<入れ替わり>記憶喪失~入れ替わった後に彼氏が記憶を失った!?~② (Pixiv Fanbox)
Content
仲良し大学生カップルの
祐樹と汐梨ー。
2人は、祐樹が製薬会社の研究施設で働いている伯父から
貰ったという”入れ替わり薬”で、お互いに同意の上で
入れ替わったー。
しかしー
入れ替わりの際の予期せぬ作用によって、
汐梨になった祐樹が”記憶喪失”になってしまったー
”入れ替わっている”ということも、
”元に戻る方法”も、忘れてしまった汐梨(祐樹)-
片方が”記憶喪失”になってしまった入れ替わりの行方は…?
☆前回はこちら★↓
fanbox post: creator/29593080/post/2502160
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浴室に向かった汐梨(祐樹)-。
「まさか、こんなことになるなんて…」
祐樹になってしまった汐梨は、お風呂の音を聞きながら、
途方に暮れた様子で、
トイレの掃除をしていたー。
入れ替わった際に記憶を失ってしまった祐樹ー。
”入れ替わったこと”はおろか、
自分が”祐樹”であることも分かっていないー。
そのおかげで、身体は”女”なのに
無意識のうちに”男”としてトイレを済ませようとしてしまった結果、
トイレを汚してしまったのだー。
「---…これじゃ…元に戻る方法も分からないし…
先に元に戻る方法、聞いておけばよかったなぁ…」
祐樹(汐梨)が、困惑しながら呟くー。
”元に戻れない不安”も当然あるし、
彼氏である祐樹のことも心配だー。
こんな副作用があるなんて、聞いていないー。
「ーーふぅ…あとはマットを取り換えて…」
祐樹(汐梨)がようやくトイレの片づけを終えて一息つくとー
汐梨(祐樹)がお風呂から顔を真っ赤にしながら出て来たー。
「--わ、、わたし…」
一人称に強い違和感を感じながらも汐梨(祐樹)は
不安そうに呟くー。
「--な、なんか…変なんです…
じ、、、自分の身体見て…その…」
汐梨(祐樹)が恥ずかしそうに身体を隠すー。
祐樹(汐梨)は戸惑いながら、汐梨(祐樹)の方を見つめるー。
「--その…なんだか、ドキドキしちゃって…」
記憶を失っている祐樹は、
自分が汐梨と入れ替わったことも、
本来は祐樹であることも認識できていないー。
そのためー
”お風呂に入って、自分の身体にどきどきしてしまっている”
ことに、強い不安を感じていたー。
「--だ、大丈夫だから。落ち着いてー。
記憶を失ったばかりで、ちょっと混乱してるだけだと思うから!」
祐樹(汐梨)が、慌ててそう言うと、
汐梨(祐樹)は、戸惑いの表情を浮かべながら頷いたー。
「----」
祐樹が記憶を取り戻す気配はないー。
祐樹(汐梨)は「ホントにどうしよう…」と、心の中で焦りながらも
”記憶喪失の状態の汐梨(祐樹)をパニックにさせるようなことは
絶対にしないように”と、慎重に自分の振る舞いを考えるー。
祐樹が記憶を取り戻さなければ、元に戻るための方法も分からないし、
汐梨の身体で祐樹にパニックになられてしまったら、
汐梨自身の人生にも悪影響が及んでしまう可能性もあるー。
最悪の場合ー
汐梨(祐樹)が、この家から飛び出したりでもして、
行方不明になってしまったらー
”詰み”だー。
そうなってしまわないように、しなくてはいけないー
「---…」
下着のつけ方が分からずに戸惑っている汐梨(祐樹)-
祐樹(汐梨)も、そんな”元自分の身体”を見つめながら
恥ずかしそうに汐梨(祐樹)に近づいていくー。
「--わ、、わたし……
下着のつけ方も、、忘れちゃったみたいで…」
汐梨(祐樹)が不安そうに言うー。
”ー当たり前だよ…だって、あなたは祐樹なんだから…”
そんな風に思いながらも、
汐梨(祐樹)を安心させようと、
「大丈夫。少しずつ思い出していこうね」と、祐樹(汐梨)は
下着を身に着けるのを、丁寧に手伝ってあげたー
”…自分の身体に、彼氏の身体で下着をつけてあげることになるなんて…”
と、心の中で、今の不思議過ぎる状況を苦笑いしながらも、
下着をつけ終えると、「あとは、大丈夫だよね?」と、
汐梨(祐樹)に対して優しく微笑みかけるー。
