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A:質は減らして量は増やしてください!

50時間もかけて描いてるなんてスゴイですね!

集中力と継続力があって素晴らしいと思います!


今回の質問はよくある質より量か、量より質かの論争ですね。

どちらが良いのか選べないということだと思います。


結論から言うと質も量も両方必要です。

数さえあれば雑でも良いわけでもないし、

丁寧に描けば全然描かなくても良いわけでもありません。


だから、質は減らして量を増やすための工夫が大切です。

「質より量」ではありません。誤解しないでください。

順番に解説しますね!


▶必要な「質」と必要な「量」を把握する

まずは”今のあなた”に必要な「質」と「量」を考えてみてください。

プロにとっての「質」と「量」とは違うはずです。


プロの場合は

質:料金を払ってもらえるレベル

量:生活費に足るレベル

だと思います。クライアントが喜んでも5万円のイラストを月1枚しか描けなければ生活できません。生活を豊かにするためにはたくさん描く必要がありますが、クライアントが納得できないレベルまで質を下げると、そもそも収入になりません。

プロとして活動するなら、この二つを意識して「質」と「量」のバランスを取らないと描き続けることは難しいと思います。


今のあなたの場合はどうでしょうか?

まだ駆け出しということなので、発展途上ですよね?

一枚描くごとに発見があって、描く度に上手くなっていくような状態だと思います。


たぶん、今のあなたに必要な「質」と「量」は

質:考えて、試して発見があるレベル

量:覚えるまで反復練習できるレベル

だと思います。

学校の勉強を思い出して下さい。小学校の問題を100回繰り返しても頭は良くなりません。小学生レベルのテストで100点を量産しても成長はありません。

今よりも成長するためには「まだ知らないこと・できないこと」に挑戦する必要があります。

そして、それを身に着けるためには反復練習が必要です。1回聞いただけで大丈夫なんて人はなかなか居なません。


つまり、今のあなたに必要なのは成長できるだけの「質」と「量」だと思います。

迷ったときはコレを基準に考えてみて下さい。


人によって必要な「質」と「量」は違います。それがわかっていれば安易に他人が言っている言葉に流されることは無いと思います。



▶「質」はギリギリまで下げる

質と量のバランスを取るときは「質」は下げて「量」は増やしてください。


・・・というと「質を下げるって雑に描くってことですか?」と勘違いする人が居ますが、そうじゃありません。

あなたに必要な「質」はさっき確認しましたよね?

必要なのは「考えて、試して発見があるレベル」なので、逆を言えばそれ以上の難易度は必要ありません。ハッキリ言って難しすぎます。


「質」を下げるとは、自分に必要なギリギリのラインまで下げるということです。

・2個も3個も同時に勉強しようとしてるなら1個に絞る

・顔も髪もポーズも毎回調べないと描けないなら髪だけに絞る。

といった、ハードルを下げる工夫をしてください。


そして、ハードルを下げるためには「何が必要なのか」の把握が必要です。

自分に必要なラインがわからないと質を下げる=雑に描くという極端な発想しかできなくなります。

ハードルはいつでも上げられるので、どこまで下げても問題ないかを把握しておいてください。



▶「量」はギリギリまで増やす

今度は「量」を増やす工夫です。

シンプルに描く時間を増やしても良いですが、それだと大変だと思うので今よりも短時間で終わるような工夫をしてください。


今50時間で描いてるなら、それを49時間で終わらせる工夫をしてください。

49時間で描けたら、それを48時間で終わらせる工夫をしてください。

(ハードルを下げたらもっと短縮できる気もします)

時間を減らせるほど、量を増やした時の負担が減ります。


1作品50時間だと150時間で3回しか描けませんが、1作品30時間に圧縮出来たら150時間で5回描けます。

25時間に圧縮出来たら6回描けます。

20時間に圧縮出来たら7回、10時間に圧縮出来たら15回描けますよね?


言うほど簡単ではないですが、「今は成長する時期」だと割り切ることができれば大胆にハードルを下げて量を増やすことも可能だと思います。



▶わたしならどうするか?

あくまで参考程度にわたしのやり方を紹介します。

必ずしも同じ方法で描く必要は無いですよ。


わたしは勉強をするときは基本的に「模写」をします。

例えば「手」をもっと綺麗に描きたいと思った時は・・・


➀自分が綺麗だと手が描かれたイラストを用意する

②手だけを模写する➡「質」を下げる

③10分程度で終わらせて日々の作業に移る

④習慣化して毎日繰り返す➡「量」を増やす


こんな感じです。これでマシュマロ返信や書籍の執筆活動をしつつ、もっと描けるようになりたいパーツを練習します。わたしの場合は解説記事などに使うことで「解説記事の資料を描く」=「パーツの練習」という方法で時間を節約しています。

時間を節約するほど量は増やせます。

さらに習慣化して毎日繰り返すことで、覚えたら次を描く、また覚えたら次を描くという風に1つずつ増やしていきます。


なぜこんな方法ができるかというと、わたしに必要な「質」と「量」は

質:解説記事として使えるレベル。伝わればOK

量:見て描けるレベルまで反復練習。暗記する必要は無い

という、絵描きにとっては極端にハードルが低いからです。


わたしがプロ並みの「質」を追及したらこんなことはできません。

自分に必要な「質」と「量」を把握しているのでそんなことはしません。


ほぼ作業=練習なので、作業するほど練習ができて、練習するほど作業が進みます。

めちゃくちゃ効率的です。


でもこの方法はあなたには使えないと思います。

それは必要な「質」と「量」が違うからです。

何度も言いますが、自分に必要な「質」と「量」を把握してください。

それがわからないと何も選べません。



▶最後に

何度も言いますが「質」と「量」のバランスは人によって違います。

だから誰かの練習法が役に立つ場合もあれば、全く役に立たない場合もあります。

周囲の意見に振り回されないように、自分にはどれくらいの「質」が必要で、どこまでなら「質」を下げても問題ないのか?自分にはどれくらいの「量」が必要で、どこまで増やさないといけないのか?それをしっかりと把握してください。


150時間を50時間に短縮できた実績があるので、理屈さえわかれば実践できると思います。だからこんな小難しい解説をしました。

ほとんどの人は「質」と「量」が把握できないので、「質」も下げられないし「量」も増やせません。だからこそ、それを理解して実践できる人だけが急成長できます。


ぜひ実践して急成長してください。

お疲れさまでした!


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