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女になりてぇ。

彼は、そう思っていた。


松岡 洋次郎(まつおか ようじろう)。

女体化願望を持つ男ー

趣味は女装と女体化モノ漁り。

彼は、自分で生まれてくる性別を

間違ってしまったと思う。


大学を卒業し、就職した今も、

彼はそう思っている。

とにかく、女に生まれたかった。


その想いとは裏腹に

毛は濃いし、

とにかくゴツいし、

自分でも嫌になってしまうほどの

容姿だったー


それでも彼は

自宅で女装を毎日のように

楽しんでいたー

あくまで自分の外見のまま

女装を楽しんでいるだけだから

とても人には見えられないし、

個人で楽しむだけだったが

それでも彼の女になりたい、

という想いは、ほんのちょっとだけ、

満たされているのだった。


ツイッターを開く彼は

”女体化モノ”の作品を読み漁る。


女体化はすばらしいー

現実でこんなことが起こらないことは

分かっている。

移行手術なども考えたことはあったが

それは、洋次郎が目指すものとは

少し違っていたー。


とにかく、女に生まれたかった。

女そのものになりたい。

子供を産みたいー。


そんな思いは、日に日に強まって行く。


もちろん、プライベートでは

女装のことも隠しているし

女体化願望も、彼は徹底的に

隠していた。

彼が、自らの欲望を吐きだすことのできる世界は

ツイッターだけだ。


ツイッターの中では、彼は

”女体化したい”という願望を隠そうともしなかったし

自分でも女体化をネタにした

小説を書き、”小説家にさせろ”という無料投稿サイトで

小説を投稿していたー。


・・・・・・・・・・・・


だが、

ある日ー


彼が目を覚ますとー


「うっ…うぇぇええええええ?!」

シャツとトランクス姿の美女が

鏡に映っているー。


膨らんだ胸ー

寂しくなった股間ー

綺麗な黒髪ー

毛のないつやつやとした肌ー。


「ふぉぉぉおおおおおおおおっ!?!?!?」


彼はー

洋次郎は、

ある日、目を覚ますと女になっていたのだった。


「うおおおおおおおおおっ!」

彼は可愛らしい声で叫ぶ。

今までずっと願っていたことが現実になった。


「う、嘘だろ!?

 ゆ、夢じゃないよな?!?」

美人女性になった洋次郎は

自分の可愛らしい顔をつねくってみるー


”痛い”


「うぉぉぉぉぉぉ!夢じゃねぇぇえええええ!」

可愛い声を部屋中に響かせると

洋次郎は自分の胸を一心不乱に揉み始めた


「ふぉぉおおおおおおおおっ!」

シャツとトランクス姿の美人女性が

狂ったように胸を揉みまくっている。


「やった!やった!やったあああああああ!」

胸を揉み終えると

ガッツポーズをして、

よっしゃあー!と叫びながら

ずかずかとがに股歩きをして

自分の部屋のパソコンに向かう。


パソコンを開くと、

早速ツイッターの画面を開いた。


「自慢してやる…!

 へへへ…自慢してやるぅ♪」


嬉しそうに叫ぶ洋次郎。

こんなに嬉しいことがあるか。

何で女体化したのかは分からない。


けれど、洋次郎は確信していた。

朝も、昼も、夜も、

いいや、寝ている間さえも

女体化したいと願い続けてきた。


神様は、その願いを

ようやく聞き入れてくれたのだろう。


神は、いたー。


”おはよう”

彼は、そうツイートした。


そして、彼は今まで女装に使っていた

セーラ―服を着こむと、

嬉しそうに可愛らしいポーズをして

自撮りをした。


「こ、、これが、、俺… 

 ひゃっほぅぅぅぅぅぅ!」


大声で叫ぶと

彼は堂々と自分の姿を

晒すことができるようになったことに

感謝をしつつ、

写真と共に、ツイートをした。


”本日、女になりました”

とー。


セーラー服姿でポーズを決める

可愛らしい女性。


「やべぇ…やべぇ…!」

すぐに通知の数字が

大変なことになっていく


これはバズったぁ!


