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手に入れた女体化薬を4人で一斉に飲んだ

仲良し男子大学生たちー。


しかし、大学側に女体化を信じてもらうことは出来ず、

家も失うことになってしまいー、

”今までの人生を女体化した状態で過ごす”ことは叶わなかったー。


仕方がなく4人は”女”として新しい人生を歩み始めるー。


がー、4人の人生には、それぞれ”困難”が待ち受けていたー…


☆前回はこちら↓☆

<女体化>女体化薬 みんなで飲めば 怖くない②~問題~

女体化薬を手に入れた4人の男子大学生ー お調子者の洋輔は、大人しそうな雰囲気にー、 無口の龍は、明るそうなアイドルのような雰囲気に、 頭の良い駿平は、モデルのような長身のおしゃれな雰囲気に、 そして、下心丸出しの四郎は、美人や美少女とは程遠い肥満体形の姿にー、 それぞれ女体化したー。 しかし、この女体化...

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


「ーーやっほ~!真桜(まお)だよ~♡」

女体化した洋輔は、”真桜”を名乗り、

配信者として活動を続けていたー。


”清楚な雰囲気の美少女”ー

そんな感じに女体化した洋輔は、

持ち前の明るさと、コミュニケーション能力に加え、

”この美貌”を武器に、かなりのフォロワー数を誇る、

人気の配信者となっていたー。


「ーーわ~~!健太(けんた)さん!いつもありがと~~♡」

洋輔は、可愛らしい笑顔を浮かべながら

”投げ銭”をしてくれたファンに嬉しそうにお礼を言い放つー。


”へへへー…俺は”元男”だからなー

 どんな仕草をすれば、男が喜ぶかなんて、

 手に取るように分かってるしなー”


洋輔はそう思いながら、

「ーじゃあ今日は~このゲームを遊びますっ!」と、

ゲームを手にするー。


活動内容は多岐に渡り、コスプレ配信やゲーム配信、

トーク、料理、マニアックな趣味のお話などなど、

色々な配信を行っているー。


今日は、ゲーム配信の日らしくー、

ゲームをプレイしながら、ファンたちと交流を続けているー。


「ーーあっ!やられちゃう!やめて!やめて!

 きゃ~~~~~~!!!」

わざと可愛らしいリアクションをしながら、

ゲームオーバーになって見せる洋輔ー


チラッと、視聴者のコメントを確認するー


そこには”かわいい”などと書かれていて、

洋輔は思わずニヤリと笑みを浮かべたー


”俺が男の状態で、同じことをやってたら絶対人気出てないだろうしー、

 やっぱ、可愛いって正義だよなぁ~”


そんなことを思いながら、洋輔は笑みを浮かべるとー、

”可愛いと人生イージーモードだぜ!”と内心で叫んだー。



がーーー

その時だったー


”ーーーーお前の秘密を、俺は知っているー”


そんなコメントが書き込まれたー


コメントを書き込んだ人間の名前は”G(ジー)”ー。


「ーーーー」

洋輔は、表情を歪めるー。


が、すぐに”こういうやつはどこにでもいるからなぁ”と、

それを無視して、そのまま笑みを何事もなかったかのように、

配信を再開したー。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


「ーーお、龍くん、すまないねー」


倉庫での荷物整理のバイトをしていた

”女体化した龍”は、

女体化した直後の”アイドル風美少女”的な姿の

面影は既に完全になくなっていてー、

髪を短く切りそろえて、男っぽいファッションに身を包み、

”男”としてアルバイトを続けていたー。


バイト面接はー、

案外、”わざわざ身分証明書まで確認しない”ことも多いー。


履歴書に書かれたことが全てであり、

何事もなければ、実際のところ”そのまま働き続けてしまう”ことも

出来てしまうー。


龍は、それを利用して、”佐久間 龍”としてー、

”男”としてバイトを続けていたー。


「ーはぁ はぁ…」

龍が、息を切らしながらも「くそっ!」と、

そのまま立ち上がるー。


ふとした時に出てしまう”女のような声”に腹立たしく思う龍ー。


もちろん、龍も望んで女体化したのだが、

今では嫌気がさして、自分のことを”男”だと思い込み、

生活を続けているー。


”あえて”力仕事を選んだのも

”俺は男だ”と、いうことを自分の中で刻み付けるためだ。


”まさか、こんな人生になるとはなー”

龍はそう思いながらも”まぁ、でも何とかやっていけてるしー”と、

そんな風に思っていたー。


がーーー


「ーーー佐久間 龍ー

 俺はお前の正体を知っているー」


そんな、電話がかかって来たー。


「な、何の話でしょうか?」

龍は咄嗟に誤魔化すー。


だがー、

相手は続けたー。


”俺は、そうだなー”ドラゴン”とでも名乗っておこうかー。

 お前は、性別を偽り、そこでバイトをしているー。

 俺は、お前の秘密を全部知っているぞー”


