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逃亡中に女体化してしまった竜矢は、

素性を隠し、近くの廃病院に潜伏しながら

悪事の限りを尽くしていたー。


その廃病院で命を絶とうとしていた青年・達樹や、

銀狼に狙われていた眼鏡の女・優里も、隠れ家で匿いながら、

今日も竜矢は”女”の身を利用して、悪事を重ねていくー。


☆前回はこちら↓☆

<女体化>逃亡中に女体化した凶悪犯②~暗躍~

数えきれないほどの罪を犯した逃亡犯・竜矢。 しかし、彼は逃亡中に逃げ込んだ研究施設での銃撃戦の最中に 薬品の化学反応に巻き込まれて”女体化”してしまうー。 女体化したことで、包囲から逃げ出すことに成功した彼は ”由紀”と名乗り、廃病院に潜伏、再び悪事をこなし始めるー。 が、そんな中、廃病院で自殺しようとし...

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


「ーーーねぇ、もうちょっと安くできない?おねがい♡」

女体化した竜矢が、可愛らしい笑みを浮かべながら

”交渉相手”の売人に値引きを迫るー。


「ーーーそ、それはー…」

裏取引を行う商人の男が少し戸惑うー。


「ーーお願い♡」

チャイナドレス姿の竜矢の言葉に、男はドキドキした様子を見せるー


けれども、なかなか首を縦に振らないことに不満を感じた

女体化した竜矢は、

その手を掴んで、無理矢理自分の”胸”を触らせたー。


「ーふふふ♡ おねがい♡」

胸を触らせながらそうお願いすると、商人の男は

顔を真っ赤にしながら「わ、わ、わかったよー」と、

竜矢側が提示した金額で”銃”を売ることを口にしたー。


「ーふふふ ありがとう 嬉しい」

嬉しそうに笑う竜矢ー。


そして、交渉が終わって外に出ると、竜矢は

満足そうに笑みを浮かべたー


「クククーバカが。俺は男だー」

女体化した竜矢がそう言いながら邪悪な笑みを浮かべるー。


「ーーー…っても、今は身体は”女”かー」

竜矢は、自分の胸を触りながらそう呟くー。


気持ちは全然”男”なのだがー、

逃亡中に立ち寄った研究施設で煙を浴びたことで、

身体自体は完全に”女”になってしまったー。


”生物学的に”言うのであれば

今の自分は”女”になるのかもしれないー。


そんなことを思いながら、銃を入れたカバンを手に、

そのまま廃病院に戻ってくると、

自殺しようとしていた青年・達樹と、

銀狼の追っ手から救出した眼鏡の女性・優里が

何やら雑談していたー。


「ーあん?珍しいなー。二人でいるのはー」

竜矢がそう言うと、

優里は笑うー。


「ーこんな場所ですけど、せっかく同じ場所で暮らしているのでー

 少しでも親睦を深めておければと思ったのでー」


優里のそんな言葉に、照れくさそうな達樹ー。


「ークク。俺にはよく分からんなー」

一匹狼的な生き方をしてきた竜矢には、

あまり優里の気持ちは分からなかったー。


「ゆ、ゆ、由紀さんも一緒にお話しませんかー?」

達樹のそんな言葉に、

ここでは”由紀”と名乗っている竜矢は

「俺は忙しんだよ」と言いながら、廃病院内の”自分の部屋”として

使っている診察室の方に向かっていくー


「お、そうだ!その男ー、

 女慣れしてないから、あまり揶揄いすぎるなよ?」

竜矢がそう言うと、優里は笑いながら

「わたしはそんなことしませんよ~」と、そう言葉を口にしたー。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・


それからも、悪事の限りを尽くす竜矢ー。


”女の身体”は、竜矢にとって好都合だったー。

元々竜矢は、屈強な肉体を誇るようなタイプの犯罪者ではなく、

武器を用いたり、知恵を用いて立ち回って来たタイプだー。


そういう”生き方”には、何かと女の身体の方が使いやすいー。


色仕掛けも何でも、お手のものだからだー。


”男だった頃の俺が色仕掛けしてもキモいだけだからなー”


そんなことを思いながら走る竜矢ー。


「ーくそっ……女になってから、体力が落ちたなー」

竜矢は可愛い息を吐き出しながら振り返るー。


今日も”闇の交差点”から引き受けた仕事をこなしたのだが、

街のワルに目をつけられてしまい、追われていたー


「ーーーっっっ…」

路地裏に追い込まれた竜矢ー。


「ーへへへ…可愛い顔して、舐めた真似すんじゃねーか」

二人組の男に追い付かれた竜矢は

咄嗟に「ご、ご、ごめんなさいー…」と、

”わざと目に涙を浮かべながら”

そう言葉を口にするー


だがー、二人組のうちの一人が笑みを浮かべたー。


「ーおいおい、俺の隣にいるコイツのこと知らないのかよー?」

とー。


「ーー…?」

竜矢が表情を歪めるー。


顔をもう一度見るが、その相手のことは知らないー。

見たことはないー。


「ーークククー

 こいつは相手が老人でも赤ん坊でも、病人でも容赦しないー

 ”無情のマツ”ー。

 お前みたいな可愛い子ちゃんが相手でも、

 マツは容赦せずに、ボコボコにするぜ」


その男の言葉に、隣にいた”無情のマツ”とやらが拳を

ポキポキと鳴らしながら近づいてくるー。


”へーー…何が無情のマツだー”

