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とある高校ー


生徒の中に、裏社会で暗躍する犯罪組織幹部の息子がいるという情報を

手に入れた警察の特殊捜査班ー。


特殊捜査班に所属する捜査官の一人が、その男子生徒から

情報を引き出すために、女子高生に変身してその男子に接近することに…。


この記録は、女子高生に変身して、高校に潜入した

捜査官が残した記録…。


(第6週)


☆前回はこちら↓☆

<他者変身>JKに変身した捜査官の日記⑤~4/17-4/23~

とある高校ー 生徒の中に、裏社会で暗躍する犯罪組織幹部の息子がいるという情報を 手に入れた警察の特殊捜査班ー。 特殊捜査班に所属する捜査官の一人が、その男子生徒から 情報を引き出すために、女子高生に変身してその男子に接近することに…。 この記録は、女子高生に変身して、高校に潜入した 捜査官が残した記録…...

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☆主要登場人物☆


・山村 彩智(やまむら さち)/坂上 孝治(さかがみ たかはる)

潜入捜査官。現在は女子高生・山村彩智に変身して高校に潜入中。


・小野田 龍吾(おのだ りゅうご)

高校生。犯罪組織ドッペルサイエンス幹部の息子。


・小野田 正昭(おのだ まさあき)

犯罪組織ドッペルサイエンスの幹部とされている男。


・笠倉 千鶴(かさくら ちづる)

孝治の同僚捜査官。女性として自然に振る舞えるよう、孝治を指導した。


・春日部 本部長(かすかべ ほんぶちょう)/捜査班本部長

・郷原(ごうはら)/捜査官の一人。彩智の父親役を担当

・清水(しみず)/捜査官の一人。彩智の母親役を担当


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4月24日(日曜日)


今日は、郷原さん、清水さんの二人と

情報収集を中心に行ったー。


小野田龍吾の父親、小野田正明は謎に包まれた

犯罪組織・ドッペルサイエンスの幹部だー。


小野田正明や、他数名以外、構成員の情報すら謎に包まれており、

その組織の全貌はほとんど分かっていないー。


だが、裏社会組織での”物流”を担う組織であり、

数々の犯罪組織に物資や、犯罪に関する品々を流しているー


そうすることで、ドッペルサイエンスは資金を得て、

他の犯罪組織は、ドッペルサイエンスから商品を購入することに

よって、その勢力を増しているー。


ドッペルサイエンスを野放しにすることは、

”裏社会”全体の成長を促してしまうー。


だからこそ、少しでも手掛かりがあれば、

そこから少しでもドッペルサイエンスの中枢に近付くために、

俺のような捜査官が捜査を行わなくてはならないー…


…ふと、鏡を見て、自分が今、女子高生の姿であることを思い出すー


こんな姿で、こんな内容のことを真顔で書いていると、

見た目とのギャップがすごいなー…。


まぁ、だからこそ潜入捜査には持ってこい、とも言えるが。



4月25日(月曜日)


上手くいったー。


先週、打ち合わせをした通り、

女性捜査官の笠倉さんの協力で、

昼休みに俺のスマホに連絡を入れてもらい

”あえて”、小野田龍吾が好きなバンドグループ

”ローズファンタジー”の着信音が鳴るようにするー


俺は、わざとらしくー

「あ、音鳴っちゃった…」と、恥ずかしそうに

周囲に言いながら、座席に戻ったー。


そこにー

奴は喰いついてきたー。


”山村さん、その曲、もしかしてー?”

とー。


予想通り、”そこそこ話す女子生徒”が、

”自分の大好きなバンドグループの曲を着信音にしていた”

という事実に、小野田龍吾は喰いついてきたー


「うん!ローズファンタジーの曲だよ!」

と、俺が楽しそうに言うと、小野田龍吾の表情は

みるみると緩んで、嬉しそうに俺に話し始めたー


事前に徹底的にローズファンタジーというバンドグループに

ついて調べていた俺は、小野田龍吾を圧倒するほどの知識で、

小野田龍吾に食らいついていったー。


あとはー

ゴールデンウィークのライブに誘うだけー。


急速に小野田龍吾と接近しー、

その父親、小野田正昭に近付くチャンスだー。



4月26日(火曜日)


ゴールデンウィークにライブを見に行くんだけど、

一緒にどうかな?


そんな風に、俺が”女子高生”として誘うと

小野田龍吾は顔を赤くしながら

「ーえ?マジで!?俺と!?」と、嬉しそうに騒いでいたー。


父親の小野田正昭がどのような男かは

まだ分からないが、

少なくともこの、小野田龍吾は非常に分かりやすいように思える。


ゴールデンウィークの連休ー

5月3日のライブに一緒に行くことを約束し、

チケットを1枚渡すと、小野田龍吾は浮かれた様子で

喜んでいたー


俺がにこっと、微笑みかけるだけで、

小野田龍吾は、顔を赤らめるー


犯罪組織幹部の息子とは思えないぐらいの単純な反応に

ちょっと申し訳ないような気にもなってくるが、

潜入捜査の鉄則は、相手に感情移入しないことだー。


悪女と呼ばれようと、

ハニートラップと呼ばれようと、

これが、犯罪組織ドッペルサイエンスを止めるための

最良の方法なのだからー。



4月27日(水曜日)


