Home Artists Posts Import Register

Content

女子高生の美咲は、ある日、帰宅中に

庭師”ガーデナー”を名乗る謎の男に皮にされてしまったー。


しかし、ガーデナーは美咲を皮にして、その中に潜みながらも

あえて、身体の主導権も意識も奪わず、それを美咲に与えたー。


ガーデナーは、美咲の内側から美咲に”命令”をして、

”自らの意思”で美咲を闇に染めようとしていたー。


従わなければ大切な人達を殺すー。

そんな言葉に、美咲はガーデナーの命令に従うしかない状況に

陥ってしまうー。


そして、ガーデナーは悪魔のような命令を美咲に対して告げたー


”さぁ、闇に染まる第1歩だー。

 そのハムスターを、殺せ”


とー。


★前回はこちら↓★

<皮>闇に染まる花①~恐怖の遭遇~

「ー美咲は、ホントよく頑張ってるよなぁ~  ホントに俺の妹なのか~?って思うぐらいに、さー」 とある家ー。 大学生の長男・佐久間 真守(さくま まもる)が、 そんな言葉を呟きながら笑うー。 そんな兄の言葉に、妹の美咲(みさき)は、 「ホントに妹だから大丈夫!」と、笑うー。 先日、美咲の通う高校で行われた...

・・・・・・・・・・・・・・・・・・


”そのハムスターを殺せ”ー

美咲を皮にし、美咲の中に潜んでいる”ガーデナー”を名乗る男は

無情にそう呟いたー。


美咲が可愛がっているハムスター・モフちゃんがいる

籠の前で、美咲はへなへなと座り込むー


「イヤ…」

美咲は呆然とした様子で呟くー


”なんだって?”


「そんなのイヤ…!」

美咲は目に涙を浮かべながらそう叫ぶー。


”お前が俺の命令に従わなければ

 俺はお前の身体で大切な人を全員殺すー”


そう言ったはずだが?と、美咲を脅すガーデナー。


「ど…どうして…?」

美咲が目に涙を浮かべながら呟くー


「どうして、こんなことするのー?」


その言葉に、美咲の中にいるガーデナーは

静かに笑みを浮かべたー


”美しいー”

ガーデナーは美咲の口からそう呟くー。


「ーや…やめて…!わたしの身体から出て行っーー」


そう叫ぼうとした美咲ー。

だが、両手が美咲の意思とは関係なく、勝手に動いて

美咲の口を塞いだー。


”あんまり、叫ぶなよー。

 兄貴とか、親が気づくだろ?”


ガーデナーが美咲の脳に直接語り掛けるー。


”俺は、いつでもお前の身体を支配することができるー

 俺は、いつでもお前の意識を完全に奪うことができるー

 そのことを、忘れるなよ?”


脅すような口調で呟くガーデナー。


しかし、それでも美咲は首を縦には振らなかったー。


「ーモフちゃんは…ダメー」

とー。


”お前に拒否権はない”

ガーデナーの冷たい声ー。


”モフちゃんだか、毛布だか、もずくだか知らないが、

 とっとと、そのハムスターを殺せ”


「ーーいやだって言ってるでしょ!!!」

美咲が大声で泣き叫ぶようにして叫んだー。


大切にしているハムスターを自らの手で殺すー

そんなことできるはずがないー。


その時だったー


「ーー美咲!どうかしたのか?」

兄の真守が、慌てた様子で美咲の部屋に入って来るー


美咲の叫び声が、隣の兄の部屋にまで聞こえたのだろうー。


「ーーーー…あ、ううんーごめん。

 なんでもないよー」


冷静に、いつものような笑顔で微笑む美咲ー


「え…でも今なんか、声が聞こえたけど、本当に大丈夫か?」

真守が不安そうに呟くー


「うん!全然大丈夫!心配してくれてありがとう!」

美咲が少しわざとらしい笑みを浮かべながらそう言うと、

真守は「そっかー。ならよかったー。急に部屋に入ってごめんな」と、

申し訳なさそうにそのまま美咲の部屋の外に出て行ったー


「ーーーー」

扉が閉まったのを確認して、美咲は笑みを浮かべるー。


「ーーーー抵抗しても無駄だって、理解できただろ?」

美咲が低い声で呟くー


”や…やめて…たすけて…”

美咲の意識が叫ぶー。


「俺はー”あえて”お前に自由にさせてやってるんだー。

 そのことに感謝しー

 俺の言うことを聞けー

 俺の命じるままに、芸術を刻めー」


美咲の口でそう呟くガーデナーは、

美咲に身体の主導権を返すと、

”さぁ、その手で小さな命の灯火を消すのだ”と、

脅すような口調で呟くー。


その場にしゃがみ込んで、耳を塞ぐ美咲ー。


「いやだ…いやだ…そんなこと…したくないー」

何度も何度も、美咲は泣きながらそう呟くー。


”ーーーー”

