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入れ替わってしまった二人は、そのまま夏休みにー。


綾になった翔太は、

入れ替わりのことを打ち明けた親友の哲真と久しぶりに

カードショップへ…。


翔太になった綾も、クラスメイトの敷島郡司たちと

都市伝説を巡ることになったり、

倉守詩音と共に美術展に足を運んだりと、それぞれの夏休みを過ごすー。


そして、”たまには二人で遊びに行く?”という綾の提案により、

遊園地に行く日が、近付いて来たー…


★前回はこちら↓★

<入れ替わり>僕とわたしの不思議な青春⑫~夏休み~

親友の哲真から ”俺には星村さんが翔太にー、  翔太が星村さんに見えるー”と、言われてしまった綾(翔太)ー そこに、偶然居合わせた翔太(綾)は ”もう隠すことはできない”と、ついに自分たち以外の人間に ”入れ替わり”のことを打ち明けたー。 翔太の親友・哲真はそのことに驚きながらも 事情を理解し、協力することを...

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★主な登場人物★


遠藤 翔太(えんどう しょうた)

C組生徒。大人しく、奥手な性格の持ち主。綾と入れ替わってしまう。


星村 綾(ほしむら あや)

C組生徒。可愛らしい雰囲気に、明るい性格の持ち主。翔太と入れ替わってしまう。


神田 哲真(かんだ てつま)

C組生徒。翔太の中学時代からの友人。女子は苦手。


山井 穂乃果(やまい ほのか)

C組生徒。綾の友人。翔太のことはあまり良く思っていない。


星村 美桜(ほしむら みお)

綾の妹。綾にとてもよく懐いている。


★脇役も含めた人物紹介はこちら↓★

<人物紹介>僕とわたしの不思議な青春~登場人物図鑑~

長編入れ替わりモノ 「僕とわたしの不思議な青春」の 登場人物図鑑デス! 連載前に予告として掲載した、 主人公たちのクラス名簿の内容に加え、登場する教員や その他の人物もご紹介しています~! ※ネタバレは控えめ(漫画や小説の最初の方のページに書かれている  人物紹介ぐらいの内容…)デス~!  最初にクラス名...

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「~~~~~~~!」


今日は、綾と”二人でどこかに遊びに行く?”と提案されてー、

遊びに行く約束をした当日ー。


結局、二人で話し合って”遊園地”に遊びに行くことになった

綾(翔太)は、鏡を前に顔を赤らめていたー。


「ふふんーーー

 これで完璧♪! デートも成功間違いなし!」


妹の美桜が、得意気な表情でそんな言葉を口にするー。


”翔太(綾)”と遊びに行くのを、デートと勘違いした美桜によって、

すっかりおしゃれな格好にされてしまった綾(翔太)は

照れくさそうに顔を赤らめるー。


”星村 綾”になってからもう数か月ー。

でも、やっぱり、”星村さん”は可愛いしー、

ドキドキしてしまうー。


「ーーお姉ちゃん、頑張ってね!」

美桜が楽しそうに笑うー


「で、で、で、デートじゃないんだけどなぁ…」

恥ずかしそうにそう言いながらも、綾(翔太)は、

待ち合わせの時間に遅れてしまう、と、そのまま慌てて

家を飛び出したー。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


遊園地の前にやってくると、

先に到着していた翔太(綾)が

「あ!!こっちこっち!」と、手を振るー。


綾(翔太)が、恥ずかしそうに「お、お待たせー」と、

言葉を口にすると、

「ーーわっ!すごく可愛い!」と、翔太(綾)が、

綾(翔太)の服装を褒めてくれたー


「ーだんだん、女子力上がって来たんじゃない?」

翔太(綾)が笑いながら言うと、

綾(翔太)は「み、美桜ちゃんがこの格好で行けってー」と、

妹の美桜のことを口にしたー


「あははーー そっか~ 美桜なら言いそうだね~」

翔太(綾)がそう言うと、

「じゃあ、そろそろ行こっか」と、

遊園地の入口のほうを指さして、綾(翔太)も頷くと、

二人はそのまま遊園地に向かって歩き出したー。


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「ーーーでもまさかー、こんなに長く入れ替わったままなんて

