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「参ったなあ…いてて」 まだ薄暗い朝方に豪はキャンプ地からだいぶ離れて散歩していた。 雨上がりの気持ちがいい朝だったので知らず知らず遠出してしまい 人気のない森の入り口まで来てしまっていた。 さすがにこれ以上行っては戻れなくなると振り返り皆の元へ戻ろうとするが 雨に濡れた地面に足元を取られ、坂の方へと滑り落ちてしまった。 岩に挟まれたくぼみに挟まったかと思うと 急に中は伽藍洞になっており、湿ったコケに捕まる余裕もないまま そのまま井戸のような深い穴に落ちてしまったのである。 「バシャ、ドシンッ!」 落ちた衝撃でしばらく豪は気を失っていた。 気が付くとあたりは真っ暗でよく見えない。 落ちた穴は遥か遠く頭上にあり、光もあまり差さなかった。 仰向けで寝ころんだままスマホを確認する。 「ヤバいぞ。もうお昼過ぎだ…なのにこんなに寒い」 スマホの光で辺りを照らすとジメジメ湿った5m程の広い空間にいるようだった。 いくつか小さい横穴は開いてるがとても人が通れそうな空間ではない。 そもそも腰を痛めてしまい身動きが取れずにいた。 10m以上落ちたようだ。 水が溜まっていたから助かったものの事態は深刻である。 電波が届かないのは地上でも知っていたので、早々にスマホの電気を消し助けを待った。 「誰か来てくれるはず…きっと」 身を丸めながら寒さを凌ごうと必死に耐えた。 「…おーい!!誰かあああ!!!誰か助けてくれえええ!!」 体力を温存しようとずっと押し黙っていたが、冷気に耐えきれず声を張り続ける。 腹の底から声を出し続けた。 しかしそれも徒労に終わる…ことはなかった。 「ガタガタガタ…おー…い誰か…ん?」 10分ほど叫び続けていると何か視線を感じた。 そして生暖かい息と湿気まで感じてきた。 「なんだ?」 スマホのライトをつけて見ると 目の前に一匹のヤトウモリがじっとこっちを見つめている。 「うわあああああ!!!なんだ!?」 驚いた豪はスマホを落としてしまう。 そしてライトが照らされた洞窟内には10匹以上のヤトウモリが横穴からこっちを見ていた。 「ヤトウモリ…こいつらの巣だったのか」 「…なんだろう、襲ってもこないな。っておい!」 目の前にいたヤトウモリは豪の胸の上に乗ってきた。 それでもこっちをずっと見つめている。 「へえ、もっと冷たい皮膚かと思ったけど意外と温かいんだなあ」 背中を撫でて見ると目を細めて気持ちよさそうにしている。 でもこいつらは毒ポケモンと気が付いた豪はふと手を放す。 するとヤトウモリは気に入ったのか手をまた自分を撫でろと言わんばかりに湿った鼻先で押してくる 「はは、犬みたいだな。大丈夫そうだ」 すると周りのヤトウモリ達も豪のそばによって来た。 いつしか豪の小さい体は沢山のヤトウモリ達によって囲まれていた。 「…こいつら暖を取ってくれてるのか。ありがたい」 トカゲポケモンといえども体温は湿った洞窟内よりははるかに温かった。 少し寒さを凌げた豪は安心したのかお腹が鳴る。 「何も食べてなかったもんなあ…次は食料どうにかしないと…」 お腹をさすっているとそれに気が付いたのか数匹のヤトウモリが横穴に戻っていく。 「なんだ?あ…ライトが」 すると先ほど落としたスマホのライトが切れた。 充電切れのようで真っ暗のヤトウモリの巣の中で豪は絶望感に包まれていた。 「なあおまえら。上の穴から出て人呼んでくれないかな?」 一匹のヤトウモリに話しかけるが、首をかしげて見つめるだけで意思疎通は出来なかった。 「そりゃそうか…はあ」 すると物音を立てながら横穴に入ったヤトウモリ数匹が戻ってきたようだ。 豪の近くに寄ってくるとそのヤトウモリ達は豪の頭の横に陣取った。 「な、なんだよ?」 するとそいつらは口の中をもごもご動かすと一気に豪の顔めがけて謎の流動のモノをぶちまけた。 