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Q3:

96こげさん初めまして。暗めの話になるのですが誰かに相談がしたくてマシュマロを投げさせていただきます。

自分は自閉症で趣味が少なかったのですが好きな活動者様ができてファンアートを描いてみたくなり、動画を見たりしながらイラストの勉強をして、親に頼んでかなり高めのiPadとイラスト本を数冊買ってもらい、自分なりに頑張ってみた(動画を見たり検索したりと)んですがお手本が無いと描けないという事に気付き…語彙力が無くて申し訳ないんですが、なんとなくとか、適当に、が理解出来ず髪の線、服のシワ、他にもどう描けばいいのかわからないことが多く絵を描くことが辛いです。でも頼んで環境を整えてもらったのに辞めるという事も出来なくて。数を描こうにも自分の納得が行く出来栄えじゃないと嫌でアタリを描くのさえ数日が掛かる程で、どうしようもないのはわかっているのですが何かアドバイスをいただけないでしょうか?文章力が無くて変になってる所があったらすみません。自閉症の話はなんとなくがわからないと言う事を理解してもらいたくて書きました。私の文言で不快に思ったら申し訳ないです、最後に長文失礼しました。


A3:

質問ありがとうございます。

たくさんある趣味の中からイラストを選んでくれたんですね!


今回は以下のポイントについて解説しますね。

➀「なんとなく」「適当」の対策

②「自閉症」というステータス


➀「なんとなく」「適当」の対策

気持ちはすごくよく分かります。

わたしもプロ絵師さんのメイキング本などを読んで勉強していると、肝心なところで「サッと描きます」「なんとなく仕上げます」など抽象的な表現をされていて「そこが知りたいのに!」と思ったことが何度もあります。


でも、よく考えたらこれは仕方がない事なんです。

質問者さんも「文章力が無くて」「語彙力が無くて」とおっしゃっていますが、絵師さんも絵を描くプロであって解説をするプロではありません。

わたしもプロではありませんが、解説をするようになって「文章で伝える難しさ」を痛感しています。できるだけ論理的に解説することを意識していますが、やっぱりイラストは感覚的な要素が強いです。限界はあると思います。


「それじゃ、無理じゃないか」と思うかもしれませんが、そうではありません。

「なんとなく」描かれたものでも描く方法があります。

それが「シルエットから描く」方法です。


シルエットから描く方法は「目で見たカタチをそのまま描く」方法です。

この描き方のメリットは「意味が分からなくても描ける」こと。

例えば「myself」という英単語が読めなくても、見れば「myself」と書けますよね?


すべての描き方を勉強するには膨大な時間が必要ですが、早くイラストを描きたいじゃないですか!笑


見たカタチをそのまま描くことで、まだまだ勉強中の人でも70点くらいのイラストが描けるようになります。

わたしもこの描き方に変えてから一気に描けるモノが増えたので、みんなにオススメしようとTwitter等で広めています。

あなたが持っているイラスト本の描き方でもイラストは描けます。描き方に正解なんて無いですからね。でも、「なんとなく」が理解できなくて困っているのであれば一度試してみてほしいです。FANBOX内でも解説してますし、DMで直接聞いてくれれば対応できると思います!



②「自閉症」というステータス

この部分は補足だと思ってください。

読んでみて不快だったら無視しても大丈夫なレベルの話ですが、個人的にはとても重要だと感じているのでお伝えします。


わたしは「自閉症」という言葉に縛られ過ぎてないか、という点が心配です。

「イラストが上手く描けないのは自閉症だからかな・・・」

「自閉症だから文章の理解が難しいのかな・・・」

など、何か上手くいかない事があるとすべて「自閉症」に関連させて悩んではいませんか?(そうでないなら大丈夫です。)


それだけ”病名”には力があります。これは、人間が名前を認識する力が強いからです。「失敗しないように目印をつけて少しずつ描こう」というより「アタリを描こう」と言ったほうが伝わりやすいし、理解しやすいですよね?


でも、今回の件でもそうですが、「なんとなく」みたいな”曖昧な表現”は自閉症の人でもそうじゃない人でもわかりません。笑

自閉症じゃない人でも上手く描けない人はたくさんいます。自閉症じゃない人でも対人関係が上手くいかない、暴力や犯罪を犯す人だってたくさんいます。


逆を言えば、自閉症でも上手くいく方法はあるということです。

アスペルガーのイーロン・マスクのように病気と実績は関係ありません。


つまり、あなたにとって「自閉症」とは「身長〇〇㎝」「体重〇〇㎏」と同じステータスの一部だということです。性格の一部とも考えられます。

そして、ステータスだと考えれば扱い方次第で利用することができます。


「なんとなく」がわからないから「わからなくても描ける方法を考えよう」

「他者との関りが苦手」だから「関わらずにできる方法に変えよう」

「趣味が少ない」から「限られた趣味と長く・深く付き合おう」


こうやって考えると、新しい発想が生まれて行動することができます。

ぜひ自閉症だからできる発想をしてください。


わたしも同じように考えて・行動して「解説・質疑応答」という活動をしています。

わたしの場合は「自閉症」ではなく「才能が無い」という言葉に縛られていました。


でも、そこで諦めたら辞めるしかないので

「才能が無い」から「才能が無くても描ける方法を探そう」

「集中力がない」から「集中力がなくても描ける方法を探そう」

「イラストで勝負できない」から「イラストを描かなくてもできる発信をしよう」

という発想をして今に至ります。


「自閉症」に縛られるのではなく、ステータスとして利用して下さい。

いつかTwitterなどで活躍するときに「わたしは自閉症だからこういう工夫をして描いています!」と自信満々に言える日が来ると良いなぁと思います。


以上、個人的な感想でした。

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