<憑依>俺は俺に馬鹿にされた③~屈辱~ (Pixiv Fanbox)
Content
周囲の人間を愚民と見下す男子高校生の達彦は、
自分を振ったクラスの人気者・彩菜に、
兄から貰った力を使い、”自分の分身”を憑依させたー。
達彦の分身に憑依された彩菜は思考も行動も、達彦そのものになりー、
達彦の本体は、そんな”俺”になった彩菜と欲望の日々を送るつもりだったー。
しかしー、
彩菜になった達彦の分身は
”自分の本体”をも見下し始めたー。
”俺のほうが元の俺よりも優秀なんだよー”
とー。
★前回はこちら↓★
<憑依>俺は俺に馬鹿にされた②~反抗~
自分以外のクラスメイトたちを見下している 男子高校生・達彦。 そんな性格であるが故に親しい友達もいない彼ー。 だが、そんな彼が”唯一認める”クラスメイトがいたー。 その相手は、クラスの人気者である彩菜ー。 達彦は、ある日、彩菜に対して大胆にも告白するー。 ”当然、振られることなどない”と信じてー。 しかし、...
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「ー俺の方が、元の俺よりももっと優秀なんだよー」
自分の分身にー…
彩菜に、そう言われた達彦は、帰宅してからも
その言葉が頭の中から離れなかったー
「ーーーーくそっ…調子に乗りやがってー
俺の分身のくせしてー…」
達彦は怒りの形相を浮かべながら
部屋で一人、そう呟くー。
確かに彩菜に憑依した分身の言う通り、
可愛さ、エロさ、人気者の立場ー、
あらゆるものを、分身は手にしたー
けどー、
”分身は所詮分身”なのだー
「ー俺がいなきゃ、お前なんて存在することもできなかったくせにー…」
達彦はイライラしながら小声でそう呟くー。
もちろん”自分自身”であるからこそ、
もしも自分が彩菜に憑依していたら
やはり同じことを言うとは思うー。
その点は、理解できるー
しかしー
あいつは分身であり、分身には本体を楽しませる”義務”が
生じるのだー。
「ーーー…くそっ…ムカつくー」
達彦はそう呟くとベッドに倒れ込んで、
不愉快そうにそのまま天井を見つめたー。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「ーーやっぱ、別れようぜ」
翌日ー
学校に登校すると、彩菜から呼び出されて
達彦はそんなことを言われたー
「ーーー…は…??? な、何で?」
達彦は、あまりの衝撃に言葉を吐き出すのも
やっと、という状態になってしまうー
ニヤッと笑う彩菜ー
「お前も俺なら分かるだろ?
確かに最初は、”俺同士”で付き合おうと思ったー
けど、俺に何のメリットがあるー?」
彩菜はニヤニヤしながらそう言うとー
「確かに頭はイイし、俺は優秀だー。
けど、こうして美少女になった俺が
俺の本体と付き合って、何のメリットがある?」
と、言葉を付け加えるー
空き教室の壁に寄りかかって腕組みをしながら
見下すように微笑む彩菜ー。
「ーメ…メリットー…
ーーお、お前が俺なら分かるだろ!」
達彦はそう言い返すー。
そして、感情的になって言葉を続けるー。
「ー俺が彩菜と付き合いたかったのはお前も知ってるだろうしー
こうして、彩菜が”俺”になったならー
エロいことも色々しまくりたいー…!
そんなに可愛いんだから、色々ヤリたいのは当然だろ!?
