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謎の豪邸に住む男・哲真によって、

女体化した大樹ー。


彼は、女になることを望むおじさんたちを前に

”2つの条件”を提示したー。

その条件が”女体化後は俺のハーレムに加わること”そして、

”俺を裏切らないこと”だったー。


女体化して”美月”という名前も手に入れて、

哲真の屋敷に仕えることになった大樹ー。


しかし、元々あまり女体化願望があったわけではない彼はー

そんな日々に、すぐに飽きてしまいー…?


★前回はこちら↓★

<女体化>ハーレムの支配者①~豪邸~

「ーー俺が、女になりたい君たちを、女にしてあげるよー」 とある街はずれにある豪邸ー。 その入口付近のホールで、階段から降りて来た 好青年風の男が、両手を広げながらそう呟いたー 「ーーホントに、俺たち女になれるのか?」 「ーーぼ、ぼ、僕でも…か、可愛くなれるのかー?」 ホールには、数名の男たちが集められて...

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


女体化してから1か月ー。

美月を名乗り、使用人として働いている大樹は、

すっかりと、この生活にも飽きていたー。


女体化した他のおじさん二人とは違い、大樹は元々、

女になりたかったわけではなくー、

妻と別居状態になってから、無気力で人生を送ってきた

自分を”変えたい”と思ってー

何かを変えるきっかけになればと思ってここに足を運んだー


そのせいか、他の二人とは対照的に、ここに馴染めずー、

女の身体になったことにもさほど、喜びは見いだせずー

変わらず無気力な生活を送っていたー


「えへへへへ…君の気持ちはよくわからないなぁ~」

女体化した三人のおじさんの一人、

現在は萌咲(もえ)を名乗っている神崎(かんざき)という男は、

両手で胸を揉みながら笑うー。


自由時間ー

”女体化同期”の三人でこうしてたまに食事を摂るときがあるが、

どうしても、他の二人と美月=大樹は話が合わないことも多かったー


この萌咲を名乗り、女体化した神崎は、

下心丸出しで、ずっと胸を揉んでいるし、

自由時間はひたすらエッチなことを繰り返しているー


部屋の中からは毎日喘ぎ声が聞こえるし、

1ヵ月が経過した今でも、全く飽きることなく、連日エッチを

繰り返しているし、豪邸の中にいる男たちとも

繰り返しエッチなことをしているー。


館の主人である哲真とも、もう3回ぐらいヤッたという噂だー。


「あなたも、何か楽しみを見つければいいじゃないー」

もう一人の女体化したおじさんー、

現在は”天音(あまね)”と名乗っている住谷(すみたに)は、

”元々女の子になりたい願望”を持っていたおじさんー


女体化後は、完全に女になりきっていて、

萌咲=神崎とは違い、男口調で喋ることは、女体化後は一度もないー


毎日おしゃれを楽しんだり、

エッチな方面ではない方向で、”女”として楽しんでいるー。


「ーそうはいってもー」

美月=大樹が戸惑いの表情を浮かべるー


「ーーご主人様も、わたしたちに快適な生活を提供して

 下さってるんだし、こんなに可愛い女の子になれたのに

 何が不満なの?」

天音=住谷が首を傾げながら言うー。


元・おじさんとは思えない可愛さだー。


「ーー…そ、それはー」


そこまで言うと、時計の音が鳴りー、

屋敷中に不思議な光が充満するー


「お、もう0時かーへへ…

 俺はそろそろ部屋に戻るぜー

 今日もこのあと、角オナしようと思ってな」

萌咲=神崎の言葉に、

「萌咲ちゃんってば、ホント好きだよね!」と

笑いながら天音=住谷が言い放ち、

そのまま部屋に戻っていくー


”門限”は0時ー。