思わぬ行動に驚き、豪は口の中にその謎の液体を取り入れてしまった。 「ぐええええっ!臭ああ!!なんだよこれええ!!」 ゲロまみれのようになった豪は手で顔を拭う。 嫌がってる様子に困惑したヤトウモリ達は豪の汚れた顔をなめて綺麗にしようとする。 「ああ…そうか食べ物持ってきてくれたのか…でもこんなの食べれないだ。ごめんな」 更に時間が過ぎ気温は更に下がっていた。 真っ暗な空間にいるから分からないが恐らく外は夜であろう。 ヤトウモリ達は寄り添ってはくれてはいたが 爬虫類の体温では限界だった。 豪は唇は紫に変わり奥歯をがたがた鳴らした。 「あああ…駄目だ。このままだと凍死する」 少しでも体温を上げようと近くに丸くなって寝ていたヤトウモリ達を 腕や足を回して搔き集めた。 そして一匹を胸の上にやり、強く抱きしめる。 目を開けたヤトウモリは不思議そうにこっちを見つめている。 「へへ、呼吸が温かいや」 ヤトウモリの薄い息使いが塗れた顔にかかり、体温を微弱ながら上げてくれる。 ずっとそのヤトウモリと目を向かい合わせながら抱きしめていると ヤトウモリの方から更に顔を近づけ顔中を嘗め回し始めた。 豪の行動が求愛行動だと勘違いしたのか仕切りなしに嘗める。 普段なら唾液まみれにされることを拒絶するが 今この状況だとその求愛行動が豪の身体を温めるのに凄くありがたかった。 「いいぞ…もっと舐めてくれ」 知らず知らずのうちに他のヤトウモリ達も豪の身体を嘗め回し始める。 ゆっくり靴を脱がし、袖をあげ、服の下に鼻先を忍ばせながら 身体中がヤトウモリ達のとろみがかった体液に包まれていった。 「はあはあはあ、温かい…いいぞ!もっとやってくれ!」 今豪はどういう状態になっているか分からずにいるが 身体はジェル状の粘膜で豪は覆われ始めていることはよく分かった。 もう豪はなりふり構っていられないほど弱っていた。 粘液で体温が上がってくると、また空腹が気になり始めた。 ふと先ほどヤトウモリ達が吐きかけた謎の食べ物を思い出した。 そういえば結構の量を胃に流し込んでしまったが腹に異常はない。 口から出されたものだから嫌悪感を抱いていたが 味もおかゆと大差ないものだった。 『ええい!もうなりふり構っていられるか!』とやっけになった豪は ヤトウモリにお腹を摩るジェスチャーをし、顔についた残りかすをを嘗めとって空腹をアピールした。 すると先ほどよりも多くのヤトウモリ達が我先にと横穴に戻り、口を大きく膨らませながら 豪の前に順番待ちのように並び始めた。 豪は一番前のヤトウモリの口を自分の口と合わせ、零さないように体内に流し込んだ。 突然の口移しにヤトウモリは赤面し、目を細め幸せそうに空を見つめる。 「ああ…美味しい…もっと…もっと欲しい!」 4、5杯とどんどんヤトウモリと口移しをして食料を胃に納めていく。 普段ならとてもこんなに食べられないほどの量にも関わらず まだ足りないと豪はどんどん要求した。 それが生き残るためと豪は思ってはいたが 食事に夢中で自分の体の変化に気が付いていなかった。 食物を求める口先はドンドン伸び、いつしかヤトウモリとディープキスできるくらい 馬のような鼻面になっていた。 指先もヤトウモリの頭を被いこむほど細長く伸び、鋭利になっていく。 酸性の粘膜に覆われた全身からは体毛が抜け落ち 肌色の皮膚が剥げ、その下からは黒や赤黒いヌルヌルした新しい皮膚が現れ始めた。 流動食を大量に詰め込み大きくなった腹部はいびつに歪みながら全身を膨らませ 骨格を変えながらまだまだ体内に収納されていく。 行き場を無くした贅肉は臀部周辺を盛り上がらせ、瘤のような塊を作り いつしか恐竜のような太く長い尾へと成長した。 この時点で既に豪は自分を保護してくれているヤトウモリそっくりの姿になっていた。 だがそこで終わらなかった。 全身に送られたエネルギーは胸部周辺にも集まり どんどんのその存在感を現し始めた。 