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人気のない動画配信者・治彦は、

ある日、偶然街角で女子大生の裕美とぶつかって、

身体が入れ替わってしまった…!


入れ替わったことに気付かず、裕美の家に帰宅した治彦は、

”この容姿と女子大生という肩書を使えば、

 配信者として逆転できるかもしれない”という考えにたどり着くー。


だがー、そんな喜びを感じたのも束の間、

治彦の身体になって目を覚ました裕美が、

裕美の家にやってきたのだったー…!


☆前回はこちら↓☆

<入れ替わり>今日から俺は人気者①~逆転~

「ーーくそっー」 フリーターの森本 治彦(もりもと はるひこ)は、 表情を歪めながら、パソコンの画面に見入っていたー。 大学卒業後に就職するも、会社に馴染むことができずに 半年足らずで退職、 その際に上司から”これからどうするつもりだ?”と聞かれた際に ”動画配信者になる”と、宣言した治彦ー。 だが、その時...

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


裕美(治彦)は震えながら”お…おばけ…”と呟いたー。


裕美と街角で激突した際に、

自分は死んでしまって、裕美の身体に取り憑いてしまった…、

そんな状態だと思っていた裕美(治彦)ー。


だが、今、裕美の家にやってきたのはー

紛れもない自分自身ー…

治彦になった裕美だったー。


「ーーーえ…え…え…」

裕美(治彦)は戸惑いながらも、

再び2回、3回と鳴らされるインターホンに戸惑うー。


「ーーー……」

し~ん、とする裕美(治彦)ー


”あの!居ますよね!返事をして下さい!”

玄関をノックしながら治彦(裕美)がそう叫ぶー。


「ーーー……くそっ!」

裕美(治彦)は部屋の明かりをつけているこの状況では

居留守は無理だろうー、と思いながら

「ど、どちら様ですか?」と応答するー。


”やっぱりわたしが中にいるー…”

治彦(裕美)は、インターホン越しにそう呟いたー


「ーーわたし…?」

裕美(治彦)は、そう思いながらもう一度画面越しに

来客を確認するー


「ーーまさか…俺はこの子に取り憑いたんじゃなくてー

 あれか…?か、身体が入れ替わったってやつかー?」

インターホンの応答ボタンを押さずに、

相手に聞こえないようにしながらそう呟くと、

意を決して言葉を続けたー


「ーーあ…あの…誰ですか?どちら様ですか?」

裕美(治彦)の言葉に、治彦(裕美)は叫ぶー


”と…とぼけないでください!

 森本治彦さんですよね!?

 わたしの中にいるのー!”


治彦(裕美)のその言葉に、

裕美(治彦)は、頭をフル回転させたー


「せっかくー人生逆転のチャンスを手に入れたんだー

 こんなに可愛い身体とー

 ”女子大生”って立場があれば、俺は人気者になれるんだー」


”返すわけにはいかねぇ”

そう思った裕美(治彦)は

とぼけることにしたー


「も…もうり たつひこ? 誰ですかそれ?知らないですぅ…」

わざとらしい口調でそう言うー。

名前の聞き間違えもわざとらしすぎて酷いものだったが

咄嗟に浮かんだのがそれだったので仕方がないー


”え…ちょっ…ちょっと!あなただって

 元に戻れないと困りますよね!?

 お願いですから開けて下さい!”


そう叫ぶ治彦(裕美)ー


「ーーー君は…そうだろうなー

 でも、俺は困らないんだよな


 むしろ、戻りたくねぇ」


インターホンの応答ボタンを押さない状態でそう呟くと、

応答ボタンを押して、扉の外にいる治彦(裕美)に向かって

語り掛けたー


「あの…わ、わたし…何の話だか、全然わかりませんー…

 どういうことですか?」


裕美(治彦)はそう言いながら

”我ながら本当に困っている女の子みたいな声が出たな”と

自画自賛していると、

”……わ…わたしのフリをしないでください…!

 入れ替わってますよね…?わたしたち!”

と、治彦(裕美)はなおも食い下がったー


”なかなかしつこいやつだな”

そう思いながら、裕美(治彦)は少し考えるー


その間にも、治彦(裕美)は

”お願いですから、開けて下さい!”と、喚いているー。


「ーーーよし」

裕美(治彦)はそう呟くと、

「あの…これ以上しつこいと…警察を呼ばせていただきますよ?」

と、少し脅すような口調で呟いたー。


”ーーーーー!”

