<MC>神の誘惑②~支配~(完) (Pixiv Fanbox)
Content
「--かみようございます」
神父の男が意味不明な挨拶を口にする。
「かみようございます!」
信者の女性たちが嬉しそうに挨拶を口にする。
宗教団体・ヘヴンー。
その実態は、神父…に扮している男が
生み出した特殊な”洗脳音波”により
会場にいる女性たちを徐々に洗脳していき
自らの意のままに操っている恐ろしい団体だ。
いいやー
団体ですらない。
神父の男以外の女性スタッフも
全員”洗脳音波”によって操られている。
「---さぁ、神様への感謝を」
神父の男がほほ笑む。
女性スタッフが会場にエッチな衣装を持ってくるー
SMの衣装
露出度の高い過激な衣装
キャバ嬢のような衣装
バニーガール
「---」
うっとりとした表情でそれを見つめる和美ー。
今日も、1歳の長女・亜寿佐を自宅に置いたまま
和美は、この場所に来ているー
隣人の水穂から誘われたのがきっかけで
この会場に足を運ぶようになった和美。
あれから1週間ー
和美もすっかり、ヘヴンの虜になりつつあった。
「---皆様は女神です。
美しい!自分の身体に自信を持ちなさい」
神父の男が十字架を持ちながら叫ぶ。
その言葉には、力強さがあった。
「---はい!わたしは綺麗です!」
洗脳されている女性たちが嬉しそうに叫ぶ。
「---さぁ、その美しい身体を、神にお見せしなさい」
そう言いながら神父の男が、
先ほどスタッフが用意したエッチな衣装を
指さす。
「--どの服を着れば、神様が一番興奮なされるか
よーく考えて、選ぶのです」
神父の男に言われるがままに水穂も和美も
壇上に上がって服を選び始める。
「---……」
和美が戸惑っているのに、水穂が気付く。
「--ほら、わたしたちは女神よ。
神様にエッチな姿、見ていただかなくちゃ」
水穂はそう言いながら、レオタード姿になって
ポーズを決める。
「--そ、そうですよね」
和美は、恥ずかしいという気持ちを抑えながら
神様のために、エッチな服を選ぶー
そしてー
バニーガール姿になってポーズを決める。
「--おぉぉぉ。美しい」
神父が近寄ってくる。
そして、和美の身体をべたべたと触りだす。
和美は、「あ、、やめてください…」と
顔を赤らめた。
しかし、神父は言う。
「--私の手には、神が宿っています。
ゴッドハンド。
今、あなたの身体を、神様が
触ってくださっているのですよ?」
その言葉に、
和美は嬉しそうに、顔を真っ赤にしてほほ笑んだー
「あぁぁ…神様……」
ゾクゾクと興奮する和美ー
神父の男の手には、神様が宿っているー
和美は、この上ない幸せを感じながら
神様に喜んでいただこうと、エッチなポーズを取り始めたー
・・・・・・・・・・・・
帰宅する和美ー
「---おかえり…」
そこには、夫の辰吉がいた。
今日は、仕事が遅いはずだったけどー?