汐梨(祐樹)は「はい……」と、さっきよりも不安そうな表情を
浮かべて、そのまま服を身に着けたー。
スカートに強い違和感を感じているのか、
恥ずかしそうに何度も何度も足元を気にするー。
「あ、、あれだったら、ズボンに変える?」
祐樹(汐梨)が、それに気づいてそう提案すると、
「だ、、大丈夫…」と、恥ずかしそうに何度もスカートに手を
触れながら、汐梨(祐樹)は頷いたー。
「---…じゃあ…えーっと…」
祐樹(汐梨)は、祐樹の身体に戸惑いながらも、
汐梨になった祐樹が
”どの程度”覚えているのかを、ゆっくりと聞き出そうとするー。
だがー
それよりも先に、汐梨(祐樹)が口を開いたー。
「---あ、、、あのっ」
汐梨(祐樹)は、無意識に、男のような座り方で
祐樹(汐梨)の方を見つめるー。
記憶は失っていても、
”男としての振る舞い”は無意識に染みついている…
と、いうことなのだろうー。
「---祐樹さんって、本当に、わたしの…彼氏なんですか?」
汐梨(祐樹)が、とても不安そうに祐樹(汐梨)を見つめるー
「---え…」
祐樹(汐梨)は戸惑うー。
”疑われている”
そう、思ったー。
「--わたし…なんで、記憶喪失になったんですか?」
汐梨(祐樹)が怯えた様子で言うー。
「---わ、、わたしは…いや、、お、、俺は
汐梨の彼氏だよー。
ほ、、ほらっ」
祐樹(汐梨)は慌てて汐梨の机の引き出しから、
祐樹と汐梨が一緒に写っている写真を取り出したー
「----」
その写真を見つめながら、汐梨(祐樹)は、表情を曇らせるー。
「---……じゃあ、なんで…わたしは記憶喪失にー?」
汐梨(祐樹)が言うー。
”早く記憶を取り戻してよ!”と思いつつもー
「そ、、それは…」
と、祐樹(汐梨)は頭をフル回転させるー
”入れ替わり”なんて口にすれば、ただでさえ不安を感じていて
しかも祐樹(汐梨)のことを疑っている状態の
汐梨(祐樹)をパニックにさせてしまうー。
かと言って、ちゃんとした説明をしないままであれば
さらに汐梨になった祐樹が、疑心暗鬼になってしまうー。
「--さ、、さっき、そこの机に頭を打っちゃってー。
だから、気を失ってたでしょ?」
祐樹(汐梨)は、”癖”で、またいつもの口調で話してしまうと、
汐梨(祐樹)は、机の方を見つめたー。
恥ずかしそうに、おどおど様子の汐梨(祐樹)を見て
”わたし、そんな表情できるんだ…”と、少し新鮮に思いながら、
しかも、中身が記憶を失った祐樹だと思うと、
妙にドキドキしてしまう祐樹になった汐梨ー。
そうこうしているとー
汐梨(祐樹)が「祐樹さん…わたしに嘘ついてる!」と、
叫び始めたー。
「--え」
祐樹(汐梨)が戸惑うー。
「--頭なんて、全然痛くないしー」
汐梨(祐樹)が自分の頭を触りながら言うー。
”女の髪”を触っているからか、無意識のうちに
祐樹の意識が興奮して、汐梨(祐樹)は顔を赤らめるー。
「--それに、そのコップは、何ですか?」
汐梨(祐樹)が言うー。
「--!」
祐樹(汐梨)が、”入れ替わり薬”を飲むときに
2人で使ったコップに気づくー。
まだ、部屋の端においたままだったー。
あまり見たこともないような色の液体が、
まだ少し付着しているー。
「--わたしに、何を飲ませたんですか!?」
汐梨(祐樹)が、涙目で言うー。
「--わ、、わたしを記憶喪失にさせてーー
……何をしようとしてるんですか!?」
汐梨(祐樹)が、後ずさるようにして、部屋の隅っこに行くー。
祐樹(汐梨)は「ち、違うの!聞いて!」と、
祐樹として振舞うことも忘れて叫ぶー。
「---来ないで…!変態!」
汐梨(祐樹)が叫ぶー。
「---!」
祐樹(汐梨)は、ふと自分のズボンに視線を落としたー
”勃起”-
ズボンがパンパンに膨れ上がっているー
「ーーーえ!?ちょ!?なんで!?」
祐樹(汐梨)が叫ぶー。
大好きな彼氏の祐樹の身体になったことー
そして、目の前にいる”自分の身体”が普段、自分が見せないような振る舞いを
していることー
無意識のうちに祐樹になった汐梨は、興奮を覚えていてー
祐樹の身体が反応し、大きくなってしまっていたのだー
「--ちがっ…!お、落ち着いて、落ち着いて聞いて!」
祐樹(汐梨)が必死に叫ぶー。
「--変態!来ないで!
