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ある日の朝、唐突に女体化してしまった男子大学生・正樹。


最初はすぐに男に戻れると思っていたし、

最初は暇つぶしのつもりだったー。

”寧音”を名乗り、女として親友の義弥をネット上で揶揄うー。


そんな”イタズラ”は、やがて思わぬ方向に進んでいき、

何年経過しても男に戻ることはできず、やがて義弥との関係は深まりー

ついには恋人同士になり、結婚までしてしまったー…


だがー、

結婚後も予想外の事態は続くー。


義弥は結婚後に豹変して”DV”を始めたのだったー…。


☆前回はこちら↓☆

<女体化>女になって親友を揶揄ってみた③~未来~

ある日の朝、突然女体化してしまった男子大学生の正樹ー。 最初は”すぐに元に戻れるだろう”などと考えていた正樹は、暇つぶしとして 軽い気持ちで”寧音”と名乗り、ネット上で親友の義弥に話しかけて、 ”偶然知り合った女”を装い、 いつも楽しんでいたオンラインゲームを楽しんだー。 しかしー、正樹の予想以上に”元に戻...

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「ーーゲームは上手でも、他は何もできねぇんだな!この役立たず!」


結婚後の義弥は”豹変”したー


確かに、正樹は”元男”だー。

それも数年前までー、大学生の頃まで男だったのだー。


だからー”女性”として振る舞っても、やっぱり限度はあるー。


今では確かに”女”としての生活にもすっかり慣れたー。

けれど、やっぱり”男”を約20年”やってきて、

”女”はまだ数年だー。

年季が違うー。


義弥の望むような”妻”にはなれていないかもしれないー。


だが、それでもやれることは必死にー


「ーーーご、ごめんってばー…

 お、落ち着いてよー」

女体化した正樹は、すっかり女性としての偽名”寧音”としての

振る舞いも自然に出るようになっているー。

流石に数年間も女として振る舞っていれば

そのあたりは、慣れて来るものだー。


しかしー


「ーーーケッ!バカ女が」

義弥がそう言いながら、不機嫌そうに晩御飯を食べ始めるー。


結婚後ー

義弥は変わったー。


大学生の頃、女体化して結局元に戻れずー

大学もやめて、”正樹”として生きていくことは諦めて

”寧音”という偽名を名乗りながら生きて来たー


義弥とは、オンラインゲームを通じて親しくなり、

実際に会うようになって、

まさかの恋人同士になりー、そして結婚に至ったー。


女体化したせいで、心まで”女”になったのか、

義弥に対して本当に恋愛感情も芽生えてしまったのだー。


がー

今は、連日”DV"とも言えるような

暴力が続いているー。


言葉の暴力だけではないー

実際の暴力もあるー。


「ーーーーー…」

そしてー

そんな日々が続き、今日、正樹はついに”限界”を迎えようとしていたー。


「ーーーー…いい身分だなー…義弥ー」

”寧音”としてずっと振る舞っていた正樹ー。

男に戻れない以上、偽名を使い、女として生きていくしかないし、

今更”俺は正樹なんだ!”と言えば混乱を招くー。

だから、このまま一生、そのことを隠して

生きていくつもりだったー。


だがー、もう限界だったー。

義弥の横暴な態度に、もうこれ以上我慢はできなかったー。


”言うしかない”