と、和美は疑問に思いながら
笑顔で「ただいま!」と答えた。
「--…亜寿佐を置いて、どこに行ってたんだ?」
辰吉が困った表情で言う。
1歳の娘を置き去りにして
どこに行っていたのだろう?と
辰吉は純粋に不安を感じている。
「え、、あ、、うん!ちょっとね」
和美はそう答えたー
宗教団体…なんて誤解されちゃうと
辰吉を困らせちゃうし、行くな!って
言われるかもしれない…
そんな風に思って和美は言わなかった。
「---辰吉こそ、どうしてこんな時間に?」
その言葉に、辰吉は頷く。
「あぁ…俺は、取引先の都合で午後の仕事が
無くなったから早めに上がってきただけだよ」
「ふ~ん」
和美は亜寿佐に興味を示さずに、
鞄から、分厚い本を取り出して夢中になって
読み始めた。
「和美…大丈夫か?」
辰吉が和美の様子に不安を感じてそう呟くと、
和美は「え?あ、うん!大丈夫」と笑顔を浮かべたー
深夜まで本を読み続ける和美ー
そこには、神父の男が適当に書いた
神への忠誠心の言葉が
綴られていた。
鏡を見つめる和美ー
「わたしは…女神
わたしは…綺麗…
ふふふ、ふふふふふふ
あぁ…神様…」
うっとりした表情で呟く和美ー
もうー夫や娘への気持ちは、
何もなくなってしまっていたー
・・・・・・・・・・・・・
2日後ー。
「---皆さん。今日は神様が
おいしいミルクを作ってくださいましたよ」
神父の男がそう言うと、
神父の男は、突然、ズボンを下ろし、
パンツをも下した。
男のアレがさらされる。
だがー
ヘヴンの集会に参加している女性たちは
表情一つ変えずに、それを見つめていた。
「-神のミルクは、私の体内にあります」
神父の男は笑いをこらえながらそう言う。
”洗脳されているとはいえ、
こんなきれいな女たちが、俺のバカな話を
真剣に信じている…
ククク…最高だぜ”
神父は、自分のアレを晒すと、
「--神様のミルクは、このストローで飲みます」
と堂々と宣言したー。
「---ミルク!おいしいよね~」
水穂が言う。
「え?坂本さんは飲んだことがあるんですか?」
和美が、水穂に聞くと、
水穂は頷いた。
「-1週間に1回、抽選で一人しか飲めないから
人気なのよ~」
水穂が顔を赤らめる。
「ふぅん…おいしそう!」
和美も満面の笑みを浮かべたー
最初は怖いと思った宗教団体ヘブンー。
だが、今はもうそんな気持ちはない。
むしろ、ヘヴンの集まりに来れることに
快感を感じている。
「---」
神父の周囲で働く可愛らしい姿の女性たちー
”わたしもあそこに行きたい…”
和美はそんな風に思ったー
「---今回は、和美さん!どうぞ!」
神父が叫ぶ。
神父は自分の好みで女を選んでいるー
洗脳されているものたちは、
ストローで神のミルクを頂くと思い込んでいるが
実際は違う。
単にフェラをさせるだけだー。
「---くくくくく」
神父の男のソレは既に勃起し、
大きくなっているー
和美はうっとりとした表情でそれを見つめるー
「--おめでとう。神様のミルクは初めてだったね?」
神父がニヤニヤしながら言うと
和美は「はい!」と嬉しそうに答える。
「ふふ、いい子だ。
では、このストローを咥えて、その口で
中のミルクを絞り出すんだ。」
神父の男に言われるがままに
和美は、神父の男のソレを嬉しそうに
口に咥えるー。
「---くふ…いい子だ…あぁ…」
神父の男のソレを
言われるがままに刺激していく和美。
「ははは、、はははは
確か、夫がいたと聞いたが
いいのかな?こんなことして!」
神父の男がわざとらしく言う。
「はぃぃぃ…!わたし、、神様にお仕えできて
幸せですぅ…!」
和美が顔を真っ赤にしながら嬉しそうに
呟いたー
「ふふふふ…
そうかーー」
やがて、神父の男がアソコから
白い液体を放出するー
神のミルクなどではないー
だが、和美は嬉しそうにそれを舐めていくー
満足そうな表情の和美ー
そんな和美に向かって神父の男は言う。
「あなたは女神のように美しい…
でもね。和美さん。
確か、お子さんがいたはずだけど
そのままじゃ、あなたは”女神”じゃなくて
”お母さん”になってしまうー。
次にここに来るときに、子供をここに
連れてきなさい。
神様がその子を浄化させて
あなたをもっともっと美しくして下さるから」
神父の言葉に
和美は、一瞬、正気の部分が飛びだしたー
まだ、洗脳音波による洗脳が不完全なのだ。
「--え…で、、、でも、、わたしの子は…」
「--あなたは美しい。
美と子供。どっちを選ぶのですか?」
神父の言葉に、
和美は「わたしは…もっともっときれいになりたい…」
と呟いたー
・・・・・・・・・・・・・・
3日後ー
辰吉は、”妻の様子がおかしい”と
不審に思い、
会社に行くフリをして、
家の周りで見張っていたー
最近の和美は変だー。
神がどうこう言い始めたし
ヘヴンがどうこう言い始めた。
絶対におかしい。
悪質な宗教にでもはまっているのかもしれないー
そう思いながら
出かけていく和美を追跡する辰吉。
「--!亜寿佐…?」
和美が、娘の亜寿佐を抱っこしながら出かけていく。
辰吉の中では”さらにイヤな予感”を感じるのだった
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
にこにこしながら歩いていく和美。
やはり、様子がおかしいー
やがて、和美が不気味な建物の中に入っていくー
”ヘヴン”
「なんだ…ここは」
辰吉が嫌な予感をさらに強めながら中に入るー
そこにはー
和美と同じぐらいの年齢の女性やー
若い女性が大勢いたー。
和美が壇上に上がるー
「--今日は、和美さんが主役です」
神父の男が両手を広げて笑う。
和美は、SMのような衣装で
鞭を手にしている。
壇上では娘の亜寿佐が泣いている。
「さぁ、和美さん。
あなたから美を奪う、この小さな悪魔を
あなたの手でやっつけるのです。
神もそれを望んでいますー」
「---はい」
和美が鞭を手に亜寿佐を叩こうとするー
「やめろーーーーー!!!」
辰吉が乱入した。
「和美!いったい何をしてるんだ!」
「---!」
和美が目を見開く。
「---あ、、、あれ、、わたし…」
和美が混乱した様子で鞭を手から落とす。
他の信者の女性たちがどよめいているー
「---お前!和美に何をした!」
宗教団体による洗脳ー?
