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パァン!


銃声が響きわたり、

車の後部座席に乗っていた男が、

そのまま血を流して車内に倒れ込むー。


「--結月(ゆづき)警視長を始末したー」

狙撃を終えた梓が、無表情で呟くー。


警察の闇を司る男ー

西園寺警察庁長官の娘である女子大生・梓は、

人を皮にする凶悪犯・モルティングの一人

ジェームズ・結城に乗っ取られて、

”警察の闇に関わる人間”を次々と始末して回っていたー。


西園寺警察庁長官は、子供たちを溺愛していてー

特にこの梓を溺愛しているー


その梓が”皮”にされて、自分たちを始末して回っているー。


”西園寺に出来ることは、”人を皮にする力”を認めるかー

 それとも、死を受け入れるかー。

 娘を始末することはできまいー”


モルティングの黒幕・泉谷は、梓に電話でそう伝えると、

梓は「”天誅”を下すターゲットの残りのうち、その西園寺の居場所が分からない」

と無表情で呟いたー。


乗っ取られた梓は、実の父親も、冷徹な殺人マシーンとして

無表情のまま殺そうとしていたー。


”狡猾な奴のことだー。身を隠しているのだろうー。

 だが、安心しろ”


泉谷はそう呟くと、冷たい口調で続けたー


”西園寺の居場所は、中曽根が吐かせるー。お前はそれまで

 別のターゲットを始末しながら、時間を潰せ”


泉谷の言葉に、梓は無表情のまま「了解」と、呟いたー。


・・・・・・・・・・・・・


登場人物


長瀬 治夫(ながせ はるお)

若き警察官。”皮”にまつわる事件に巻き込まれていく


松永 亜香里(まつなが あかり)

治夫の彼女。現在同居中。


目黒 圭吾(めぐろ けいご)

警視正。計算高い性格の持ち主で、出世欲も強い。


堂林 幸成 / 三枝 真綾 / 剛

目黒警視正率いる「モルティング対策班」のメンバー。


黒崎 陣矢(くろさき じんや)

指名手配中の凶悪犯罪者。”モルティング”のひとり。


中曽根 佳純/春山 正義/ジェームズ・結城

”人を皮にする凶悪犯”通称・モルティングたち。


泉谷 聖一(いずみや せいいち)

治夫の中学時代の恩師。モルティングたちに”皮にする力”を与えた黒幕。


西園寺 零(さいおんじ れい)

警察庁長官。警察の”暗部”を司る人物。


・・・・・・・・・・・・・・


★あらすじ★


モルティングたちによる”天誅”が始まる中ー、

目黒警視正から、真相を聞かされた治夫ー


”人を皮にする力”を作った警察内部の”闇”ー

”剛”の正体ー


そして、目黒警視正の狙いはー

”人を皮にする凶悪犯たち・モルティング”と、

”西園寺警察庁長官を中心とする、警察内部の闇”

その2つを”まとめて排除”することだったー。

全ては、この世界の秩序を守るためにー。


治夫は、一部共感できないという気持ちを抱きながら、

対策班の仲間の一人、ギャル風の三枝真綾が、

西園寺警察庁長官から送り込まれた潜入捜査官で、

治夫自身の命を狙ったことを知ると、

真綾から話を聞こうと、対策本部に向かったー。


しかし、真綾は治夫が対策本部に到着する直前に、

モルティングの一人・中曽根佳純に拉致されて

連れ去られてしまった…。


★前回はこちら↓★

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・・・・・・・・・・・・・・・・


「-ー三枝さんから連絡はありませんか?」


「いやー」

対策本部のメンバーの一人、好青年風の堂林幸成が首を振るー。


午後になっても、ギャル風の真綾と連絡はつかず、

対策本部に戻ってこない状況に、治夫は不安を感じていたー。


真綾は、警察庁長官・西園寺の手先で、

目黒警視正や治夫のことを”監視”していたのだというー。


そして、西園寺のことを調べ始めた治夫に”剛”を差し向けて

治夫を消そうとしたー。

目黒警視正の話が本当なら、そういうことになるー。


それが本当なら、今朝、治夫が

”話があります”とメッセージを送ったことで、

真綾が逃亡した可能性は十分にあるー


しかしー

真綾からの最後の連絡は


”話ってなに~?うん、いいよ!ハルくんが来るのを待ってるね!”


