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「嘘でしょ…」

仕事の休憩中、スマホに映ったクレジットカードの明細を見てゾっとした。

「なんでこんな額になってんの…」

身に覚えは…あった。

先月は好きなブランドで新作のバッグが出て、思い切って買ってしまったのだ。

その他にも過去に買った靴や服の分割の支払いも終わっておらず、合わせるとかなりの金額になっていた。

自分で言うのもあれだけど、それなりに良い企業に勤めているお陰で給料は悪くないが、それでも今月の支払いはキツい。


旦那に絶対バレる訳にはいかない…


来年娘を私立の幼稚園に入れる予定なのだが、その高額な入学金のための貯金にも少し手を付けてしまったことがあったのだ。

それがバレて離婚寸前までいったことを考えると、このクレジットの請求を見たら今度こそどうなるか分からない。

なんとかお金を作ってこの支払いをどうにかしないと。

「あぁもう、苛々するなぁ…」

こうゆう時は買い物をするのが一番良いんだけど、この状況でできるはずもなく…

仕方なく私は、もう一つの方法で発散することにした。

スマホを仕事用の端末へ変え、発信履歴からあいつの名前を探して掛ける。


『trrrr…はい、F社の佐藤です』

電話に出たのは、取引先の会社の社員である佐藤。

私と同じ20代半ば程の年齢だが、本当に冴えない男だった。

安物のスーツに気を使ってないボサボサの髪型、別に不潔な訳でもだらしがない訳でもないのだが、どうもパっとしない男なのだ。

「あ、佐藤さん?この前貰った資料なんだけど、全然要点まとまってなかったけど、あれ作ったのって佐藤さん?」

「え、えぇ。そうですが…」

「あのままじゃ使い物にならないから、悪いけど今度の打ち合わせの時に別なの用意しといてもらって良い?」

取引先と言っても、あっちは下請けで私達の会社から仕事を貰っている立場の人間。

圧倒的に私の方が立場は上だ。

「そ、そんな…」

電話越しに焦ったような声で言う佐藤。

それもそのはず。

打ち合わせは明日なんだから。

「あ、無理なら良いよ?打ち合わせはなくなったって部長には言っとくから」

「ま、待ってください!!作ります。作りますからどうかそれは…」

更に焦ったように言う佐藤の声に、私は自然と口角が上がっていた。

折角部長と取り付けたアポを絶対に失いたくない佐藤が、断ることができないだろうことを分かっていながら私は言ったのだ。

しかも、前に貰った資料は佐藤が作ったにしては良くできていたと言うのに。


あぁ…良い…


性格が悪いと思われるかもしれないけど、弱い男を苛めるのは最高に気分が良かった。

だから私は何か苛々することがある度に佐藤に電話し、仕事を依頼して楽しんでいる。

この前の打ち合わせの時も、私は佐藤に無茶振りをしたばかりだった。

「あ、あの…資料のどの辺が問題だったでしょうか」

「え?それを考えるのがそっちの仕事だと思うんだけど」

「……はい…」

「私も忙しい中資料確認したんだから、もうちょっとまともなの作れるようになってくれないと困るから」

「はい…申し訳ないです」

「まったく、じゃあよろしくね」

そう言い捨てて私は電話を切り、持っていたコーヒーを一口飲む。

「はぁ~…」

苛々していた感情がほんの少し和らいだのを感じる。


さて、どうしよっかなぁ。


気分はすっきりしたが、実際問題金はなんとかしなくちゃならない。

宝くじでも当たってくれれば話は早いんだけど、そもそも買ってすらいない。

競馬とかパチンコはやったことなんて無いし…

頭に浮かぶのはどうしようもないことばかりだった。

何か副業でもやってれば良かったんだけど…

「あ、そうだ…」

ふと以前道端で声を掛けられ、渡された名刺のことを思い出した。


自身の容姿を活かして短い時間で高額収入。

時給2万円~


突然話かけられ、あまりに怪しすぎる声掛けに無視していたのだが、あまりにもしつこくて名刺だけ貰っていたのだ。

今の今まで忘れていた。

スマホケースに適当に入れていたその名刺を取り出してみる。

「フィートマニア…ん?足?」

キャバクラか風俗かと思っていたが、店の名前的には少し違う気もする。

正直こんなものに縋るのもどうかとは思うけど、今はそんなことも言っていられない状況だ。

一旦話を聞いてみて、怪しければ断ればいい。


取り敢えず仕事が終わったら電話してみよっかな…


そんなことを考えながら、飲んでいたコーヒーのカップを捨てた。



■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■


「はい…申し訳ないです」

「まったく、じゃあよろしくね」



クソがぁああああっ!!!