 思わなかったよねー。

 わたしも最初、数日で元に戻れると思ってたしー」


コーヒーカップに揺られながら、

そう言い放つ翔太(綾)ー。


「ーーうん。僕もー。

 気付けばもう、夏休みだしー」

綾(翔太)が、そう言いながら笑うと、

「ーー僕のせいで、ーーせっかくの学生生活なのにー、

 なんかごめんね」と、改めて謝罪の言葉を口にするー。


「いいのいいのー。

 これはこれで楽しいこともあるしー…

 普通に生きてたら”男子”になるなんてこと経験できなかったんだからー

 これはこれで新鮮ー」


翔太(綾)はそう言いながら笑うと、

「えいっ!」と言いながら、コーヒーカップをグルグルと回し始めるー


「ーうわわ…!結構回すねー」

綾(翔太)が苦笑いしながら、コーヒーカップの回転で揺れる髪に

ドキドキするー


「ーーーでも、不思議だなぁ…

 僕さー…ほら、女子と話すのあまり得意じゃなかったしー、

 今まで、女子の友達もー…

 そう、伊藤さんぐらいしかいなかったからー…


 こうして、星村さんと一緒に遊園地に来たりするのもそうだしー、

 学校で女子と話をするのもそうだしー

 なんか、不思議な気分ー」


綾(翔太)が、そう言いながら笑うと、

「ーーーそっかー…遠藤くんって、彼女さんとかいたことあるの?」と、

翔太(綾)が興味深そうに聞いてくるー。


「ーーえっ!? ぼ、僕ー?

 僕はーいないよー。

 話しかけようとしても、緊張しちゃって話しかけられないこと

 ばっかりだったしー…」


綾(翔太)は、そう返事をしながらー

”星村さんは、どうなんだろうー?”と、少しだけ興味を抱くー。


こんなに可愛くて、優しい星村さんにはー

やっぱり、そういう人もいるんだろうなー、と思いながら

「ーーーほ、星村さんはー…」と、

少し照れくさそうに言葉を口にするとーー


「ーーう…回しすぎちゃったー」

と、気持ち悪くなってる翔太(綾)の姿が目に入ったー


「あっ…!そ、そうだった!