と、いうものだったー。


罠であったかどうかは別として、

この時点で、真綾は、治夫の話に耳を傾けるつもりが

あったように思えるー。


「ーーまぁ、三枝さんは、元から気まぐれだったし、

 そのうち戻って来るんじゃないか?」

幸成が笑いながら言うー。


「-それならいいんですけど…」

治夫は、すっかり人がいなくなってしまった対策本部内を見渡すー。


アウトロー風の明信は死亡ー、

目黒警視正は、身を隠していて、

真綾は消息不明ー。

そして、”剛”は、目黒警視正のブラフで、存在していなかったー。


一部の職員と、幸成、そして治夫しかここにはいないー。


「--まぁ、君が心配する気持ちも分かるよ」

幸成は、そう言いながらパソコンの電源を切ると、

イスから立ち上がったー。


「-このあと、春山の情報収集を行うからー

 その時に、三枝さんの行方についても、調べてみるよ。

 三枝さんの行きそうな場所なら、いくつか心当たりもあるしな」

幸成は、現在”人を皮にする凶悪犯”の一人で、

治夫が”人を皮にする凶悪犯”との戦いを始めてから補充された

連続ストーカー・痴漢の男、春山正義の追跡調査を続けているー。


追跡調査の傍ら、時間を割いてくれる幸成に対して、

「ありがとうございます」と、頭を下げたー。


好青年風の幸成は、当初から治夫に理解を示してくれていてー

表裏もなく、対策本部内での”味方”と言える人物だったー


「----何か分かったら連絡するー。じゃ」

幸成が対策本部の外に向かって行くー。


治夫は、真綾と連絡を取ろうと試みながら、

対策本部で、モルティングや西園寺警察庁長官らを

どうやって追い詰めていくか、あれこれ試案し始めるのだったー


・・・・・・・・・・・・・・・・


「----う…」


ギャル風の警察官、三枝真綾が目を覚ますー。


「---…!」

真綾が周囲を見渡すと、そこは見慣れない

少し錆びついた廃墟のような建物の内部だったー


「--へへへへ お目覚めかい?」

無気味な笑みを浮かべながら眼鏡をかけたOLが、

真綾を覗き込むー。


「--あんたー…春山正義…!」

真綾が、そのOLを睨みつけるー。

ストーカーの常習者・春山正義に”皮”にされて乗っ取られているOLだー。


「-んふふふふふ 強がるなよ、ほらっ…」

正義に乗っ取られているOLは、ニヤニヤしながら

真綾の胸を揉み始めるー


「や、、やめなさい…!」

真綾が言うと、OLは

「今、お前は何の抵抗もできないってことをー、

 ちゃんと理解しなくちゃなぁ~?」

と、言いながら真綾にキスをして、そのまま激しく舌を絡めさせたー。


「--ケダモノ!」

真綾がそう叫ぶと、真綾は正義に乗っ取られているOLに対して

唾を吐き捨てたー


手も、足も縛られている真綾に出来る唯一の抵抗ー


「---」

正義に乗っ取られているOLが、自分の頬を触りながら笑みを浮かべるー。


「--ギャル野郎…!」

怒りをあらわにするOLー


その時だったー


「--ーお遊びはそのぐらいにしておきなさいー」

正義の背後から、喪服の女ー、中曽根佳純が姿を現すー。


「--中曽根佳純…!」

真綾が佳純を睨みつけるとー、

「-わたしにも、あだ名をつけてくれないのかしら?」と、

笑いながら佳純は真綾の方に近づいていくー。


「-メグちゃん

 ハルくんー

 ユッキー

 やがみんー」


佳純が、真綾が対策本部の仲間たちにつけたあだ名を

性格に口にしたー


「---!」

真綾が表情を歪めるー。


「-わたしは、なぁに?」

中曽根佳純が、真綾の耳元で静かに囁くー。


「--…わたしを、どうするつもりー?」