とー。


龍はそんな言葉を聞いて、ギリッと表情を歪めたー。


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モデル体型の美女に女体化した駿平は、

とある企業の社長と事実婚状態になり、

優雅な生活を送っていたー


「ーーふふ…

 ここからの眺めは最高ねー」


タワーマンションの高層階から、

ワイングラスを手に、

いかにも社長の妻、というような格好で

景色を見つめる駿平ー。


駿平は、既に”身も心も”女になっているー。


俺は男だ!と、思いながら暮らしている龍ー。

あくまでも、女体化した元男と暮らしている洋輔とは違い、

駿平は”女”として振る舞い続けるうちに、

自然と女として振る舞うようになっていたー。


「ーーーあらー、おかえりなさいー」

企業の社長である”事実婚”相手の夫が帰宅すると、

駿平は優しく微笑むー。


「ー恵美(めぐみ)ーただいまー」


”恵美”とは、駿平が今、名乗っている偽名だー。


最初はーー

金と地位を目当てで、この男に近付いたー


けれど、今は、本気で”女”としてこの男を愛しているー。

夜には、毎晩のようにお互いの身体を、堪能している関係ー。


「ーーーふふふー 

 今日も、楽しみましょー?」

駿平は、今日も”社長の妻”として、

妖艶な笑みを浮かべていたー。



そんなー、幸せな日々ー。


しかしー

その翌日…


「ーーーーー…」

街を優雅に”女”として歩いていた駿平は、表情を歪めるー


”レインコートの人物”が、先ほどから、駿平を

つけ回しているのだー。


「ーーー……何かしらー…?」

駿平は困惑の表情を浮かべながらも、

気味の悪さを感じて、足早にそのまま自分の住む

タワーマンションへと入って行ったー。


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唯一、”美人”になることができなかった四郎は、

自分の部屋で、揺られていたー。


彼も、彼なりに、美人になろうと努力をしたー。

しかし、ダメだったー。


他の3人とは、”女体化したあとのベース”が、そもそも違いすぎたー。


”なんでアイツらだけー”

”なんでアイツらだけー”

”なんでアイツらだけー”

そんな風に、毎日のように思ったー。


仕方がなく、バイトを始めても、

容姿が原因のいじめにあったりして、上手く行かなかったー。


「ーーーーーーーーー」

そんな四郎は、真っすぐ一点を見つめ、

静かに、揺られていたー。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


「ーーくそっ!!くそっ!何なんだコイツ!!!」

配信者・”真桜”として活動する洋輔は

怒りを露わにしていたー。


”G”なる人間によるコメントでの攻撃が

日に日に激しくなっていき、洋輔は精神的に病み始めていたー。


ついには、他の視聴者に八つ当たりをしたり、

”配信することが怖くなる”レベルで、嫌がらせがエスカレート

していったー。


「ーーはぁ…はぁ…はぁ… くそっ!!! くそっ!!!」

可愛い顔を鬼のように歪めて叫ぶ洋輔ー。


不眠症にもなってしまい、相当精神的に

参っている様子だー。


だがーーーー、

”G”の嫌がらせはそれでもエスカレートするー。


”くそっー…何がGだー。

 このゴキブリ野郎めー…

 お前が誰なのかを突き止めてやるー”


洋輔はそう思いながら、

”自分に対する攻撃”の証拠を集めー、

ついに、”G”の正体を暴くことにしたーー。


がーーーー


”G”は、存在しなかったー。

所在地を突き止めようとしたのにー、

”存在していない”のだー。


「ど…どういうことだー?」

洋輔は戸惑うー。


”お前は、俺から逃れられないー”


「G」がそんなコメントを送って来るー


「く、くそっ!なんなんだ…なんなんだお前は!」


”G”の攻撃は続くー。

あまりにも苛烈な攻撃にー、

やがて洋輔は精神的に病み、配信者として引退を

余儀なくされたーー。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


♪~~~~


何度も、何度も電話がかかって来るー。


”お前の正体を知っているー”


そう言い放つ”ドラゴン”なる人物からの電話は、

日に日に、酷くなっていたー。


「ーーまたか」

呆れ顔で呟くバイト先の上司ー。


「ーーー……すみませんー……」

龍は申し訳なさそうに言うー。


だが、バイト先の上司は困惑した表情を浮かべながら、

”君は疲れているみたいだー”と、言葉を口にするー。


「どうだろう?一回、しばらく休んでみてはー?」

そんな言葉に、龍は「だ、大丈夫ですー」と、慌てて言葉を口にするー。


龍は”ドラゴン”からの電話に精神的に追い詰められ続けていたー。


最近は”家”にも電話を掛けて来るー。


やがてー、

龍は怒りを爆発させて、電話を手に叫んだー


「お前は誰だ!!俺に何の恨みがあるんだ!」

とー。


”ーークククク 恨みは、あるよー”