そう、思ったー。


”この身体”じゃ、義弥を仮に殴り倒したとしても

反撃される可能性が高いしー

それをするぐらいならー

まだ”事実を打ち明ける”方が、良い方向に解決する可能性が高いー、と

正樹はそう考えたのだー。


「ーーーあ?」

義弥がビールを飲みながら不満そうに、顔を女体化した正樹の方に向けるー。


「森田正樹ー…覚えてるか?」

女体化した正樹ー”寧音”の口調が急に変わったことに

義弥は少し驚きながらも、

「ーーも、も、森田?」と、表情を歪めるー


「ーな、なんで寧音があいつのことー」

と、困惑した表情を浮かべながらも、

「ーいや、まぁ、知ってるけどーそれが何なんだよ!」と、

苛立ちを再び露わにするー。


「ーーー森田正樹が今、どこにいるか知ってるー?」

女体化した正樹が言うー。


その言葉に、義弥は困惑した表情を浮かべたー


義弥からすればー

”親友だった正樹は突然失踪したー”状態だー。


正樹が女体化して以降、正樹は風邪を理由に

大学を休み続けー、

”もう男に戻れない”と思い、女体化した状態=”寧音”として

生きていくことを決意してからは、

そのまま”消息を絶った”ー。


もう戻れないのであれば、”正樹”として

連絡を取り続けることにも意味がなくなるし、

自分自身にも未練が残ってしまって前へは進めないー。


もちろん”正樹の部屋に住んでいた”ため、色々大変だったが

それらを何とか乗り越えてー

女体化した正樹は”寧音”としてここにいるー。


しかし、そんなことを知らない義弥からすれば

”大学時代の親友・正樹は急に失踪してそれっきり”の状態だったのだー。


「ーーあいつはー…俺が大学時代に失踪してー…

 それっきりー」


義弥がそう言いながら、”寧音”のほうを見るー。


「ーお、お前まさかー、あいつの失踪に関係してるんじゃー…!?」

義弥が表情を歪めるー。


正樹は、そんな義弥のほうを見つめながら口を開こうとすると、

「そ、そういえばー…お前と初めて出会ったのー…

 あいつが大学に来なくなってすぐだったようなー…」と、

さらに険しい表情を浮かべる義弥ー


「ま、まさかお前ー…正樹をー…あいつを…こ、殺しーー殺したのか?」


”親友の正樹が女体化した”などとは夢にも思わない義弥が

そう叫ぶと、途端に怯えたような表情に変わるー。


しかしー、正樹は首を横に振ったー


「ーずっと黙ってようと思ったのにー

 もう、”元に戻れない”なら、このまま女としての人生を

 受け入れようとしていたのにー」


正樹は悔しそうに小声でそう呟くとー


「ーー俺がその森田正樹なんだよ!!!義弥!!!」

と、女の声で叫んだー


「ーーーは… はぁっ!?」

義弥が戸惑いの表情を浮かべるー


「ーお前…わ、訳の分からねぇことをー!」

義弥がそう叫ぶと、

正樹は、”義弥と正樹しか知らないであろうこと”を

たくさん口にしたー。


主に、大学時代に二人がハマっていてー

女体化した正樹=寧音との”出会い”のきっかけにもなった

オンラインのアクションRPGの話題ー。


「ーーーー…~~~~」

顔色を真っ青に変えて、正樹のほうを見つめる義弥ー


「ーー最初は彼女がいたことがないお前を揶揄ってやろうと思って

 声を掛けてーすぐに男に戻るつもりだったのにー

 男に戻ろうと思っても、戻れねぇんだよ!


 俺だっていつまでも女でいたくなかったし、

 生まれ育った性別でいたかった!

 なのに、こうなっちまったんだよ!」


興奮した様子で正樹がそう叫ぶと、

義弥は「え…え…え? お、落ち着けってー」と、

戸惑いの表情を浮かべるー


「何しても元に戻れねぇからー…

 仕方なく女として生きて行こうと思ってー


 それでーーー…

 そうしてるうちに、ホントにお前のこと好きになっちまってー

 じゃあーーー…結婚を考えてもいいかってなってー、

 辛いけど、もう男に戻れない現実を受け入れたのに

 その結果がこれかよ!

 ふざけんなよ!」


”ずっと”女性として振る舞ってきた

女体化した正樹の怒りの言葉に、さっきまで調子に乗って

DVをしていた義弥が「い、いや、待てっ!」と慌てた様子で叫ぶー


義弥にも分かるー。

目の前にいる”寧音”の、今の喋り方ー、雰囲気はー

”正樹のものである”とー。


「ーーえ… いや、あ、頭の理解が追い付かねぇー…

 え…えっ!?えっ!?えっ!?」


義弥がそう叫ぶとー


「ーだからー、俺が森田正樹だって言ってんの!」

と、義弥に対して壁ドンをしたー


「ーひぇっ!?」

義弥は情けない表情でそう叫ぶと、

正樹はうんざりした様子で「いいから座れよ」と、

テーブルのほうを指差したー。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


「ーーーー…マ…マジかー………」

義弥は、今までずっと”正樹とは関係のない女”だと

思っていた”寧音”が、女体化した正樹だと知り、

しょんぼりとしていたー。


「ー最初は揶揄う目的だったけどー

 ちょっと前まではホントに好きになってたしー

 俺が俺だってことは、ずっと黙って墓まで持ってこうとしてたー


 お前だって、結婚した女が、

 ”女体化した俺”だなんて知りたくなかっただろ?」


女体化した正樹がうんざりした様子で言うと、

義弥は「ーーー…あぁ」と、しょんぼりした様子で呟いたー。


「ーあぁ、じゃね~よ!お前が調子こいてDVすっから

 こうやって本当のこと言う羽目になったんだろ!


