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スケートリンク上では、

女子フィギュアスケートの大会が行われていた。


自分の順番を目前に控えた

現役高校生の少女、岸川萌愛(きしかわもえ)は

緊張した様子を見せていた。


紫色の衣装に身を包んでいる萌愛ー。


萌愛にとって、フィギュアスケートは

人生の全てー

小さいころから、母親の指導の下、

必死に練習を続けてきたのだー


楽しくもありー

辛くもあったー


けれど、今はー

リンクの上で舞うこの時間が

何よりも楽しくー

何よりも、素敵な時間ー


「はぁ~~~もうすぐ私の番か~~」


その様子を見ていた、

赤い衣装のちょうど同じ年ぐらいの少女、

亜里沙(ありさ)が声をかける


「アンタ緊張しすぎ!

 フィギュアスケートは笑顔も大事なんだからねーー」

1歳年上の亜里沙はー

萌愛にとってライバルだった。


亜里沙と出会ったのはいつだっただろうかー。

小さいころ、スケートリンクで出会い、

一緒に練習する中、今では固い絆に結ばれている”親友”であり、

1歳年上の亜里沙は萌愛にとって、お姉ちゃんのような存在でもありー

そして、最強のライバルでもあった。


「うぅ…わかってるよぉ…」

亜里沙にきつく言われて

萌愛がうなだれる。


「---ま、、、そんな風に緊張してても

 凄い得点をたたき出すのがアンタの凄いところなんだけどね」

亜里沙はそう言って笑った。


これまでにも、数々の大会で萌愛と亜里沙は激突しているー。

萌愛が勝つこともあれば、亜里沙が勝つこともある。

そして、当然のことながら他の選手が勝つこともあるー。


だが、亜里沙はその中でも”別格”だったー。


萌愛には表現することのできない

”気品”と”強さ”を兼ね備えた、強気な演技をするー。


穏やかに”美”を表現する萌愛とは、

全く別のスタイルの亜里沙は、

萌愛にとって刺激的であり、最高のライバルだったー。


「ま、アンタが何点出しても、私が追い抜くから。」


控室のモニターでは、

前の演技者・木佐島 穂希(きさじま ほまれ)

が決めポーズをとっているところだった


「ホラ、そろそろアンタの番よーー」


テレビ中継もされている とある大会。

この大会で優秀な成績を残せばオリンピックも

夢ではないーー


「--うん、頑張る」

萌愛は、意を決してそう言うと、リンクへと向かったーー。


紫色の可愛らしい衣装でリンクに現れた萌愛を、

観客の拍手が迎えた。


萌愛は満面の笑みでそれに答えた。


「次は岸川選手ですね~ どうですか、岸川選手は」

実況と解説の会話が始まる


「そうですね~萌愛ちゃんは、

 何だかんだでミスしませんからね。

 今日も期待できると思いますよ。


 先ほどの木佐島選手のように、

 ひとつのミスが命取りになることも

 ありますからねぇ。


 その点、萌愛ちゃんは、そういうミスがほとんどない。

 今日も、高いスコアを叩きだしてくるはずです。


解説者がそう言った。


そうーー

今日の演技も期待できるはずだった。


”いつもならばー”


曲が流れ始める。


萌愛は、先ほどまでの緊張した様子とは打って変わり、

真剣な表情で、次々と演技を決めていく。


その様子はーー

まさに”氷上の妖精”


「見事なトリプルアクセルですね~」

実況が感心したように言う


「そうですねー

 今日も、綺麗にまとまっています。

 非常に良い調子です」

解説者が言う。


次は2回転ジャンプの

ダブルアクセルーーー


観客たちが萌愛の演技に、

歓声を上げている。


しかしーーーそんな観客の中に

”それ”はいたーーー。


イヤらしい笑みを浮かべた男がつぶやく。

「そろそろ行くかーーー」と。


男はーーーーーー

”この世の”裏”に存在する禁忌の力”を

使うことのできる人物だったー。


禁忌の力ー

それは…


男の姿が突然消えた。

そしてーーー


「さぁ、ダブルアクセル!どうか!」

実況は言った。


”まぁ、通過点だろうー”

