私も日向くんの弄るからさ、一緒にイこ……?♡♡♡」


 「あ、はい♡♡♡耳の穴も舐めますね……?♡♡♡」


 「うん♡♡♡お願い♡♡♡」


 「れぇ……♡♡♡」


 求めに応じて彼女の右乳首を摘まみに行きつつ、唾液をたっぷり纏わせたベロを尖らせて耳の中心へとねじ込んでいく。

ぬち♡♡♡ぐちゅ♡♡♡という粘ついた音が響いた。

すると日向の右乳首も摘ままれ、かり♡♡♡かり♡♡♡と引っ掻かれる。

互いの口からは複数箇所への同時責めによって悩まし気な喘ぎが溢れ、桃色に照らされるラブホテルがよりいやらしいピンク色で染まっていく。


 「はぁ……♡♡♡どろっどろの濃ゆ~いザーメン出そう♡♡♡ん……♡♡♡デート中のえっろい日向くんのせいで熟成された、すっごい臭くて粘々したやつ……♡♡♡」


 「ふぁぁっ……♡♡♡」


 「ナカ真っ黄色に汚して……♡♡♡私のチンポも精液ももっと大好きにさせちゃうオス汁……♡♡♡」


 「やっ♡♡♡そんなっ……♡♡♡♡」


 発される低俗で、出来る限り下卑た言葉。

だがそれはオスの燃え盛るような劣情をまざまざと教えてくる。

膨らみ、前立腺を押しのけようとすらしてくる亀頭や、怒り狂った竿からも極度の興奮が感じられた。。


 「いっへぇ♡♡♡ぼくのこと、ぐちゃぐちゃにしてぇ……♡♡♡らんしゃんのせーしでおなか、おもたくしてぇ……♡♡♡」


 「ふふ♡♡♡んっ♡♡♡」


 「メス」として応じるように性欲を猥雑に煽る。

チンポをケツマンコで扱き、乳首を激しく弄り、水音と発情した息遣い、舌愛撫で快楽を流し込む。


 「あ、出る♡♡♡出るよ♡♡♡日向くんのケツマンコに精子だすっ♡♡♡」


 「きてっ♡♡♡きてぇっ♡♡♡あっ♡♡♡イく……♡♡♡うぅっ♡♡♡―――♡♡♡♡」


 すると、それぞれの肉体は小刻みに痙攣しだし、濁流のような粘液が体内に吐き出され始めた。

跳ねて撒き散らされ、勢いで奥までもべったりと汚されるのを感じながら、日向もメスイキを味わう。


 身体の力が抜け、びくつきつつただ蘭に体重を任せる。

どろついた熱が、ぼってりと重たく粘膜を満たしていく。

ぞくり♡♡♡ぞくり♡♡♡と皮膚の下を這いまわる多幸感がたまらない。

頭が蕩けて流れ出してしまいそうだと思う。


 甘くもどこか淫らだったデートを経ての、甘ったるい中出しアクメ。

香ってくるこれまた甘いシャンプーの香りを愉しみながら、日向は心の底から浸っていた。



 「それじゃ、奥まで入れますね♡♡♡」


 「うん♡♡♡」


 少ししてから、全身に余韻が残ったまま、まだ途中だった挿入を再開する。

さらなる潤滑液によってより滑るようになったからか、動きはかなりスムーズだった。

しかし、何度か往復させて「粘液」を腸壁に塗り込んでいく。

結合部からはぐちゅっ♡♡♡ぬちょぉ♡♡♡とやたらいやらしい音が鳴り、肛門がべっとり濡れていくのが分かる。

栗の花の甘臭い香りが、部屋中に広がっていった。


 「ふぁぁ……♡♡♡せーえききもちいいです……♡♡♡」


 「私も♡♡♡日向くんのナカ、どこもどろどろのぐちゃぐちゃになってるよ♡♡♡時々ゼリーみたいな精液が引っ掛かって……ふふ♡♡♡」


 「うぁっ♡♡♡うれしいです……♡♡♡♡」


