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仲良しの双子姉妹・麻美と萌愛ー。


しかし、二人は

憑依薬を手に入れたワル二人組の

誠司と隼吾に憑依されてしまうー。


憑依したあとに、”表向きは本人として振る舞うこと”も視野に入れて、

大人しい性格の麻美に、落ち着いた性格の隼吾がー、

明るい性格の萌愛に、短期でしゃべりな誠司がー

それぞれ身体を奪ったー


…はずだったー。

が、直前に妹の萌愛がとある悪戯を提案、

”髪型をいつもと逆”にしたことで、二人は

間違ったほうに憑依してしまい、そのまま欲望ライフを

スタートさせることにー…


★前回はこちら↓★

<憑依>憑依姉妹①~双子~

休日のショッピングモールで仲良く買い物を楽しんでいる 姉妹がいたー 「ーあ、こっちの方が可愛いかな~?  それともこっち????」 可愛い小物類が並ぶ売り場を見つめながら 嬉しそうに姉に話しかける妹ー。 その隣に立っていた姉は、妹と”そっくり”だったー それもそのはず、二人は双子の仲良し姉妹ー 北村 麻美...

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


「ーーーなぁなぁ~絶対お前の方が、”お姉ちゃん”キャラだろ?」


うんざりとした様子でそう呟く姉・麻美ー。


「ーー仕方ないだろー。気付いた時にはもう、お前、

 憑依しちゃってたんだから」


妹の萌愛がスマホをいじりながら呟くー。


”憑依される前”は、いつも明るかった萌愛ー。

だが、今の萌愛は面倒臭そうな表情でスマホをいじっていて、

それだけで別人のように見えるー。


「ーーーは~~……まぁ、でも仕方ねぇかー」

姉の麻美の方に憑依してしまった誠司は

ため息をつくー。


誠司はおしゃべりで、短期な性格のためー”憑依後”、

少なくとも表向きは”本人”を演じるには、

妹の萌愛の方が都合が良かったのだー


「ーねぇねぇ 萌愛~」

麻美の記憶を読み取りながら、麻美の口調で声を掛ける誠司ー。


「ーーーもういっそのこと、”交換”しちゃわない?」

ニヤニヤする麻美ー。


「わたしが萌愛で、あんたが麻美ー

 そう言いきれば、何とかなるでしょ?

 見た目おなじなんだし」


麻美が笑うー。

萌愛のことを”あんた”なんて呼ぶことは絶対になかった麻美ー


記憶を読み取りながら、麻美のフリをしても

所々に誠司の乱暴さが見て取れるー。


「ーーーーはぁ~~~お姉ちゃんはバカだなぁ~」

ため息をつきながら萌愛がそう呟くとー

「双子でそっくりって言っても、バレるに決まってんだろ?」と、

鼻で麻美を笑うー。


「ー俺だって憑依する直前に気付いたんだし、親とか友達は

 すぐに気づくに決まってるー。


 それにーーー

 俺には妹の方の記憶しかないし、誠司には姉の麻美の方の

 記憶しかないんだからー…

 

