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禍々しいケーブルが、たくさん繋がれた薄暗い部屋ー。

その部屋では1台のパソコンが起動していて、男がゲーミングチェアに

座っているー。


画面には、オープンワールド系のRPGゲームだろうか。

広大なフィールドを自由に移動して遊ぶタイプのゲームが、

表示されているー。


その画面は、普通に動いていて、ゲーム内では巫女服を着た

可愛らしいキャラクターが回復魔法を使っているー。


だがー肝心のプレイヤーである小太りの男性は、

どう考えても、寝ているー。

プレイ中に寝落ちしているはずなのに、

ゲームは普通に動いているー。


”ーーーえいっ! えいっ! くそっ!コイツの身体、

 動きは悪いんだよなぁ”


パソコンの画面の中で、魔物と戦っている巫女が

そんな言葉を口にするー


”えへへへー エロイからいいけどさぁ…

 特に回復魔法を下のお口にぶち込むと

 気持ちイイんだよなぁー”


欲望に満ちたそんな言葉を口にする巫女ー。


だが、このゲームは決してR18のゲームなどではない。

ゲーム機向けにも発売されているこのRPGゲームの

対象年齢区分は「C」。

Cとは、RPGゲームにはそれなりにある年齢区分で、

R18を示すアルファベットではないー。


しかし、先ほどから画面の中の巫女は、

卑猥な言葉を連発していて、

挙句の果てに、追い詰められた際には巫女服をめくって

魔物に対して「何でもしてあげるから、許して♡」などと

色気を使って対抗しているー。


とてもではないが、Z…つまりR18のゲームにしか見えないー。


その直後、巫女の色目使いは通用しなかったのか、

魔物が吐いた炎のブレスが直撃し、巫女はその場に倒れ込んだー


「ーーーーっっ!」

突然、寝落ちしていたプレイヤーの男がピクピクと痙攣して

声を上げると、目を開くー。


そして、頭に取りつけていたヘルメットのようなものを取り外すと

「ふ~~~…イリスちゃんの身体は何度憑依してもたまんないなぁ」と、

そう笑みを浮かべたー。


男の名前は、牧田 繁樹(まきた しげき)。

ゲームとこよなく愛する男だー。


「ーーへへへへ…」

繁樹は、満足そうに禍々しいケーブルが大量に取り付けられた

たった今まで自分が被っていたヘルメットや、

ケーブルだらけのパソコンを見つめるー。


彼は、”ある不可能”を可能にしていたー。

もしも、その技術を世に向けて放てば、

もしかしたら大金持ちになれているかもしれない、

画期的な技術ー。


しかしー繁樹は自分が生み出した”それ”を、

世間の誰にも教えるつもりはなかったし、

それを己の欲望のために使うことしか考えていなかったー。


その技術とはー

”ゲーム内の世界に自分の意識を飛ばし、ゲーム内のキャラに憑依する”

そんな技術だー。


先程まで、繁樹が被っていたヘルメットは、

自分の意識をゲームの世界に飛ばすためのものー。

ケーブルを介して意識を電子化、パソコンの中に転送し、

さらにはゲームのプログラミングの中に入り込む形で、

”ゲームの世界”に入ることができるー。


そして、その中で好きなゲームキャラに自分の意識を流し込む形で、

そのキャラクターに憑依、先ほどの巫女・イリスだろうと、

主人公だろうと、悪の大魔王であろうと、村人Aであろうと、

誰にだって憑依することができるのだー。


しかも、本来、ゲームの世界の中に入り込んでも

感じることができないであろう、痛みや快感まで

感じられるようになっていたー。


抜け殻になった繁樹の身体と、パソコンがケーブルでつながれていて

特殊なプログラムによって、その身体からゲームの中にいる繁樹に

”痛み”や、”かゆみ”、”快感”その他、色々な感覚を転送するようになっていて、

ゲーム内での行動に応じて、実際に現実世界と同じように、

それを感じることができるー。


”女の快感”についてもーーー

”ある技術”でそれを可能にしたー。


医師でもあった彼は、昏睡状態の女性患者から”記憶”を抽出ー

それをプログラミング化してパソコンに流し込むことで、

”女の快感”やその他感覚をデータ化しており、

それを応用することで、ゲーム内で女キャラに憑依した場合ー、

その快感をも再現することができるようになったのだー。


ちなみに、医師の仕事は、この”ゲームキャラへの憑依”が完成したのを

契機に退職しているー。


「ーーへへへ…次は誰に憑依しようかなぁ」

繁樹はニヤニヤしながら、ゲームの画面を見つめるー


”ーわたしの願いは、この世界に暮らす皆さんが幸せでいられること

 だけですからー”


