Home Artists Posts Import Register

Content

男が、すがすがしい表情で、廊下を歩いているー


何かをやり切ったかのような表情ー。

その表情は、希望に満ち溢れているー。


彼の名は、湯沢 正晃(ゆざわ まさあき)ー


彼がすがすがしい表情をしているのはー

何か立派なことをしたからー…ではない。


彼は今日、数年間の服役を終えて

出所する日を迎えていたのだー。


彼が犯した罪は”痴漢”

それまでにも何度か前科があり、常習性があったことから、

比較的長い期間、服役していたのだー。


「ーー…(へへへ…)」

正晃は笑うー。


彼はー

反省しない男だったー。

小さいころから、そうだー。


両親からー

先生から、何度怒られても

”自分がやりたい”と思ったことは

何度でも繰り返してしまうー。


そんな男だったー。


今回も、そうだー。

痴漢で数年間の服役をし終えた今でも、

正晃は”また”繰り返すつもりだったー。


同じことを、何度でもー。


「ーーー所長がお呼びだ」

出所を目前にして、所長からの呼び出しがかかった正晃は、

「チッ」と心の中で舌打ちをしたー。


あの所長は、正直、苦手だー。

一見するとやせ型で、取るに足らない相手に見えるのだが

その眼光は鋭く、

まるでー”内側まですべてを見透かされたような”

そんな不気味さを持つ男だー。


出所当日に、そんな所長からの呼び出しとなれば

イヤな予感を覚えるのは、当然のことと言えたー。


だがー

出所直前に問題を起こすことは得策ではないことは

正晃にもよくわかっているー。


だからここはー

素直に従うことにしたー。


「ーーー入りなさい」

部屋をノックすると、所長の穏やかながら、

鋭さも感じさせる声が響いたー。


「失礼します」

正晃が部屋に入ると、所長は、自分の机に手を置いたまま、

正晃のほうを見つめたー。


「ーー出所おめでとう」


「ありがとうございます」


正晃は所長の方を、目で確認しながら頭を下げるー。


まさか、おめでとうを言うためだけに

呼び出したのではあるまいー


そんな風に思っていると所長が”本題”を切り出したー。


「ー単刀直入に言おう。君はここから出たら

 また同じことを繰り返すー。

 …違うかね?」


所長の言葉に、正晃はギクッとしたー。

まさに、その通りだったからだー。


長い服役の期間を終えても、

正晃の考えは、変わらなかったー。

また、同じことを繰り返すつもりなのだー


彼が、長い服役期間中に”反省”していたー


ただし、痴漢という行為を反省したわけではないー。

彼が”反省”したのは、

”自分が捕まってしまったことに対して”だー。


「ーーーそ、そ、そんなこと、あるわけないじゃないですか」

正晃が言うと、所長は「茶番はよしなさい」と、呟き、

再び正晃のほうを鋭い目つきで見つめたー。


”確固たる確信”を持っているー

そう、言わんばかりの目だったー。


「ーーく、、く…そ、そんな所長の決めつけで、

 服役の期間を延ばすことはできないはず…!」


正晃が苦し紛れにそう叫ぶー。

服役中、正晃は一切の問題を起こしていないのだー。


仮に所長のいう通りだったとしても、

服役を伸ばすことなど、できはしまい、と正晃は

心の中で思うー。


「ーー安心しなさい。今日、出所できることに変わりはないー。

 私に、そこまでする権限はないからね」


所長はそれだけ言うと、

正晃は安心した様子で大げさにため息をつくと、

「まったく、あと1年ここにいろとか、そういうこと

 言われると思いましたよ」と、余裕の表情で笑うー。


そして、立ち去ろうとしたー。


「ー待ちたまえ」

所長の言葉に、正晃が立ち止まるとー

所長が正晃に対して、突然、銃のようなものを向けたー。


「ーー!?」

正晃の余裕の笑みが一気に消えて、顔に焦りの色が浮かびー

顔色は一気に青ざめていくー


「ーちょ!?!?え…!?」

”撃たれる”

そう思い、正晃は半分パニックになりながら声を出したー


そして、その直後ー

所長は容赦なく、正晃に向けていた銃のようなものを放ったー。


パァン!


