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和彦(朋美)は、

河川敷の橋の下で過ごしながら、

公園のトイレを利用する生活を送っていたー


つい数日前までー

女子大生として、充実した生活を送っていた彼女が

今では、中年のおじさんとして、

ホームレス同然のような生活を送っているー。


「--どうすればいいの…?」

和彦(朋美)は、数日前では考えられないような

”限界”生活を送っていたー。


食料品にありつくために、

ホームレスの男からおすそ分けを貰ったり、

ゴミ箱を漁ったりもしたー。

公園の汚らしい水道であっても、文句を言ってられないー。


”生きるために”

それを飲みー、

ゴミ箱に入っていた食べ物であっても

”生きるために”

それを食べるー


身体がどんなに臭くなろうとも、

どんなに汚い公園のトイレでも、

それを耐えなければいけなかったー。


「---こんな姿じゃ…歩いてるだけで…

 不審者に思われちゃう…」

たった数日で髭も伸び、

身体からは悪臭がしているー


歩いているだけでー

周囲は、和彦(朋美)を不審者扱いしー

危うく通報されそうな場面まであるー。


もしー、

もしも、朋美が、自分の姿で、途方に暮れていたのであればー

誰か、助けてくれたかもしれないー


だが、”汚らしい中年のおじさん”でしかない

今の朋美を助けてくれる人は、誰もいなかったー。

道行く人は、”見て見ぬふり”


”こんなにー”


こんなに、辛いなんてー。


朋美は、この身体ー

和彦の家に帰ろうとも思ったが

入れ替わってしまった際に、駅の事務所にこの男の

持ち物もほとんど置いてきてしまっているためー、

”どうすることも”できなかったー。

和彦の住所も分からないー。

この男にも、家はあるはずだー。

サラリーマンのように見えたから、家はあるはずなのだが、

和彦(朋美)は、その家に帰ることもできずー

ホームレス同然の生活を強いられていたのだー


痴漢疑いで連行されて、逃げ出したため

もしかしたら指名手配されている可能性もあるー。


もちろんーー

和彦(朋美)は自分の身体を取り戻すことを

諦めていないー。


だが、昨日、自分のアパートに行った際に、

朋美(和彦)に居留守を使われてしまい、

挙句の果てに”こんな外見”である和彦(朋美)は

近隣住民に通報されそうになったため、

逃亡してきたのだー。


周囲からすれば

”一人暮らしの女子大生の家をノックするやばいおっさん”に

しか、見えていなかったのだろうー。


「--わたし…負けない…」


それでもー

朋美の心は、まだ折れていないー


どんなにみじめな思いをしたとしてもー

朋美は、必ず”自分の身体を取り戻す”という

気持ちだけは、失わないように、必死に希望を抱こうとしていたー


・・・・・・・・・・・・・・・


「----」

駅員の金里 文治ー。


あいつが、入れ替わりを仕組んだ人間だったとは驚いたー。


「-ーーーこれからお前は、その身体で私と毎晩、エッチをするんだ。

 断る権利はないぞ?」


駅員に言われた言葉を思い出すー


しかしー

朋美(和彦)はそのような脅しには屈しなかったー


「ふふふふ…ありがと♡」

朋美(和彦)は、後輩の女子大生・華怜の家に

寝泊まりしていたー。


「先輩と一緒に暮らせるなんて、夢みたいですぅ」

嬉しそうな華怜ー

この華怜という子は、本当に、先輩である朋美のことが

大好きな様子だったー


朋美の家に帰宅しなければー

あの駅員も、どうすることもできないだろうー。


”断ればお前はおわりだ”とも脅されたー。

だが、あの駅員には、”入れ替わり”のことを暴露することは

出来ないだろう。


何故なら、朋美と痴漢男である和彦の身体を入れ替えたのは

あの駅員自身だからだー。

暴露すれば、あいつも破滅するー。


そして、その予想通り、あれから数日が経過していたが

駅員の文治が何か行動を起こした様子はなかったー


「あ、おふろ、入ってきますね~!」

華怜が、お風呂場に向かうー


「じゅるり…」

朋美(和彦)は笑みを浮かべながら、

華怜がお風呂に入ったのを確認すると、

華怜が、脱衣所で脱いだブラを手に、

その匂いを堪能したー


「ふへっ…」

後輩の下着の匂いを嗅いで嬉しそうな笑みを浮かべる朋美(和彦)ー


いつもの朋美の姿は、そこにはなく、

”朋美の姿をした変態おじさん”と化してしまっていたー。


「--はぁ…はぁ…はぁ…」

ペロリと後輩の下着を舐める朋美(和彦)ー


さらに、お風呂場の隙間から、朋美(和彦)は

華怜が髪を洗っている光景を見つめるー


ドクンー

ドクンー


朋美の心臓が激しく高鳴り、

朋美の身体が興奮しているのが、よく伝わって来るー。


「(へへへ…この女の身体も興奮してる…

  実はこの女も変態だったのかもなぁ…!)」

自分が勝手に人の身体を興奮させているー


その状況にも興奮しながら

鼻息荒く、華怜の入浴を、扉の隙間から見つめる

朋美(和彦)


「へへへっ…最高だ…!