 僕の身体、目が回りやすいんだった!」


綾(翔太)が苦笑いしながらそんな言葉を口にするー。


”いつものわたし”の感覚で、調子に乗ってコーヒーカップを

回しすぎた翔太(綾)は

「さ、先に言ってよ~」と、げっそりした表情で

苦笑いするのだったー。


コーヒーカップを降り、今度はちょっぴり怖い

海賊船のアトラクションに乗る二人ー。


「ーーーあ、そうそうー、わたし、彼氏いたことないよー」

翔太(綾)が思い出したかのように言うー。


「ーえぇっ!? そ、そうなんだー」

綾(翔太)がそう言うと、

「ー中学の時に告白されたことは、あったんだけどー、

 その相手の子、”友達が好きな男子”だったからー…

 その子にも悪いかなって思って、断っちゃったー」

と、翔太(綾)は笑ったー。


海賊船に揺られながら、

綾(翔太)は、必死にちょっと怖い気持ちに耐えながら、

「ーそっか~星村さんらしいやー」と、

綾(翔太)は笑うー。


海賊船のアトラクションが終わり、続けてゴーカートに乗る二人ー。


綾(翔太)も、翔太(綾)も、心の底から楽しそうに笑いながら、

そのアトラクションを終えると、

「次はジェットコースターとか、どう?」と、翔太(綾)が

嬉しそうに笑うー


「いっ…!?」

綾(翔太)が青ざめながら、そんな反応をすると、

「あ、絶叫マシンとか苦手だった?」と、翔太(綾)が

心配そうに言葉を口にするー。


図星だー。

翔太は絶叫マシンが苦手だー。


がーーー

何となく見栄を張りたい気持ちが出て来た綾(翔太)は

「い、い~や、全然!僕、そういうの大好き!」と、

強がって見せたー。


そのままジェットコースターの列に並ぶ二人ー。


待ち時間で、二人はお互いのことを色々と話をしていくー


翔太は、小さい頃から

人前に出るのが得意ではなく、友達も少ないほうだったー。

けれど、いじめを受けたような経験はなく、

幼馴染だった伊藤菜々美や、中学時代からは、

今でも親友の神田哲真らー

”数は少ないながらも”、良い仲間に巡り合うことで、

こうして今までやって来たー。


「ーーーまぁ、でも、僕はなんだかんだ上手くやってるー…

 みたいな感じで、星村さんみたいに全然立派な人生

 送って来てるわけじゃないんだけどー…」


照れくさそうに、綾(翔太)が、そう言うと、

翔太(綾)は「わたしだってー…そんな立派なんかじゃないよー」と、

笑うー。


”綾”は、今でこそ回復しているものの、小さい頃は

母親が体調を崩しがちで、よく妹の美桜の面倒を見ていたー。

優しくて、面倒見の良い性格は、そんな過去に起因しているー。

そしてー、”綾”は小さい頃に、人助けをして先生に褒められたことが

嬉しくて、それから何事にも真面目に取り組むようになったー。


けれどー、”いつの間にか”周囲から”何でもできる頼りになる子”という

イメージを勝手に抱かれてしまって、結構苦労したことも

あったのだというー。


「ーー”星村さんなら、きっとできるんだろうなぁ”とか、

 ”星村さんは、そんなことしないよ”とか、

 結構、勝手にイメージを持たれちゃうことがあってー」


苦笑いする翔太(綾)ー


「ーー遠藤くんもー、わたしのこと”立派”って言うしー」

少し意地悪っぽく、翔太(綾)が言うと、

「ーあ、あははー…で、でも、どうしてもそう見えちゃってー」と、

綾(翔太)は苦笑いするー。


「ーーーでも…そっかぁ…

 勝手に周囲から”何でもできる子”みたいに思われちゃうのも

 大変かもなぁ…」


綾(翔太)がそう言うと、

翔太(綾)は「”えっ!?わたし、そんなことできないよ~!”とか

よく心の中で思ってるもん!」と、笑いながら言葉を口にするー。


”周囲から過剰に高く見られてしまう”

