PFLS最終話解説その2 (Pixiv Fanbox)
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引き続きPFLS最終話についての解説と関連作品、お借りしましたリンクです。
(キャプションの3000文字にとてもではないけど全部入らなかったためこちらに貼らせていただいております。全ての記事が完成次第本編作品からもここへのリンクを貼っておきますすみません)
今回は前半のお話が終了する10P目までの解説をしております。
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【2P:グラーツ領の場所】
詳細な場所は他の方の投稿作品に影響が出たりその自由度を狭める可能性があるので決めておりませんが大体下の赤枠の中のどこかのイメージです。
またグラーツ辺境伯の居城となるリバーシー城は名付けに困っていたところ歪斗さんより
pi-kujiraさんの投稿された『ブルーランド水攻め戦』の設定「水晶湖からオルキヌス湾に注ぐ川がある」
を参考にして川辺みたいなイメージはどうか、あるいは海方面や国境に関する言葉等いくつかアドバイスを頂きまして最終て金『リバーシー城(川の見える城あるいは川と海の城)』という感じになりました。
知恵をお貸しくださった歪斗さん本当にありがとうございました!
【2P:ラストのコマ&3P:1コマ目】
ノーザリアは1章時雨平原の戦いで敗北(参照:第一章結果発表)、二章ブルーランドの戦いではファイアランド側からに攻め込まれる形になりました。
グラーツ領は2P目の解説文の通り国境付近に少しですが隣接しており帝国が再度負ければ被害を被る場所にあります。
グラーツ前領主パーキスが帝国ではなくファイアランドに寝返った理由の中で最も大きな原因はノーザリアの敗北を見て、それがどんなに愚かで恥知らずな事であってもパーキスなりに自分の領地を守ろうとしてのことだった……という感じです。
【3P:2コマ目】
このマークは公式に発表されている極夜の団の紋です
極夜の団には公式設定(参照:-砕けぬ氷と剣の帝国- ノーザリア帝国)で「帝国に謀反を企てていた貴族たちを粛正。」というものがあります。
以前からグラーツ領における何らかの情勢不安の要素を感知していて、バランス領におくられたピレイス(参照:第一話盗人卿とその噂) (参照2:夜闇のピレイス)
と同じように極夜の団員が派遣されていたということを意味していました。
明確に極夜の団の名を出さなかったのは歌や噂でのみ語られる存在という設定からいくと「明確に極夜の団の仕事だと発表されていないんじゃないか、そうなると宿屋のオッサンが知っているのは変なんじゃないか??」と思ったからなんですが結果としてこんなところで解説する羽目になったのでもう無理やりにでも言わせればよかったよね……ごめんねわかりづらくて……
【3P以降:新領地についての言い訳】
ハバカリ一行はそもそも2章敗北で寄るべき土地を失っておりまして最終章に勝利しないと連れてきた領民共々自滅の未来が待っているという状況でした。
自分一人でやっている事なら「敗北したんで何も得られませんでした、おしまい!」でよかったのですが
領民募集を行い、それに快く付き合ってご参加いただいた方々にまでそういった厳しいEDをつきつけるのはあまりに申し訳ないと考え、どうあっても新領地を手に入れる必要があるなと考えました。
・敗戦して帝国貴族のほぼ全員が失ったものの方が多い状況&帝国解体することになるから論功行賞出すどころではない帝国(=ウォーロンド家)という状況
・バランス領のあった地域は最終戦の段階でエルダーグラン領になっており
(参照:PFLS公式サイト4章地図)最終戦で敗北している以上あの領地がテイル島のように返還されるされることはなさそうという状況
この二点をクリアして領民の方の住む土地を得るにはどうしたらいいか……を解決する為だけに急遽作ったのが新領地グラーツ領なので細かい部分は設定フワフワな上に獲得に至るまでの経緯がだいぶ厳しいなというのは理解しておりますが、そういった事情ですのでお許しいただけると幸いです……(震)
辺境領という破格の報酬となってしまったのはひとえに「どうやったら支配権が宙に浮いた領地ができるか
ナー」と考えた結果「裏切者が出たのでとりあげた」というシナリオと、あの状況で裏切るならどういった立地に住んでる領主かと考えたら辺境領しか咄嗟に思い浮かばなかったのが原因です。許して……
【レイオン将軍(議長)について】
作中どう考えてもハバカリに対する温情が凄まじいレイオン将軍ですが、色々甘めの判定をしていただいている理由の半分は先ほど述べたように「多少強引にでも領地を獲得したという内容を描写する必要があったから」です。
残り半分は解説1において述べた通り 歪斗さん投稿の『新たなる戦い』におけるレイオン将軍がハバカリの行動を大変評価していただけているという描写を、交流返しの意味で最終話にも反映させてたいとの考えからです。
『新たなる戦い』の作中に「彼は私の配下だったからな。勝利を与えてはやれなかった。それが私の心残りのひとつではある」との一文があります。
その心残りの埋め合わせ&ハバカリの後ろにいる無辜の領民の存在を鑑み、一時的に直轄領となってはいるが処遇が宙に浮いていた唯一の領地グラーツを条件付きで譲った……という形になります。
爵位は低い順から男爵→子爵→伯爵→辺境伯なので、この飛び方が本当に破格であるのは重々承知なのですが前項の理由で辺境領しか思い浮かばなかったのが原因です……
なのでこの辺はユニコボルド族さんに供出していただいた鉱石
(参照:第5話盗人卿とある約束 )
の量と質がすさまじかったんや‼釣り合うだけの量だったんや!」というあたりで手を打っていただけると幸いです。
私の力不足故に歪斗さんの作品に直接的な交流返しをすることができなかったは大変心苦しいのですが、本当に素敵な小説を頂きありがとうございました!
