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ピンク色のカーテンに、明るい配色ー

可愛らしい部屋に入ってきた

その部屋の主ー、女子高生の里中 紗季(さとなか さき)は、

笑みを浮かべたー。


その笑みはー

真面目で可愛らしい雰囲気の少女らしからぬー

ニヤニヤとした、下品な笑みだったー。


「ーーーこれが…里中さんの部屋ー」

紗季は、自分のことを”里中さん”とまるで他人のように呼ぶと、

鞄を放り投げて、かけていた眼鏡も放り投げると、

そのまま清潔そうなベッドにダイブしたー


ベッドにうつぶせになって、スカートをふわふわさせながら

足をばたばたさせるー


「ーーあぁぁぁ…本当にいい匂いがするんだぁ…」

自分のベッドの匂いを嗅いで嬉しそうな紗季ー。


しばらく夢中になって匂いを嗅ぎながら

「あ~~~…たまんねぇ」と、可愛い声で呟く紗季ー。


明らかに様子のおかしな女子高生ー。

しかし、彼女は変態ではないー。


いやー、厳密に言えば、今の紗季は変態かもしれないー。

だが、それは紗季本人の意思ではないー。


何故なら今の紗季はー

同じクラスの男子高校生に”憑依”されて、

身も心も、支配されているのだからー


「あっ…気持ちよすぎてよだれ垂れちゃった へへ…」

紗季がそう呟くー。


紗季のベッドのシーツの上に、涎のあとがついたのを見て、

紗季はニヤニヤと笑みを浮かべるー。


「ーーへへ…へへへへへー」

ベッドに座ったまま大きく深呼吸をすると、紗季は

「女の子の部屋の匂いー」と、

さらにくんくん匂いを嗅ぎ始めるー


「ーーあぁぁぁぁ…おいちいよぉ」

満面の笑みでそう呟くと、

普段、紗季が、学校でも、家族の前でも

決して見せないような歪んだ表情を浮かべながら、

壁に向かって歩き出すー。


明るい色の綺麗な壁をー

そのまま舐め始めた紗季ー


「んふぅぅ…♡ 紗季ちゃんのお部屋を舐めちゃうぞ♡」

歪んだ声を出しながら、ペロペロと自分の部屋を、

自分の舌で舐めていく紗季ー。


中腰になって無我夢中で部屋を舐め続ける紗季はー

完全に、”いつもの紗季”ではなくなってしまっていたー。


唾液を壁に付着させながら、

嬉しそうな紗季はー

不運にも、クラスメイトの身勝手な欲望に巻き込まれてしまったのだー


・・・・・・・・・・・・・・・・・


1週間前ー。


「ーーーー里中さんってマジで可愛いよなぁ~」

男子高校生の和村 牧夫(かずむら まきお)が、そう呟くと、

「ーお前みたいな適当なやつが、相手にされるわけないだろ」

と、笑いながら友人の冨士田 信治(ふじた のぶはる)が

言い放ったー


「いや、分かってるけどさ」

牧夫はすぐに自分でも納得するー。


牧夫は、比較的友達の多い男子生徒だがー

”適当”かつ”整理整頓も苦手”で、

とにかく”いい加減”な感じの男子生徒だー。


一方で、クラスの女子、里中 紗季は、

とても真面目で優しく、眼鏡をかけた可愛らしい女子生徒ー。

その清潔感に満ち溢れた感じは、

牧夫とは”何もかもが正反対”と言えるー。


「一度ぐらい、里中さんの部屋、見てみたいよなぁ~」


「ーー女子の部屋を見たいとか、お前、キモイなー」

信治が笑いながらそう言い放つと、

「え~だってさ、いい香りとかしそうじゃん!

 部屋の匂いとか嗅いでみてぇ!」と、牧夫は笑うー。


「ーーますますキモイなー」

信治はそう言いながらも、牧夫と一緒に廊下を歩くー。


牧夫と信治は友人同士で、

こういう憎まれ口をたたき合うのは日常茶飯事だー。


「ー女子高生の部屋の匂いを嗅ぐ方法とかねぇのかな~?」

牧夫の言葉に信治は、突然牧夫の腕を掴んで笑みを浮かべたー。


「ーー逮捕」

信治が笑うー。


「ーーな、なんだよ~!

 憧れの子の部屋の匂い嗅ぎたいって言うぐらいいいだろ~!」

大声で叫ぶと、周囲の女子生徒がヒソヒソと牧夫たちの

ほうを見て話し始めるー。


「おいっっ!俺まで同類にするつもりか!?」

信治はそう言いながら、慌てて牧夫から離れて走り去っていくー


「あ、おい!待てよ!

 あ、そうだー

 お前の妹、高校1年生だったよな!