電話の相手は取引先のクソ女からだった。

只でさえ仕事が溜まっていると言うのに、余計な仕事を次から次へと振ってくる。

あの資料で要点がまとまってないって…お前の理解力が無いだけだろうが!!

どんなに不満があったとしても、下請けの立場の俺としては強く行くことができないのが悔しかった。

「あ~あ、見た目だけは良いんだけどなぁ…」

日野森絵菜

見た目だけなら黒髪ロングのかなりの美人で、女にしては高身長な上に手足が長く、いつもオシャレで高そうな服を完璧に着こなしていた。

パンプスも俺の会社の女が履いているような安物の合皮なんかではなく、光沢のある本革のパンプスなんかを履いており、そこから延びる黒ストッキングの足がなんとも言えないエロさがあった。

近くに寄ると程よく香水の良い香りがし、Sっ気を感じる顔付きも相まって本当に俺の好みど真ん中だった。

但し黙っていればだが。

プレイでSなのは歓迎だが、仕事上でそれを発揮してくるのは勘弁してほしい。

まぁその気になれば担当を外れることもできるのだが、抜群に好みな日野森と会う理由が無くなるのが嫌で外れない俺も悪いのだが。

「はぁ…やってらんねぇ…」

会社のPCに向かってボソリと呟き、仕方なく言われた資料を作り直すことにした。

大丈夫。頑張れる。来週の金曜には楽しみが待ってる。

そう言い聞かせながらなんとか手を動かし始めた。


『フィートマニア』


足フェチ専門の風俗店の名前だ。

フェチ界隈には有名な店で、普通の店よりも高額な料金設定なのに予約は一瞬で埋まってしまうためなかなか取れないのだが、予約枠が公開される日にスマホに張り付いてなんとか予約が取れたのだ。