さっきまで憑依していたキャラ、巫女・イリスが

穏やかな口調でそんな言葉を口にするー


「ぐへへ…こんなキャラにまで、あんなことを

 させられちゃうんだからなぁ…たまんないぜ」

繁樹は、巫女・イリスの身体で楽しんだ

あんなことやこんなことを思い出しながら笑うー。


”周囲のゲームキャラ”の反応も、

繁樹に憑依されたキャラの行動によって

色々と変化するように、パソコンの中に

繁樹が開発した、特殊な人工知能を搭載し、

それを実現したー。


巫女・イリスに憑依して、イリスの身体で

突然主人公を誘惑すれば、

主人公は「イリス!?どうしたんだ!」と、叫ぶし、

イリスの身体で「わたしは魔王様に仕える女よー」と、

実は裏切者でした発言をすれば、

主人公は「イリス…なんでだよ!」と、悔しそうに叫ぶー


そんな、色々なことを楽しめるのだー。


「ーーー」

繁樹は、ゲームをいじりながら、

ゲーム内の”人物名鑑”を確認するー。


ルフィナ姫ー。

仲間キャラの一人で、このゲームのヒロイン。

王国の女王でありながら、王国の宰相の罠により

追われる立場となった傭兵・ジークと共に戦っていくキャラだー。


「ーうへへへ…姫に憑依して、裏切ると、

 ジークの野郎のツラ、泣きそうで笑えるんだよなー」

繁樹は、以前、ルフィナ姫に憑依して楽しんだ時のことを思い出すー。


イリス。

仲間キャラの一人で、さっきまで憑依していた巫女。

とても穏やかで、常に仲間にも敬語で話すタイプのキャラー。


クララ。

仲間キャラの一人で、勝気なタイプの女性キャラ。

露出度が高めな、女戦士系のキャラクターだ。


「ーあの格好、絶対戦い向きじゃねぇし、

 実際、憑依してみると、やっぱ戦い向きじゃねぇんだよな」

繁樹はクララに憑依した時のことを思い出しながら、

そんなことを口にする。


ドロテア。

仲間キャラの一人の

ギャルのような風貌の魔法使いで、

主人公のことも、ジーたんと、変な呼び方をしているキャラクターだ。

色気に溢れる身体つきで、憑依した時には宿屋で喘ぎすぎて

宿屋の店主に追い出されたこともあるー。


「ー主人公の仲間の4人は、どの子も最高だよなぁ…へへへ」

繁樹は、そんなことを呟きながら、

敵勢力である、魔王軍のキャラも見つめるー。


エルミラ…

魔王の側近のいかにも”悪の女性幹部”みたいなキャラで、

ドロテア以上に妖艶な身体の持ち主。


フィロメナ…

”お人形”のような雰囲気の無表情な少女で、

憑依した際にあえて表情豊かに振る舞うのも楽しいー。


他に、脇役のキャラクターや、

町にいるキャラクターなども含めると、

その憑依対象は、かなりの数に上るー。


「ーーーへへへ… さ~次はエルミラに憑依するかなー」

悪女のエルミラに憑依してお楽しみをすることに決めた

繁樹は「魔王様がまた、いいんだよなぁ」と、笑みを浮かべながら

ゲーム内の世界に飛び込んでいくー。


「ひゃっほぅ」

ゲーム内の世界に霊体として突入した繁樹は、

再び”ニューゲーム”でゲームを起動して、

そのまま魔王城に自分の霊体を飛ばしていくー


「いたいたー…あぁぁ、エルミラは今日も綺麗だなぁ…」

そう思いながら、繁樹はエルミラに憑依すると、

エルミラは「うっ…」と、突然ビクっと身体を震わしながら

表情を歪めたー


「ぐへへー」

早速、揉まれるためにあるようにすら見えて来た胸を揉み、

「あぁぁ…この身体が一番感じるぜー」と、笑顔を浮かべるー。


そして、魔王ドゥールの元へと向かうと、

「ドゥール様…」と、エルミラは笑みを浮かべながら、

魔王にキスをしたー。


「ークククク…エルミラよー?どうしたのだ?」

魔王ドゥールはニヤリと笑いながらも、

ご満悦、と言った感じで笑うー。


魔王ドゥールとの濃厚な時間は、とても激しいー

その上、エルミラの身体の感度も高いために、

激しく喘ぎ狂い、欲望に身を委ねることができるー。


とにかく、何も考えずに無心で女の快感を楽しみたいときには

エルミラに憑依するに限るのだー。


今日も、エルミラの身体で嬉しそうに喘ぎ狂う繁樹ー。


だがー、

その時だったー


「ーー!?!?!?!?!?」

喘いでいたエルミラは、突然、魔王のぬくもりも、

身体に何の刺激も来なくなったことに気付き、

目を開けると、そこには”自分の家の天井”があったー


”は?”

