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会社の不正が明るみになり、窮地に陥った社長・村谷は、

表向き自身は退任しー、

入社2年目の社員・美姫を洗脳ー、自身の操り人形として

後任の社長に仕立て上げ、会社の立て直しを図ろうとしていたー。


一方、彼女の美姫が社長に就任し、別人のように豹変してしまった

状況に彼氏の辰馬やー、彼女を知る元・上司たちは

困惑の色を隠すことができなかったー…


そしてー…

村谷前社長は、美姫の洗脳をさらに強化しー…?


☆前回はこちら↓☆

<MC>彼女が悪徳企業の女社長になってしまった②~豹変~

彼女・美姫の勤務先である会社が不正を起こし、 大問題に発展していたー。 美姫の部署は、幸い不正とは無関係な部署であったものの、 会社自体が傾いて、職を失うことになったりしないかどうか、 美姫は不安を感じていたー。 そんなある日、社長から呼び出された美姫は、 社長によって、”操り人形の次期社長”に仕立て上...

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


「ーーーふふふ…さすが社長ー…

 話が分かる男の人は、わたし、大好きです♡」


甘い声を出しながら、

チャイナドレスに身を包んだ美姫は、隣にいる中年の男ー…

”取引先の企業の社長”に色目を使っていたー。


2度目の洗脳によりー、もはや彼氏である辰馬への愛情も消えー、

自分の身体すら、会社のために使うようになってしまった美姫ー。


村谷前社長の不正により、混乱中の会社との取引を打ち切ると

言って来た、この取引先企業の会社の社長は、

美姫の魅力に誘惑されて、完全に虜になってしまっていたー。


「ーーーき、君みたいな若い子が会社を立て直そうと頑張ってるんだー。

 わ、私も手伝わせてもらうよー」


そう言いながら、美姫のチャイナドレスから覗く太腿に視線が

釘付けになっている社長ー。


下心があふれ出していて、とても見苦しいその光景ー。


しかし、美姫は”わざと”身体を密着させると、

「ありがとうございます♡」と、耳元で囁いてー、

その社長の手を掴むと、自分の胸を触らせるー。


「ーーー裏切ったら、わたし、傷ついちゃいますから…ね?」

囁くようにして言う美姫ー。


美姫にすっかり、骨抜きにされてしまった取引先の社長は、

取引中止も撤回ー、美姫が社長を務める会社のために

全力でバックアップすることを約束したー。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・


「ーーふ~~…」

帰宅した美姫は、派手な格好のまま疲れた様子で

家の中に入って来るー。


「ーみ、美姫ー…」

困惑した表情で美姫を出迎えた辰馬ー。


「こ、こんな遅くまで、何をー?」

辰馬はそう言うと、美姫は「ー取引先の社長さんを、接待ー」と、

不愛想に答えて、そのまま片付けを始めるー


「ーせ、接待ー… こ、こんな時間までー?」

辰馬がなおも食い下がるー。


しかし、美姫は辰馬の言葉に反応せず、

辰馬を無視して、そのまま会社の書類に目を通し始めるー。


”社長になってから、美姫はおかしくなってしまったー”

辰馬はそう思いながら、困惑の眼差しを美姫に向けるー。


「ーなに? 気が散るんだけどー。

 邪魔しないでくれる?

 あんたみたいな”下っ端”と違って社長は忙しいの」


美姫は棘まみれの口調でそう言葉を口にするー。


辰馬は、ムッとして「ー、そ、そんな言い方ー!」と、

少しだけ語調を強めるー。


辰馬も美姫も入社2年目ー。

”下っ端”なんて言われたって、普通はみんな下っ端だー。

辰馬だって、正社員としてそれなりに頑張っているつもりだし、

そんな攻撃的な言い方をされると、少しムッとしてしまうー。


「ーー事実でしょ?わたしは社長なのよー?