なんでもこの店はリアルさに重きを置いているらしく、在籍しているスタッフ達は皆本物らしい。

詳しくは記載されてはいないがレビューもかなり高評価で、足フェチとしては一度は行ってみたかった店だった。

俺が予約をしたのは『オフィスコース』。

普段から会社で働くの女達は見慣れているものの、足を堪能できる機会などあるはずもなく、手の届きそうな場所にあるだけに余計にもどかしく感じていた。

『フライトアテンダントコース』と一瞬迷ったが、ここは是非とも本物のOLを思う存分感じたいと、『オフィスコース』に決めたのだ。

そのコースが待っていると思えば、こんな資料の一つや二つなんてことない。

「よし」

自分に気合を入れるように言い、PC画面に集中することにした。



金曜日


ようやくこの日が来た。

待ちに待った『フィートマニア』の予約の日だ。

今日の日中はほんとに散々だった。

急遽打ち決めなくてはいけない案件が入り、日野森と1対1での打ち合わせをしたのだ。

相変わらず俺と二人きりの時の日野森はいつもより態度がでかく、打ち合わせの最中に何度謝罪させられたか分からない。

俺のした提案はことごとく否定され、自分勝手なことばかり要求してきて本当に大変だった。

足を組んでパンプスの足先をブラブラと揺らしながら、俺が戸惑えば戸惑う程楽しそうに笑みをこぼす姿はちょっとゾクゾクしたが、それでも流石にしんどかった。

だけどそんな鬱憤もプレイのスパイスにして、『フィートマニア』では思い切り楽しめば良い。

そう言い聞かせながらなんとか耐えたのだった。


そして予約の時間。

『オフィスコース』は予約の時間が19時以降と少し遅めだ。

仕事終わりのOLが来るのならその時間になるのも頷ける。

相手は選ぶことができないためどんな子が来るのか少し不安ではあるが、あのレビューを見る限りだと変な奴は来ないだろう。

「よし、行くか」

店の前に立った俺は、そう言って目の前の扉を開いた。


「いらっしゃいませ」

扉の先は地下に続く階段になっており、再びドアがあった。

またそのドアを開けると、薄暗い部屋に受付があり男が迎えてくれた。

「えっと、予約してたんですけど…」

「かしこまりました。お名前をお願いします」

「あ、佐藤です」

名前を伝えると、男は手に持ったタブレットの操作を始める。

「確認が取れました。本日はオフィスコースでお間違いないですか?」

「えぇ」

「料金のお支払いは事後となっております。既に相手は出勤しておりますので、先にお部屋でお待ちください。すぐに向かわせます」

受付の男はそう言って俺に部屋までのルートを説明し、鍵を渡してきた。

「は、はい」

緊張しながらも返事をし、俺は言われた通り部屋まで向かう。

受付の男から渡された鍵と同じ番号が書かれた部屋の前まで来ると、一気に鼓動が早くなり始めた。

ここで本物を味わうことができる…

緊張と興奮が入り混じる中、俺はドアに鍵を差し込んで開けるとドアノブを掴んで回した。


そこに広がっていたのは…


「おぉ…」

思わず声が漏れてしまう。

目の前に広がっていたのは、間違いなくどこかの会社のオフィスだった。

小さな会社ではあるものの、普通の風俗に比べると部屋はかなり広く、窓の外にはビルの立ち並ぶ風景が映っているせいで余計にリアルに感じた。

部屋の中に人はいないようで、俺はゆっくりと中へと入る。

デスクが並ぶ上にはPCや書類が置かれており、マグカップやおかしまであって本当にリアルだ。

「すごいな」

会社風の部屋とは聞いていたが、想像の遥か上を行くクオリティだった。

折角ならと奥まで行き、この部屋で一番偉い人が座るであろう席へと座る。

俺の会社だと部長の座る席だ。

「おぉ、良い眺めだな」

部屋の奥中央から見るオフィスは、それぞれのデスクの様子が見れてなんだか気分が良かった。

こんなにリアルな場所で、本物のOLとプレイできる。

想像しただけで股間が熱くなってきていた。


『コンコンッ』


部屋をノックする音が聞こえ、そのあとドアがゆっくりと開く。

「こんにちは。今日はよろしくお願いします」

そう言って入ってきて頭を下げるスーツ姿の女。

「えっ…」

その女を見て驚愕した。

普段俺へするのとは違って丁寧な挨拶だったが、見間違えるはずがない。

「日野森さん…」

「えっ…」

そう言って下げた頭を上げて俺を見る女。

その顔は、今日も打ち合わせで散々俺を苛めてきた日野森本人のだった。

「えっ、はっ、えっ」

俺を見て驚いたように目を見開き、見るからにテンパっている日野森。

「な、なんで…えっ」

それは俺も同じだった。

場所も相まってここは本当に会社で、まだ仕事中かと一瞬錯覚するが、周りを見渡してここが見覚えのないオフィスであることを再認識し否定する。

まさか…

「きょ、今日の相手って…」

「嘘でしょ…なんでここに佐藤が来んのよ…」

日野森さんのその言葉で確信した。

日野森さんは『フィートマニア』のスタッフであり、俺とプレイするためにこの部屋に来たのだと。

「なんでここで働いてるんですか…?」

そう確信して出てきた言葉がそれだった。

「っ!!!うるさいわね!!あんたに関係ないでしょ!!あぁ…まじで最悪…」

確か日野森は若いながら既婚で子供もいたはず。

ここで働くのには訳があるに決まっているのに、それを聞くのは野暮だったか。

「すみません…」

「あぁ…絶対にバレないって話だったのに…なんなのよっ」

まぁ普通はこんなとこで働いていても、足フェチに特化した店なんて来る客も限られてくるしバレる可能性は少ないだろう。

「あんた足フェチだったの…?変態過ぎ…」

そう言ってリアルに引いた顔をされ、流石に俺も状況への驚きよりも怒りが勝った。

この日を俺はどんなに楽しみにして来たと思ってるのか。

日野森に嫌がらせをされながらも耐え、ようやく今日と思ったらここでも日野森に暴言を吐かれ、流石に頭にきたのだ。

「そんな変態の相手をするって自分で決めて日野森さんはここにいるんじゃないんですか。どんな事情か知りませんけど、旦那さんや子供がいるのに何やってんですか。それにここでは俺が客なんですよ」