 思わず口をついて出た言葉に、蘭は愉しげに優し気にこちらを見下ろしてくる。

「味わい」を細かに言われると、気持ちよくなって貰えているのだ、という実感が脳を悦びで震わす。

精液をあらかたナカに広げ、ぬるぬるになるよう摺り込み終わると、一気に根元まで咥えこんだ。


 「んふぅ……♡♡♡身体、起こしますね♡♡♡痛かったらすぐ言ってください♡♡♡」


 「ん♡♡♡」


 そのまま膝を曲げ手をつきながら、上体を起こして騎乗位へと体位を変えていく。


 「んぉっ♡♡♡チンポくいこむぅ……♡♡♡」


 自らの力だけで天を向けるほど反りの激しいチンポは、抵抗するように腹側へ食い込んでくる。

腰から力が抜けそうなのをじっと耐えながら、持ち主に痛みが無いようゆっくりと動いた。

肉体がベッドと垂直になればなるほど、陰茎は深く深く奥へ突き刺さる。


 「はぁっ♡♡♡はぁっ♡♡♡」


 「あは♡♡♡かわいいよ♡♡♡」


 やがて、いつも当たる場所と亀頭がくっ付き合った。

蘭の腰に体重をかけすぎないよう、膝や足先にも分散させつつ息を整える。

上になると、彼女の顔や様子がよく見えた。


 真っ直ぐに視線を交差させ、まぶたを色っぽく細めながら情欲や期待感を滲ませている瞳。

緩く結ばれた唇の端は、軽く上がっている。


 そして肩が、興奮を表すように普段より少し早く動く。

さらに勃起した桜色の乳首も、仄かに筋肉が浮きでた腹も、日に焼けた肌全てが汗で湿り、艶めかしい輝きに満ちていた。

太ももに手が優しく置かれ、時折もにゅ♡♡♡と揉んでくる。


 「……♡♡♡らんさんも素敵です♡♡♡綺麗でえっちで……♡♡♡」


 「ありがと♡♡♡」


 あまりの淫靡な美しさにため息が漏れ、ずく♡♡♡とへそ下が甘く疼いた。

見ているだけでも発情してしまう。

この人の精液が欲しいとばかりに、全身がひくつく。


 「動きますね……♡♡♡」


 「うん♡♡♡来て……♡♡♡」


 「ふぅっ♡♡♡んぅ……♡♡♡」


 まずは馴染ませるため、腹に軽く手を置いて尻を仄かに浮かせながら前へ出す。

チンポは少し抜けつつ、裏筋やカリを引っかけながら背中側を擦った。

結合部から精液が零れ、ぬちぬちぬち♡♡♡と肌の間で捏ねられて音を鳴らす。


 「はぁっ♡♡♡おなかっ♡♡♡あたるぅ……♡♡♡」


 戻せば今度は腹筋の裏へ当たり、出っ張りが奥に向かって掻き毟る。


 「ふふ♡♡♡ナカあっつい♡♡♡それにチンポにゅるにゅる擦れて気持ちいいよ♡♡♡」


 「あぁっ♡♡♡はいっ♡♡♡」


 「いっぱい練習したでしょ?♡♡♡」


 快楽に身を捩りながらこくこく頷く。


 「がんばったね♡♡♡すっごくえらい♡♡♡」


 身体が優しく愛撫され始めた。


 「ひぁっ♡♡♡もっとなでてください……♡♡♡」


 「いいよ♡♡♡はぁ……かわいい♡♡♡」


 前後運動を繰り返しつつねだれば、腰や下腹部までも撫でられ、震えるような性感が背筋を駆け上がってくる。

肺から昇ってきた空気を天井へ向かって吐き出す。

そして吸い込むと、甘酸っぱさや青臭さなどの混じった交尾臭が脳をピンクに染めた。


 「あっ♡♡♡はっ♡♡♡はっ♡♡♡」