”ドラゴン”を名乗る男は、そう答えたー。


やがて、龍はバイト先から解雇を言い渡されて、

家に引きこもるようになったー。


それでも、電話は鳴りやまないー。

”ドラゴン”からの嫌がらせは続くー。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


「ーーーいい加減にして!」


駿平は、路地裏で

ここ1か月以上、”しつこく”尾行してくる

謎のレインコートの人物にそう言い放ったー。


だがー、

レインコートの人物は、駿平と会話するわけでもなく、

そのまま逃げるように消えていくー。


「ーーー待って!何が目的なの!?」

駿平は、そう叫びながら、レインコートの人物の後を追うー。


「はぁ…はぁ…はぁ…」

”夢のような生活”が乱れていくー。

ストレスからか、肌にダメージが出ているのが、よく分かるー。


そんな中ー、駿平は、

洋輔と龍が”精神的に病んでしまった”ことを知るー。


配信者として活動していた洋輔は、

”G"を名乗る人物から誹謗中傷を受けー、


バイトをしていた龍は

”ドラゴン”を名乗る人物から、執拗な電話を受けたのだというー。


「ーーーーー…」

駿平は、”自分たちが狙われている?”という考えにたどり着くー。


そしてーー


”ーーーー…くっー

 で、でもおかしいだろ!な、なんでお前らは可愛い系か

 美人系で、俺だけこんなーーーー!”


一緒に女体化した4人のうちの一人…、四郎のことを思い出すー。


「ーーまさか…」

駿平は、これは”四郎の復讐”なのではないか、と、考えつくー。


”G”も、”ドラゴン”も、”レインコートの人物”も、四郎なのではないか、とー。


「ーーーー…」

駿平は、意を決して、四郎の家に向かうー。


その途中にも”レインコートの人物”が、駿平を尾行してきたー。


だがー、臆せずに、四郎の家に到着するとー…

駿平は、驚きの事実を知ることになったー


四郎は、女体化後、

このアパートで、”四葉”と名乗り、暮らしていたー。


がーーー


「ーーここに住んでいた人なら、先月”自殺”しましたよー」


隣に住むおばさんから、そんなことを聞かされたー



「ーーーじ… じさ……」

駿平が、呆然としていると、

背後からレインコートの人物が迫ってきたー


まさかーーー

”G"はー、

”ドラゴン”はー、

そして、こいつはーー


四郎のーーー

怨念ーーー???


そう思いながら、レインコートの人物のほうを振り返るとー、

レインコートの人物にはー”顔”がなかったーーー


「ーきゃあああああああああああああああああああ!!!!!」

駿平は、大声で悲鳴を上げてその場で失神しー、

精神的におかしくなってしまい、入院を余儀なくされたー…。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


”G”も、

”ドラゴン”も、

”レインコートの人物”もー


ーーーこの世には”存在”しないー。


しかしー、

それは”四郎”の怨念などでもない。


四郎は、駿平にも、洋輔にも、龍にも何もしていない。


ただ、”彼らより先に”耐えられなくなって、

命を絶っただけだー。



”女体化薬”には重大な副作用があったー。

それが”幻覚作用”ー。

少しずつ、その効果が表れ始めー、

洋輔も、龍も、駿平も、そして四郎も、精神的に壊れてしまったー。


そうー。

Gも、ドラゴンも、レインコートの人物も、

女体化薬の副作用により生じていた、幻覚ー。



”赤信号 みんなで渡れば怖くない”という言葉がある。

しかし、みんなで渡ろうと、そこに車がやってきていれば、

全員まとめて轢かれるだけだー。


”女体化薬”も同じー。

みんなで飲めば、怖くないー…


そんなものは、幻ー。


みんなで飲んでも、一人で飲んでも、

その薬に問題があればー、

もし、副作用があればー、

それに苦しむ人数が増えるだけー。


みんなで無謀なことをしたその先に待つのはー、

”みんなで破滅する”という未来ー…。


4人は、いや、残された三人は

女体化薬の副作用から抜け出すことができずー、

苦しみの人生を送ることになってしまうのだったー。



おわり


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


コメント


最終回でした~★★


みんなで赤信号を渡っちゃうやつから思いついたお話デス~!


”G”の、所在地を突き止められなかったのは、

”幻覚”でそもそも存在しないから、

龍がバイトをクビになったのは、

そもそも”ドラゴン”なんて人物から電話はかかって来ておらず、

龍はバイト先で”鳴ってすらいない電話に出て、一人で叫んだりしていた”

ためですネ~


やっぱり、女体化でも憑依でも入れ替わりでも、

怪しいものは使う前によくチェックしないとダメなのデス…!


お読み下さりありがとうございました~~!!

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