ガーデナーは答えないー。


美咲が部屋の外に飛び出そうとするー。

だが、ガーデナーはすぐに美咲の身体を支配して、

再びハムスターの前に美咲を戻すと、

美咲の身体を開放し、美咲に”命の灯火を消せ”と冷たく呟くー。


「ーどうして………あなたに何の得があるの…?」

美咲は、振り絞るようにしてそう呟いたー


美咲にハムスターを殺させて、このガーデナーを名乗る男に

いったい、何の得があるというのか。

美咲には全く理解できなかったし、理解したくもなかったー


”得…かー”

ガーデナーは静かにそう呟くと、

”お前は、花火を見る時に何か得することはあるのか?”と、

美咲に質問を投げかけたー


「ーーは…花火ー?」

美咲が、今の状況と花火が何の関係があるのか、と

思いながら「と、得って言われてもー」と、

呟いてから、すぐに「見ていて綺麗だし、ワクワクするしー」と、

言葉を続けたー


”ーそうだろう?”

ガーデナーは満足そうにそう呟くと、言葉を続けたー


”お前が花火を見て美しいと感じるように、

 俺はお前のような人間が闇に染まっていくのを見て

 美しいと感じるのだー”


ガーデナーはそう言い放ったー

その声に、”狂気”を含みながらー


「ーーー狂ってるー…あなたは、狂ってるー」

美咲が涙目で言うー。


ガーデナーは

”俺の芸術をお前に理解してもらえなくても結構ー”と、

淡々と呟くと、

”さぁ、話は終わりだー。お前が闇に染まる第1歩ー。

 そのハムスターを殺せ”

と、命令を下したー。


別に、ガーデナーはハムスターに恨みはない。

このハムスターが死ぬことで、ガーデナーが得することも

当然、何もないー。


だが、美咲に”自分のペットを手に掛けさせる”という

悪事を働かせることでー

美咲を闇に染める第1歩を、踏み出そうとしていたー。


美咲を闇に染めて、ガーデナーは何か得をするのかー。


答えは、否ー。


しかし、美咲が花火を見て感動するように、

ガーデナーを名乗る男は、美咲が闇に染まっていくのを見て感動するのだー


”狂気”ー

この男、ガーデナーは常人にはとても理解できない狂気を

抱いていたー


”そのハムスターを殺せ

 なに、心配はないー

 俺の命令に従っているうちに、だんだん何も気にならなくなる”


ガーデナーがそう呟くと、

美咲は首を横に振ったー


「できないー…

 絶対にわたしはそんなことしませんし、誰にもさせません!」


ケージの中でひまわりの種を齧っているハムスター・モフちゃんを

見つめながら、美咲はそう言い放ったー


”ーーーはははははは

 そうかー。

 まぁ、気持ちは分かるー。

 

 俺も小さい頃、カエルのゲコくんというペットを

 可愛がっていてねー

 ゲコくんが死んじゃったときは、

 1時間ぐらい泣き続けたよー”


ガーデナーが世間話を始めるー


”まァー、そのゲコくんを踏みつぶしたのは俺なんだけどな”

愉快そうに笑うガーデナー。


”可哀そうなゲコくんを見て、興奮したよー

 あれも、1種の芸術だー”


そんな、話をしながら、ガーデナーは

”ーと、話が逸れたな”と、呟くと、言葉を続けたー


”もう一度だけしか言わないぞー

 そのハムスターを、殺せ”


その言葉に、美咲は首を横に振ったー。


”そうかー

 無理なお願いをして、悪かった”


ガーデナーは申し訳なさそうにそう呟くと、

美咲の身体を支配して、突然立ち上がったー。


泣いていた美咲が、突然無表情になり、

部屋の外に向かって歩き出すー。


”え…ち…ちょっと…何ー…?”

身体を支配された美咲が不安そうに呟くー


一瞬、ガーデナーが美咲の中から出ていくために、

玄関の方に向かっているのかと、美咲は考えたー。


しかし、階段を下りた美咲の身体は玄関ではなく、

キッチンの方に向かったー。


現在、美咲の母親は入浴中で、

父親は仕事中ー

そして、兄の真守は2階の自分の部屋にいるー


「ーーーー」

美咲はキッチンの包丁を手にすると、

それを見つめながら「クククー」と笑うー


”え…や…やめて!それで何をするの!?”

美咲の意識が叫ぶー。


「ーー何を?」

美咲の身体でガーデナーは首をかしげると、

「約束したじゃないか」と、優しい笑顔を浮かべたー。


包丁を手に、穏やかな笑みを浮かべながら

美咲は続けるー


「ー俺の命令に従わなければ

 俺がお前の身体を完全に支配してー

 親も、恋人も、友達も、家族も、全員殺すー」


最初に、美咲を支配したときに美咲に言い放ったセリフを

ガーデナーは美咲の身体で呟くー。


「ーーーお前は、ハムスターを殺さなかった。

 だから、家族を刺すんだ」


笑いながら言う美咲ー。


”嘘…や、やめて…やめてってば!”