 ある程度馴染み、肉棒と腸肉が絡み合っているのを感じると、動きを速める。

でっぷりした亀頭や、凹凸の多い竿が素早くナカを舐め回し、ぐちゅぐちゅにこね回していくのが気持ちいい。

響く音はいくらかうるさくなっていた。


 「んはぁっ♡♡♡チンポすきっ……♡♡♡ふとくてながくてっ……♡♡♡んくぅっ♡♡♡」


 「私も日向くんのケツマンコ大好きだよ♡♡♡いつもとろとろですきすき~って絡みついてきて……♡♡♡」


 「ひぅっ♡♡♡うれしいっ♡♡♡ですっ……♡♡♡」


 「それに動く時揺れるさらさらの髪の毛も、気持ちよさそ~な顔もすっごくかわいい……♡♡♡」


 「っ♡♡♡……ふぅ♡♡♡ふぅ♡♡♡」


 何度か往復を繰り返すと、上がった息を整えるため休憩する。

その中であまりエネルギーを使わない腕だけは動かし、蘭の身体をつーっ♡♡♡となぞった。

お互いの呼吸による微かな身じろぎでも剛直は軽く擦れ、身体にじくじく快感を溜めていく。


 「胸、触りますね……♡♡♡」


 「うん♡♡♡あ、私も日向くんのおっぱい触っていい?♡♡♡」


 「はい……♡♡♡」


 承諾し合うと、上体を前傾させつつ手を彼女の胸へと伸ばし、全体を覆いかぶせてむにゅ♡♡♡と揉んだ。

表皮には確かなハリがあり、指を甘く受け入れるほどの柔らかさもある。

手のひら中央には硬くしこった突起が当たった。


 「はぅっ……♡♡♡」


 「ふふ♡♡♡ぷにぷにしてる♡♡♡」


 蘭は同じように日向の胸を掴み、仄かな膨らみを愉しんでくる。

五つの先端が食い込み、少し力を強めて揉まれると乳首がじん♡♡♡と疼いた。


 「あは……♡♡♡」


 「……♡♡♡」


 視線を交差させて、愛欲を送り合う。

うっとりしており、明らかに自分だけしか見ていない細目は、全身を甘ったるく蕩かす。

尻穴はきゅん♡♡♡きゅん♡♡♡と脈打ち、じっとりした汗が滲んだ。


 「ん……♡♡♡」


 一度手を放し、指先で頂点にある両の蕾を軽く押す。

低く発された喘ぎ声は艶やかで、腹の奥が悩ましく痺れる。

そのまますり♡♡♡と掻けば、チンポが大きく跳ねた。

何度か往復させ、弾く。


 「んぁ……♡♡♡気持ちいいよ……♡♡♡」


 蘭の目尻が、気持ちよさそうに少し下がる。

いつものぎらつきがありつつも、与えられる快楽を受け入れる姿はどこかかわいらしい。

普段は見られないかなり無防備な彼女に、どうしようもなく興奮してしまう。

胸下に手首の辺りを置いて、指先では続けて乳頭を責めつつ、腰も前後させる。


 「ふっ♡♡♡らんさんっ♡♡♡かわいいですっ♡♡♡ふぅっ♡♡♡」


 「ふふ♡♡♡あっ♡♡♡なんだか私が襲われてるみたいだね?♡♡♡日向くんのぎらぎらした目、興奮するなぁ……♡♡♡」


 「んぃっ♡♡♡ナカでうごいてっ♡♡♡んひっ♡♡♡はぁっ♡♡♡」


 だが、責めへ応えるように肉槍は腸内で大きく跳ね、ぐにゅぅ♡♡♡と深く食い込んだ。

著しい快感で身体の芯がふやけ、上手く動けなくなる。


 なんだか、蘭が「オス様」としてどれほど強いのか、分からされたような気持ちだった。

視線もいつの間にかきつく、ぐつぐつした劣情が再び燃え盛っている。

ぞく♡♡♡と甘美な敗北の味で、自分が弱いマゾメスであることを改めて自覚した。