辰吉はそう思いながら神父の男を睨むー
「チッ」
神父の男が舌打ちをしたー
しかしー
すぐに、神父の男は頭を下げた。
「いや、これは失礼しました。
確かに、あなたの奥様を無断で洗脳してしまいました」
そう言うと、神父の男が和美に近づき、
和美の頭に触れたー
「---!!!あ…あれ…わたし…?」
和美が周囲を見渡す。
自分の格好を見て悲鳴を上げる。
「---…奥さんは解放します。
申し訳ありませんでした」
神父が頭を下げる。
「---……警察に被害届を出すからな」
辰吉は警戒しながら
神父を睨みながらそう告げるー。
「……妻を元に戻して謝れば済む、なんて
思うなよ」
「----申し訳ありません。お好きにして下さい」
神父の男は頭を下げたままだー。
やけにあっさりと降参したことに
辰吉は違和感を覚えながらも
和美が脱ぎ捨てたと思われる服を拾い、
和美にそれをかぶせる。
亜寿佐を救出して、
妻と娘を連れて会場の外へと出ようとするー
会場にいる女性たちはまだ洗脳されたままのようだー。
この人たちを助けるためにもー
警察の力が必要だ。
辰吉はそう思ったー
・・・・・・・・・・・・・・
帰宅すると、
和美が「ごめんなさい…」と頭を下げる。
「いや…和美は悪くないよ。
俺のほうこそ、気づくのが遅くてごめんな」
和美がほほ笑むー。
和美は、洗脳から解き放たれていた。
完全に正気に戻っているー。
操られたまま、戻っているふりをしているわけではないー
「---とりあえず…警察に相談しなくちゃな」
宗教団体ヘヴン。
和美の身に起きたことを警察に相談しなくてはいけないー
辰吉が立ち上がって
隣の部屋に向かうー
「---ごめんね」
和美が、娘の亜寿佐のほうを見つめるー
自分は、亜寿佐にひどいことをしようとしたー
「-----!」
和美の頭に急に衝撃が走ったー
”もしもー
もしも、夫が警察に通報しようとしたらー
すべてを壊しなさいー。
お前の身体もろともー
それが、神様の望みだ”
神父の男は、諦めたのではないー。
”和美はもういらない”
そう思って、洗脳を解除したー
万が一の時のための”条件付き”でー。
”夫が通報しようとしたら”
その条件を満たしてしまった和美は
再び洗脳されてしまったー。
和美はーー
虚ろな目になって立ち上がるー。
そしてー
台所で包丁を手にすると、
そのまま辰吉の入って行った部屋に
ふらふらと入っていきーーーー
「----和美!?!?」
「うあああああああ!」
家の中から男の叫び声と
女の笑い声が響き渡るー
そしてー
数分後、家から火の手が上がったー
おわり
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
コメント
宗教団体による(?)MCモノ完結デスー!
最近の私のお話は、ハッピーエンドが多いような気がしたので
今回はダークエンドに…!
(皆様はダークとハッピーどっちがお好きですか~?)
今日もありがとうございました~!