外にいる治彦(裕美)は、口を閉ざすー。


「ーーー…夜に急に女子大生の部屋を訪れて

 わけのわからないことを言ってー

 一体、何のつもりなんですか?」


裕美(治彦)はそう言い放つー。


”俺みたいな冴えないおっさんより、絶対、

 今の俺ー…女子大生の言葉を、周囲は信じるだろ”


そんな風に思いながら

”あ~…JDって自分のこと「女子大生」とかいうのかな…”と、

少し応対に失敗したと思っていると、

治彦(裕美)は”こうなることを狙ってたんですか?”と、

少し怒ったような口調で言うー。


治彦になってしまった裕美は

”偶然ぶつかったことで、偶然入れ替わってしまった”と、

そう考えていたー。

だから、治彦自身にも怒りは何もなく、純粋にただ、

話し合いに来ただけだったー。


そしてー”偶然入れ替わってしまった”という推理は正しいー。


だがー

裕美になった治彦は、この”偶然”を、

”俺の人生の逆転チャンス”と捉えて、

元に戻ることを拒もうとしていたー。


”ーーどういうことですか!説明してください!”

怒り出す治彦(裕美)ー


”最初からわたしの身体を狙っていたー”

治彦の態度から、そう誤解した治彦(裕美)が

玄関の外で叫ぶー。


「ーーーー(おいおいおいー…

 うるせぇんだよ…俺は人気者になりたいんだよ!

 いいから身体をくれよ!)」


開き直った裕美(治彦)は

「ーいいから帰れよ!通報するぞ!」と、

裕美の声で叫んだー。


「ー通報したら、どうなるか分かりますよね?

 怪しいおっさんが、女子大生の部屋をしつこくノックしてるー

 今のうちに、帰った方が、身のためだと思いますけど?」


なんとか怒りを抑えて、女子大生っぽい口調に戻すと、

裕美(治彦)はそう言い放ったー。


治彦(裕美)の反応を待つー。


だがー、

治彦(裕美)は諦めたのか、そのまま立ち去って行ったー


「ーーーへへ…へへへへへ…やっと帰ったー…」

裕美(治彦)は、裕美の部屋を見渡しながら、

”に、しても、掃除が苦手そうな子だな”と思いながら、

「ーーこれで…俺は今日から人気者だ!」と、

笑みを浮かべたー。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・


翌日ー

早速、裕美(治彦)は、

”裕美を配信者”にするための準備を始めたー。


「ーくそっ…こんな可愛い子がギター弾いてたら、

 きっと注目されると思うのになぁ~…」

裕美(治彦)はそんな風に思いながらも、

ギターは自分の家に置いてきてしまっているし、

鍵も、治彦になった裕美が持っているはずであるため、

自宅にあるギターの回収は困難だったー。


「ーーまぁいいかー

 ゲームとか、料理とかで、なんとかやってくかー」


裕美(治彦)はその日、1日をかけて、”準備”を始めるー。


まるでアイドルのような可愛らしい服を注文しー、

”女”としての髪型の作り方や、メイクの方法を必死に学びー、

片付けが苦手なのか、散らかっていた裕美の部屋を必死に片づけたー


動画を配信するためのアカウントを作りー、

配信のための機材もネットで注文ー

”配信者・裕美”を作り上げるための準備を徹底的に行ったー


「しっかし、この声ーいい声だなぁ…

 なんていうか…可愛いし、綺麗って感じでー

 自分の口からこの声が出てると思うと…

 なんかもう、それだけでやべぇ…」


裕美(治彦)はそう言いながらー

”オタクが喜びそうな歌とか歌うのもいいかもなぁ…”と、

心の中で呟くー。


とは言え、今日はまだ服も機材も届かないし、

配信する準備は整っていないー。


「ーーは~~~~…可愛すぎるー」

鏡を見つめて何度も何度もドキドキする裕美(治彦)ー


裕美の顔がドキドキして赤くなっているのが分かるー。


「ー自分にドキドキするとかー

 ヤバい女子大生だな…へへへ♡」

裕美(治彦)はそんな風に呟くと、

「ーー俺は明日から、人気女子大生配信者に上り詰めてやるー!」

と、決意を口にしたー。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・


それから1週間が経過したー。


「すげぇ…」

裕美(治彦)は、ニヤニヤと笑みを浮かべていたー


”嘘のような再生回数”ー。


やってること自体は”自分の身体であった時”と同じなのだが

反応がまるで違うー。


「やっべぇな…これ…想像以上だー」

裕美(治彦)はまるで、アイドルのような衣装を着て

おしゃれなメイクをした状態で、

パソコンの画面を見つめるー。


チャイナドレスを着て料理するだけで、

再生数が全然違うー


治彦が料理動画を作っても、

”クソまずそう”だとか、”微妙そう…”