と、音が響き渡るー

身体に軽い衝撃と違和感が走るー


思わず目を瞑った正晃はー

訳も分からぬまま”俺、撃たれたのかー?”と、

歯を食いしばったー。


だがー

いつまで経っても痛みを感じることはなく、

自分の身体から出血しているような感じもしなかったー。


恐る恐る目を開ける正晃ー


すると、所長は既に銃のようなものをしまい、

椅子に座って正晃を見つめていたー。


「い、いきなり何をするんでーーー」


”いきなり何をするんですか”

そう言いかけたその時だったー。


正晃は”異変”を感じたー。

自分の口から出た自分の言葉が、

自分の声ではなかったからだー。


「え……???え…????」

正晃の口から出たのはー

女性の声ー。

しかも、かなり可愛らしい感じの声だったー


驚いた正晃は言葉を途中で止めて

自分の身体を見つめるー


すると、自分のごつごつした手が色白の綺麗な手にー


いやー

それでだけではなかったー。

見下ろした視線の先には、自分にないはずの不自然な膨らみー


そして、肩まで届く髪ー


さらにはー


「ーーな、、ないっ!?!?」

所長の前だということも忘れて

股間に堂々と手を触れると、思わずそう叫んでしまったー


ここに手を触れれば「ある」はずの感触がなかったのだー

叫ばずにはいられなかったー。


所長はそんな様子に笑みを浮かべると、

部屋の脇に何故だか置かれていた姿見を正晃の前まで

持ってきて「見たまえ」とそう呟いた。


「ーーーー!」

そこに映っていたのは、可愛らしい清楚な感じの女性ー


「ーーな、な、な、なんだこれは!?」

性別が変わってしまっているー

もちろん、声もだー。


「ー見ての通りだ。君は女になったんだ。

 元々の君とは大違いだな」


所長はそう言うと、

鋭い目つきに戻って”本題”を告げたー


「君には女として出所してもらうー」


「ーーは!?」

正晃は思わず叫んでしまうー。


「ー実は今、君のような常習性のある痴漢への対策として

 ”ある研究”が秘密裏に進められていてねー」


所長はそう言うと、女になった正晃のほうを鋭い目つきで見つめたー。


「さっきの銃型の秘密兵器で、君を女体化させた」


「ーへ?お???女体化…!?」

意味が分からず、正晃は只々困惑するー


”女体化”とは何かー


「つ、つまり、お、俺は女になったと! 

 そういうことですか?」


「その通りだー。

 自分の身体でお楽しみをする分には自由だー。

 君のような何度も何度も痴漢を繰り返す男の

 ”性的欲求”を満たすのは、正直言って難しい。


 出所して自由を得れば、また欲望に負けて

 同じことを繰り返すー

 違うかね?」


その言葉に、正晃は反論できないー


「ーまぁ、安心しなさい。それを責めるつもりはない。

 だが、そういう男自身が女になってしまえば、どうだ?

 自分の身体で欲望を満たすことができればー

 他者を襲ったり、傷つけたりはしないのではないかー?


 それがー

 この秘密裏に行われている研究の趣旨だ。

 

 特別に上からの許可も出ていてね。

 君がその”披験体”になったわけだー」


所長の言葉に、正晃は「マジですか…」と呟いたー


だが、内心喜んでもいたー。

まさか、男としてではなく女として出所できるなんてー。


しかもー


”ぐへへへへ…エロいことし放題じゃねぇか”

正晃は、美人な顔を歪めながら心の中でそう呟いたー


「ぐへへへへ…エロいことし放題じゃねぇか」


「ー心の声が、漏れているぞ」

あきれ顔で言う所長。


「し、しまったー!」

正晃が言うと、

所長は「構わん」とだけ呟き、

「それも、目的のひとつだ」と、頷くー


「先ほど説明した通り、君のような常習性の高い人間が

 他人の身体ではなく、自分の身体で欲求を満たせるようになれば、

 他人を傷つける行為に及ばないだろう、という目的があるー。

 その身体は、性別が変わったとは言え、他でもない君自身だ。

 君が男であった頃に自分でするのが自由であったように、

 君がその身体で何をするのも自由だー。


 自分の身体で欲求を満たせるなら、

 痴漢をする必要もなくなるだろう?


