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前回のアニメ調3Dキャラクターの作り方(テクスチャ編)からの続きで、今回は背景に合わせるための配色について解説をします。

キャラクターと背景を合わせてみる

今回使う背景です。(昼景、夕景、夜景

ノーマル色のキャラクターと背景を合わせた状態

ノーマル色のキャラクターを背景に配置しただけだと、昼景以外は背景と色味が合っていないためキャラクターが浮いて見えてしまいます。

ここから、背景の配色を参考にしながらキャラクターの配色を調整していきます。


背景から配色の参考を見つける

ポイント①:背景の空から配色を見つける

まず光源の色を見つけることが大事です。

背景に空が描かれているのなら、空の配色から明るい色と暗い色を調べます。

昼景の空:【明るい色】白に近い青色、【暗い色】青色

夕景の空:【明るい色】黄色、【暗い色】赤紫色

夜景の空:【明るい色】紺色、【暗い色】濃い青色

このように背景の空から光源に近い場所の色(明るい色)光源から離れた場所の色(暗い色)を見つけることができます。


ポイント②:白い物体から配色を見つける

背景に白い物体がある場合、その物体から色の変化を見つけます。

例えば、白い物体が黄色に変化していたら黄色い光が当たっているということになります。そこから光源の色を見つけることができます。

昼景:【明るい色】白に近い青色、【暗い色】青色、【影色】濃い青

夕景:【明るい色】黄色、【暗い色】濃い赤色、【影色】紫系色

夜景:【明るい色】紺色、【暗い色】濃い青色【影色】濃い青色

このように白い物体に当たっている光を見つけることで、使っている色の範囲がわかります。


キャラクターを背景に合わせる

夕景を例題として作成してきます。

背景から見つけた配色の参考にキャラクターを夕景に合わせていきます。

配色の方向性はこんな感じです。

ノーマル色の部分には黄色を混ぜていき、影色の部分には赤紫色を混ぜていきます。もちろん単純に混ぜれば良いわけではないです。乗算で重ねるだけだとくすんだりします。

色を重ねるのではなく、光源の色が当たった時にどのような色になるのかを想像しながら調整することが重要です。この微妙な調整が一番難しい・・・・。


肌色はあまり変化をさせないで影色は少し濃くなるように調整しました。

左:調整前

右:調整後


ライティングで色を変えれば簡単なのでは?

3Dモデルで作っているのならテクスチャの調整ではなく、ライティングで変えたほうが簡単だと思うかもしれません。ですが、実はそうではない。

ライトの光を使って色を変えた状態


左:ライティングで夕景色に変えた

中:基本色

右:配色で夕景色に変えた

比較してみるとわりやすのだが、ライティングで色を変えたキャラクターは少し暗く見える。実はライティングで色を変えただけでも明度が変わってしまうのです。


左:ライティングによる色の変化

右:ライティングによる明度の変化

ライティングで色を変えているだけでも明度にも影響が出ているのがわかると思います。色を変えるだけでも明度が変化するので、ライティングで色を変える場合は明度にも注意しましょう。

ライティングの場合は、ノーマル色と影色で別々の色を当てることが出来ないのでアニメ調の3Dキャラクターだと単調な色味になりやすいです。


必ずしもライティングが良くないと言う訳ではないのですが、アニメ調3Dキャラクターの場合はノーマル色と影色を調整するやり方で作成したほうが良いと思います。



以上です!

きちんと配色を考えるなら、色の違いによってどのような印象に変わるのか、作品によってどのように配色を使い分けるのかなど、より深い知識が必要です。

今回のはあくまでも背景とキャラクターを合わせるための単純な考え方としての解説しました。


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