 蕩けて寝そべりかけていた身体を倒し、彼女とぴったりくっつける。


 「ん♡♡♡」


 そして、求愛の意を込めて唇を重ね合わせた。

愉しげな目と目を合わせつつ何度か啄みを繰り返し、ぷにぷにした触り心地を感じ合う。

響くちゅっ♡♡♡ちゅっ♡♡♡という音は官能的で、意識が陶酔する。


 「んむっ♡♡♡」


 続けて強く押し付けた。

厚みのある肉はむにゅぅ♡♡♡とひしゃげ、こちらを包み込んでくる。

熱く、しっとりした粘膜接触に、緩やかで幸せな気持ちよさが全身へと広がった。

吸い付きながら離れると、ぢゅっ♡♡♡という水音と共にやや大きめの性感がある。


 「んぇ……♡♡♡」


 舌を少し出し、閉じられた蕾に沿って舐めていく。

時折首を反らして見てみると、濡れて輝きを増した口唇は綺麗で、発情した女性器を思わせるほど卑猥だった。

じく♡♡♡と脳を苛立たせる疼きに任せ、尖らせた肉を挿入する。


 「んぅ♡♡♡」


 むんにゅりして水気を孕んだ粘膜はぐじゅ♡♡♡と鳴らしながら迎え、きつく扱く。

摩擦は強く、ただの粘膜が性器になったのかと錯覚するほど。

入れただけで精液を暴発してしまいそうだった。


 「んふ……♡♡♡」


 「ふぁ♡♡♡ふぅ♡♡♡」


 なんとか限界まで収めきると、先端だけで上あごを優しく擦る。

暖かくぬるつきながらもざらざらしており、愛撫すればするほど息が上がっていく。

蘭から香る甘ったるさを煮詰めた匂いにつられ、ぞく♡♡♡ぞく♡♡♡と顔全体に官能が駆け巡った。


 「んっ♡♡♡ふっ♡♡♡」


 だがあえてぺったりとくっつけ、自らの棒を責め続ける。

口からはよだれが溢れ出して周辺をべとべとに濡らし、舌交尾の淫猥な音も粘つきを増していった。


 そうして完全に出来上がったベロを彼女のベロと絡める。

蘭のそれは唇同様厚ぼったくてかつ長く、上あごとは異なる目の細かいざらつきがあった。

抽送すれば触覚の一つ一つがじゅり♡♡♡と犯され、強制的に昂らされていく。

その中で丸く硬いピアスがアクセントになり、慣れることも許さない。


 「んふーっ♡♡♡んふーっ♡♡♡」


 鼻息荒く、美女の口を貪る中性的な「女」。

傍目からはそう見えただろうが、実際に追いつめられているのは日向の方だった。

思考力がどろどろに溶けきり、快楽で舌が痺れてろくに動かなくなったら、口付けを終える。


 「ふふ♡♡♡キスも上手くなったね♡♡♡」


 「ふぁい……♡♡♡はぁ♡♡♡ありがとうごじゃいまひゅ……♡♡♡んぅ♡♡♡」


 「すきすき~って求めてくるのもかわいいし♡♡♡」


 「あ……♡♡♡ん……♡♡♡」


 後頭部への撫で回しは優しくて、ただでさえ溶けていた頭がさらに溶けていく。

まるでペットみたいに彼女へ縋り付いてしまう。


 「それに……♡♡♡キスの間ずっとナカぎゅ~ってなってたね……?♡♡♡今もそう♡♡♡」


 「っ♡♡♡ひゃい……♡♡♡」


 蘭の言う通り、時々結合部からぶじゅ♡♡♡と粘液が漏れるほど、先ほどから腸壁はきつく締まっていた。


 「ね♡♡♡」


 「あっ♡♡♡」


 両手で頭が掴まれ、視線が合わせられる。

あまりに愉しげで目尻の上がった瞳が日向を刺し貫く。