 へへへへへへへっ♡」


エロおやじー

そう表現してしまうほうが、しっくりくるような

汚らしい笑みを浮かべながら、

朋美(和彦)は、華怜が湯舟につかるまで、

嬉しそうにずっと、その風景を見届けていたー


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


翌日ー


朋美(和彦)は大学への通学を、大学への最短ルートではなく

上手く私鉄とバスを組み合わせた別ルートに変更していたー。


何故ならー

”大学への通学に使っていた乗り換え駅”が、

駅員の文治がいる駅だからだー。

後輩・華怜の家に移動した朋美(和彦)だったが

どのみち、華怜の家から大学に向かうにしても、

その駅を通る必要があり、通学のためのルートを

変更する必要があったのだー。


「---へへへ」

バスの中でスカートの中を盗撮して

満足そうに微笑む朋美(和彦)-


「身体が女ってだけでやりやすいぜ」

朋美(和彦)はご満悦、と言わんばかりの笑顔で

自分の手をペロリと舐めると、

そのまま華怜の家の方に向かったー


トンー

トンー

トンー


「-----」

朋美(和彦)は、ふと背後に気配を感じたー


革靴の音だろうかー。

さっきから、自分の後をついてきているようなー

そんな気がするー。


朋美(和彦)は、近くのミラーで、自分の後ろの方を

さりげなく確認したー。


するとー

朋美(和彦)から、少し離れた場所を歩く、

男の姿があったー。


そして、その男はー

駅員の金里 文治だったー。


・・・・・・・・・・・・・


「---どこにいるのー?」

和彦(朋美)はさらに髭を生やした姿で、

朋美(和彦)を探していたー


”この姿”ではもはや人目のつくところを

堂々と行動することも難しいー


仮に朋美自身がホームレスとして

長年生活しているような人間であれば

”慣れていた”かもしれないー。


けれど、女子大生として生活を送っていた朋美は

どうしてもホームレスのような風貌になってしまった

和彦(朋美)を、周囲が”ばけものを見るかのような目”で

見つめて来る事実に、耐えることができなかったー。


それでもー

和彦(朋美)は諦めてはいなかったー。

自分の身体を絶対に取り戻すためー。


人目のつかないところを中心に、

”朋美”が、大学の行き帰りの時間帯に遭遇できることを祈り、

大学から自分の家のルートの色々な箇所で、

朋美(和彦)を待ち伏せているのだったー。


しかしー

朋美の中身が和彦になってから

通学ルートを変えたようで、朋美が自分自身で使っている

通学ルートには、朋美(和彦)が姿を現すことはなかったー。


あの痴漢男を見つけたら、どうしようー?

とりあえず、人目のつかないところに引きずりこんで、

”元に戻して!と叫んでーーー


そうは思いつつも、和彦(朋美)は

”この身体じゃ、悲鳴でもあげられたら確実にわたしが逮捕されるー”

と、首を振るー


周囲から見れば「汚らしい変態男」が「可愛い女子大生」を

襲っているようにしか見えないのだー


と、なればー


和彦(朋美)には、”ある希望”があったー。


それはーーー

”階段から転落して入れ替わったのだからー

 もう一度ぶつかれば、入れ替われるかもしれないー”


そんな、希望だー


和彦(朋美)は疲れた身体に鞭を入れて立ち上がるー。

ここで、負けるわけにはいかない、とー。

わたしは負けるわけにはいかないー、と。


和彦(朋美)は知らないー

入れ替わった理由が”階段から転落したからー”ではないことを。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・