 反対側のフリをするのは無理があるだろ?」


萌愛がそう言うと、

麻美は「そっか~!」と、笑いながら

「あぁくそっ!しくじったぜ!」と、部屋のぬいぐるみを

突然蹴り飛ばしたー。


麻美の穏やかな雰囲気とー、

麻美の見た目ー

誠司の中身ー

それが混じり合ったかのような奇妙な言動ー


萌美は笑いながら

「学校でキレちゃだめだよ?おねーちゃん!」と、

麻美の肩をポンポンと叩いたー


「分かってるって!そんな簡単にキレちゃったら

 可愛い身体を手に入れたのに台無しだろ?」

麻美がそう言いながら笑うとー

「でも大人しい性格はーーー…我慢できるかなぁ~?」と、

ニヤニヤしながら笑みを浮かべたー。



憑依初日の夜を迎えるー


「ーーあ、お母さん、今日は萌愛とお風呂入ることにしたから~」

何気なくそう呟く姉・麻美ー。


「え?」

母親が一瞬首を傾げたものの、

「たまにはお姉ちゃんと入ろうと思って~!」と、

妹の萌愛も笑うー。


「そ、そう~!ゆっくりね~」

母親は一瞬、疑問を抱いた様子だったが、

仲良し姉妹ということもあってー

それ以上は突っ込んでは来なかったー


お風呂に向かう二人ー


「おいおいー今、こいつらの母親、

 絶対不審に思ってたぞ?」

慎重な隼吾が憑依している萌愛がそう呟くと、

「へへへー疑問に思ったって少しぐらい大丈夫だって。

 憑依されてるなんて、誰も思いやしねぇんだし、

 俺たちにはこいつらの記憶もあるんだからー」と、

誠司が憑依している姉・麻美が言うー


「ーーったく、お前は適当すぎるー」


「ーーお前は、慎重すぎるだろー」


そう言い合いながら、睨み合う二人ー。


だが、すぐにー


「ーーま、いっかー、お姉ちゃんとお風呂~♡」

と、萌愛に憑依している隼吾の方が引いたため、

そのまま喧嘩になることはなくー

二人は姉妹でお風呂を楽しんだー


色々な、意味でー。


・・・・・・・・・・・・・・・・・


翌朝ー


学校に向かう準備をする二人ー。


「ーーははー、ご丁寧にツインテールかよ」

麻美が言うと、萌愛は「いきなり髪型変えたら変でしょ~

ず~っとわたし、ツインテールだったんだからさ~」と、

髪型を確認しながら呟くー


「さすが、慣れたもんだな」

麻美がそう言うと、萌愛は「ちゃんと”記憶”にあるからねっ!」と、

意地悪そうな笑みを浮かべながら自分の頭を指で触るー。


「へへへー、まぁ、そうだなー」

麻美の言葉に、妹の萌愛は「っていうかお姉ちゃんもさ~、

普段は”こいつら”の話し方で話さない~?」と、笑いながら言うー。


「あん?」

麻美が首を傾げると、

「ほら!せっかく姉妹になったんだし、”誰が聞いてるか”も

 分からないだろ?あんま俺、俺とか言ってると、

 面倒ごとになりかねないし!


 ね?お姉ちゃん!」


と、萌美が、ニヤニヤしながら言い放つー


「ーーーふふふふー まぁ~それもそうだねー ふふっ」

姉の麻美は不気味な笑みを浮かべると、

そのまま「髪って案外邪魔くさいんだよねぇ~」と、笑みを浮かべるー


そしてー

萌愛に憑依した隼吾とは対照的にー

麻美に憑依した誠司は、元々の麻美とは違う髪型で、

学校に向かったー


「ーは~この方が楽でいいわー」

姉・麻美はそんな風に呟きながら高校に向かうー。


髪型はストレートからポニーテールに変えたー。

麻美は高校入学後から一度もストレート以外の髪型で登校したことは、

記憶を読む限りなさそうだが、

そんなことはどうでもいいー


「ーこの女は、俺の女だー」

麻美はペロリと自分の唇を舐めながら笑みを浮かべるー。


誠司からすれば、憑依して乗っ取った麻美は

もう”俺の女ー”


どうしようが、自由なのだー。


「ーー麻美~!おはよ~!」

麻美の友達が声を掛けて来て、すぐに髪型に反応を見せるー


「ーーこれからはこうしようと思ってー ふふふ」

麻美の記憶を引き出しながら、そう返事をすると、

「(さァ、俺色の”北村 麻美”に染めていくぜー)」と

誠司は心の中で笑みを浮かべたー。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・


「何か今日、萌愛、元気なくない?」


萌愛の友達ー

ドタキャンした遊園地で待ち合わせしていた千穂が

そう呟くー


「えっ…そ、そうかなぁー?い、いつも通りだよー!」

萌愛が、ニコニコ笑いながらそう呟くー


「え~?いつもはもっとうるさい感じがするのに~」

千穂が笑うー。


「ー(こいつ、いつもどんだけ騒いでるんだよー

 俺にはやっぱり合わないぞー)」


元々寡黙な性格の隼吾からしてみれば

”萌愛の記憶”を読み取っても、萌愛として振る舞い切るのは

難しいー


「わ、わ、わ、わたし、元気だもん!」

わざとハイテンションな振る舞いをして見せるも、

恥ずかしい気持ちが勝ってしまい、顔を赤らめる萌愛ー。


「ー(だ、だめだー…やっぱ俺ー

 姉貴の方に憑依したかったなぁー…

 誠司のやつなら、こいつみたいな明るい子も苦労しないだろうしー)」


萌愛が表情を暗くしていると、

千穂「だ、大丈夫ー?」と、さらに心配そうな表情で

萌愛のほうを見つめて来たー


「うっ… ぁ!?大丈夫大丈夫ー!」

萌愛は、そう言いながら逃げ込むようにして女子トイレに駆け込んだー


数々の悪事を、誠司と共にこなしてきたはずなのにー

何故か、堂々と女子トイレに入ることに背徳感を感じたー


「ーい、いやー俺はー

 わ、わたしは今は北村 萌愛なんだし!!