奥にはヘドロのようにもったりと重たい劣情が渦巻いており、見るだけで感染し、身体を激しく発情させた。


 「このとろとろできつきつのケツマンコでチンポ扱かれたら、すっごく気持ちよさそう……♡♡♡♡」


 「んぉっ♡♡♡」


 告げながらチンポはびぐっ♡♡♡どぐっ♡♡♡と大きく跳ね、期待感の大きさを物語る。


 「それに日向くんも、すっかり出来上がっちゃったケツマンコ、チンポで扱いたらすっごく気持ちいいだろうね……♡♡♡」


 「あはぁ……♡♡♡♡」


 返事をする様にナカはひくっ♡♡♡ひくっ♡♡♡と脈打った。

より強い快楽を求めるけだものじみた欲望と欲望が合致する。


 「からだ、起こします……♡♡♡」


 「うん♡♡♡」


 早く滅茶苦茶になりたいのを抑えつつ、ゆっくり上体を起こしていく。

チンポは深くなり、尻は溢れ出した精液でべちゃべちゃになった蘭の腰に着地した。

そうして先ほどと同じような騎乗位の体勢になる。


 「もう少し反らしますね……♡♡♡」


 頷きが返ってきたのを確認するとさらに反らし、手を後ろについて支えた。


 「うぁ……♡♡♡おなかのうら♡♡♡ごりごりって……♡♡♡」


 当然肉棒は前側へと強烈に食い込む。

へその真裏に、巨大な亀頭が当たっている感覚がある。

いつも潰され、突かれ、捏ね回されている奥にやたら強く擦れていた。

それだけでなく、竿の食い込みもひどい。

鋼みたくガチガチな棒が前立腺をぎゅぅぅ♡♡♡と圧迫し、肛門も激しく摩擦される。


 「日向くんのケツマンコ、チンポじゅぶ~ってしゃぶってきてるよ……♡♡♡」


 著しい快楽なのは蘭も同じなようで、淫肉の感触にうっとりと目を細めていた。

うず♡♡♡うず♡♡♡と少し腰が動いている。


 「あっ♡♡♡ごめんなさい♡♡♡動きますね♡♡♡」


 待たせてはいけないと思い、下腹部ごと持ち上げる風に、最初は緩慢に抽送を始めていく。


 「あぁぁぁ……♡♡♡♡これすごい……♡♡♡」


 「ふふ♡♡♡はぁ……♡♡♡ひくつきすっご……♡♡♡」


 ぞりゅ♡♡♡ぞりゅ♡♡♡と我慢汁を塗り付けていく亀頭に、ずりゅ♡♡♡ずりゅ♡♡♡とメスひだを纏わりつかせながら引っ掻くカリ。

竿はオスポルチオを血管や反り返りで捕まえ、ぐにゅ♡♡♡ぐにゅぅ♡♡♡と圧す。

たった一度引き抜くだけで、身体がしあわせに浸される。

腸内の悦びようも凄まじいらしく、感嘆の声が聞こえてきた。


 「はいってくるぅ……♡♡♡チンポ……♡♡♡チンポすきぃ♡♡♡」


 「……♡♡♡」


 戻していけば、えげつないほど密着したまま奥へとチンポが帰って来る。

あるべきものがあるべき場所にあるような心地で、身体が満たされ嬉しくて震えてしまう。

しかも陰茎の中ほどが背中側にもかなり当たった。

気持ちよくて、幸福すぎて背筋が仰け反る。


 「ふぁぁ♡♡♡ナカっ♡♡♡かきだされりゅぅ♡♡♡」


 軽く右に動いてピストンすれば、当然当たり方も変化した。

食い込みは一層きつく、快楽そのものを摺り込まれているような気さえする。


 「ひぁぁっ♡♡♡ここっ♡♡♡きもちいいっ♡♡♡」


 反対に移動すればやけにいいところが一気に擦られ、アナルがぐぱ♡♡♡ぐぱ♡♡♡と開閉しながら激しく悦ぶ。

