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電気を食べる謎の寄生虫ー。

どこからやってきたのか分からない未知なる寄生虫に

同居している彼女の凜々花が寄生されてしまったー。


寄生されてしまった凜々花は、完全に身体と精神を

乗っ取られてしまいー、

コードをペロペロと舐める姿を、

バイトから帰宅した彼氏・寛人の前で晒すー


そんな凜々花の異様な様子に困惑する寛人が目にしたのはー

凜々花の身体から飛び出す、不気味な寄生虫の姿ー。


”彼女が寄生されて乗っ取られている”

そのことを知った寛人は

「り、、凜々花から離れろ!」と叫ぶのだったー。


★前回はこちら↓★

<寄生>電気を喰う女①~寄生虫~

大学生カップルの藤田 寛人(ふじた ひろと)と、 星村 凜々花(ほしむら りりか)は、半年ほど前から 同じアパートの一室で同居していたー。 二人は小さいころから近所に住んでいた幼馴染の間柄で、 高校は別々の学校だったものの、 大学で偶然再会、去年から”幼馴染”から”恋人”に ランクアップしたばかりー。 寛人...

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


凜々花が口を開きー

喉の奥からつながっていると思われる黄色いミミズのような

寄生虫を寛人に見せつけているー


「人間…便利…電気、いっぱい食べれる…♡」

凜々花は、ごぼごぼ言いながら、寛人にそう言い放つー。


凜々花の目は、あっちを向いたり、こっちを見たり、

焦点が定まらない様子で、

完全に正気ではないことが伺えるー


「ーーお、、お…お前は…!お前は…何なんだ!?」

寛人は戸惑うー。


”人間を乗っ取る寄生虫ー?”

そんなもの、聞いたことがないー。


「ーーえへへへへぇ…♡」

そんな風に考えていると、いつの間にか黄色い寄生虫は、

凜々花の身体の中に戻っていきー、

まるで老婆のように背中を丸めた状態でー

部屋の中を歩き回り始めたー


「おい!凜々花!おいってば!」

寛人は慌てて叫ぶー。


だが、凜々花が正気を取り戻す素振りは全く見られないー。


冗談で凜々花がこんなことするはずないしー、

信じられないけれど、”未知の寄生虫”に、

凜々花は支配されているのだろうー。


「ーー電気…電気…電気」

凜々花が明らかに普段は出さないようなおかしな声で、

部屋の家電のコードを引っこ抜いてー

それを舐めているー。


「ーーんへへへへへへっ♡」

凜々花に寄生している寄生虫の力だろうかー

電気を吸うようにして、凜々花からバチバチバチッ、という

静電気のような音が聞こえてくるー。


「ーーんっ…ぁ… ぅ…♡」

苦しそうな声を出しながらも、凜々花は

部屋中の家電のコードを抜いてー

やがて、コンセントの穴の方に、四つん這いになって

口をつけようとしたー。


「おい!やめろ!いい加減にしろ!」

寛人は大声で叫ぶー。


だが、凜々花は止まらないー


「人間の身体って、動きやすくて…いいなぁ……

 こういう風に…声も出せるし……

 きおく…っていうのかな? これも便利だなぁ~」


と、一人ぼそぼそ呟きながらー

コンセントの穴をペロペロと舐め始めたー


バチッ!