美咲の意識が泣きながら叫ぶー


しかしー

男の…ガーデナーの支配は完璧でー

美咲に抗う術はなかったー


「どうする?ふふふ…

 最初にお風呂にいるお母さんも殺っちゃう?

 それとも、部屋にいるお兄ちゃんー?


 最後は、仕事から帰ってきたお父さんで決まりだけどー

 ふふふふふ♡」


”わざと”美咲みたいな口調で呟く

美咲を支配したガーデナー。


美咲は、何とか自分の身体を動かそうと必死に

泣き叫ぶー。


しかし、それは無駄だったー。


「ーまずは、お兄ちゃんにしよっか♡」

笑いながら美咲が包丁を手に、2階への階段を登り始めるー


”やめて!お願い!やめて!やめて!やめて!!!”

泣きながら何度も何度も叫ぶ美咲ー。


それでも、美咲の身体は止まらないー


美咲を支配したガーデナーには、美咲の言葉など

微塵も届いていないかのように、美咲は何の反応も見せてくれないー。


”やめて!!やめて!!やめてよぉ!”


それでも、身体は止まらないー。

包丁を隠し持った美咲が、狂気の笑みを浮かべながら

お兄ちゃんの部屋を開こうとしたその時だったー


”やりますー言う通りにしますから…”

泣きながら言う美咲ー


その言葉に、やっとガーデナーは美咲の言葉に耳を傾けたー


「何を、するのかな?」

わざとらしく呟くガーデナー。


美咲は泣きながら”モフちゃんをー…モフちゃんをー”と呟くー。


「ー聞こえないー」

その言葉に、美咲は”モフちゃんを殺します”と泣きながら叫んだー。


「ーいい子だー」

そう呟くと、包丁を1階のキッチンに戻してから、

美咲の部屋に戻り、ガーデナーは美咲に身体の主導権を返したー。


”さぁ、殺れ”

ガーデナーが呟くー


美咲はガクガクと身体を震わせるー


”殺れ やれ やれ やれ やれ やれ やれ やれ”

ガーデナーが心の中で何度も何度も美咲に

そう命令を繰り返すー


「………いやだ…いやだ…」

美咲は目から涙をこぼしながら呟くー。


だがー

その言葉に、美咲の身体は再び乗っ取られて

キッチンの方に向かおうとするー


”やめて下さい!やめて!やめて”

泣きながら美咲が叫ぶと、

”俺は心は広いが、キレちまったらもうおしまいだ。

 気を付けた方がいい”と、ガーデナーが笑いながら言い放つー


美咲は泣きながら

モフちゃんのいるケージを開けるとー

涙を流しながら、ガーデナーの命令を”実行”したー


”うつくしいー”

ガーデナーは美咲の中でそう呟くー


”実に、うつくしいー 

 真面目に生きて来た穢れを知らない少女が

 生まれて初めて犯した罪ー。


 嗚呼 美しいー”


ガーデナーの狂気に耳を傾ける間もなく、

亡骸となったハムスターのモフちゃんを前に、

美咲は涙を流し続けるー


”笑え”

ガーデナーが呟くー


泣いたまま美咲は返事をしないー


”笑え ほら、笑え”

悪魔のように何度も囁くガーデナー。


美咲はやがて、身体を震わしながら

笑い始めたー


ガーデナーに身体を乗っ取られて

大切な人の命を奪われてしまうことを防ぐために

笑っているのかー


美咲が心の底から今の状況を笑っているのかー


それとも、あまりのショックに

気が狂ってしまったのかー


それは、美咲本人にしか分からないー


美咲は大事にしていたハムスターの亡骸を前に

泣きながらクスクスと一人、笑い続けたー。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


翌日ー


美咲はいつものように学校に向かう準備をしていたー


兄の真守ともいつも通り、雑談をしながら、

朝の時間を過ごし、

そして、学校へと向かっていくー


学校に到着すると、親友の加奈や

彼氏の亮太と話をしながら、

”外から見ればいつも通りの美咲”の姿が

そこにはあったー


”今日はー”

そんな美咲に、ガーデナーが美咲の内側から語り掛けたー


”そうだなー今日の放課後までに彼氏以外の男子を一人捕まえて

 放課後にエッチでもしてもらおうか”


ガーデナーの次なる命令は”浮気”ー


震える美咲ー


”俺に逆らうなよ?

 ついハサミに手が伸びて、親友の首を切っちまったり、

 彼氏を階段から突き落としたりしちまうかもしれないからなー?”


ガーデナーの命令は絶対ー

美咲は震えながらも、その指示にも従うしかなかったー


”染まれー闇にー”

ガーデナーは不気味な笑みを浮かべたー


③へ続く


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


コメント


ガーデナーによる恐ろしい支配…!

どうにかする方法はあるのでしょうか~?


続きはまた次回デス~!


最近はとっても暑い日が続いてますネ~

溶けそうデス…★!

皆様も暑さに気を付けて下さいネ~!

Files

Comments

No comments found for this post.