別に、門限が過ぎても、屋敷の敷地内では好きにしていて良くー、

部屋に戻れ、と言うことでもないー


館の主人である哲真は、本当にただ単に、

”女になりたい男”を女体化させて、安上がりのハーレムを作っているだけの

様子で、以前、美月=大樹が直接聞いたように

”他に何も企みはない”様子だったー。


魔導士の末裔、とか言うのは驚きだったが、

こうして女体化したところを見ると、どうやら本当らしいー。


「ーーーー」

部屋に戻った美月=大樹は表情を歪めるー


女の身体を”欲望”方面で楽しむ神崎ー

女の身体を”欲望”以外の方面で楽しむ住谷ー


しかし、あの二人のようにー、

大樹には、”楽しみ”がないー。


何かが変わると思ってたー。

しかし、性別が変わってもー、

自分は何も変わることはなかったー


「ーーーーー……」

最初は、エッチなことをしたりもしてみたー。


確かに、気持ちイイとは感じたー。

男の時には味わない快感も感じたー。


だがそれはー

”心”が満たされていてこそー


「ーー男も女も、

 全員が全員、そういうことで気持ちイイと

 感じるわけじゃないもんなー…」


美月=大樹は、豪邸内の自分の部屋で、そんな風に呟いたー


ここに来ている”女体化した使用人”たちー、

つまり、この館の主人である哲真の”ハーレム”の女性たちは、

全員”女になりたいという願望を持って”ここに来たおじさんたちが中心だー。


自分の夢を叶えてもらいー、

その上、個室が与えられて、そこそこ豪華な食事に、豪邸内の各設備も

使い放題ー、とくれば、”女になりたいおじさん”たちにとっては

まさに楽園なのだろうー。


だから、大樹と同じタイミングでやってきた”同期”とも言える

おじさんたちー、住谷と神崎は、1ヵ月が経過した今でも

楽しそうに暮らしているー


「ーーー…俺には、向いてなかったのかもなー」

綺麗になった手を見つめながら、

そう呟くと、美月=大樹は自分のスマホを手にー

別居中の妻にメッセージを入力し始めたー。


大樹には妻と娘がいるー。

だが、”お互いに”色々悪いところがあってすれ違いー、

今は別居中。


妻と別居が始まってから、大樹の日常からは

”色”が消えたー。

無気力な生活を送り、そして、無気力のまま

哲真の”女体化募集”を知り、ここに来たー。


無気力な自分の生活を変えるためにはー

”女体化すること”ではなくー、

”妻との関係に決着をつけること”だー。


このままじゃいけないー。

このまま別れるにせよ、仲直りするにせよー、

やっぱり、”逃げていては”ーダメなんだー。


美月=大樹は、そんな風に思いながら

自分の悪いところを謝罪しー、

その上で、妻に、今後について、今一度しっかりと話し合いたい、と

メッセージを送ったー。


大樹と、その妻が別居に至った理由はー

”お互い50パーセントずつぐらい”非があるー。


これは、大樹の思い込みではなく、客観的にも

意見は分かれるであろう、複雑な理由あってこそ、だー。


だがー、もう、逃げないー


「ーーー!」

20分ほどで、返事が戻ってきたのを確認すると

美月=大樹は表情を歪めたー。


”ーわたしも、あなたとちゃんともう一度お話したいー”

と、妻からそう返事があったのだー


「ーーー…よかったー」

美月=大樹はそう呟くと、

来週の土曜日に、お互い会って話をする約束を妻と取り付けたー。


結果はどうなるか分からないー。

だが、もしもーもう一度やり直せるならー。


美月=大樹はそんな風に思いながら、

明日、豪邸の主人である哲真に、ある話をしようと決意するのだったー。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