わ、、わたしを記憶喪失にさせて、何を企んでいるの!?」
汐梨(祐樹)が泣きながら叫ぶー。
汐梨になって記憶喪失になってしまった祐樹は
目のまえにいる祐樹(汐梨)を
”ストーカー”か”別れたあとに執着してくるしつこい元カレ”だと
判断してしまったー。
そして、自分は”祐樹(汐梨)に記憶喪失になる薬を飲まされて”、
記憶喪失になってしまったのだとー。
”思い込んで”しまったー
「--記憶喪失になっても、わたし、あなたの思い通りに
なんて、ならないから!」
汐梨(祐樹)の叫びにー
祐樹(汐梨)は「落ち着いて!本当のこと話すから!」
と、叫ぶー
もうだめだー
”入れ替わり”のことを打ち明けるしかないー
祐樹(汐梨)は、そう思ったー
「--わたしたち、入れ替わーーーー
「--だいたい何で、おネェ系の口調なの!?」
汐梨(祐樹)が、入れ替わりについて説明しようとした祐樹(汐梨)の
言葉を遮って叫んだー
「そ、それは、これから説明するから!」
祐樹(汐梨)の言葉に、汐梨(祐樹)は逃げ出そうとするー
「--待って!」
祐樹(汐梨)が、汐梨(祐樹)の腕を掴むー
「---俺に触るんじゃねぇ!!!!!!」
汐梨(祐樹)が、汐梨の身体でそう叫んだー
「---!」
「----!!!」
汐梨(祐樹)が表情を歪めるー
記憶を失っていても、中身は”男”-
無意識のうちに、男言葉で叫んだ汐梨(祐樹)-
祐樹(汐梨)は「祐樹!?」と、
咄嗟に呟いたが、
汐梨になった祐樹が記憶を取り戻したわけではなかったー
「--わ、、わたし……」
汐梨(祐樹)は半分パニックになりながら
汐梨の部屋から飛び出して、そのまま逃げだしてしまったー
「あ!ちょっと!待って!」
祐樹(汐梨)は、慌てて汐梨(祐樹)を追いかけるー
しかし、汐梨(祐樹)が「助けて!助けて!」と
叫び始めたためー
これ以上追いかけると”自分が変質者として逮捕されてしまう”
可能性を考え、追跡を断念したー。
「---どうしよう…」
汐梨の部屋に戻った祐樹(汐梨)-
これじゃ、彼氏の身体を楽しむどころじゃないー。
”どうにかして、祐樹の記憶を取り戻さないとー”
そんな風に思いながら、祐樹(汐梨)は、
入れ替わる前の祐樹の言葉を思い出すー。
「--怪しい会社じゃなくて、伯父さんは、ちゃんとした
会社に勤めてる人だからさ、心配いらないよ。
入れ替わる相手以外、誰にも言わない約束で、
1つだけ貰ったんだー。
汐梨さえ良ければ、今度入れ替わってみないか?」
「そうだー…名刺!」
入れ替わる直前、祐樹は”入れ替わり薬をくれた伯父”の
名刺を渡してきたー。
「--…祐樹の伯父さんなら、元に戻る方法も
知ってるはず…」
祐樹(汐梨)は、そう思い立つと、
早速、”祐樹の伯父さん”に連絡を取るべく、動き出したー。
”祐樹の記憶を取り戻す”
”入れ替わり状態から元に戻る”
その2つの目的を、果たすためにー
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「---…うっ…うっ…」
路地裏に逃げ込んで、座り込んだ汐梨(祐樹)-
「--わたし…どうしたら…」
泣きじゃくる汐梨(祐樹)-
そこにーー
怪しい男が近づいてきたー
「---どうしたんだい?」
一見すると、優しそうな好青年風の男ー
汐梨(祐樹)は、泣きながらその男を見上げたー。
「わたし、記憶喪失になっちゃって…」
汐梨(祐樹)は泣きながらそう呟いたー
男は笑みを浮かべるー。
「---真梨(まり)ちゃん、だろ?」
とー。
「--わ、わたしのこと、知ってるんですか!?」
汐梨(祐樹)が叫ぶと、
「あぁ、知っているさー」と
男は笑みを浮かべたー。
男は”作り話”を始めるー。
そして、汐梨(祐樹)をすっかり信じ込ませると、
そのまま笑みを浮かべながら、男は汐梨(祐樹)を連れ去って行ったー
「--記憶喪失の女ー
へへへへ…ちょうどいいぜ」
車の後部座席に汐梨(祐樹)を乗せながら呟く男ー。
”俺の店で働かせるには、ちょうどいい女だぜ”
そう思いながらー
「真梨ちゃん、最近ストーカーにつけ回されてるって
言ってたから、俺も心配してたんだよー。
まさか、記憶喪失になってたなんてー」
と、”嘘”を口にするー。
「--わ、、わたしは…真梨って名前なんですか?」
汐梨(祐樹)が言うと、
男は「あぁ、そうだよー」と、笑みを浮かべたー。
汐梨は、汐梨だー
男は適当なことを言っているー。
だが、記憶のない祐樹は、”わたしは汐梨じゃなくて、真梨”と
信じ込んでしまうー。
男は、家出した少女や、身寄りのない女ー
そういった人間を路地裏で見つけては、適当なことを言って
連れ去り、”店”で働かせている男だー。
汐梨(祐樹)は、そうとも知らずにー
そのままその男に連れ去られてしまったー
③へ続く
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コメント
早く記憶を取り戻さないと大変なことに
なってしまいそうですネ~!
続きはまた次回デス~!
今日もありがとうございました!