 あんたとは違ってー」


美姫が見下すような視線で、辰馬を見つめるー。


美姫がこんな表情をするなんてー…と、思ってしまうほどに

その表情は、美姫とは思えないような表情だったー。


「ーーー……わ、分かったよー…ごめんー」

辰馬は、仕方がなく”ここは一旦”引き下がるー。


今の美姫と言い合っていたら喧嘩になるー。

そう思っての判断だー。


美姫は「ふん」とだけ言うと、そのまま資料に目を通しながら、

辰馬とは一言も口を利かなくなってしまったー。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


翌日ー


”内部告発者”が、美姫に呼び出されていたー。


社長室で、社長らしい派手な服装に身を包んだ美姫が、

その人物が入って来るのを確認すると、

「ー座って」と、イスのほうを示したー。


男は、戸惑いながらイスに座るー。


すると美姫は、少しため息を吐き出してから言い放ったー。


「ーー木島部長ー。まさか、あなただったなんてー」

笑いながら、哀れむような目で

”美姫がいた部署”の部長…木島部長のほうを見つめる美姫ー。


そうー、会社の不正を内部告発したのは

美姫の上司で、部下からの人望も厚い木島部長だったのだー。


良識があり、面倒見の良い性格であった彼は

村谷社長の不正や会社内で横行するパワハラを見過ごすことができず、

内部告発したのだったー。


「ーー優しい部長だと思ってたのにー

 失望しました」


美姫はにこっと笑いながらそう言うと、

”退職願”を、木島部長に乱暴に投げつけたー。


「今すぐ書きなさい」

美姫が高圧的な口調で言うー。


しかし、木島部長は反論したー。


「あ、青沼ー…きみは間違ってるー」

とー。


「ーーあら?何が?」

美姫は見下すような目を木島部長に向けるー。


「ー俺の部署にいた君はーそんな人間じゃなかったはずだー

 いったいどうしたんだ青沼ー。

 社長になってー、自分を見失ったのかー?

 それとも…村谷前社長から何か言われたのかー?」


木島部長が、悲しそうにそう言い放つー。


「ーふふふっ… そんな人間ー?

 木島部長に何が分かるんですかー?」


美姫はそれだけ言うと、

「ーーあんたみたいに会社を裏切るようなクズとは違うのよ!」と、

机を思い切り叩きながら怒りを露わにしたー。


「あ、青沼ー…」

木島部長は思わず困惑するー。


「ーーそういえばー

 部長には娘さんがいましたねー

 ちょうど、就活中で、内定も貰ってるのだとかー」


脅すような口調でそう言い放つ美姫ー。


「ーーーー!」

木島部長の顔色が途端に悪くなるー。


「ーーーちょうど、娘さんが内定をもらった会社ー、

 ”うち”と取引があるんですよー?