翌日ー


0時を過ぎて、いつものように、豪邸の中に

光の雫のようなものが、流れるようにして現れて、

消えていくー


”光のシャワー”と、女体化した使用人たちが言うこの現象ー。


今日もそれを見つめながら美月=大樹は、

「失礼しますー」と、主である哲真の部屋を訪れたー。


「やぁー。こんな時間にどうしたのかな?」

哲真はそう言うと、

「ーー時々、ヤリたくて仕方がない子が来たりするけどー

 君は、そうじゃないだろう?」

と、言葉を付け加えたー。


「ーー実はー

 折り入ってお願いがありますー」

美月=大樹はそう言うと、

「ーーどうかーー俺をこの屋敷から出してくださいー

 もちろんー男に戻してもらっても構いませんーだからー」

と、土下座しながらお願いしたー。


「ーーーーーー」

哲真はそんな美月=大樹の言葉を聞くと、指を2本立ててから、

そのうちの1本を折り曲げたー


「ー二つのうち、一つの願いは、叶えることができるー

 だが、もうひとつは、却下だー。許可できない」


哲真がそう言うと、

美月=大樹は顔を上げるー


「ー確かに、女体化したあとに”やっぱり男に戻りたい”という

 人間は今までもいたー。

 そうした人間が、この屋敷で執事として働いているー。

 君たちがここに足を踏み入れた時、案内してた執事の高山もそうだー。

  

 だから、美月ー…いいや、沢渡大樹ー

 君を男に戻すことはできるー。

 君を女体化させたときに使った”魔術”で、君を再び

 男に作り替えればいいだけだー。


 しかしー、ここから出ることは許さないー。

 君は女体化した時に約束したはずだよー。


 ”俺を裏切らない”とー」


哲真の言葉に、美月=大樹は「それは分かってますーでもー」と、

言うと、妻と別居中であることや、

その妻と話し合いする約束をしたこと、

全てを哲真に告げたー


「ーーー…そうか。それはいい話だー。

 だがーそれでも、”門限”の0時には戻ってきてもらうー」


哲真がそこまで言うと、

美月=大樹は「そ、そこを何とかー」と、さらに頭を下げるー。


「ーーーダメだ」

哲真はそれだけ言うと、”話は終わりだ”と言葉を付け加えたー。


「ーーーーーーー」

美月=大樹は、グッと歯を食いしばると、

そのまま頭を下げて、哲真の部屋から出て行こうとしたー。


「ーーー俺を”裏切ろうと”しているのかー?」

哲真が鋭い口調で背後から声を掛けて来るー。


「ーーここから立ち去ろうとしているなら

 やめた方がいい

 これは”警告”だー」


哲真のそんな言葉に、美月=大樹は、

振り返ってから、


「ーそれは…脅しですか?」と、

聞き返すー。


「ーいいや、警告だー。

 君がここから出て行こうとしているなら

 俺は君を男に戻すことはないー。


 それでも、出て行くつもりかー?」


哲真の言葉に、美月=大樹は答えないー。


「ーーーーーもしも、ここから逃げ出したらー

 俺をどうするつもりですかー?」


美月=大樹が代わりにそう言葉を口にするー


「ーーーククー

 別に、追手を差し向けたり、背後からグサッと

 やったりはしないさー


 だがー

 やめとけ」


哲真は少し笑いながらそう言うと、

「俺は”警告”したぞー?」とだけ呟いたー


美月=大樹は頭を下げて、

哲真の部屋から出るー。


そして、金曜日の夜ー

ここを抜け出して、妻に会いに行く決意をしたー


姿が違っていてもー、

何とか信じてもらってー


哲真が追手を差し向けて来る可能性は当然あるー。

だがーー

そんなものには負けてられないー


絶対にー。


そしてー

金曜日がやってきたー。


「ーーーはははは!今日は部屋で

 エロエロファッションショーをするぜ」

萌咲=神崎が、いつも通り嬉しそうに笑いながら部屋に戻っていくー


「ふふふ、萌咲ってば、ホントにエッチなんだからー」

天音=住谷が、クスクス笑いながら部屋に戻っていくー


「ーーーー…(二人とも、元気でー)」

別に、二人に恨みはないし、

美月=大樹も、この二人には”同期”として

仲間意識を持っていたー


だが、女になることを望んだ二人と、大樹では

決定的に住む世界が違うー。


”俺はー…今日で失礼しますー”


そう頭を静かに下げると、

門限の1時間前ー

23時頃に屋敷を飛び出したー。


出入りは自由であるため、

美月=大樹が23時に屋敷を出ても、止める者はいないー。


0時までに帰ってくるー。

それだけが、ルールだからだー。


私服に着替えて町に飛び出した美月=大樹は、

高いビジネスホテルに宿泊し、

翌日の妻との”待ち合わせ”場所に向かおうとするー


一晩を高級なビジネスホテルで過ごす理由は

”セキュリティ上”の問題だー。


万一、哲真が美月=大樹を殺そうとしてもー…

ここなら、そう簡単に手出しできないー。


なんとかチェックインした美月=大樹は

ホテルの一室に入り、時計を見たー。


23:48ー。


ため息をつきながら、鏡を見るー。


”こんな姿で、あいつ、俺を信じてくれるかなー?”