洋次郎はガッツポーズをする。


そしてー

”おっといけねぇ”

洋次郎は、思うー

仕事に遅刻してしまう。


いや…


女装の姿を確認するために

いつも使っていた部屋の隅っこに

配置した姿見を見ながら

洋次郎は思うー


”こんなに美人になったんだ”


もう、今までの仕事すら

必要ないかもしれない。

そもそも、女体化したなんて

女体化好きでもないやつらが

理解してくれるはずもない。


今まで勤務していた会社での

勤務は、もう終わりだ。


「と…とにかく…

 とにかく、女として

 街をあるきてぇ!!」


彼は叫んだ。


今までー

女装をしていても街を歩くような

勇気はなかったし

彼にはそれができなかった。


しかし、今は違う。

女装どころか、自分は女になったのだ。


堂々と、街を歩くことができる。


だがー

流石にセーラー服とか

チャイナドレスとか

レオタードとか、

そういう格好で外に出るのは

ハードルが高いし、

何より、これからはこの姿で人生を

送ることになるのだから、

外でおかしなことをするわけにはいかない。


そう考えながら

洋次郎は女装のために集めた服を

色々と物色するー。


そして、色々考えた結果、

ロリっ子なファッションで

外に出かけることにした。


目をひくファッションでは

あるものの、

外を歩いている人もいるし

大丈夫だろうと考えたのだ。


服を着替えて行く洋次郎。

ランニングシャツとトランクスを

脱ぎ捨てる。


「あ…」

洋次郎はふと思う。

流石に女性用の下着までは

用意していなかった。


彼の女装はあくまでも

”外見”だけで満足するものだった。


だから、下着やブラまでは

用意していなかったのだ。


「う~ん…」

洋次郎はわざと可愛らしい仕草をしながら、

考えるー。


まぁ、仕方がない。

ついでに、女性用の下着も購入してくることにしよう、

そう洋次郎は考えながら

トランクスを履いたまま

ノーブラでロリファッションに身を包んだ。


もう一度姿見を見つめる。

「う~ん、何か見たことあるような~」

洋次郎は笑いながら言う。

誰だか忘れてしまったがー

なんとなく、今の自分の顔ー

どこかで見たことがあるような気がする…。


そんな風に思いながら

準備を終えると、

彼は、玄関の扉に手をかける。


心臓が高鳴るー

ドキドキが止まらない。

”女性”として外を歩くのだ。

夢にまで見た瞬間が、

夢ではないー

興奮が、止まらない。


”洋次郎”という名前も

この姿には不要だ。

何か、偽名を考えよう。


花子…いや、違う…

麻由美、詩織、明美、千里…

色々候補がある…

まぁ、それも後で考えよう。

女性らしい仕草の勉強も

これからだー


とにかく、楽しみなことだらけ。


だがー

まずはとにかくこの姿で

外に出てみたいー


とにかくー

女を堪能したいー。

下着を購入して

帰ってきたらエッチをしまくって、

そして、それからー


彼ー

いや、彼女はそんな風に思いながら

玄関から外に飛び出した。


ーーーつけっぱなしの

パソコンのツイッター画面には

大量の通知が来ていたー


リプの内容はー

”炎上”と称するにふさわしい内容だった…。


・・・・・・・・・・・・・


外に出た洋次郎は

さっそく通行人たちの視線を感じた。


「んふふふふ~!

 見てる見てる~」

洋次郎は愉快な気分になる。

こうして、女として堂々と街中を

歩くことができる。

彼にとっては快感そのものだった。


見られているのは

妄想だろうかー

それともロリファッションのせいだろうかー

美人のせいだろうかー。

そんな風に考えながら

彼は、洋品店へと入って行く。


洋品店でも周囲の人々が

こちらを見て、何やらコソコソ呟いている。


「うふふ…♡」

彼は女性らしく笑って見せた。

”見られていること”に快感を感じるー

女性というのは、

こんなにも周囲から注目を

集めてしまうものなのか。


彼は

”あ、胸のサイズわかんねーや”と

呟きながら、とりあえず適当に

下着を大量に買い漁る。

似合いそうなスカートや

おしゃれな洋服も購入した。


レジでは店員たちが

ニヤニヤしながら

会計を続けているのが分かった。


”美人って、こんなにみられるんだなぁ”


洋次郎はそんな風に思いながら微笑む。


”いや、下着こんなに大量に

 買っているからかな”


そんな風に思いながら

洋次郎はご機嫌そうに、

外へと出たー。


ふと、洋次郎はトイレに行きたくなったー


”やべっ!

 女のトイレってどうするんだ?”