同じバンドグループが好きー。

そう知ったことをきっかけに

小野田龍吾は積極的に俺に話しかけて来るようになったー


目の前にいる女子高生は

本当は男で、犯罪組織を捜査する捜査官だとは思わずに、

嬉しそうに俺に話しかけて来る小野田龍吾ー


”彩智”としての友達の一人が

”彩智、小野田くんとイイ感じじゃん~!”などとからかってきた

タイミングで、すかさず俺は”わざと恥ずかしそうに”

「も~!揶揄わないでよ~!」などと言っておいたー。


泣くー

笑うー

怒るー

恥ずかしがるー


潜入捜査の際には

”自分の感情とは真逆の感情表現”を

平然と、それも自然に表現する必要があるー。


もちろん、小野田龍吾の”彼女”になることができれば、

より、小野田正昭に近付くこともできるだろう。


ゴールデンウィーク中のライブの際に

奴から告白されれば、なおやりすいがー

いくら女好きとは言え、さすがにそんなに早く告白してくることはー…

ないか。



4月28日(木曜日)


トラブルが起きたー

小野田龍吾やドッペルサイエンスに関係するトラブルではないー


想定外のトラブルだー。


”痴漢”ー

通学のために電車に乗っていた俺に、

小太りの男が近づいてきて、さりげなく

スカートの中に手を突っ込んできたのだー


正直ー

反吐が出そうだったー

俺は、男だから恐怖心はあまりなかったが、

もしも本当の女子高生だったから

怖くてたまらなかっただろうー。


そして、何より不快だったー。

俺の足やお尻、いろいろな場所を下品な手で撫でまわす男ー

ここに恐怖心も加わるとなれば、

こういう少女にとって、痴漢という行為は

やはり恐ろしいものであると実感できるー。


俺も、痴漢事件の捜査を行って処理したこともあるが、

やっぱり、実際に経験すると感じ方も考え方も変わるなー…。


まぁー普通、男は経験することなんてできないし、

仕方ないことだがー。


それはそうと、本当だったらその場で腕を掴んで

放り投げることもやろうと思えばできたが、

山村彩智の身体でそれができるのかは分からなかったし、

”急に強い女子高生”になってしまうと、どこで同級生が

見ているかもわからないから、

”か弱い女子高生”を演じて置いたー。


痴漢は別の捜査官に報告し、そのあと確保されたらしいー。


俺は、俺のやるべきことをやらないといけないからな。



4月29日(金曜日)


ゴールデンウィークに突入したー。

俺にとっては小野田龍吾との”ライブ鑑賞”の日が

近付いているー


正直ー

ローズファンタジーというバンドのどこが良いのか

俺には理解できなかったが

”ローズファンタジーが好きな女子高生”を演じなくてはならないー


今日は笠倉さんと合流し、

5月3日に小野田龍吾と”実質上のデート”のようなことを

行うにあたり、

”女子高生としてのデート”の指南を受けた。


なかなか厳しそうだが、

まぁ…存分に女子高生になってやるさー。

仕事だからなー。



4月30日(土曜日)


今日は流石に気が重い…


今まであらゆることを

潜入捜査の過程でしてきたが、

”とんでもないこと”をすることになってしまったー。


それはー

”女の身体でのH体験”だー。


この先、小野田龍吾ともしも、

”そういうこと”をすることになった場合、

不自然なことになってしまわないようにと、

”山村 彩智”として、エッチなことをする”練習”を

することになったー


”女として絶頂を迎えるー”

流石に、自分で考えて気色が悪くなってきたー。


父親役の郷原さんは、なんかすごくうれしそうだし、

代わりたいとかなんとか言ってたが、

俺の方こそ、代わってほしいよー。


俺も郷原さんみたく

女の子の姿になれることを喜ぶようなタイプの

人間だったら、もっと楽だったのかもしれないな…


…まぁ…俺がこういう性格だからこそ、

女子高生に変身して潜入捜査を行う捜査官に

選ばれたー…


と、いうことは、分かるんだけどな。


郷原さんが”山村 彩智”に変身したら

多分下心丸出しですぐにバレるだろうし…。


…と、そろそろ時間だー。

女として…ヤッてくるか…


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”謎の連絡”


”O”に接触を図ろうとしている捜査官は

ゴールデンウィークに行動を起こす模様です。


5/3に”O”の息子とバンドグループの

ライブに出かける予定なのだとか。


私がそれに同行することはできませんが、

状況をなるべく把握するよう努めます。


”O”本人が不自然な動きをしないようにとのことでしたが、

状況次第によっては”O”にも伝えるべきかもしれませんー。


”S”


⑦へ続く


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コメント


第6話でした~!☆

ゴールデンウィーク真っ最中ですが、

私は普通に仕事もあるので、

創作の中だけでもちょっぴりゴールデンウィーク気分を

味わっておきます~笑


※毎週土曜日の更新(コンパクト枠)とは?

(いつもと同じ説明デス↓ 既に知ってる方は読まなくて大丈夫デス!!)

毎週土曜日(以前は火曜日でした!)は、

私が仕事の都合で書く時間を確保できないので、

本来更新は難しいのですが

少しでも皆様にご恩返しということで、他の6日間で毎日

少しずつ執筆して、土曜日にも、作品をお届けしています!

そのため、いつもより少し文章量が少ないため

毎週土曜日の作品は、100円プランでも読めるようにしてあります!

(※土曜日枠のお話は必ず完結まで100円プランで読めるようにします!

  途中から上がったりはしませんので、安心してください)

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