「なっ!!」

俺に初めて言い返されて面食らっている日野森に続ける。

「もう良いです。今日はキャンセルします。それと店には正式にクレームを入れさせて貰いますから」

「!!!!」

そう言って俺は部屋から出ようと歩き出す。

「ちょ、ちょっと待って!!」

部屋のドアへ手を伸ばそうとした瞬間、日野森にその手を掴まれてしまった。

「キャンセルはやめて!!しかもクレームって…私がクビになっちゃうでしょ!!」

「そんなこと知ったこっちゃないですよ」

「ねぇ悪かったわよ。ちょっと言い過ぎたわ」

「……」

普段の日野森からは絶対に聞けない謝罪の言葉。

あまりに珍しかったため思わず動きを止めてしまった。

「お願い。キャンセルはしないで、このまま何もしないで時間までここで過ごしていってよ」

「は?」

「だってあんただって私の足なんか嫌でしょ?お茶入れてあげるから、ここで過ごしていきなさいよ」

つまり、何もできないのにただここにいて、時間になったら高額な金だけ払って出て行けと。

あまりの自分勝手な言い分に流石に呆れた。

そして同時に良いことを考え付いた。

どうやらキャンセルされるのは日野森にとってあまり良くない状況な上に、クレームを入れると言う脅しは効果があるようだ。

なら、普段から調子に乗っているこいつで楽しむのも悪くない。

「日野森さん、分かりました。ここで過ごします」

俺は日野森に向き直って言った。

「ほ、ほんと!?」

目に見えて嬉しそうな顔をする日野森。

思ったより顔が近くてその好みの顔にドキっとしてしまい、つい目を反らしてしまった。


こんなことじゃダメだ。


自分に言い聞かせながら再び日野森の方を見ると、俺はなるべく余裕があるように見えるよう薄く笑った。

「えぇ、ほんとですよ。但し、日野森さんをたっぷり堪能させて貰いますけどね」

「……は!?」

俺の言葉が一瞬理解できなかったのか、日野森はきょとんとした後すぐに驚きの声を上げる。

「当然でしょ。俺はここに楽しみに来たんですから」

「け、けど私の足なんて嫌でしょ?」

「全然嫌じゃないですよ。日野森さんのことは好きじゃないですけど、見た目だけならめちゃくちゃ好みです」

「うぇ…」

本気で嫌そうな顔をされ少し傷ついたが、別に俺は日野森にどう思われようと構わないと開き直ることにした。

「まぁ日野森さんが嫌なら良いですよ。俺はキャンセルをした上でクレームを入れるだけです。高いお金も払わなくて済むし、俺にデメリットはありませんから」

「くっ…」

言い返せず歯を食いしばる日野森を横目に、俺は近くの椅子へと腰を掛けた。

「まぁ日野森さんには選択肢なんて無いんですけどね。日野森さんが覚悟を決めたところで、俺がプレイを断ったら終わりですしね」

「そ、それは…」

「確かに日野森さんの見た目は好みですけど、そこまで反抗的だと俺もする気が起きないと言うか…」

「何が言いたいのよ…」

怪しむような目で俺を見ながら言う日野森の姿に俺は楽しくなってきてしまい、思わず演技ではない笑みがこぼれる。

「俺の気分を盛り上げるために、そこの机の上で俺に足裏を晒しながら嗅いでくれって頼んでみてくださいよ」

「はぁっ!?あんた調子に乗るのも良い加減にしなさいよ!!」

日野森は怒りに満ちた表情で俺に怒声を放つが、自分が優位に立っているせいか不思議と怖さを感じなかった。

「調子に乗ってるのは日野森さんですよ。自分の立場を全く理解してないですね。俺はクレームを入れられたくなかったらやれって命令してるんですよ」

「っっ!!!」

「次はもうありませんからね。ほら、早くやってください」

「っっ…ゲス野郎…!!」

日野森はそう言いながら荒々しく俺の前のデスクへと近づくと、そこへやけくそ気味に腰を下ろした。

