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大学生カップルの藤田 寛人(ふじた ひろと)と、

星村 凜々花(ほしむら りりか)は、半年ほど前から

同じアパートの一室で同居していたー。


二人は小さいころから近所に住んでいた幼馴染の間柄で、

高校は別々の学校だったものの、

大学で偶然再会、去年から”幼馴染”から”恋人”に

ランクアップしたばかりー。


寛人は大学入学を機に実家を出て一人暮らしをスタート、

一方の凜々花は実家から大学に通っていたものの、

凜々花と寛人が通う大学は、凜々花の実家から少し距離があって

毎日の通学が大変だったこともあり、

凜々花も一人暮らしを検討、その際に凜々花が

お金の不安を寛人に相談したところ、寛人が

「凜々花さえよければ、別に俺の家に来てもいいけどー?」と、

提案したことで、同居生活が始まったのだったー。


お互いの両親も、小さいころ、近所に住んでいたこともあり、

面識があり、寛人と凜々花の同居についても、

双方の両親は快く承諾してくれたー。


付き合ってから1年ー

同居開始から半年が経過した現在でも、

寛人と凜々花の関係は良好で、

喧嘩もない、穏やかな生活が続いていたー。


「ーー今日でちょうど、寛人と暮らし始めてから半年だね~」


ある日の朝ー

朝食を食べながら、凜々花が微笑みながら言うー。


「ーお、もうそんなに経ったんだな~」

寛人はそう言うと、

「ーでも、凜々花と同居する前は、俺、敬一(けいいち)から

 よく、”同居を始めたら最初は楽しいかもだけど、

 1か月もすれば、絶対相手のイヤなところとか見えてくるし、

 喧嘩が始まるだけだぞ~”とか、言われてたけど、

 俺たち、全然そういうことないよなー」

と、笑いながら凜々花のほうを見つめたー。


「ーーえ~?そんなこと言われてたんだ~!

 でも、確かに寛人と暮らしてても、イラっとしたこととか

 わたし、一度もないなぁ~」

凜々花の言葉に、寛人は「だよな~」と相槌を打つー。


「ーーまぁ、凜々花が優しいおかげだよ!」


「ーーそんなことないよ。寛人が気配り上手だからー」


寛人と凜々花はそんな風にいつもの仲良しトークを

繰り広げながら朝食を済ませるー。


”大学を卒業したら結婚”