それがメリットだよ!」
達彦がそう叫ぶと、
彩菜は「ー”お前の”な」と、笑いながら言うー。
彩菜は壁から離れると、達彦の周りを歩きながら言うー。
「ーーもちろん、俺は”お前”だー
俺はお前から生まれた分身だから、お前の考えてることは分かるー
彩菜になった俺がお前と付き合って
お前と色々遊べば、確かにお前は嬉しいし、
気持ちイイだろうさー
でもーーー
”俺”からすりゃ、メリットがないー」
彩菜になった達彦の分身は笑うー。
「ー考えて見ろよー
”俺”が女だったらー、”俺”と付き合いたいと思うかー?」
彩菜は問いかけるー。
もしも自分が女だったら、”達彦”という人間と
付き合いたいかどうかー、と。
「ーーーー…ーーー」
達彦は表情を歪めるー。
確かに、”自分が女”だったら達彦と付き合うメリットは
正直、”ない”のだー。
特にイケメンなわけでもないー
別に金を持っているわけでも、社会的地位があるわけでもないー。
彩菜ぐらいの美少女なら
もっとイケメンも狙えるし、女の子同士で付き合うことも
できるかもしれないし、
”達彦を選ぶ理由”がないのだー。
「ーーー……」
だが、死んでも”確かにそうだな”とは言えない達彦ー
「ーーーなんだよー 答えられないのか?」
彩菜はそう言うと、馬鹿にしたようにして笑うー
「ーーお前が、”彩菜”になったら、
お前は”俺”と付き合いたいと思うのか?
思わねぇよな?」
彩菜が脅すような口調でそう言うと、
達彦に顔を近づけて微笑むー
「ーちゃんと、答えろよー」
彩菜の顔が目の前に来たことにドキッとしながらも
達彦は悔しそうに彩菜を見つめることしかできないー
確かに、もしも自分が”分身”の方の立場だったらー
彩菜の身体をゲットした立場だったらー
”俺の本体”と付き合いたいか、と言われるとー…
「ーーークククーーー
答えられないのか?
いやぁーこの身体になってみて、初めて分かったぜー
”俺も愚民だった”んだなー」
挑発的に微笑む彩菜ー
「ー…っっ…調子に乗るなよ!分身の癖に!」
達彦がそう叫ぶと、彩菜は「ーへへ」と、笑いながら
達彦のほうを見つめるー
「ーわたしはーこ~んなに可愛いの♡」
彩菜の口調で言葉を発しながら
身体を自慢するかのようにクルクルと回って見せる彩菜ー。
「ーー分身か、本体かなんて関係ないー
俺のほうが、お前より可愛いし、エロイしー、
立場的にも色々できる立場だー。
”わたしのほうが”、全てにおいて、上なんだよ?」
彩菜はそれだけ言うと、
「ーまぁ~…お前の気持ちも分かるぜ?
俺がお前の立場だったら”分身の癖に”って思うしー、
少しぐらいヤラせろよ って思うもんなー
だからこうしよう」
と、言葉を続けるー
彩菜を睨みつけながら、達彦が先の言葉を待っていると、
彩菜は「ー”彩菜女王様お願いしますー”って、お願いしたらー
週に1回ぐらいなら、何でもシてやるよー」と、
見下すような口調で囁くー
「ーーーふざけるな!!!!
本体は俺だぞ!!!
分身のお前は、俺を気持ちよくするのが役目だぞ!
