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仲良し大学生カップルの

祐樹と汐梨ー。


2人は、祐樹が製薬会社の研究施設で働いている伯父から

貰ったという”入れ替わり薬”で、お互いに同意の上で

入れ替わったー。


しかしー

入れ替わりの際の予期せぬ作用によって、

汐梨になった祐樹が”記憶喪失”になってしまったー


”入れ替わっている”ということも、

”元に戻る方法”も、忘れてしまった汐梨(祐樹)-


片方が”記憶喪失”になってしまった入れ替わりの行方は…?


☆前回はこちら★↓

fanbox post: creator/29593080/post/2502160

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浴室に向かった汐梨(祐樹)-。


「まさか、こんなことになるなんて…」

祐樹になってしまった汐梨は、お風呂の音を聞きながら、

途方に暮れた様子で、

トイレの掃除をしていたー。


入れ替わった際に記憶を失ってしまった祐樹ー。


”入れ替わったこと”はおろか、

自分が”祐樹”であることも分かっていないー。


そのおかげで、身体は”女”なのに

無意識のうちに”男”としてトイレを済ませようとしてしまった結果、

トイレを汚してしまったのだー。


「---…これじゃ…元に戻る方法も分からないし…

 先に元に戻る方法、聞いておけばよかったなぁ…」

祐樹(汐梨)が、困惑しながら呟くー。


”元に戻れない不安”も当然あるし、

彼氏である祐樹のことも心配だー。

こんな副作用があるなんて、聞いていないー。


「ーーふぅ…あとはマットを取り換えて…」

祐樹(汐梨)がようやくトイレの片づけを終えて一息つくとー

汐梨(祐樹)がお風呂から顔を真っ赤にしながら出て来たー。


「--わ、、わたし…」

一人称に強い違和感を感じながらも汐梨(祐樹)は

不安そうに呟くー。


「--な、なんか…変なんです…

 じ、、、自分の身体見て…その…」

汐梨(祐樹)が恥ずかしそうに身体を隠すー。


祐樹(汐梨)は戸惑いながら、汐梨(祐樹)の方を見つめるー。


「--その…なんだか、ドキドキしちゃって…」

記憶を失っている祐樹は、

自分が汐梨と入れ替わったことも、

本来は祐樹であることも認識できていないー。


そのためー

”お風呂に入って、自分の身体にどきどきしてしまっている”

ことに、強い不安を感じていたー。


「--だ、大丈夫だから。落ち着いてー。

 記憶を失ったばかりで、ちょっと混乱してるだけだと思うから!」

祐樹(汐梨)が、慌ててそう言うと、

汐梨(祐樹)は、戸惑いの表情を浮かべながら頷いたー。


「----」

祐樹が記憶を取り戻す気配はないー。

祐樹(汐梨)は「ホントにどうしよう…」と、心の中で焦りながらも

”記憶喪失の状態の汐梨(祐樹)をパニックにさせるようなことは

 絶対にしないように”と、慎重に自分の振る舞いを考えるー。


祐樹が記憶を取り戻さなければ、元に戻るための方法も分からないし、

汐梨の身体で祐樹にパニックになられてしまったら、

汐梨自身の人生にも悪影響が及んでしまう可能性もあるー。


最悪の場合ー

汐梨(祐樹)が、この家から飛び出したりでもして、

行方不明になってしまったらー

”詰み”だー。


そうなってしまわないように、しなくてはいけないー


「---…」

下着のつけ方が分からずに戸惑っている汐梨(祐樹)-


祐樹(汐梨)も、そんな”元自分の身体”を見つめながら

恥ずかしそうに汐梨(祐樹)に近づいていくー。


「--わ、、わたし……

 下着のつけ方も、、忘れちゃったみたいで…」

汐梨(祐樹)が不安そうに言うー。


”ー当たり前だよ…だって、あなたは祐樹なんだから…”

そんな風に思いながらも、

汐梨(祐樹)を安心させようと、

「大丈夫。少しずつ思い出していこうね」と、祐樹(汐梨)は

下着を身に着けるのを、丁寧に手伝ってあげたー


”…自分の身体に、彼氏の身体で下着をつけてあげることになるなんて…”

と、心の中で、今の不思議過ぎる状況を苦笑いしながらも、

下着をつけ終えると、「あとは、大丈夫だよね?」と、

汐梨(祐樹)に対して優しく微笑みかけるー。


汐梨(祐樹)は「はい……」と、さっきよりも不安そうな表情を

浮かべて、そのまま服を身に着けたー。


スカートに強い違和感を感じているのか、

恥ずかしそうに何度も何度も足元を気にするー。


「あ、、あれだったら、ズボンに変える?」

祐樹(汐梨)が、それに気づいてそう提案すると、

「だ、、大丈夫…」と、恥ずかしそうに何度もスカートに手を

触れながら、汐梨(祐樹)は頷いたー。


「---…じゃあ…えーっと…」

祐樹(汐梨)は、祐樹の身体に戸惑いながらも、

汐梨になった祐樹が

”どの程度”覚えているのかを、ゆっくりと聞き出そうとするー。


だがー

それよりも先に、汐梨(祐樹)が口を開いたー。


「---あ、、、あのっ」

汐梨(祐樹)は、無意識に、男のような座り方で

祐樹(汐梨)の方を見つめるー。


記憶は失っていても、

”男としての振る舞い”は無意識に染みついている…

と、いうことなのだろうー。


「---祐樹さんって、本当に、わたしの…彼氏なんですか?」

汐梨(祐樹)が、とても不安そうに祐樹(汐梨)を見つめるー


「---え…」

祐樹(汐梨)は戸惑うー。

”疑われている”

