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とある男子高校生の日記。

彼女が憑依されてしまったことにより、人生が激変しー

最後には破滅してしまった

悲運の男子高校生の戦いの記録である。(第6週)


★前回はこちら↓★

fanbox post: creator/29593080/post/2018161

発生した事件の重要な証拠品として、

現在、警察がこの男子高校生の遺した日記の解析を進めているのだというー。


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3月24日


あれは香里じゃない…。


髪を明るい茶色に染めてー

派手なメイクにピアスー

爪にはネイルー

別人のような風貌に”されてしまった”香里ー。


「ーーこの女は、俺好みに”カスタマイズ”してやるぜ」


香里とは思えない言葉ー。


そして、昨日ー。

あろうことか、香里は退学届けを出しに来て”自ら退学”

してしまったー。


止めようとする僕を殴りつけて、香里は

悪魔のように笑いながらー、

学校から立ち去って行ったー。


僕は昨日に引き続き、先生たちを必死に説得したー。


もはや”憑依”のことを隠している場合じゃない。

全てを打ち明けて、必死に香里のことを伝えようとしたー。


でもー

それでも、先生たちに信じてもらうことはできなかったし、

”本人が退学届けを提出した以上、もうどうすることもできない”

と言われてしまったー。


”本人”


違うー

あれは、香里の姿をしているけれど、香里じゃないんだー。


明日は終業式。

本当だったら、春休み突入モードで浮かれているはずだったのに、

もはやそんなことを言っている場合じゃなくなってしまったー。



3月25日


終業式が行われた。

校長先生の定番の挨拶に、定番の終業式ー


成績はドキドキしたけれどー

僕の想像以上に成績は良かったー。


明日からはいよいよ春休み。

けれど、僕の心は晴れないー。


大好きな香里が、誰かに乗っ取られて、

好き放題されているー。

今、この瞬間も、香里の身体はどこかで

悪いことをさせられているかもしれないー。


零夜くんと、天坂さんも、僕のことを

サポートしてくれるー、

と、そう約束してくれたー。


2人にとっても、やっぱり香里は大事な友達だからー、と。


今年の春休みは、

色々な意味で忙しくなりそうだー。


帰宅後、妹の優季にも言われたー。

”こんな時こそ、彼氏の腕の見せ所だね”とー。


僕は、負けない。絶対にー。



3月26日


僕は、勇気を出して、別件で事故を起こした不良の

貝塚くんが入院している病院に足を運んだ。

このまま逃げ続けることは出来ないー。


貝塚くんは、香里に憑依している本人ではないけれど

何か関係があるかもしれないー。

香里がおかしくなりはじめたのは、

貝塚くんが退学になったトラブルのすぐあとなのだから、

時期的には”貝塚くんが僕に対する報復目的”で、

何らかの形で関わっている可能性は”高い”からだー。


でもーーー

病室に入って、僕の顔を見た貝塚くんは、

僕を一目見て、何故か突然謝って来たー


僕もあっけにとられたー。

聞けば、貝塚くんは”自分が退学になった”ことで、

反省したのだというー。


嘘をついているようには見えなかったー


「--お前には、悪いことをしたな」

とー。


僕は、そんな貝塚くんに思い切って香里のことを

相談したー。


けれどー

貝塚くんは自分の関与を一切否定したー。


”自分が惚れた女にそんなことは、しない”


貝塚くんは、退学になる直前、香里に告白していたぐらいだー

たとえ”憑依なんてこと”が出来るのだとしても

好きな人を変えちゃうようなことは絶対にしないー、


と、僕にはっきりそう告げたー。



3月27日


香里の家を訪ねた僕ー。

だけど、香里は最近、ほとんど家にも帰ってきていないという。


さらには柄の悪い男たちを連れ込んで…

どうやら、、その、、エッチなことをしているみたいだー。


僕は、香里の両親にも”憑依”のことを説明しようと思ったけれど、

やめておいたー。


両親に伝えるのは酷だと思うしー…

信じてもらえるかもわからないー。


とにかく、香里を見つけ出して、どうにかしないとー。



3月28日


春休みなのに、全然春休み気分じゃないや…。

ってー

日記に愚痴を書いても変わらないのだけれど、

春休みに突入してからも僕は

香里のことで頭がいっぱいー


”憑依”されてしまった香里を助けるために、

なんとか、僕にできることをしたいー。


でもー

僕のしていることは空回りばかりー。


夜には零夜くんから連絡があったー。

居酒屋でバイトしている友人が

”憑依がどうこう”って話を少しだけ聞いたことが

あるらしくて、今度、その友人に詳しく話を

聞いてくれることのことだったー。


ありがとう、零夜くんー。


…憑依された香里に誘惑されて

エッチなことしようとしてたのはー

これで、帳消し、だね…



3月29日


僕は、香里とどうしても話したいー、と

香里の両親の許可を貰って

香里の家で待ち伏せをすることにしたー


”帰ってこない日もある”

そんな風に言われていたけれど、

僕は「それでも、待ちます」と、香里のお母さんに告げたー


香里はーー

帰って来たー

金髪の男と抱き合いながらー


今まで一度も見たことのないようなー

…なんというか…男に抱かれて感じているような香里の顔ー


僕は、あんな香里を見たくなかったー。


僕が声を掛けると、香里は、笑いながら

”新しい彼氏”を紹介して、その場でその彼氏と

キスをしたーー…


僕は、耐えられなかったー

僕は、泣くことしかできなかったー。



3月30日


憑依された香里の豹変に、僕は耐えられなかったー

いつの間にか”新しい彼氏”まで作っていた香里ー。


その男との熱いキスとエッチな行為を見せつけられて

僕は、パニックになってしまったー。


昨日の出来事が、僕の頭から離れないー。


そんな中、

零夜くんから連絡がきたー。


例の”居酒屋でバイトしてる友人”から

話を聞いてくれたらしいー。


結果ーー


”先輩”が少し前に

”憑依薬を手に入れた”とかなんとか騒いでいた、と、

零夜くんの友人は言ったらしいー。


憑依薬ー。


”零夜くんの友人の先輩”-


僕や香里とは全く接点がないけれど、

もしかしたら、何か関係があるかもしれないし、

”憑依”について何かわかるかもしれないー。


僕は、その”零夜くんの友達の先輩”から

話を聞くことに決めたー。


香里は、絶対に僕が救い出すー。


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”事件”捜査中の警察官の記録


彼はー

彼女を助けたい一心だったのだろうー。


自分がどんどん”危険な領域”に首を

突っ込んでいることにも気づけず…


彼の”遺した”日記を読めば読むほど、

我々警察が手を差し伸べてあげることは

できなかったのだろうか、と

後悔の念が湧いてくるー。


もちろん、今更こんな話をしても

何も解決にならないのは、分かっているのだが…。


<次週に続く>


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コメント


いつも通り、こちらのお話は、

(いつものお話より短いので)100円プランでも

読めるようにしてあります~!


FANBOXでは通常の小説は月を跨がないように

完結させるようにしていますが、

長編とこちらの日記だけは、(作品の性質上)

どうしても月を跨いでしまうので、ごめんなさい!!


今日もお読み下さりありがとうございました!!

(Fanbox)


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