【もっと詳しく】アニメ調3Dキャラクターに変えてみた (Pixiv Fanbox)
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全体公開しているアニメっぽいテクスチャのコツものよりもさらに細かく解説していきたいと思います。
一度にすべて読めるように全体公開の記事も合わせながら記載していきます。
使用しているキャラクターはBoothで購入したQuQuオリジナルアバター “U”モデルです。アニメ調に変更していく手順をより細かく解説します。
1. ベースカラー
まずは配色を決めます。衣服はテクスチャデータの中にベースカラーの配色が入っていたのでまずはそれを適用してみました。※瞳と肌の色は好みで変えました。(自分のBoothで販売している瞳テクスチャと肌カラーを使用してみました。)
衣服と腰のベルトを見るとわかりやすいのですが、配色が同じで起伏が分からなくなっているので少し調整をします。
素材ごとで配色を変えるようにしながら起伏やディティールが分かるように調整していきます。
丸く囲んだ場所などを別々の配色になるように調整。
更に解説をしますと、全体的に立体感が出るように明暗を細かく調整も行います。
肌に比べるとジャケットが少し暗すぎるので明るくした。
インナーとパンツが同じ色だと立体感が出ないのでパンツは黒に変更。
パンツの裏地は同じパンツでも少し明るくして差を作る。
同じような白でもジャケットとソックスとリボンで微妙に違いを付けている。
このように細かいところで色を調整するとこで立体感が出てきます
配色を考える場合、色のバランスも必要ですが各パーツが分かるように塗り分けることも大事になります。
少し余談ですが、瞳の印象はアニメっぽさを出すのに非常に重要です。今回の瞳を決めるまでに色々なパターンを試してみました。
瞳の模様を変えたり、模様は同じだけど配色を変えてみたり色々と試してみました。
決定した瞳
瞳の印象はアニメっぽさを出すために非常に重要なので納得のいくまで調整しましょう。今回の瞳を選んだのは少し力強さが欲しかったので瞳がハッキリとしていることと、髪色とは違う色でパッと見た時に目に注視する用に模様と配色を決めました。
2. アウトライン
リアルタイム3Dの場合、アウトラインをShaderでだけで加えると情報量が不足してしまいます。テクスチャで描いた模様やメッシュが重なっている場所に線が入らない。
Shaderのアウトラインだけでは髪の毛や包帯など線が入ってくれません。
なのでテクスチャにアウトラインを描き加えます。
髪の毛などメッシュに厚みが無いところだとShaderだけではアウトラインが出にくいので、テクスチャにアウトラインを描き加えます。
前髪部分のUV展開図
髪の毛の縁になる部分にアウトラインを描き加えます。
左:Shaderのアウトライン
右:テクスチャに描き加えたアウトライン
このようにShaderでは出ない線をテクスチャに描き加えるとこでアニメの線画の要素を付け加えることが出来ます。主にメッシュのエッジ部分にアウトラインを描くと良いです。
ベルトなどにもアウトラインを書き加えます。
ベルトの厚みがアウトラインを描くことでわかりやすくなりました。
模様として描かれてるところにもアウトラインを描き加えます。
左:元のデザイン
中:Shaderのアウトライン
右:テクスチャに描き加えたアウトライン
全体を比較するとこのようになります。
左:Shaderのアウトライン
右:Shaderとテクスチャのアウトラインを合わせた状態
アウトラインを描く場所としては、質感の境目(肌と衣服など)とエッジの出るベルトや髪の毛に描くと良いと思います。
影なしのテイストで良いならこの状態で終わりでも良いと思います。
3. 影を描く
立体感を付けるために影をテクスチャに描きこみます。光源からの影を描くというよりは立体感を見せるための陰影を描くイメージです。
物体の立体感が出るようにShadeを描き、奥行きや設置感を表現するため落ち影のShadowを描き加えます。
3Dペイントなどを使ってShadeやShadowになる場所を決めてからテクスチャに描くと作りやすいです。
今回、ほたて @HhotateA_xR 様が開発した【UnityEditor拡張】にゃんにゃんアバターペインターを使わさせて頂きました。Unity上で直接3Dペイントとテクスチャペイントが出来るので便利です。
陰影を付けることで立体感が生まれました。
完成!
モデルの作りが奇麗なのでアニメ調にしても凄くいい感じになりました。