 ふふー」


美姫はそう言うと、木島部長の背後に立って、囁くようにして

言葉を口にしたー。


「ー”手回し”して、内定、取り消すように言っておきましたー」

とー。


「ーー!!」

木島部長は、真っ青になりながら

「そ、そ、それだけはー…!娘だけは…見逃してやってくれ!」と、叫ぶー。


しかし、美姫は”これは裏切者への罰ー”と、

笑みを浮かべるー。


村谷前社長に再度洗脳され、徹底的にやるように言われた美姫には、

もはや情などなかったー。

お世話になった部長への、情も、何もー。


「ーーーふふふふふ もう手遅れー。

 内定は近いうちに取り消されるー。


 ”パパ”のせいでねー」


美姫はそれだけ言うと、

退職願を指でつつきながら「さぁ、書きなさいー」と、笑うー。


「ーーーー~~~~」

木島部長は目に涙を浮かべながら歯ぎしりをするー


「娘は…娘はずっとー、あの会社で働きたいってー…

 この数年間頑張って来たんだー…


 青沼ー…頼むー」


涙目で必死に頼み込む木島部長ー。


「ーーあっそ。で?」

美姫は、うすら笑みを浮かべながら言うー。


木島部長は、美姫に殴りかかりたくなりそうなぐらい、

激しい怒りを覚えたー。


だがー、それを思いとどまり、「鬼めー…」と

吐き捨てるようにして言い放つー。


「ーーふふー 娘の人生を壊したのは、あんたー」

美姫のそんな言葉に、木島部長は涙目のまま声を上げるー。


「ーー…このことは…公表させてもらうー

 こんなのはー……絶対に間違ってるー」


木島部長は、なおもそう言い放つー。

自分の部署にいた真面目な社員がどうしてこんな風に

なってしまったのかー。

失望と怒りと、悲しみー…色々な感情が自分の中でも

混じり合うのを感じながら、必死に言葉を振り絞るー。


だがーー

その言葉を聞いた美姫は、突然木島部長にキスをしたー。


強引でー、激しいキスー。

そのまま身体を密着させて、木島部長の手を強引に掴みー、

自分の胸を触らせるー。


「ーーふふっ…」

美姫は笑みを浮かべると、美姫の指示で隠れていた後藤専務が

姿を現したー


「ご、後藤専務ー」

戸惑いの中、木島部長が声を上げると

後藤専務は「今の”社長への乱暴”記録させていただきましたー」と、

スマホを手に呟くー。


「ら、乱暴ー…?」

木島部長が驚くと、美姫は笑みを浮かべながら言い放ったー。


「ー若い美人社長を襲う、中年のおじさんー…

 ーーーってことになってもいいの?」


とー。


「ーーー!!!」

木島部長は真っ青になるー。


「ーわたしが、今撮影した映像を手に、

 ”社員に襲われた”って、涙しながら公表したらどうなると思いますぅ?」


美姫が邪悪な笑みを浮かべるー。


「ー世間は、女であるわたしの味方ー」

クスクスと笑うー。


”利用できるものは、何でも利用しろー”