”冷凍食品を買えよ”などなど、辛辣なコメントばかりだったが、

今では”裕美ちゃんの料理食べたい!”みたいなコメントに

溢れているー。


可愛いリアクションをしながらゲームをするだけで、

”かわいい”なんてコメントが来るー。

自分の身体の時は”下手すぎでしょ”だとか、

”ちょっとうまいだけで調子こいてるとかw”みたいな

辛辣なコメントが多かったー

悲鳴を上げようものなら”うるせー!”とコメントが

ついたものだー。

だが、今は”きゃああああああああ!”と、わざと悲鳴を

上げるだけで”裕美ちゃん可愛すぎ”などとコメントがつくー


「ーーーすげぇーーーー」


裕美(治彦)は、ニヤニヤしながら

自分の動画の再生数とコメントを見つめ続けるー


そしてー


「ーーーうっぜえええええええ!」

裕美(治彦)は思わずパソコンの画面を殴りつけそうになったー。


可愛らしいアイドルのような姿で怒りを露わにする

裕美(治彦)ー


「ーー俺の時は同じことしても、

 ひでぇコメントばかりだったくせに!」

はぁはぁと怒り狂った表情で、裕美(治彦)は、

パソコンの向かって文句を叫ぶー。


ふと、鏡を見ると

まるで”可愛い女子大生が自分のために怒ってくれている”

ような錯覚を覚えて、少し興奮してしてしまうー


「ーーへへ…まぁ…それも悪くないかー」

裕美の身体が激しい怒りを感じていることに気付いて、

それに興奮した裕美(治彦)は、そのことで

少し怒りを落ち着けると、

「ーまぁいいさー…今じゃ、俺は人気者さー」

と、脚を組んで椅子に座りながら

不敵な笑みを浮かべるー。


「ーーでもなぁ…」

裕美(治彦)は、入れ替わってから大学を休み続けているー


”現役女子大生”の肩書を使うためには、

やはり大学通いは続けなくてはならないのだがー、

正直、裕美として振る舞うのはかなり難易度が高いー。


元々裕美が知り合いなのであればともかく、

裕美とは、街角でぶつかった時に初めて知り合った間柄で、

そもそも入れ替わる前は一言も言葉を交わしていないー


高校卒業後、大学入学前のタイミングだったりすれば

マシだったかもしれないが、

既に大学に通っている最中の女子大生との入れ替わりー。


裕美として治彦が大学に行けば、

確実に”いつもと違う”と思われることは間違いなかったー


それにーーー


治彦(裕美)の動向も気になるー

3日目ぐらいまで、家に毎日来ていたが、

ここ数日は来ていないー。


「諦めて俺の身体で生きることに決めたのかー?」

アイドルのような格好のまま、険しい表情で、

髪をいじる裕美(治彦)ー


「ーいや、俺がこの子だったら、

 死んでも俺みたいなやつの身体で生きるのはごめんだしー…」

裕美(治彦)はまだ、”治彦になった裕美”は諦めていないと、

思いながら、考え込むー


”裕美…大丈夫?そんなに調子悪いの?

 そっちに行こうか?”


「ーーーー」

スマホを見つめる裕美(治彦)ー


裕美の大学の友達・里恵(さとえ)からの連絡ー。


”ちょっと、なかなか調子が良くならなくてー”

裕美(治彦)はそう返事を返すも、

”大学をどうするか”で頭を悩ませるー。


「ーー…まぁ…そうすぐには退学にはならないだろうしー

 まずはーー」


裕美(治彦)は、カラオケでの動画撮影のための

準備をするー。


「ーーはぁ~…この子の声で、いろいろ歌いたいものあるしなー」

裕美(治彦)はゾクゾクしながら、

出かける準備を始めるー。


カラオケで歌う動画を撮影して、投稿するー…

それも、もちろん目的の一つだったがー、

裕美になった治彦は、とにかく

”女子大生の声で歌いたいもの”がたくさんあったー。


「ーー俺の趣味丸出しの歌を歌わせることができるなんて…

 へへへへへっ…

 しかも可愛く歌えば、きっと再生数もー…

 えへへへ…」


裕美(治彦)は、興奮して、部屋の中を

まるで子供のように走り回ると

「は~~~可愛いは正義ってこういうことかぁ~えへへへへ」と、

嬉しそうに笑いながら、

服装を整えて、部屋の外に人がいないかどうか、

アパートの周辺に治彦(裕美)が待ち伏せしていないかどうかを

確認した上で、カラオケへと向かったー



だがーー

裕美(治彦)は気づいていなかったー。


先日投稿した動画のコメントにー

”わたしの身体で勝手に配信するの、やめて下さい!”という

コメントが投稿されー、

そのコメントに注目が集まり始めていたことにー


③へ続く


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


コメント


入れ替わった相手の身体で人気配信者を目指す男…

今のところは順調に、欲望を満たすことができているようですネ~☆!


続きはまた次回デス~!

今日もありがとうございました~!

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