既に、お互いにそんな話もしている間柄ー。


「あ、今日はバイトだったっけ?」

凜々花の言葉に、寛人は「そうそう。そろそろ行かないと」と、頷くー。


「ーーお休みの日までお疲れ様!」

凜々花がそう言って、寛人に「あ、晩御飯何がいい~?」と、

確認すると、寛人は「もう、なんだかお嫁さんみたいだなぁ~」と笑うー。


そんなやり取りをしながらー

寛人はいつものように「いってきます」と、バイトに向かったー。


寛人は大学が休みの日にもバイトのシフトがたまに入っているー

一方の凜々花も、バイトをしているものの、

凜々花は「大学帰りについでに寄る」感じのシフトを入れていて、

休みの日は基本的には終日お休みなことが多いー。


本当は、一緒に過ごす時間ももっと欲しかったけれどー、

お互いにバイトの事情もあるし、

二人でちゃんと稼がないと生活も苦しくなってしまうためにー

そこまでの我儘は言えなかったー。


「さて」

凜々花は、そう呟くと、立ち上がって

「今日はわたしがお掃除当番だから、がんばろ!」

と、部屋の奥の方に向かっていくー。


凜々花と寛人は、互いの都合も考えながらー

家事もしっかり役割分担をしていてー

大学生の現在でも、もはや”実質上夫婦”のような状態になっていたー。


「ーーー!」


今日も、いつものような日常が続くはずだったー。


けれどー

”当たり前のような日常”は、いつ、どんなきっかけで壊れるか

分からないー。


「ーーな、、何…?この虫ー?」

部屋の奥の方に置かれているテレビの近くの床に、

見たこともない、黄色っぽい色のミミズのようなものが

這っていたのだー。


「ーーー」

凜々花は言葉も失って、震えながらその様子を見つめるー。


凜々花は”虫”が大の苦手だったー。


部屋にゴキブリが現れた時は、30分以上もにらめっこしながら

何もできない状態が続いたしー

それどこではなく、蜘蛛が出てきても、数十分以上は、

遠くから蜘蛛を見つめるだけの時間が続くほどにー

凜々花は虫が苦手だったー。


「ーーひっ!?」

凜々花は、その黄色いミミズのような虫が少し動いただけで、

ビクッと震えて声を上げるー。


ミミズより、サイズは大きめー。

家の中に侵入する虫にしては、そこそこのサイズで

気味が悪いー。


凜々花はぶるぶると震えながら

「さ、殺虫剤…どこにあったかなぁ…」と、声を震わせるー。


その時だったー。

テレビの側に設置されているゲーム機のコードの側で

這いずっていたその寄生虫が、突然、凜々花の方に向かって

動き始めたのだー。


「ーーひっ!?いや、、ちょ、、こ、、来ないで!?」

凜々花は逃げようとしたものの、恐怖から、その場で尻餅をついてしまうー。


「ーーーー…いやっ!?や、、やめてよ!」

自分の足に黄色いミミズのような虫がくっつきー

どんどん上の方に上ってくるー。


子供のように泣き出してしまう凜々花ー

”気持ち悪い”という感情が強すぎてー、手で叩くこともー

触ることもできず、悲鳴を上げるー。


手で振り払おうとする仕草を見せるもー

直接、黄色い虫に触れることのできない凜々花ー。


そんな凜々花を他所にー

黄色い虫は、凜々花の胸のあたりまで登ってくるとー

突然ーーー


バチバチバチバチッ、と

静電気よりも強めな電流を発生させたー。


「ーーきゃああああああああっ!?」

気絶するほどの電流ではなかったもののー

あまりの恐怖から、凜々花はその場で失神してしまったー。


髪を乱しながら、その場に倒れ込む凜々花ー。


口を開けたまま、失神している凜々花ー。


そんな凜々花の口に向かってー

”電気を主食とする謎の寄生虫”は、静かに、凜々花の身体の上を這い始めたー。


・・・・・・・・・・・・・・・・


「ーーただいま~…って、あれ?」

寛人は、アパートの部屋の扉を開くなり、

少し違和感を感じたー。


「ーーーんっ…♡ んっ…♡ ふぅ…♡」


奥から、変な声が聞こえるのだー。


女の、甘い声ー。


「ーーーえ…」

寛人は、少しだけ表情を歪めるー。


帰宅したら、部屋から女の甘い声が聞こえてくるー。

この状況はーー


”いやいやいや、それはないだろー”

寛人は、首を横に振るー。


”浮気”

そんなワードが一瞬頭に浮かんでしまったー。


だが、凜々花は浮気をするような子ではないー

幼馴染だから、凜々花のことはよく知っているけれど、

浮気は絶対にない、と断言できるー。


しかもー

寛人は今日”予定通り”帰宅したー。


例えば、寛人のバイトが早めに終わり、

いきなり”予定外”の時間に帰宅したのであればー

浮気現場をーーー

なんて可能性もーーあるのかもしれないー。


けれど、凜々花がそんなことをするはずがないし、

そもそも”同居している彼氏が帰宅することが分かっている時間”に

堂々と浮気をするほど、凜々花はバカではないはずだー。


「ーーーまさか」

寛人は表情を歪めるー


”浮気”でないとすればー

変な男が入ってきて、凜々花が襲われている可能性もーーー


「ーーーー凜々花!!!」

寛人は慌てて部屋の中へと駆け込んだー


だがーー

部屋の中に入った寛人が見つけたのはーーー


「ーーん…♡ぁぅぅ♡… おい…しい♡」

身体を時々ビクンビクンと震わせながらー

ペロペロと何かを舐めている凜々花の姿だったー。


凜々花以外に、部屋の中に誰かがいる様子はないー。


部屋の中から聞こえてきている声は、

確かに凜々花のものだったのだがー

凜々花は”浮気”をしていたわけでも”見知らぬ男に襲われていた”