俺の彼女になって、俺を楽しませるのがお前の役目だ!!」
達彦は怒り狂ってそう叫ぶー。
しかしーーー
「あっそ」
彩菜はそれだけ言うと、
そのまま空き教室から立ち去って行こうとするー
「ーー…じゃあ、俺は俺だけで楽しむからー
お前は好きにしろー
あ~あ、わたしに頭を下げれば
週に1回ぐらいは遊んでやったのにー
合理的な判断ができないなんてー
”俺の本体も愚民だったんだなー”」
クスッと笑うとそのまま立ち去っていく彩菜ー
「ーーくっ…く…ぶ、分身の癖にー」
達彦は怒りに震えるー。
「ーー分身の癖に調子に乗りやがって!!!!!」
達彦は一人残された空き教室で、大声でそう叫ぶと、
不機嫌そうに、近くの机を蹴り飛ばしたー。
・・・・・・・・・・・・・・・・・
教室に戻る達彦ー
彩菜がクラスの他の女子と話しながらー
イヤらしく身体を密着させて、ニヤリと笑みを浮かべているー
そうだー
”彩菜の身体”を手に入れた”俺”からすればー
”俺なんかに用はない”んだー。
達彦は、イヤでもそう理解できてしまうー。
”彩菜に憑依している”のは、
自分の分身だー。
”分身の立場に立って考えてみる”と、
奴の行動には全て納得できてしまうしー
やはりあれは”俺”なんだ、と
イヤでも分かってしまうー。
「ーー…くそっ…どうするー」
達彦はそう呟きながら、授業中も
なんとか”分身に憑依された彩菜”を自分の思い通りに
しようと考え始めるー
帰宅してからも、何度も何度も
頭の中でいろいろなシミュレーションをする達彦ー。
そんな中ー、
兄の誠一が「死んだ魚みたいな目をして、どうしたんだ?」と
声を掛けて来るー。
「ーー俺の分身がー…
彩菜に憑依した俺の分身がー!」
そう叫ぶと、達彦は分身と揉めていることを
兄の誠一に愚痴を吐き出すかのように伝えたー
「ーははははははっ!
そうなっちまったかー。」
誠一は面白そうに笑うとー
「ー仕方ねぇよ。諦めな」とだけ呟いて
そのまま自分の部屋に戻っていくー。
「ーー諦めるだってー?
分身ごときに馬鹿にされたまま、引き下がれるか!」
達彦はそう叫ぶと”力”なら、俺の方が上だー、と考えるー。
達彦はそこそこ運動ができるー。
華奢な彩菜に”力”で負けるとは思えないー
「ーそうだ…分身の癖に生意気なあいつを
力で押さえつけてやるー!」
”名案が浮かんだ”と言わんばかりに嬉しそうに笑う達彦ー
だがー
すぐに達彦は表情を曇らせたー
”分身の立場”になって、
達彦が”実力行使した場合”のことを考えたのだー。
”きゃああああああああああああっ!”
わざとらしく悲鳴を上げる彩菜ー。
彩菜に憑依した分身は、彩菜の記憶も持っているー
”彩菜”のふりをして、一方的に達彦を悪者に
することもは、たやすいー
”自分が分身の立場なら”そうするー。
と、いうことはー
相手も”俺”である以上、ほぼ確実にそうしてくるー
「くそっ!!!!」
達彦は”彩菜の身体を手に入れた俺”に勝つ方法が
どうしても浮かばず、不機嫌そうにそう叫んだー。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「ーーーおはよ~~~~
今日はいい天気だね」
”普通の女子”を振る舞いながら
声を掛けて来る彩菜ー。
「ーーー…」
達彦は歯ぎしりをしながら、彩菜のほうを見つめるー。
「ーー昨日さー…
バニーガールの格好してみたんだけど、滅茶苦茶エロかったぜ?」
小声で囁いてくる彩菜ー
「ーくそっ…なんでー…なんでお前だけー」
歯ぎしりをする達彦ー
「ーククク…悔しいよなぁ…
俺に土下座して、しもべになったら、見せてやってもいいんだぜ?」
彩菜が馬鹿にするような口調でそう呟くー。
ギリギリと歯ぎしりをしながら、思わず彩菜の華奢な腕を
ガッ!と掴んでしまう達彦ー
「ーーー!」
少し驚いたような表情を浮かべながらも、彩菜は笑うー。
「ー分かってんだろ?
