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手に入れた”力”で、熾烈な逆襲を続ける龍平ー。


いじめの主犯であった直人は、彼女を奪われて

精神的に崩壊ー、学校に来ることができなくなり、

直人の彼女だった京香は、”龍平のことが大好き”な状態にされたうえで

こっぴどく振られて、絶望のどん底に陥れられたー。


いじめの主要メンバー・陽太郎は逆にいじめられる立場になりー、

その彼女の愛唯は繰り返される憑依により、

”ジワジワと”龍平のことを”好き”にさせられていくー。


着実に、全てを歪めていく龍平ー。

その先に待ち受けている運命はー…?


★前回はこちら↓★

<憑依>僕の逆襲③~絶望の汚染~

手にいれた憑依薬で”逆襲”を続けていく龍平ー。 いじめの主犯であった直人の彼女・京香をその力で奪い、 直人を絶望のどん底に突き落とした龍平は、 さらに”僕のことが大好き”になった京香を”あえて”振り、 京香をも、絶望のどん底へと叩き落したー。 しかしー、それでも龍平は止まらない。 龍平の”逆襲”のターゲットは...

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


放課後ー

龍平は、再び直人の彼女だった京香を呼び出すと、

京香に憑依して、

空き教室で一人、声を上げ始めたー


「ーわたしは龍くんが好きッ!好きッ!好きッ!」

狂ったように笑いながら、さらに”好き”を刻み付けていくー。


好きになればなるほどー、

”龍平から冷たくされた”時のダメージは倍増していくー。


だからこそー、”わざと”京香にさらに”好き”を植え付けているのだー


「龍くんっ… 龍くんっ…!」

憑依された京香は、そう言いながら、はぁはぁと荒い息を吐き出すー。


”えへへー僕の名前を呼びながら興奮してるなんてー”

京香の身体を自分自身で動かしながら、そんなことを内心で思う龍平ー。


やがて、京香の身体に”龍くんへの愛”が破裂しそうなほどに

溢れたことを確認すると、京香の身体から抜け出しー、

そのまま下校するー。


下校しようとしている最中ー、

”いじめの傍観者”だったクラスメイトたちに

いじめの中心人物の一人、陽太郎が囲まれて

いじめられているのが見えたー。


クラスメイトたちのほぼ全員を、既に憑依で染めてあるー。

”陽太郎”をイジメるように、そう仕向けてあるー


「ーー…ぐ…や、やめろって!