 今度、部屋に入れてくれよ!」


信治を追いかけながら牧夫が笑うー。


「ふ、ふざけんな!キモイこと言うな!」

信治はそう叫びながら、牧夫から逃げるために

全力疾走するのだったー。


・・・・・・・・・・・・・・・・


「ふぅ~~」

帰宅した牧夫ー。


部屋は乱雑にモノが散乱していて、

お世辞にも”綺麗”とは言えないー。


「ーーーったく~信治のやつも、

 妹の部屋ぐらい見せてくれたっていいのになぁ~」

牧夫は一人、そう呟きながら笑うー。


「ーーーうわっ!くさっ!」


その時だったー

部屋に妹の蘭(らん)が入ってきて、

思わず表情を歪めたー。


牧夫にも、妹がいるー。


だがー

妹の蘭は、兄の牧夫に似たのか

”いい加減で適当な性格”で、

部屋も荒々しい感じだー。


要するにー、ある意味似た者同士の兄と妹だったー。


蘭から”この前貸したはさみ、返して”と言われて

牧夫は「あ~忘れてた…ってかどこやったっけ」と、

部屋の中を探すー。


蘭は舌打ちしながら「まさかあんた、わたしのハサミ失くしたの?」と

不愉快そうに呟くー。


兄である牧夫に対しても”あんた”呼ばわりー…


”なかなか、お兄ちゃん!なんて呼んでくれるような妹は

 現実にはあんまりいねぇよな”

などと思いながら、ハサミをようやく見つけた牧夫は、

刃の部分のほうを蘭に向けながら、ハサミを返却したー


「ーーーーーー…フツー、逆に持つでしょ?」

蘭は、不快そうにハサミを受け取ると、

「ってかなんかベタベタしてるんだけど!あんた何切ったの!?」と叫ぶー。


「ーーいやいや、最初からベタベタしてたし!」

牧夫が反論するー。

ハサミは、確かに最初からベタついていた、とー。


「ーそんなわけないし!」

蘭はそう呟くとため息をつきながら、部屋の外へと

立ち去って行ったー。


「ーーあ~~~あぁ~…

 なんかこう、”いかにも女子~!”みたいな部屋で

 暮らしてる妹が欲しかったなぁ~」


そんな風に思いながらー

蘭の部屋を思い出すー。


「ダメだー…俺の理想からはかけ離れすぎているー」


そんなことを呟く牧夫ー。


牧夫は”女の子の部屋”に、なぜか憧れを持っていたー。

最近は、”女の子の部屋”のことを考えるだけでドキドキしてしまうー。


思春期真っ最中ー、だからだろうか。

それとも、妹の蘭や、自分自身が汚らしい部屋だからだろうかー。


理由は、牧夫本人にもよく分からなかったー。

だが、好きなものは好きなのだー。

好きなことや性癖に、理由などいらないー。


牧夫はひと息つくと、スマホで”女の子の部屋が見たい”と検索

し始めるー。


こんな検索履歴を見られたら、絶対に信治から”逮捕”とか、

言われるに決まってるー


そう思いながら、漠然とネットを見ること2時間ー。


”やべっーもう暗くなっちまったー”


下らないことに時間を費やしたー

そんな風に思いながらスマホを部屋の隅に置こうとしたその時だったー。


”憧れの子に憑依して、憧れの子のお部屋を見よう”


そんな文章が目に入ったー


「ーーーは?」

一旦置いたスマホを再び手に取った牧夫はー

出会ってしまったー。


”夢”を叶えるソレとー。


そうー

牧夫は”憑依薬”と呼ばれる薬の存在を知ってしまったのだー。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・