そしてその薄ピンクのパンプスに包まれた黒ストッキングの両足を、座った俺の方へと差し出すように上げると、俺を睨みつけながら言った。

「嗅ぎたきゃ勝手に嗅ぎなさいよ!!」

目の前にある日野森の足。

ずっと嗅いでやりたいと思っていたあの足が今、俺の手の届く場所まできたのだ。


早く嗅ぎてぇ…


パンプスの中で蒸れているだろう日野森の足。

打ち合わせの時も同じパンプスにストッキングだったから、正真正銘のリアルな日野森の足の匂いが堪能できるだろう。

すぐにでも手を伸ばしたい気持ちを押さえ、俺は冷静さを装って声を発する。

「嗅ぎなさいよ…?嗅いでくださいの間違いですよね?それに、俺は足裏晒せって言ったんですから、パンプスは脱ぐに決まってるじゃないですか。理解力が無いんですね」

「あ、あんたね…!!」

「次は無いって言いましたよね?」

「ぐっ…」

怒りで飛びかかって来そうな勢いだったが、俺の言葉にそれをグッと堪えたようだった。

日野森は再び俺を睨むと、自身のパンプスに手を掛けて脱ぎ捨て、もう片方の足も同じようにパンプスを脱いだ。

そして露わになった黒ストッキングの足を再び持ち上げ、両足裏を俺に向けて差し出した。

肌触りの良さそうな黒ストッキングの足裏は、摩擦と蒸れで日野森の足型が濃く浮き出ており、見るからに臭そうな足だった。

そして悔しそうに歯を食いしばり、その足指をグニっといやらしく動かして言う。

「足を…嗅いでください…」

流石に恥ずかしいのか顔を赤くし、自身の形の整った足裏を晒す日野森。

普段調子に乗っている日野森が、臭そうな足を俺に向けながら嗅いでくれと頼んできている。

その姿に興奮でゾクゾクした。

「そんなに嗅いで欲しいのか?その臭そうな足を?」

思わず敬語取れ、更に責めるような言葉が出てしまう。

「っっ!!クズが…」

「何か言ったか?」

「うっ……嗅いで、ください」

「っっ…そんなに嗅いで欲しいってなら嗅いでやらないとなぁ」

日野森にストッキング越しの長い足指をギュッと握りながら言われ、ついに我慢できなくなってしまった俺はその足へと両手を伸ばした。

両手で右足を掴んだ瞬間、構えるようにビクリと日野森の身体が震えた。

掴んだ黒ストッキングの足は汗で湿っており、足の温度が伝わってきて温かい。

あまりのいやらしさにドキドキしながらも俺はゆっくりと顔を近づけ、日野森の足裏に鼻先を近付けていく。

そしてついに鼻先がその蒸れた足裏へと触れた。

そのまま鼻の穴を塞ぐようにグッと押し付け、汗でじっとりと湿った滑らかなストッキングの感触を鼻で堪能する。

「うぇぇ…」

そんな俺を見て引いているのか日野森が顔を引きつらせながら俺を見て呻いたが、俺は構わずそのまま鼻から息を吸い込んでやった。


「スオォォオオオッ」


生暖かい湿った空気と共に、日野森の酸味の混じる足汗と香ばしいパンプスの匂いが混ざって鼻へと流れ込む。

「んはぁぁあっ♡」


臭い…


吐き気がする程の激臭ではなく、仕事終わりの蒸れた足の臭さしっかりと匂う、いつまでも嗅いでいたいような匂いだった。

「あぁ、くせぇ…」

思わずそう呟きながら、もう一度鼻から日野森の足の匂いを吸い込む。

「あぁぁっ、くっせぇ…♡」

再び流れ込む女の性を感じる臭くて湿った空気。

今度は酸味よりもネットリとした納豆臭と、パンプスのツンとする匂いを強く感じた。

「気持ち悪い…」

黒い足越しにそう言って顔を引き吊らせる日野森の顔が見え、今俺は本当にあの日野森の足の匂いを嗅いでいるんだと実感し、臭さで興奮し始めた身体が更に熱くなった。

「すぅぅぅっ、はぁぁあっ♡すぅぅぅっ、はぁぁあっ♡」