”電気を食べる”寄生虫は、電気を吸い取る力を持っていたー。


その力で、コンセントの穴から”電気”を吸収していくー。


「ーーん…ァ…ぁああああああああっ♡

 ひいぁぁああああああああああああああっ♡」


凜々花が今まで聞いたことのないような苦しそうなー

そして、甘い声を出して、”感電”しているー

異様なぐらい震えながらー

凜々花が”電気”を食べているー


「おい!!!やめろ!やめろって!」

寛人はたまらず、凜々花を強引に止めようとしたー。


このままじゃー

凜々花の身体のほうへの影響が心配だー。


だがー


「ーー邪魔」

凜々花はそう言うと、バチバチと電気を帯びた手を

寛人にあてるー。


「ーーぐああああああああっ!」

悲鳴を上げながら、苦痛に耐える寛人ー


「ーひ~ろとぉ、わた、、し、電気、、食べる女になったの♡」

ピク、ピクと痙攣しながら微笑む凜々花ー


凜々花はさらに、部屋にあった、延長用のコードを乱暴に手に取ると、

それをコンセントの穴に差し込んでからー

突然、着ていた服を乱暴に脱ぎ始めたー


「お…おい…何を…!」

唖然とする寛人ー


凜々花は、相変わらずピクピクと震えながら、

奇妙な笑みを浮かべてー

裸体を晒すー


「ーーーこのほうが、もっと、電気ー美味しく食べられそうー」

凜々花は、そう言いながらー

延長用のコードを自分の身体に巻き付け始めるー。


胸にもコードが巻き付けられていきー

凜々花は、自分の身体をコードで絞めつけたような状態に

なって、「うへ…♡」と笑みを浮かべたー。


凜々花の耳から寄生虫が姿を現して、

凜々花の首が、がくッ、と横に傾くー。


凜々花の口から泡のようなものが垂れてー、

凜々花は脚を震わせながら、

白目を剥いているー


「り、、凜々花…」

寛人は、凜々花を助けないと、と思いながら

凜々花の耳から飛び出した黄色い寄生虫に飛びつくように、

それをわしづかみにしようとするー。


だが、寛人が、寄生虫をわしづかみにする前にー

寄生虫は、凜々花の身体の中に戻っていきー

今度は、凜々花の鼻の穴から寄生虫が飛び出すー。


「ん、、、ぁ…」

とても苦しそうな声を漏らす凜々花ー。


「おい!ふざけんな!ミミズ野郎!

 凜々花をこれ以上苦しめたらー

 お前…!お前、踏みつぶしてやるからな!」


怒りの形相で、そう叫ぶ寛人ー。


だがー

そんな言葉をお構いなしに、鼻から右耳にー

右耳から口にー

口からー

アソコにー

凜々花の身体中を、寄生虫は挑発するように移動してはー

顔を出したー


「ーーーやめろって言ってるだろうが!」

寛人が大声で怒鳴るー。


だがー

凜々花の身体に戻った寄生虫はー

凜々花の身体で、信じられない行為に出たー。


身体に巻き付けた延長コードの先端の部分を、自分の口に咥える凜々花ー


「ーーおい…何を…!」


その直後ー

ビリビリと電流が流れ始めてー

凜々花が、今まで聞いたこともないような

苦しそうな声をあげながらーー

同時に気持ちよさそうな声を上げ始めたー。


コンセントの部分に差し込んだ延長コードの反対側を口に咥えてー

まるで、電気を吸収しているかのような凜々花ー


”電気を食べる寄生虫”の力で、

コードを通じて、凜々花が電気を食べているー。


バチバチ音を立てながらー

髪を逆立てた凜々花が、苦しそうにー

けれども幸せそうに、電気を食べているー。


「ーーやめろ!ふざけるなよ!凜々花を苦しめて、どうするつもりだ!?

 おい!この虫野郎!凜々花の中に隠れてるんじゃねぇ!」

寛人は怒り狂って叫んだー


だが、凜々花は苦しそうにうめきながらー

ニヤリと笑みを浮かべてー

コードの先端をしゃぶるようにしたまま、

寛人のほうを見つめたー


裸体にコードを巻き付けて、先端をしゃぶる凜々花の姿は

”異様”としか、言い表しようがないような、

そんな状態だったー。


「あぁぁぁああ…うぁぁ… ぁ」

凜々花が苦しそうに、呻くー。


凜々花を乗っ取っている寄生虫は、とても嬉しそうに

凜々花の身体で勝手に笑っているがー、

人間の身体が、電気を浴び続けて、無傷で済むはずがないし、

苦しいはずだー。

だから、凜々花の身体は悲鳴を上げていてー

笑いながら、苦しそうにしているという異様な状況ー


「ーーは…ぁ… ぁぁぁぁあ…」

凜々花の目が白目を剥いてー

コードをしゃぶっている口から泡のようなものが吹き出てくるー


「ーーやめろ!凜々花が死んでしまう!やめろ!」

寛人は大声で叫ぶー。


だが、凜々花は止まらないー。


「やめろ!おい!虫!

 人間は、電気をそんなに浴びたらー…

 お前とは違って、電気を食べたりしない生き物なんだ!おい!」

寛人は、そこまで叫んでー

なおも、白目を剥いたまま凜々花がニヤリと笑ったのを見てー

”この寄生虫には話が通じない”と判断したー


苦しそうに笑っている凜々花を見てー

寛人は”ごめん…!凜々花!と、心の中で叫ぶとー

凜々花の方に向かって突進してー

凜々花の口からコードを無理やり、取り上げたー


ピク ピク ピク、と震えたまま床に倒れる凜々花ー


凜々花はそれでも、青ざめた顔をのまま起き上がってー

「邪魔を… す、、るなぁ!」と、叫びながら

寛人に襲い掛かってきたー


寛人はとっさにそれを避けてー

凜々花を壁に叩きつけるー


「凜々花から、出ていけー!」

寛人が凜々花を睨みつけるとー

寄生虫は驚いたのか、凜々花の耳から、顔を見せたー。


「ーーー」

”引っ張って大丈夫なのかー?”