誰もがそう思っていた。


しかしーーーー


「ひっ!」

萌愛が突然、小さな悲鳴を上げてジャンプ中に転倒した。


「お~っと、岸川選手が転倒。

 どうしたことか!」

実況が驚く。


「め、珍しいですね」

解説者も同じだった。


会場の観客もどよめいているー。

萌愛が、萌愛にとっては通過点であるはずのジャンプで

突然転倒ー

しかも、転倒したままなかなか起き上がらないー。


萌愛にとってこのようなジャンプ、

カンタンなハズーーー


控室でその様子を見ていた、

ライバル選手の亜里沙も意外な光景に目を細めた。


「へぇ…アンタもたまにはミスするんだね」


ーーしかし、それはミスなどでは無かった。


観客がどよめく。

何故なら、転倒した萌愛がなかなか起き上がらなかったからだ。


「…岸川選手、大丈夫でしょうか?」

実況が戸惑う。


しかしーーすぐにどよめきは拍手へと変わった。

萌愛が笑顔を浮かべながら起き上ったのだ。


しかしーー

萌愛は少し走ると、またすぐに転倒した。


まるでー

”素人”のように-


「あっと、どうしたことか!」

実況が驚く。


そして次の瞬間、信じられないことが起きたーーー


「うふふ…

 みなさん!今日は萌愛を見に来てくれてありがとう!」


萌愛が演技中に満面の笑みで

大声で叫んだ。


「--!?」

観客たちがどよめくー。


フィギュアの演技中に、

選手が、観客たちに向かって叫ぶー

などということは”通常”ではありえないことだからだー。


「----は?」

控室でその様子を見ていたライバルの亜里沙は

眉を細めた。


「---これは、どういうことでしょうか?」

実況が戸惑う。


しかし、萌愛はそんな周囲の戸惑いを気にも留めず

続けた。


「今日は、皆に演技なんかよりももっと良いモノ

 見せてあげるね!」


萌愛が笑いながらリンク中に響くように大声で叫んだ。


だがーー曲にその声は邪魔されて、

かき消されている。


「---何か言っていますね?

 どうしたのでしょう?」


実況が戸惑って解説者に聞くと解説者も

「わ、、わかりません」と首を振った。


「---何してるのよ」

控室のモニターで、萌愛の演技を見ている亜里沙は

苛立っていたー


ライバルの”奇行”にー。



「ウフフ…萌愛の、、秘密、

 見せてあげるね!」

萌愛はスポットライトを見つめると、

紫の衣装の上から自分の胸を触り始めた


「うっ…あっ…

 凄い…

 これが萌愛の…」

萌愛は可愛らしくつぶやいた。


萌愛は、少し触っただけでも感じた快感で

顔を赤らめた。


「うふふ…

 萌愛ったら恥ずかしい…

 こんなたくさんの人に見られているのに、

 なんてことしてるのかしら♪」

萌愛はテレビ中継されているその場で、

さらに力強く胸を揉み始めた


「うっぁ、、あっ、あっ、、あぁぁ!

 イイ、萌愛の体、気持ちイイ!」


萌愛がスケートリンクのど真ん中で一人、

快感に身をゆだねている


観客のどよめきが大きくなる。


「---こ、、、これはーーー

 一体…」

唖然とする実況。


「もーーー萌愛ちゃん…?」

解説者も唖然としている。


観客もー

実況もー

解説もー

既に滑り終えた選手もー

これから滑る選手もー

テレビの前の視聴者もー


萌愛の”おかしな行為”に戸惑いを

隠せなかったー


「----…なにあれ?」

萌愛の前に演技をしていた木佐島 穂希も

表情を歪めながら萌愛のほうを見つめるー。


「うっ…い、、、いやぁぁあああ♡」

萌愛が衣装の上から下半身も刺激し始めた


「ひっ…凄い…すごいよぉぉぉ♡

 気持ちイイよぉぉぉ♡」


萌愛が喘ぎ声まじりの叫び声をあげると、

愛液を足から垂らしながら、

氷の上に座り込んだ。

氷には、イヤらしい液が流れている。


萌愛は唖然としている観客や、

怒りの声を上げているコーチの方を見た。

だがーー今の萌愛にはそれすら快感だった


「えへへぇ…♡」

自分が萌愛に恥ずかしい事をさせているーー


萌愛は、何の恥ずかしげもなく、

嬉しそうにリンクの真ん中で

端をさらしているーー


その事実にたまらなく興奮した。

ゾクゾクするー

萌愛の身体が、ゾクゾクしているー


”俺”が興奮すると萌愛の身体が興奮するー

萌愛に憑依した男にとっては

たまらないハーモニーと言えたー。


そして、萌愛の手の動きはさらに激しくなった。

激しく腰を振る萌愛。


「---岸川選手!不正行為につき失格とします」

会場にアナウンスが流れた


アナウンスは怒号混じりー

明らかに怒りが伝わって来るー


戸惑っていた観客たちも

怒号をあげているー

そして、中には「もっとやれ!」という声まで

響いていて、もはや”混沌”とした状態だー。


「こ…これは・・・・・・なんなのでしょう」

実況と解説は言葉を失っている。


「---ちょ、、、ちょっと…」

控室でその光景を見ていた亜里沙は、

口を手で押さえながら驚きの表情を浮かべている。


「しっかく~~~?

 そんなこと、どうでもいいもんねー!」


萌愛は紫色の衣装が濡れてきているのに気付き、

さらに興奮した。


興奮で髪をかきむしり、

競技用に束ねていた髪は、ほどけて肩まで落ちていた。。


小さいころからずっとフィギュアスケートに打ち込んできた萌愛。


今日は初めてのチャンス。

ずっと夢見てきたオリンピックへの第一歩。


しかし、萌愛はこの日、

欲望に飲み込まれた。。


競技よりも快感を選んだ。

憑依した男の意思によって。


もうどうでもよかった。


男の意思に従って、ただただ、萌愛の体は

快感を求めた。


さらに激しく、氷の上で腰を振る


「うふっ…はっ、、、ぁはぁ♡」


萌愛の大きな喘ぎ声が会場中に響き渡ったーーーー


その様子は”妖精”などではなかったーーー

萌愛はーー”妖性”に成り果てていたーーー。


②へ続く


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コメント


私の初期作品のひとつのリメイクでした~!

(リメイク作品なので、100円プランで読めるようにしてあります)


私自身も懐かしみながら、

今の私だったらこうする!な部分を調整したり追加したりしています!


恐ろしいタイミングに憑依されてしまうと…

怖いですネ~…!


今日もありがとうございました!!

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