 お、お前ら、あいつに…!」

陽太郎が、悔しそうにそう叫ぶー。


が、”いじめ”は止まらず陽太郎が悲鳴を上げるー


「ーーー僕がどんな気持ちだったか、思い知れー」

そう呟きながら、龍平はそのまま学校を後にすると、

その夜も、”ジワジワと”染めている最中の陽太郎の彼女・愛唯に憑依ー


”龍くんのこと、愛してるー”と、3回ぐらい呟いてー、

”ついでに”、あることを思いつくー


「そうだー…こいつにも恥をかかせてあげないとー」

愛唯の身体のまま、龍平はそう呟くと、

ニヤニヤしながら立ち上がるー。


そしてーー

信じられないことに、部屋の中で、

服も身に着けたままー、突然”お漏らし”をし始めたー。


以前ー、トイレに行こうとしている時に、

愛唯と陽太郎に”邪魔”をされて、漏らしそうになったことがあったのだー。


その”逆襲”をしたー。


「ーあははは!わたしってば部屋で漏らしちゃってきったな~い!」

ゲラゲラと笑う愛唯ー。


汚れた床を見つめながら、「えへ…へへへーそうだ…」と、

龍平はさらに邪悪な”復讐”を思いつくー。


「わたしは、お漏らしがやめられない女ー…」

愛唯はそう呟くー。


「ー恥ずかしいことだって分かってるけど、

 漏らすのが大好きで、やめられないー」

愛唯はニヤニヤしながら、そんな言葉を繰り返すー。


やがて、龍平は愛唯から飛び出すと”明日が楽しみだなぁ”と、

笑みを浮かべたー。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


翌日ー。


「ーーーーーー」

いじめの中心人物の一人、陽太郎は

今日もクラスメイトたちからいじめを受けていたー。


「ーどう?僕と同じ立場になった気分は?」

龍平が得意気な笑みを浮かべながらそう言葉を口にすると、

陽太郎は悔しそうに龍平の方を見つめるー。


「ーーーーーー」

放心状態で、反論すらしない陽太郎を見て、

龍平は満足そうに笑うー。


そしてー、授業が始まるー。

愛唯はまだ、”あんたのことなんて、絶対に好きにならないからー”と

言いながらも、やはり、今日も”龍平好みの髪型”で登校していてー、

龍平は思わず笑うー。


さらにーー


「ーうわっ!?」

「ーーえぇっ!?」


授業が始まってしばらくすると、周囲の生徒から

悲鳴に似た声が聞こえて来たー


「ーーーーーわたし…漏らすの好きなのー…」

愛唯は、とても恥ずかしそうにしながら、

屈辱の表情で、そう呟くー。


”恥ずかしい”という認識は残しながらも、

”漏らすのが大好き”にされてしまった愛唯は、

漏らさずにはいられなかったー。


自分でも、自分のしていることをもはや完全に理解できないままー

愛唯は「あは…あはははっ」と、笑うー。


「ーーめ…愛唯ー…!」

彼氏の陽太郎が、授業中に漏らした愛唯を心配するー。


しかしー、”クラスメイトたち”の冷たい視線が

陽太郎に投げかけられるー。

陽太郎はもう”完全ないじめられっ子”なのだー。


そんな様子を、冷ややかな目で見つめながら

龍平は満足そうに微笑むとー、

昼休みには、いじめの主犯・直人の彼女である

”京香”を呼び出して、

龍平はスマホを手に、言葉を口にしたー。


「ーーーお前のことなんか、大っ嫌いだー」

とー。


昨日、”龍くんが大好き”の感情を、憑依でさらに強められた京香の

”目の前”で、京香の連絡先を全て削除ー、

SNSもブロックしてみせる龍平ー。


京香はガクガクと震えながら

「龍くんー…わたしを捨てないで!お願い!」と

泣き叫んでいるー。


「ーー散々、僕をいじめてたじゃないかー

 僕のこと、キモいって言ってたじゃないかー」

龍平がそう言い放つと、

京香は「違うー違うのー…それはー…お願い…許してー」と、

この世の終わりかのように、泣き叫んだー。


「ーーーえへへへへ…

 そんな必死になっちゃってー…キモいなぁ…


 じゃあ、僕の靴を舐めたら許してあげてもいいよ?」


龍平は邪悪な笑みを浮かべるー。


”力”を手に入れて、復讐を進めるにつれて、

龍平の中での憎しみは、やがて快楽へと変わりつつあったー。


「ーーーーーーんっ…」

京香は、イヤそうな顔、一つ見せずに龍平の靴を必死に舐めるー


「ーきったないなぁ」

龍平は京香を突き飛ばすと、

「やっぱり汚いから、許さないー」と、笑うー


京香は子供のようにその場で大泣きし始めるー。


「ーーーふふ」

龍平は満足そうに笑いながら、その教室から立ち去ろうとするー。


がー、その時だったー


「ーこの…クソ野郎ーー!」

教室の入口から、ボサボサ頭の男子が飛び込んで来たー


「ーーえっ…」

龍平は青ざめながら後ずさるー。


その男子の手には”ナイフ”が握られているーー。


「ーー…お前のせいで…お前のせいで…!」

教室に飛び込んで来たのは憑依により、彼女を奪われた直人ー…

いじめの主犯であり、今、床で泣き崩れている京香の彼氏ー。


床に座り込んで、大泣きしている京香を見て、

直人は「許さねぇ…!」と、声を上げると、ナイフを手に

龍平に突進してきたー。


龍平は情けない悲鳴を上げながら、教室の端っこまで逃げるー。


「ーーーま、待ってー…ぼ、僕はー…

 わ、分かったー、お、落ち着いて!」

龍平が涙目で叫ぶと、直人は「お前のせいで!お前のせいで!」と

怒りの形相を浮かべるー


「ーーま、待って!み、み、みんな、元に戻すから!