そんな風に思いながらも、

凜々花を助ける方法は、それしかないー、と、

コードをその身に巻き付けた凜々花の耳から顔を出した寄生虫をー

手でつまみー


怒りの形相でそれを引き抜いたー


耳から少し血が流れてー

凜々花は、そのまま床にうつぶせに倒れ込むー。


寛人に捕まれた寄生虫は、じたばたと左右にうねうね動くー


”俺が寄生されたら、本末転倒だからなー”

寛人は、そんな風に思いながら、電気を食べる謎の寄生虫を

床に叩きつけるとー

そのまま、それを踏みつぶしたー


「ーくそ野郎が!」

寛人はそう叫ぶと、すぐに倒れたままの凜々花に駆け寄ったー。


だがー

凜々花は、青ざめた様子でー

身体が、ビクン、ビクンと、何度か痙攣していたー


「ーーおい、凜々花ー?」

凜々花を抱きかかえるようにして、仰向けにする寛人ー


しかしー

凜々花から反応がないー。


「ーー凜々花!しっかりするんだ…凜々花!」

必死に呼びかける寛人ー


その呼びかけにも、凜々花は答えずー

寛人は青ざめながら、凜々花の呼吸を確認するー


がー

凜々花は呼吸をしておらずー

心臓すらー動いていなかったー


「くそっ!おい!凜々花!凜々花!

 あんな訳の分からない虫に殺されるなんて、

 そんなの…ナシだろ!?」


心臓マッサージと人工呼吸を何のためらいもなく

し始める寛人ー。


あれだけの電気を浴びた凜々花の身体がー

持つはずなどなかったのだー


最後ー

寄生虫が凜々花の身体から顔を出したのはー

凜々花の身体が生命活動を停止してー

使い物にならなくなったことに気付いたからー。


決して、寛人に驚いて、耳から出てきたわけではないー


「おい!凜々花!おい!」

途中で救急車を呼びながら

凜々花の回復を願い、

心臓マッサージを続ける寛人ー


だがー

凜々花は、得体の知れない虫に電気を食べさせられた挙句ー

そのまま息を吹き返すこともなかったー


・・・・・・・・・・・・・・・・


10年後ー


寛人は、とある研究所の主任として働いていたー


元々、目指していた”進路”とは大きく異なる道に進んだ寛人はー

”ある研究”を続けていたー


それはー

”電気を食べる謎の寄生虫”の研究だー。


あのあとー

寛人は、”寄生虫に凜々花が寄生されたこと”を警察や、病院にも告げたー


だが、結局それは信じてもらうことができずー

凜々花は”自殺”で処理されてしまったー


「凜々花が自殺なんてするわけないだろ…」

寛人は何度も何度も、泣きながらそう呟いていたー


そしてー

あのあと、”似たような事件”が、数件、国内で発生していることを

知った寛人は

”表沙汰にはならないだけで”電気を食べる謎の寄生虫”の被害者が

他にもいること”を悟ったー。


寛人は今、その”研究”を続けているのだー。


あの、電気を食べる寄生虫の生態を明かしー、

対処法を作り出すことー。

世間にその危険性を知らしめることー


それが、今の寛人の夢でありー


そしてー…


「ーーー凜々花ー」

寛人は、10年が経過した今でも、凜々花のことを決して忘れてはいないー


研究室の机の上に飾ってある凜々花の写真を見つめると、

寛人は静かに微笑んだー。


「ーーー絶対、あの虫の全てを解明してー

 二度と、凜々花のような被害者が生まれないようにー

 俺、頑張るからー。


 だからー

 そっちで、俺が行くまでー

 待っててくれよー」


寛人は、そう呟くと、

今日も”自分たちのような悲劇を2度と生み出さないため”

寄生虫の研究に没頭するのだったー



おわり


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


コメント


乗っ取った身体のことを何も考えない恐怖の

寄生虫のお話でした~!


こんな寄生虫には、寄生されたくないですネ~…!


お読みくださり、ありがとうございました!!

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