堪らず何度も何度もその臭い足の匂いを嗅ぐと、その度に濃厚な匂いが身体を満たしていった。

「はぁぁっ、ほんとくっせぇ足だな…ちゃんとケアしてんのか?」

見た目はこんなに美人で清潔そうなのにあまりに匂う足に、俺は日野森にそんなことを聞いてしまう。

「っっ!!うるさいわね!!パンプスもちゃんとケアしてるわよ!!今日はたまたま外に出るのが多かっただけだから」

「へぇ、ケアしてもこんなに臭ぇのか。今日の打ち合わせん時も、パンプスの中にこんなくっせぇ足隠してたんだな」

そう言いながら、今度は足指の付け根部分に鼻を押し当てる。

汗が染み込んで黒々としたその場所はグチュリと水音が立ち、濡れたストッキングに鼻が包まれた。

「やぁっ、そこはっ」

日野森の制止も聞かず、俺はそのまま一吸いした。

「すぅぅううっ、んんん"っ!!!」

先程よりも更に濃く臭い足の匂いが一気に鼻腔の奥を突き、吸いきれず息が止まってしまう。

足の中でも特に蒸れて臭い場所である足指の付け根。

そこの匂いは先程とは比べ物にならない程に臭い。

「あぁぁぁっ、ここやっべぇな!!くせぇえっ♡」

「っっっ!!」

あまりの匂いに我慢できず、再度そこの匂いを思い切り吸ってやる。

湿気を含む臭気が勢いよく鼻奥まで流れ込み、脳を犯すように広がっていった。

「あぁぁっ、くっせぇぇえっ♡なんだよここの匂い。どんだけくっせぇ足してんだ」

「そんなとこ臭いの当たり前でしょ!!ふざけないで!!もう嗅ぐの止めて!!」

引こうとする日野森の足をギュッと掴み、空いている左足にも手を伸ばす。

「ちょ、ちょっと!!」

「うるせぇ、クレーム入れられたくねぇなら黙ってろ!!こっちの足もどうせくっせぇんだろ?一緒に嗅いでやんだよ」

「ぐっっ!!」

そう言ってやると、日野森は余程クレームが嫌なのか足の力を抜いた。

そこで俺は日野森の左足も引き寄せて、両足で俺の鼻を包み込むように挟んだ。

鼻が日野森の両足に覆われ、その足汗と体温でじっとりと蒸されているように熱かった。

「なんであんたそんな…嘘でしょ…」

その行為に驚く日野森の声を聞きながら、俺はその足に包まれた温かい空気を思い切り吸い込む。

「スォオオオオオッ、お"ぉぉお"っ!!」

嗅いだ瞬間ズドンと濃く重い匂いが身体を駆け回り、その足の臭いがムワッと全身に広がった。

粘つく納豆臭とツンとする足汗の匂い、そしてパンプス独特の重厚な匂いが合わさり、驚く程の臭さとなって俺の鼻を犯したのだ。

「あぁ"っくせぇええええっ!♡なんだよこの匂い。臭すぎんだろ!!んはぁぁあっ♡」

ネットリとした匂いが張り付き、いつまでも鼻の中が臭い。

臭くて臭くて堪らないのに、また嗅ぎたくなってしまういやらしい女の匂いだった。

「そんなの嗅いで何が良いのよ…もう嫌!!」

「無理無理。こんなくっせぇの我慢できねぇ。あぁ臭ぇ…」

スーハースーハーと鼻で何度も吸い込み、その度に濃厚な足の匂いが流れ込んでくる。

いつも見ていた日野森の足を嗅いでいると思うと、この臭さが生々しく感じて更に興奮した。

先程からこの臭い日野森の足の匂いのせいで、スーツの中でいきり勃っている俺のチンポが、刺激が欲しいとヒクヒクと震えるのを感じる。


この日野森の蒸れた足に擦りつけてぇ…


良いよな?

そもそもここってそうゆう店だし、日野森だってそれ覚悟で勤めてる訳だろうし。


「すぅぅうっ、んはぁあっ♡」

俺は再び日野森の臭い足の匂いを思い切り取り込むと、その臭さによる興奮で勢い付け、自身のスーツのベルトに手を掛けた。

「ね、ねぇ…あんたまさか…」

ガチャガチャとベルトを外していると、俺の行動に驚いたように言う日野森。

そもそもこいつは俺が嗅ぐだけで終わると思っていたのか?