すると結合部からはかなり液体が零れ出し、ぐぶじゅ♡♡♡ぐっちゅ♡♡♡と淫猥すぎる音が響いた。


 「あは♡♡♡ね、ここからだと繋がってるとこよく見えるよ……♡♡♡」


 「っぁ♡♡♡みてぇ♡♡♡ぼくのけつまんこ犯されてるとこいっぱいみてぇ……♡♡♡んほぉっ♡♡♡」


 はしたなく緩んでいるだろう顔を蘭に向ければ、じっ♡♡♡と尻の辺りを観察している。

なるべく見てもらいたくて、いちいち絶大な法悦に見舞われる抽送を休まず続けていく。


 「ふっくらしたケツマンコいつもより真っ赤になってて……♡♡♡チンポ出たり入ったりするとすっごく嬉しそう……♡♡♡」


 「っ♡♡♡はぁっ♡♡♡」


 「たまにナカからとろ~って精液出てきてるよ?♡♡♡それでもうチンポの周り泡立ってぐちゃぐちゃ……♡♡♡」


 「んひゃ……♡♡♡すごい……♡♡♡」


 「あ♡♡♡ぎゅぅ~ってなった♡♡♡ほんとに私の精液好きだね……?♡♡♡」


 「はいっ♡♡♡しゅきっ♡♡♡すきですっ♡♡♡」


 「今度ハメ撮りしよっか♡♡♡私もそれ見てオナニーしたいし♡♡♡」


 「あっ♡♡♡とりたいですっ♡♡♡いっぱいっ♡♡♡おかずにしてほしいっ♡♡♡んくぅっ♡♡♡」


 「ふふ……♡♡♡ほんとどすけべでかわいいなぁ……♡♡♡」


 蘭の言葉に想像が掻き立てられ、脳裏にはいやらしいメス穴の光景がありありと浮かんできた。

しかも情事を映像に残したら、どれほど自慰が捗るのか想像もできない。


 「あとさ、お腹見てみて?♡♡♡たまにボコってなってる♡♡♡」


 「えっ♡♡♡あぁっ……♡♡♡そんな……♡♡♡」


 彼女の言う通り、へその数センチ下がいつもより膨らんでいるのが分かる。

腸壁からの感触で、亀頭が浮き出ているのだと確信できた。

しなやかな手が伸びてきて、頭を撫でる時みたいにそこを撫でていく。

身体を隔てたあの裏にチンポがあるのだと思うと、脳がぐつぐつと煮え立つ。

精液への飢餓感は、もう耐えきれないほどだった。


 「……らんさん♡♡♡最後、手繋ぎながらがいいです……♡♡♡」


 「んふぅ……♡♡♡もちろんいいよ♡♡♡おいで……?♡♡♡」


 快楽でややぐったりした身体をどうにか垂直に起こし、恋人繋ぎをする。

そして膝を立て、目をしっかり合わせた。

愛欲に満ちた雰囲気を、最早生臭さすらあるオス臭とメス臭を凝縮した香りが昂らせていく。


 「んぁ……♡♡♡いま、すっごくなかだしされたいです……♡♡♡」


 「えっろ……♡♡♡私も、精液日向くんのナカにいっぱいぶちまけたい……♡♡♡」


 「あは♡♡♡うごきますね……♡♡♡ふぁ♡♡♡」


 「うん♡♡♡」と返ってきたら、手足に力を籠め、胴体を浮かせる。

鳴るのはやはり粘り気を持った水音で、それだけでも腰が砕けそうなほど興奮していた。

先ほどより食い込みが浅くとも、腸壁が満遍なく磨られていく。

緩慢な動きのままでも絶頂するに余りある気持ちよさだった。


 「ぅぅぅ♡♡♡ふかいぃ♡♡♡」


 何より挿入が深い。

開発されきった性器である日向の膣穴は、全て満たされるとたっぷりした幸福感を生む。

尻が蘭の腰と当たり、ぺた♡♡♡とかわいらしい音を出した。