 その身体なら、自分でスカートを履いて自分のスカートの中を

 撮影することだってできるし、触りたい放題だ。

 他人の身体を傷つける必要はあるまい?」


所長の言葉に、正晃は「確かに、その通りですね」と

目を輝かせながら可愛い声で頷いたー


”おまけに美人なんて、最高だぜ”

正晃は美人女性に女体化した自分に対して、笑みを浮かべながら

姿見を見つめ続けるー。


「ーーーー」

所長はそんな正晃を見つめながら思うー


”あの女体化銃から放たれる成分には、

 美人女性のDNAが組み込まれていて、

 美人に女体化するようになっているー。


 痴漢の男自身が”美人”になることで、

 より強い、他者への痴漢行為抑制の効果が

 期待できるからー”


「ーーーさぁ、君は自由だ」

所長の言葉に、正晃は「ありがとうございます」と頭を下げるー


そして、所長の部屋から出ていこうとする正晃に対して

所長が「2つ!」と叫んだー。


「ーーこの研究はまだ秘密裏に行われている段階だ。

 絶対に口外しないようにー。

 した場合は、ただちに”牢屋”戻りだー。」


そして、所長はもう一つ付け加えるー。


「ー自分の身体でどんなお楽しみをするのも自由だが、

 節度は守るようにな。


 君が男だったころに、

 路上で、抜いたりはしなかっただろう?

 それと同じだー」


その言葉に、正晃は「路上でヤッたりなんかしませんよ」と

笑みを浮かべてそのまま立ち去って行ったー。


少しすると所長は、所内のとある場所に電話をかけてー

”あること”を告げたー


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


出所した正晃は、空を見つめて笑みを浮かべていたー


「クククククク…俺が、女ー」

可愛らしい声で呟く正晃ー


正真正銘、どこからどう見ても女だー。


男女兼用の無難な服を所長が用意してくれて、

見た目的にも問題ない見た目になった

女体化した正晃はニヤニヤしながら刑務所の敷地外に

出て、ゆっくりと歩き始めたー。


「ーーククククク 確かに、自分の身体で好きなだけ

 楽しめるってのは、最高だなぁ…」

ニヤニヤしながら、どさくさに紛れて

ズボンの上からお尻のあたりを触ったり、

人目につかない場所でさりげなく胸を触ったりして、

快感を存分に味わうー


「まずはエロいスカートとか、色々用意するかなー

 タイツも買わなくちゃなぁ…へへへ」


色々なシチュエーションを思い浮かべながら

美女とは思えないような邪悪な笑みを浮かべる正晃ー。


”この姿なら、エロいコスプレ姿で色々することもできるな…クク”

欲望が溢れて止まらないー

所長の目論見通り、正晃は女になった自分自身の身体で

性欲の発散を行うー…


…いやーー

その考えは甘かったのかもしれないー


正晃は女の姿のまま、笑みを浮かべたー


「ーーこの姿なら、”他の女”にも近づきやすいからな…

 ククククククー」


正晃はー

女になった自分の身体で欲望を満たすことだけではなく

女体化した自分の身体を”悪用”して欲望を満たそうとしていたー


②へ続く


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


コメント


久しぶりの女体化モノデス~!

少し特殊なシチュエーションのお話ですネ!!


どうなってしまうのかは、次回のお楽しみデス!


今日もありがとうございました~!


…どこに行くのかまだはっきりしていないみたいですが(今日現在)

台風が近づいているので、皆様も注意してくださいネ!

Files

Comments

No comments found for this post.