そう、思ったー。


「--わたし…なんで、記憶喪失になったんですか?」

汐梨(祐樹)が怯えた様子で言うー。


「---わ、、わたしは…いや、、お、、俺は

 汐梨の彼氏だよー。

 ほ、、ほらっ」


祐樹(汐梨)は慌てて汐梨の机の引き出しから、

祐樹と汐梨が一緒に写っている写真を取り出したー


「----」

その写真を見つめながら、汐梨(祐樹)は、表情を曇らせるー。


「---……じゃあ、なんで…わたしは記憶喪失にー?」

汐梨(祐樹)が言うー。


”早く記憶を取り戻してよ!”と思いつつもー


「そ、、それは…」

と、祐樹(汐梨)は頭をフル回転させるー


”入れ替わり”なんて口にすれば、ただでさえ不安を感じていて

しかも祐樹(汐梨)のことを疑っている状態の

汐梨(祐樹)をパニックにさせてしまうー。


かと言って、ちゃんとした説明をしないままであれば

さらに汐梨になった祐樹が、疑心暗鬼になってしまうー。


「--さ、、さっき、そこの机に頭を打っちゃってー。

 だから、気を失ってたでしょ?」

祐樹(汐梨)は、”癖”で、またいつもの口調で話してしまうと、

汐梨(祐樹)は、机の方を見つめたー。


恥ずかしそうに、おどおど様子の汐梨(祐樹)を見て

”わたし、そんな表情できるんだ…”と、少し新鮮に思いながら、

しかも、中身が記憶を失った祐樹だと思うと、

妙にドキドキしてしまう祐樹になった汐梨ー。


そうこうしているとー

汐梨(祐樹)が「祐樹さん…わたしに嘘ついてる!」と、

叫び始めたー。


「--え」

祐樹(汐梨)が戸惑うー。


「--頭なんて、全然痛くないしー」

汐梨(祐樹)が自分の頭を触りながら言うー。

”女の髪”を触っているからか、無意識のうちに

祐樹の意識が興奮して、汐梨(祐樹)は顔を赤らめるー。


「--それに、そのコップは、何ですか?」

汐梨(祐樹)が言うー。


「--!」

祐樹(汐梨)が、”入れ替わり薬”を飲むときに

2人で使ったコップに気づくー。


まだ、部屋の端においたままだったー。

あまり見たこともないような色の液体が、

まだ少し付着しているー。


「--わたしに、何を飲ませたんですか!?」

汐梨(祐樹)が、涙目で言うー。


「--わ、、わたしを記憶喪失にさせてーー

 ……何をしようとしてるんですか!?」

汐梨(祐樹)が、後ずさるようにして、部屋の隅っこに行くー。


祐樹(汐梨)は「ち、違うの!聞いて!」と、

祐樹として振舞うことも忘れて叫ぶー。


「---来ないで…!変態!」

汐梨(祐樹)が叫ぶー。


「---!」

祐樹(汐梨)は、ふと自分のズボンに視線を落としたー


”勃起”-

ズボンがパンパンに膨れ上がっているー


「ーーーえ!?ちょ!?なんで!?」

祐樹(汐梨)が叫ぶー。


大好きな彼氏の祐樹の身体になったことー

そして、目の前にいる”自分の身体”が普段、自分が見せないような振る舞いを

していることー


無意識のうちに祐樹になった汐梨は、興奮を覚えていてー

祐樹の身体が反応し、大きくなってしまっていたのだー


「--ちがっ…!お、落ち着いて、落ち着いて聞いて!」

祐樹(汐梨)が必死に叫ぶー。


「--変態!来ないで!

