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「ーーーーーーこれが、”女体化薬”ー」


4人の男子大学生が、”女体化薬”と呼ばれる謎の薬を前に

ゴクリと唾を飲み込むー。


「そうそうー、4本セットで50万円だったけどー…

 もしも本当に美少女になれるとしたら、安いもんだろ?」


そんな言葉を口にするのは、お調子者の男子大学生、

桂田 洋輔(かつらだ ようすけ)ー。


彼はー、少し前にネット上で偶然”女体化薬”なるものを発見したー。

その価格は”4本セット”で50万円ー。


そんなにあっさり人の性別を変えられるわけがないしー、

その女体化薬を販売している業者も、全く聞いたことがないような

怪しげな業者だったために、

”普通の人”は、そんなものを買おうとはしないし、見向きもしないー。


がー、楽観的な性格の持ち主でもある洋輔は、

”まぁ、騙されたら騙されたで、別にいいでしょ”と、後先考えずに

今までバイトで稼いで使っていなかったお金も含め、

あらゆる場所からお金をかき集めて、この女体化薬を購入したのだー。



「ーーいや、女体化とか絶対あり得ねぇだろー」

洋輔の隣にいた、目つきの鋭い男子大学生が言うー。


彼は、佐久間 龍(さくま りゅう)ー。

どこか冷めた感じの口数の少ない男子大学生で、

疑い深いー。

当然、女体化薬を飲んでも女体化できるなどとは夢にも思っていないー。


それどころかー


「ーーこれ、”毒”じゃねぇのか?

 飲んだ途端、死んだりしないだろうなー?」


そんな風に、龍は”女体化薬”のことを疑っていたー


「あははー、流石に死にはしないと思いますよー」

眼鏡をかけた優しそうな男子大学生、池永 駿平(いけなが しゅんぺい)が

笑いながらそう言い放つー。


「ーーどうしてそう言い切れる?」

龍が言い換えると、駿平は、

「50万円で毒入りの薬を売って何のメリットがあります?」と、

うすら笑みを浮かべるー。


「ーー普通にネット上で売っていたということは、

 少なくとも、桂田くんを狙って売ろうとしたわけじゃないでしょうし、

 無差別に誰かに毒入りの薬を飲ませたいのであれば、50万円なんて

 高額な価格設定をする必要はありませんー」


駿平のそんな言葉に、龍は少し表情を歪めながらも、

ある程度納得したのか、反論はしなかったー


「ーそして、”金儲け目的”なら、

 毒なんてわざわざ売る必要はありませんー。

 売った相手が死ねば、余計な騒ぎになるだけですし、

 普通の水や、着色した水を”女体化薬”として売った方が

 毒を売りつけるよりも、コストを下げることができますー。


 したがってー…

 この女体化薬は、”本物”か、あるいは”着色された水”

 そのあたりでしょうー


 毒である可能性は限りなく0に近い、と言えますー」


駿平がそこまで言うと、眼鏡をいじりながら

少し得意気な表情を浮かべるー。


「ーーへへへへへへ!んなことより、早く女体化しようぜ!!

 俺、楽しみすぎて、ほら、みろよ!」


そう言いながら

4人組の最後の一人、山中 四郎(やまなか しろう)が、

そう叫ぶと、紙袋からチャイナドレスやらバニーガールの衣装やら、

”女体化したら着たい服”を大量に溢れさせて笑みを浮かべたー


「あ~~~早く、バニーガールになりてぇ~~!」

欲望に正直な四郎ー。


「ーー山中くんが、もし女体化したら

 1日持たずに警察のお世話になりそうですね」

呆れ顔の駿平ー。


「はははー、女体化しなくてもそのうち警察のお世話になりそうだよなー」

女体化薬を入手した洋輔が笑いながらそう言い放つー


「ーおい!お前ら~!俺のことそんな風に思ってたのか!?

 失礼だぞ~!