真綾は、佳純の囁きをスルーして、問いかけるー。


「--”ギャル”は、演技ってことねー」

佳純が微笑むー。

真綾が「ギャル」のような振る舞いをしていたのは、

”周囲の油断を誘うため”の演技だったー。

真綾は、潜入先に応じて、振る舞いやスタイルを変えているー。


佳純は少しだけ笑うと、さらに続けたー。


「--そうね… 

 あなた、西園寺警察庁長官直属の潜入捜査官らしいわねー。


 わたしたち、ちょうど、その”西園寺”の居場所が

 分からなくて困ってるのー。


 あなたなら知ってるでしょ?

 どこ?」


佳純の言葉に、真綾は「言うと思うー?」と、

笑みを浮かべるー。


「-ーふふ…言ったほうがいいと思うけど?」

佳純が邪悪な笑みを浮かべたー


佳純がやってきてから、OLの皮を着ている正義は、

少し離れた場所で、ニヤニヤしながら真綾を見つめているだけで、

特に何も行動を起こさないー。


真綾は、縛られながらも、二人の行動を

どんなに小さくても、見逃さないようにしながら、

佳純を睨むー。


「--言えば、”今すぐ楽に”殺してあげるー

 言わなければー」


佳純が、胸を揉みながらニヤニヤしているOLー…正義の方を見つめると

すぐに真綾に視線を戻してほほ笑んだー


「言わなければ、地獄のような苦しみを与えてからー

 じっくり死ぬことになるー。


 どうせ死ぬならー

 ”楽”に死ねたほうが、いいと思わないー?」


佳純が微笑むと、

真綾は「--”安楽死”と称して人殺しをしてるあなたらしい脅しね」

と、笑ったー。


「--ふふ、失礼な言い草ねー。

 わたしは、死にたい人を楽にしてあげているだけー」


中曽根佳純ー

彼女は、海外から特殊な薬を密輸して、

それを売りさばいている凶悪犯罪者ー。

その薬とは”服用後にすぐに、眠るようにして死亡するー”という

作用を持つ、”安楽死”するためのものだー。


「ーーー人はね、いつ死ぬか分からないのー。

 さっきまで元気だった人が、1時間後には、

 胴体を吹き飛ばされて死んでいるかもしれないー」


中曽根佳純の言葉に、真綾は表情を歪めるー。


「--さっきまで笑っていた男の子がー

 その日のうちに、冷たくなっていたりするのー。

 それが、人間ー」


佳純はそう言うと、黙とうをささげるかのように、目を瞑ったー。


黒い喪服といい、佳純には”異様”な雰囲気が漂っているー。


「--でもねー

 本当に”辛い”のは、一瞬のうちに訪れる死じゃないー。


 苦しみながら、徐々に弱っていく

 ”地獄のような、死ー”

 助かることもできないのに、痛み、恐怖、絶望に苦しみながら

 徐々に弱っていくー

 そんな”死”なのー」


佳純は、そう言いながら、写真を見せるー。


砂漠のような風景と、小さな家、

貧しそうな子供たちと一緒に、笑顔で写る中曽根佳純が、

その写真には写っていたー。


「-この子ー」

佳純と手を繋いでいる男の子を、佳純は指さすー。


「-1時間後に、爆撃されて死んだわ。

 胴体が吹っ飛んでね」

佳純は無表情のまま呟くー。


「そして、この子ー」

佳純の背後にいる少女を指さすー。


「-現地の伝染病で、1週間以上も苦しんでー

 泣いてたー。

 楽になりたいってー


 だからー

 わたしが楽にしてあげたー」


佳純の言葉に、真綾は表情を歪めるー。


佳純は、元々紛争地域や貧しい国などに赴き、

現地の子供や住人に医療を提供している医師だったー。

若くして”貧しい子供たちを救いたい”という使命感に燃え、

ベテランのドクターと共に、とある国へと飛んだのだー


しかしー

そこで見たのは”地獄”