表情を歪める繁樹ー。


慌ててパソコンのほうを見つめると、

パソコンの電源が切れているー。

いや、電源が切れてしまっただけではないー。

部屋の照明もついていないー。


慌てて部屋の窓の外を見ると、周囲の家の電気も

消えているのが見えたー


”停電したのかー”

特に理由が無くても、急に停電するようなことは

ごく稀にあるし、別に驚くことではないー。


だが、ゲーム中に停電してしまうのはちょっと厄介で、

おかげで強制ログアウトされてしまったのだー


”くそっーこれからイクところだったのに、

 ついてねぇー

 電気が通ったらもう1回エルミラに憑依してー”


そんなことを考えながら、繁樹がふと、

窓に反射する自分の姿を見ると、

そこには、エルミラの姿があったー


「ーーあ??????」

その口から出たのは、エルミラの声ー。


「う… うぉぉぉぉぉぉぉぉ????な、なんだこれー!?」

エルミラは表情を歪めながらそう叫ぶと、

「やべっ!」と慌てて窓のカーテンを再度閉めて、

洗面台で鏡を見つめるー


「な、なんだこれ…?え、エルミラになってるー?」

エルミラになってしまった繁樹は、表情を歪めるー。


あまりにも露出度の高い妖艶な格好ー

こんな格好はゲームの世界の中だからこそ通用するわけであって

ハロウィンでも何でもない時期に、この格好で外を歩いていたら

恐らくは通報待ったなしだ。


そんなことを思いながら、慌てて部屋に戻ると、

”繁樹”の身体はまだ、ヘルメットを装着したまま

眠りについていたー。


「ーーな…なんだこれ…」

エルミラは戸惑うー。

自分の身体は抜け殻のままー。


”そうかーゲーム中に停電したからこうなったのかー?”

そう思いながら、停電が復旧すると同時に、

ゲームをロードして、その内容を確認するー。


ロードすると、その”データ”からはエルミラはいなくなっていて、

魔王の側近の女性は、エルミラではなく、

村の町娘の見た目が使い回されている”ユコ”という変なキャラに

なっていたー。

恐らく搭載した人工知能が、穴埋めのために急遽作ったのだろうー。


がー、ニューゲームでゲームを開始すると、

普通にいつも通り”エルミラ”はゲーム内にいたー。


どういう仕組みかは分からないが、エルミラの身体で外に

出て来てしまったのか、

それともエルミラをコピーするような形で外に出て来てしまったのかー、

プレイ中の停電により、”繁樹にすら理解できない現象”が

起きたのだー


「そういや、俺の身体に戻れるのか?」

少し不安そうにそう呟いたエルミラは、

2Pプレイ用に用意していたサブのヘルメットを使い、

エルミラの身体のまま、いつものようにゲーム内に自分の意識を転送するー。


そして、正規の手順でゲームを終了し、

現実世界に戻ってくるとー…

繁樹は、繁樹の身体へと戻って来たー


「ーーよかった。戻れたー」

そう思いながら、隣を見ると、既にエルミラの身体は消滅していたー。


「ーーー…」

しばらく呆然とする繁樹ー。

とても、不思議な現象だー。


プレイ中に停電するなどして、強制ログアウトされると、

その時憑依していた身体のまま、外に出てきてしまいー、

その時使っていたセーブデータからはそのキャラが消えるー。


が、ニューゲームで開始するとゲームの中にもそのキャラはいてー、

再度、憑依した身体のままゲームにログインして、

普通にゲームを終了すると、自分の身体にちゃんと戻ることができて、

代わりにゲームの世界から持ち出した状態の身体は消滅するー。


そんな状態であることを把握した繁樹ー。


繁樹はしばらく呆然としていたものの、やがて笑みを浮かべたー。


「ーーー”あえて”プレイ中に電源が切れるようにしておけばー

 ゲームのキャラの姿で”こっち”に戻って来ることができるー?」


ニヤリと笑みを浮かべる繁樹ー。


こっちに来れば、魔王の側近のエルミラの身体で

普通の女性のような格好をすることもできるし、

ルフィナ姫の身体でボンテージ姿を楽しむこともできるー


「ーぐへ…へへへへへへー」


”楽しみがまた広がった”


そう思いながら繁樹は、早速”タイマー”を設置して、

ゲームの世界に入ってから30分で電源が切れるようにセットすると、

今度はルフィナ姫の身体を現実世界で楽しむべく、

再びゲームを起動するのだったー。



②へ続く


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


コメント


ゲームキャラに憑依するだけではなく、

現実世界にコピーするような形で、お持ち帰りもできてしまう

お話デス~!


早速、調子に乗り始めた彼が、どんな欲望を満たすのかは、

次回のお楽しみデス!


今日もありがとうございました~~!

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