 あ~~~早くチャイナドレスを着て生足晒して舐めてぇ~!」


四郎が、ニヤニヤしながら叫ぶー。


そんな様子を見て、あきれ果てながら洋輔は、

真顔に戻ると、言葉を口にするー。


「ー昨日、話をした通り、

 今から”4人同時”に、女体化薬を飲みたいと思うー」


そう言い放つとー、

駿平と四郎が頷きー、龍は”なんで俺がー”と、言いたげに

不満そうに顔を背けたー。


「ー正直、俺も50万円払っておいてなんだけどー、

 さすがに得体の知れない薬を一人で飲むのは怖くてさー」


洋輔がそんな”本音”を言葉にすると、

駿平は「おやー、珍しいですねー。桂田くんは

後先考えずに行動するようなタイプだと思ってましたがー」と、笑うー。


「ーま、まぁ、そうなんだけどよー

 流石に、ちょっと、なー」


洋輔が苦笑いしながら言い放つー。


そうー

女体化薬4本セットを購入した洋輔は、

最初は一人でそれを飲もうとしていたものの、

流石に勇気が出なかったー。

そこで”せっかく4本あるんだし”と、自分と仲が良くて

”この話に乗ってくれそうな”友達を3人ほど呼んだー。


それが、龍と駿平と四郎の3人だーー。


洋輔が”2番目に仲良し”な男子生徒は

”俺が女に興味ねぇの知ってるだろ?”などと断られてしまったためー、

感覚的には1番、4番、5番に親しい

同じ大学に通う生徒、と、そんな感じだー。


ちなみに”3番”目に親しいのは、

同じ大学に通う女友達の麻利絵(まりえ)だがー、

麻利絵は女子であるために、”女体化薬を飲もう!”と誘うことはできず、

結局、大の親友である龍と、4番目に親しい駿平、

5番目に親しい四郎を誘ったー。


龍は当初からずっと”怪しすぎるだろ”の一点張りだが、

それでも「まぁ、親友のよしみだー、付き合ってやるよ」と、

今日、こうしてこの場に来てくれていたー。



「ーーーーーー…さぁ、準備はできたー」

普段はお調子者の洋輔は、流石に緊張した様子で、

女体化薬4人分を、それぞれの前に置いたコップに注ぎ終えると、

他の三人の顔を見つめたー。


龍は「死んでも知らないぞ?」と、そう言い放つも、

「死んだら、あの世で俺をぶん殴ってくれても構わねぇ」と、

洋輔が覚悟の言葉を口にするー


「はは、死にませんよー。

 どうせ、何も起きずに、”桂田くんは50万円をドブに捨てました~!って

 笑い話になるだけです」

駿平が眼鏡をいじりながらそう言い放つー


「うぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!チャイナドレスぅぅぅぅぅ!」

変態の四郎は、もう女体化したあとのことばかり考えているのか、

そんな奇声を放つー。


そしてー…

4人は一斉に女体化薬を飲み干したーーー


するとーーー


「ーーー!!!」

洋輔が表情を歪めるー。


「ーこれは…”ただの水”じゃなさそうですねー?」

自分の身体の底から”今まで感じたことのない得体の知れない感触”を

感じた駿平がそう表情を歪めるー。


「ーやはり、毒だったのではー?」

龍がそう言い放つー。


がーーー


四郎は「うぉぉぉぉぉぉぉ!きたきたきたぁあああああ!」と、

嬉しそうに叫んでいるー。


「ーーー!」

その違和感が、やがて”全身”に広がるー


胸のあたりに”内側から何かが膨らんでくるような”