 「ふっ♡♡♡くふぅっ♡♡♡んっ♡♡♡」


 準備運動じみた最初の一往復を終え、少しずつ速度を上げていく。

やや濡れた肌同士が、ぺちゅん♡♡♡ぺちゅん♡♡♡とやや優しく打ち鳴らされる。


 「……ね、私に跨ってる日向くんすごくかわいいよ♡♡♡」


 「ひゃっ♡♡♡うれしいですっ♡♡♡ひっ♡♡♡」


 「一生懸命に腰振って……♡♡♡そういうのチンポにクるなぁ……♡♡♡とびっきり濃いの出してあげたくなっちゃう♡♡♡」


 「っっ♡♡♡♡」


 卑猥な言葉を発する蘭の表情はからかうようで、粘っこい意図がはっきり見えた。

だが、そんな剥き出しの性欲がマゾメスをいたく悦ばせ、にんじんを目の前に吊るされた馬みたくピストンを加速させる。

ばちゅっ♡♡♡ぼちゅっ♡♡♡といういかにも浅ましい交尾の音が、部屋には響いていた。

こみ上げてくる予兆が、全身を甘くがくがく震えさせる。


 「らんさんっ♡♡♡♡きてっ♡♡♡ぼくのナカっ♡♡♡もっとっ♡♡♡どろどろにしてっ♡♡♡」


 「ふふ♡♡♡もちろん♡♡♡一生匂い取れなくしてあげる……♡♡♡」


 「ふぁぁっ♡♡♡♡」


 嗜虐的で支配的な視線に射貫かれ、蓄積されていた快楽が一気に膨れ上がっていく。

手足がやたらひくついて動きがままならなくなり、同じようにメス穴もぐちゃぐちゃにひくついていた。

幸せなトロみが広がり始めたと同時に、チンポもぷくぅ♡♡♡と嵩を増す。


 「ふぁっ♡♡♡やばっ♡♡♡クるっ♡♡♡ああっ♡♡♡―――♡♡♡♡♡」


 「……♡♡♡♡あ~えっろ♡♡♡んぅっ……♡♡♡♡♡」


 そうして、あまとろな絶頂に溺れた。

たっぷりと吐き出されていく精液が、多幸感をより押し上げる。


 全身は、やけに甘ったるかった。

求められ、生殖のための液体を注がれていく嬉しさで、ぐずぐずに溶けていく。

明らかにそれは「女」の感覚だったが、心は易々と受け入れている。

「オス様」の肉便器として調教され、「オス様」の寵愛を受けるメスとして懐柔されきった日向にとってそのことは、至極当然だった。


 膣穴と、指だけにぎゅっと力が入っている。

硬く結ばれた手からは、射精する蘭の幸せそうな感情も伝わってきていた。



 「ふぅ♡♡♡ん♡♡♡らんさん♡♡♡においすごいです……♡♡♡」


 もう数回戦繰り返した後、ベッドに浅く座る蘭のいくらか萎えたチンポを、髪と顔を使って拭いている。

口を使っていないのは、中出しした後の精液を飲むのは危ないから、という理由らしい。

だがその代わりに顔面はパックでもしているかのようになってしまっている。

髪の毛に関しては、ガムが付いた時みたく変に纏まり、さらに重たくなっていた。


 「ふぅ……ふふ♡♡多分日向くんのナカはも~っと精液臭いだろうね♡♡♡」


 「んぁ……♡♡♡」


 対して彼女は、旨そうに煙草を吸っている。

以前、なぜあまり家で吸わないのか聞いたことがあるが、臭いがつくのが嫌だから、とのことだった。


 マーキングされた体内を想像して、ぞく♡♡♡と身を震わせる。

興奮を伝えるため、毛髪を根本に巻き付けたままぐ~っ♡♡♡と亀頭に向かって扱いていく。

黒く滑らかな毛は、ぬとぬとする黄ばんだ白濁をたっぷり纏った。