 ってかお前そんな奴だったのかよー

 全くふざけやがってー

 俺じゃなかったら、どうなってたかー」


正樹が髪を触りながら不機嫌そうに叱りつけると

義弥は「ーーつ…ついー…」と、頭を下げて謝罪したー


「ーついじゃねーよ!ついでDVされちゃたまんねぇよこっちは!」

正樹がそう言うと、深くため息をついてから、

「まぁ、俺もーー女体化した直後にお前を揶揄おうと考えたのは

 悪かったよ」と、謝罪の言葉を口にしたー。


「ーーーーー…ホントに、男に戻れないのか?」

義弥が言うー。


「ー戻れるんだったらとっくに戻ってるよー

 戻れないから、こうして女として生きてくしかなくなったんだろ」


正樹の言葉に、義弥は「そっかー…」と呟きながら

首を横に振ったー。


だがー

幸いなことに、義弥は正樹の話を信じ、

”2度とDVみたいな行為はしない”と、固く約束してくれたー


「ーー悪かったーーー」

義弥が女体化した正樹に手を差し出すー。


そんな手を見て、正樹は「ーー…まぁ…俺も悪かったよー揶揄ってー」と、

義弥の差し出された手を握りー、

固い握手を交わしたー。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・


翌日ー


正樹はため息をつきながら起きるー。


もう、義弥の前では”寧音”として、女として

振る舞う必要はないー。


だが、昨日ー、事実を打ち明けてからは

義弥はものすごく戸惑っている様子だったし、

正樹自身も、ここ何年も”女性”として義弥に接してきたため、

今更”俺は正樹だ”と打ち明けてー、

”親友”の接し方に戻すのは、違和感もあったし、

今後、どう接していいのか、正直分からなかったー


義弥は義弥で”DV"を繰り返していたことに

とても申し訳なさそうにしていたからー

とりあえず暴力的なものは止まるとは思うー。


しかしー


”ってか、相手が俺だったから暴力をやめるとかじゃなくて

 最初からやるなよなー”


呆れ顔でそう呟く正樹ー


その時だったー


「ーーーは…??????」

何の疑問もなく、朝、目を覚まして洗顔でもしようかと

洗面所の方に向かっていた正樹はー

ふと、鏡が視界に入り、驚きの声を上げたー


「ーえっ!?!??!?!?えっ!?!?!?!??!」


それはー、正樹にとって”衝撃”の出来事だったー。


「ーな、、な、、なんでーー…!?」

正樹がそう驚きの声を上げていると、

自分の部屋から出て来た義弥が「どうしたー?」と、言葉を

口に仕掛けて、

正樹と同じように、驚きの表情を浮かべたー


「ーーうおおおおおお!?!??!?!?

 お、男に…も、戻ってるぅ!?!?!?!?!?!?」


正樹がそう叫ぶと、

義弥も「な、な、なんで急に!?!?!?!??」と

困惑の表情を浮かべたー


・・・・・・・・・・・・・・・・・・


正樹と義弥は、情報を整理してー

”何年も女体化したままだったのに、急に元に戻った”理由を

あれこれ考えていたー


そしてー


「ーーお前ー…”女になったこと”を打ち明けたの、俺が初めてか?」

義弥がそう言うと、正樹は「あぁ…そうだけどー」と頷くー。


「ーーー…”それ”じゃないか?」

義弥の言葉に、正樹は「何が?」と首を傾げるー


「ーお前が男に戻れた理由だよー…

 昨日だって”俺に本当のことを打ち明けた以外”

 いつもと何か変わったことしてねぇだろ?」


義弥のその言葉に、正樹は「ーあ…」と、呟くー。


確かに、”女体化”のことを打ち明けたのは、

昨日が初めてでー、それ以外は特に変わったことはしていないー


どうして女体化したのかも分からないがー、

もしかしたら”誰かに女体化のことを打ち明ける”のが、

元に戻る条件だったのかもしれないー


「で、でも、もし”打ち明けた”ことで戻れたんならー…

 女になった最初の日に誰かに言ってりゃー…

 すぐ元に戻れたんじゃー?」


正樹がそう言うと、義弥は「確かに…そうかもな」と、

苦笑いのような表情を浮かべたー


「ーんだよまったく!!!!

 また仕事も変えないとダメだし、

 急に戻るなよなぁ~」


正樹が、困惑の表情でそう叫ぶー。


”数年間失踪していた扱いの正樹”

急に男に戻ったことで、また仕事も、義弥との関係も、

何もかも色々と面倒なことになるー。


だがー

それでもー

”やっと元に戻れた”正樹はどこか嬉しそうだったー


・・・・


・・・・・・・



しかしー

正樹は知らないー


”まだ”正樹は気づいていなかったがー、

男に戻る少し前に、正樹は”妊娠”してしまっていたー


女体化した状態で”妊娠”しー、

そのまま男に戻った正樹ー。


”妊娠したまま”男に戻った正樹が

どうなるのかは、誰にも分からないー。



おわり


・・・・・・・・・・・・・・・・・


コメント


バッドエンドは回避(?)エンドでした~!☆

でも、なんだかこの先の人生、

とっても大変そうな気がしますネ~笑


お読み下さりありがとうございました~!

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