そんな風に思いながら

スカートの上から股間のあたりを触る。


「あ…ないんだった」

少しさみしそうに呟くと、

洋次郎は、買い物していた洋品店に戻り、

そして、お手洗いに駆け込んだ。


「おっと!」

一瞬、男子トイレに入りそうになって

しまった洋次郎は慌てて深呼吸をすると、

”今の自分が入るべきトイレ”の入り口に

手をかけた。


そう、今の自分は

女なんだー。


トイレに入る洋次郎。

自分が女子トイレに入っているというだけで

ドキドキするー。

普段は絶対に入れないこの場所。

だが、今は

自分自身が女性として

当たり前のようにトイレに

入ることができるー。


個室から出てきた

若い眼鏡の女性が、

こちらを見ている。

洋次郎は笑みを浮かべて会釈だけしたー


しかし…


「きゃあああああああああああああ!」

その女性が悲鳴を上げた。


「えっ!?」

洋次郎が背後を振り返る。

しかし、背後には誰もいない。


「へ、、変態!」

若い女性が叫ぶ。

どうやら洋次郎のことを

言っているようだ。


「え!?え!?」

洋次郎は鏡の方を見る。


自分におかしな部分が

あっただろうかー。

そんな気持ちに襲われる。


悲鳴を上げた女性は

慌ててお手洗いから飛び出して

そのまま店内の方に戻って行く。


そしてー

ほどなくして警察官が

駆け込んできた。


「--えっ!?ちょっ!?」

洋次郎は混乱したー。


訳も分からないまま

取り押さえられてしまう洋次郎。


「な、なんだ!?なんなんだ!?」

洋次郎は思わずそう叫んだ。


「---話は署で聞く」

警察官が、洋次郎をパトカーの

方に連行していくー


「ちょ!?!?ど、どうして!?

 どうして!?

 わたし、何か悪いことしましたか!?」

洋次郎が叫ぶー


今の自分は女だー

何が悪いのか。

さっぱり分からない。

これが誤認逮捕か…?

洋次郎は、そんな風に思いながら

パトカーに無理やり乗せられてしまうのだった。


・・・・・・・・・・・・・・


夜ー


「どうだ?」

警察官の一人が言うと、

取調室から出てきた警察官が言う。


「ダメですね…

 自分は女だの一点張りです」

若い警察官が言うと、

年配の警察官が

取調室を覗くー。


そこにはー

ロリファッションに身を包んだ

髭面の男が座っているー

晒された生足には、男らしい毛が生えている。


彼はー

どう見ても男だ。

だが、服装は女性そのものー


”女装をした男が大量の女性モノの下着を購入し

さらには、堂々と女子トイレに侵入したー”


洋次郎は、それで、逮捕されたのだった。


「自分のこと、女性だと思い込んでいるようで」

若い警察官が言うと

部屋を覗くのをやめた年配の男性警察官が呟いた


「あいつのものと思われるツイッターのアカウントも

 発見されたー

 いつも、女体化したいとか何やら呟いていたようだな。


 で、今朝、急に”本日、女になりました”とか

 言いだして、女装写真をアップしたらしい」


年配の警察官はやれやれという様子を浮かべている。


「---可哀想なやつだ」

年配の警察官は呟いたー


彼はー

洋次郎は”女体化した”と思い込んでいるだけだったー

洋次郎の目には自分が女になっているように見えているし

声も女の声だと”思い込んでいる”


女体化したいー

したいーという強い思い込みが、

何らかのはずみで暴走し、

彼は自分が女体化したと思い込んでしまったー


彼は、取調室で鏡を見るー。


自分は、どう見ても女だー

彼は、そう自分に言い聞かせるー


「わたしは女よ!」

取調室から

図太い男性の声が響き渡る。


「…~」

呆れた様子で首を振る警察官たち。


「わたしは女よ!ねぇ!」


そう叫ぶ、彼のー

彼が見ている自分自身の容姿は、

彼が、高校時代に好きだった女子生徒の

姿によく酷似していたー



おわり


・・・・・・・・・・・・・・・・


コメント


FANBOX初めての女体化モノでした!


…実際には女体化していないのですが(汗)


女体化モノはまだまだあまり執筆経験が無くて

不慣れですが、今後も定期的に頑張ります~☆

ふつうの女体化も考えてあるので

それはまたいずれ…!


明日は

リメイク「ムスメの身代金X」の③を予定していますー!









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