【5P:1、2コマ目】
こちらは弁柄丸さんの投稿された『死なずのルドウィーグ』より強化私兵ブルートリーベンの隊員ルドヴィーグさんと、キャプションにかかれていた「自身の性質がより竜そのものに近づいた事により、最後は強力な「竜殺し」の力を持つ"盗人卿"ハバカリ・スティールに討たれて絶命した」 という設定をお借りしました。
「不死性が加速し手が付けられなくなっていた」と設定から恐らくノーザリア軍もかなり手を焼いたのではないか、そうなると撃破の戦功はかなり評価され一般にも知れ渡っていておかしくないと思いこのように描写させていただきました。
テイル島の戦いの時点でハバカリは領地を失い羽々斬を抜きミッカラ(竜)を戦場に出さなければならない程完全に追い詰められておりました。(なので一コマ目の顔はいつもより余裕のない感じなのですが)
描いている時点ではそこまで気付かなかったのですが羽々斬を振るい竜となったルドヴィークさんを討伐できたという事実は、封じたままにしておきたかった刀を抜いたことにこれ以上ない意味を与えていただいたように思います。
弁柄丸さん、推しの命と特大の戦功本当にありがとうございました!ルドヴィーグさん何もかもが全部好み過ぎるのでワイと結婚しよ……クッキー毎日作るから……。
【5P:最終コマ】
ノーザリアの戦に参戦した貴族たちの中にはハバカリが領地を求めるのとと同じように失った部下や戦争に付き合わせた領民に報いる為「たとえどんなにみっともなくても、どうしても褒美を持ち帰ってやらねば」と思う人がたくさんいて当然だったと思います。
そういう人たちがレイオン将軍(皇帝あるいは議長)に異を唱えないわけがないなあと思いました。
(むしろハバカリは領民を抱えている流浪の身とはいえそれもこれも全部のしあがりたいという我欲1000%なのでそこまでの行動はともかく動機は一番不純だったような気がしてます。)
【6P:1コマ目】
「=蛮族らしく戦ってきめようぜ」の意味です。
これは解説というか余談なのですが、ハバカリはハバキリ時代(7~18歳くらい??)に竜を殺す為自分の呪いを強くする必要があり倒した竜を食べ続けてきたという経緯があります
(参照:呪物の竜狩り”布都羽々斬” )
幼少期は呪いによって引き寄せられる竜から身を守るために必死に……成長に従って機械的にその行為を続けてきました。(ちなみに全身食うにはあまりにでかすぎるので食べてたのは多分心臓です。)
神話や創作物において強い魔力や生命力を持つ竜の血をなめたり浴びたり心臓を食べる事で異能力を得るという例がたくさんありまして、ハバカリ自身も通常の人より身体も頭脳も強化されている側面があある……という設定が一応ありました(本編中で説明するタイミングがなかった……)
圧倒的対格差のコボルド族ベックスに余裕で勝てるのも
(参照:盗人卿とボールランの戦い・5P目)
どう考えても普通の体格と筋量なのにクソ重い黒鋼の大剣をぶん回せるどころか二刀できるのも
(参照:”盗人卿”ハバカリ・スティール男爵)
どう考えてもほぼ武闘派のノーザリア貴族大勢を一人で倒すことができたのもそういった理由です。
12話も描いておいてこんな基本設定すら作中説明できなかったのどう考えても配分おかしいでしょ……。
【7P:中段のコマ】
これはハバカリがミーミスを生存させるきっかけになったセリフなのですが、そういうの個人的にはどうでもいいと思っているであろうハバカリが「それも一理ある」と判断したきっかけは
・魔法院を落とされ師を失ったサナさんさんが暗い顔を続けていたこと(参照:サナーレ・ユーゲンジッコー)
・領地がなくなり流浪の生活になるとわかっていてもノーザリア帝国民であるためについてきてくれた領民
・ファーナル領を大切にしその土地や文化や人々を愛しその為に常に最前線で戦う姿を見せてきたゼルフォルト卿(参照:させぼのまりさんのPFLS一連の投稿)
・自分に子種がないことに思い悩み自暴自棄になっていたが(参照:第1話盗人卿とその噂 )
最終的には養子となったハバカリに全てを託し家名を遺してほしいと願った義父オルゲン。
(参照1:第7話盗人卿と灰色熊の敗戦 )
(参照2:”盗人卿”ハバカリ・スティール男爵)
あたりが理由です。
皆さんに交流を頂き、関わり合いを持たせていただくことがなければ凄い顔で「毟れるだけ毟ってやる」とか言ってたハバカリが幼女を養育するみたいな話にはどうあってもなれなかったと思います。
矢木坂せとさん・させぼのまりさんをはじめキャラクターに変化をもたらすことに繋がったハバカリに関わっていただいた皆さん本当にありがとうございました!