そんな感覚を覚えるー。


髪のあたりに、悪寒…とはまた違うような

言葉には言い表しがたい、何とも言えない感触を覚えるー。


股間のあたりに、”何か吸い付くような”そんな奇妙な感触を覚えるー。


「ーうっ… ぁ… こ、声がー!?」

洋輔が驚いてそう叫ぶー。


”自分の声”が、少しずつ高くなっていくー

声の質が、変わっていくー。


”男の声”から”女の声”にー。


「ーま、まさかこれ、本物ー!?」

洋輔も、流石に”飲むだけで女体化できる薬”など

半信半疑だったのか、そう叫びながら満面の笑みを浮かべるー。


やがてー、4人は自分の身体の変化を感じながらー、

他の三人の変化を見つめつつーーー

自分たちが本当に”女体化”したことを確信したー。


「ーーーや、やばっ!…お前、可愛すぎだろ!?」

女体化した洋輔が嬉しそうに、

女体化した龍を指差しながら言うー。


とても可愛らしいアイドルのような美少女になった龍ー。

龍は鏡でその姿を確認しながら、

思わず恥ずかしそうに「っっー…」と、だけ声を上げるー。


どこか冷めた感じの龍とは、”真逆のイメージ”の風貌だー。


そんな龍を揶揄った洋輔は

”真面目で清楚な雰囲気の、大人しそうな顔立ち”に女体化したー。

お調子者の洋輔とは、少しかけ離れた雰囲気だー。


「僕は少し気が強そうな感じになりましたねぇ」

眼鏡をかけた駿平は、女体化した姿を見ながら

そう呟くー。


自身に満ち溢れた感じの、少し気が強そうな

モデルでもやってそうな雰囲気の姿だー。


洋輔ー、龍ー、駿平が

それぞれ”女体化”した自分の姿を見つめながら

色々な感想を口にしているとー、

三人はふと、残る一人、四郎のほうを見つめたー。


「ーーぐ… ぐぐぐぐぐぐ… ぐぐぐぐぐぐぐぐぐ…」

四郎が歯ぎしりをしながら叫ぶー。


四郎も、他の三人と同じく、当然女体化には成功したー。


だがー、

その顔立ちは、お世辞にも”美少女”とは言えない顔立ちでー、

かなり特徴的な顔立ちだったー


「ーーく、くそっ!な、な、なんで俺だけこんなー!

 しかも何で太ってるんだよ!くそっ!」

四郎はそう叫ぶー。


四郎は元々ガリガリなやせ型体型だったが、

何故か女体化した後の姿は、かなりぽっちゃりしていたー。


「ーーまぁまぁー

 人間は、顔だけじゃありませんよ」

女体化した駿平が、イスに座って自分の長い足を組みながら

満足そうにその足を見つめると、

「お、お、お前に言われたくねー!」と、四郎は

かすれた声で叫んだー。


”声”も、何だかかなりかすれていて、”可愛い声”とはかけ離れているー。


四郎は「く、くそっ!なんでお前ら、揃いも揃って美少女なんだ!?」と、

不満そうに叫ぶー。


「ーーいやぁ、はははー何でだろうなぁ?」

真面目で清楚そうな姿になったお調子者の洋輔は笑いながら

「っつ~か、この声、可愛いな」と、嬉しそうに

色々な言葉を口にし始めるー。


「ーこの声で、ヤバい単語を口にするのたまんねぇ」

そう言いながら、放送できないような言葉を繰り返す

女体化した洋輔ー。


「ーーーーふんー運が悪かったな」

明るい美少女風に女体化した龍が、そう言いながら

四郎のほうを見つめるー。


「ーー自分の思った通りの姿になる、とは限らないようですねー」

駿平が、モデルのような体型になった”女体化した自分”を見つめながら

そう言い放つー。


確かに、4人とも”女体化”には成功したー。

しかし、それぞれ”自分の願望”や”性格”と、女体化後の姿は

一致していないー。


「ーーお調子者の桂田くんは大人しそうで真面目な雰囲気にー

 寡黙な佐久間くんは、いかにも明るそうな雰囲気にー、

 そして、僕はちょっとキツそうな感じの美人にー

 

 でーーー」


駿平は、綺麗な声でそう説明しながら

四郎のほうを見るとー


「ーーーう~ん…山中くんは、その、まぁ、残念でしたねー。

 まぁ、ほら、人間、見た目じゃないですしー」


と、微妙にフォローになっていないそんな言葉を口にしたー。


「ーーー…くっー

 で、でもおかしいだろ!な、なんでお前らは可愛い系か

 美人系で、俺だけこんなーーーー!」


四郎が自分の顔を見ながら叫ぶと、

大人しそうな雰囲気に女体化した洋輔が「まぁまぁまぁまぁ」と

笑いながら四郎の肩を叩くー。


「ー体型はダイエットできるし、おしゃれもすればー

 四郎もーー うん、きっと可愛いよー!

 な!」


洋輔が龍と駿平の二人に言うと、

二人は苦笑いしながら「そうそう」と、頷いたー。


「ーーくっー…」

四郎は悔しそうにしながら、事前に用意していたチャイナドレスを

着ようとしたものの、ぽっちゃりした体形になってしまった

女体化後の四郎では、当然、着ることもできなかったー


「くそっ!」

チャイナドレスを思わず床に叩きつける四郎ー。


そんな光景を見ながら、洋輔は笑うと

「よ~し、俺がそれを着てチャイナドレス美女になってやるぜ!」と、

大人しそうな顔立ちを欲望に歪めながら叫んだー。


洋輔、龍、駿平、四郎ー。

4人はこの日、女体化したー。


元々仲良しな4人の絆は

これから先も続く、と、そう思っていたー


けれどーーー…

”女体化”をきっかけに4人の人生は大きく変化していくことを、

まだ、彼らはー、いや、彼女たちは知らなかったー。



②へ続く


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


コメント


みんなで女体化した仲良し4人組…!

しかし、この先は単に”女体化した自分”を楽しむだけ…

と、いうわけにはいかないのデス…!


また次回を楽しみにしていて下さいネ~!★


今日もありがとうございました~!

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