「----!!」

朋美(和彦)は早足で歩いていたー


駅員の金里 文治に見つかってしまったー


「--私から逃げられると思ったら、大間違いなんだよなぁ」

駅員が不気味な笑みを浮かべるー


朋美(和彦)は無意識のうちに走り出すー


「--(くそっ!)」

朋美(和彦)は、走り出してすぐに

”女って走りにくい服装だな!”と毒づくー。


だがー

朋美(和彦)は、駅員の文治に見つけられてしまうことなど

ある程度は想定していたー。


「ーーへへ」

朋美(和彦)は、曲がり角を曲がると、

線路下のトンネルで待ち伏せをするー


”羽交い絞めにして、脅してやるぜー”


そして、いざとなったら、”わざと”悲鳴を上げれば

あんな男、すぐにどうにかすることが出来るー。


「---女って強いよなぁ…駅員さんよ」

朋美(和彦)は、”じゅるり”と涎を垂らしそうになりながらー

曲がり角を曲がって来た駅員の文治に飛び掛かったー


線路下のトンネルで、駅員の文治を羽交い絞めにする

朋美(和彦)-


この場所は寂れていて、あまり人も通らないー


「--へへへへっ、駅員さんよ、

 俺のことは諦めな・・・!


 俺はこの身体で、

 痴漢し放題させてもらうんだからさ!」


苦しそうにしている駅員の文治ー

朋美(和彦)は凶悪な表情で、文治を脅すー


しかしー


「---!!」

文治の”力”は想像以上だったー。

朋美(和彦)が引っ張られてー

文治との形成が逆転するー


「--!」

文治に壁ドンされてしまう朋美(和彦)-


「--テ…テメェ…見かけによらず、馬鹿力じゃねぇか…!」

朋美(和彦)が、”でも、悲鳴をあげればお前は

女子大生を襲ってる変態駅員になるんだぜ”と内心でほくそ笑むー


「--くく、私に力なんてないよ。

 あんたのその身体が、非力なだけ」


駅員の文治が、朋美の身体を指さすー


「---!」

朋美(和彦)が表情を歪めるー


”こんなひょろひょろな駅員、簡単に倒せる”

そう思っていたがー

朋美の身体ではー


「--さぁ…私とエッチしようか」

朋美(和彦)の胸を触り出す駅員の文治ー。


「--近くに車を停めてあるから、さぁ」

笑う文治ー


朋美(和彦)は「--へへ、そうはいかない」と

悲鳴を上げようとしたー


しかしー


「---!!!」

朋美(和彦)の口を駅員の文治の手が塞ぐー


「---!!!!!」


「-悲鳴あげられちゃ困っちゃうよなぁ~」

駅員の文治は、そう言いながら、朋美(和彦)の首筋を

ペロリと舐めたー


「---んっ…ん~~~~~!?!?!」

朋美(和彦)は口をふさがれてもがくー


この時ー

初めて和彦は

”朋美の身体じゃ、この駅員を追い払うことができないー”

と悟り、恐怖を感じたー


”女”としての、恐怖だー


「--ひひひひ…私の家でた~っぷり楽しませてもらうからな」

駅員の文治の言葉に、

朋美(和彦)は戦慄すらしたー


しかしー


「--見つけた!!!!!!!!!」

大声が響き渡るー。


「--!!」

「--!?」

朋美(和彦)と、駅員の文治が振り返るとー

そこには、和彦(朋美)がいたー


「-ーわたしの身体を返して!」

事情を知らない和彦(朋美)が、

朋美(和彦)に突進してくるー


「--ーーーー!!!」

笑みを浮かべる朋美(和彦)


”ちょうどいいところに来てくれたー”

とー


3人が乱闘状態になる中ー

どさくさに紛れて逃げ出す朋美(和彦)-


「そいつが!!そいつが!俺たちを入れ替えたんだ!」

と、捨て台詞を残してー。


「--あっ待て!」

駅員の文治は叫ぶー


だがー

無我夢中になっている和彦(朋美)の攻撃を食らいー

駅員の文治は、トンネルの壁に叩きつけられるー。


「---や、、やめっ…ふぁ…っ」

駅員の文治が弱弱しく悲鳴を上げるー。


「---あいつは後で追いかけるとして…

 ”わたしたちを入れ替えた”ってどういうこと!?」

和彦(朋美)が怒りの形相で叫ぶー。


朋美は普段、暴力なんて振るわないー

けれど、今はもう、必死だったー


和彦の身体の力で、駅員の文治の胸倉をつかむ和彦(朋美)-


「ひぃっ…ひぃっ、、、言う、、言うよ!」

駅員の文治は観念した様子で、そう呟いたー


⑤へ続く


・・・・・・・・・・・・・・・・・


コメント


痴漢男から身体を取り戻すことはできるのでしょうか~?

続きはまた後日デス!


今日もありがとうございました!!

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