元気だった子が、死んでいくー

突然の伝染病で、次々と子供が苦しみながら死んでいくー。


助けることのできない、伝染病ー。


そんな子たちに、中曽根佳純がしてあげられたことはー


”楽にしてあげる”ことだけだったー。


気付いたときには、謎の疫病は広がりー、

佳純の周囲にいた現地の子供もー

一緒に現地に入ったドクターも、みんな”楽”になっていたー


中曽根佳純だけが、生き残ったー。


彼女の精神は”壊れた”-


”生きることに苦しむ人々を楽にしてあげることこそが救い”

そう考えた中曽根佳純は、医師をやめ、海外から、安楽死の薬を

取り寄せ、それを使い、多くの人間の命を奪ったー。


使命に燃えていた若き女性医師はー

地獄を見て、凶悪犯罪者に成り下がったー。


そしてーー

”泉谷”と出会い、”人を皮にする力”を手に入れ、

モルティングとなったー。


「ーーーーわたしは、誰よりも地獄を知ってるー。

 あなたを、極限まで苦しめて殺す方法も、熟知してるー」


中曽根佳純はニヤァ…と、笑みを浮かべながら

真綾に顔を近づけるー。


「---さァ…西園寺警察庁長官はどこかしら?答えなさいー」


佳純のそんな言葉に、真綾は佳純を睨み返して、言い放ったー


「--あんたに話すことなんて、何もないから!」

とー。


佳純はクスッと笑うと「春山!」と、OLを着ている春山の方を

見て笑みを浮かべたー


「--この子が、壊れちゃうまで、好きになさいー」

佳純が言うと、OLは「うへへへへへへへへへっ」と、下品な

笑みを浮かべて、佳純から離れー

そのまま真綾の方に近づいてきたー。


「--へへへへへへへっ…

 今から、お前の全てをしゃぶりつくさせてもらうよぉ」


そう言うと、OLの後頭部がピキッと割れてー

中から春山正義が出て来たー。


「--さ~~~~て」

正義はOLの皮を乱暴に床に放り捨てると、

そのまま真綾にキスをしたーー


縛られている真綾に抱き着いて、

肩胸を揉みながら、キスを繰り返す正義ー


「----」

真綾は歯軋りしながら目を瞑るー


正義は、そんな真綾の抵抗すら、快感に感じながら

真綾の頬をペロペロと舐め始めたー。


「----(あなたは必ず西園寺の居場所を吐くー)」

佳純は、少し離れた場所から、

春山正義に好き放題される真綾を見つめながら

静かに笑みを浮かべたー


”ーー絶対にー”


春山正義の”尋問”が仮に失敗しても、問題はないー。

春山が、真綾に西園寺長官の居場所を吐かせればよしー。

それが、ダメならー…


佳純は、女狐のような冷たい目で、真綾と春山正義の方を見つめたー


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


治夫は、対策本部内で、目黒警視正と連絡を取っていたー


”先ほど、結月警視長がモルティングに射殺されました。

 彼は、西園寺の腹心の一人ですー。”


目黒警視正が淡々と言うー。

警視正は、モルティングらが”警察内部の闇”をこのまま

抹殺してくれることを願っていたー。

そうすれば”自分の手を汚すことなく”目黒警視正は

”警察内部の闇を浄化する”という目的を果たすことができるからだー。

あえてモルティングを泳がせ、警察内部の闇を浄化しー、

その後に、モルティングを根絶やしにするー。


それが、目黒警視正の狙いー。


だが、治夫は違うー。

そんなやり方は、間違っている、と、そう思っているー

確かに、”モルティング”も”警察内部の闇”も、放置することはできないー

それでもー、多少の犠牲は厭わない、と言わんばかりの

目黒警視正のやり方には、どうしても賛同できなかったー。


しかし、今、口論をしても仕方がないー

”互いの目的”を果たすためー

治夫は、真綾が消息不明であることを、目黒警視正に伝えるー。


”そうですかー。

 西園寺長官の元に逃げたか、あるいはモルティングの手に落ちたかー

 そのどちらかでしょう”