「ーーは~~~~~」

紗季は、憑依薬の容器を見つめながら

うっとりとした表情を浮かべていたー


「ーこの薬で、わたし、乗っ取られちゃったんだぁ~♡」

紗季に憑依した牧夫は、そんなことを紗季の口で言いながら

笑みを浮かべていたー。


「ーこんな目に遭ってるのに、その原因になった薬を

 ニコニコしながら見つめているとか、やばすぎだろ…へへへ」

紗季はそう呟くと、憑依薬の容器を自分の机の上に置いて、

さっき舐めた壁に、紗季の唾液が付着しているのを見つめて、

ゾクゾクと興奮したー


「ーーはぁぁ…紗季ちゃんの身体が興奮してるのが分かる…」

身体の底から、ゾクゾクとした言葉に言い表せない快感を感じるー。


「ーあぁぁ…やばいー…紗季ちゃんをこんな興奮させちゃってるなんて…」

そう言いながら、紗季の口から

いつもは聞けないような”興奮したことが分かる声”が出て、

さらにその興奮は高まっていくー。


「ーーーあぁぁぁぁ…♡すごい」

紗季は枕に抱き着いて、意味もなく

嬉しそうな声を上げながらベットの上を転がりまわるー。


憑依した瞬間のことを思い出すー。


”憑依薬を飲んだ状態”で、相手の身体に触れることー

それが、牧夫が手に入れた憑依薬の、憑依する”条件”だったー。


”女の子の部屋”を堪能したかった牧夫は、

放課後に紗季に憑依することにしたー。


憑依対象として、親友の信治の妹や、自分の妹も一瞬、心の中では

候補に挙がったものの、

蘭は、そもそも”女の子っぽい部屋”じゃないからすぐに候補から落ちー、

信治の妹と、紗季が牧夫の中で候補に残ったー。


信治の妹は”女の子らしい部屋”であることは知っているー。

信治がそう言っていたからだー。

だが、信治が妹を溺愛していることも牧夫はよく理解しているし、

万が一、”憑依”がバレたら、牧夫は間違いなく、死ぬー。

色々な意味で、死ぬー。


そして、何より牧夫は紗季のことが好きだったー。

部屋を堪能することもそうだが、自分が紗季になれる、と考えたらー

もう、憑依すると決めた当日ー

1時間目からずっとドキドキして、気が気ではなかったー。


休み時間に紗季の声が聞こえるたびに、

紗季の口で何を呟こうか、と考えてはドキドキして、

紗季の姿を浮かべてはドキドキして、

昼休みには一人、満面の笑みを浮かべていたところ、親友の信治に

「お前、マジで逮捕されたほうがいいんじゃね?」と笑いながら

言われてしまったー。


紗季の部屋がどんな部屋だかは知らないー。


だがー

”学校で見るイメージ”ー

真面目で、優しくて、穏やかでー

可愛らしい眼鏡が特徴的な紗季ー


牧夫が抱くイメージからすれば、

部屋もきっと、牧夫の思い描くような部屋だと、

勝手に決めつけて、紗季に憑依することに決めたー。



放課後ー

図書委員会の紗季は、週に2度ほど、図書当番をしていて、

”最後”には図書室で一人になるー。


そのタイミングが、憑依に最適のタイミングだー。

憑依される瞬間を誰かに見られるわけにはいかないし、

紗季を乗っ取ったら、まっすぐ家に帰りたいー。


そして、女の子の部屋を堪能したら、

身体を返すー。


これで、完璧だー。


憑依薬を飲んだ牧夫は笑みを浮かべるー。


図書室をのぞき込むとー、

既に、最後の”戸締り”をしている紗季の姿が見えたー。


紗季が図書室の奥に向かったタイミングで、牧夫はこっそりと

図書室に入りー、

そしてー背後から、紗季の腕を掴みー

”憑依”ーーー


「ーー!?えっ…」

紗季が驚いて振り返るー。


「ーーえっ!?」

牧夫も驚くー。


一瞬で憑依できるー

勝手にそう思ってしまっていたが、そうではなかったー


そこまで親しいわけではない牧夫に突然手を掴まれた紗季は、

怯えた表情を浮かべていたー。


「ーーーか、和村…くんー?」

戸惑う紗季ー。


だが、牧夫はもう引き返さなかったー


身体がズブッ、と紗季に入り込んだのを感じてー

そのままさらに紗季の中に自分の身体を”ねじ込んで”行くー。


「ーーあ…ぁ… え… やめ… ぁ… なにこれ… ひっ!?」

戸惑いながら、逃げようとする紗季ー。


しかしー

牧夫は紗季の腕を必死に掴みながらー

ついに、全身が紗季の中に吸い込まれていきー

紗季の身体を強引に支配したー


「ーーはぁ… はぁ… はぁ…

 ほんとにー…ほんとに、、憑依しちゃったよー…えへへ」

紗季は目に涙を浮かべたまま、そう呟いてから

笑みを浮かべるー


「ーーあ…って、泣いてるじゃんー」

涙が頬からこぼれ落ちたのに気づきー、

「ーー泣いてるけど、笑ってるってやばくねー?」

と、牧夫は紗季の身体で笑みを浮かべたー。



”ーー大丈夫かなぁ?ま、なんとでも言い訳はできるか”


紗季に憑依した牧夫は、紗季の部屋で、

紗季に憑依したときのことを思い出し終えると、

そのまま立ち上がったー


抱き着いていた枕を床に放り投げると

「ーさ~て…」と、呟き、部屋を見渡すー


「ー紗季ちゃんのお部屋チェック、始めちゃうぞ」

ニヤニヤしながら、紗季は欲望を隠し切れず、そう呟いたー



②へ続く


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


コメント


憧れの子のお部屋を憑依で堪能するお話ですネ~☆!


長編と土曜日枠を除いて、既に2作進行中のお話があるので、

今日、このお話をスタートさせるかどうか迷ったのですが、

現在進行中の2作だけで進めると

入れ替わり⇒皮⇒入れ替わり⇒入れ替わり(長編)⇒皮(土曜日)⇒

となって、ジャンルが偏ってしまうので、

同時進行の作品が増えてしまいますが、憑依のこの作品も

スタートすることにしました~☆!

(※長編と土曜日枠を除き、通常、同時進行は最大3作品までで

 最近は調整しています~!☆)


色々バランスも考えながら、毎日色々なお話をお届けしていきます~☆

今日もお読みくださりありがとうございました~!

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