確かに、それは辛いことかもしれないー、と、

綾(翔太)はそんな風に思うー。


「ーわたしも、こういう性格だからー

 ”みんなの期待に答えなくちゃ”って無理しちゃうこともあってー」


翔太(綾)のそんな言葉に、

”美桜ちゃんも確かに、お姉ちゃんは無理しすぎる、みたいなこと言ってたなぁ”と、

ふと、思い出すー。


やがてー、ジェットコースターの順番が回ってきて、

綾(翔太)は、青ざめるーー


そしてーーー


「ーーぎゃああああああああああああああ」


ジェットコースターが速度を上げて走り出して10秒足らずでー、

綾(翔太)はガクッ、とそのまま失神してしまったー


「ーちょ!?!?えっ!?!?」

隣に乗っていた翔太(綾)が、心配そうに、

”気絶した自分”を見つめるー


ガクガクと首が揺れていて、色々な意味でとても心配だー。


ようやくジェットコースターが1周しー、

意識を取り戻した綾(翔太)は、

恥ずかしそうに笑いながら目を逸らしたー。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


お昼を済ませてー、


ボート、カーペット、ブランコ、飛行機の乗り物、

お化け屋敷、メリーゴーランド、

色々なものを巡っていくー。


「ーーじゃあ、観覧車で締めくくりにしよっか」

翔太(綾)が、そんな言葉を口にすると、

綾(翔太)は「うん!そうしよう」と、それに賛同するー。


観覧車に乗って、景色を見つめる二人ー。


「ーーーー今日は、ありがとうー」

ふと、翔太(綾)が言葉を口にするー。


「ーーえ?」

綾(翔太)が不思議そうに、翔太(綾)のほうを見つめると、

「ーー遠藤くんのこと、まだ色々知らないことも多かったからー

 こうして、話せる機会を作れてよかったー」

と、満足そうに翔太(綾)は微笑んだー


「ーーあははー…そ、そんなそんなー

 僕こそ、星村さんのこと、色々分かって良かったよー」

綾(翔太)が、そんな言葉を口にすると、

「ーー入れ替わったのが、遠藤くんでよかったー」と、

翔太(綾)は穏やかに笑いながら言葉を口にしたー。


そんな言葉にドキッとする綾(翔太)ー


「え…そ、そ、それは…どういうー」

綾(翔太)が顔を赤らめながら言うと、

「あー、ごめんね。変な意味じゃなくてー

 ほらー…入れ替わった相手が、わたしの身体を大切にしてくれないような

 相手じゃー…わたしも困っちゃうでしょ?」と、

翔太(綾)は少し恥ずかしそうに言葉を口にしたー


「ーーあ、ま、まぁ、それはそうだよねー

 僕も入れ替わった相手が、

 もしも星村さんじゃなくて、福井さんとか、岡崎さんとか、

 高倉さんだったら心配だしー」


と、笑いながら言葉を口にするー。


”自分を「寧々」と呼んでる福井寧々”やー、

”オカルト好きで噂好きの岡崎香奈枝”やー、

”気が強くて、いじめにも加担している高倉美咲”が、

相手だったら、こんな穏やかには過ごせてなかったと思うー


そんな言葉に、笑う翔太(綾)ー


「わたしも、相手が米沢くんだったら、大変なことになってそうー」


翔太(綾)が、そう言い放つー。


”米沢くん”とは、中二病な米沢海斗のことだー。


「ーあはは!”闇が溢れて来たぁ!”とか、叫んじゃう星村さんも

 見て見たかったなぁ」


冗談を口にする綾(翔太)ー。


しばらく、楽しく雑談をしていると、

やがて、観覧車はちょうど頂上の部分までやってきていたー。


「ーーーーでも、やっぱり、遠藤くんで良かったー

 入れ替わったのが、遠藤くんだから、こうしてここまでやって来れたし、

 これからも安心して頑張れると思うー」


翔太(綾)にそんなことを改めて言われて、

照れくさそうに笑う綾(翔太)