そう思いながら竜矢は咄嗟に立ち上がると、

履いていた赤いスカートを突然、男たちの前でめくりあげたー


「ぶっ!?!?」

二人組の男が驚いて顔を真っ赤にするー


その隙をついて、無情のマツの股間を蹴り上げて、もう一人の

男の方に突き飛ばすー


「あっ!テメェ!」

男の叫びを無視して、逃げる竜矢ー


「くくくくく…わざとエロイ下着履いておいて正解だったなー」

そんなことを呟きながら、

今日も竜矢は”女の身体”を利用して、仕事を終えたのだったー。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


隠れ家に戻った竜矢ー。


いつものように、自殺しようとしていた青年・達樹を

揶揄ってやろうと、廃病院の中を探すー。


だが、その姿は見当たらず、

竜矢はうんざりした様子で「何だ…いねぇのかよ」と、舌打ちしたー。


「ーーー!」

背後から物音がして振り返る竜矢ー。


「ーーあ、お帰りなさいー」

眼鏡の女性・優里の言葉に「おう」と、だけ答えると、

優里は口を開いたー


「ーー達樹って子は、”保護”しましたー」

とー。


「ーー保護?」

竜矢が表情を歪めると、優里は笑うー。


「ーやっぱり、あなたーーー

 

 いえーー、

 ”お前”だったんだなー」


優里の態度が突然豹変したー。


驚く竜矢ー。

そして、すぐに竜矢は口を開くー。


「お前…何者だー?」

とー。


「ーーふふ…

 わたしー、いいや、”俺”も、お前と同じだよー

 覚えてないか?」


優里のそんな言葉に、竜矢は表情を歪めるー。


「ー俺と…同じー?」


そして、ハッとするー。


あの時、竜矢が女体化する原因となった研究室で、

薬剤のビンが割れて煙が発生した際にー

竜矢を追いつめていた特殊部隊の隊員も、何人か部屋の中に居たー


”退避!退避!”と、叫んでいたがー、

奴らも”ガス”を浴びたのかもしれないー。


「ーそう。俺もお前と同じー

 あの施設のガスを浴びてー

 こんな美人になっちまったー」


優里はそう言うと、笑いながら”優里”という名前は当然偽名であること、

ここに来たのは、竜矢を捕まえるためだと、そう説明したー。


「ーーー…チッー…

 でも、お前は”銀狼”のやつらに追われてたじゃねぇかー」

竜矢が、本性を隠すつもりもなく、

睨みつけるようにしてそう言うと、

優里は笑うー。


「ーあれは”仲間”の警察官ー。

 ”銀狼”を名乗らせただけで、銀狼じゃないー。

 あんたを信用させるために、そういう芝居を打ったんだー。

 あんたが、”銀狼”と因縁があるのは調査済みだったんでな」


優里がそう言いながら笑うー。


「ーなるほどー…俺が追っ払ったあいつらは、

 銀狼のフリをした警官だったってことかー…


 ……しかし、何故今まで大人しくしてたー?」


竜矢のその言葉に、優里は笑うー。


「あんたが、沼沢竜矢だと確証を得るまで、

 大人しくしてただけさー」


優里はそう言うと、銃を竜矢に向けて来るー。


「ーしばらくの間、お前と過ごして

 お前が沼沢竜矢だと確信したー

 もう逃げ場はない。大人しく投降しろー」


眼鏡をかけた大人しそうな雰囲気の美女ー…

そんな印象だった優里の雰囲気がガラリと変わっているー。


女体化した特殊部隊隊員なら、当然と言うべきだろうかー。


「ーーチッー…」

竜矢は思わず舌打ちをすると、

スカートの中に隠し持っていたナイフを手にするー。


「やめておけ。銃とナイフでは勝ち目はないー。

 それにー」

優里はそこまで言うと、廃病院の周囲を見つめたー。


「ーここは、既に包囲されているー。

 お前はもう、終わりだー」


優里の言葉に、竜矢は廃病院の窓から


確かにー…

既に”包囲”されているようだー。


「ーーーー…」

竜矢はその光景を見るとナイフを床に落として、両手を上げたー。


「ーーくそっー…

 せっかく、この姿にも慣れて来たってのにー」

竜矢が可愛い顔を歪ませながら歯ぎしりをするー。


「ーーーーあんたもバカだなー…

 そんな可愛い姿になったんだから、

 しばらく大人しくしてりゃよかったものをー。


 裏社会の仕事を引き受けて、

 そんだけ派手に男っぽい振る舞いをしてりゃー、

 感づかれるってものだー」


優里はそう言うと、ため息をついてー、

「俺みたいに、”女”としてちゃんと振る舞わないとー」と、

笑みを浮かべると、

銃を構えながら、竜矢に近付いてきて、

言葉を口にしたー。


「ー”わたし”の演技ー、

 わるい人たちに追われているか弱い女の子って感じがー

 出ていたでしょ?」


煽るような口調の優里ー。