目黒警視正の言葉に、治夫は表情を曇らせるー。


その時だったー。


「--あ、すみません。堂林さんから連絡がー」

治夫が、好青年風の堂林幸成からの連絡に気づき、

目黒警視正にそう伝えると、目黒警視正は

”構いません。引き続き、捜査をお願いします”と、

そのまま会話を終了したー。


「-堂林さん、どうしました?!」

治夫が言うと、電話越しの幸成は答えたー


”三枝さんの居場所が分かったー!

 三枝さんは、”モルティング”に捕まったみたいだ。

 今、場所を送るー”


幸成から、”地図データ”が送信されてくるー。


そこには、真綾が捕らえられている場所が

表示されているー。


「---…俺、今すぐ行きます!」

治夫が即答すると、幸成は

”正気か!?罠かもしれないぞ!?”と叫ぶー。


「---でも、俺、行きますー」

治夫が叫び返すと、

幸成は少し呆れた感じで、けれども力強く

”わかった。俺も俺のやることが片付いたらそっちに向かう。

 だから無茶はするなよ!”と、だけ伝えて、そのまま通話を終了したー。


治夫は、ギャル風の真綾が捕まっている場所に向かって走り出したー。


・・・・・・・・・・・・・・・・・


「--本当に、助かりましたー」


同時刻ー。

治夫の彼女の亜香里は、若い女性から、

お礼を言われていたー


夕方ー

仕事帰りに、道に迷っている女性に声をかけられた

亜香里は、その女性に親切に道を教えたのだー。


「---ううん。気にしないでー。

 わたしの家もちょうどこっちのほうだからー」

亜香里がやさしくほほ笑むと、

若い女性は「そうなんですね。本当にありがとうございます」と、

ほほ笑むー。


亜香里と雑談を交わす若い女性ー。


可愛らしく、おしゃれな女性と談笑しながら、

亜香里は、ふと治夫の話題を口にするー。


「--え~!素敵な彼氏さんですね!

 やっぱり、結婚とか、されるんですか?」

若い女性が言うと、亜香里は嬉しそうに

「うん…!まだちょっと先かもだけど!」と、

照れ臭そうに答えたー。


「--今日は本当にありがとうございましたー」

若い女性が頭を下げると、少し間を置いてからー

「あの、もしよければ、今度、お礼をさせてもらえませんかー?」と

笑みを浮かべるー。


スマホを取り出して、連絡先交換の意思を示した若い女性と

連絡先を交換すると、亜香里は「じゃあ、迷わずに帰ってね」と、

やさしく言葉をかけて、そのまま立ち去って行ったー。


そんな亜香里の後ろ姿を見つめながらー

若い女性は、笑みを浮かべたー


”私服”だったがー

その女性は、先日、凶悪犯の黒崎陣矢に”皮”にされて

着られてしまったメイドの女性・理沙(りさ)だったー。


ピキッと、絵里の後頭部が割れるー


「へへへへ…

 ホント、いい彼女さんだなー。

 長瀬治夫ー…」


亜香里の後ろ姿を見つめながら、理沙は

悪魔のような声で囁いたー


「---クククー

 ”松永 亜香里”という彼女が、

 ”黒崎 亜香里”という名の芸術品に変わる日が

 楽しみだぜー」


ペロリと唇を舐めた理沙は、

”お前の彼女と知り合いになれてうれしいよー

 長瀬治夫ー”

と、静かに囁いたー。


㉔へ続く


・・・・・・・・・・・・・・・・・


コメント


登場人物事典のようなものも

そのうち作れれば、と思っています~!(※あくまでも予定デス~)

ネタバレなしで見れるようなやり方を色々と考えています!


今日もお読み下さりありがとうございました~~!

(Fanbox)


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