 何も悪くないし!!!」


自分に言い聞かせるようにして、萌愛は

ふと鏡を見つめると、

戸惑って顔を真っ赤にしている萌愛の姿が目に入ったー。


「ーーーな、なんていう顔してるんだー…!

 平常心ー平常心ー」

自分にそう言い聞かせながら、何度もそう呟いて

深呼吸すると、ようやく気持ちを落ち着けた萌愛は、

静かに女子トイレの奥の方に向かってため息をついたー。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


考えるより身体が動くタイプでー

おしゃべりで切れやすい誠司は、

大人しい姉・麻美の身体を”自分色”にアレンジしていくー。

元の麻美のことなどお構いなしー。


誠司が言うには、

”憑依なんて分かりはしないー。多少変わろうが周囲も次第に慣れる”

とのことだったー。


一方の、思慮深く、物静かなタイプの隼吾は

”できる限り萌愛に近い振る舞い”を外では心がけながら

素の自分を出すのは”プライベートな時間”だけにとどめていたー。


「ーーお姉ちゃんさぁー…いきなり豹変しすぎでしょ?」

萌愛が苦笑いしながら言うと、

「そう?いいじゃない別に~

 わたし可愛いんだし、おしゃれしてこそ有効活用だよ~ ふふ」

と、麻美は茶色に染めた髪を触りながら笑うー。


ネイルもするようになりー、

私服も先日、ほとんどを捨てて、誠司好みの派手なものに買い替えたー。


「ーほら、この絶対領域とか、エロすぎじゃんー?

 今度、先輩とも遊ぶ約束したしー」


早速男遊びも始めたようで、

もはや”大人しいお姉ちゃん”の面影はないー。


「ーはぁ~すっごいなぁ~誠司ーいいや、”お姉ちゃん”はー」

萌愛は笑いながらスマホを操作するー。


「ーーお前もさ~好きにすればいいじゃん」

麻美が素の自分を出してそう言うと、

萌愛は「ーまぁ、わたしはわたしで”萌愛”を演じるのが

楽しくなってきてるし、これでいいの!」と、笑みを浮かべたー。


萌愛に憑依した隼吾はー

”萌愛を忠実になぞる”生活にゾクゾクと興奮していたー。


「ーーまぁほら、萌愛ちゃんの全てを奪い取った感じがして

 ゾクゾクするしさー」


萌愛はそう言うと、麻美は「へへーさっすが”わたしの妹”」と

笑みを浮かべながらー

「ーーお互い、ゾクゾクを楽しもうね?」と、

顔を萌愛に近付けて不敵な笑みを浮かべるー。


「ーうん!ふふふ♡」

萌愛も不敵な笑みを浮かべるとー

二人はそのまま姉妹で嬉しそうにキスをしたー


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


数日後ー


「そういや、こいつ、”彼氏”いたんだなー」

姉の麻美が髪を面倒臭そうにいじりながら呟くー


「え?そうなの~?お姉ちゃん、彼氏いたんだ~」

妹の萌愛はそう言いながら、少し上を向くと、

萌愛の記憶を探るー。


「あ~~~~…確かにいたみたいー」


記憶を読み取れる、とは言え、

”思い出そうと”するような、そんな仕草をしないと

いちいち細かい部分までは思い出すことはできないー。


”お姉ちゃんの彼氏”と、思い浮かべてみて

初めて”お姉ちゃんに彼氏がいたんだ”ということを理解する萌愛ー。


「ーま、今日、振ってやったけどなー」

麻美がニヤニヤしながら自分の爪を見つめているー


最近は、ネイルにハマってるようだー。


「えぇ?別れたの!?」

萌愛が思わず笑うー。


「ーだって”俺が憑依してるんだから”こいつは

 ”俺の女”だぜー?