いつしか深い谷間ができるほどの巨乳、爆乳へと成長し 拳大に膨らんだ乳房からは収まりきらない養分が溢れ出す。 それを待っていたかとばかりに複数のヤトウモリが深く乳輪にかぶり付き チューチューと夢中で吸い始める。 豪は胸部に痛みを感じたが謎の幸福感に包まれており、全く気にせず食事を続けていた。 幸福感の謎は下腹部に集まるヤトウモリのせいであった。 食料を運ぶヤトウモリ達の他に、陰部を仕切りに嘗め回しているヤトウモリ達が10頭近くいたのだ。 既に感覚が鈍っていた豪はペニスを何度もしゃぶられて射精してることにも気が付かなかった。 ただただ身体中が熱くほてり、全身が幸せに包まれていることだけを感じていた。 何度も美味しそうに舐められてうちに豪のペニスはアイスキャンディのように存在感を消していった。 そしてヤトウモリ達は長い舌でカップアイスを嘗め回すかのようにペニス痕を窪ませ いつしかそれは女性器となって現れた。 そう豪はヤトウモリ達に求愛行動をとったせいで、女王蜂のように手厚く保護される存在にされてしまったのだ。 ヤトウモリは毒トカゲポケモン、それを忘れてはいけない。 『う…うーん?よく寝た。生きてるのか?』 3日後豪は目を覚ました。 相変わらず暗い空洞の中にいたが、あれだけ広かった空間が今では腕や足を延ばせないほど縮んでいるように感じた。 頭上にある光源も大分近くなったように感じる。 『なんだこの洞窟変だな?もしかしたらこのまま入り口までいつか手が届くかも?』 だがそれは洞窟が縮小したのではなく、豪の身体がとてつもなく肥大化してしまっていたのに 彼女は気が付かなかった。 その体躯はリザードンよりもはるかに大きい良く熟れたエンニュートの姿になっていた。 動こうとしたが身体の上には数十匹のヤトウモリ達がすやすや眠っている。 『こいつらに助けてもらったのか…いたた…なんか股が痛いな…ん?なんだこの固い球状のものは?」 豪は姿を変えられたことに全く気が付かない。 しかも背中を粘液で固定され、その場から逃げ出さないように固められてたのすら気がつけなかった。 そして豪の周りには洞窟内をぎっしり埋まるほどの固い球場の物体が散乱していた。 豪は感謝の心で満たされてはいたが、ヤトウモリ達はもっと感謝していた。 ヤトウモリ達は豪に沢山の卵を産んでもらったのだから 3年後 「う~ん、よく寝たわあ♥♥♥」 一頭の超巨大な雌のオオトカゲは目を覚ました。 ダイマックスしたわけではない。 その姿はゆうに10㍍を超す巨躯になるまで成長していた。 穴の中は肉でぎちぎちでつまり手や足は横穴を広げながらスッポリはまり、全く身動きが取れない状態である。 それでも床ズレを起こさないようにオスたちは四肢についた肉を終始動かし、マッサージを四六時中女王様の為に施していた。 「いつしかだいぶ増えたわねえ♥千匹以上いるんじゃないの~?もうワラワラしちゃって可愛いわあ♥♥♥」 ヤトウモリ達はその一言で幸福感に包まれ、せっせと餌を運びシモの世話をする。 豪はヤトウモリ達が今でも無償で世話してくれているものだと信じている。 その大玉よりもデカい乳から出るミルクと子作りの為にヤトウモリ達は働いてるとはまるで知らない。 いやそれより自分がいまだに人間の少年のままだと思っていた。 「明日には穴の外へ顔が出そうね、家に帰ったら何しようかしら♥♥♥」 次の日穴から這い出た怪獣はやっと自分の身体の異変に気が付き 泣き叫び、襲ってきた人間達から腰をくねらせながら逃げ回った。 「グギャアアアアアッ!!!」けたたましい鳴き声とともに一人のトレーナーによってモンスターボールの中へと消えていった。 「あの馬鹿デカいエンニュート、気持ち悪いおばさん口調で『私は人間よお~(泣)』て叫んでたにゃあ~?」

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