そんな言葉を無視しながらも俺はベルトを外し終わり、スラックスのジッパーを外して下着まで一気に下ろした。

下着に弾かれながら飛び出した俺のチンポは、日野森の匂いで恥ずかしい程に勃起している。

「きゃっ!!あんた何出してんのよ!!てかなんでそんな…」

「何驚いてんの?ここは足フェチ向けの店なんだから当たり前だろ」

「いや、そうかもしれないけど…なんでこんな…足嗅いだだけで」

こんなにも驚く日野森の様子にふと疑問が湧いた。

この店に在籍しているのに、あまりにも反応が初々しいというか。

もしかして…

「まさかとは思うけど…俺が初めての客とか言わないよな?」

「は?そうだけど、それが何か悪いの」

「!!!!まじか…」

そこで色々と合点がいった。

知り合いの俺に嗅がれんのが嫌なのかと思っていたが、そもそもこいつは誰かに足を嗅がれたり、それで興奮する奴らを見るのが初めてだったからこんなに引いてるのか。

なんと言うか…

「お前、俺が最初の客で良かったな…」

「はぁ?良い訳ないでしょ!!最悪よ」

「はぁ…お前さ…」

状況を理解していない日野森に呆れながら、身を持って教えてやろうと日野森の左足を掴み、俺の股間へと持っていく。

「いやっ、ちょっとっ!!」

「抵抗したらクレーム入れっからな」

「っっ!!!!」

そしてそのまま日野森の足裏を、俺の勃起したチンポへと当てた。

「んぁあっ♡」

「うぇえっ、気持ち悪いっっ」

じっとりと湿った黒ストッキングの滑らかな感触がチンポへと触れ、興奮で敏感になっているせいかそれだけでゾクゾクするような快感に声が漏れた。


あぁ…気持ち良い…


日野森の蒸れた足は温かく、足裏全体でチンポを俺の腹に押し付けるように当てるとストッキングのザラつきを感じ、すぐにでも腰を振りたくなってしまう。

「おい、もし客が俺じゃなかったら、気持ち悪ぃなんて言ったら速攻クレーム入れられんぞ。ほら、分かるか?今お前の足裏には俺のチンポがべったりくっついてんぞ」

「うっっ、クズ野郎…」

そう言いながら俺は日野森の足を動かし、自身のチンポを擦り上げた。

「おぉっ、気持ち良い…♡良いか?お前はこうやって足マンコで客のチンポ擦って良くしてやんなきゃいけねぇんだよ!あぁあっ♡」

そのままズリズリとチンポを日野森の足で擦り、自分の気持ち良い箇所を責めていく。

「うぇえっ…気持ち悪いっ…!!」

「んぁっ♡それだけじゃねぇぞっ」

宙に浮いたままの日野森の右足を掴み、そのまま再び鼻へと押し当て足指の股で俺の鼻を覆うように塞ぎ、一番蒸れて臭い場所を思い切り吸ってやった。

「おぉぉおおおっ♡くっせぇえええっ♡」

臭い臭い日野森の足の匂いを鼻いっぱいに吸ったまま、その匂いを堪能しながらもう片方の日野森の足でチンポを擦る。

「おぉぉおおおおおっっ♡」

足の匂いに犯されながらの足コキは、先程よりも何倍も快感が強かった。

その快感が強い程更にその臭い足の匂いを欲し、日野森の足を何度も嗅いでしまう。

「あぁあっ、くっせぇえ♡分かるか日野森。くっせぇ足嗅がれながらお前の足犯してやってんぞ。おぉおっ♡お前はこれを喜んでやるぐれぇじゃねぇとダメなんだよ!!あ"ぁっ、くっせぇええ」

顔を引きつらせながら唸る日野森を煽るように、見せつけながら足を弄んでやった。

臭さと快感で思考が少しおかしくなっているせいか、それともいつも調子に乗っている日野森を好きにできているからなのか、なんだかいつもよりも強気になれている気がする。


このままこいつの足に射精してやる…


そう思った俺は、チンポに擦りつける日野森の足の動きを早くした。

「おぉおっ♡おぉおっ♡日野森の足やべぇ気持ち良いっ」

我慢汁と足汗が合わさってヌルヌルして温かい日野森の足裏が、俺のチンポを覆いながら擦り上げていく。

「んぁああっ、くせぇええっ♡ここで働いてる意味、少しは自覚しろよな!!」

そして極めつけに臭い足の匂いを吸い込むと、まるで麻薬のように脳内まで快感で満たされた。

このままならすぐにイける…

そう思った時。

「あぁああああっっ!!もう分かったわよっ!!!」

「うわっっ!!」

突然日野森が叫び出したのだ。

思わず手を離してしまい、チンポと鼻から日野森の足が離れてしまう。

が、しかし、それはすぐに戻ってきた。

日野森自身の意志によって。

「あぁあああっ!!やってやるわよ。やれば良いんでしょ?ほらっ!!」

「んあぁあああっ♡」

先ほどとは違い、今度は日野森自身が足裏で俺のチンポを踏み、そして鼻にグイっと押し付けてきたのだ。

そしてそのまま俺のチンポをズルズルと上下に擦りながら、鼻の穴に足汗を擦りつけるように指を動かしてくる。

「ほら嗅ぎなさいよ!!くっさいのが好きなんでしょ?こんなにみっともなく勃起させちゃってさ!!」

「んはぁああああっ♡おぉぉおおっ♡」

開き直った日野森は、俺が足をチンポのどこに擦りつけていたのかを覚えていたのか、足指で竿とカリ首の一番俺が感じる箇所を指の間に張ったストッキングで擦り上げながら、足裏全体でチンポを撫で上げた。