 ぼ、僕を殺したら、もうみんな、元には戻らないから!」


龍平は青ざめながらそう声を発すると、

直人は「うるせぇ!お前を殺してやる!」と、

龍平の言葉も耳に入らない様子で、龍平の方に向かうー。


空き教室の机を押したりしながら、必死に逃げ惑う龍平ー。


だがー、次第に追い詰められていく龍平はー、

咄嗟に叫んだー


「ー僕が好きなら、僕を守れぇえええええええ!」

とー。


泣いていた京香が「り、龍くんー」と、声を上げると、

龍平の方を見つめるー


「僕を守れ!こいつを、どうにかしろ!」

龍平が半泣きでそう言うと、京香は「龍くん…!」と

嬉しそうに顔を上げながら、ナイフを手にしている直人の方に向かって行くー。


「ーーお、おいっ!京香!やめろ!!」

直人が必死に声を上げるー。


だが、京香は「龍くんを傷つけるなんて、許さない!」と、

”大好きな龍くん”のために必死に声を上げているー。


やがてーーー…


「ーーーがっ…」


「ーーー!!!」

龍平は目を見開いたー。


直人からナイフを取り上げた京香が、

そのまま直人をナイフで刺し始めたのだー。


うめき声を上げて倒れ込む直人ー


「龍くんのため!龍くんのため!龍くん大好きッ!」

京香はそう叫びながら、直人を何度も何度も刺してー、

やがて、直人は動かなくなったー


「ぁ…… ぁ… あ」

目の前でいじめっ子が”死んだ”のを見て、龍平は恐怖に震えるー。


力を手に入れたとは言え、

本来の龍平は”臆病”な性格ー。


恐怖のあまり、身体をガクガクと振るわせながら

「な…な…何してるんだよお前!!こ、殺せなんて僕は言ってないぞ!」

と、京香に向かってそう叫ぶー。


いじめの主犯だった直人は、口を半開きにしたまま

微動だにしないー。

もはや、死んでいるのは明白だったー。


「ーーーそ、そうだー…お、お前が!お前が一人でやったんだ!

 僕は何も知らない!僕はここにいなかった!

 全部全部お前が自分でやったんだ!」


龍平が半泣きでそう叫ぶと、

京香は「わたしー龍くんのためにやったんだよー?」と

血の付いた手で、悲しそうな表情を浮かべるー


「し、知らない!

 そ、そうだー…


 だ、だったら、僕を守るために全ての罪を被れ!

 そしたら、お、お前が出て来たら僕がキスをしてあげるからー!」


龍平が半分パニックになりながらそう叫ぶと、

京香は途端に嬉しそうに「龍くんとー…キスしていいの!?」と

そう叫ぶー。


「う、うん!す、するー!だから、

 そいつを殺したのは、お前の判断で、お前が一人でしたことだ!」


龍平はそう叫ぶと、逃げるようにしてその教室から立ち去るー。


やがてー、

京香は駆け付けた警察に逮捕されー、

その日の授業は中止となったー。


帰宅した後も、龍平の震えは止まらず、

その日は、ジワジワと歪めている最中の愛唯に憑依することも

忘れてしまったー


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


数日後ー。


”もし、僕が疑われたらどうするー?”

龍平はそんなことを思いながら登校するー。


”いや、いざとなったら憑依で、僕への疑いの目を

 抱かないようにすればいいんだー”


龍平はそんな考えにたどり着くと、笑みを浮かべるー。


「それにー悪いのはあいつだー。

 いじめっ子なんて、死んだって仕方ないんだー!