妻のことを思い出すー。


長い髪ー

可愛らしい顔ー

ほどほどの胸ー

綺麗な手ー

可愛い声ー


何もかも、大樹とは違うー。


けどー。


鞄の中から、今でも大事に持っている婚約指輪を手にすると、

美月=大樹はそれをぎゅっと握りしめたー。


こんな姿でも、妻との関係を今後どうするのかー

ハッキリと、逃げずに決着をつけてー

そして、前に、進むー。


「ーーーはぁ…今日は疲れたなー

 とりあえずー朝まで寝て、風呂は朝だなー」


そんなことを呟きながら

部屋に到着して程なくして、

美月=大樹はベッドに潜り込んだー。


0:00ー


”門限”


今頃、あの屋敷ではー

主人の哲真が”門限”までに帰ってこなかった

美月=大樹に気付き、激怒しているのだろうかー。


そんな風に思っていたその時だったー


「ーーー!?!?!?!?!?」


0:05-


時計の数字を見つめながら、美月=大樹は自分の身体の

異変に気付くー


自分の手がーまるで”泥”のようになって、

溶けていくー。


「ーーえっ…な、なんだこれはー…!?」



同時刻ー


豪邸の窓から外を見つめながら

哲真は静かに呟いたー


「残念だよー」

少し寂し気に、そう呟くと、哲真は目を閉じるー。


”今頃、大樹の身に何が起きているかー”

それを、彼は理解していたからだー。


屋敷の中に0時から、10分ほど充満する謎の光の雫ー。


それを見つめながら、哲真は静かに目を閉じるー。


”性別を変えるー。

 そんな芸当は、そう簡単にはできないー。

 女にしたりー、男にしたりー、

 あの魔術はー…

 ”性別をただ変えている”だけではないー


 一度、人間としての身体を”破壊”しー、

 泥人形のような状態にした上で、

 一から作り直しー、

 性別を変えているのだー。


 男から女に変えたのではないー


 一度、身体を”破壊”して、

 作り変えているのだー”


「この光はー

 魔力によって維持されている君たちの身体にー

 必要な魔力を”補充”するための光ー。


 これを1日1回、浴びなくては

 性別を変えるために”壊した”君たちの身体は維持できないー

 だから”門限”を毎日守ってもらっていたのにー」


哲真はそれだけ呟くと、首を横に振るー。


女体化した人間は、”身体を一度壊して、粘土のように作り替えている”存在ー

ある意味では、屍と言ってもいいー。


だが、それを本人たちに伝えれば

本人たちは不安になる。


だから、そんなことは伝えずー

こうして”門限”を設定することで、毎日必ず

”身体を維持するために魔力の補充”を行っていたー


「ーーー…残念だよー

 魔力の維持ができなければー

 君の身体は”泥人形”のようになって、消えるー」


哲真は、”きっと今頃”

泥のようになって”溶けて”いるであろう

美月=大樹のことを思い出しながら、目を閉じ、

黙祷を捧げたー。


「ーーーーーーーーーー」


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


翌朝ー、

チェックアウトの時間になっても

一向に部屋から出て来ない美月=大樹の確認のため、

部屋を訪れたホテルの係員は、部屋のベッドを見て、

思わず悲鳴を上げたー。


そこにはもうー

美月=大樹の姿はなくー

”人型のシミのようなもの”

だけが残されていたのだからー



おわり


・・・・・・・・・・・・・・・・・


コメント


2話完結の女体化モノでした~!☆


残る二人のおじさんと、元々女体化して

あの屋敷で暮らしていたおじさんたちは、

これからもきっと、欲望の日々を楽しく

過ごしていくはずデス~…!


お読み下さりありがとうございました~!

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