 それなのに彼氏がいるって、

 なんか浮気されてるっていうかー、そんな気分になって

 なんかムカつくしさー」


麻美がそう言いながら自分の身体を触るー


「ーーへ~…っていうかさ、お姉ちゃんーいいや、誠司さ、

 いまだに”俺の女”って感覚なの?」

萌愛が笑うー。


「ーん?」

麻美が言うと、

萌愛は「俺はさーもう、この女”わたし”って認識なんだけどな?」と、

久しぶりに隼吾本来の口調で話すー


「ーはは、それはまぁ、考え方の違いだろー?

 俺はあくまで俺であって、この女は入れ物みたいな

 そんな認識だからさー」

麻美はそう言うと、自分のネイルを見つめながら笑みを浮かべるー。


麻美に憑依した誠司は、あくまでも

麻美は自分の入れ物的な存在でー

”自分”と”麻美”は切り分けて考えているー。

だから、麻美は”わたし”という認識ではなく、

麻美は”俺の女”という、あくまで所有物のような認識をしているー


逆に、隼吾の方は、萌愛に憑依した以上、

”俺は萌愛だ”という認識をしているー。

だからこそ、”わたしは萌愛”だと思っているし、

自分は隼吾であり、萌愛だと思っているー。


同じ姉妹に憑依しても、二人の認識には差がありー、

行動にも差があるー。


「ーーまぁ、どっちでもいいじゃねぇかー

 ”姉妹”仲良くー

 これからも楽しもうぜ?」


随分派手になった麻美がそう言うと、

萌愛は「うん!そうだね」と、笑みを浮かべたー。


「ーってかさ、髪、邪魔なんだよなー

 俺、ショートの方が好きだし、バッサリ切るかー」


麻美が、自分の髪を触りながら言うと、

萌愛は「え~わたしは長い方が好きだからこのままだよ~」と、

ツインテールを触りながら嬉しそうに笑ったー


「ーへへー俺はこいつをどんどん俺好みに変えていくぜー」

麻美はそう呟くとー、後日、長かった髪を容赦なくバッサリと

切って貰いー、髪型をボブに変えたー。


「ーーわ~!お姉ちゃん!新鮮な感じでゾクゾクするね!」

萌愛がそう言いながら笑うー。


麻美は「だろ?”俺色のわたし”に変えていくこの感じもゾクゾクするぜ」と、

ニヤニヤしながら、茶色に染まった髪を触るー。


「ーーだな!

 まぁ、俺は当分ツインテールだし、俺はロングの方が好きだから

 バッサリ行くことはないけどなー」


妹の萌愛がそう言うとー、

麻美は「こうして一緒にいれば、両方楽しめて2倍お得だしな」と、

笑みを浮かべたー


すっかりー、欲望に染まってしまった姉妹ー


憑依される前と同じく、二人は仲良しー。

けれどー、その絆の形はもう、元には戻らないー。



そしてー


「ー麻美、最近、何か変じゃないー?

 この前も言ったけどー…なんかあったの?」


麻美の友達の一人が、

誠司が麻美に憑依してから、何度もしつこく”心配”してきているー。


まぁー

それもそのはずー、

麻美がこんなに変われば心配する気持ちは分かるし、

”麻美”の記憶を読む限り、この子がとても仲良しだったのも分かるー


だがー


「ーーうん、心配しなくて大丈夫だってば~」

笑う麻美ー。


それでも食い下がる友達ー


「ーーー大丈夫だって~~~」

麻美はなおも笑いながら返事をするー


なおも、友達は心配の言葉を投げかけるー。


「ーーーは~~~~~~~…いい加減うぜぇな」

”キレやすい”誠司は、しつこい友達に、ついにキレてしまったー


「え…」

戸惑う友達ー


「ーーどうしようがわたしの勝手だろうが!!!

 大丈夫大丈夫うるせぇんだよ!クソ女!」


麻美は鬼のような形相で友達を怒鳴りつけると、

そのままその子の椅子を蹴り飛ばして

教室から立ち去ってしまったー。


あまりの麻美の”キレ”方にー

友達も、クラスメイトも戸惑うことしかできなかったー。



③へ続く


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


コメント


憑依姉妹の第2話でした~!★

好き勝手に憑依ライフを堪能されてしまう姉妹…


続きはまた次回デス~!

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