「ーーーーいつ、元に戻れるのかは分からないけれどー…

 これからも、よろしくねー」


翔太(綾)が、そんな言葉と共に、握手を求めて来るー


「ーーー…う、うんー。僕の方こそー」

少し恥ずかしそうにしながら、綾(翔太)が、そんな言葉を口にすると、

そのまま二人は握手を交わしたー。


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そしてーーー

”2学期”が始まったー。


「ーーーあ、綾、おはよ~!元気だった?」

”綾”の親友・山井 穂乃果が、綾(翔太)に気付くと、

手を振りながら近づいてくるー。


「ー穂乃果ちゃんは、どうだったの~?」

綾として、雑談を交わしながら、教室へと向かうー。


正直ー、綾(翔太)は

”穂乃果”が苦手だー。

穂乃果は”翔太”のことを一方的に嫌っているしー、

一見すると普通の子なのだが、どこか刺々しさも感じるー。


しかしー、”星村さん”の親友である以上、

雑に扱うことはできないし、こうして、”仲良し”を維持できるように

自分なりに頑張っているつもりではあるー。



「ーーおぅ、翔太ー」

少し気まずそうに、翔太の親友・哲真が、

登校した翔太(綾)に声を掛けるー。


入れ替わりのことを知ったあとも、

人前では、二人のことを”身体”の名前で呼びー、

翔太の中身が綾だと知っていながら、何かと気遣ってくれるようになったーー


「ーー神田くんー…2学期も色々、迷惑かけると思うけど、ごめんねー」

小声で翔太(綾)が言うと、

「ーいいさいいさー、二人の方がもっと大変だと思うしー、」

と、哲真は小声で返して来たー。



「ーは~い!寧々ちゃんだよ~!みんなおはよ~!」

自分を可愛いと思っている寧々が教室にやって来るー。


「うぉぉぉぉ!夏休みに戻りてぇ!」

お調子者の男子、栗原 誠一が教室にやって来るー。


久しぶりの顔ぶれが集まる中ー、

チャイムが鳴り、担任の若松晴美が、入って来るー。



「ーーー…」

綾(翔太)は、チラッと、少し離れた座席を見つめるー。


”丸岡 富雄”ー

いじめを受けている彼は、2学期早々、

いじめっ子の柳沢祐樹に、嫌味を言われて、

落ち込んだ表情を浮かべていたー。


「ーーー…丸岡のやつ、心配だなー」

綾(翔太)の隣の座席の男子ー、

同じ保健委員の須藤 渉が、綾(翔太)の視線に

気付いたのか、そんな言葉を口にするー。


「ーう、うんー」

綾(翔太)が、そう返事をするー。


そうこうしているうちに、

担任の若松先生は2学期の挨拶を口にし始めるー。


「ーーーーーーーーーーーー」


やがて、朝の学活が終わり、若松先生が立ち去っていくー。


最初の授業は、家庭科ー。

家庭科室に生徒たちが移動していく中ー、

いじめっ子の祐樹が、富雄の座席のところに向かって突然歩いていくとー

”わざと”富雄の机の上に持っていたジュースをこぼしてみせたー


「ーちょ、ちょっと!?」

「うわっ!?」


近くの座席の、まだ家庭科室に移動していなかった生徒たちが

困惑の声を上げるー。


「ーーお~っと、わりぃわりぃー

 丸岡ー。あまりにも”影”が薄すぎて、お前がいるのに気付かなかったぜ」

祐樹はニヤニヤしながら、そんな言葉を口にするー。


既に、生徒の大半は家庭科室に移動していて、

あまり教室には生徒は残っておらず、

翔太と綾も、既に教室にはいないー。


「ーーー」

富雄を守ってくれる人間は、この場にはいないー。


「ーーーうわぁ…汚ねぇ制服だなー?おねしょでもしたのか?」

と、祐樹が嫌味っぽくそう叫ぶと、

「ーあはは!あんたがこぼしたんじゃ~ん!最低!」と、

同じくいじめに加担している女子・高倉美咲が笑いながら

そんな言葉を口にするー。


富雄は、震えながら目に涙を浮かべるー。


「ーーーふん。トイレにも行けねぇなら、

 おむつでも履いてろよ」

祐樹がそう言うと、

美咲は、その様子を見ながら、ゲラゲラ笑っているー。


「ーおむつ履きまちゅか~?買ってあげまちょうか~?」

祐樹の煽りは止まらないー。


「ーーーーーー」

悔しそうに目に涙を浮かべる富雄ー。


だがーーー

いじめっ子の祐樹と美咲はー、

”恐ろしいもの”に目をつけられてしまったことに気付いていなかったー。


「ーーーーーー…目障りー」

自分の座席で本を読んでいた成績1位の優等生ー、守屋 智花が

小声でそう呟くー。


”優等生”ながら、他人を出し抜くことばかり考えている

”腹黒”女子の守屋 智花ー。


彼女に”目障り”だと認定されてしまった”祐樹”は、

そんなこと夢にも思わずに、愉快そうな笑みを浮かべながら、

美咲と共に家庭科室へと移動を始めるのだったー


⑭へ続く


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★1-Cの日常★


翔太は、戸惑っていたー


「ーークククク…身体の底から闇の力が

 湧き上がってくるぜ!」


「ーーえぇっ!?」


突然、変なことを言いだした綾を前に困惑する翔太ー。


綾とは思えないような表情を浮かべながらー、

変なポーズをして、「あぁぁぁ…闇が溢れる…」と、

意味不明な言葉を口にする綾ー。


「ーーも、も、も、もしかしてー!?」

翔太は困惑しながら、

中二病な発言を繰り返す米沢海斗のほうを見ると、

海斗が弱弱しい表情で、

「え、遠藤くんー…米沢くんと入れ替わっちゃったー…どうしようー」と、

そんな言葉を口にしてくるー


「えっ…!えぇぇっ!?」


「ーーあぁぁ…星村さんの身体が

 俺の中に眠る闇に染まっていくのが分かるー…」

綾(海斗)が、邪悪な笑みを浮かべながら、

”闇が溢れるポーズ”みたいのをしながら笑うー。


そんな、いつもとは別人な綾にドキドキしてしまう翔太ー



「ーーー!!!!!!!!!!!!!!!!」


そこでーー

綾(翔太)は、目を覚ましたー


「ーーはぁ…はぁ…ゆ、夢かー…」

綾(翔太)は苦笑いするー。


夏休み中、遊園地で

”もしも別の子と入れ替わってたら”みたいな話をしたせいだろうかー。


変な夢を見てしまったー。


綾(翔太)は思わず苦笑いしながらー、

「ー僕と、遠藤さんでよかったー」と、お互いに入れ替わった相手が

常識人で良かったのかもしれないー、と、

改めてそんな風に思うのだったー。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


コメント


ついに2学期に突入しました~!★

2学期も色々なことが起きていくので、

この先もぜひ楽しんでくださいネ~!


今日もお読み下さりありがとうございます~!!

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