貴男は私のサイレントドール (Pixiv Fanbox)

　目が覚めたようね。うふふ……まだ、そんな目で睨むんだ。 　ふつうの子なら乳首にピアスを着けられ、ネジ山を潰して貞操帯を嵌められた時点で諦めちゃうんだけど……貴男を選んでよかったわ。 　もうわかってると思うけど、貴男はもう動けない。喋れない。 　貴男の全身を覆っているのは、銃弾をもはじき返すほどの強度を誇る、特殊樹脂製のドールボディ。各関節はロックを解除すればわずかに可動するけれど、今は施錠しているから完全に動かせないの。 　マウスピースのように歯を固定している箝口具は２本のチューブがつながれていて、１本は食道に、もう１本は気道に挿管されている。 　どちらも隙間を生体用パテで埋めているうえ、気道のチューブは声帯をバイパスしているから、言葉はおろかうめき声すら出せなくなってるのよ。 　食道のチューブは、もちろん食餌用。ここから胃に直接流し込まれる完全栄養の流動食が、この先永遠に続く貴男の餌というわけ。 　もちろん、排泄のほうも心配しなくていいわ。 　違和感で気づいているかもしれないけれど、貞操帯の蓋で潰されたペニスの中には、導尿用パイプが挿入されていて、開け閉め自在のノズルが取りつけられているの。 　お尻のほうも空気の代わりに発砲ウレタンを注入したバルーンで、排泄管理器具を挿入固定しているから、私が出させてあげるとき以外絶対漏れないわ。 　さあ、仕上げをしていきましょう。 　まずは股間パネルと擬似おっぱいよ。 　股間パネルの内側には、微弱な低周波電気パルスを発生させる装置が設えられているわ。ペニス内のパイプとお尻の器具本体は金属……と言えば、電源を入れたらどうなるかわかるわね。 　仕掛けがあるのは、擬似おっぱいも同じ。こちらは内部にシリコーンゴム製の可動部分が仕込まれていて、ピアスつき乳首を優しく愛撫してくれるわ。 　そのあとは、顔を覆うパネルを取りつけてあげる。 　口の部分は普段は閉めているシャッターになっていて、開けば箝口具のノズルを露出させられる。また目の部分にはＶＲモニターが仕込まれていて、外部から送信した映像を見られるの。 　その反抗的な目を見られなくなるのはちょっと寂しい気もするけれど、顔パネルを嵌めるわね。 　そうだ、ドールボディ内部のセンサーで、貴男の身体の状態は常にモニターされているから安心して。 　もし体調に異変をきたせば、呼吸用ノズルから即効性導眠ガスを吸わせたうえでパネルを外し、治療してあげる。 　まぁそれ以外にも、週に一度くらいはドールボディから出して、身体の清掃等メンテナンスもしてあげるわ。もちろん、眠らせた状態でね。 　うふふ……少しは絶望してくれたかしら。 　それじゃ、ほんとうに顔パネルを嵌めてあげる。 　おめでとう。これで、貴男は私のサイレントドールになれるのよ。