2度目の洗脳の際に、美姫は村谷社長からそう言われているー。


”女”という自分の性別さえも、悪用する今の美姫にー、

木島部長はもはや太刀打ちすることはできなかったー


「ーーあなたはネットで特定されてー、

 きっと、ご家族まで大変なことにー」


クスクスと笑う美姫ー。


「だからーーーー

 このまま大人しくしていた方が、いいと思うけど?」


美姫の”脅し”を前に、

木島部長は涙しながら、悔しそうに歯ぎしりをしてー、

そのまま頷いたー。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


”美姫”は表向きは”必死に頑張る若き女社長”として真面目にー、

会社内では自分を慕うものには、手厚い施しをしー、

時には色目を使ったり、自分の身体をも使って、

会社の立て直しに全力を尽くしていたー。


「ーーこれまでの君の働き、想像以上だー」

村谷前社長が、そんな美姫の元にやってきて、笑みを浮かべるー。


「ーーふふーありがとうございますー」

美姫は嬉しそうに微笑むと、

「ーこの会社を発展させるためなら、わたしは何でもしますー

 わたしはこの会社の女王なのだからー」

と、笑みを浮かべるー。


洗脳により、自分の能力や、自分の美貌に絶対の自信を

持つようになってしまった美姫ー。

もはやそこに、”優しい面影”などまるで存在しないー。


「ー素晴らしいー。だが、会社の立て直しを図る際には

 まだまだ敵が現れるはずだー。

 特に、君はまだ若いー。侮るような輩も出て来るだろうー」


村谷前社長はそう言うと、

再びコンタクトレンズを赤く光らせるー。


「ー会社のジャマになる人間には容赦するなー

 どんな手を使ってでも、破滅させろー」


村谷前社長の”3度目”の洗脳ー

美姫は、さらに邪悪な笑みを浮かべると、

「ーもちろんー…わたしの会社は誰にも渡さないー」と、

そんな言葉を口にしたー。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


「ーー美姫…」


数日振りに家に帰宅した美姫ー。


美姫は「ふんー」と、目を合わせることもなく、

「邪魔」と、辰馬を払いのけるー。


がーー…

家の中に入って来た美姫は表情を歪めたー


「ーー美姫ー…」

そこにいたのは、美姫の母親と父親ー。

”美姫のあまりにもおかしな様子”を見かねて、

数日前に辰馬は美姫の両親に改めて相談ー、

美姫のおかしな様子を、美姫の両親も心配していて、

昨日から、家にやってきて美姫の帰りを待っていたのだー。


「ーーー…ーーお父さんー…それにお母さんー」

美姫が表情を歪めながらもそう答えるとー、

すっかり”女社長”らしい服装に派手なメイクを見て、

美姫の母親は悲しそうに言葉を口にしたー。


「ーー美姫ー…どうしちゃったのー?」

とー。


そんな言葉に、美姫は”ほんの一瞬だけ”、表情を曇らせたものの、

すぐに笑みを浮かべたー。


「ーーーーふふ、どうしたってー?

 別に、どうもしないけどー?」

美姫がそう言うと、父親は「ー美姫…もう社長なんてやらなくていい」と、

美姫の身を案じて言葉を口にしたー。


「ーーえ~…?おとうさんってば~

 ”立派な娘を持って誇りに思う”ぐらい言ってよ~


 こんなに綺麗で、優秀で、しかも20代で社長ー

 すっごいでしょ?」


美姫が自分に酔うような表情をしながら言うー。


だがー、辰馬も、美姫の両親も、そんな美姫を前に

全く笑顔を見せずに、困惑の表情を浮かべているー。


「ーーふふふーー

 なになに?あ、分かった!

 お父さんもお母さんも、あんたも、わたしに嫉妬してるんでしょ?

 こんな綺麗で、優秀で、社長になったわたしにー!」


美姫がそう言うと、美姫の父親は

娘のあまりの豹変ぶりに「美姫ー…」と、呆然とするー。


「ーふふ、お父さんみたいに、たいして出世もできないで

 働き続けたりー、

 お母さんみたいに、パートとして働きながらへらへらしたりー…

 そんなことしてたら、嫉妬するのも当然だよねー?」


嫌味全開の美姫ー。

もはや、両親にも何の容赦もないー。


がーーー

そんな美姫の挑発を前にーーー


美姫の母親が、美姫の頬をビンタしたーーー


「ーーー…っ」

美姫が驚いたような表情を浮かべるー。


そんな美姫に対してー、

母親は叫んだー。


「ーー何でそんなこと言うの!」

と、目に涙を浮かべながらー


「ーーー美姫ー…!」

彼氏の辰馬も困惑した様子で美姫のほうを見つめたー。


だがーー


「ーーわたしを…わたしを誰だと思ってるの!?」

美姫は、怒りの形相でそんな言葉を口にするー。


もはや、母親の涙も、母親のビンタも、

何もかも、美姫の心には届かなかったー。


「ーーわたしは社長なのよ!あんたたちとは違うの!」

美姫はそう叫ぶと、怒りの形相で荷物をかき集め始めるー


「み、美姫ー?」

辰馬がたまらず声をかけるも、美姫は「どいて!」と、

辰馬を押しのけて、そのまま荷物をまとめるー。


「ーー…わたしの会社のジャマをするなら

 誰だって容赦しないからー。

 それがお母さんとお父さんであっても!」


美姫はそう言うと、自分の荷物を手にしたまま、

そのまま家から立ち去ってしまったー。


泣き崩れる美姫の母親ー。

父親が、そんな彼女を慰めながら、

言葉を掛けているー。


辰馬はそんな光景に只々呆然とすることしかできなかったー。



④へ続く


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


コメント


次回が最終回デス~!☆


すっかり別人のようになってしまった彼女…!

どうなってしまうのか、ぜひ見届けて下さいネ~!


今日もお読み下さりありがとうございました~!

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