そして俺の鼻を足指全部を使って挟むと、匂いの溜まった臭い箇所で穴を塞がれてしまう。

「臭いの嗅ぎたいならそのまま深呼吸してみなさいよ!!」

「ふぁ、ふぁいいっ」

日野森の勢いに押され、俺は言われた通り深呼吸してしまい、そのツンとくる濃厚な足の匂いを大量に吸い込んだ。

「んぐぉおおおおっ♡おふぉおおおっ♡」

酸味のある匂いは次第に納豆のようなネトつく匂いへと変わり、その匂いは媚薬のようにチンポを更に硬くする。

そこでグリグリとチンポを足で擦られると、もうどうしようも無いほどに気持ち良かった。

「はぁ?どうしたの。さっきまで調子に乗ってたくせに、ほんとはこうされる方が好きなんでしょ!!」

日野森は引きつった顔で笑いながら、ニヤリと笑って言ってくる。

なんだかそれが妙にいやらしく、自分で擦りつけていた時よりも断然興奮してしまっていた。

「ふぁっ、ふぁいぃっ、好きでずぅうっ♡あぁああっ、ぐさいぃいっ♡」

「変態っ。あんたなんかのチンポ踏んでやってんだから感謝しなさいよ!!」

自然と口調まで敬語に戻り、日野森に責められる構図も正直悪くないと思ってしまう。

むしろ良い。

「あぁあああっ♡ありがとうございますぅうっ♡気持ち良ぃですぅっおぉおっ♡あぁ臭いっ、臭いぃいっ♡」

「ふんっ、その方が似合ってるわよ。ほらっ!!」

日野森の足がチンポで震え始め、更に快感が強くなる。

ブルブルズリズリと日野森の蒸れた黒ストッキングに擦られ、チンポからは次々と我慢汁が溢れてきていた。

「あぁあああっ♡おぉぉおおっ♡」

なんだか責める日野森の姿がいつものS具合と重なり、本当に日野森に責められているんだと改めて実感する。

それにもの凄く興奮した。

「あんたみたいな変態は…」

日野森はそう言いながら俺の鼻から足を離し、手で片足だけストッキングから足を抜くと、素足になった足を再び鼻に押し当ててきた。

「私のくっさい素足でも嗅いでイってれば良いのよ!!」

汗でぐっしょりと濡れた日野森の素足。

ベタベタと汗が鼻につき、嗅ぐ前からその足が臭いと物語っている。

俺は堪らずその勢いのまま思い切りその素足の匂いを嗅いだ。

「ふごぉおおっっっっっっっっ!!!!!」


くっせぇええええええええっっ!!


ズドンと濃厚な足の匂いが勢いよく脳天を突き抜け、その酸味と粘つく匂いの混ざる強烈な悪臭が身体を一気に満たした。

臭さに自然と涙が流れ、その反面チンポは興奮のあまりビクンビクンと大きく震えていた。

「私の素足は臭いでしょ?普段あんたみたいなクズを相手に仕事してるんだから当然よね。ありがたく思いなさいよ!!」

「おふぉぉおおおおっ♡あぁあああああっ♡」

その強烈な素足の匂いを嗅がされながらチンポを擦る速度を上げられ、根元から一気に精液が駆け上がってくる。

「ほらほらほらっ!!くっさいの嗅ぎながら足で踏まれてイきなさいよ!!」

「おぉぉおおおおっ♡イグぅぅううううううっ♡」

こんな臭い素足を嗅がされながら、ストッキングでチンポを震わせ擦られ、もう我慢なんかできなかった。

「イきなさいよクソ変態野郎!!!」

「あぁぁあああっ、イグイグイグイグぅううううっっっっ♡!!!!!」

くっさい素足の匂いを勢いよく吸い込んで身体を満たし、日野森の足が俺の竿からカリ首を擦り上げた瞬間、凄まじい快感と共に俺は射精した。

「おおぉぉおおおおおっっ♡」

ドクドクと吐き出された精液が日野森の黒ストッキングを染めていく。

快感の波が何度も押し寄せ、その度に濃厚な臭い足の匂いも流れ込んできた。

「ふんっ、ほんときもい…」

そんな俺の姿を見て呟いた日野森の顔は、なぜか笑顔だった。


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今日も佐藤との打ち合わせ。

私はお金のためにまだあの店で働いているが、あれでコツを掴んだ私は、なんだかんだリピート客も増えて、今ではかなりの金額を稼げるようになっていた。

あの日佐藤が店に来て、最初の客として私に色々と身を持って教えてくれたからと言えないことも無い。

だからあの日から私と佐藤の関係性は変わった。

打ち合わせは基本的には私と佐藤だけで行うようになり、場所もお互いの会社の個室で行うことが多くなった。

そして今日も…


「ねぇ、この資料相変わらず見難いんだけど」

「んあぁあああっ♡ご、ごめんなさいぃいっ♡」

「まったく、ちゃんと作り直して送りなさいよ」

私のパンプスの下には、佐藤の満足そうな顔があった。

前々から佐藤を苛めることに爽快感を得ていたが、今ではこうやって佐藤を虐げることが快感になっていたのだ。

そして打ち合わせが終わると、私はパンプスを脱いで佐藤の方へと投げてやる。

するとそのパンプスの中に鼻を突っ込み、佐藤はその匂いを嗅いでオナニーをするのだ。

そんな情けなくみっともない姿は愉快で、前よりも佐藤を好意的に見れるようになっていた。

「んあぁあっ♡臭いっ臭いぃいっ♡」

客のためにある足を佐藤なんかに使ってやることは無いが、佐藤が店に来たら少しはサービスしてあげようぐらいには思っている。

「あぁああああっ♡臭いぃいっ♡い、イきますぅっ!!」

そして勝手に射精する佐藤。

そんな姿を見ている私の顔は、自然と笑顔になっていた。


END


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