 「ん……♡♡♡髪の毛、傷ついちゃうよ?」


 「いいです……♡♡♡もっと蘭さんの匂い付けたいので……♡♡♡」


 「あは♡♡♡今度さ、全身精液塗れにしよっか……♡♡♡」


 「うぁ……♡♡♡はい♡♡♡やりたいです……♡♡♡」


 「……♡♡♡ほんと淫乱でかわいいねぇ♡♡♡」


 「あっ♡♡♡」


 やや力強く撫でられれば、当然毛の一本一本に粘液は摺り込まれていく。

しかし蘭にそれをされているとあまりにも被虐的で、何度もメスイキして満足したはずのアナルが疼いた。


 「それじゃ、チンポ綺麗になったしそろそろお風呂入ろっか♡♡」


 「はい♡♡」


 それぞれ立ち上がり、浴室へ入っていく。




 「ふぅ……」


 「あ~……」


 円形で、ジャグジーの付いた湯船に浸かっている。

浴室内はピンク色の照明に照らされ、薄暗い。

対面では、蘭が広げた腕をふちに置いてくつろいでいた。

疲労感が癒されていく。


 「……」


 髪の毛はまっさらで、先ほどこびりつけた精液は全て流されている。

いくらか、もったいないという気持ちがあった。


 「日向くん」


 「あ、はい」


 そうしてやや気だるくぼんやりしていると、名前を呼ばれる。


 「隣、おいでよ」


 「はい♡♡」


 素直に彼女の左隣へと移動すると、肩を抱かれた。

濡れてぺったりした髪、それら貼り付けつつ上気した赤らんだ顔を見ていると視線が合う。


 「ね、今日すごく気持ちよかった♡♡」


 目つきは真剣で、嘘偽りがない。


 「あ、ありがとうございます♡♡」


 「私のためにいっぱい練習してきてくれたんでしょ?♡♡」


 「……はい♡♡そうです♡♡」


 「ふふ♡♡えらいね……♡♡それに健気でかわいい……♡♡」


 「ぁ……♡♡」


 先ほどと違って撫でまわしはやたら優しく、頭を甘く蕩かしてくる。

気づき、褒めてくれる蘭のため、さらに努力しようと心の底から思った。


 「いつも髪の毛も身体も綺麗だし……♡♡」


 「ん……♡♡」


 うっとりしていると、手が徐々に下がっていく。


 「それに敏感……♡♡♡」


 「ひゃっ♡♡♡」


 そして、乳首がぎゅっ♡♡♡と摘ままれた。

快楽と欲望がぶり返してくる。


 「んぁ♡♡♡らんさん……♡♡♡」


 「ね……♡♡♡」


 かり♡♡♡かり♡♡♡と突起は虐められていく。


 「正直、まだ足りない、って思ってるでしょ……?♡♡♡」


 「ふあ♡♡♡はい……♡♡♡」


 「あは……♡♡♡やっぱり♡♡♡」


 さらなる中出しを求めて、アナルがひくつき始めた。


 「じゃあさ♡♡♡私もチンポ勃ってきたし……♡♡♡またえっちしよっか……♡♡♡」


 低く、聞いているだけで背筋がぞわつく囁きを、拒否するという選択肢は全く無い。


 「はい……♡♡♡」


 深く、深く頷いた。


 「ふふ♡♡♡ちゅ♡♡♡」


 「んむっ♡♡♡」


 唇を重ね合わせると、うっすらと紫煙の風味が広がる。




 二人の情事は、深夜、かなり遅い時間まで続いた。



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