龍平は、主犯であった直人の死を

自分の中で必死に正当化させると、

”他の奴らへの仕返しを続けないと…”と、

その日から再び”逆襲”の続きを始めようと、笑みを浮かべるー


いじめの中心人物4人ー。


主犯の直人は、死んだー。

その彼女の京香は”殺人犯”として逮捕されたー。

報道では名前や顔写真は出ていないが、

既にネットでは晒されているー。


中心人物の一人、陽太郎はすっかり”いじめられっ子”となり、

最近は落ち込んでいる様子で、

その彼女の愛唯は、教室でお漏らしを繰り返しー、

さらには龍平のことをついに先日”好き”と言ったー。


確実に毎日の憑依が効いているー


直人の死も、日付が立つごとに次第にその驚きが

龍平の中から抜けて行きー、

龍平は平静を取り戻しつつあったー。


帰宅した龍平は、

”次はクラスの傍観者たちどもだ”と、笑みを浮かべるー。


いじめに少しだけ加担した者ー。

いじめの傍観者ー

そういったものたちも、龍平は許すつもりはないー。


流石に直人たち主犯4人とは”異なる”罰を与えるつもりだが、

それぞれに、”逆襲”するつもりだー。


「ーーーー…よしー、まずは彼女持ちの奴らから、

 彼女を奪ってやろうー」


龍平が笑みを浮かべながら、

”憑依”をしようと、立ち上がろうとしたその時だったー


「ーー!?!?」

龍平は、ふいに”自分の手”が、勝手に動いていることに気付くー。


「ーーー…な?」

龍平が戸惑っていると、

いつの間にか、自分の右手は机の上のペン立てから

黒いマジックペンを手に、

机に文字を書いていたー。


”ーー俺も手に入れたぜー憑依薬ー”

とー。


「ーー!?」

龍平が表情を歪めると、

”ー”愛唯”をよくもあんな風にー

 俺は絶対にお前を許さねぇ”と、

机に文字を書き連ねたー。


「ーーー!!!!」

龍平は悟るー。


いじめの中心人物の一人・陽太郎が

龍平と同じく”憑依薬”を手に入れて、龍平に憑依しに来たのだとー。


龍平は、逆襲を開始した際に、”憑依”のことを

ペラペラと喋ってしまっていたー。

執念深く探せば、確かにそれを見つけ出すことも可能だろうー。


陽太郎は、龍平の手に落ちたクラスメイトたちから

いじめられながら、ずっと”憑依”の方法を探し続けていたのだー。


「ーーー…ま…待って…!

 わ、悪いのはお前たちだろ!最初にいじめてきたのは

 お前たちだrーー


龍平はそこまで叫ぶと、ビクンと震えてーー

そのまま意識は闇の中へと飲み込まれたー。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


「ーーーーぁ…」


龍平は、意識を取り戻したー。


周囲は、ざわついているー。


「ーーえへへへ…」

龍平は笑みを浮かべながら、それをひたすらに舐めたー。


周囲の視線など、全く意にも介さず、

大好きなそれを舐めるー。


”憑依”のことをわざわざいじめっ子たちに言わずー

結果を見せびらかすようなやり方をしていなければ、

少なくとも、”こう”はならなかったのかもしれないー。


しかし、今更後悔してももう遅いー。


いや、もうー

龍平は後悔すらしていないー。


今はただ、ひらすらにー

”大好きな地面”に這いつくばって、道路で一人、

地面を舐めていたー。


陽太郎に憑依されて、”地面に這いつくばって道路を舐める”ことを

”大好き”にされてしまった龍平は、

ただひらすらに、嬉しそうに道路を舐め続けたー。


憑依されている間、自分が何をしていたのかー、

今、どんな状況なのかー

そんなことにも何も興味を持たず、

ただひらすらに、龍平は嬉しそうに笑みを浮かべたー


・・・・・・・・・・・・・・・・


「ーーーーーふふふ」

眼鏡をかけた優しそうな生徒が笑みを浮かべるー。


「ー莉々(りり)~?どうしたの~?」

友達に声を掛けられたその子は、ニヤリと笑うと、

気付かれないように、その友達に返事をするー。


龍平によって、クラス全体からいじめられる立場に

追いやられていた陽太郎は、

憑依薬を手に入れ、龍平に憑依したあとー、

自分の身体を捨てて、クラスの莉々という子に憑依ー、

その身体を乗っ取ったのだったー…。


おわり


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


コメント


力に溺れて身を滅ぼしてしまう結末でした~!☆!


憑依のことを言いふらしたり、

憑依で変えていく様子を誇らしげに見せびらかしたり

していなければ、また違う結果が待っていたかもしれませんネ~!


お読み下さりありがとうございました~!☆!

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