”俺”なら、もし力づくで何かされそうになったら
どんな手段に出るか?」
彩菜がニヤァ、と笑みを浮かべるー
身体は彩菜のものだが、その”イヤらしさがにじみ出ている”笑みは
達彦が浮かべるような笑み”そのもの”と言えたー。
「ーーー”女の子”の立場を武器に、俺を陥れるんだろー?」
達彦が悔しそうにそう言い放つと、
彩菜は笑みを浮かべながら「そうだよー」と、囁くー
「ーわたし、か弱い女の子だもんー
今、ここできゃあああああ!って言いながら涙目で
逃げ出したらー
どうなるか、わかるよね?」
彩菜の口調をイメージしたような言葉遣いでそう言うと、
突然低い声を出して「分かったら、その手を放せよ」と、
冷たく言い放つー。
「ーーく……うぅ…」
怒りのあまり、達彦はうめき声を上げながら
彩菜から手を離すと、
悔しそうに「分身のくせにー」と、言い放つー
「ーー分身の俺が、お前を越えたんだー
この身体を手に入れてなー」
彩菜は自分の身体を嬉しそうに触りながらそう言い放つと、
「ーでもまぁ、俺だって”俺”を楽しませてやりたい気持ちはあるんだー」と、
ニヤニヤしながら言うと、
「気が変わったらいつでも”彩菜女王様ー”って俺に跪きなよ」
と、言いながら立ち去っていくー
「ーくそっ…!俺を馬鹿にしやがってー!!!
ーーー俺の分身のくせに!分身のくせに!!!」
悔しそうに何度もそう叫ぶ達彦ー
そんな達彦のほうを、振り返ると、
彩菜は見下すような目つきで、達彦を見てからー
「ーーーーーぷぷっ」と、心底馬鹿にするような笑みを浮かべて
そのまま立ち去って行ったー
”勝てない”
達彦は、そう思ったー。
相手はー
”俺と同じ思考”を持つ分身ー。
違いはー
”俺の身体”か、”彩菜の身体”かー
だけー。
「ーーーー…勝てない…」
歯ぎしりをする達彦ー
”彩菜の身体を持つ俺”に勝てないー。
達彦は、どんなにどんなに頭の中で”計算”しても、
”彩菜の身体を持つ自分”に勝つ方法を
見つけることができなかったー。
「ーーーーくそっ……くそっ…くそっ…!」
確かにー
”彩菜になった立場”で考えればー
自分と付き合うメリットは少ないー
”俺の本体だからー”と
楽しませてやるような性格ではないことは、
自分がよく分かっているー。
「ーーーー………」
ダメだー
勝てないー。
達彦は、そう思いながら、頭を抱えたー。
そしてー、
その翌日ー
「ーーー彩菜女王様ー…」
空き教室に彩菜を呼び出した達彦は、
悔しそうにしながら、そう言葉を呟いたー
勝ち誇った笑みを浮かべる彩菜ー
「ーへへ…ようやく俺の言う通りにする気になったかー
さすがは”俺”ー
どうやっても、この女の身体を持つ俺には勝てないってー
分かったみたいだな?」
彩菜はそれだけ言うと、
机の上に飛び乗って、足を差し出したー
「ーーわたしに忠誠を誓う証としてー
わたしの靴を舐めなさいー?」
笑う彩菜ー
睨む達彦ー
「ーーー舐めればーーー
俺を楽しませてくれるって、約束するかー?」
達彦が泣きそうになりながらそう言い放つー。
彩菜は「ーー約束するー」と、だけ言うと、
「ホントか、嘘かは、お前も”俺”なんだー
考えりゃ、分かるだろ?」と、笑みを浮かべたー。
「ーーーーーー……うぅぅぅぅぅう…」
確かに、この場で彩菜に従いー
彩菜の足を舐めればー、
彩菜になった”俺”は、気分を良くしてー
”本体”を楽しませるだろうー。
そう思った達彦は悔しそうにしながらも
彩菜の靴を裏を、強い屈辱を感じながら
舐め始めたー…
「クククククーーーー」
彩菜は”本体”を言いなりにしたことに強い支配感を感じながらー
「この身体の前では”俺の本体”でさえも愚民だぜー」
と、小声で小さく囁いたー
④へ続く
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コメント
自分の分身に見下されるようになってしまった彼…★
ここから先も、大変そうですネ~!
続きはまた次回デス~!