そしてー、

優里は手錠を手に、それを竜矢の手にかけようとしたーー


がーーー

突然、竜矢は身体を動かしー、服の袖の中に隠していた”何か”を

取り出したー


「ーーー!?」

優里が表情を歪めるー。


そしてーー…


「ーーーぐっ…!」

優里の首筋に何かが突き立てられて、優里がうめき声を上げるー。


「ーーー…強いやつは、法律にも縛られないー。

 俺は強いー。

 法律なんざで、俺は縛られやしねぇよー」


竜矢や、スカートの中のナイフ以外に、服の袖に

”仕込み刃”を仕込んでいたー。

手錠を掛けようと近付いてきた優里に、それを突き刺したのだー


「あ… ぁ…」

”信じられない”という様子で、竜矢を見返る優里ー。


「ーへへへへへー

 まさか、自分が返り討ちに遭って死ぬなんて

 思ってなかった顔だなー」


竜矢は、可愛い顔に邪悪な笑みを浮かべながら

そう言葉を口にするー


「ーーーぁ… はぁ… はぁ…」

苦しそうに息を吐き出す優里ー。


そんな優里に、竜矢はキスをしたー。


男ーいや、今は”女同士”のキスー


「一度してみたかったんだよ…女同士のキスー。

 今までやりてぇことは何でもしてきたけどー、

 男である以上、どんなに俺が強くても

 今まではできないことだったからなぁ」


竜矢は、興奮した様子でそう言うと、

意識が遠のいている優里の顔を再び無理矢理近づけて、

何度も何度もキスをしたー


「ーへへへへ…どうだ?お前も興奮するだろ?」

5回ほどキスをしたあとに、優里を引きはがして、

そんな言葉を口にした竜矢ー。


が、優里はキスをしている最中に、もう息絶えていたー


「ーんだよ、つまんねぇな」

竜矢はそう言うと、死んだ優里にもう一度キスをしてから、

そのまま身体を突き飛ばすー。


無残に音を立てて、その場に倒れた優里ー。


「ーケッー」

竜矢はそれだけ呟くと、”あの自殺しようとしてたガキは保護されたって

言ってたなー”と、考えながら

”まぁ、あいつは放っておいてもいいか”と、心の中で笑うー。


「ーーさて」

竜矢は、廃病院の窓のひとつから、

外の警察官と特殊部隊の隊員たちを見つめるー


「あ~~あ~~あ~~…

 こりゃ、無理だなー」

竜矢はそう呟くと、窓の外を見つめるのをやめて、

廃病院の奥の方に入っていくー。


そして、自分の”部屋”代わりに使っていた診察室に入ると、

足を机に乗せて、笑みを浮かべたー。


「ーー”数”も実力のうちだからなー

 俺の方が弱かったってことだー」

竜矢はそう呟くと、隠し持っていた銃を机の上に置いてから、

煙草を吸い始めるー。


”やつらも、この病院に足を踏み入れるには、それなりに時間をかけるだろー。

 俺が、反撃してくる可能性もあるわけだからなー”


竜矢はそんなことを考えながら、

自分の胸を揉みー、さらにはスカートを乱暴に脱ぎ捨て始めるー。


「ーーくへへへ…奴らが来るまで、

 欲望の時間を楽しむとするかー」


人生最後の宴だー。

自分の人生に、後悔はないー。

世間は、自分のことを大悪党だと笑うだろうー。


だが、それでいいー。


”法律なんざで、縛られた窮屈な世界で生きるなんて、ごめんだぜ”

竜矢は、胸を揉みながらそう呟くと、

特殊部隊隊員たちの足音が聞こえて来るのを悟ったー。


「ーーーはぁ…はぁ…はぁ…イくところまではできなかったかー」

竜矢は、興奮した自分の身体を見下ろしながら銃を手にすると、

笑みを浮かべたー。


あとは”俺の人生”のエンディングだけだー。


机に置いていた銃を手にすると、竜矢はそれを自分に向けたー。


”引き金”を引けば終わるー。

次は、あの世で楽しむとするかー。



特殊部隊の隊員が、竜矢のいる診察室の扉を開けるー。


そこにはー、自分に銃を向けて嬉しそうに笑っている

女の姿ー…女体化した竜矢の姿があったー。



おわり


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


コメント


凶悪犯が女体化してしまう物語でした~!☆


彼自身が、策謀を張り巡らせることよりも、

自分自身が楽しむことを何よりも大事にしているタイプの

凶悪犯なので、最後を迎える結果に…☆

でも、本人は満足そうですネ~…!


ちなみに、命を絶とうとしていた青年の達樹は、

何も事件とは関係ない一般人デス~!

ちゃんと保護されています~☆!


お読み下さりありがとうございました~~!


今日は夕方頃に、今後執筆予定の新作紹介も公開するので、

そちらも楽しんでくださいネ~!

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