 わ、、わたしを記憶喪失にさせて、何を企んでいるの!?」


汐梨(祐樹)が泣きながら叫ぶー。


汐梨になって記憶喪失になってしまった祐樹は

目のまえにいる祐樹(汐梨)を

”ストーカー”か”別れたあとに執着してくるしつこい元カレ”だと

判断してしまったー。


そして、自分は”祐樹(汐梨)に記憶喪失になる薬を飲まされて”、

記憶喪失になってしまったのだとー。


”思い込んで”しまったー


「--記憶喪失になっても、わたし、あなたの思い通りに

 なんて、ならないから!」

汐梨(祐樹)の叫びにー

祐樹(汐梨)は「落ち着いて!本当のこと話すから!」

と、叫ぶー


もうだめだー

”入れ替わり”のことを打ち明けるしかないー

祐樹(汐梨)は、そう思ったー


「--わたしたち、入れ替わーーーー


「--だいたい何で、おネェ系の口調なの!?」

汐梨(祐樹)が、入れ替わりについて説明しようとした祐樹(汐梨)の

言葉を遮って叫んだー


「そ、それは、これから説明するから!」

祐樹(汐梨)の言葉に、汐梨(祐樹)は逃げ出そうとするー


「--待って!」

祐樹(汐梨)が、汐梨(祐樹)の腕を掴むー


「---俺に触るんじゃねぇ!!!!!!」

汐梨(祐樹)が、汐梨の身体でそう叫んだー


「---!」

「----!!!」


汐梨(祐樹)が表情を歪めるー

記憶を失っていても、中身は”男”-

無意識のうちに、男言葉で叫んだ汐梨(祐樹)-


祐樹(汐梨)は「祐樹!?」と、

咄嗟に呟いたが、

汐梨になった祐樹が記憶を取り戻したわけではなかったー


「--わ、、わたし……」

汐梨(祐樹)は半分パニックになりながら

汐梨の部屋から飛び出して、そのまま逃げだしてしまったー


「あ!ちょっと!待って!」

祐樹(汐梨)は、慌てて汐梨(祐樹)を追いかけるー


しかし、汐梨(祐樹)が「助けて!助けて!」と

叫び始めたためー

これ以上追いかけると”自分が変質者として逮捕されてしまう”

可能性を考え、追跡を断念したー。


「---どうしよう…」

汐梨の部屋に戻った祐樹(汐梨)-


これじゃ、彼氏の身体を楽しむどころじゃないー。


”どうにかして、祐樹の記憶を取り戻さないとー”

そんな風に思いながら、祐樹(汐梨)は、

入れ替わる前の祐樹の言葉を思い出すー。


「--怪しい会社じゃなくて、伯父さんは、ちゃんとした

 会社に勤めてる人だからさ、心配いらないよ。

 入れ替わる相手以外、誰にも言わない約束で、

 1つだけ貰ったんだー。

 汐梨さえ良ければ、今度入れ替わってみないか?」


「そうだー…名刺!」

入れ替わる直前、祐樹は”入れ替わり薬をくれた伯父”の

名刺を渡してきたー。


「--…祐樹の伯父さんなら、元に戻る方法も

 知ってるはず…」

祐樹(汐梨)は、そう思い立つと、

早速、”祐樹の伯父さん”に連絡を取るべく、動き出したー。


”祐樹の記憶を取り戻す”

”入れ替わり状態から元に戻る”


その2つの目的を、果たすためにー


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


「---…うっ…うっ…」

路地裏に逃げ込んで、座り込んだ汐梨(祐樹)-


「--わたし…どうしたら…」

泣きじゃくる汐梨(祐樹)-


そこにーー

怪しい男が近づいてきたー


「---どうしたんだい?」

一見すると、優しそうな好青年風の男ー


汐梨(祐樹)は、泣きながらその男を見上げたー。


「わたし、記憶喪失になっちゃって…」

汐梨(祐樹)は泣きながらそう呟いたー


男は笑みを浮かべるー。


「---真梨(まり)ちゃん、だろ?」

とー。


「--わ、わたしのこと、知ってるんですか!?」

汐梨(祐樹)が叫ぶと、

「あぁ、知っているさー」と

男は笑みを浮かべたー。


男は”作り話”を始めるー。


そして、汐梨(祐樹)をすっかり信じ込ませると、

そのまま笑みを浮かべながら、男は汐梨(祐樹)を連れ去って行ったー


「--記憶喪失の女ー

 へへへへ…ちょうどいいぜ」


車の後部座席に汐梨(祐樹)を乗せながら呟く男ー。


”俺の店で働かせるには、ちょうどいい女だぜ”


そう思いながらー

「真梨ちゃん、最近ストーカーにつけ回されてるって

 言ってたから、俺も心配してたんだよー。

 まさか、記憶喪失になってたなんてー」

と、”嘘”を口にするー。


「--わ、、わたしは…真梨って名前なんですか?」

汐梨(祐樹)が言うと、

男は「あぁ、そうだよー」と、笑みを浮かべたー。


汐梨は、汐梨だー

男は適当なことを言っているー。

だが、記憶のない祐樹は、”わたしは汐梨じゃなくて、真梨”と

信じ込んでしまうー。


男は、家出した少女や、身寄りのない女ー

そういった人間を路地裏で見つけては、適当なことを言って

連れ去り、”店”で働かせている男だー。


汐梨(祐樹)は、そうとも知らずにー

そのままその男に連れ去られてしまったー



③へ続く


・・・・・・・・・・・・・・・


コメント


早く記憶を取り戻さないと大変なことに

なってしまいそうですネ~!

続きはまた次回デス~!


今日もありがとうございました!

(Fanbox)


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