わけでもなかったのだー。


「ーーーーんっ…ぁ、、、ふぅ…♡」

凜々花が時折苦しそうにうめきながら、何かを舐め続けているー。


「ーーーって、、り、凜々花!?」

寛人は、凜々花が舐めているものを見て、唖然としたー。


凜々花はー

コードの先端部分をペロペロと舐めていたのだー。


「ーーぁぅぅ…♡」

凜々花がうっとりとした表情で、コードを舐めるー。


髪は静電気で逆立ったかのように、乱れ切った状態で

逆立ち、時々”ばちっ”という音が聞こえているー。


「ーーーーぁぁぁあ……ひっ…うっ…」

時々苦しそうに呟きながらー

凜々花がコードを舐め続けるー。


「ーーお、、おい…何してるんだよ!?」

寛人は困惑しながら、背を向けたままコードを舐め続けている

凜々花に声を掛けたー


するとー

凜々花の身体にバチバチバチ、と電流が走るー


「ーーんんぅぅぅうぁぅぅぅ…ぁ」

苦しそうに、甘い声を出す凜々花ー


「ーーお、、おい!」

寛人はそう叫んだー。


しかしー

次の瞬間ーー


凜々花の耳から”黄色いミミズ”のようなものが

一瞬顔を出したのだーー


「ーーはぁぁぁ…電気…おいしいよぉ…♡」

凜々花はそう言うと、だらしなく座り込んで、

足を広げて、スカートから下着が見える格好をするとー

そのままコンセントの前に座り込んだー。


「ーーー!?!?!?」

寛人はーー

信じられない光景をさらに目撃するー


スカートの中からー

凜々花のアソコのあたりから、黄色いミミズのようなものが再度顔を出しー、

凜々花の身体とつながった状態で、黄色いミミズがコードの先端部分からー

電気を自分の身体に流し始めたー


「んっ、、、ぁ、、、ぁあっっ… んぁああっ…」

凜々花の身体が、ミミズのような虫から電流が伝わっているのか、

苦しそうに、甘い声をあげるー。


「ーーお、、おい!凜々花!?凜々花!」

激しくビクンビクンと震える凜々花の身体ー。


凜々花は白目を剥いて、口から涎のようなものを流しているー。


「ーーなんだ、あの虫はー!?」

凜々花のスカートから顔を出しているミミズのような虫を見てー

凜々花の”異様な状態”はこいつのせいだと悟るー


「ふざけんな!凜々花から出ていけ!」

寛人が、黄色いミミズのような虫を手でつかもうとするとー

その虫は、凜々花のスカートの中に逃げ込んで、

凜々花が「うぐっ…」といううめき声をあげるー。


ゆらりと立ち上がる凜々花ー


「ーーーり、、凜々花…?」

寛人は、不安そうに凜々花のほうを見つめるー


バチッ、バチッ、と、時々、凜々花から変な音が聞こえるー。


「ーーーこれ、、入れ物ー」

凜々花が自分を指さしながら呟くー。


「ーー人間の、、身体ーー、便利、これ、入れ物ー」

凜々花がニヤァ…と笑いながら呟いたー


身体を時々、ビクッ、ビクッと震わせながら、凜々花は

笑みを浮かべるー。


「ーい、、入れ物…な、、、何をーー」

寛人がそう言うと、凜々花が口を開くー。


喉の奥から、ゴボッと音がしてー

口から黄色いミミズのようなものが顔を出したー


「ーー人間の、、身体、、ゴボッ、、、いっぱい、電気、食べれるー

 えへへー 

 わたし、、電気を食べる寄生虫の、、、宿主に、、されちゃった♡

 えへへ、えへへへへへ」


凜々花は、寄生虫を口から見せながら、

苦しそうにそう呟いたー


電流が凜々花に流れて、凜々花が再び苦しそうにうめき声をあげるー


「き、寄生虫…り、、凜々花から離れろ!」


”彼女が寄生虫に寄生されたー”

そう理解した寛人は、大声でそう叫んだー


②へ続く


・・・・・・・・・・・・・・・・


コメント


電気を栄養とする謎の寄生虫に寄生されてしまった彼女…!

続きはまた次回(②で完結)デス~!☆


今日もお読み下さりありがとうございました~!

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